JP5297330B2 - シート - Google Patents

シート Download PDF

Info

Publication number
JP5297330B2
JP5297330B2 JP2009239613A JP2009239613A JP5297330B2 JP 5297330 B2 JP5297330 B2 JP 5297330B2 JP 2009239613 A JP2009239613 A JP 2009239613A JP 2009239613 A JP2009239613 A JP 2009239613A JP 5297330 B2 JP5297330 B2 JP 5297330B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
seat
bank
bank portion
skin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009239613A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011084207A (ja
Inventor
智剛 加藤
啓 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2009239613A priority Critical patent/JP5297330B2/ja
Publication of JP2011084207A publication Critical patent/JP2011084207A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5297330B2 publication Critical patent/JP5297330B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、例えば、自動車に搭載されて、着座した乗員に対して支持する座面よりも膨出して形成され、側方から支持する土手部を有するシートに関する。
図5は、従来の自動車のシートを示す斜視図である。図6は、図5のA−A拡大断面図である。
図5に示すように、従来、自動車に搭載されるシート100は、乗員の臀部から大腿部にかけて支持するシートクッション200と、乗員の肩部から腰部にかけて支持するシートバック300と、乗員の頭部を支持するヘッドレスト400と、を備えている。シートクッション200及びシートバック300は、それぞれ乗員を支持する座面210,310と、座面210,310の左右端部に連設されて前側方向または前側方向に膨出して形成されて、乗員の側部を支える土手部220,320と、を備えている(例えば、特許文献1参照)。
図6に示すように、土手部320及び座面310の左右端部は、その表面に設けられた
表皮材330と、表皮材330の内側に設けられたワディング材340と、ワディング材340の内側に設けられたパッド材350と、パッド材350の内側に設けられたインナーカバー360と、インナーカバー360を保持する支持フレーム370と、を備えて構成されている。
土手部320は、サイドサポート部ともいわれる部位であって、その表面を一枚の布からなる表皮材330によって覆われている。ワディング材340は、乗員がシート100に着座した際のタッチ感を向上させるために、ソフトな感触を出すことができる柔らかい部材からなり、表皮材330の裏面に接着剤によって接着される。ワディング材340は、厚さが5mm程度の一定な平板状の弾性部材からなる。
特開平7−124350号公報(図1〜図5)
しかしながら、特許文献1に記載されたようなシート100におけるワディング材340は、厚さが約5mmであったとしても、シート100に取り付ける際に、表皮材330と共に後方向(図6に示す矢印B方向)に引き込んで引っ張った状態に設置される。このため、実際にシート100に取り付けられたワディング材340は、引張力によって潰れて5mm以下に薄く固くなっている。その結果、シート100は、フィット感やタッチ感が低下し、良好な着座フィーリングが得られなかった。
従来、シート100において、土手部320を柔らかくする場合は、土手部320の全体に、複数の柔らかい材料を貼り合わせて層状にしたラミネートを設けることが必要であった。しかしながら、土手部320全体にラミネートを設置した場合には、ラミネートが高価なため、コストアップの要因になっていた。
このため、シート100に着座した際のフィット感及びタッチ感がよく、安価で、着座フィーリングが良好なシート100が要望されていた。
そこで、本発明は、前記問題点を解消すべく発明されたものであり、着座フィーリング(フィット感やタッチ感)が良好なシートを提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載のシートは、座面と該座面の幅方向外側に前記座面よりも膨出した土手部とを有するパッド材と、該パッド材の表面側覆う表皮材と、前記パッド材と前記表皮材との間に介在されたワディング材と、を備えたシートにおいて、前記土手部は、車幅方向左右端部に設置された左右の外側土手部と、該外側土手部と前記座面との間に介在された左右の内側土手部と、で構成され、前記外側土手部と前記内側土手部との境界は、前記土手部の車幅方向内側中間部分に配置され、前記ワディング材は、前記パッド材の前記内側土手部に前記外側土手部よりも肉厚な肉厚層を有することを特徴とする。
ここで、座面とは、着座者がシートに着座したときに、着座者の体がシートと接触する面であり、シートクッションの上面やシートバックの前面をいう。
かかる構成によれば、ワディング材は、パッド材の土手部の幅方向内側の面に、その外側の表皮材よりも肉厚な肉厚層を有することによって、土手部が幅方向内側に向かってさらに突出した状態にある。このため、着座者は、シートに着座した際に、クッション性を有して膨らんだ状態のワディング材に、適宜に密着するようにして支えられる。その結果、着座したときのフィット感やタッチ感がよい。
請求項2に記載のシートは、請求項1に記載のシートであって、前記内側土手部は、前記外側土手部の幅方向の内側において、前記外側土手部の長手方向の一端の手前から他端の手前に亘って前記座面に沿って延設されて、中央部の幅が広く、該中央部から両端部に向って幅が徐々に狭くなるように形成されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、シートは、シートバックに膨らんだ内側土手部を設けたことにより、乗員との接触面積を増やすことができるため、乗員が受ける単位面積当たりの荷重が減少されて、長時間着座しても疲れ難くすることができる。
請求項3に記載のシートは、請求項1または請求項2に記載のシートであって、前記パッド材に覆われるインナーカバーを備え、前記表皮材は、前記内側土手部を覆う内側土手部用表皮と、前記座面を覆う座面用表皮と、で構成され、前記内側土手部用表皮と前記座面用表皮とは、縫製糸によって縫合される縫合部により連続され、前記縫合部は、前記インナーカバーに固定された連結部材により前記パッド材に引き込まれていることを特徴とする。
かかる構成によれば、内側土手部用表皮と座面用表皮とは、縫製糸によって縫合される縫合部により連続され、縫合部が、インナーカバーに固定された連結部材によりパッド材に引き込まれていることによって、内側土手部の表皮材が乗員等によって外方向へ引っ張られたり、押圧されたりしたとしても、型崩れし難くなっている。
請求項に記載のシートは、請求項に記載のシートであって、前記肉厚層は、第1層と、該第1層よりも表面側の第2層と、を有し、前記第1層の幅方向の両端部と、前記第2層の幅方向の両端部とを縫合して、前記第1層と前記第2層との間に中間層を設けたことを特徴とする。
かかる構成によれば、肉厚層は、第1層と第2層との間に中間層を設けたことによって、中間層がある分だけ、土手部の幅方向内側を柔らかく着座者の方向へ膨らんだ状態にすることができる。このため、土手部の幅方向の内側は、着座者が幅方向へ動いた際に、ソフトにサポートすることができるので、着座フィーリングを向上させることができる。
請求項5に記載のシートは、請求項4に記載のシートであって、前記第2層の表面積は、前記第1層の表面積よりも大きく形成されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、第2層の表面積は、第1層の表面積よりも大きく形成されていることによって、第1層及び第2層の外周部を縫合すると、第1層が外側に膨らんだ状態に形成される。
請求項に記載のシートは、請求項または請求項に記載のシートであって、前記第1層及び第2層は、通気性を有する材料からなり、前記中間層は、前記第1層及び第2層の外周部を縫合して、前記第1層と第2層との間に通気性及びクッション性を有する詰物で形成されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、第1層、第2層及び中間層の全体を通気性及びクッション性を有するように形成することができる。このため、シートを、ムレ難くクッション性を有する快適なものにすることができる。
本発明によれば、着座フィーリングが良好なシートを提供することができる。
本発明の実施形態に係るシートを示す斜視図である。 図1のX−X拡大断面図である。 本発明の実施形態に係るシートの縫合部を示す図であり、(a)は図2のY部拡大図、(b)は図2のZ部拡大図である。 本発明の実施形態に係るシートを示すであり、乗員がシートに着座したときの状態を示す要部拡大概略図である。 従来の自動車のシートを示す斜視図である。 図5のA−A拡大断面図である。
図1〜図4を参照して、本発明の実施形態に係るシート1の一例を説明する。
≪シートの構成≫
本発明に係るシート1は、後記するように、シートクッション2あるいはシートバック3の座面21,31の左右に土手部22,32を有するものであれば、適用可能である。以下、本発明の一例として、乗用車の右側前席に配置されるシート1を例に挙げて説明する。なお、本発明の実施形態では、「前」は車両の前進側、「後」は車両の後退側、車幅方向を「左右」とする。
図1に示すように、シート1は、運転席側と助手席側とに分離したセパレートタイプの座席からなる。シート1は、例えば、乗員M(着座者)(図4参照)の臀部から大腿部にかけて支持するシートクッション2と、乗員Mの肩部から腰部にかけて支持するシートバック3と、乗員Mの頭部を支持するヘッドレスト4と、シートクッション2を保持する骨格フレーム材としてのシートフレーム5(図2参照)と、シートクッション2を車体に対して前後方向に移動可能に取り付けるためのシートレール(図示せず)と、シートクッション2に対してシートバック3を傾倒可能に連結する傾動機構(図示省略)と、を主に備えて構成されている。
≪シートクッションの構成≫
シートクッション2は、正面視して、乗員M(図4参照)の臀部及び大腿部の下部を支持する座面21と、座面21の左右端部に連設されて略前方向に膨出して形成されて、乗員Mの臀部及び大腿部の左右側部を側方から支える土手部22と、を備えて構成されている。
前記座面21は、乗員Mがシート1に着座した際に、乗員Mの体重の大部分が負荷される面であり、略水平に形成されている。
前記土手部22は、いわゆるレッグサポート部であり、座面21の幅方向外側に、座面21よりも斜め外側上方向へ膨出して形成されている。土手部22は、シートクッション2の左右端部に設置された左右の外側土手部22aと、この外側土手部22aと座面21との間に介在された左右の内側土手部22bと、に区分されて構成されている。
外側土手部22aは、シートクッション2の左右後端部から左右前端部に亘って延設されている。
内側土手部22bは、外側土手部22aの幅方向の内側において、外側土手部22aの後端の手前から前端の手前に亘って延設されて、中央部の幅が広く、この中央部から両端部に向って幅が徐々に狭くなるように形成されている。
≪シートバッグの構成≫
図1に示すように、シートバック3は、前記シートクッション2と同様に、正面視して、座面31と土手部32とから主に形成されている。つまり、シートバック3は、乗員M(図4参照)の背中を支持する座面31と、座面31の左右端部に連設されて略前側方向に膨出して形成されて、乗員Mの腰と背中の左右側部を側方から支える土手部32と、を備えて構成されている。
前記座面31は、乗員Mがシート1に着座した際に、乗員Mの背中を受け止めて姿勢が崩れるのを抑制する面である。座面31は、通常、使用する際、略垂直あるいはやや傾けた状態で使用される。
前記土手部32は、いわゆるサイドサポート部であり、座面31の幅方向外側に、座面31よりも斜め外側前方向へ膨出して形成されている。土手部32は、シートバック3の左右端部に設置された左右の外側土手部32aと、この外側土手部32aと座面31との間に介在された左右の内側土手部32bと、を備えて構成されている。
外側土手部32aは、シートバック3の左右下端部から左右上端部に亘って、座面31に略沿って延設されている。
内側土手部32bは、外側土手部32aの幅方向の内側において、下部座面31aの左右外側にこの下部座面31aに沿って延設され、上部座面31bの左右外側には形成されていない。その内側土手部32bは、下端から上端に亘って延設されて、中央部の幅が広く、この中央部から両端部に向って幅が徐々に狭くなるように形成されている。
次にシートクッション2及びシートバック3の内部構造を説明する。なお、シートクッション2の内部構造は、シートバック3の内部構造と略同じような構造になっているので、図2及び図4を主に参照しながらシートバック3の内部構造を説明し、シートクッション2の内部構造の説明は省略する。
図2に示すように、シートバック3は、このシートバック3の骨格となるシートフレーム5と、パッド材7と、このパッド材7の表面側を覆う表皮材8と、パッド材7と表皮材8との間に介在されて後記する肉厚層90を有するワディング材9と、から主に構成されている。
≪パッド材の構成≫
パッド材7は、後記するインナーカバー51の外側表面を覆うようにして設けられて、座面31及び土手部32の形状の元となる原形を形成する柔軟な部材からなる。このパッド材7は、例えば、ウレタンパッド等の軟質な部材によって形成されている。
≪表皮材の構成≫
表皮材8は、シートバック3の最も外側表面を覆う部材であり、例えば、複数の布を縫合して袋状に形成されている。シートバック3の表皮材8は、外側土手部32a、土手部32の外側側壁面及びシートバック3の背面を覆う外側土手部用表皮8aと、内側土手部32bを覆う内側土手部用表皮8bと、座面31を覆う座面用表皮8cと、からなる。なお、表皮材8は、化学繊維、合成繊維等からなる布以外に、例えば、皮革、合成皮革等であってもよい。
外側土手部用表皮8aと内側土手部用表皮8bとは、縫製糸13によって縫合される縫合部11により連続されている。内側土手部用表皮8bと座面用表皮8cとは、縫製糸13によって縫合される縫合部12により連続されている。その縫合部12は、先端がインナーカバー51に固定された連結部材10が取り付けられて、その連結部材10によって後部側に引っ張られて引き込まれた状態に設けられている。
≪ワディング材の構成≫
図2に示すように、ワディング材9は、着座時のシート1の感触を良好にするための部材であり、衝撃を緩衝する緩衝性あるいは弾性を有して柔らかく乗員Mの体にフィットする厚板状の部材からなる。ワディング材9は、厚さt2が数mm(例えば、5mm程度)のクッション性を有するウレタンスラブ等の厚板状のものからなる。このようにワディング材9は、発泡化させた合成樹脂からなり、気泡が連通して柔らかく、復元性を有している。ワディング材9は、表皮材8の裏面とパッド材7の表面との間全体に介在されて、接着剤によって接着されている。シート1において、内側土手部32bの箇所に配置されるワディング材9は、2枚のワディング材9,9(第1層91及び第2層92)によって肉厚層90を形成して、膨らみを持たせている。つまり、ワディング材9は、土手部32において、乗員Mの体に近い部位であるパッド材7の内側土手部32b(土手部32)の幅方向内側の面に、その外側の外側土手部32aのワディング材9の厚さ(t1+t2)よりも肉厚な厚さt3の肉厚層90を形成して、さらに、内側土手部32bを立体的な構造にしている。なお、外側土手部32aや座面31等の内側土手部32b以外の箇所に配置されるワディング材9は、一枚の部材からなる。
<肉厚層の構成>
肉厚層90は、内側土手部32bに内設されて、内側土手部32bの表皮材8を内側から押し上げて弾性的に湾曲に盛り上げるための層である。肉厚層90は、パッド材7の外側に設けられた第1層91と、この第1層91よりも表面側の第2層92と、第1層91と第2層92との間に介在された中間層93と、を積層状態に積層して形成されている。
<第1層の構成>
第1層91は、内側土手部32bのパッド材7の外側側表面に接着剤等によって接着された1枚のワディング材9である。
<第2層の構成>
図2に示すように、第2層92は、内側土手部32bの表皮材8の裏面に接着剤等によって接着された1枚のワディング材9であり、第1層91よりも縦方向及び横方向に長さを大きくて、面積が広くなっている。第2層92及び前記第1層91は、例えば、5mm程度の同じ厚さt2のワディング材9によって形成されている。
<中間層の構成>
中間層93は、内側土手部32bを柔らかくして、着座した際のフィット感及びタッチ感を向上させるために設けられた部位である。中間層91は、第1層91と、この第1層91よりも長く形成されて長さが相違する第2層92とによって、その両者間に形成された中空部分(中空層)である。中間層93は、第1層91の幅方向の両端部(縫合部11,12)と、第2層92の幅方向の両端部(縫合部11,12)と、を縫製糸13で縫合することによって、外側にある第2層92側の方向へ湾曲して膨らんで形成されて、空洞状になっている。中間層93は、内部に空気を充満させた状態で外周部を密閉して、クッション性を有する空気袋の状態に形成されている。
<縫合部の構成>
縫合部11,12は、各表皮材8の外周部と、各ワディング材9の外周部とを貼り合わせて密着させ、縫製糸13で縫製して繋ぎ合わせる縫製部位である。前記中間層93は、外周部がこの縫合部11,12によって縫製されていることにより、中間層93内の空気が外部に漏れないように、第1層91及び第2層92の外周部を密着させているため、中間層93を膨らませた状態が維持されている。
図3(a)に示すように、縫合部11は、外側土手部32aの1枚のワディング材9及び外側土手部用表皮8aと、内側土手部32bの第1層91、第2層92及び内側土手部用表皮8bとを縫合する部位である。この縫合部11は、横断面視して土手部32の中間部分に配置されて、土手部32の表皮材8をパッド材7内に引き込んで、パッド材7内に植設した状態に設けられている。
図3(b)に示すように、縫合部12は、座面31の座面用表皮8c及び1枚のワディング材9と、内側土手部32bの第1層91、第2層92及び内側土手部用表皮8bとを縫合する部位である。この縫合部12は、横断面視して土手部32と座面31との境の部位に配置されて、内側土手部用表皮8b及び座面用表皮8cを連結部材10に引っ張られてパッド材7内に引き込んで、パッド材7内に植設した状態に設けられている。
図2に示すように、連結部材10は、縫合部12が前側(座面31側)へ引き出された状態になるのを規制するための部材である。この連結部材10は、一端が縫合部12に固定され、他端がインナーカバー51によって固定されている。
シートフレーム5は、シートクッション2を支持する骨格を形成する金属製フレームであり、例えば、インナーカバー51と、支持フレーム52と、支持プレート53とを備えて構成されている。
インナーカバー51は、パッド材7を内側から保持する金属製板部材であり、パッド材7の内側に形成された空洞状の内面を内側から覆った状態に設けられている。このインナーカバー51は、シートクッション2の前側及び左右外側の外面に略沿うようにして形成されている。
支持フレーム52は、シートクッション2の土手部32の略中心部位に沿って上下方向に延設される金属製フレーム部材である。この支持フレーム52は、横断面視して湾曲状に曲げられたインナーカバー51の内壁にボルト締めされている。
支持プレート53は、インナーカバー51を介在して座面31にあるパッド材7を支持するフレーム部材であり、座面31のパッド材7及びインナーカバー51を後側から支えるようにして設置されている。
≪シートの作用≫
次に、図1〜図4を参照しながら本発明の実施形態に係るシート1の作用を説明する。
図2に示すように、シート1は、シートバック3の内側土手部32bに、中間層93を設けて盛り上げたことにより、土手部32を意匠的に立体的な構造にすることができる。
図4に示すように、土手部32の幅方向内側の内側土手部32bには、柔らかくて、空洞の肉厚層90が適宜な厚さt3(図2参照)に弾性的に膨らんだ状態で設けられている。このため、乗員Mがシート1に着座してシートバック3に寄り掛かると、乗員Mの背中の側面部が、柔らかい内側土手部32bに当接して支持されるので、フィット性が高く、ソフトな乗り心地になる。内側土手部32bは、面積が小さくても、フィット感及びタッチ感がソフトであり、着座フィーリングを向上させることができる。つまり、本発明のシート1は、内側土手部32b内に中間層93を設けて柔らかく膨らませたことにより、従来の高価で柔らかいラミネートを土手部全体に設置して柔軟性を確保した場合と、同等な柔らかさ感を安価な構造で得ることができる。
また、シート1は、シートバック3に膨らんだ内側土手部32bを設けたことにより、乗員Mとの接触面積を増やすことができるため、乗員Mが受ける単位面積当たりの荷重が減少されて、長時間着座しても疲れ難くすることができる。
図2に示すように、第1層91及び第2層92の外周端部は、縫合部11,12が設けられて、その縫合部11,12がパッド材7内に引き込んで植設されていることによって、表面に表皮材8を有する中間層93の周囲を保持した状態に取り付けることができる。このため、中間層93の外側の内側土手部32bの表皮材8が乗員M等によって外方向へ引っ張られたり、押圧されたりしたとしても、中間層93が潰れ難く、型崩れし難くなっている。
例えば、車両走行中に、シート1に乗員Mが慣性力により左右方向に振られた場合には、乗員Mの体が内側土手部32bを強く押圧しても、しっかりと乗員Mの背中の側面部を側方からソフトに保持して側方の動きを拘束してサポートすることができる。このため、内側土手部32bの外側の薄い層であるワディング材9によって、ホールド感を得ることができる。
そして、乗員Mがシート1から立ち上がって離れると、乗員Mの体重によって押圧されて圧縮されていたシート1は、パッド材7、ワディング材9及び肉厚層90の弾性によって元の形状に戻る。
図1に示すように、シート1には、前述したシートバック3の左右の内側土手部32bに中間層93を内設しているが、この中間層93と同じものが、シートクッション2の左右の内側土手部22b,22bにも内設されている。このため、左右の内側土手部22b,22bは、前記シートバック3の内側土手部32bと同様に、乗員Mの臀部及び腿部を内設した中間層93でソフトに支持して、サポートすることができる。
その結果、シート1は、乗員Mに対してフィット性が高く、ソフトな乗り心地にすることができると共に、長時間着座しても疲れ難いシートを提供することができる。
[変形例]
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。
例えば、図2に示すワディング材9によって形成された肉厚層90及び中間層93は、衝撃緩衝性あるいは弾性を有する詰め物や詰め綿や充填材等を使用して形成しても構わない。
また、中間層93を詰め綿等や詰め物等の通気性及びクッション性のある部材で形成すると共に、ワディング材9や表皮材8やパッド材7等を通気性のあるもので形成しても構わない。
このようにすれば、シートクッション2及びシートバック3の通気性をよくして、ムレ難くし、車室内の室温が高い場合であっても快適にすることができる。
なお、通気性のある部材とは、例えば、綿や化繊等の繊維類や、あるいは、弾性を有するスポンジや軟質の樹脂材料を小片状に切断したものからなる。
前記実施形態では、厚さt2が数mm程度のクッション性を有する厚板材からなるワディング材9を説明したが、これに限定されるものではない。少なくとも内側土手部32bに配置されるワディング材9は、肉厚層90及び中間層93を形成することが可能な部材であればよく、例えば、弾性を有する薄板状の部材からなるものであっても構わない。
また、図1に示すように、前記実施形態では、土手部22,23と座面21,31との間の一部に肉厚層90(図2参照)を内設した内側土手部22b,32bを設けたことを説明したが、これに限定されるものではない。例えば、内側土手部22b,32b(肉厚層90)は、土手部22,23と座面21,31との間にあればよく、その間全体に設けても構わない。つまり、内側土手部22b,32b(肉厚層90)は、外側土手部22a,32aの幅方向の位置側全体に、外側土手部22a,32aに沿って延設しても構わない。
前記実施形態では、運転席側のシート1を例に挙げて説明したが、助手席側も同様に機能させることができる。
1 シート
7 パッド材
8 表皮材
9 ワディング材
21,31 座面
22,32 土手部
90 肉厚層
91 第1層
92 第2層
93 中間層
t1 表皮材の厚さ
t2 ワディング材(第2層)の厚さ
t3 肉厚層の厚さ

Claims (6)

  1. 座面と該座面の幅方向外側に前記座面よりも膨出した土手部とを有するパッド材と、
    該パッド材の表面側覆う表皮材と、
    前記パッド材と前記表皮材との間に介在されたワディング材と、を備えたシートにおいて、
    前記土手部は、車幅方向左右端部に設置された左右の外側土手部と、該外側土手部と前記座面との間に介在された左右の内側土手部と、で構成され、
    前記外側土手部と前記内側土手部との境界は、前記土手部の車幅方向内側中間部分に配置され、
    前記ワディング材は、前記パッド材の前記内側土手部に前記外側土手部よりも肉厚な肉厚層を有することを特徴とするシート。
  2. 前記内側土手部は、前記外側土手部の幅方向の内側において、前記外側土手部の長手方向の一端の手前から他端の手前に亘って前記座面に沿って延設されて、中央部の幅が広く、該中央部から両端部に向って幅が徐々に狭くなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシート。
  3. 前記パッド材に覆われるインナーカバーを備え、
    前記表皮材は、前記内側土手部を覆う内側土手部用表皮と、前記座面を覆う座面用表皮と、で構成され、
    前記内側土手部用表皮と前記座面用表皮とは、縫製糸によって縫合される縫合部により連続され、
    前記縫合部は、前記インナーカバーに固定された連結部材により前記パッド材に引き込まれていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート。
  4. 前記肉厚層は、第1層と、
    該第1層よりも表面側の第2層と、を有し、
    前記第1層の幅方向の両端部と、前記第2層の幅方向の両端部とを縫合して、前記第1層と前記第2層との間に中間層を設けたことを特徴とすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のシート。
  5. 前記第2層の表面積は、前記第1層の表面積よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項に記載のシート。
  6. 前記第1層及び第2層は、通気性を有する材料からなり、
    前記中間層は、前記第1層及び第2層の外周部を縫合して、前記第1層と第2層との間に通気性及びクッション性を有する詰物で形成されていることを特徴とする請求項または請求項に記載のシート。
JP2009239613A 2009-10-16 2009-10-16 シート Expired - Fee Related JP5297330B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009239613A JP5297330B2 (ja) 2009-10-16 2009-10-16 シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009239613A JP5297330B2 (ja) 2009-10-16 2009-10-16 シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011084207A JP2011084207A (ja) 2011-04-28
JP5297330B2 true JP5297330B2 (ja) 2013-09-25

Family

ID=44077498

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009239613A Expired - Fee Related JP5297330B2 (ja) 2009-10-16 2009-10-16 シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5297330B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5884639B2 (ja) * 2012-05-28 2016-03-15 トヨタ紡織株式会社 車両用シート
JP6094323B2 (ja) 2013-03-29 2017-03-15 トヨタ紡織株式会社 乗物用シート
JP6202734B2 (ja) 2013-11-18 2017-09-27 株式会社タチエス シート
JP6278566B2 (ja) * 2014-09-29 2018-02-14 株式会社タチエス ワディング材付シートの表皮構造およびワディング材付シートの表皮製造方法
JP6732591B2 (ja) * 2016-08-01 2020-07-29 株式会社イノアックコーポレーション 車両用シートパッド及びその製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0580Y2 (ja) * 1986-09-30 1993-01-05
JP2723014B2 (ja) * 1993-11-08 1998-03-09 池田物産株式会社 車両用シート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011084207A (ja) 2011-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8240759B2 (en) Seat assembly having a trim cover
JP6488885B2 (ja) シートカバー
CN101933730B (zh) 车辆用座椅
JP5297330B2 (ja) シート
JP2002177099A (ja) 車両用シート
JP2007020774A (ja) シート
JP5872434B2 (ja) 車両用シート
JP2016094072A (ja) 車両用シート
JP2013048747A (ja) 車両用シート
JP2014237339A (ja) 自動車用シートクッション
JP7157016B2 (ja) 車両用シート
JP2015092949A (ja) 二層構造クッション体
CN211657810U (zh) 一种张紧式腔体和连腔体及坐具和卧具
JP3772612B2 (ja) シート
JP2002238694A (ja) 鉄道車両又は航空機用シート
JP5210043B2 (ja) 座席構造
JP4772487B2 (ja) 車両用シート構造
JP5756742B2 (ja) アームレスト
JP2005211251A (ja) 車両用シートクッションパッド
JP2008284321A (ja) 自動車用シートの座布団
KR102634842B1 (ko) 자동차 헤드레스트 및 그 자동차용 헤드레스트용 기재 그리고 그 자동차 헤드레스트용 기재의 제조방법
JP2017070633A (ja) 車両用シートパッド及び車両用シート
JP3120900U (ja) バス用補助席カバー
JP2023127359A (ja) 車両用のシートクッション及び車両用シート
RU17309U1 (ru) Стационарные чехлы для сидений легкового автомобиля

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121016

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130521

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5297330

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees