JP5292593B2 - 延伸発泡成形容器の製造方法及び該方法により製造される延伸発泡容器 - Google Patents
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Description
本発明の他の目的は、上記方法により得られる延伸発泡容器を提供することにある。
ガスが含浸された樹脂成形体からガスの一部を放出した後、該樹脂成形体を加熱発泡せしめる加熱発泡工程;
加熱発泡後に、前記樹脂成形体を冷却固化した状態で大気圧下に開放しておくことにより、次の加熱延伸時に発泡セルが成長しない程度に該樹脂成形体に残存しているガスを放出する工程;
残存するガスが放出された前記樹脂成形体を加熱延伸して、発泡セルの胴部厚み方向での平均径が1乃至15μmで且つ標準偏差が10μm以下である延伸発泡成形体を得る加熱延伸工程;
を含むことを特徴とする延伸発泡成形容器の製造方法が提供される。
前記発泡層に形成されている発泡セルは、胴部厚み方向での平均径が1乃至15μmで且つ標準偏差が10μm以下となるような粒度分布を有していることを特徴とする延伸発泡成形容器が提供される。
(1)前記発泡層に形成されている発泡セルは、胴部厚み方向での最大セル径が30μm以下であること、
(2)前記樹脂がポリエチレンテレフタレートであり、20%以下の気泡率を有していること、
(3)前記発泡層の中心部分には、発泡セルが分布していない芯層が形成されていること、
が好適である。
本発明における延伸発泡成形容器の製造プロセスを示す図1を参照して、先ず、所定の原料樹脂により作製された非発泡プリフォーム(樹脂成形体)1を用意し、この非発泡プリフォーム1を高圧下におき、不活性ガス(例えば炭酸ガスや窒素ガス)を含浸させ、不活性ガスを溶解させる(工程(a))。
但し、加熱下でガスの含浸を行う場合には、非発泡プリフォーム1の温度が原料樹脂の熱結晶化温度以上とならないように行うのがよい。結晶化温度以上に加熱してしまうと、過度な結晶化が生じ、以下の発泡工程における発泡が制限されることとなるからである。
上述した本発明の製造方法は、容器の製造に極めて有用である。このような容器としてボトルを例に取ると、図3に示されているように、前述した不活性ガスの含浸及び加熱発泡を行って、試験管形状の容器用発泡プリフォーム50を形成し、このプリフォーム50から残存するガスを放出せしめた後、延伸成形を行って発泡ブローボトル60を得ることができる。
(実施例1)
市販のボトル用PET樹脂(ポリエチレンテレフタレート)を用いて、射出成形により試験管状で胴部肉厚約3mmの500mlボトル用プリフォームを作製した。このプリフォームを30℃の耐圧容器内に設置し、圧力15MPaの二酸化炭素ガス雰囲気下で1時間保持して二酸化炭素ガスの含浸を行った。その後大気圧まで減圧し圧力容器内からプリフォームを取り出した。次いで直ちにプリフォーム全体を90℃の湯中に10秒間浸漬して発泡させた後、冷水で冷却して内外面に表皮層(非発泡)とその夫々の内側に発泡層、さらにその内側に基体層(非発泡)からなる5層構造の発泡プリフォームを得た。
また、ボトル胴部断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したところ延伸方向に長く伸びた扁平形状セルが観察された。さらに市販の画像解析式粒度分布測定ソフト(Mountec社製Mac−View)を用いて、ボトル外面側発泡層における胴部厚み方向でのセル径(セル短径)の平均値、標準偏差、最大値を評価した。また内外面発泡層に存在する気泡面積の和を算出して全断面に占める割合(気泡率)を評価した。結果、表1のとおり均一で微細なセルからなる発泡層を有し、過度な比重低下のないリサイクル適性、容器特性に優れた発泡ボトルであった。
ガス含浸時間を1.5時間とした以外は実施例1と同様にして発泡ボトルを成形した。実施例1と同様に成形性良好、外観良好であり、表1に示すように均一で微細なセルからなる発泡層を有し、過度な比重低下のないリサイクル適性、容器特性に優れた発泡ボトルであった。
ガス含浸時間を2時間とした以外は実施例1と同様にして発泡ボトルを成形した。実施例1と同様に成形性良好、外観良好であり、表1に示すように均一で微細なセルからなる発泡層を有し、過度な比重低下のないリサイクル適性、容器特性に優れた発泡ボトルであった。
ガス含浸時間を4時間とした以外は実施例1と同様にして発泡ボトルを成形した。実施例1と同様に成形性良好、外観良好であり、表1、図4に示すように均一で微細なセルからなる発泡層を有し、過度な比重低下のないリサイクル適性、容器特性に優れた発泡ボトルであった。
実施例3と同様にして冷却固化した発泡プリフォームを得た後、直ちに(発泡プリフォーム製作から3時間以内)延伸ブロー成形した以外は実施例3と同様にして発泡ボトルを成形した。延伸ブロー成形機内でのプリフォーム加熱工程において、発泡セルが過度に成長してイボ状に膨らむブリスター不良、延伸成形工程時に発泡セルが破裂するバースト不良や表皮層にヒビが入る表皮層割れの不良が発生した。
これらの問題はヒータ出力を低くしてゆっくりと時間をかけて加熱したり、プリフォーム温度が低めになるよう設定することで改善傾向にあったが、成形速度を低下させる問題や成形可能範囲が狭いなどの問題があり、成形安定性に劣っていた。
また、得られた発泡ボトルの断面を観察したところ、表1、図5に示すように実施例と比較して大きなセルが存在し、セル短径のばらつきが大きく(標準偏差が大きい)、また気泡率が28.8%と大きいためにリサイクル時の比重分離に好ましくない発泡ボトルであった。
実施例3と同様にプリフォームに二酸化炭素を含浸させた後、実施例のようには加熱発泡工程を行わずに直ちに延伸ブロー成形した以外は比較例3と同様にして発泡ボトルを成形した。比較例1と同様に延伸ブロー成形機内でのプリフォーム加熱工程においてブリスター不良や、延伸成形工程時にバースト不良や表皮層割れの問題が発生した。
これらの問題はヒータ出力を低くしてゆっくりと時間をかけて加熱したり、プリフォーム温度が低めになるよう設定することで改善傾向にあったが、成形速度を低下させる問題や成形可能範囲が狭いなどの問題があり、成形安定性は比較例1よりもさらに劣っていた。
また、得られた発泡ボトルの断面を観察したところ、表1、図6に示すように実施例と比較して大きなセルが存在し、セル短径のばらつきが大きく、また気泡率が32.0%と大きいためにリサイクル時の比重分離に好ましくない発泡ボトルであった。
10:発泡プリフォーム(ガス含浸樹脂成形体の発泡体)
20:延伸発泡成形体
50:延伸発泡ボトル用プリフォーム
60:延伸発泡ボトル
A:球状発泡セル
B:偏平状発泡セル
Claims (5)
- ガスが含浸された樹脂成形体からガスの一部を放出した後、該樹脂成形体を加熱発泡せしめる加熱発泡工程;
加熱発泡後に、前記樹脂成形体を冷却固化した状態で大気圧下に開放しておくことにより、次の加熱延伸時に発泡セルが成長しない程度に該樹脂成形体に残存しているガスを放出する工程;
残存するガスが放出された前記樹脂成形体を加熱延伸して、発泡セルの胴部厚み方向での平均径が1乃至15μmで且つ標準偏差が10μm以下である延伸発泡成形体を得る加熱延伸工程;
を含むことを特徴とする延伸発泡成形容器の製造方法。 - 発泡セルが分布している発泡層の表面に発泡層セルが存在していない表皮層が形成されている層構造を有する樹脂製胴部を備えた延伸発泡成形容器において、
前記発泡層に形成されている発泡セルは、胴部厚み方向での平均径が1乃至15μmで且つ標準偏差が10μm以下となるような粒度分布を有していることを特徴とする延伸発泡成形容器。 - 前記発泡層に形成されている発泡セルは、胴部厚み方向での最大セル径が30μm以下であることを特徴とする請求項2記載の延伸発泡成形容器。
- 前記樹脂がポリエチレンテレフタレートであり、20%以下の気泡率を有している請求項2または3記載の延伸発泡成形容器。
- 前記発泡層の中心部分には、発泡セルが分布していない芯層が形成されている請求項2乃至4に記載の延伸発泡成形容器。
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