JP5299261B2 - 電子制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、CANプロトコルによる通信を行う電子制御装置に関する。
従来より、自動車には、車載機器を制御するために多数の電子制御装置(所謂ECU)が搭載されており、これら各電子制御装置は、制御データを共有したり車両を統合制御したりするために、通信バスを介して互いにデータ通信可能に接続されている。そして、そのデータ通信には、CAN(ドイツ、Robert Bosch社が提案した「Controller Area Network 」)プロトコルが代表的に用いられている。
また、車両に搭載される電子制御装置の数は、車載機器の高機能化、安全性向上のために増加しつつあり、通信バスに接続される電子制御装置の数も増加しているが、通信バスへの電子制御装置の接続数が増えると、通信配線経路が長くなることから、通信品質を確保するための経路設計が複雑になり、また、通信品質を確保するのも難しくなる。
このため、近年では、車両に搭載する電子制御装置の数を減らすために、従来複数の電子制御装置で実現されていた機能を、一つの電子制御装置に集約することが考えられている。
ところで、一つの電子制御装置に各種機能を集約する場合、その機能の全てを実現可能なマイクロコンピュータ(マイコン)を新たに設計するようにすると、単に設計(詳しくはソフトウェアの開発)のコストがかかるだけでなく、マイコンの処理負荷が大幅に増大するため、マイコンを、従来のものよりも高速処理可能なものにて構成しなければならない。さらには、処理負荷の増大に伴いマイコンの消費電力が増加するので、放熱対策等の新たな対策も必要になる。
このため、従来複数の電子制御装置で実現されていた機能を、一つの電子制御装置に集約する際には、多機能のマイコンを新たに設計するのではなく、従来電子制御装置毎に組み込まれた複数のマイコンを、一つの電子制御装置に組み込むようにするとよい。
一方、このように一つの電子制御装置に複数の既存のマイコンを組み込んだ場合、各マイコンは通信機能を有することから、この電子制御装置を、1系統の通信ラインで通信バスに接続できるようにする必要がある。
そして、このためには、通信バスを介して他の電子制御装置(外部装置)との間で制御データ(制御信号)を送受信する信号変換回路(トランシーバ)を複数のマイコン間で共用できるようにすればよく、そのためには、トランシーバによって通信バスから取り込んだ伝送信号を各マイコンに分配するとよい(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−245891号公報
しかし、特許文献1に記載の電子制御装置では、複数のマイコン(詳しくはコントローラ)のそれぞれが通信バスを介して制御データを送受信可能に配線されているため、同じ電子制御装置内のあるマイコンAの送信データを別のマイコンBが通信バスを介して正常に受信できた場合、その確認応答がマイコンBから通信バスを介してマイコンAに送信されてしまうという問題があった(図7参照)。
具体的に言うと、CANプロトコルでは、受信ノードが上記の確認応答として、通信バスの優勢レベル(ドミナント)をACK(Acknowledgement)スロットのタイミングで送信ノードに送信するように規定されている。また、このACKスロットは、1ビット長の使用に限定されているため、通信バス上の全ての受信ノードが正常に受信できたかどうかの判断には使用できず、あくまでも、正常に受信できた受信ノードが存在するかどうかの判断材料にしかならない。
このため、上記のように同じ電子制御装置内でACKスロットの送受信が行われてしまうと、送信ノードが通信バス上の外部装置から確認応答を受け取る機会を逸してしまうことになり、ACKスロットを、送信データを正常に受信できた外部装置が存在するかどうかの判断材料として用いることができないという問題があった。
そこで、上記のマイコンAを、通信バスを介して外部装置に制御データを送信する唯一の主制御マイコンとして、上記のマイコンBを、受信用マイコンとしてそれぞれ用いると共に、受信用マイコン側のコントローラの送信用端子を開放することにより、同じ電子制御装置内におけるACKスロットの送受信を禁止することが考えられる(図8参照)。
しかし、このように構成された電子制御装置(以下、ACK対応ECUという)では、受信用マイコン側のコントローラの送信用端子が開放されていることによって、このコントローラが、受信エラーを検出した場合に、6ビット長のドミナントからなるエラーフラグを送信するエラー処理を繰り返してしまうという問題がある。
つまり、受信用マイコン側のコントローラは、自身のエラー処理によるエラーフラグが通信バス上に反映されないため、通信バスから受信用端子を介して検出する制御データにリセッシブ(通信バス上の劣勢レベル)が含まれていると、その制御データとエラーフラグとの整合がとれなくなり、これにより送信エラーを検出して、再びエラー処理を開始してしまうのである(図9参照)。
その結果、従来のACK対応ECUでは、受信用マイコン側のコントローラが、エラー処理を繰り返すことにより、通信バス上の制御信号をこのマイコン内のCPUに受け渡す受信処理に復帰できず、外部装置からの制御データを受信できない期間が増大してしまう可能性があるという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するために、ACKスロットの送受信が自装置内のコントローラ間で行われることを防止すると共に、受信用コントローラが受信エラーを検出しても受信処理に早急に復帰することが可能な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた第1発明である請求項1に記載の電子制御装置は、CANプロトコルによる通信を行うための送信用端子および受信用端子が設けられたコントローラを有する複数のマイコンを備え、これら複数のマイコンのうち、一つ(唯一)のマイコンを、外部の通信バスを介して他の電子制御装置に制御データを送信する主制御マイコン、該主制御マイコン以外の一ないし複数のマイコンを、受信用マイコンとして用いるように構成されている。
また、本発明の電子制御装置は、主制御マイコンのコントローラの送信用端子から出力される制御信号を通信バスに送信するドライバと、その通信バスに流れる伝送信号を複数のマイコンが有する各コントローラに供給するレシーバとを有する一つのトランシーバを備えている。
ここで、本発明の電子制御装置において、信号合成手段が、レシーバから供給される伝送信号と、受信用マイコン側のコントローラの送信用端子から出力される送信信号とを、通信バスの優勢レベルに対応した信号レベルが優先レベルとなるように合成し、その合成した信号(合成信号)を当該受信用マイコンのコントローラの受信用端子に供給する。
このように構成された電子制御装置では、受信用マイコンのコントローラの送信用端子から出力される送信信号が、信号合成手段を介して合成された後、当該受信用マイコンのコントローラの受信用端子に入力されるため、受信用マイコンのコントローラが、送信信号としてACKスロットを出力しても、そのコントローラ自身に入力され、電子制御装置内の他のマイコンにそのACKスロットが入力されない。
なお、複数のマイコンが有する各コントローラは、CANプロトコルに従って通信を行う既存の構成を有するため、他の電子制御装置(外部装置)に制御データを送信する期間を除いては、通信バスの非優勢レベル(劣勢レベル)に対応した信号レベルを送信信号として、自コントローラの送信用端子から出力する。
これにより、受信用マイコンのコントローラは、レシーバから供給される伝送信号が、劣勢レベル(リセッシブ)を示す場合には、合成信号として非優先レベルに対応する信号を受信し、優勢レベル(ドミナント)を示す場合には合成信号として優先レベルに対応するドミナントを受信するため、外部装置から通信バスを介して制御データを正しく受信することができる。
また、受信用マイコンのコントローラは、例えば一時的なノイズを起因とする受信エラーを検出した場合などに、6ビット長のドミナントからなるエラーフラグを、自コントローラの送信用端子から出力する時にも、合成信号として優先レベルに対応する6ビット長のドミナントを入力するため、エラーフラグを送信する際に送信エラーを検出せずに済み、エラー処理を確実に終了させることができる。
したがって、本発明の電子制御装置によれば、複数のマイコンのうち、一つのマイコンを、通信バスを介して外部装置に制御データを送信する主制御マイコンとし、他のマイコンを、受信用マイコンとして用いる構成を前提として、ACKスロットの送受信が自装置内のコントローラ間で行われることを防止すると共に、受信用マイコンのコントローラが受信エラーを検出しても受信処理に早急に復帰することができる。
また、本発明の電子制御装置では、信号合成手段が、請求項2に記載のように、受信用マイコンの内部に実装されてもよいし、請求項3に記載のように、トランシーバの内部に実装されてもよい。具体的には、信号合成手段に相当する回路を、コントローラと共に一つの集積回路として構成してもよいし、ドライバ及びレシーバと共に一つの集積回路として構成してもよい。
これらの場合、マイコンとトランシーバとの間の配線や端子を削減して、電子制御装置の小型化・低コスト化を図ることができる。
ところで、第1発明の電子制御装置は、複数のマイコンを備えて構成されているが、複数のコントローラを有する一つのマイコンで構成されている場合にも、第1発明と同様の目的を達成することができる。
即ち、第2発明の電子制御装置は、CANプロトコルによる通信を行うための送信用端子および受信用端子が設けられた複数のコントローラを有するマイコンを備え、これら複数のコントローラのうち、一つ(唯一)のコントローラを、外部の通信バスを介して他の電子制御装置に制御データを送信する主コントローラ、該主コントローラ以外の一ないし複数のコントローラを、受信用コントローラとして用いるように構成されている。
また、第2発明の電子制御装置は、主コントローラの送信用端子から出力される制御信号を通信バスに送信するドライバと、その通信バスに流れる伝送信号を複数のコントローラに供給するレシーバとを有する一つのトランシーバを備えている。
ここで、第2発明の電子制御装置において、信号合成手段が、レシーバから供給される伝送信号と、受信用コントローラの送信用端子から出力される送信信号とを、通信バスの優勢レベルに対応した信号レベルが優先レベルとなるように合成し、その合成した信号(合成信号)を当該受信用コントローラの受信用端子に供給する。
したがって、第2発明の電子制御装置によれば、複数のコントローラのうち、一つのコントローラを、通信バスを介して外部装置に制御データを送信する主コントローラとし、他のマイコンを、受信用コントローラとして用いる構成を前提として、ACKスロットの送受信が自装置内のコントローラ間で行われることを防止すると共に、受信用コントローラが受信エラーを検出しても受信処理に早急に復帰することができる。
本発明が適用された電子制御装置の全体構成を表すブロック図である。 副制御マイコン側のCANコントローラの動作を説明するための説明図である。 本発明が適用された電子制御装置の変形例を示す第1の概略図である。 本発明が適用された電子制御装置の変形例を示す第2の概略図である。 本発明が適用された電子制御装置の変形例を示す第3の概略図である。 本発明が適用された電子制御装置の変形例を示す第4の概略図である。 従来の電子制御装置の全体構成を表す第1の概略図である。 従来の電子制御装置の全体構成を表す第2の概略図である。 従来の受信用マイコン側のCANコントローラの動作を説明するための説明図である。
以下に、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
<全体構成>
図1は、本発明が適用された電子制御装置(以下、単にECUという)の全体構成を表すブロック図である。
図1に示すように、ECU1は、自動車に搭載されて、エンジン等の所定の制御対象機器を制御するために用いられるものであり、他の車載機器を制御するECU2,3,…と共に通信バス10に接続され、この通信バス10を介して他のECU2,3,…との間でCANプロトコルによるデータ通信を行うことにより、制御対象機器に必要なデータを交換するように構成されている。なお、通信バス10は、CANプロトコルで使用されるCAN−Hライン及びCAN−Lラインからなる2線式通信ラインにて構成されている。
また、本実施形態のECU1には、制御対象機器を制御するための制御回路として、主制御回路としてのマイクロコンピュータ(主制御マイコン)20と、主制御マイコン20からの指示に従い動作する副制御回路としてのマイクロコンピュータ(副制御マイコン)30とが設けられており、各制御マイコン20,30が内部バス11に接続されている。
なお、ECU1には、各制御マイコン20,30に対して、制御対象機器の動作状態を検出する各種センサ・スイッチ類からの検出信号を入力するための入力回路21,31、及び、各制御マイコン20,30から出力された指令信号を、制御対象機器の各部に設けられた各種電気負荷(アクチュエータ等)に出力するための出力回路22,32が設けられている。
各制御マイコン20,30は、入力回路21,31を介して入力されるセンサ・スイッチ類からの検出信号に基づき、制御対象機器を目標状態に制御するのに必要な各種電気負荷の制御量を演算し、その制御量に対応した指令信号を出力回路22,32に出力することにより、制御対象機器を制御する。
また、各制御マイコン20,30は、それぞれ、各種制御演算を行うCPU23,33、通信バス10を介して外部装置との間でCANプロトコルによるデータ通信を行うための通信制御回路(CANコントローラ)24,34を有して構成されている。
なお、各制御マイコン20,30は、図示を省略するが、CPU23,33が実行する制御プログラムやそのプログラムの実行に必要なデータが記憶されたメモリや、入力回路21,31から各種検出信号を取り込むための入力インターフェース(I/O)、出力回路22,32に各種指令信号を出力するための出力インターフェース(I/O)等も備えている。
そして、主制御マイコン20は、CANコントローラ24を介して、他のECU2,3,…との間で制御データの送受信を行うと共に、内部バス11を介して、副制御マイコン30から制御データの送受信を行うことにより、各種制御データを取得し、制御量の演算等に利用するように構成されている。
また、副制御マイコン30は、CANコントローラ34を介して、他のECU2,3,…(及び主制御マイコン20)から制御データの受信を行うと共に、内部バス11を介して、主制御マイコン20との間で制御データを送受信することにより、各種制御データを取得し、制御量の演算等に利用するように構成されている。
つまり、主制御マイコン20は、通信バス10を介して外部装置との間で制御データを送受信可能な送受信用マイコンとして、副制御マイコン30は、通信バス10を介して外部装置(及び主制御マイコン20)から制御データを受信可能な受信用マイコンとして用いられている。
また、各CANコントローラ24,34としては、送信用端子Txと受信用端子Rxとを有し、CANプロトコルに従って、各種処理を行う周知の構成のものが用いられている。例えば、各CANコントローラ24,34は、CPU23,33にて生成された制御データに基づく信号を、送信用端子Txを介して出力する送信処理や、通信バス10に流れる伝送信号を、受信用端子Rxを介して入力してCPU23,33に供給する受信処理を行うものである。
また、各CANコントローラ24,34は、受信用端子Rxを介して入力した信号に基づいて、ビットスタッフルール違反やCRCエラー等の受信エラーを検出した場合に、6ビット長からなるエラーフラグを、送信用端子Txを介して出力するエラー処理を行ったり、受信エラーが検出されなかった(データを正常に受信できた)場合に、1ビット長からなるACKスロットを、送信用端子Txを介して出力する確認処理を行ったりするものである。
なお、エラーフラグ及びACKスロットは、通信バス10上の優勢レベル(ドミナント)に対応した信号レベルで出力される。そして、各CANコントローラ24,34は、これらの出力時に、受信用端子Rxを介して入力した信号から、通信バス10上の劣勢レベル(リセッシブ)に対応した信号レベルを検出すると、入力信号と出力信号とが一致しないことによる送信エラーを検出し、再びエラー処理を行うように構成されている。
また、ECU1には、通信バス10に接続されて外部からのサージの侵入を防止する保護回路40と、通信バス10から保護回路40を介して入力される信号の波形を整えるチョークコイル50と、各制御マイコン20,30とチョークコイル50との間の通信経路上に配置された信号変換回路(CANトランシーバ)60と、後述するANDゲート70(本発明の信号合成手段に相当する)とが設けられている。
トランシーバ60は、主制御マイコン20側のCANコントローラ24の送信用端子Txから出力される送信信号を、チョークコイル50および保護回路40を介して通信バス10に出力するドライバ61と、通信バス10に流れる伝送信号を、チョークコイル50および保護回路40を介して取り込むレシーバ62とを有して構成されている。
なお、ドライバ61は、通信バス10のCAN−HラインとCAN−Lラインとの電圧差を変化させることによって、通信バス10上の優勢レベル(ドミナント)に対応する論理値0と、通信バス10上の劣勢レベル(リセッシブ)に対応する論理値1とからなる制御データを、外部装置に送信するように構成されている。
また、レシーバ62は、通信バス10のCAN−HラインとCAN−Lラインとの電圧差を検出することによって、通信バス10上のドミナントに対応するローレベルの信号(論理値0)と、通信バス10上のリセッシブに対応するハイレベルの信号(論理値1)とを生成し、その生成した信号を受信信号として、主制御マイコン20側のCANコントローラの受信用端子RxとANDゲート70とに出力するように構成されている。
ここで、ANDゲート70は、レシーバ62から供給される受信信号と、副制御マイコン30側のCANコントローラ34の送信用端子Txから出力される送信信号とを、各信号のローレベルが優先レベルとなるように合成し、その合成した信号(合成信号)を、CANコントローラ34の受信用端子Rxに出力するように構成されている。
つまり、ANDゲート70は、受信信号および送信信号が共にハイレベルの信号(論理値1)である場合に限り、ハイレベルの信号(論理値1)を合成信号としてCANコントローラ34の受信用端子Rxに出力し、受信信号または送信信号のいずれかがローレベルの信号(論理値0)であれば、ローレベルの信号(論理値0)を合成信号としてCANコントローラ34の受信用端子Rxに出力する。
<副制御マイコン側のCANコントローラの動作>
このように構成されたECU1では、CANコントローラ34の送信用端子Txからは、ACKスロットやエラーフラグ(ローレベルの信号)が出力される期間を除いて、ハイレベルの信号(論理値1)が出力される。そして、この状態において、レシーバ62から供給される受信信号が、ハイレベルの信号(論理値1)であれば、ANDゲート70で合成された後、ハイレベルの信号(論理値1)がCANコントローラ34の受信用端子Rxに入力され、ローレベルの信号(論理値0)であれば、ANDゲート70で合成された後、ローレベルの信号(論理値0)がCANコントローラ34の受信用端子Rxに入力される。
つまり、CANコントローラ34の受信用端子Rxには、CANコントローラ34の送信用端子Txからローレベルの信号(論理値0)が出力されない限り、レシーバ62およびANDゲート70を介して通信バス10の信号レベルが反映された信号が入力される。一方、主制御マイコン20側のCANコントローラ24の受信用端子Rxには、ANDゲート70を介することなくレシーバ62から通信バス10の信号レベルが反映された信号が直接入力される。
また、副制御マイコン30側のCANコントローラ34は、CANコントローラ34の受信用端子Rxに入力された受信信号について、CANプロトコルに従い、ビットスタッフルール違反やCRCエラー等の受信エラーがないかどうかをチェックする監視処理を行う。そして、監視処理にて受信エラーが検出されなかった場合、その受信信号に基づく制御データをCPU23,33に供給する受信処理を行うと共に、CANコントローラ34の送信用端子TxからACKスロットを出力する。
即ち、副制御マイコン30側のCANコントローラ34が、通信バス10を介してECU2,3,…または主制御マイコン20から制御データを正常に受信できた場合に、ACKスロットとしてローレベルの信号が、当該CANコントローラ34の送信用端子Txから出力され、ANDゲート70で合成された後、ローレベルの信号が、CANコントローラ34の受信用端子Rxに入力される。
一方、図2に示すように、副制御マイコン30側のCANコントローラ34が、監視処理にて受信エラーを検出すると、エラーフラグとして6ビット長のローレベルの信号が、CANコントローラ34の送信用端子Txから出力され、ANDゲート70で合成された後、6ビット長のローレベルの信号が、CANコントローラ34の受信用端子Rxに入力される。
つまり、副制御マイコン30側のCANコントローラ34は、エラーフラグ(ローレベルの信号)を出力しても、ANDゲート70を介してCANコントローラ34の受信用端子Rxにローレベルの信号が優先的に入力されるため、これらの入力信号と出力信号とが一致することになる。このため、エラーフラグにエラーデリミタとして8ビット長のハイレベルの信号を加えたエラーフレームの出力を完了すると、監視処理を再開して受信処理に復帰することができる。
<本実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態のECU1には、主制御マイコン20と副制御マイコン30との二つのマイコンが設けられており、更に、通信バス10に接続された外部装置(ECU2,3,…)に対して、主制御マイコン20がデータの送受信を行い、副制御マイコン30がデータの受信を行うことができるように、トランシーバ60が設けられている。
そして、副制御マイコン30側のCANコントローラ34の受信用端子Rxには、トランシーバ60のレシーバ62から供給される受信信号と、副制御マイコン30側のCANコントローラ34の送信用端子Txから出力される制御信号とが、各信号のローレベルが優先レベルとなるようにANDゲート70で合成されて入力される。一方、主制御マイコン20側のCANコントローラ24の受信用端子Rxには、トランシーバ60のレシーバ62から供給される受信信号が直接入力される。
このため、本実施形態のECU1では、副制御マイコン30側のCANコントローラ34がACKスロットを出力しても、この出力信号が、CANコントローラ34自身に入力され、主制御マイコン20に入力されることがない。また、CANコントローラ34は、エラーフラグ(ローレベルの信号)を出力しても、この出力信号とCANコントローラ34への入力信号(合成信号)とが一致するため、エラーフラグの出力時に送信エラーを検出することがなく、エラー処理を確実に終了させることが可能になる。
したがって、本実施形態のECU1によれば、通信バス10を介して外部装置との間でデータを送受信する主制御マイコン20と受信用の副制御マイコン30との二つのマイコンを用いる構成を前提として、ACKスロットの送受信が自装置内のマイコン間で行われることを防止すると共に、副制御マイコン30側のCANコントローラ34が受信エラーを検出しても受信処理に早急に復帰することができる。
また、本実施形態のECU1では、主制御マイコン20と副制御マイコン30とが協調して一つの制御対象機器を制御するため、各制御マイコン20,30が異なる制御対象機器を制御する場合と比較して、CPU23,33の処理負荷を軽減することができる。
さらに、本実施形態のECU1では、ANDゲート70を増設する以外は、各CANコントローラ24,34やトランシーバ60といったCAN通信を行うための既存の構成が用いられるため、設計変更に伴うコストを抑制することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記実施形態のECU1には、主制御マイコン20と副制御マイコン30との二つのマイコンが設けられているが、副制御マイコン30は一つに限定されるものではなく、複数設けられてもよい。例えば、図3に示すように、ECU1が二つの副制御マイコン30を備えて構成される場合、各副制御マイコン30に対して、上記実施形態と同様にANDゲート70を配置させてもよい。
また、上記実施形態のECU1では、ANDゲート70が、副制御マイコン30およびトランシーバ60と別体に設けられているが、これに限定されずに、副制御マイコン30の内部に実装されてもよいし(図4参照)、トランシーバ60の内部に実装されてもよい(図5参照)。具体的には、ANDゲート70を、副制御マイコン30のCANコントローラ34およびCPU33と共に一つの集積回路として構成してもよいし、トランシーバ60のドライバ61およびレシーバ62と共に一つの集積回路として構成してもよい。
これらの場合、副制御マイコン30とトランシーバ60との間の配線や端子を削減して、ECU1の小型化・低コスト化を図ることができる。
また、上記実施形態のECU1では、主制御マイコン20と副制御マイコン30とが協調して一つの制御対象機器を制御するように構成されているが、これに限らず、各制御マイコン20,30が異なる制御対象機器を制御するように構成されてもよい。なお、この場合、主制御マイコン20と副制御マイコン30とが、必ずしも内部バス11を介して接続されなくてよい。
ところで、上記実施形態のECU1は、複数のマイコン20,30を備えて構成されているが、複数のコントローラを有する一つのマイコン20で構成されてもよい。例えば、図6に示すように、一つのマイコン20内における二つのCANコントローラのうち、一方のCANコントローラを、外部の通信バスを介して他のECU2,3に制御データを送信する主コントローラ24、他方のCANコントローラを受信用コントローラ34として用いるように構成する。なお、各CANコントローラ24,34は一つのCPU23に接続される。
この場合、ANDゲート70は、レシーバ62から供給される受信信号と、受信用コントローラ34の送信用端子Txから出力される送信信号とを、各信号のローレベルが優先レベルとなるように合成し、その合成した信号(合成信号)を、受信用CANコントローラ34の受信用端子Rxに出力するように構成される。
このように構成されたECU1によれば、一つのマイコン内に既存の複数のCANコントローラ24,34を集約して用いることができ、これにより、マイコン20の受信容量を増加させることができる。
なお、上記実施形態のECU1は、自動車に搭載される電子制御装置であるものとして説明したが、これに限らず、CANプロトコルによる通信を行う電子制御装置であれば、どのようなものであっても適用できる。
1…ECU、10…通信バス、20…主制御マイコン、24…CANコントローラ、30…副制御マイコン、34…CANコントローラ、60…トランシーバ、61…ドライバ、62…レシーバ、70…ANDゲート、Rx…受信用端子、Tx…送信用端子。

Claims (4)

  1. CANプロトコルによる通信を行うための送信用端子および受信用端子が設けられたコントローラを有する複数のマイコンと、
    前記複数のマイコンのうち、外部の通信バスを介して他の電子制御装置に制御データを送信する唯一のマイコンを主制御マイコン、該主制御マイコン以外の一ないし複数のマイコンを受信用マイコンとして、
    該主制御マイコンのコントローラの前記送信用端子から出力される送信信号を前記通信バスに出力するドライバと、該通信バスに流れる伝送信号を前記複数のマイコンが有する各コントローラに供給するレシーバとを有する一つのトランシーバと、
    を備える電子制御装置において、
    前記レシーバから供給される前記伝送信号と、前記受信用マイコンのコントローラの前記送信用端子から出力される送信信号とを、前記通信バスの優勢レベルに対応した信号レベルが優先レベルとなるように合成し、その合成した信号を該受信用マイコンのコントローラの前記受信用端子に供給する信号合成手段を備えたことを特徴とする電子制御装置。
  2. 前記信号合成手段は、前記受信用マイコンの内部に実装されていることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記信号合成手段は、前記トランシーバの内部に実装されていることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
  4. CANプロトコルによる通信を行うための送信用端子および受信用端子が設けられた複数のコントローラを有するマイコンと、
    前記複数のコントローラのうち、外部の通信バスを介して他の電子制御装置に制御データを送信する唯一のコントローラを主コントローラ、該主制御マイコン以外の一ないし複数のコントローラを受信用コントローラとして、
    該主コントローラの前記送信用端子から出力される送信信号を前記通信バスに出力するドライバと、該通信バスに流れる伝送信号を前記複数のコントローラに供給するレシーバとを有する一つのトランシーバと、
    を備える電子制御装置であって、
    前記レシーバから供給される前記伝送信号と、前記受信用コントローラの前記送信用端子から出力される送信信号とを、前記通信バスの優勢レベルに対応した信号レベルが優先レベルとなるように合成し、その合成した信号を該受信用コントローラの前記受信用端子に供給する信号合成手段を備えたことを特徴とする電子制御装置。
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