JP5295816B2 - ボトルキャップおよび飲料用ボトル - Google Patents
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Description
内筒部材は外筒部材に対して着脱自在に螺合装着され、外筒部材はボトル口部に固定的に装着される。そして、収容部を閉止している底蓋を内筒部材の開栓操作と連動して外し、原料をボトル本体内に放出する。
このとき、外気と収容部(内筒)との間の気密性を十分に得ることを目的として内筒部材を外筒部材に対して強く螺合すると、内筒部材の締め付けトルクが過大となり、ユーザ(一般消費者)による開栓操作が困難になるという問題がある。
開口している上端に前記キャップ部が着脱自在に螺合装着されて内部に前記収容部が挿入され、開口している下端が前記収容部とともにボトル口部の内部に挿入される外筒部を有し、前記ボトル口部に装着される外筒部材と、
前記収容部の下端に着脱可能に嵌合することにより前記収容部を密閉する底蓋部材と、
を有し、前記外筒部に螺合装着された前記キャップ部が該外筒部に対して開方向に螺進することにより、前記底蓋部材が前記外筒部の下端に押下されて前記収容部より脱離するボトルキャップであって、
前記キャップ部の内部には、前記キャップ部が前記外筒部に螺合装着された状態で前記外筒部の上端面に対して圧接されるコンタクトリングが、前記収容部の周りに周回状に突出して形成されていることを特徴とする。
前記コンタクトリングは、前記天板部の下面に立設されているとともに、下端にむかって細幅化するテーパー状をなしていてもよい。
前記コンタクトリングの縦断面の幅中心が、前記螺進方向に対して前記面直方向と共通の方向に傾斜している。
前記キャップ部を前記開方向に螺進して前記底蓋部材を前記収容部から脱離することにより前記投入物が前記飲料と混合されることを特徴とする。
したがって、本発明において従来のボトルキャップと同等の気密性を得る場合には、外筒部に対する内筒部材の締め付けトルクを低減することができ、ユーザによる開栓操作が容易になる。換言すると、本発明によれば、外気から収容部に至る経路にあたる内筒部材と外筒部材との間の気密性を、内筒部材の開栓トルクを過大とすることなく向上することができる。
図1は、本実施形態のボトルキャップ10がボトル本体90のボトル口部92に装着された飲料用ボトル100の正面図である。
図2は、本実施形態のボトルキャップ10および飲料用ボトル100の組立構造を示す縦断正面図である。
図3は、本実施形態のボトル本体90にボトルキャップ10が装着されている状態を示す縦断正面図である。図2、3では、ボトル本体90の一部は図示を省略している。
本実施形態のボトルキャップ10は、下端222が開口して投入物を収容可能な筒状の収容部22、および収容部22の上端221を閉塞するキャップ部26を有する内筒部材20と、開口している上端33にキャップ部26が着脱自在に螺合装着されて内部に収容部22が挿入され、開口している下端34が収容部22とともにボトル口部92の内部に挿入される外筒部32を有し、ボトル口部92に装着される外筒部材30と、環状凹溝41を備え、収容部22に着脱可能に嵌合することにより収容部22を密閉する底蓋部材40と、を有している。
ボトルキャップ10は、外筒部32に螺合装着されたキャップ部26が外筒部32に対して開方向に螺進することにより、底蓋部材40が外筒部32の下端34に押下されて収容部22より脱離する。
そして、本実施形態のボトルキャップ10は、キャップ部26の内部に、キャップ部26が外筒部32に螺合装着された状態で外筒部32の上端面332に対して圧接されるコンタクトリング23が、収容部22の周りに周回状に形成されている。
キャップ部26は、収容部22の上端221を閉塞する天板部261と、外筒部32に螺合する螺旋部262とからなる。
収容部22は円筒状の部材であり、収容部22の上端221はキャップ部26と一体に形成されている。
外筒部32は、無底の円筒状の部材であり、上端33と下端34が開口している。外筒部32は、上端33側に内筒部材20のキャップ部26が螺合するとともに、下端34がボトル口部92内に挿入される。上端33の周囲には雄ネジ331が刻設されている。
装着部36は、外筒部32の外周に鍔状に形成されて外筒部32と二重筒構造をなし、ボトル口部92に螺合装着される部位である。装着部36の内表面には、ボトル口部92と螺合するための雌ネジ361が刻設されている。
収容部22の下端222は、外筒部材30の外筒部32に対し、上端33から下端34に向かって挿入される。
ここで、収容部22は外筒部32よりも僅かに長く、外筒部32に挿通された状態で、収容部22の下端222は外筒部32の下端34より下方に突出する。突出した収容部22の下端222には底蓋部材40が嵌め込まれて気密に密封される。
かかる状態で収容部22の下端222を環状凹溝41に圧入嵌合することにより、底蓋部材40を収容部22に装着する。
なお、収容部22の下端222とは、収容部22の開口端近傍の所定長さの領域をいう。
底蓋部材40は、収容部22の開口に押し込まれて開口を閉塞する底板部42と、この底板部42の周縁部に立設された外周壁44と、この外周壁44と底板部42との間に形成されて収容部22の下端222が圧入して嵌め込まれる環状凹溝41と、を備えている。下端222の外周には、図2に示すように厚肉部223が形成されている。
突条部45は外周壁44と同一材料により一体成形されている。
また、投入物94は、内筒部材20の螺旋部262を経由して外気に至る経路が、溝内突条部43とコンタクトリング23によって二重にシールされる。
外筒部32の雌ネジ361をボトル口部92の雄ネジ96に対して巻き締めることにより、外筒部材30はボトル本体90に装着される。
図4は、内筒部材20のキャップ部26が所定の締め付けトルクによって外筒部材30の外筒部32に螺合した状態を示している。
ボトルキャップ10の軸方向に切ったコンタクトリング23の縦断面形状は特に限定されないが、本実施形態の場合は下端が鈍頭の釣鐘状である。コンタクトリング23の縦断面の幅中心Cは軸方向と一致している。
なお、コンタクトリング23は、下端が尖鋭な楔状でもよく、または下端が平坦な逆台形状でもよい。
かかる当接状態の上端面332とコンタクトリング23を、同図に破線で示す。
そして、所定の締め付けトルクでキャップ部26が外筒部32に螺合した装着状態(同図に実線で図示)では、コンタクトリング23は突出高さ方向に圧縮された状態で上端面332に密着している。キャップ部26の締め付けトルクに起因する軸力は、収容部22の周りに周回状に設けられた突条であるコンタクトリング23の下端(先端)に集中的に負荷される。このため、コンタクトリング23の下端は容易に潰れ、上端面332に対して周回状に線接触する。
これにより、収容部22の内部から外筒部32と収容部22との間を通って雌ネジ264と雄ネジ331の間隙に抜ける経路(図3を参照)が、キャップ部26の内面と外筒部32との間で気密に封止される。
また、コンタクトリング23の縦断面のテーパー角度(下端の頂角)は、15〜160度、好ましくは30〜120度とするとよい。テーパー角度を鋭角(たとえば30〜60度)とすることにより、外筒部32の上端面332に押圧されたコンタクトリング23の下端近傍が柔軟に変形して両者の密着性が良好となる。また、テーパー角度を鈍角(たとえば90〜160度)とすることにより、上端面332とコンタクトリング23との周回状の線接触を実現しつつも、コンタクトリング23の形態保持性が向上して、キャップ部26の内面と外筒部32との間の封止圧が向上する。
内筒部材20のキャップ部26を所定の締め付けトルクで外筒部32に締結した装着状態では、上端面332に押潰されて塑性変形したコンタクトリング23の高さ寸法は上記を下回る場合がある。
これにより、インナーリング24の外周面と外筒部32の内周面の間にも一定の気密度が得られる。
そして、装着状態のキャップ部26と外筒部32との間では、外筒部32に負荷された軸力Fは、インナーリング24とコンタクトリング23からの反力R1、R2によって相殺される。
インナーリング24から外筒部32に与えられる反力R1は、インナーリング24の外周面に対する法線方向、すなわち径方向の外向きに生じる。
また、コンタクトリング23から外筒部32に与えられる反力R2は、径方向の外向き下方に生じる。
本変形例の外筒部材30は、外筒部32の上端面332の面直方向Nが、キャップ部26の螺進方向(同図の上下方向)に対して傾斜している。そして、コンタクトリング23の縦断面の幅中心Cは、螺進方向に対して面直方向Nと共通の方向に傾斜している。
図6は、キャップ部26が開栓した状態を示す縦断正面図である。
飲料用ボトル100は、同図に示すように、一般消費者がキャップ部26を開栓して底蓋部材40を収容部22より脱離することにより、収容部22に収容されていた投入物94とボトル本体90内部の液体とを混合して飲用することができる。
また、コンタクトリング23は、キャップ部26の下面265に突設するほか、インナーリング24の外周面や螺旋部262の内周面より突出して形成してもよい。
以下、参考形態の例を付記する。
1.下端が開口して投入物を収容可能な筒状の収容部、および前記収容部の上端を閉塞するキャップ部を有する内筒部材と、
開口している上端に前記キャップ部が着脱自在に螺合装着されて内部に前記収容部が挿入され、開口している下端が前記収容部とともにボトル口部の内部に挿入される外筒部を有し、前記ボトル口部に装着される外筒部材と、
前記収容部の下端に着脱可能に嵌合することにより前記収容部を密閉する底蓋部材と、
を有し、前記外筒部に螺合装着された前記キャップ部が該外筒部に対して開方向に螺進することにより、前記底蓋部材が前記外筒部の下端に押下されて前記収容部より脱離するボトルキャップであって、
前記キャップ部の内部には、前記キャップ部が前記外筒部に螺合装着された状態で前記外筒部の上端面に対して圧接されるコンタクトリングが、前記収容部の周りに周回状に突出して形成されていることを特徴とするボトルキャップ。
2.前記キャップ部が、前記収容部の上端を閉塞する天板部と、前記外筒部に螺合する螺旋部とからなり、
前記コンタクトリングは、前記天板部の下面に立設されているとともに、下端にむかって細幅化するテーパー状をなしている1.に記載のボトルキャップ。
3.前記外筒部の前記上端面の面直方向が、前記キャップ部の螺進方向に対して傾斜しているとともに、
前記コンタクトリングの縦断面の幅中心が、前記螺進方向に対して前記面直方向と共通の方向に傾斜していることを特徴とする1.または2.に記載のボトルキャップ。
4.前記上端面が内向きに下り傾斜しており、前記上端面の面直方向および前記コンタクトリングの縦断面の幅中心が外向きに下り傾斜している3.に記載のボトルキャップ。
5.前記天板部の前記下面には、前記キャップ部が前記外筒部に螺合装着された状態で、前記収容部とともに前記外筒部の前記上端に挿入されるインナーリングがさらに形成されている2.に記載のボトルキャップ。
6.前記インナーリングは、前記キャップ部が前記外筒部に螺合装着された状態で、前記外筒部の前記上端に対して圧入される5.に記載のボトルキャップ。
7.前記コンタクトリングおよび前記インナーリングが、前記キャップ部の前記天板部と同一材料により一体成形されていることを特徴とする5.または6.に記載のボトルキャップ。
8.飲料が収容されて上端にボトル口部が形成されているボトル本体と、前記ボトル本体の前記ボトル口部に装着された1.から7.のいずれかに記載のボトルキャップと、を有し、
前記キャップ部を前記開方向に螺進して前記底蓋部材を前記収容部から脱離することにより前記投入物が前記飲料と混合されることを特徴とする飲料用ボトル。
20 内筒部材
22 収容部
221 上端
222 下端
223 厚肉部
224 端面
23 コンタクトリング
24 インナーリング
26 キャップ部
261 天板部
262 螺旋部
263 保持溝
264 雌ネジ
265 下面
30 外筒部材
32 外筒部
33 上端
331 雄ネジ
332 上端面
333 接触部
34 下端
36 装着部
361 雌ネジ
39 下端面
40 底蓋部材
41 環状凹溝
42 底板部
43 溝内突条部
44 外周壁
45 突条部
46 上縁
47 膨出部
90 ボトル本体
92 ボトル口部
94 投入物
96 雄ネジ
100 飲料用ボトル
C 幅中心
F 軸力
N 面直方向
Claims (7)
- 下端が開口して投入物を収容可能な筒状の収容部、および前記収容部の上端を閉塞するキャップ部を有する内筒部材と、
開口している上端に前記キャップ部が着脱自在に螺合装着されて内部に前記収容部が挿入され、開口している下端が前記収容部とともにボトル口部の内部に挿入される外筒部を有し、前記ボトル口部に装着される外筒部材と、
前記収容部の下端に着脱可能に嵌合することにより前記収容部を密閉する底蓋部材と、
を有し、前記外筒部に螺合装着された前記キャップ部が該外筒部に対して開方向に螺進することにより、前記底蓋部材が前記外筒部の下端に押下されて前記収容部より脱離するボトルキャップであって、
前記キャップ部の内部には、前記キャップ部が前記外筒部に螺合装着された状態で前記外筒部の上端面に対して圧接されるコンタクトリングが、前記収容部の周りに周回状に突出して形成されており、
前記外筒部の前記上端面の面直方向が、前記キャップ部の螺進方向に対して傾斜しているとともに、
前記コンタクトリングの縦断面の幅中心が、前記螺進方向に対して前記面直方向と共通の方向に傾斜していることを特徴とするボトルキャップ。 - 前記キャップ部が、前記収容部の上端を閉塞する天板部と、前記外筒部に螺合する螺旋部とからなり、
前記コンタクトリングは、前記天板部の下面に立設されているとともに、下端にむかって細幅化するテーパー状をなしている請求項1に記載のボトルキャップ。 - 前記上端面が内向きに下り傾斜しており、前記上端面の面直方向および前記コンタクトリングの縦断面の幅中心が外向きに下り傾斜している請求項1または2に記載のボトルキャップ。
- 前記天板部の前記下面には、前記キャップ部が前記外筒部に螺合装着された状態で、前記収容部とともに前記外筒部の前記上端に挿入されるインナーリングがさらに形成されている請求項2に記載のボトルキャップ。
- 前記インナーリングは、前記キャップ部が前記外筒部に螺合装着された状態で、前記外筒部の前記上端に対して圧入される請求項4に記載のボトルキャップ。
- 前記コンタクトリングおよび前記インナーリングが、前記キャップ部の前記天板部と同一材料により一体成形されていることを特徴とする請求項4または5に記載のボトルキャップ。
- 飲料が収容されて上端にボトル口部が形成されているボトル本体と、前記ボトル本体の前記ボトル口部に装着された請求項1から6のいずれかに記載のボトルキャップと、を有し、
前記キャップ部を前記開方向に螺進して前記底蓋部材を前記収容部から脱離することにより前記投入物が前記飲料と混合されることを特徴とする飲料用ボトル。
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