JP5297508B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5297508B2
JP5297508B2 JP2011197797A JP2011197797A JP5297508B2 JP 5297508 B2 JP5297508 B2 JP 5297508B2 JP 2011197797 A JP2011197797 A JP 2011197797A JP 2011197797 A JP2011197797 A JP 2011197797A JP 5297508 B2 JP5297508 B2 JP 5297508B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
fuel ratio
imbalance
value
frequency component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011197797A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013060809A (ja
Inventor
暢 関口
淳宏 宮内
健 青木
理範 谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2011197797A priority Critical patent/JP5297508B2/ja
Priority to US13/565,291 priority patent/US8726637B2/en
Publication of JP2013060809A publication Critical patent/JP2013060809A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5297508B2 publication Critical patent/JP5297508B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、複数気筒を有する内燃機関の空燃比制御装置に関し、特に複数気筒のそれぞれに対応する空燃比が許容限度を超えてばらつくインバランス故障を判定する機能を有する空燃比制御装置に関する。
特許文献1には、機関排気系に設けられた空燃比センサの出力信号に基づいてインバランス故障を判定する機能を有する空燃比制御装置が示されている。この装置によれば、
機関運転中に空燃比を所定周波数で振動させる空燃比振動制御を実行し、その制御実行中における空燃比センサ出力信号に含まれる0.5次周波数成分強度を、所定周波数成分強度で除算することにより得られる比率パラメータを用いて、インバランス故障が判定される。0.5次周波数成分は、機関の回転速度に対応する周波数の1/2の周波数成分であり、インバランス故障が発生すると、この0.5次周波数成分の強度が増加し、インバランス度合が増加するほど比率パラメータの値が増加する。したがって、比率パラメータと所定閾値とを比較することによって、インバランス故障を判定することができる。
特開2011−144754号公報
特許文献1に示された装置では、空燃比振動制御における空燃比の振動振幅は一定値に固定されるため、実際の空燃比のインバランス度合によって、判定精度が低下するという課題がある。空燃比のインバランスは、例えば気筒毎に設けられる燃料噴射弁の何れかの故障によって発生する。したがって、例えばインバランス度合は、1つ燃料噴射弁の燃料噴射量の、正常値からのずれ率で表すことができる。
図13(a)はこの課題を説明するための図であり、図の横軸は判定回数NDETに対応し、縦軸は比率パラメータRTに対応する。データ群DG1は空燃比ばらつきが全く無い状態に対応し、データ群DG2は1気筒の燃料噴射量が10%ずれた低インバランス状態に対応し、データ群DG3は1気筒の燃料噴射量が40%ずれた高インバランス状態に対応する。データ群DG1及びDG2では、比率パラメータRTのばらつき幅は比較的狭いのに対し、データ群DG3ではばらつき幅が非常に大きくなっている。したがって、この図に示す例では、高インバランス状態での比率パラメータRTの精度が低下し、誤判定が発生する可能性が高くなる。なお、図13(a)に示すデータ群DG1及びDG2は、黒く塗りつぶされたように示されているが、これは得られたデータが集中していることを示している。
本発明はこの点に着目してなされたものであり、空燃比振動制御における空燃比の振動振幅を適切に設定し、空燃比のインバランス度合にかかわらず正確なインバランス故障判定を行うことができる空燃比制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、複数気筒を有する内燃機関の排気通路において空燃比を検出する空燃比検出手段(15)を備える内燃機関の空燃比制御装置において、前記機関の回転速度(NE)に対応する周波数の1/2の周波数である0.5次周波数(fIMB)とは異なる設定周波数(f1)で前記空燃比を振動させるための振動信号を生成する振動信号生成手段と、前記振動信号に応じて前記空燃比を振動させる空燃比振動手段と、前記空燃比検出手段の出力信号(SLAF)に含まれる前記0.5次周波数成分の強度(MIMB)を算出する0.5次周波数成分強度算出手段と、前記空燃比振動手段の作動中に、前記空燃比検出手段の出力信号に含まれる前記設定周波数成分の強度(MPTf1)を算出する設定周波数成分強度算出手段と、前記0.5次周波数成分強度(MIMB)と、前記設定周波数成分強度(MPTf1)とに応じて前記複数気筒のそれぞれに対応する空燃比のインバランス度合を判定するための判定パラメータ(RSRC)を算出する判定パラメータ算出手段と、前記判定パラメータ(RSRC)を用いて、前記空燃比のインバランス度合が許容限度を超えているインバランス故障を判定するインバランス故障判定手段と、前記インバランス度合の予測値である予測インバランス値(RSRC,UADP)を算出する予測インバランス値算出手段と、前記予測インバランス値(RSRC,UADP)に応じて前記振動信号の振幅(DAF)を設定する振幅設定手段とを備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の空燃比制御装置において、前記振幅設定手段は、前記予測インバランス値(RSRC,UADP)が大きいほど前記振動信号の振幅(DAF)をより大きな値に設定することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の空燃比制御装置において、前記判定パラメータ算出手段は、前記設定周波数成分強度(MPTf1)に対する前記0.5次周波数成分強度(MIMB)の比率(RT)に前記振動信号の振幅(DAF)を乗算することにより、前記判定パラメータ(RSRC)を算出することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1からの3の何れか1項に記載の内燃機関の空燃比制御装置において、前記予測インバランス値算出手段は、前記設定周波数成分強度(MPTf1)に対する前記0.5次周波数成分強度(MIMB)の比率(RT)に前記振動信号の振幅(DAF)を乗算した値が大きいほど、前記予測インバランス値(RSRC,UADP)が大きくなるように前記予測インバランス値の算出を行うことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から3の何れか1項に記載の内燃機関の空燃比制御装置において、前記排気通路には排気浄化触媒(14)が設けられ、前記空燃比検出手段(15)は前記排気浄化触媒の上流側に配置される上流側空燃比検出手段であり、前記排気浄化触媒(14)の下流側には下流側空燃比検出手段(16)が設けられており、前記下流側空燃比検出手段の検出値(VO2)が下流側目標値(VO2TRGT)と一致するように、制御偏差を示すパラメータ(σ)の積分制御項(UADP)を用いて目標空燃比(KCMD)を設定する第1フィードバック制御手段と、前記上流側空燃比検出手段(15)による検出空燃比(KACT)が前記目標空燃比(KCMD)と一致するように前記機関で燃焼する混合気の空燃比を制御する第2フィードバック制御手段とを備え、前記予測インバランス値算出手段は、前記積分制御項(UADP)が大きいほど前記予測インバランス値(UADP)が大きくなるように前記予測インバランス値の算出を行うことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、0.5次周波数とは異なる設定周波数で空燃比を振動させるための振動信号を用いて空燃比振動制御が実行され、空燃比振動制御実行中に、空燃比検出手段の出力信号に含まれる設定周波数成分の強度が算出されるとともに、空燃比検出手段の出力信号に含まれる0.5次周波数成分の強度が算出される。そして、0.5次周波数成分強度及び設定周波数成分強度に応じて複数気筒のそれぞれに対応する空燃比のインバランス度合を判定するための判定パラメータが算出され、この判定パラメータを用いて、インバランス度合が許容限度を超えているインバランス故障が判定される。さらにインバランス度合の予測値である予測インバランス値が算出され、振動信号の振幅が予測インバランス値に応じて設定される。予測されるインバランス度合に応じて振動信号の振幅を適切に設定することにより、実際のインバランス度合に適した振幅で空燃比振動制御を行うことができ、空燃比のインバランス度合にかかわらず正確な判定を行うことが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、予測インバランス値が大きいほど振動信号の振幅がより大きな値に設定される。インバランス度合が大きいほど振幅を大きな値に設定することにより、算出される判定パラメータのばらつき幅が減少し、判定精度が高くなることが確認されており、インバランス度合にかかわらず正確にインバランス故障判定を行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、設定周波数成分強度に対する0.5次周波数成分強度の比率に振動信号の振幅を乗算することにより、判定パラメータが算出される。振動信号振幅を乗算することによって、設定周波数成分強度に含まれる振幅の大きさに依存する成分が相殺され、判定精度を高めることができる。
請求項4に記載の発明によれば、設定周波数成分強度に対する0.5次周波数成分強度の比率に振動信号の振幅を乗算した値が大きいほど、予測インバランス値が大きくなるように算出される。すなわち、予測インバランス値は判定パラメータの演算処理と同一若しくは類似の演算処理で算出されるので、故障判定処理が複雑化することを防止できる。
請求項5に記載の発明によれば、下流側空燃比検出手段の検出値が下流側目標値と一致するように、制御偏差を示すパラメータの積分制御項を用いて目標空燃比が設定されるとともに、上流側空燃比検出手段による検出空燃比が目標空燃比と一致するように燃焼混合気の空燃比が制御され、積分制御項が大きいほど予測インバランス値が大きくなるように算出される。空燃比のインバランス度合が大きくなるほど積分制御項が増加することが確認されているので、積分制御項が大きいほど予測インバランス値が大きくなるように算出することにより、インバランス度合の正確な予測値が得られる。また、判定パラメータの算出手法とは異なる手法で予測インバランス値が算出されるので、外乱や部品交換などの影響で判定パラメータの誤差が一時的に増加するような場合でも、振動信号振幅の設定を適切に行い、判定精度の低下を抑制できる。
本発明の第1の実施形態にかかる内燃機関及びその制御装置の構成を示す図である。 空燃比振動制御を行う処理のフローチャートである。 インバランス故障判定処理のフローチャートである(第1の実施形態)。 図3の処理で参照されるテーブルを示す図である。 図3の処理の変形例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態にかかる内燃機関及びその制御装置の構成を示す図である。 通常の空燃比制御において目標当量比(KCMD)を算出する処理のフローチャートである。 図7の処理で算出される適応則制御入力(UADP)の推移を示すタイムチャートである。 比例型酸素濃度センサの検出特性を示す図である。 インバランス故障判定処理のフローチャートである(第2の実施形態)。 図10の処理で参照されるテーブルを示す図である。 図2の処理の変形例を示すフローチャートである。 従来技術の課題及び本発明の効果を説明するための図である。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の一実施形態にかかる内燃機関(以下「エンジン」という)及びその空燃比制御装置の全体構成図であり、例えば4気筒のエンジン1の吸気管2の途中にはスロットル弁3が配されている。スロットル弁3にはスロットル弁開度THを検出するスロットル弁開度センサ4が連結されており、その検出信号は電子制御ユニット(以下「ECU」という)5に供給される。
燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁3との間かつ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側に各気筒毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃料ポンプに接続されていると共にECU5に電気的に接続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射弁6の開弁時間が制御される。
スロットル弁3の上流側には吸入空気流量GAIRを検出する吸入空気流量センサ7が設けられている。またスロットル弁3の下流側には吸気圧PBAを検出する吸気圧センサ8、及び吸気温TAを検出する吸気温センサ9が設けられている。これらのセンサの検出信号は、ECU5に供給される。エンジン1の本体には、エンジン冷却水温TWを検出する冷却水温センサ10が装着されており、その検出信号はECU5に供給される。
ECU5には、エンジン1のクランク軸(図示せず)の回転角度を検出するクランク角度位置センサ11が接続されており、クランク軸の回転角度に応じた信号がECU5に供給される。クランク角度位置センサ11は、エンジン1の特定の気筒の所定クランク角度位置でパルス(以下「CYLパルス」という)を出力する気筒判別センサ、各気筒の吸入行程開始時の上死点(TDC)に関し所定クランク角度前のクランク角度位置で(4気筒エンジンではクランク角180度毎に)TDCパルスを出力するTDCセンサ及びTDCパルスより短い一定クランク角周期(例えば6度周期)で1パルス(以下「CRKパルス」という)を発生するCRKセンサから成り、CYLパルス、TDCパルス及びCRKパルスがECU5に供給される。これらのパルスは、燃料噴射時期、点火時期等の各種タイミング制御、エンジン回転数(エンジン回転速度)NEの検出に使用される。
排気通路13には三元触媒14が設けられている。三元触媒14は、酸素蓄積能力を有し、エンジン1に供給される混合気の空燃比が理論空燃比よりリーン側に設定され、排気中の酸素濃度が比較的高い排気リーン状態では、排気中の酸素を蓄積し、逆にエンジン1に供給される混合気の空燃比が理論空燃比よりリッチ側に設定され、排気中の酸素濃度が低く、HC、CO成分が多い排気リッチ状態では、蓄積した酸素により排気中のHC,COを酸化する機能を有する。
三元触媒14の上流側であって各気筒に連通する排気マニホールドの集合部より下流側には、比例型酸素濃度センサ15(以下「LAFセンサ15」という)が装着されており、このLAFセンサ15は排気中の酸素濃度(空燃比)にほぼ比例した検出信号を出力し、ECU5に供給する。
ECU5には、エンジン1により駆動される車両のアクセルペダルの踏み込み量(以下「アクセルペダル操作量」という)APを検出するアクセルセンサ21及び当該車両の走行速度(車速)VPを検出する車速センサ22が接続されており、それらセンサの検出信号がECU5に供給される。スロットル弁3は図示しないアクチュエータにより開閉駆動され、スロットル弁開度THはアクセルペダル操作量APに応じてECU5により制御される。
なお、図示は省略しているが、エンジン1には周知の排気還流機構が設けられている。
ECU5は、各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路、中央演算処理ユニット(以下「CPU」という)、該CPUで実行される各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶回路、燃料噴射弁6に駆動信号を供給する出力回路を備えている。
ECU5のCPUは、上述の各種センサの検出信号に基づいて、種々のエンジン運転状態を判別するとともに、該判別されたエンジン運転状態に応じて、次式(1)を用いて、TDCパルスに同期して開弁作動する燃料噴射弁6の燃料噴射時間TOUTを演算する。燃料噴射時間TOUTは、噴射される燃料量にほぼ比例するので、以下「燃料噴射量TOUT」という。
TOUT=TIM×KCMD×KAF×KTOTAL (1)
ここに、TIMは基本燃料量、具体的には燃料噴射弁6の基本燃料噴射時間であり、吸入空気流量GAIRに応じて設定されたTIMテーブルを検索して決定される。TIMテーブルは、エンジンにおいて燃焼する混合気の空燃比AFがほぼ理論空燃比になるように設定されている。
KCMDはエンジン1の運転状態に応じて設定される目標空燃比係数である。目標空燃比係数KCMDは、空燃比A/Fの逆数、すなわち燃空比F/Aに比例し、理論空燃比のとき値1.0をとるので、以下「目標当量比」という。後述するように、空燃比のインバランス故障判定を行うときは、1.0±DAFの範囲で時間経過に伴って正弦波状に変化するように設定される。
KAFは、空燃比フィードバック制御の実行条件が成立するときは、LAFセンサ15の検出値から算出される検出当量比KACTが目標当量比KCMDに一致するようにPID(比例積分微分)制御あるいは適応制御器(Self Tuning Regulator)を用いた適応制御により算出される空燃比補正係数である。
KTOTALは夫々各種エンジンパラメータ信号に応じて演算される他の補正係数(エンジン冷却水温TMに応じた補正係数KTW、吸気温TAに応じた補正係数KTAなど)の積である。
ECU5のCPUは上述のようにして求めた燃料噴射量TOUTに基づいて燃料噴射弁6を開弁させる駆動信号を出力回路を介して燃料噴射弁6に供給する。また、ECU5のCPUは、以下に説明するように空燃比のインバランス故障判定を行う。
本実施形態におけるインバランス故障判定手法は、特許文献1に示される手法をより改良したものであり、エンジン運転中に空燃比を周波数f1で振動させる空燃比振動制御を実行し、その制御実行中におけるLAFセンサ15の出力信号SLAFに含まれる0.5次周波数成分強度MIMBを、周波数f1成分強度MPTf1で除算することにより得られる比率パラメータRTを用いて、インバランス故障が判定される。0.5次周波数成分強度MIMBは、エンジン回転数NE[rpm]に対応するエンジン回転周波数fNE(=NE/60)の1/2に相当する0.5次周波数fIMBに対応する成分の強度である。
図2は、インバランス故障判定のための空燃比振動制御を実行する処理のフローチャートである。この処理は所定クランク角度CACAL(例えば30度)毎にECU5のCPUで実行される。
ステップS1では、判定実行条件フラグFMCNDが「1」であるか否かを判別する。判定実行条件フラグFMCNDは、例えば下記の条件1)〜11)がすべて満たされると「1」に設定される。
1)エンジン回転数NEが所定上下限値の範囲内にある。
2)吸気圧PBAが所定圧より高い(判定に必要な排気流量が確保されている)。
3)LAFセンサ15が活性化している。
4)LAFセンサ15の出力に応じた空燃比フィードバック制御が実行されている。
5)エンジン冷却水温TWが所定温度より高い。
6)エンジン回転数NEの単位時間当たりの変化量DNEが所定回転数変化量より小さい。
7)吸気圧PBAの単位時間当たりの変化量DPBAFが所定吸気圧変化量より小さい。
8)燃料の加速増量(急加速時に実行される)が行われていない。
9)排気還流率が所定値より大きい。
10)LAFセンサ出力が上限値または下限値に張り付いた状態ではない。
11)LAFセンサの応答特性が正常である(応答特性の劣化故障が発生しているとの判定が行われていない)。
ステップS1の答が否定(NO)であるときは、空燃比振動制御フラグFPTを「0」に設定し(ステップS5)、処理を終了する。FMCND=1であるときは、目標当量比KCMDを下記式(2)を用いて算出し、空燃比を正弦波状に振動させるとともに、空燃比補正係数KAFを所定値KAF0(例えば「1.0」)に固定する。式(2)のKf1は、例えば「0.4」に設定される振動周波数係数であり、kは本処理の実行周期CACALで離散化した離散化時刻である。またDAFは、振動制御の振幅であり、後述するように予測される空燃比のインバランス度合に応じて設定される。
KCMD=DAF×sin(Kf1×CACAL×k)+1 (2)
ステップS3では、空燃比振動制御の開始時点から所定安定化時間TSTBLが経過したか否かを判別する。その答が否定(NO)であるときは前記ステップS5に進む。ステップS3の答が肯定(YES)となると、空燃比振動制御フラグFPTを「1」に設定する。
図3は、インバランス故障判定処理のフローチャートである。この処理は、図2の処理と同様に所定クランク角度CACAL毎にECU5のCPUで実行される。
ステップS11では、空燃比振動制御フラグFPTが「1」であるか否かを判別し、その答が否定(NO)であるときは直ちに処理を終了する。ステップS11の答が肯定(YES)であるときは、検出当量比KACTを取得し、メモリに格納する処理を行う(ステップS12)。メモリには、0.5次周波数成分強度MIMB及び周波数f1成分強度MPTf1の算出に必要な数の過去値が格納される。
ステップS13では、0.5次周波数成分を抽出するバンドパスフィルタ処理を実行し、抽出された信号の振幅を積算することにより、0.5次周波数成分強度MIMBを算出する。ステップS14では、周波数f1成分を抽出するバンドパスフィルタ処理を実行し、抽出された信号の振幅を積算することにより、周波数f1成分強度MPTf1を算出する。
ステップS15では、周波数成分強度の算出開始時点から所定積算時間TINTが経過したか否かを判別し、その答が否定(NO)である間は直ちに処理を終了する。ステップS15の答が肯定(YES)となると、下記式(3)により比率パラメータRTを算出する(ステップS16)。
RT=MIMB/MPTf1 (3)
ステップS17では、比率パラメータRT及び振動制御振幅DAFを下記式(4)に適用し、判定パラメータRSRCを算出する。判定パラメータRSRCは、本実施形態ではインバランス度合の予測値である予測インバランス値としても使用される。
RSRC=DAF×RT (4)
ステップS18では、判定パラメータRSRCが判定閾値RSRCTHより大きいか否かを判別し、その答が肯定(YES)であるときは、インバランス故障が発生していると判定する(ステップS19)。一方、ステップS18の答が否定(NO)であるときは、空燃比のインバランス度合は許容限度内にある(正常)と判定する(ステップS20)。
ステップS21では、判定パラメータRSRCに応じて図4に示すDAFテーブルを検索し、次回の空燃比振動制御に適用する振動制御振幅DAF(n+1)を算出する。DAFテーブルは、判定パラメータRSRCが大きくなるほど振動制御振幅DAFが大きくなるように設定されている。振動制御振幅DAFの初期値は、例えばインバランス度合が低い状態に対応する所定値に設定され、以後はステップS21で更新される振幅DAF(n+1)が適用される。
図13(b)は、振動制御振幅DAFを高インバランス状態に対応させて、図13(a)に示す例より大きな値に設定したときの、比率パラメータRTの分布を示す。この図から明らかなように、データ群DG3aはデータ群DG3よりばらつきが減少する一方、データ群DG2aは逆にデータ群DG2よりばらつきが増加する。したがって、予測されるインバランス度合に応じて振動制御振幅DAFを設定することにより、比率パラメータRTの精度を高めて、空燃比のインバランス度合にかかわらず正確なインバランス故障判定を行うことができる。
以上のように本実施形態では、0.5次周波数fIMBとは異なる周波数f1で空燃比を振動させるための振動信号を用いて空燃比振動制御が実行され、空燃比振動制御実行中に、LAFセンサ出力信号SLAFに含まれる0.5次周波数成分の強度MIMBと、周波数f1成分の強度MPTf1とが算出され、0.5次周波数成分強度MIMB及び周波数f1成分強度MPTf1に応じて判定パラメータRSRCが算出され、この判定パラメータRSRCを用いてインバランス故障が判定される。さらに判定パラメータRSRCが空燃比のインバランス度合の予測値として使用され、振動制御振幅DAFが判定パラメータRSRCに応じて設定される。すなわち、予測されるインバランス度合が大きくなるほど振動制御振幅DAFが増加するように設定されるので、実際のインバランス度合に適した振幅DAFで空燃比振動制御を行うことができ、空燃比のインバランス度合にかかわらず正確な判定を行うことが可能となる。
また比率パラメータRTに振動制御振幅DAFを乗算することにより、判定パラメータRSRCが算出されるので、周波数f1成分強度MPTf1に含まれる振動制御振幅DAFに依存する成分が相殺され、判定精度を高めることができる。すなわち、予測されるインバランス度合に応じて振動制御振幅DAFを大きくしても、判定パラメータRSRCがそのことに起因して増加することがないので、実際のインバランス度合を正確に判定することができる。
また本実施形態では、判定パラメータRSRCを予測インバランス値として使用するようにしたので、故障判定における演算処理の複雑化を防止できる。
本実施形態では、LAFセンサ15が空燃比検出手段に相当し、燃料噴射弁6が空燃比振動手段の一部を構成し、ECU5が、振動信号生成手段、空燃比振動手段の一部、0.5次周波数成分強度算出手段、設定周波数成分強度算出手段、判定パラメータ算出手段、インバランス故障判定手段、予測インバランス値算出手段、及び振幅設定手段を構成する。具体的には、図2のステップS2が振動信号生成手段に相当し、図3のステップS13が0.5次周波数成分強度算出手段に相当し、ステップS14が設定周波数成分強度算出手段に相当し、ステップS16及びS17が判定パラメータ算出手段に相当し、ステップS18〜S20がインバランス故障判定手段に相当し、ステップS17が予測インバランス値算出手段に相当し、ステップS21が振幅設定手段に相当する。
[変形例1]
図3に示す処理は、図5に示すように変形してもよい。図5の処理は、図3のステップS17〜S21を削除し、ステップS31〜S36を追加したものである。
ステップS31では、比率パラメータRTが比率閾値RTTHより大きいか否かを判別し、その答が肯定(YES)であるときは、インバランス故障が発生していると判定する(ステップS35)。
一方、ステップS31の答が否定(NO)であるときは、前記式(5)により予測インバランス値(判定パラメータ)RSRCを算出し(ステップS32)、予測インバランス値RSRCに応じて図6に示すDAFテーブルを検索して、次回の振動制御振幅DAFを算出する(ステップS33)。ステップS34では、算出した振動制御振幅DAFが振幅閾値DAFTHより大きいか否かを判別する。その答が肯定(YES)であるときは、インバランス故障が発生していると判定する。ステップS34の答が否定(NO)であるときは、空燃比のインバランス度合は許容限度内にある(正常)と判定する(ステップS36)。
本変形例では、先行技術と同様に比率パラメータRTが主たる判定用のパラメータとして使用され、比率閾値RTTHは、インバランス度合が低いにもかかわらず故障と誤判定されないように比較的大きい値に設定される。比率パラメータRTが比率閾値RTTH以下であるときは、上述した実施形態と同様の手法で次回の振動制御振幅DAFが算出され、その振動制御振幅DAFが振幅閾値DAFTHより大きいときは、インバランス故障が発生していると判定される。したがって、上述した実施形態と同程度の判定精度を確保することができる。
本変形例では、図5のステップS16が判定パラメータ算出手段に相当し、ステップS32が予測インバランス値算出手段に相当し、ステップS33が振幅設定手段に相当し、ステップS31及びS35がインバランス故障判定手段に相当する。
[変形例2]
上述した実施形態では、今回の振動制御振幅DAFと比率パラメータRTを式(4)に適用して判定パラメータRSRCを算出し、判定パラメータRSRCを予測インバランス値として使用して次回の振動制御振幅DAF(n+1)を算出するようにしたが、今回の振動制御振幅DAFと、比率パラメータRTとに応じて予め算出された次回の振動制御振幅DAF(n+1)を、DAFマップとしてメモリに記憶しておき、今回の振動制御振幅DAFと、比率パラメータRTとに応じてDAFマップを検索することにより、次回の振動制御振幅DAF(n+1)を算出するようにしてもよい。
[第2の実施形態]
図6は本発明の第2の実施形態にかかる内燃機関及びその空燃比制御装置の構成を示す図である。図6に示す空燃比制御装置は、図1に示す空燃比制御装置において、三元触媒14の下流側に二値型酸素濃度センサ(以下「O2センサ」という)16を追加し、その検出信号をECU5に供給するようにしたものである。以下に説明する点以外は、第1の実施形態と同一である。
O2センサ16は、空燃比AFが理論空燃比AFST近傍にあるとき、センサ出力VO2が急激に変化する特性を有し、O2センサ出力VO2は、空燃比AFが理論空燃比AFSTよりリッチ側にあるとき高レベルとなり、リーン側にあるとき低レベルとなる。
本実施形態では、検出当量比KACTが目標当量比KCMDと一致するように空燃比補正係数KAFを算出するLAFフィードバック制御が実行されるとともに、O2センサ出力VO2が目標値VO2TRGTと一致するように目標当量比KCMDを設定するO2フィードバック制御が実行される。なお、このように2つフィードバック制御を並行して実行する空燃比制御方法はすでに周知であり(例えば特開2001−241349号公報などに示されている)、本実施形態における空燃比制御方法も同じものである。O2フィードバック制御は、スライディングモード制御を用いて行われる。以下、図7を参照して、O2フィードバック制御の概要を説明する。
図7のステップS41では、下記式(11)にO2センサ出力VO2及び目標値VO2TRGTを適用して制御偏差DVO2を算出し、制御偏差DVO2を下記式(12)に適用して切換関数値σを算出する。下記式の「i」は、図7の処理の実行周期(KCMDの算出周期)で離散化した離散化時刻である。式(12)のVPOLEは制御偏差DVO2の減衰特性を決める応答特性指定パラメータであり、「−1」より大きく「0」より小さい値に設定される。
DVO2(i)=VO2(i)−VO2TRGT(i) (11)
σ(i)=DVO2(i)+VPOLE×DVO2(i-1) (12)
ステップS42では、切換関数値σを用いてスライディングモード制御における等価制御入力UEQ、到達則制御入力URCH、及び適応則制御入力UADPを下記式(13)〜(15)により算出する。これらの式におけるA1,A2,B,及びCは、制御対象モデルのモデルパラメータ及び応答特性指定パラメータVPOLEを用いて算出される制御係数であり、式(13)の「d」は、制御対象の離散化むだ時間でり、式(15)のDTはKCMDの算出周期である。
UEQ=A1×DVO2(i+d)+A2×DVO2(i+d-1) (13)
URCH=B×σ(i) (14)
UADP=C×Σ(σ(i)×DT) (15)
ステップS43では、等価制御入力UEQ、到達則制御入力URCH、及び適応則制御入力UADPを下記式(16)に適用し、当量比偏差量DKCMDを算出する。
DKCMD=UEQ+URCH+UADP (16)
ステップS44では、当量比偏差量DKCMDを下記式(17)に適用して、目標当量比KCMDを算出する。式(17)のKCMDREFは、「1.0」近傍の値をとる学習値である。
KCMD=DKCMD+KCMDREF (17)
上記式(15)により算出される適応則制御入力UADPは、PID制御(比例積分微分制御)における積分項に相当し、制御偏差DVO2に応じた値をとる切換関数値σの積算値に比例する。
空燃比のインバランス度合が大きくなると、図8に示すように適応則制御入力UADPが負の値をとり、時間経過とともに減少することが確認されている。これは空燃比のインバランスが発生している状態における検出当量比KACT(LAFセンサ出力VLAFに応じて算出される)は、実際の平均的な当量比よりリッチ側の値を示すことに起因している。図9はLAFセンサ出力VLAFと空燃比AFとの関係を示す図であり、理論空燃比AFSTよりリッチ側とリーン側で直線の傾きが異なり、リッチ側の傾きがリーン側の傾きより大きい。LAFセンサ15は、図9に示すような特性を有しているため、空燃比のインバランスが発生している状態では、LAFセンサ出力VLAFは、実際の平均的な当量比よりリッチ側の値を示す。
そのため、O2センサ出力VO2は定常的に目標値VO2TRGTより低くなる(リーン方向にずれる)傾向を示し、適応制御入力UADPはこの定常偏差を解消するように修正される。その結果、適応制御入力UADPは、図8に示すように時間経過とともに増加し、制御が定常状態に達した時点における適応則制御入力UADPは、インバランス度合が大きくなるほど大きくなる。本実施形態では、制御偏差DVO2は式(11)で算出されるため、インバランス度合が大きくなるほど切換関数値σは負の方向に減少する(絶対値が増加する)。したがって、式(15)の積算項(Σ(σ(i)×DT)は負の方向に減少するが、式(15)の制御係数Cが負の値をとるので、適応制御入力UADPが増加する。その結果目標当量比KCMDが増加して、O2センサ出力VO2の定常偏差が解消される。
そこで、本実施形態では、適応則制御入力UADPを予測インバランス値として使用し、適応則制御入力UADPに応じて振動制御振幅DAFを設定するようにしている。
図10は本実施形態におけるインバランス故障判定処理のフローチャートである。この処理は、図2のステップS21をステップS21aに代えたものである。ステップS21aでは、適応則制御入力UADPに応じて図11に示すDAFテーブルを検索し、振動制御振幅DAFを算出する。
なお、空燃比振動制御を実行するときは、目標当量比KCMDは前記式(2)により算出される。
本実施形態によれば、O2センサ出力VO2が目標値VO2TRGTと一致するように、制御偏差に応じた切換関数値σの積分項に相当する適応則制御入力UADPを用いて目標当量比KCMDが設定されるとともに、検出当量比KACTが目標当量比KCMDと一致するように空燃比補正係数KAFが算出され、適応則制御入力UADPが予測インバランス値として使用される。空燃比のインバランス度合が大きくなるほど適応則制御入力UADPが増加することが確認されているので、適応則制御入力UADPを予測インバランス値として使用することができる。判定パラメータRSRCの算出手法とは異なる手法で予測インバランス値が算出されるので、外乱や部品交換などの影響で判定パラメータRSRCの誤差が一時的に増加するような場合でも、振動信号振幅DAFの設定を適切に行い、判定精度の低下を抑制することができる。
本実施形態では、LAFセンサ15が上流側空燃比検出手段に相当し、O2センサ16が下流側空燃比検出手段に相当し、図7の処理が第1フィードバック制御手段に相当し、検出当量比KACTが目標当量比KCMDと一致するように空燃比補正係数KAFを算出する処理が第2フィードバック制御手段に相当し、図8のステップS42が予測インバランス値算出手段に相当し、図10のステップS21aが振幅設定手段に相当する。
[変形例1]
本実施形態では、図2の処理に代えて図12に示す処理により、空燃比振動制御を実行するようにしてもよい。図12の処理は、図2の処理にステップS1aを追加したものである。
ステップS1aでは、適応則制御入力UADPに応じて図11のDAFテーブルを検索し、振幅DAFを算出する。その後ステップS2に進む。
適応則制御入力UADPは、インバランス故障判定を実行しない通常制御中に算出されるので、インバランス故障判定の実行条件が成立したときに、適応則制御入力UADPに応じて振幅DAFを算出し、その振幅DAFを用いて空燃比振動制御を実行することにより、より適切な空燃比振動制御を行うことができる。
この変形例では、図12のステップS1aが振幅設定手段に相当する。
[変形例2]
本実施形態においても、第1の実施形態の変形例1と同様の処理を適用するようにしてもよい。
[変形例3]
上述した実施形態では、図7に示すKCMD算出処理では、スライディングモード制御を用いて目標当量比KCMDを算出するようにしたが、PID(比例積分微分)制御を用いて目標当量比KCMDを算出するようにしてもよい。その場合には制御偏差DVO2の積算値に比例する積分項IDVO2(制御偏差DVO2の積算値に乗算される制御ゲインが負の値に設定されるので、インバランス度合が増加すると積分項IDVO2が増加する)を、予測インバランス値として使用することができる。また、適応則制御入力UADPまたは積分項IDVO2そのものを予測インバランス値として使用することに代えて、所定数倍することによりインバランス度合を示すパラメータに適した値となるようによう変換した値を予測インバランス値としてもよい。
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、空燃比振動制御の周波数f1をエンジン回転周波数fNEの定数倍の値(エンジン回転に同期した周波数)に設定したが、例えば4Hz程度の固定周波数に設定するようにしてもよい。ただし、固定周波数とする場合には、インバランス故障判定の実行条件におけるエンジン回転数NEの範囲を比較的狭い範囲に限定することが望ましい。
また周波数成分強度の算出処理は、インバランス故障判定処理とは別に最適の実行周期で実行するようにしてもよい。その場合には、インバランス故障判定処理では周波数成分強度算出を行わず、並行して実行される周波数成分強度算出処理で算出された周波数成分強度(0.5次周波数成分強度MIMB,周波数f1成分強度MPTf1)を読み込んで、判定処理を行う。また、空燃比振動制御が安定化した時点から所定サンプリング期間において、最適周期でLAFセンサ出力信号SLAFのサンプリングを行って、サンプリングデータをメモリに格納し、所定サンプリング期間終了後にサンプリングデータを一括処理することによって、各周波数成分強度を算出するようにしてもよい。その場合には、FFT(高速フーリエ変換)処理を用いることもできる。
また上述した実施形態では、0.5次周波数成分強度MIMBの算出を、空燃比振動制御実行中に行うようにしたが、空燃比振動制御を行っていないときに算出するようにしてもよい。その場合には、空燃比振動制御を実行して周波数f1成分強度MPTf1を算出するエンジン運転領域を比較的狭い範囲に限定し、0.5次周波数成分強度MIMBの算出をその限定したエンジン運転領域において行うことが望ましい。
また本発明は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンなどの空燃比制御装置にも適用が可能である。
1 内燃機関
5 電子制御ユニット(振動信号生成手段、空燃比振動手段、0.5次周波数成分強度算出手段、設定周波数成分強度算出手段、インバランス故障判定手段、予測インバランス値算出手段、振幅設定手段)
6 燃料噴射弁(空燃比変動手段)
15 比例型酸素濃度センサ(空燃比検出手段、上流側空燃比検出手段)
16 二値型酸素濃度センサ(下流側空燃比検出手段)

Claims (5)

  1. 複数気筒を有する内燃機関の排気通路において空燃比を検出する空燃比検出手段を備える内燃機関の空燃比制御装置において、
    前記機関の回転速度に対応する周波数の1/2の周波数である0.5次周波数とは異なる設定周波数で前記空燃比を振動させるための振動信号を生成する振動信号生成手段と、
    前記振動信号に応じて前記空燃比を振動させる空燃比振動手段と、
    前記空燃比検出手段の出力信号に含まれる前記0.5次周波数成分の強度を算出する0.5次周波数成分強度算出手段と、
    前記空燃比振動手段の作動中に、前記空燃比検出手段の出力信号に含まれる前記設定周波数成分の強度を算出する設定周波数成分強度算出手段と、
    前記0.5次周波数成分強度と、前記設定周波数成分強度とに応じて前記複数気筒のそれぞれに対応する空燃比のインバランス度合を判定するための判定パラメータを算出する判定パラメータ算出手段と、
    前記判定パラメータを用いて、前記空燃比のインバランス度合が許容限度を超えているインバランス故障を判定するインバランス故障判定手段と、
    前記インバランス度合の予測値である予測インバランス値を算出する予測インバランス値算出手段と、
    前記予測インバランス値に応じて前記振動信号の振幅を設定する振幅設定手段とを備えることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  2. 前記振幅設定手段は、前記予測インバランス値が大きいほど前記振動信号の振幅をより大きな値に設定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  3. 前記判定パラメータ算出手段は、前記設定周波数成分強度に対する前記0.5次周波数成分強度の比率に前記振動信号の振幅を乗算することにより、前記判定パラメータを算出することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  4. 前記予測インバランス値算出手段は、前記設定周波数成分強度に対する前記0.5次周波数成分強度の比率に前記振動信号の振幅を乗算した値が大きいほど、前記予測インバランス値が大きくなるように前記予測インバランス値の算出を行うことを特徴とする請求項1からの3の何れか1項に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  5. 前記排気通路には排気浄化触媒が設けられ、前記空燃比検出手段は前記排気浄化触媒の上流側に配置される上流側空燃比検出手段であり、前記排気浄化触媒の下流側には下流側空燃比検出手段が設けられており、
    前記下流側空燃比検出手段の検出値が下流側目標値と一致するように、制御偏差を示すパラメータの積分制御項を用いて目標空燃比を設定する第1フィードバック制御手段と、
    前記上流側空燃比検出手段による検出空燃比が前記目標空燃比と一致するように前記機関で燃焼する混合気の空燃比を制御する第2フィードバック制御手段とを備え、
    前記予測インバランス値算出手段は、前記積分制御項が大きいほど前記予測インバランス値が大きくなるように前記予測インバランス値の算出を行うことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
JP2011197797A 2011-09-12 2011-09-12 内燃機関の空燃比制御装置 Expired - Fee Related JP5297508B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011197797A JP5297508B2 (ja) 2011-09-12 2011-09-12 内燃機関の空燃比制御装置
US13/565,291 US8726637B2 (en) 2011-09-12 2012-08-02 Air-fuel ratio control system for internal combustion engine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011197797A JP5297508B2 (ja) 2011-09-12 2011-09-12 内燃機関の空燃比制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013060809A JP2013060809A (ja) 2013-04-04
JP5297508B2 true JP5297508B2 (ja) 2013-09-25

Family

ID=48185688

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011197797A Expired - Fee Related JP5297508B2 (ja) 2011-09-12 2011-09-12 内燃機関の空燃比制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5297508B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5297509B2 (ja) * 2011-09-12 2013-09-25 本田技研工業株式会社 内燃機関の空燃比制御装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5335704B2 (ja) * 2010-01-14 2013-11-06 本田技研工業株式会社 気筒間の空燃比の不均衡を判断するための装置
JP5297509B2 (ja) * 2011-09-12 2013-09-25 本田技研工業株式会社 内燃機関の空燃比制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013060809A (ja) 2013-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4700079B2 (ja) 気筒間の空燃比の不均衡を判断するための装置
JP5107392B2 (ja) 気筒間の空燃比の不均衡を判断するための装置
JP4205030B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP5335704B2 (ja) 気筒間の空燃比の不均衡を判断するための装置
JP4499062B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP5297509B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP5337140B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP5261556B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP5297508B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP5553928B2 (ja) 気筒間の空燃比の不均衡を判断するための装置
US8694227B2 (en) Air-fuel ratio control apparatus and air-fuel ratio control method for internal-combustion engine
US8983754B2 (en) Apparatus for controlling air-fuel ratio of internal-combustion engine
JP5755021B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP5770585B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP5271405B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP5342618B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
US8726637B2 (en) Air-fuel ratio control system for internal combustion engine
US9057337B2 (en) Air-fuel ratio control system for internal combustion engine
JP5220908B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP6379683B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4368928B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2008106712A (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP2016044575A (ja) 内燃機関の気筒別空燃比制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20130416

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130611

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5297508

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees