JP5295312B2 - がん予防用液状組成物及びその製造方法 - Google Patents

がん予防用液状組成物及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、がん予防用液状組成物及びその製造方法、特に機能性食品を用いたがん予防用液状組成物及びその製造方法の改良に関する。
がんは、日本人の死因の3割を占めており、1981年以降、死因のトップであり続けている。現在、がんの治療としては外科手術をはじめ、化学療法、放射線療法、免疫療法などを含む多様な技術が確立されており、罹患部や症状に応じ、患者や医者が様々な治療法を選択することができるようになってきている。
それに対して、がんの予防としては、定期的ながん検診の受診はもちろんのこと、栄養バランスの取れた食生活、適度な運動、飲酒や喫煙の管理など、日常生活において発がんリスクを低減することが推奨されているものの、積極的に腫瘍の発生を防止する医薬品はほとんど実用化されていない。なお、近年、発がんリスクを低減するHPVワクチンが認可されたが、これはHPVウイルスの感染が基となる子宮頸がんにのみ有効であり、がん全般に有効な予防法とは言い難い。
ところで、生じてしまったがん細胞を直接攻撃し、それらを撲滅させるという治療的な面をもつ抗がん剤などとは異なり、がん細胞のアポトーシスを誘導して増殖を抑えるという、どちらかといえば予防的なアプローチをもつ製剤もある。
このような製剤は、発症してしまったがんの進行を抑え、主となる治療に対して補助的に利用することも想定されるが、健常者などが日常的に摂取することで、発症前の初期段階でがんを克服することができると考えられる。しかし、そのような効果を期待するならば、該製剤が毎日苦痛なく摂取でき、有効量が毎日の摂取に堪える範囲にあり、且つ生体に悪影響を与えないものであることが最低条件となる。
このようながん細胞の増殖抑制は、特に食品成分における報告が多数散見されるものの、前記条件を全て満たし、さらにヒトを含む「生体内」で十分な効果が確認されたものはほとんどない。そのため、前記条件及び効果を満たすより効果的な機能性食品が望まれていた。
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、副作用を生じる可能性が低く、且つ優れたがん細胞増殖抑制効果を持つがん予防用液状組成物、及びその製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明者らが鋭意検討を行った結果、特定酵母を添加した植物抽出液を熟成発酵させた液状組成物が、優れたがん予防効果を持つことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第一の主題は、野菜、果物、海草、及び/又は穀物の酵母発酵物と、糖類を含み、前記酵母が寄託番号FERM P−18540の酵母であることを特徴とするがん予防用液状組成物である。
前記液状組成物において、糖度が50〜60%であることが好適である。
また、本発明の第二の主題は、下記(A)〜(C)工程を含むことを特徴とするがん予防用液状組成物の製造方法である。
(A) 野菜、果物、海草、及び/又は穀物に寄託番号FERM P−18540の酵母を添加する工程。
(B) 前記(A)工程後、糖類を添加し、原液を抽出する工程。
(C) 前記(B)工程後、原液を発酵・熟成する工程。
本発明にかかる植物抽出液を主成分としたがん予防用液状組成物、及びその製造方法によれば、副作用を生じる可能性が低く、且つ優れた効果を持つがん予防用液状組成物、及びその製造方法を提供することができる。
本発明にかかるがん予防用液状組成物の製造方法のフローチャートである。 本発明にかかるがん予防能液状組成物(試験例1)を飲用した被験者における、NK細胞活性、T細胞、B細胞の変化をそれぞれ示したグラフである。 比較組成物(試験例4)を飲用した被験者における、NK細胞活性、T細胞、B細胞の変化をそれぞれ示したグラフである。
以下、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
本発明のがん予防用液状組成物において、原材料となるのは旬の物を中心とした野菜、果物、海草、及び穀物等である。
例えば、キャベツ、ホウレンソウ、ニンジン、パセリ、ナス、ピーマン、トマト、キュウリ、カブ、大根、春菊、小松菜、モロヘイヤ、蓮根、サツマイモ、ジャガイモ、ショウガ、リンゴ、ミカン、レモン、カキ、モモ、スイカ、ブドウ、ナシ、イチゴ、パイナップル、キウイ、バナナ、米、麦等が好適に用いられる。
図1に示す製造方法について、詳しく説明する。
洗浄・水切り
初めに原材料となる野菜、果物、海草、及び穀物等を水で洗浄し、水切りする。この時使用する水は、清浄なものであれば特に限定されないが、塩素の含有量の少ない地下水等を使用することが好ましい。また、洗浄時には洗剤等を使用しないことが好ましい。
仕込み・酵母添加
次に水切りした原材料を適当な大きさに刻み、容器に入れ、酵母を添加する。容器は発酵に適するものであれば特に制限されないが、木桶を使用することが好適である。また、原材料を刻む方法は特に限定されないが、栄養素の破壊を防止するため、刃物の使用は最小限にとどめることが好ましい。加熱に強い抽出物を得るために、酵母は寄託番号FERM P−18540の酵母を使用することが特に好適である。酵母の添加量は、その種類等にもより特に限定されないが、原材料1g当たり10〜10個程度であることが好適である。
なお、本発明にかかる酵母は、平成13年9月20日付でFERM P−18540として工業技術院生命工学工業技術研究所に受託されている。
なお、本発明にかかる酵母FERM P−18540は、識別のための表示をFCE Shizosaccharomyces sp.といい、科学的性質等は以下の通りである。
1.科学的性質…炭素源と窒素源を含む栄養培地下において白色〜クリーム色のコロニーを形成する。光学的顕微鏡下において、細胞の中央に隔壁を生じて***する形態が観察される。母細胞と娘細胞の区別はできない。
2.分類学上の位置…酵母菌:食用酵母
3.培養条件
(1)培地名…SMYA培地(S:サッカロース、M:マルトエキストラクト、Y:イーストエキストラクト、A:寒天)
(2)培地の組成…培地1000ml当たり
1%サッカロース 10g、1%マルトエキストラクト 10g、0.4%イーストエキストラクト 4g、2%寒天 20g
(3)培地のpH…5.0〜7.0(最適pH5.5)
(4)培地の殺菌条件…121℃ 20分
(5)培地温度…32℃
(6)培養期間…10日間
(7)酸素要求性…好気性
4.保管条件
凍結法にて保管できる。
(1)凍結条件…−80℃
(2)保護剤…10〜20%グリセリン水溶液(最適は20%)
(3)凍結後の復元率…1年で100%、3年で99%
5.生存試験の条件
(1)微生物の復元…40℃
(2)接種・培養・確認法…培養条件と同一条件による。
糖添加・原液抽出
次に糖添加し、浸透圧により栄養素を破壊することなく、抽出する。また、抽出操作は常圧下、常温下で行うことが好ましいが、1〜5気圧、60〜150℃の加圧、加熱下で抽出してもよい。加える糖はブドウ糖、果糖、麦芽糖、乳糖、ショ糖、蜂蜜、エリスリトール等が好適である。添加量は、糖度30〜40%となるようにすることが好適である。30%より少ないと、腐敗する恐れがあり、40%より多いと、酵母の発酵を妨げてしまう。
糖添加
さらに糖添加する。加える糖はブドウ糖、果糖、麦芽糖、乳糖、ショ糖、蜂蜜、エリスリトール等が好適である。添加量は抽出物に対して、50〜60質量%であることが好適である。50質量%より少ないと、腐敗する恐れがあり、60質量%より多いと、糖度が高すぎて本発明の効果が損なわれてしまう恐れがある。
以下の工程においては、糖度が50%未満とならないように調製することが好ましい。
熟成発酵
次に熟成発酵させる。
熟成発酵の条件としては、15〜40℃、特に好ましくは20〜35℃の温度下で、1〜7時間、特に好ましくは2〜5時間熟成発酵させることが望ましい。である。15℃より低い温度、あるいは1時間より熟成発酵期間が短いと、本発明の効果が十分に発揮されず、40℃を越える温度、あるいは5時間より長く熟成発酵させても、本発明の効果がよりあがることは期待できない。
原液熟成
さらに熟成させる。熟成の条件としては、2〜20℃、特に好ましくは5〜12℃の温度下で、15〜30時間、特に好ましくは18〜25時間熟成させることが望ましい。15時間より熟成期間が短いと、本発明の効果が十分に発揮されず、25時間より長く熟成させても、本発明の効果がよりあがることは期待できない。また、20℃を越える温度であると品質を損なう恐れがある。
濾過・滅菌
次に原液を濾過し、雑菌を滅菌する。
滅菌の条件は温度90〜130℃、時間1秒間〜5分間であることが好適である。90℃未満又は1秒間未満であると、雑菌が十分滅菌できず、130℃を越える温度又は5分より長い時間であると、本発明の効果が薄れてしまう恐れがある。
滅菌には通常の滅菌機を用いることができ、例えばプレート式滅菌機、チューブラー式滅菌機、ジャケット付きタンク等を使用することができる。
また、冷却には通常の冷却機を用いることができ、例えば熱交換プレート、チューブラー式冷却機、ジャケット付きタンク等を使用することができる。
充填・殺菌
上記の工程により、できた液状組成物を殺菌処理した瓶等の容器に充填、打栓し、最終殺菌する。
本発明のがん予防用液状組成物には、本発明の趣旨に反しない公知の賦形剤や添加剤を必要に応じて適宜加えることができる。
本発明のがん予防用液状組成物は、常法により加工して錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤等の製剤とすることができる。
また、必要に応じて着色剤、芳香剤、矯味剤等を加えることもできる。
本発明のがん予防用液状組成物は経口投与して、がんの発症予防あるいは治療のために適用する。摂取量は症状により異なり特に限定されないが、成人(体重60kg)1日当たり1〜15ml、特に6〜9mlであることが好適である。1mlより少ないと所望の効果を奏することが難しくなり、15mlを越えて摂取してもさらなる効果は認められない場合がある。
なお、本発明のがん予防用液状組成物は、がん細胞にアポトーシスを誘導することによって増殖を抑制する他、投与対象の免疫系を賦活することによってがん細胞を初期段階で排除することで、がんの予防を可能にするものと考えられる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<がん細胞増殖阻害試験(in vitro)>
下記方法により本発明のがん細胞の増殖阻害試験を行った。前記試験には、下記製造例による本発明のがん予防用組成物(試験例1)、及びそのアセトン(試験例2)又はエタノール(試験例3)抽出物を用いた。また、比較として、本発明における特定酵母とは異なる酵母を使用する以外は、試験例1と同じ工程で製造した組成物についても、同様に試験を行った(試験例4)。結果を表1に示す。
がん予防用組成物(試験例1)の製造例
野菜、果物等の原材料5kgを洗浄し、水切りした。次に水切りした原材料を適当な大きさに刻み、容器に入れ、酵母(寄託番号FERM P−18540の酵母)を添加した。次にショ糖・麦芽糖を糖度50%となるよう添加し、浸透圧により原液を抽出した。さらに麦芽糖を糖度50%となるよう添加した。その後15℃下で5時間発酵させ、さらに12℃下で25時間熟成させた。これを濾過し、100℃で30分滅菌することにより、液状のがん予防用組成物を得、試験例1とした。
がん予防用組成物のアセトン抽出方法(試験例2)
前記製造例によるがん予防用組成物10gを不完全な凍結乾燥状態とし、80%アセトン100mlで抽出した。抽出液をロータリーエバポレーターでアセトンの留出がなくなるまで減圧濃縮し、抽出物0.2gを得た。これに滅菌水2mlを加え懸濁液としたものを試験例2とした。
がん予防用組成物のエタノール抽出方法(試験例3)
前記製造例によるがん予防用組成物10gを不完全な凍結乾燥状態とし、70%エタノール100mlで抽出した。抽出液をロータリーエバポレーターでエタノールの留出がなくなるまで減圧濃縮し、抽出物0.1gを得た。これに滅菌水1mlを加え懸濁液としたものを試験例3とした。
比較組成物の製造例(試験例4)
野菜、果物等の原材料5kgを洗浄し、水切りした。次に水切りした原材料を適当な大きさに刻み、容器に入れ、酵母(寄託番号FERM P−18540の酵母と対峙培養をすると帯線を形成し、拮抗作用を示す同族の酵母)を添加した。次にショ糖・麦芽糖を糖度50%となるよう添加し、浸透圧により原液を抽出した。さらに麦芽糖を糖度50%となるよう添加した。その後15℃下で5時間発酵させ、さらに12℃下で25時間熟成させた。これを濾過し、100℃で30分滅菌することにより、液状の組成物を得、試験例4とした。
試験方法
(供試細胞及び培養条件)
ヒューマンサイエンス研究資源バンクより分譲されたヒト前骨髄性白血病細胞株HL60(JCRB登録番号:JCRB0085)を、10%ウシ胎児血清を含むRPMI1640培地を用いて、37℃、5%二酸化炭素存在下、相対湿度100%の条件で培養した。
(増殖阻害試験)
前記HL60細胞を1×10cells/mlとなるようにディッシュへ播種し、そこへ試験例1〜4をそれぞれ0.1mg/mlとなるように添加して24時間培養した。その後、各ディッシュにおけるトリパンブルー色素排除能を示す生細胞数を測定した。結果を表1に示す。
また、表1において、各試験例における細胞数は、いずれの試験例も添加せず同様に培養したHL60(コントロール)の細胞数に対する百分率で表されている。また、細胞数の測定は3回行われ、表1中の「平均」はそれらの平均値を示す。
(表1)
細胞数
(コントロールに対する百分率(%))
1回目 2回目 3回目 平均
試験例1 72 69 77 72.7
試験例2(アセトン抽出) 28 35 32 31.7
試験例3(エタノール抽出) 65 58 55 59.3
試験例4 88 91 87 86.7
表1に示すように、試験例1〜3はいずれも通常培養したコントロールに対するHL60生細胞数が著しく少なく、特に、アセトン抽出物である試験例2では、生細胞数の増加が68.3%も抑制された結果となった。
また、特定の酵母を用いた試験例1は、異なる酵母を用いる以外は同様に製造した試験例4の組成物に比べ、がん細胞に対する増殖阻害活性が、統計的有意差(危険率1%)をもって良好な結果となった。
上記結果から、特定酵母(寄託番号FERM P−18540の酵母)を使用する本発明に係る液状組成物は、がん細胞に対する増殖阻害活性を有していると考えられる。
<がん細胞増殖阻害試験(in vivo)>
続いて、本発明に係る液状組成物の生体におけるがん予防効果を下記方法により検討した。
試験方法
(試験ラットの飼育、及び被験薬の投与方法)
日本チャールスリバー(株)より購入した4週齢、雌のBALB/c−nu/nu(ヌードマウス)30匹を、室温22±1℃、湿度60±10%に調節された飼育室において、白色蛍光灯で1日12時間(7〜19時明期)の光調節を行い、飼料及び水道水を自由摂取させ1週間予備飼育した。
予備飼育後、各個体の左腹部皮下にsarcoma180がん細胞(マウス肉腫細胞)を1×10cells/0.05ml移植した。がん細胞を移植したマウスを以下のA〜Cの3群(各群10匹)に分け、各群にそれぞれ下記規定のサンプル投与を行った。なお、サンプル投与後は滅菌水を自由摂取させた。
A群:5週齢から9週齢までの4週間、水500mg/kgを1日1回強制的に経口投与した(コントロール群)。
B群:5週齢から9週齢までの4週間、上記試験例1の液状組成物50mg/kg(マウス40g当たり2mg/0.2ml)を1日1回強制的に経口投与した。
C群:5週齢から9週齢までの4週間、上記試験例1の液状組成物500mg/kg(マウス40g当たり20mg/0.2ml)を1日1回強制的に経口投与した。
D群:5週齢から9週齢までの4週間、上記試験例4の液状組成物50mg/kg(マウス40g当たり2mg/0.2ml)を1日1回強制的に経口投与した。
E群:5週齢から9週齢までの4週間、上記試験例4の液状組成物500mg/kg(マウス40g当たり20mg/0.2ml)を1日1回強制的に経口投与した。
(腫瘍細胞の測定方法)
上記したsarcoma180がん細胞の移植後、1週間ごとに各個体の腫瘍体積((長径)×(短径)×高さ)をノギスにより測定した。第4週目(9週齢)の腫瘍体積の測定が終了した後、マウスを解剖して腫瘍重量を測定した。測定された腫瘍体積の変化を表2に、試験終了後の腫瘍重量を表3に示す。なお、表2及び3中、各数値の下に括弧で示される百分率は、コントロール群であるA群の測定結果に対する割合を表す。
(表2)
腫瘍体積(mm
第1週目 第2週目 第3週目 第4週目
A群 321.69±78.99 1689.32±321.57 6158.36±875.62 9127.61±1014.36
(100%) (100%) (100%) (100%)
B群 315.35±68.94 1587.65±512.11 5964.58±1244.36 8945.69±1258.64
(98.81%) (93.96%) (96.84%) (98.01%)
C群 298.67±88.94 1457.95±689.14 5423.64±998.47 8146.36±1427.96
(92.83%) (86.26%)* (88.06%)* (89.25%)*
D群 329.89±58.94 1657.31±298.66 6478.36±589.67 9025.67±985.19
(102.55%) (98.11%) (105.20%) (98.88%)
E群 312.89±88.61 1623.17±358.17 5983.68±986.36 8975.67±1248.93
(97.26%) (96.08%) (97.16%) (98.34%)
*:A群との有意差が危険率5%で確認された試験設定群の結果
(表3)





腫瘍重量(g)
A群 B群 C群
7.22±0.49 7.02±0.97 6.57±1.01
(100%) (97.2%) (91.0%)

D群 E群
7.18±0.84 7.14±0.94
(99.4%) (98.9%)
表2及び3に示すとおり、本発明の液状組成物を投与したB群及びC群は、無投与のA群に比べ腫瘍の体積及び重量が小さく、腫瘍の増殖速度が抑制される傾向が認められた。特に、前記抑制効果は、500mg/kg投与したC群において著しく、体積・重量共にコントロールに対して約10%の減少となった。
一方、本発明の液状組成物とは異なる酵母を用いて製造した試験例4を投与したD群及びE群には、腫瘍の増殖抑制はほとんど認められず、無投与のA群とほぼ同様の推移を示した。
表1〜3に示す結果から、本発明にかかる液状組成物は、がん細胞を直接壊死させるというよりも、がんに対し特異的にアポトーシスを誘導するタイプの製剤であると考えられた。したがって、該液状組成物は、がんを予防するために飲用する、あるいはがん発症患者が進行抑制のために治療と並行して飲用することが好適である。
<ヒト免疫への影響>
さらに、本発明に係る液状組成物のヒトの免疫への影響の有無を下記方法により確認した。
試験方法
健常なボランティア男女(28〜71歳)15名による被験者に対し、上記試験例1の液状組成物20ml/日を3ヶ月間投与した。投与は液状組成物の飲用による。
被験者の液状組成物の飲用開始前、飲用1週間後、1ヶ月後、2ヶ月後、3ヶ月後、飲用停止から3ヶ月後の血液を採取し、免疫に関する血液検査(NK細胞活性、T細胞、B細胞、CD4、CD8)を実施した。各検査は、フローサイトメトリーを用いた公知の方法により行われた。各検査における15名の平均値を表4に示す。また、NK細胞活性、T細胞、B細胞の変化を表したグラフを図2に示す。
また、これと同様の試験を、上記試験例4の液状組成物についても行った。その結果を表5に、また、NK細胞活性、T細胞、B細胞の変化を表したグラフを図3に示す。
Figure 0005295312
Figure 0005295312
表4及び図2に示すとおり、試験例1の液状組成物の飲用開始から、NK細胞活性の正常範囲内における有意な上昇が認められ、該組成物によって免疫機能が賦活されることが分かった。また、T細胞及びB細胞については、飲用開始後から特にT細胞数に増加が見られたことから、組成物の液性免疫への関与が示唆された。これらのことから、本発明の液状組成物は、がん細胞を発生初期段階で排除し、腫瘍となることを妨げる免疫力をもたらすという点からも、がん予防に有効であると考えられる。
また、飲用停止後は何れの測定値も緩やかに正常値(飲用前の値)に戻り、飲用及び飲用停止による急激な変化や悪影響は全く認められなかった。したがって、本発明のヒト免疫に対する安全性に問題はないものと考えられる。
一方、表5及び図3に示すとおり、試験例1とは異なる酵母を用いて製造した試験例4の場合、飲用期間中並びに飲用前後において、免疫機能に有意な変化は認められなかった。

Claims (3)

  1. 野菜、果物、海草、及び/又は穀物の酵母発酵物と、糖類を含み、前記酵母が寄託番号FERM P−18540の酵母であることを特徴とするがん予防用液状組成物。
  2. 請求項1に記載のがん予防用液状組成物において、糖度が50〜60%であることを特徴とするがん予防用液状組成物。
  3. 下記(A)〜(C)工程を含むことを特徴とするがん予防用液状組成物の製造方法。
    (A) 野菜、果物、海草、及び/又は穀物に寄託番号FERM P−18540の酵母を添加する工程。
    (B) 前記(A)工程後、糖類を添加し、原液を抽出する工程。
    (C) 前記(B)工程後、原液を発酵・熟成する工程。
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