JP5293195B2 - 無アルカリガラスの清澄方法 - Google Patents

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本発明は歪点の高い無アルカリガラスの清澄方法に関する。
従来、各種ディスプレイ用基板ガラス、特に表面に金属ないし酸化物の薄膜等を形成させるものでは、以下に示す特性が要求されてきた。
(1)アルカリ金属酸化物を含有していると、アルカリ金属イオンが薄膜中に拡散して、膜特性を劣化させてしまうため、実質的にアルカリ金属イオンを含まないこと。
(2)薄膜形成工程で高温にさらされるため、ガラスの変形およびガラスの構造安定化に伴う収縮(熱収縮)を最小限に抑えるため、高い歪点を有すること。
(3)半導体形成に用いられる各種薬品に対して充分な化学耐久性を有すること。特にSiOx やSiNx のエッチングのためのバッファードフッ酸(フッ酸+フッ化アンモニウム;BHF)、およびITOのエッチングに用いられる塩酸を含有する薬液、金属電極のエッチングに用いられる各種の酸(硝酸、硫酸等)、レジスト剥離液のアルカリに対して耐久性があること。
(4)内部および表面に欠点(泡、脈理、インクルージョン、ピット、キズ等)をもたないこと。
電子用途の基板ガラスでは上記(4)の品質に対する要求は厳しい。したがって、特に泡を効率的に除く目的で、従来の基板ガラスではヒ素やアンチモンを1〜2重量%添加してガラスの熔解し、清澄を行うことが多かった。ヒ素やアンチモンは高温粘性の高いガラスの清澄剤として知られている。
しかし、ヒ素やアンチモン、特にヒ素は、環境に悪影響を与える元素であるため、ガラスのリサイクルに支障が生じるうえ、ガラスの製造工場や処理工場内でのガラスの取り扱いに注意が必要であり、かつエッチング廃液の無害化処理にも多大の設備が必要であった。
本発明の目的は、歪点の高い無アルカリガラスの熔解において、ヒ素やアンチモンを実質的に含有しなくても清澄が可能なガラスの熔解時の清澄方法を提供することにある。
本発明は、歪点が640℃以上で、As23 およびSb23 を実質的に含有せず、重量表示で以下の成分からなる無アルカリガラスを熔解時に清澄する方法であって、以下の成分の原料を目標成分になるように調合し、0.01重量%以上2.0重量%以下のFe23 および0.01重量%以上2.0重量%以下のSO3と、2.0重量%以下のClおよび2.0重量%以下のFからなる群から選ばれる1種以上を合量で0.01重量%以上とを添加したのち、熔解炉で1500〜1600℃に加熱して熔融し、該熔融ガラスを1200〜1500℃に保持することにより清澄することを特徴とする清澄方法を提供する。
SiO2 58.4〜65.0%、
Al23 15.3〜22.0%、
23 5.0〜12.0%、
MgO 0〜 6.0%、
CaO 0〜 7.0%、
SrO 4.0〜12.0%、
BaO 0〜 2.0%、
MgO+CaO+SrO+BaO 9.0〜18.0%
また、本発明は、前記無アルカリガラスの歪点が640℃以上、660℃以下であることを特徴とする清澄方法を提供する。
また本発明は、0.01重量%以上2.0重量%以下のClおよび0.01重量%以上2.0重量%以下のFを含有せしめて熔解、清澄することを特徴とする清澄方法を提供する。
また本発明は、さらに、SnO2を0.01〜2.0重量%含有せしめて熔解、清澄することを特徴とする清澄方法を提供する。
本発明は、本発明者らが特定の清澄剤の組み合わせを用いることにより、清澄効果を高め、歪点の高い無アルカリガラスの熔解において、ヒ素やアンチモンを実質的に含有しなくても清澄できることを知見したことに基づく。
本発明によるガラスは、人体および地球環境を悪化させずに、高品質なガラス基板(ディスプレイ用基板、フォトマスク基板、TFTタイプのディスプレイ基板等)、およびその製造方法として好適である。
本発明では、Fe 2 3 およびSO 3 、ならびにFおよびClのいずれか1つ以上が有効量添加されることが必須である。有効量は無アルカリガラスの組成にも依存するが、一般的には、それぞれ合量で0.01重量%以上含有されれば効果がある。これらの清澄剤が併用されることにより、飛躍的に清澄効果が高まる。なお、添加量をあまり多くしても効果が飽和する一方、ガラスの特性に影響を与えるおそれがあるため、それぞれ合量で5.0重量%以下、好ましくは2.0重量%以下、とすることが実用的である。
Sb 2 3 は不純物の程度を超えて実質的に含有されない。
SO3 は原料に熱を加えていく際に多量の泡を発生し、かつ、泡を大きくする成分であり、建築用にしばしば用いられるソーダライムシリケートガラスの清澄剤として用いられることが多い。SO3 源は無アルカリであるかぎり、どのような塩の形で加えてもよいが、通常はアルカリ土類の硫酸塩として加える。0.01重量%以上添加することにより、清澄効果が得られる。添加量が多すぎると、泡の発生が過剰となり原料へ添加する意味がないため、実用上は5.0重量%以下、好ましくは2.0重量%以下、とされる。
Fe23 は原料に熱を加えていく際にFe23 →Fe2 O+O2 となって酸素泡を発生する成分である。0.01重量%以上添加することにより、清澄効果が得られる。添加量をあまり多くしても効果が飽和する一方、ガラスの着色が著しくなるため、2.0重量%以下、好ましくは1.0重量%以下、とする。
SnO2 は原料に熱を加えていく際にSnO2 →SnO+1/2・O2 となって酸素泡を発生する成分である。0.01重量%以上添加することにより、清澄効果が得られる。添加量をあまり多くしても効果が飽和する一方、ガラスの特性に影響を与えるおそれがあるため、5.0重量%以下、好ましくは2.0重量%以下、とする。
一方、FやClも、原料に熱を加えていく際に多量の泡を発生し、かつ、泡を大きくする成分であるが、上記Fe 2 3 およびSO 3 と併用することにより、清澄効果が飛躍的に向上する。これらは、通常、アルカリ土類のフッ化物や塩化物として加えうる。それぞれ0.01重量%以上添加することにより、清澄効果が得られる。添加量をあまり多くしても効果が飽和する一方、ガラスの特性(特に歪点低下)に影響を与えるおそれがあるため、5.0重量%以下、好ましくは2.0重量%以下とする。
本発明はアルカリ金属酸化物を実質的に含有しない無アルカリガラスで、歪点が640℃以上のものを対象とする。かかるガラスは、清澄可能な温度が高温域にあるため、ソーダライムシリケートガラスのように通常の芒硝による清澄ができないと考えられており、ヒ素による清澄が行われていた。
具体的には、重量表示で実質的に以下のような組成が例示できる。
SiO2 40〜80%、
Al23 0〜35%、
23 0〜25%、
MgO 0〜30%、
CaO 0〜30%、
SrO 0〜30%、
BaO 0〜30%、
MgO+CaO+SrO+BaO 1〜50%。
特に、以下のような2種類の組成は歪点が高いため、高温粘性が大きく、本発明が効果的に適用できる。すなわち、重量表示で実質的に、
SiO2 55〜65%、
Al23 10〜18%、
23 0〜 3%、
MgO 0〜 3%、
CaO 8〜15%、
SrO 8〜15%、
BaO 0〜 2%、
MgO+CaO+SrO+BaO 10〜35%、
または、
SiO2 58.4〜65.0%、
Al23 15.3〜22.0%、
23 5.0〜12.0%、
MgO 0〜 6.0%、
CaO 0〜 7.0%、
SrO 4.0〜12.0%、
BaO 0〜 2.0%、
MgO+CaO+SrO+BaO
9.0〜18.0%、
となるものである。
本発明のガラスは、例えば次のような方法で製造できる。
通常使用される各成分の原料を目標成分になるように調合し、本発明の所定の清澄剤を添加したのち、これを熔解炉に連続的に投入し、1500〜1600℃に加熱して熔融する。この熔融ガラスを1200〜1500℃に保持することにより、泡ぬき(清澄)し、フロート法等により所定の板厚に成形し、徐冷後切断する。清澄時に減圧を併用してもよい。
表に本発明の実施例を示す。
SiO2 、Al23 、B23 、MgO、CaO、SrOおよびBaOは工業用原料を用いて合計で100重量部となるように調合し、S3 、Cl、F、Fe23 およびSnO2 (清澄剤)はこれに上乗せする形で加えた。
表中に示した「泡数(1)」は調合原料バッチ(500g)を白金坩堝に入れ、1600℃で1時間熔解、徐冷後のガラス表面から1cm下から2cm下までの間にある泡の数(個/g)を示す。また、「泡数(2)」には調合原料バッチ(500g)を白金坩堝にいれ1600℃で30分熔解後、通常のスクリュー状のスターラを用いて20rpmで撹拌しながら20分熔融、徐冷後のガラス表面から1cm下から2cm下までの間にある泡の数(個/g)を示す。
表にはガラスの50〜350℃での平均の熱膨張係数と歪点と耐塩酸性も示す。例4〜6、10は実施例、例1〜3、7〜9、13〜31は比較例、例11、12は参考例である。特に例4〜6と例17〜20とを比較することにより、清澄剤の併用の効果がわかる。
実施例のガラスは泡数(1)に示すように熔融初期に泡の残りと、泡数(2))に示すように撹拌したときの泡の熔け残り、撹拌リボイル(再沸)泡がいずれも少なく、また、ガラスの均一性も良く、高品質なガラスの製造に適当であることがわかる。
また、これらの清澄剤は熱膨張係数、歪点、耐塩酸性に影響を与えず、好ましい清澄剤であるといえる。
また、SO3 、Cl、Fの量は添加量で示しているが、これらガラスを熔融する間に一部揮散してしまうため残存量はこれより少なくなる。この残存量はガラス組成に依存する。例えば、例3では、0.2%のF、0.2%のCl、0.05%のSO3 などの残存がある。
Figure 0005293195
Figure 0005293195
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Claims (4)

  1. 歪点が640℃以上で、As23 およびSb23 を実質的に含有せず、重量表示で以下の成分からなる無アルカリガラスを熔解時に清澄する方法であって、以下の成分の原料を目標成分になるように調合し、0.01重量%以上2.0重量%以下のFe23 および0.01重量%以上2.0重量%以下のSO3と、2.0重量%以下のClおよび2.0重量%以下のFからなる群から選ばれる1種以上を合量で0.01重量%以上とを添加したのち、熔解炉で1500〜1600℃に加熱して熔融し、該熔融ガラスを1200〜1500℃に保持することにより清澄することを特徴とする清澄方法。
    SiO2 58.4〜65.0%、
    Al23 15.3〜22.0%、
    23 5.0〜12.0%、
    MgO 0〜6.0%、
    CaO 0〜7.0%、
    SrO 4.0〜12.0%、
    BaO 0〜2.0%、
    MgO+CaO+SrO+BaO 9.0〜18.0%
  2. 前記無アルカリガラスの歪点が640℃以上、660℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の清澄方法。
  3. 0.01重量%以上2.0重量%以下のClおよび0.01重量%以上2.0重量%以下のFを含有せしめて熔解、清澄することを特徴とする請求項1または2に記載の清澄方法。
  4. さらに、SnO2を0.01〜2.0重量%含有せしめて熔解、清澄することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の清澄方法。
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