JP5298443B2 - 投射レンズユニット - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成素子からの画像光をスクリーンに拡大投射する投射レンズ系と、この投射レンズ系のレンズを保持するレンズ鏡筒とを備える投射レンズユニットに関する。特に、本発明は、投射レンズユニットにおける温度上昇時の投射レンズ系の焦点位置の補正に関する。
投射型画像表示装置として、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)等の反射型画像形成素子を備え、この画像形成素子上の画像を複数枚のレンズからなる投射レンズ系によりスクリーンに拡大投影するプロジェクタが知られている。大型のスクリーンに画像を投射するシネマ用の大型のプロジェクタでは、反射型画像形成素子の照明用に高出力の光源を使用するため、投射レンズ系の温度上昇が顕著である。特に、投射レンズ系のうち画像形成素子に近い側の温度上昇が顕著である。この温度上昇によりレンズを構成する材料の屈折率変化やレンズを含む部品の熱膨張が生じ、その結果、投射レンズ系の焦点位置が変化してスクリーンに投射された画像の画質が低下することが知られている。
特許文献1には、温度上昇に起因する投射レンズ系の焦点位置の変動を補正するための構成が開示されている。詳細には、1枚のレンズを鏡筒に対して光軸方向に移動可能に保持し、温度上昇に伴ってレンズを移動させることで焦点位置を補正することが開示されている。特許文献1には概ね2つの態様が開示されている。第1の態様では、レンズの外周縁にフランジを設け、このフランジの熱膨張によりレンズを光軸方向に移動させている。第2の態様では、フランジと鏡筒の間に介在させた熱膨張部材によりレンズを光軸方向に移動させている。
しかし、特許文献1に開示された構成には以下の問題がある。まず、レンズは温度上昇に伴って径方向にも膨張するので、レンズと鏡筒の熱膨張係数に差があるとレンズが鏡筒に噛み込みでしまい所望の移動量が得られず、レンズが変形するおそれもある。また、噛み込みを防止するために鏡筒とレンズの間の隙間を大きく設定すると、レンズの傾き偏心が大きくなる。さらに、外縁にフランジを備える複雑な異型レンズは、製作が困難でコストもかかる。特にガラス製のレンズの場合にはフランジを設けるのは困難である。さらにまた、特許文献1の構成では、投射レンズ系を構成する複数のレンズのうち1枚のレンズしか移動させることができない。このように特許文献1に開示されたものは、効果的な補正が困難で、構造も複雑である。
前述のシネマ用のプロジェクタは高画質が要求されるため、投射レンズ系の絞りよりも画像形成素子側に倍率色収差の補正特性に優れた正のパワーを持つ異常分散レンズを有する。この正のパワーを持つ異常分散レンズは、温度上昇に伴う膨張や屈折率変化が大きいので、温度上昇による投射レンズ系の焦点位置の変動の主な原因となる。しかし、特許文献1は、絞りよりも画像形成素子側に正のパワーを持つ異常分散レンズを有する投射型画像表示装置の投射レンズ系に関し、温度上昇に伴う焦点位置の補正を最適化するための構成について何ら教示していない。
特開平7−209609号(図7,図9)
本発明は、温度上昇に伴う投射レンズ系の焦点位置の変化を比較的簡易な構成で効果的に補正することを課題とする。
本発明は、画像形成素子からの画像光をスクリーンに拡大投射する投射レンズ系と、この投射レンズ系のレンズを保持するレンズ鏡筒とを備える投射レンズユニットにおいて、前記レンズ鏡筒は、前記投射レンズ系のレンズのうち最も前記画像形成素子側に配置された正のパワーを持つ1枚又は複数枚のレンズを保持する可動鏡筒と、前記可動鏡筒を光軸方向に移動可能に保持し、端面に前記光軸に対して垂直であって前記スクリーン側を向いた基準面を有する保持筒と、前記可動鏡筒を前記基準面に向けて付勢する付勢手段と、温度上昇時に前記光軸方向に熱変形し、この前記光軸方向の熱変形によって前記可動鏡筒を前記画像形成素子から離れるように前記付勢手段の付勢力に抗して前記光軸方向に移動させる、常温で低膨張側が高膨張側に対して窪んでいるバイメタルを含む熱変形部材とを備えることを特徴とする投射レンズユニットを提供する。また、本発明は、画像形成素子からの画像光をスクリーンに拡大投射する投射レンズ系と、この投射レンズ系のレンズを保持するレンズ鏡筒とを備える投射レンズユニットにおいて、前記レンズ鏡筒は、前記投射レンズ系のレンズのうち最も前記画像形成素子側に配置された正のパワーを持つ1枚又は複数枚のレンズを保持する可動鏡筒と、前記可動鏡筒を光軸方向に移動可能に保持し、前記光軸に対して垂直であって前記画像形成素子側を向いた基準面を有する保持筒と、前記可動鏡筒を前記基準面に向けて付勢する付勢手段と、前記可動鏡筒と前記基準面の間に介装され、温度上昇時に前記光軸方向に熱変形し、この前記光軸方向の熱変形によって前記付勢手段が前記可動鏡筒を前記画像形成素子から離れるように前記光軸方向に移動させる、常温で高膨張側が低膨張側に対して窪んでいるバイメタルを含む熱変形部材と
を備えることを特徴とする投射レンズユニットを提供する。
投射レンズ系の温度上昇はレンズバックを延ばすように作用する。レンズバックとは、投射レンズ系を構成する複数のレンズのうち最も画像形成素子側のレンズから投射レンズ系の焦点までの光軸方向の距離である。換言すれば、投射レンズ系の温度上昇は投射レンズ系の焦点を画像形成素子の裏面側にずらすように作用する。一方、可動鏡筒に保持されたレンズは、熱変形部材の熱変形により、画像形成素子から離れる向きに光軸方向に移動する。この熱変形部材の熱変形によって生じる可動鏡筒に保持されたレンズの移動は、投射レンズ系の焦点を画像形成素子の表面側にずらすように作用する。従って、最も画像形成素子側に配置されたレンズを保持する可動鏡筒を熱変形部材の熱変形で移動させることにより、温度上昇時の投射レンズ系の焦点位置のずれを補正できる。
投射レンズ系のうち最も画像形成素子側にあって温度上昇しやすいレンズを、熱変形部材の熱変形によって移動させる。また、熱変形部材は画像形成素子に近い位置に配置されるので、温度上昇時の変位量が大きい。従って、効果的に温度上昇時の投射レンズ系の焦点位置のずれを補正できる。
レンズ自体ではなくレンズを保持した可動鏡筒を移動させ、かつレンズ自体の熱膨張ではなくバイメタルからなる熱変形部材の熱変形を利用するので、温度上昇時にレンズの鏡筒への噛み込みやレンズの変形を生じない。また、レンズを鏡筒に対して傾き偏心が小さい状態で維持できる。さらに、レンズ自体はフランジ等を設けた異型レンズとする必要がなく、構造が簡易である。
以上のように、本発明によれば温度上昇に伴う投射レンズ系の焦点位置のずれを比較的簡易な構成で効果的に補正できる。
倍率色収差を補正するために、投射レンズ系は、正のパワーを持ち、かつ異常分散性の大きいアッベ数が70を上回るレンズを絞りよりも画像形成素子側に備えることが好ましい。正のパワーを有するレンズのアッベ数が70以下となると異常分散性が不足して倍率色収差の補正が不十分となる。絞りより画像形成素子側は、絞りよりもスクリーン側と比較すると、テレセントリック性を確保するために軸上光と軸外光の位置が離れているので、軸外収差の補正に適している。従って、異常分散性を有する正のパワーのレンズを絞りよりも画像形成素子側に配置することで、倍率色収差を効果的に補正できる。異常分散性を有するレンズは温度上昇に伴う膨張や屈折率変化が大きいので、温度上昇による焦点位置の変動の主な原因となるが、本発明では可動鏡筒に保持された最も画像形成素子側に位置するレンズ又はレンズ群を温度上昇時に移動させることで、温度上昇時の投射レンズ系の焦点位置のずれを効果的に補正できる。
投射レンズ系のうち最も画像形成素子側に位置するレンズ又はレンズ群は正のパワーを持ち、十分な長さのレンズバックとテレセントリック性を確保するためにほぼ平行とした軸上光と軸外光を主として画像形成素子上に集光する機能を有する。従って、最も画像形成素子側に位置するレンズ又はレンズ群を移動させれば、他の収差を殆ど変動させることなく焦点位置のずれを補正できる。
前記可動鏡筒に保持された前記1枚又は複数枚のレンズの焦点距離は、空気換算したレンズバックに対して以下の関係を有するように設定することが好ましい。
Figure 0005298443
温度上昇時に変位させるレンズのパワーが過度に小さいと温度上昇時の焦点のずれを補正するために必要なレンズ(可動鏡筒)の移動量を大きく設定する必要があり、熱変形部材を含む焦点位置のずれを補正するための機構が大型化する。従って、可動鏡筒に保持された1枚又は複数枚のレンズの焦点距離fの空気換算したレンズバックLBairに対する比率(f/LBair)を5未満に設定することが好ましい。一方、温度上昇時に変位させるレンズのパワーが過度に大きいと、投射レンズ系から画像形成素子に到るまでの光路のテレセントリック性を確保することが困難となり、焦点位置の補正のためにレンズを変位させた際の収差変動が大きくなる。従って、前述の比率(f/LBair)は1より大きく設定することが好ましい。
可動鏡筒が保持するレンズを2枚以下とすることにより、可動鏡筒を変位させるために熱変形部材が生じる必要のある力を小さくでき、可動鏡筒を円滑に移動させることができる。
前記投射レンズ系はズームレンズ系である場合、前記可動鏡筒はズーミング時に固定されていることが好ましい。可動鏡筒をズーミング時に固定することにより、可動鏡筒に固定された最も画像形成素子側のレンズはいずれのズーム域でも同じ位置にある。従って、温度上昇時の焦点位置の補正の効果がズームポジションにより変動するのを抑制できる。また、ズーミングのためのレンズの移動機構と保持筒や可動鏡筒と連動させる必要がない点で、投射レンズユニットの構造を簡素化できる。
投射レンズ系は、前記画像形成素子の対角長さの2倍以上の空気換算のレンズバックを有するテレセントリックな光学系であることが好ましい。投射レンズ系が十分な長さのレンズバック、すなわち空気換算で画像形成素子の対角長さの2倍以上のレンズバックを有することにより、画像形成素子の照明光を取り込むために必要な十分な空間を確保できる。また、投射レンズ系のテレセントリック性を確保することにより、照明光を取り込むことによって画像形成素子で変調される画像光にコントラスト低下や色むらが生じるのを防止できる。
前記可動鏡筒の内周面又は外周面が前記保持筒に摺動可能に接触し、かつ前記可動鏡筒と前記保持筒の接触部分の光軸方向の長さが15mm以上であることが好ましい。可動鏡筒と保持筒の接触部分に十分な長さを持たせることにより、可動鏡筒と保持筒の嵌合に起因する傾き偏心の発生を防止できる。
バイメタルからなる熱変形部材は耐熱性が高く、大型で高輝度のプロジェクタのような投射レンズ系が高温となる用途に適している。また、一般にバイメタルは薄板の金属であるので熱容量を小さく設定できるため、温度上昇に対する熱変形部材の変形の応答速度を高めることができる。さらに、バイメタルの板厚、材料、形状等の変更で、補正量、すなわち温度上昇時の変位量を所望の値に簡単に設定できる。
具体的には、前記可動鏡筒と前記保持筒は前記バイメタルにより連結されている。さらに具体的には、前記保持筒は、前記可動鏡筒が保持するレンズよりも拡大側に位置するレンズが搭載された鏡筒であっても、前記可動鏡筒の外側に配置される鏡筒であってもよい。可動鏡筒と保持筒をバイメタルと連結する構成とすれば、いったん温度上昇した後に温度降下してもとの温度に低下した場合、可動鏡筒はバイメタル自体の変形により温度上昇前のもとの位置に復帰する。換言すれば、可動鏡筒をもとに位置に復帰させるためのばね等の付勢部材は必要ない。
さらに具体的には、前記バイメタルが複数有り、個々の前記バイメタルは、一端が前記可動鏡筒に固定され、他端が前記保持筒に固定される。あるいは、前記バイメタルが複数有り、個々の前記バイメタルは、両端が前記可動鏡筒及び前記保持筒のいずれか一方に固定され、中央部が前記可動鏡筒及び前記保持筒のうちの他方に固定される。
具体的には、前記レンズ鏡筒は、前記可動鏡筒を光軸方向の画像形成素子側に押圧する弾性部材と、前記保持筒と一体化され、かつ光軸に垂直な基準面とを有し、前記可動鏡筒はフランジ部を有し、前記バイメタルは前記基準面と前記フランジ部との間に配置され、かつ、前記弾性部材は前記可動鏡筒を前記バイメタルを介して前記基準面に押し付ける。
前記可動鏡筒の前記保持筒に対する前記光軸回りの回転を阻止し、かつ前記可動鏡筒の前記保持筒に対する前記光軸回りの回転位置を複数位置に設定可能な回転止め機構をさらに備えることが好ましい。可動鏡筒の回転位置を回転止め機構で変更することにより、可動鏡筒に保持されたレンズの偏心性能を補正できる。また、前記熱変形部材は、リング状の台座と、前記リング状の台座に固定された前記バイメタルとを備え、前記可動筒と前記保持筒との間に形成された前記光軸方向の空間に配置されてもよい。
本発明の投射レンズユニットは、最も画像形成素子側に配置されている正のパワーを持つ1枚又は複数枚のレンズを保持する可動鏡筒を備え、温度上昇時のバイメタルからなる熱変形部材の熱変形によって可動鏡筒を保持筒に対して光軸方向に移動させるので、温度上昇に伴う投射レンズ系の焦点位置のずれを比較的簡易な構成で効果的に補正できる。また、熱変形部材はバイメタルからなるので、耐熱性に優れ、変形の応答速度が速く、かつ板厚、材料、形状等の変更で補正量を所望の値に簡単に設定できる。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る投射レンズ系1Aを示す。この投射レンズ系1Aは図4から図6に示すフロントプロジェクション型のプロジェクタ2の一部を構成する。投射レンズ系1Aと、投射レンズ系1AのレンズG1〜G16を保持する後述のレンズ鏡筒(固定鏡筒21、主鏡筒22、及び可動鏡筒25)が投射レンズユニットを構成している。プロジェクタ2は、投射レンズ系1Aに加え、反射型の画像形成素子であるDMD3r,3g,3b、光源4、照明光学系5、色分解合成プリズム6、内面全反射プリズム7、及びスクリーン8(図1参照)を備える。
本実施形態では、光源4は、例えばキセノンランプである発光管11と楕円リフレクタ12を備える。照明光学系5はロッドインテグレータ13とリレーレンズ群14を備え、光源4の発する光は照明光学系5、内面全反射プリズム7、及び色分解合成プリズム6を経てDMD3r〜3bに照射される。個々のDMD3r〜3bで変調された画像光は、色分解合成プリズム6、内面全反射プリズム7、及び投射レンズ系1Aを経てスクリーン8に入射する。
内面全反射プリズム7は、DMD3r〜3bへの照明光とDMD3r〜3bにより変調された画像光とを分離する。内面全反射プリズム7は2つのプリズム7a,7bからなり、照明光学系5から入射する照明光を2のプリズム7a,7bの境界面に存在するエアーギャップで全反射させてDMD3r〜3bに導く。色分解合成プリズム6は内面全反射プリズム7からの光を3色(赤色、緑色、及び青色)の色光に分解してDMD3r〜3bに導くと共に、各DMD3r〜3bで変調された画像光を合成する。色分解合成プリズム6により合成された画像光は、内面全反射プリズム7のエアーギャップを通過し、投射レンズ系1Aによってスクリーン8に拡大投射される。このように、プロジェクタ8では、光線はDMD3r〜3b側からスクリーン8に向けて進むが、以下の説明では理解を容易にするために、スクリーン8からDMD3r〜3b側に向けて光線が進むものとして説明する。
第1実施形態の投射レンズ系1Aの全体構成を説明する。図1に示すように、投射レンズ系1Aは16枚のレンズG1〜G16と絞り15を備え、テレセントリック性を有する。最もDMD3r〜3b側のレンズG16とDMD3r〜3bとの間には、内面全反射プリズム7と色分解合成プリズム6であるプリズム16と、カバーガラス17が介在している。レンズG1〜G16の曲率半径、各レンズG1〜G16のレンズ面r1〜r37の軸上面間距離、屈折率N1〜N18、及びアッベ数ν1〜ν18は、以下の表1及び表2に示す通りである。なお、表1及び表2中の軸上面間隔距離において、複数の数値が記入されている箇所は、ズーミングにより変化する間隔で、順に広角端、ミドル領域(広角端と望遠端の中間焦点距離)、望遠端の値を示している。
Figure 0005298443
Figure 0005298443
投射レンズ系1Aは、スクリーン8側(拡大側)から順に、正のパワーを有する光学素子群Gr1、負のパワーを有する光学素子群Gr2、負のパワーを有する光学素子群Gr3、正のパワーを有する光学素子群Gr4からなる。絞り15よりもスクリーン8側には、9枚のレンズG1〜G9が配置されている。これらのレンズG1〜G9のうち、G2、G3、G6及びG9は正のパワーを持ち、レンズG1、G4、G5、G7及びG8は負のパワーを持つ。特に、負のパワーを持つレンズG4,G5及びG7は異常分散性の大きいアッベ数が70を上回るレンズである。絞り15よりもDMD3r〜3b側(縮小側)には、7枚のレンズG10〜G16が配置されている。これらのレンズのうちG10、G12、G13,G15及びG16は、正のパワーを持ち、レンズG11及びG14は負のパワーを持つ。特にレンズG12、G13、G15及びG16は異常分散性の大きいアッベ数が70を上回るレンズである。
最もスクリーン8側の3枚のレンズG1〜G3からなる光学素子群Gr1は、倍率変更(ズーミング)時も固定である。光学素子群Gr1の後側の3枚のレンズG4〜G6からなる光学素子群Gr2は、倍率変更のために光軸方向に移動可能である。また、光学素子群Gr2の後側の2枚のレンズG7、G8からなる光学素子群Gr3は可動であり、光学素子群Gr2が移動した際に変動するレンズバックを補正するために光軸方向に移動する。残りのレンズGr9〜Gr16、絞り15、プリズム16、及びカバーガラス17からなる光学素子群Gr4は倍率変更時も固定である。
以下の表3に示すように、本実施形態の投射レンズ系1AのレンズバックLBは108.8mmであり、空気換算したレンズバックLBairは78.8mmである。レンズバックとは、投射レンズ系を構成する複数のレンズのうち最も画像形成素子(本実施形態ではDMD)側のレンズ(本実施形態ではレンズG16)から投射レンズ系の焦点までの光軸方向の距離である。
Figure 0005298443
前述のように、本実施形態の投射レンズ系1Aは、絞り15よりもDMD3r〜3b側に正のパワーを持ち、かつ異常分散性の大きいアッベ数が70を上回り異常分散性を有するレンズG12、G13、G15、G16を備える。これらの正のパワーを有するレンズG12、G13、G15、G16のアッベ数が70以下となると異常分散性が不足し、倍率色収差の補正が不十分となる。また、正のパワーを有する異常分散性を有するレンズG12、G13、G15、G16を絞り15よりもDMD3r〜3b側に配置しているのは、絞り15よりDMD3r〜3b側は、絞り15よりもスクリーン8側と比較すると、テレセントリック性を確保するために軸上光と軸外光の位置が離れているので、軸外収差の補正に適しているからである。換言すれば、絞り15よりDMD3r〜3bに異常分散性を有する正のパワーのレンズを配置することで、倍率色収差を効果的に補正できる。図2は、本実施形態の投射レンズ系1Aの各レンズG1〜G16の倍率色収差に対する効き度を示す。この図2からも、絞り15よりも後側に配置された正のパワーを有するレンズG12、G13、G15、G16が特に倍率色収差の補正に寄与することが分かる。
しかし、異常分散性を有するレンズは、一般にアッベ数が小さいレンズと比較して温度上昇に伴う膨張や屈折率変化が大きいので、温度上昇による投射レンズ系の焦点位置の変動の主な原因となる。図3は温度が30度上昇した場合の各レンズG1〜G16のレンズバックLBの変動量に対する効き度を示す。この図3からも、異常分散性を有するレンズG4、G5、G7、G12、G13、G15、G16が昇温時の焦点位置の変動に大きく影響することが分かる。一般に、投射レンズ系の温度上昇はレンズバックを延ばすように作用する。換言すれば、投射レンズ系の温度上昇は投射レンズ系の焦点を画像形成素子(本実施形態ではDMD)の裏面側にずらすように作用する。
以上のように、正のパワーを有する異常分散レンズを絞り15よりも後側に配置した構成は倍率色収差を効果的に補正できるが、温度上昇時の焦点位置のずれ(レンズバックの延び)が不可避となる。本実施形態では、温度上昇時には後に図7から図10を参照して詳述する機構により、投射レンズ系1Aを構成するレンズG1〜G16のうち最もDMD3r〜3b側に位置するレンズG16をDMD3r〜3bから離れる向き(投射レンズ系1Aの焦点をDMD3r〜3bの表面側にずらす向き)に移動させることにより、温度上昇時の投射レンズ系1Aの焦点位置のずれを補正している。
温度上昇時に移動させるレンズとして、最もDMD3r〜3b側に位置するレンズG16を選択した理由を説明する。図1を参照すれば明らかなように、投射レンズ系1Aを構成するレンズのうち最もDMD3r〜3b側に位置するレンズG16は正のパワーを持ち、十分な長さのレンズバックとテレセントリック性を確保するために、ほぼ平行とした軸上光と軸外光を、主としてDMD3r〜3b上に集光する機能を有する。従って、このレンズG16を変位させることにより、他の収差を殆ど変動させることなく焦点位置のずれを補正できる。
表4は、投射レンズ系1Aの望遠端でのレンズバック及び種々の収差の設計値と、レンズG14〜G16を0.1mmだけスクリーン8側に変位させた場合の焦点位置と収差の変化量を示す。レンズG15を変位させた場合には、焦点位置変化量の感度が低く、収差変動が大きい。また、レンズG14を変位させた場合には、焦点位置変化量の感度は高いが、収差変動が大きい。これに対して、レンズG16を変位させた場合、焦点位置変化量の感度が高く、収差変動も比較的小さい。この表4からも、最もDMD3r〜3b側に位置するレンズG16を変位させて温度上昇時の焦点位置の変動を補正することが好ましいことが分かる。
Figure 0005298443
前述の表3に示すように、本実施形態の投射レンズ系1Aでは、空気換算したレンズバックLBairは78.8mmであるのに対してレンズG16の焦点距離fは164.7であり、後者の前者に対する比率(f/LBair)は以下の式(1)を満たす2.09に設定している。
Figure 0005298443
温度上昇時に変位させるレンズ(本実施形態ではレンズG16)のパワーが過度に小さいと温度上昇時の焦点のずれを補正するために必要なレンズの移動量を大きく設定する必要があり、後述するバイメタル27等の熱変形部材を含む投射レンズユニットの機構が大型化する。従って、温度上昇時に移動させるレンズの焦点距離fの空気換算したレンズバックLBairに対する比率(f/LBair)を5未満に設定することが好ましい。一方、温度上昇時に変位させるレンズのパワーが過度に大きいと投射レンズ系から画像形成素子(本実施形態ではDMD3r〜3b)に到るまでの光路のテレセントリック性を確保することが困難となり、焦点位置の補正のためにレンズを変位させた際の収差変動が大きくなる。従って、前述の比率(f/LBair)は1より大きく設定することが好ましい。投射レンズ系1Aの最もDMD3r〜3b側のレンズが、ほぼ平行とした軸上光と軸外光を、主としてDMD3r〜3b上に集光する機能を有する場合には、投射レンズ系1Aのタイプ(パワー配置、群構成、レンズ面形状等)によらず、収差を殆ど変動させることなく焦点位置のずれを補正できる。
前述の表3に示すように、本実施形態の投射レンズ系1Aでは、DMD3r〜3bの対角線長さに対する空気換算したレンズバックLBairの比率を、以下の式(2)を満たす3.2に設定している。
Figure 0005298443
投射レンズ系1Aの最も後側のレンズG16とDMD3r〜3bとの間には、色分解合成プリズム6と内面全反射プリズム7を配置する。投射レンズ系1Aが式(2)で示すようにDMD3r〜3bの対角線長さの2倍以上の十分な長さのレンズバックを有することにより、色分解合成プリズム6と内面全反射プリズム7を配置して各DMD3r〜3bに対して照明光学系5からの照明光を取り込むために必要な十分な空間を確保できる。また、前述のように投射レンズ系1Aはテレセントリック性を有するので、照明光学系5からの照明光を取り込むことによってDMD3r〜3bで変調される画像光にコントラスト低下や色むらが生じるのを防止できる。
次に、図7から図10を参照して温度上昇時にレンズG16をスクリーン8側に変位させる機構について具体的に説明する。
図7は投射レンズ系1AのレンズG1〜G16のうち、DMD3r〜3b側の4枚のレンズG13〜G16の周辺を示す。可動鏡筒25が保持するレンズG16よりも拡大側に位置するレンズであるレンズG13〜G15を保持する固定鏡筒21は前端側にフランジ部21aを備え、このフランジ部21aが主鏡筒22にねじ止めで固定されている。図7には図示しないが、主鏡筒22には残りのレンズG1〜G12と絞り15が搭載されている。また、主鏡筒22の周囲はカバー23で覆われている。
外筒(保持筒)24の前端側に設けられたフランジ部24aが主鏡筒22にねじ止めで固定されている。外筒24の内部には固定鏡筒21が収容されている。前述のように固定鏡筒21は主鏡筒22に固定されているので、固定鏡筒21は主鏡筒22を介して外筒24に対して固定されている。外筒24は第1の内径を有する大径部24b、第1の内径よりも小さい第2の内径を有する小径部24c、及び大径部24bの内面と小径部24cの内面との間に介在している光軸に対して垂直なリング状の面である基準面24dとを備える。
最もDMD3r〜3b側に配置されている正のパワーを持つ異常分散レンズG16を保持する可動鏡筒25は、外筒24に内嵌されている。この可動鏡筒25は、両端開口の筒状である本体25a、本体25aの前端側に形成されたフランジ部25b、及び本体25aの後端側で径方向内向きに延びたレンズ保持部25cを備える。フランジ部25bは外筒24の大径部24bの内周面と固定鏡筒21の外周面により画定された円筒状の空間に配置されている。また、可動鏡筒25の本体25aは外筒24の小径部24cの内周面と固定鏡筒21の外周面の間を通過して外筒24の後端側へ延びている。可動鏡筒25の本体25aの外周面は外筒24の小径部24cの内周面に対して摺動可能に接触しており、それによって可動鏡筒25は外筒24に対して光軸方向に移動可能に保持されている。可動鏡筒25の本体25aの内周面と固定鏡筒21の外周面の間には隙間が存在し、互いに非接触である。
可動鏡筒25と外筒24の接触部分の光軸方向の長さは、常温時に15mm以上あることが好ましい。可動鏡筒25と外筒24の接触部分が十分な長さを持たせることにより、可動鏡筒25を外筒24に内嵌していることに起因する傾き偏心の発生を防止できる。
前述の外筒24の基準面24dと可動鏡筒25のフランジ部25bとの間には図8(A),(B)に示すような平坦なリング状のバイメタル27が配置されている。バイメタル27は低膨張側27aが前側(スクリーン8側)、高膨張側27bが後側(DMD3r〜3b)を向く姿勢で配置されている。また、可動鏡筒25のフランジ部25bと固定鏡筒21のフランジ部21aの間にコイルバネ28が圧縮状態で配置されている。このコイルバネ28は、レンズG16を保持する可動鏡筒25を後側(光軸方向のDMD3r〜3b側)へ弾性的に付勢し、可動鏡筒25をバイメタル27を介して基準面24dに対して弾性的に押し付ける機能を有する。コイルバネ28以外の他の弾性手段で可動鏡筒25を付勢してもよい。
図7及び図9を参照すると、可動鏡筒25の本体25aには光軸方向から見て等角度間隔(90度間隔)で光軸方向に延びる4個の溝孔25dが設けられている。これらの溝孔25dには外筒24に螺合したねじ29の先端がそれぞれ挿入されている。溝孔25dとねじ29は本発明における回転止め機構を構成する。ねじ29が溝孔25dの側壁と干渉することにより、可動鏡筒25の外筒24に対する光軸回りの回転が阻止されている。また、4本のねじ29を緩めて先端を溝孔25dから抜き出せば、可動鏡筒25を本体25aに対して光軸回りに回転させることができる。可動鏡筒25の外筒24に対する光軸回りの回転位置は溝孔25dに個数に対応する4個所に設定可能である。可動鏡筒25の光軸回りの回転位置を調節することにより、可動鏡筒25に保持されたレンズG16の偏心性能を補正できる。溝孔25dの個数を増やすことにより、可動鏡筒25の設定可能な回転位置を増やすことができる。
光源4(図5参照)の発生する熱等による投射レンズ系1Aの温度上昇により、レンズバックが延び投射レンズ系1Aの焦点はDMD3r〜3bの裏面側にずれる。一方、この温度上昇時には、図8(C)に示すように、リング状のバイメタル27が変形して厚みが増大する。図10に示すようにバイメタル27の厚みが増大すると可動鏡筒25のフランジ部25bがバイメタル27によって前側へ押される。その結果、可動鏡筒25はコイルバネ28の弾性的な付勢力に抗してDMD3r〜3bから離れる向き(スクリーン8に近付く向き)に移動し、可動鏡筒25に保持されたレンズG16もこの向きに移動する。このレンズG16の移動は焦点をDMD3r〜3bの表面側へずらすように作用する。従って、バイメタル27の熱変形で可動鏡筒25(レンズG16)を移動させることにより、温度上昇時の投射レンズ系1Aの焦点位置のずれを補正できる。温度が低下してバイメタル27が平坦な形状に戻ると、コイルバネ28の弾性的付勢力により可動鏡筒25(レンズG16)は図7に示す初期位置に戻る。
投射レンズ系1Aの複数のレンズG1〜G16のうち最もDMD3r〜3b側、すなわち光源4に近い位置にあって温度上昇しやすいレンズG16をバイメタル27の熱変形によって移動させる。また、バイメタル27は光源4に近い位置に配置されるので、温度上昇時の変位量が大きい。従って、効果的に温度上昇時の投射レンズ系1Aの焦点位置のずれを補正できる。
レンズG16自体ではなくレンズG16を保持した可動鏡筒25を移動させるので、温度上昇時にレンズG16の外筒24や他の鏡筒への噛み込みやレンズG16の変形を生じず、かつレンズG16を鏡筒に対して傾き偏心が小さい状態で維持できる。また、レンズG16自体はフランジ等を設けた異型レンズとする必要がなく、構造が簡易である。
温度上昇時にレンズG16を移動させるための可動鏡筒25は、前述のようにズーミング時は固定されている(図1参照)ので、可動鏡筒25に保持されたレンズG16はいずれのズーム域でも同じ位置にある。従って、温度上昇時の焦点位置の補正の効果がズームポジションにより変動するのを低減できる。また、ズーミングのためのレンズの移動機構(光学素子群Gr2、Gr3)と外筒24や可動鏡筒25を連動させる必要がない点で投射レンズシステムの構造を簡素化できる。
本実施形態では、前述のように熱変形部材としてバイメタル27を使用している。バイメタル27は耐熱性が高く、大型で高輝度のプロジェクタのような投射レンズ系が高温となる用途に適している。また、バイメタル27を採用すれば一般に熱容量を小さく設定できるので、温度上昇に対する変形の応答速度を高めることができる。
以上のように、本実施形態によれば温度上昇に伴う投射レンズ系の焦点位置のずれを比較的簡易な構成で効果的に補正できる。
図11から図14は、最もDMD3r〜3b側のレンズG16を温度上昇時にスクリーン8側に移動させるための機構の代案を示す。
図11に示す代案では、可動鏡筒25は固定鏡筒21に外嵌されている。換言すれば、固定鏡筒21が保持筒として機能する。具体的には、可動鏡筒25の本体25aの内周面は固定鏡筒21の外周面に対して摺動可能に接触しており、それによって可動鏡筒25は固定鏡筒21に対して光軸方向に移動可能に保持されている。可動鏡筒25の本体25aの外周面と外筒24の内周面の間には隙間が存在し、互いに非接触である。
図12から図14に示す代案は、バイメタルの形態が第1実施形態と異なる。この代案では、薄いリング状の台座31に3個の円弧状のバイメタル32の高膨張側32aの面を固定している。3個の円弧状のバイメタル32は光軸方向から見て等角度間隔(120度間隔)で配置されている。各バイメタル32の低膨張側32bの面は台座31と反対側に位置している。台座31が外筒24の基準面24dに当接する状態で外筒24と可動鏡筒25のフランジ部25bとの間にバイメタル32が配置されている。図14に示すように、温度上昇時には各バイメタル32が変形して厚みが増大することにより、可動鏡筒25がコイルバネ28の付勢力に抗してDMD3r〜3bから離れる方向に移動する。この代案では、第1実施形態よりもバイメタルの使用量を低減してコストを抑制できる。また、温度上昇時には傾き偏心を確実に防止しつつ可動鏡筒25をスムーズに移動させることができる。なお、台座上のバイメタルの形状は円弧状に限らない。例えば、長方形状のバイメタルが溶接、かしめ等で台座に固定されていてもよい。また、台座上のバイメタルの数は3個に限らず、例えば6個や8個でもよい。
第1実施形態のバイメタル27は平坦なリング状であるが、バイメタルは常温時に低膨張側27aが窪んだリング状(図8(C)に示す第1実施形態のバイメタル27が温度上昇により変形したときと同様の形状)であってもよい。かかる形状とすれば、温度上昇時にDMD3r〜3bから離れる方向に可動鏡筒25を移動させるだけではなく、温度低下時に可動鏡筒25をDMD3r〜3bに近付く方向に移動させることができるので、温度低下時の焦点のずれを補正できる。
図15及び図16は熱変形部材がバイメタルではなく樹脂材料からなる点で本発明と異なる比較例を示す。
図15の比較例では、熱変形部材として、バイメタルと弾性手段の組み合わせに代えて、可逆的に熱膨張する例えば超高分子量ポリエチレン(線膨張係数:17.0×10−5(1/K))等の樹脂材料からなる部材(熱膨張部材35)を備える。図15の例では、熱膨張部材35は円筒状であり、前端が可動鏡筒25のフランジ部25bにねじ止めで固定され、後端が外筒24にねじ止めで固定されている。可動鏡筒25は外筒24に内嵌され、光軸方向に移動可能に保持されている。熱膨張部材35の形状は円筒状に限定されず、例えば断面円弧状の複数の熱膨張部材で可動鏡筒25のフランジと外筒24を連結してもよい。温度上昇時には、熱膨張部材35が延びることで可動鏡筒25(レンズG16)がDMD3r〜3bから離れる方向に移動し、投射レンズ系1Aの焦点位置のずれを補正する。温度が常温に戻ると熱膨張部材35が収縮し、可動鏡筒25(レンズG16)は図15に示す初期位置に戻る。熱膨張部材35は線膨張係数が10×10−5(1/K)以上の材料からなることが好ましい。線膨張係数の大きい材料を使用することで、熱膨張部材35の全長を比較的短く設定しても十分な温度上昇時の可動鏡筒25の移動量を確保できる。その結果、熱膨張部材35を小型化してコストを低減できる。可動鏡筒25と外筒24は線膨張係数が2.3×10−5(1/K)であるアルミニウム製であり、熱膨張部材35は可動鏡筒25及び外筒24よりも温度上昇時の延びが十分に大きい。
図16の比較例では、バイメタルと弾性手段の組み合わせに代えて、可逆的に熱収縮する部材(熱収縮部材36)を備える。熱収縮部材36は前端が外筒24にばね止めで固定され後端が可動鏡筒25のフランジ部25bにねじ止めで固定されている。温度上昇時には、熱収縮部材36が縮むことで可動鏡筒25(レンズG16)がDMD3r〜3bから離れる方向に移動し、投射レンズ系1Aの焦点位置のずれを補正する。温度が常温に戻ると熱収縮部材36が膨張し、可動鏡筒25(レンズG16)は図16に示す初期位置に戻る。
本実施形態のように熱変形部材としてバイメタルを用いる構成のほうが、図15、図16に記載の構成よりも以下の点で好ましい。まず、小さな空間でより大きな変位量が得られる。また、図15、図16の構成では、熱伝導率が比較的よくない樹脂材料を使用しなければいけないが、バイメタルを用いる構成では、バイメタル自身の熱容量が小さいことに加え、熱伝導率のよい金属製の鏡筒を使用することが可能なので、放熱性に優れ、投射レンズユニットの温度上昇が比較的抑えられる。
(第2実施形態)
図17及び図18は本発明の第2実施形態にかかる投射レンズ系1Bを示す。この投射レンズ系1Bも第1実施形態と同様のプロジェクタ2の一部を構成し、光源4、照明光学系5、色分解合成プリズム6、内面全反射プリズム7、及びスクリーン8は第1実施形態のものと同様である(図4から図6参照)。
投射レンズ系1Bは、16枚のレンズG1〜G16と絞り15を備え、テレセントリック性を有する。レンズG1〜G16の曲率半径、各レンズG1〜G16のレンズ面r1〜r39の軸上面間距離、屈折率N1〜N20、及びアッベ数ν1〜ν20は、以下の表5及び表6に示す通りである。
Figure 0005298443
Figure 0005298443
投射レンズ系1Aは、スクリーン8側(拡大側)から順に、負のパワーを有する光学素子群Gr1、正のパワーを有する光学素子群Gr2、負のパワーを有する光学素子群Gr3、正のパワーを有し絞り15を含む光学素子群Gr4、負のパワーを有する光学素子群Gr5、正のパワーを持つ光学素子群Gr6からなる。絞り15よりもスクリーン8側には、8枚のレンズG1〜G8が配置されている。これらのレンズG1〜G8のうち、G1、G5、G6、及びG8は正のパワーを持ち、レンズG2、G3、G4及びG7は負のパワーを持つ。特に、負のパワーを持つレンズG2は異常分散性の大きいアッベ数が70を上回るレンズである。絞り15よりもDMD3r〜3b側(縮小側)には、8枚のレンズG9〜G16が配置されている。これらのレンズのうちG9、G10、G14、及びG15は、正のパワーを持ち、レンズG11及びG12は負のパワーを持つ。特にレンズG9、G10、G14及びG15は異常分散性の大きいアッベ数が70を上回るレンズである。
最もスクリーン8側の5枚のレンズG1〜G5からなる光学素子群Gr1はズーミング時も固定である。光学素子群Gr1の後側の1枚のレンズG6(光学素子群Gr2)は、ズーミングのために光軸方向に移動可能である。レンズG6の後側の2枚のレンズG7,G8からなる光学素子群Gr3はズーミング時も固定である。光学素子群Gr3の後側のレンズG9(光学素子群Gr4)と、その後側の5枚のレンズG10〜G14からなる光学素子群Gr5は、レンズG6(光学素子群Gr2)が移動した際に変動するレンズバックを調整するために光軸方向に移動する。残りの2枚のレンズG15、G16、プリズム16、及びカバーガラス17からなる光学素子群Gr6はズーミング時も固定である。
図19は本実施形態の投射レンズ系1Bの各レンズG1〜G16の倍率色収差に対する効き度を示し、図20は温度が30度上昇した場合の各レンズG1〜G16のレンズバックLBの変動量に対する効き度を示す。これらの図19及び図20から、絞り15よりも後側に配置された正のパワーを有する異常分散レンズG10、G13、G14は倍率色収差の補正に寄与する一方で、昇温時の焦点位置の変動に大きく影響することが分かる。本実施形態では、投射レンズ系1Bを構成するレンズG1〜G16のうち最もDMD3r〜3b側に位置する2枚のレンズG15、G16を、温度上昇時にDMD3r〜3bから離れる向き(投射レンズ系1Aの焦点をDMD3r〜3bの表面側にずらす向き)に移動させることにより、温度上昇時の投射レンズ系1Bの焦点位置のずれを補正している。
前述の表3に示すように、本実施形態の投射レンズ系1BのレンズバックLBは63.5mmで空気換算したレンズバックLBairは49.5mmであるのに対し、レンズG15、G16の焦点は77.2であり、前述の式(1)を満たす1.56に設定している。
また、前述の表3に示すように、本実施形態の投射レンズ系1Bでは、DMD3r〜3bの対角線長さに対する空気換算したレンズバックLBairの比率を、前述の式(2)を満たす2.0に設定している。
図18は温度上昇時にレンズG15、G16をスクリーン8側に変位させる機構の一例を示す。この例では、外筒24は後端に円環状の蓋部材37を備え、この蓋部材37の内面が基準面37aを構成している。可動鏡筒25は外筒24に内嵌されることにより、光軸方向に移動可能に保持されている。また、可動鏡筒25は後端側にフランジ部25bを備えており、基準面37aとフランジ部25bの間に第1実施形態(図7参照)と同様のリング状のバイメタル27が配置されている。可動鏡筒25を弾性的に付勢するコイルバネ28は、可動鏡筒25の前端と外筒24の前端側に設けられた受け部24eとの間に圧縮状態で配置されている。傾き偏心防止のために、可動鏡筒25と外筒24の接触部分の光軸方向の長さは、常温時に15mm以上あることが好ましい。
光源4(図5参照)の発生する熱等による投射レンズ系1Bの温度上昇により、レンズバックが延びて投射レンズ系1Bの焦点はDMD3r〜3bの裏面側にずれる。一方、この温度上昇時には、バイメタル27が変形して厚みが増大することにより、可動鏡筒25がDMD3r〜3bから離れる向きに移動し、可動鏡筒25に保持されたレンズG15、G16もこの向きに移動する。このレンズG15、G16の移動は投射レンズ系1Bの焦点をDMD3r〜3bの表面側へずらすように作用する。従って、バイメタル27の熱変形で可動鏡筒25(レンズG15、G16)を移動させることにより、温度上昇時の投射レンズ系1Aの焦点位置のずれを補正できる。
第2実施形態のその他の構成及び作用は上記した第1実施形態と同様であるので、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。図11から図16を参照して説明した代案は第2実施形態にも適用できる。
(第3実施形態)
図21は本発明の第3実施形態にかかる投射レンズ系1Cを示す。この投射レンズ系1Cも第1実施形態と同様のプロジェクタ2の一部を構成し、光源4、照明光学系5、色分解合成プリズム6、内面全反射プリズム7、及びスクリーン8は第1実施形態のものと同様である(図4から図6参照)。
投射レンズ系1Cは、17枚のレンズG1〜G17と絞り15を備え、テレセントリック性を有する。レンズG1〜G17の曲率半径、各レンズG1〜G17のレンズ面r1〜r39の軸上面間距離、屈折率N1〜N19、及びアッベ数ν1〜ν19は、以下の表7及び表8に示す通りである。
Figure 0005298443
Figure 0005298443
投射レンズ系1Aは、スクリーン8側(拡大側)から順に、正のパワーを有する光学素子群Gr1、負のパワーを有する光学素子群Gr2、正のパワーを有する光学素子群Gr3、正のパワーを有する光学素子群Gr4、正のパワーを有する光学素子群Gr5からなる。絞り15よりもスクリーン8側には、8枚のレンズG1〜G8が配置されている。これらのレンズG1〜G8のうち、G2、G3、G6及びG7は正のパワーを持ち、レンズG1、G4、G5及びG8は負のパワーを持つ。特に、正のパワーを持つレンズG3と、負のパワーを持つレンズG4、G5は異常分散性の大きいアッベ数が70を上回るレンズである。絞り15よりもDMD3r〜3b側(縮小側)には、9枚のレンズG9〜G17が配置されている。これらのレンズのうちG10、G11、G12、G15、G16及びG17は、正のパワーを持ち、レンズG9、G13及びG14は負のパワーを持つ。特にレンズG10、G11、G12、G15、G16及びG17は異常分散性の大きいアッベ数が70を上回るレンズである。
最もスクリーン8側の3枚のレンズG1〜G3からなる光学素子群Gr1はズーミング時も固定である。光学素子群Gr1の後側の3枚のレンズG4〜G6からなる光学素子群Gr2はズーミングのために光軸方向に移動可能である。光学素子群Gr2の後側の光学素子群Gr3(レンズG7,G8)、光学素子群Gr5(レンズG9〜G16)は、光学素子群Gr2(レンズG4〜G6)が移動した際に変動するレンズバックを補正するために光軸方向に移動する。また絞り15もズーミング時に移動する。残りのレンズG17を含む光学素子群Gr5は、ズーミング時も固定である。
図22は本実施形態の投射レンズ系1Cの各レンズG1〜G17の倍率色収差に対する効き度を示し、図23は温度が30度上昇した場合の各レンズG1〜G16のレンズバックLBの変動量に対する効き度を示す。これらの図22及び図23から、絞り15よりも後側に配置された正のパワーを有する異常分散レンズG10〜12、及びG15〜G17は、倍率色収差の補正に寄与する一方で、昇温時の焦点位置の変動に大きく影響することが分かる。本実施形態では、投射レンズ系1Cを構成するレンズG1〜G17のうち最もDMD3r〜3b側に位置する1枚のレンズG17をDMD3r〜3bから離れる向き(投射レンズ系1Aの焦点をDMD3r〜3bの表面側にずらす向き)に移動させることにより、温度上昇時の投射レンズ系1Aの焦点位置のずれを補正している。温度上昇時にレンズG17を移動させるための具体的な機構は、第1実施形態と同様である(図7から図10参照)。
前述の表3に示すように、本実施形態の投射レンズ系1CのレンズバックLBは63.5mmで空気換算したレンズバックLBairは49.5mmであるのに対し、レンズG17の焦点は155.7であり、前述の式(1)を満たす3.15に設定している。
また、前述の表3に示すように、本実施形態の投射レンズ系1Cでは、DMD3r〜3bの対角線長さに対する空気換算したレンズバックLBairの比率を、前述の式(2)を満たす2.0に設定している。
第3実施形態のその他の構成及び作用は上記した第1実施形態と同様であるので、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。図11から図16を参照して説明した代案は第3実施形態にも適用できる。
(第4実施形態)
図24は本発明の第4実施形態にかかる投射レンズ系1Dを示す。この投射レンズ系1Dも第1実施形態と同様のプロジェクタ2の一部を構成し、光源4、照明光学系5、色分解合成プリズム6、内面全反射プリズム7、及びスクリーン8は第1実施形態のものと同様である(図4から図6参照)。位置を変位させて補正する対象であるレンズG16を保持する可動鏡筒25は固定鏡筒21に対して光軸方向に移動自在に外嵌されている。
主鏡筒22に対してねじ止めされている固定鏡筒21のDMD3r〜3b側の端面は光軸に対して垂直な基準面21bを構成している。この基準面21bと可動鏡筒25のフランジ部25bのスクリーン側の面の間には、バイメタル41が配置されている。図25(A)〜(C)を併せて参照すると、バイメタル41は低膨張側27aよりも高膨張側41bが窪んだリング状であり、低膨張側27aが前側(スクリーン8側)、高膨張側27bが後側(DMD3r〜3b)を向く姿勢で配置されている。
可動鏡筒25のフランジ部25bのDMD3r〜3b側の面と外筒24の小径部24cの内面から内向きに突出するリング状の受け部24eの間には、コイルばね28が圧縮状態では配置されている。このコイルばね28は、レンズG16を保持する可動鏡筒25を前側(光軸方向のスクリーン側)へ弾性的に付勢し、可動鏡筒25のフランジ状部25bをバイメタル41を介して基準面21bに対して弾性的に押し付ける機能を有する。コイルバネ28以外の他の弾性手段で可動鏡筒25を付勢してもよい。
温度上昇時には、図25(C)に示すように、バイメタル41は低膨張側41aに曲がろうとするので、バイメタル41の光軸方向の厚みが減少する(図25(C)の符号t参照)。可動鏡筒25はコイルバネ28によってスクリーン側に付勢されているので、バイメタル41の厚みの減少量tに対応する量だけスクリーン側に移動する。その結果、可動鏡筒25に保持されたレンズG16も同じ向きに移動するため、温度上昇時の焦点位置のずれを補正できる。温度が低下に伴いバイメタル41はコイルばね28の付勢力に抗して厚み増大する方向に変形するため、可動鏡筒25は初期位置に戻る。
本実施形態では、外筒24ではなく固定鏡筒21に基準面21bを設けている点で構造が簡易である。また、レンズや鏡胴の製造誤差により発生する像面湾曲、球面収差などの諸収差を補正するため、主鏡筒22と固定鏡筒21との間に間隔補正ワッシャ42を挿入した場合、固定鏡筒21の変位と連動して可動鏡筒25もDMD3b〜3r方向に変位し、間隔補正ワッシャ42の挿入によって可動鏡筒25と固定鏡筒21の間隔が変化しない。
第4実施形態のその他の構成及び作用は上記した第1実施形態と同様であるので、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
(第5実施形態)
図26は本発明の第5実施形態にかかる投射レンズ系1Eを示す。この投射レンズ系1Eも第1実施形態と同様のプロジェクタ2の一部を構成し、光源4、照明光学系5、色分解合成プリズム6、内面全反射プリズム7、及びスクリーン8は第1実施形態のものと同様である(図4から図6参照)。位置を変位させて補正する対象であるレンズG16を保持する可動鏡筒25は、固定鏡筒21に対して光軸方向に移動自在に外嵌されている一方、可動鏡筒25の外周面と外筒24の内周面との間には隙間が設けられている。
主鏡筒22に対してねじ止めされている固定鏡筒21のDMD3r〜3b側の端面は光軸に対して垂直な基準面21bを構成している。この基準面21bと可動鏡筒25のフランジ部25bの前側(スクリーン8側)の面は、3個のバイメタル61A,61B,61Cにより互いに連結されている。
図27及び図28を併せて参照すると、3個のバイメタル61A〜61Cは光軸方向から見て等角度間隔(120度間隔)で配置されている。個々のバイメタル61A〜61Cは同一形状(光軸方向から見て短冊状)であり、本体61aの両端にねじ孔を設けた固定部61b,61cを備えている。一方の固定部61bが固定ねじ62Aにより固定鏡筒21側にねじ止めで固定され、他方の固定部61cが固定ねじ62Bにより可動鏡筒25側にねじ止めで固定されている。換言すれば、バイメタル61A〜61Cは、片持ち梁のような態様で可動鏡筒25と固定鏡筒21を連結している。また、バイメタル61A〜61Cは低膨張側61dが前側(固定鏡筒21側ないしはスクリーン8側)、高膨張側61eが後側(可動鏡筒25側ないしはDMD3r〜3b)を向く姿勢で配置されている。なお、第1から第4実施形態とは異なり、可動鏡筒25を付勢するためのバネ等の弾性手段は設けられていない。
光源4(図5参照)の発生する熱等による投射レンズ系1Aの温度上昇により、レンズバックが延び投射レンズ系1Eの焦点はDMD3r〜3bの裏面側にずれる。一方、図28(A),(B)を参照すると、この温度上昇時にはバイメタル61A〜61Bが変形して厚みが減少する。その結果、図28(B)において符号δで示すように、可動鏡筒25が前側、すなわちDMD3r〜3bから離れる向き(スクリーン8)に移動し、可動鏡筒25に保持されたレンズG16もこの向きに移動する。このレンズG16の移動は焦点をDMD3r〜3bの表面側へずらすように作用する。従って、バイメタル61A〜61Bの熱変形で可動鏡筒25(レンズG16)を移動させることにより、温度上昇時の投射レンズ系1Aの焦点位置のずれを補正できる。温度が低下して常温に戻ると、バイメタル61A〜61Bはもとの厚みに戻るので、可動鏡筒25は図28(B)に示す位置から前述の符号δだけ固定鏡筒21に向かって移動して図28(A)に示す位置に戻る。その結果、可動鏡筒25に保持されたレンズG16は初期位置に戻る。
図29及び図30に示す第5実施形態の代案は、バイメタル65A,65B,65Cのみが第5実施形態と相違する。この代案における3個のバイメタル65A〜65Cは、光軸方向から見て等角度間隔(120度間隔)で配置されている。個々のバイメタル65A〜65Cは同一形状(光軸方向から見て短冊状)であり、ねじ孔を設けた中央部65aの両端から腕部65b,65cが同方向に斜めに延びており、個々の腕部65b,65cの先端にはねじ孔を設けた固定部65d,65eを備えている。中央部65aが固定ねじ66Aにより可動鏡25側にねじ止めで固定され、2つの腕部65b,65cの先端の固定部65d,65eがそれぞれ固定ねじ66B,66Cにより固定鏡筒21側にねじ止めで固定されている。換言すれば、バイメタル65A〜65Cは、両持ち梁のような態様で可動鏡筒25と固定鏡筒21を連結している。また、バイメタル65A〜65Cは、低膨張側65fが後側(可動鏡筒25側ないしはDMD3r〜3b)、高膨張側65gが前側(固定鏡筒21側ないしはスクリーン8側)を向く姿勢で配置されている。
温度上昇時にはバイメタル66A〜66Bが変形して厚みが減少するので、図30(B)に示すようにレンズG16を保持する可動鏡筒25が前側、すなわちDMD3r〜3bから離れる向き(スクリーン8)に移動する。その結果、温度上昇時のレンズバックの延びによる投射レンズ系1Eの焦点ずれが補正される。温度が低下して常温に戻ると、バイメタル61A〜61Bはもとの厚みに戻り、レンズG16を保持する可動鏡筒は図30(A)に示す初期位置に戻る。
第5実施形態のその他の構成及び作用は第4実施形態と同様であるので、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
(第6実施形態)
図31は本発明の第6実施形態にかかる投射レンズ系1Fを示す。この投射レンズ系1Fも第1実施形態と同様のプロジェクタ2の一部を構成し、光源4、照明光学系5、色分解合成プリズム6、内面全反射プリズム7、及びスクリーン8は第1実施形態のものと同様である(図4から図6参照)。位置を変位させて補正する対象であるレンズG16を保持する可動鏡筒25は、外筒24に対して光軸方向に移動自在に内嵌されている一方、可動鏡筒25の内周面と固定鏡筒25の外周面との間には隙間が設けられている。
外筒24の大径部24bの内面と小径部24cの内面との間に介在している光軸に対して垂直なリング状の面が基準面24dを構成している。この基準面24bと可動鏡筒25のフランジ部25bの後側(DMD3r〜3b側)の面は、3個のバイメタル161A〜161Bにより互いに連結されている。
図32及び図33を併せて参照すると、バイメタル161A〜161Bは第4実施形態のものと同一であり、本体161aの両端にある固定部161b,161cのうち、一方の固定部161bが固定ねじ62Aにより可動鏡筒25側にねじ止めで固定され、他方の固定部161cが固定ねじ62Bにより外筒24側にねじ止めで固定されている。第4実施形態とは逆に、バイメタル161A〜161Cは低膨張側161dが後側(外筒24側ないしはDMD3r〜3b)で、高膨張側161eが前側(可動鏡筒25側ないしはスクリーン8側)である。
温度上昇時にはバイメタル161A〜161Bが変形して厚みが増大するので、図33(B)に示すようにレンズG16を保持する可動鏡筒25が前側、すなわちDMD3r〜3bから離れる向き(スクリーン8)に移動する。その結果、温度上昇時のレンズバックの延びによる投射レンズ系1Eの焦点ずれが補正される。温度が低下して常温に戻ると、バイメタル161A〜161Bはもとの厚みに戻り、レンズG16を保持する可動鏡筒は図33(A)に示す初期位置に戻る。
第6実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様であるので、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
図34及び図35に示す本発明の第6実施形態の代案は、図29及び図30を参照して説明した第5実施形態の代案のバイメタル65A〜65Cと同様のバイメタル165A〜165Cを採用している点のみが第6実施形態と相違する。個々のバイメタル165A〜165Cは、ねじ孔を設けた中央部165aの両端から同方向に斜めに延びる腕部165b,165cを備え、これらの腕部165b,165cの先端にはねじ孔を設けた固定部165d,165eが設けられている。中央部165aが固定ねじ66Aにより外筒24側にねじ止めで固定され、2つの腕部165b,165cの先端の固定部165d,165eがそれぞれ固定ねじ66B,66Cにより可動鏡筒25側にねじ止めで固定されている。図29及び図30のバイメタル65A〜65Cとは逆に、低膨張側165fが前側(可動鏡筒25側ないしはスクリーン8側)で、高膨張側165gが後側(外筒24ないしはDMC3r〜3b側)である。
温度上昇時にはバイメタル165A〜165Bが変形して厚みが増大するので、図35(B)に示すようにレンズG16を保持する可動鏡筒25が前側、すなわちDMD3r〜3bから離れる向き(スクリーン8)に移動する。その結果、温度上昇時のレンズバックの延びによる投射レンズ系1Eの焦点ずれが補正される。温度が低下して常温に戻ると、バイメタル165A〜165Bはもとの厚みに戻り、レンズG16を保持する可動鏡筒は図35(A)に示す初期位置に戻る。
第5及び第6実施形態、並びにそれらの代案では、可動鏡筒25と固定の保持筒(第5実施形態では固定鏡筒21、第6実施形態では外筒24)とをバイメタル61A〜61C,65A〜65C,161A〜161C,165A〜165Cを連結し、これらのバイメタルの熱変形により可動鏡筒25を移動させることで温度上昇時の焦点位置を補正している。そのため、第1から第4実施形態のような可動鏡筒25を付勢するためのバネ等の弾性手段を設ける必要がない点で、投射レンズシステムの構造を簡略化できる。熱膨張部材として樹脂を採用した場合(図15及び図16参照)、材料選択による熱膨張係数の変更はある程度の範囲に制限されるため補正量は主として熱膨張部材の長さにより必要な補正量を確保する必要がある。一方、熱膨張部材としてバイメタルを採用した場合、板厚、材料、形状等を変更することで可動鏡筒25の変位量を簡単に変更できる。そのため、可動鏡筒25と固定の保持筒との間隔が狭い場合でも、比較的大きな補正量を得ることが可能であり、既存の投射レンズ系に本発明を適用する場合にも、鏡筒に対する設計変更を必要最小限に抑えることができる。さらに、バイメタルは金属であるので、高輝度のプロジェクタ等の高温環境での使用についても、樹脂材料と比較して耐熱性の点で大幅に優れている。
フロントプロジェクション型のプロジェクタを例に本発明を説明したが、本発明はリアプロジェクション型のプロジェクタを含む他の投射型画像表示装置の投射レンズ系にも適用できる。また、画像形成素子はDMDのような反射型に限定されず、CRT、EL素子等の発光型であってもよい。
本発明の第1実施形態に係るプロジェクタの投射レンズ系を示す模式図。 第1実施形態の投射レンズ系を構成する個々のレンズの倍率色収差に対する効き度を示すグラフ。 第1実施形態の投射レンズ系を構成する個々のレンズの温度特性に対する効き度を示すグラフ。 プロジェクタの投射レンズ系、色分解プリズム、内面全反射プリズム、及びDMDを示す模式図。 プロジェクタの光源及び照明光学系を示す模式図。 プロジェクタの投射レンズ系、色分解プリズム、内面全反射プリズム、及びDMDを示す模式図。 第1実施形態の投射レンズ系(常温時)を示す断面図。 バイメタルを示し、(A)は正面図、(B)は常温時の側面図、(C)は温度上昇時の側面図。 図7のIX−IX線での断面図。 第1実施形態の投射レンズ系(温度上昇時)を示す断面図。 投射レンズ系の第1の代案を示す断面図。 投射レンズ系の第2の代案(常温時)を示す断面図。 第2の代案におけるバイメタルを示し、(A)は正面図、(B)は常温時の側面図、(C)は温度上昇時の側面図。 投射レンズ系の第2の代案(温度上昇時)を示す断面図。 投射レンズ系の第1の比較例を示す断面図。 投射レンズ系の第2の比較例を示す断面図。 本発明の第2実施形態に係るプロジェクタの投射レンズ系を示す模式図。 第2実施形態の投射レンズ系を示す断面図。 第2実施形態の投射レンズ系を構成する個々のレンズの倍率色収差に対する効き度を示すグラフ。 第2実施形態の投射レンズ系を構成する個々のレンズの温度特性に対する効き度を示すグラフ。 本発明の第3実施形態のプロジェクタの投射レンズ系を示す断面図。 第3実施形態の投射レンズ系を構成する個々のレンズの倍率色収差に対する効き度を示すグラフ。 第3実施形態の投射レンズ系を構成する個々のレンズの温度特性に対する効き度を示すグラフ。 本発明の第4実施形態のプロジェクタの投射レンズ系を示す断面図。 第4実施形態におけるバイメタルを示し、(A)は正面図、(B)は常温時の側面図、(C)は温度上昇時の側面図。 本発明の第5実施形態のプロジェクタの投射レンズ系を示す断面図。 図26のXXVII−XXVII線での断面図。 図27の矢印XXVIIIでの矢視図であり、(A)は常温時を示し、(B)は温度上昇時を示す。 第5実施形態の代案を示す図27と同様の断面図。 図29の矢印XXXでの矢視図であり、(A)は常温時を示し、(B)は温度上昇時を示す。 本発明の第6実施形態のプロジェクタの投射レンズ系を示す断面図。 図31のXXXII−XXXII線での断面図。 図32の矢印XXXIIIでの矢視図であり、(A)は常温時を示し、(B)は温度上昇時を示す。 第6実施形態の代案を示す図27と同様の断面図。 図35の矢印XXXVでの矢視図であり、(A)は常温時を示し、(B)は温度上昇時を示す。
符号の説明
1A,1B,1C,1D,1E,1F 投射レンズ系
2 プロジェクタ
3r,3g,3b DMD
4 光源
5 照明光学系
6 色分解合成プリズム
7 内面全反射プリズム
8 スクリーン
11 発光管
12 楕円リフレクタ
13 ロッドインテグレータ
14 リレーレンズ群
15 絞り
16 プリズム
17 カバーガラス
21 固定鏡筒
21a フランジ部
21b 基準面
22 主鏡筒
23 カバー
24 外筒
24a フランジ部
24b 大径部
24c 小径部
24d 基準面
24e 受け部
25 可動鏡筒
25a 本体
25b フランジ部
25c レンズ保持部
25d 溝孔
27,32,41,61A〜61C,65A〜65C,161A〜161C,165A〜165C バイメタル
27a,41a 低膨張側
27b,41b 高膨張側
28 コイルバネ
29 ねじ
31 台座
32a 高膨張側
32b 低膨張側
35 熱膨張部材
36 熱収縮部材
37 蓋部材
37a 基準面
61a,161a 本体
61b,61c,161b,161c, 固定部
61d,161d 低膨張側
61e,161e 高膨張側
62A,62B 固定ねじ
65a,165a 中央部
65b,65c,165b,165c 腕部
65d,65e,165d,165e 固定部
65f,165f 低膨張側
65g,165g 高膨張側
66A,66B,66C 固定ねじ

Claims (16)

  1. 画像形成素子からの画像光をスクリーンに拡大投射する投射レンズ系と、この投射レンズ系のレンズを保持するレンズ鏡筒とを備える投射レンズユニットにおいて、
    前記レンズ鏡筒は、
    前記投射レンズ系のレンズのうち最も前記画像形成素子側に配置された正のパワーを持つ1枚又は複数枚のレンズを保持する可動鏡筒と、
    前記可動鏡筒を光軸方向に移動可能に保持し、端面に前記光軸に対して垂直であって前記スクリーン側を向いた基準面を有する保持筒と、
    前記可動鏡筒を前記基準面に向けて付勢する付勢手段と、
    温度上昇時に前記光軸方向に熱変形し、この前記光軸方向の熱変形によって前記可動鏡筒を前記画像形成素子から離れるように前記付勢手段の付勢力に抗して前記光軸方向に移動させる、常温で低膨張側が高膨張側に対して窪んでいるバイメタルを含む熱変形部材と
    を備えることを特徴とする投射レンズユニット。
  2. 画像形成素子からの画像光をスクリーンに拡大投射する投射レンズ系と、この投射レンズ系のレンズを保持するレンズ鏡筒とを備える投射レンズユニットにおいて、
    前記レンズ鏡筒は、
    前記投射レンズ系のレンズのうち最も前記画像形成素子側に配置された正のパワーを持つ1枚又は複数枚のレンズを保持する可動鏡筒と、
    前記可動鏡筒を光軸方向に移動可能に保持し、前記光軸に対して垂直であって前記画像形成素子側を向いた基準面を有する保持筒と、
    前記可動鏡筒を前記基準面に向けて付勢する付勢手段と、
    前記可動鏡筒と前記基準面の間に介装され、温度上昇時に前記光軸方向に熱変形し、この前記光軸方向の熱変形によって前記付勢手段が前記可動鏡筒を前記画像形成素子から離れるように前記光軸方向に移動させる、常温で高膨張側が低膨張側に対して窪んでいるバイメタルを含む熱変形部材と
    を備えることを特徴とする投射レンズユニット。
  3. 前記投射レンズ系は、
    絞りと、
    前記絞りよりも前記画像形成素子側に配置され、正のパワーを持ち、かつアッベ数が70を上回る1枚又は複数枚のレンズと
    を備えることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の投射レンズユニット。
  4. 前記可動鏡筒に保持された前記1枚又は複数枚のレンズの焦点距離は、空気換算したレンズバックに対して以下の関係を有するように設定されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の投射レンズユニット。
    Figure 0005298443
  5. 前記可動鏡筒が保持するレンズは2枚以下であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の投射レンズユニット。
  6. 前記投射レンズ系はズームレンズ系であり、前記可動鏡筒はズーミング時に固定されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の投射レンズユニット。
  7. 前記画像形成素子の対角長さの2倍以上の空気換算のレンズバックを有するテレセントリックな光学系であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の投射レンズユニット。
  8. 前記可動鏡筒の内周面又は外周面が前記保持筒に摺動可能に接触し、かつ
    前記可動鏡筒と前記保持筒の接触部分の光軸方向の長さが15mm以上であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の投射レンズユニット。
  9. 前記可動鏡筒と前記保持筒は前記バイメタルにより連結されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の投射レンズユニット。
  10. 前記保持筒は、前記可動鏡筒が保持するレンズよりも拡大側に位置するレンズが搭載された鏡筒であることを特徴とする、請求項9に記載の投射レンズユニット。
  11. 前記保持筒は、前記可動鏡筒の外側に配置される鏡筒であることを特徴とする、請求項9に記載の投射レンズユニット。
  12. 前記バイメタルを複数有し、個々の前記バイメタルは、一端が前記可動鏡筒に固定され、他端が前記保持筒に固定されていることを特徴とする、請求項10又は請求項11に記載の投射レンズユニット。
  13. 前記バイメタルを複数有し、個々の前記バイメタルは、両端が前記可動鏡筒及び前記保持筒のいずれか一方に固定され、中央部が前記可動鏡筒及び前記保持筒のうちの他方に固定されていることを特徴とする、請求項10又は請求項11に記載の投射レンズユニット。
  14. 前記付勢手段は弾性部材であり、
    前記可動鏡筒はフランジ部を有し、
    前記バイメタルは前記基準面と前記フランジ部との間に配置され、かつ
    前記弾性部材は前記可動鏡筒を前記バイメタルを介して前記基準面に押し付けることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の投射レンズユニット。
  15. 前記可動鏡筒の前記保持筒に対する前記光軸回りの回転を阻止し、かつ前記可動鏡筒の前記保持筒に対する前記光軸回りの回転位置を複数位置に設定可能な回転止め機構をさらに備える、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の投射レンズユニット。
  16. 前記熱変形部材は、リング状の台座と、前記リング状の台座に固定された複数の前記バイメタルとを備え、前記可動筒と前記保持筒との間に形成された前記光軸方向の空間に配置されている、請求項1又は請求項2に記載の投射レンズユニット。
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