JP5288270B2 - 粉体搬送装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

粉体搬送装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Description

本発明は、トナー等の粉体を、粉体収容部から粉体搬送管に通して、その粉体収容部よりも下方にある搬送先に向けて搬送する粉体搬送装置、並びに、その粉体搬送装置を備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジに関するものである。
従来、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置において、トナー搬送装置を用いるものが知られている。
特許文献1に記載のトナー搬送装置においては、粉体であるトナーを収容する第一の粉体収容部であるトナーボトルから充填されるトナーを収容する第二の粉体収容部であるトナー収容部と、このトナー収容部よりも下方にある現像装置とを、トナー搬送管によって繋いでいる。図14に示すように、そのトナー搬送管143は、トナー収容部147と連通し略水平方向に延びる上流側水平部143a、その上流側水平部143aよりも下流側で、現像装置155に向かって大きく下方に傾斜した斜面部143c、及び、その斜面部143cよりも下流側で、現像装置155と連通し略水平方向に延びる下流側水平部143eなどからなっている。また、トナー搬送管143内には、トナーを攪拌しながら搬送する搬送コイル170が設けられている。
トナー収容部147に収容されたトナーは、まず搬送コイル170によってトナー搬送管143の上流側水平部143aに搬送される。そして、上流側水平部143aに搬送されたトナーがさらに搬送コイル170によって斜面部143cまで搬送されると、トナーは搬送コイル170からの搬送力に加えて自重により斜面部143cから下流側水平部143eまで一気に落下する。このようにして下流側水平部143eまで搬送されたトナーは、下流側水平部143eに設けられ現像装置155と連通する補給口145まで搬送コイル170によって搬送され、その補給口145から現像装置155へトナーが排出される。
新品の画像形成装置を初めて使用するときなどに、トナー収容部内やトナー搬送管内などにトナーが充填されていない場合には、トナーボトルからトナー収容部内にトナーを充填するトナー充填モードを実行して、トナー収容部内にトナーを充填する。また、トナー収容部内にトナーを充填することでトナー収容部に連通するトナー搬送管内にもトナー収容部からトナーが充填される。トナー収容部内がトナーで満たされたのをトナー収容部内に設けられたセンサによって検知して、トナー充填モードを終了し、トナー補給動作可能状態にする。
トナー充填モードを終了したときに、トナー搬送管内のトナーの量が少ないと、トナー収容部から現像装置にトナーを補給するトナー補給動作を始めてからしばらくの間は、単位時間あたりにトナー搬送管から現像装置に排出されるトナー量が所定量よりも少なくなる。そのため、トナー補給動作開始時から終了時までの間でトナー搬送管から現像装置に排出される単位時間あたりのトナー排出量がばらついてしまう。トナー充填モード終了時におけるトナー搬送管内のトナー量が異なると、前記トナー排出量のばらつきの度合いも異なるので、前記ばらつきの度合いによりトナー補給動作開始時から終了時までの間で現像装置に補給されるトナー量が変化してしまう。そのため、トナー補給動作時に現像装置へ適切な量のトナーを補給できなくなるといった問題が生じる。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、搬送先への粉体搬送量のばらつきを抑えることができる粉体搬送装置、並びに、その粉体搬送装置を備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、粉体を収容する第一の粉体収容部から充填される粉体を収容する第二の粉体収容部と、粉体を該第二の粉体収容部からこれよりも下方にある搬送先に導く粉体搬送管と、粉体搬送管内に収容され粉体を搬送先に向かって搬送する粉体搬送部材と、を備えた粉体搬送装置において、前記第一の粉体収容部から前記第二の粉体収容部に粉体を所定量充填する第一のモードを実行し終えた後から前記搬送先に向かって粉体を搬送する前までの間に、前記粉体搬送部材によって前記第二の粉体収容部から前記粉体搬送管に粉体を充填し前記粉体搬送管を粉体で満たす第二のモードを実行することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の粉体搬送装置において、上記第二の粉体充填モードでは、上記粉体搬送部材をa秒間駆動したのちb秒間停止する間欠動作を繰り返し行い、a>3bの関係を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の粉体搬送装置において、上記粉体として加速凝集度が40[%]以下の現像剤を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3の粉体搬送装置において、上記粉体として平均円形度が0.90以上の現像剤を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3または4の粉体搬送装置において、上記粉体として、重量平均粒径が3〜8[μm]で、重量平均粒径と個数平均粒径との比(重量平均粒径/個数平均粒径)が1.00〜1.40の範囲にある現像剤を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4または5の粉体搬送装置において、上記粉体として、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られる現像剤を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、潜像を担持する像担持体と、該像担持体に担持された潜像を粉体の現像剤によって現像する現像手段と、該現像手段に現像剤を搬送する現像剤搬送手段と、該現像剤搬送手段を介して該現像手段に搬送される現像剤を収容する現像剤収容部とを備えた画像形成装置において、前記現像剤搬送手段として、請求項1、2、3、4、5または6の粉体搬送装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項7の画像形成装置において、上記第一のモードを実行する前における上記現像手段内の現像剤量は、予め設定された最適な所定量よりも前記第一のモード及び上記第二のモードで前記現像手段に搬送される現像剤量分減じられていることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、現像装置と、少なくとも像担持体とを一体に構成した、画像形成装置に対して着脱自在なプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置に粉体の現像剤を搬送する現像剤搬送手段として、請求項1、2、3、4、5または6の粉体搬送装置も一体に構成したことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項9のプロセスカートリッジにおいて、上記第一のモードを実行する前における上記現像装置内の現像剤量は、予め設定された最適な量よりも前記第一のモード及び上記第二のモードで前記現像装置に搬送される現像剤量分減じられていることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、現像装置と、少なくとも像担持体とを一体に構成した、装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジと、該現像装置で用いられる現像剤を収容する現像剤収容部とを備えた画像形成装置において、前記プロセスカートリッジとして請求項10のプロセスカ−トリッジを用いたことを特徴とするものである。
本発明においては、第一の粉体収容部から第二の粉体収容部へ所定量粉体を充填する第一のモードを実行し終えた後から前記搬送先に向かって粉体を搬送する前までの間に、第二のモードを実行して粉体搬送管内を粉体で満たす。これにより、前記第二のモードを実行した後に、粉体搬送部材によって第二の粉体収容部から粉体搬送管を通して上記搬送先に粉体を搬送することで、上記搬送先に粉体を搬送し始めた時から終了する時までの間、粉体搬送管内を粉体で満たした状態にすることが可能となる。よって、上記搬送先に粉体を搬送し始めた時に粉体搬送管内が粉体で満たされていない場合よりも、上記搬送先に粉体を搬送し始めた時から終了する時までの間で粉体搬送管から上記搬送先に排出される単位時間あたりの粉体量にばらつきが生じるのを抑制できる。したがって、上記搬送先に粉体を搬送する際、上記搬送先に粉体を搬送し始めた時から終了する時までの間における上記搬送先への粉体の搬送量が、前記ばらつきの度合いによって変化してしまうようなことがなく、上記搬送先に適切な量の粉体を搬送することができる。
以上、本発明によれば、搬送先への粉体搬送量のばらつきを抑えることができるという優れた効果がある。
構成例1におけるトナー補給モータの制御を示した説明図。 プリンタの概略構成図。 Y用のプロセスカートリッジと、その周辺とを示す拡大図。 Y用のトナーボトルを示す斜視図。 ボトル支持部と各色のトナーボトルとを示す斜視図。 各色のトナー搬送装置の一部を示す斜視図。 各色のプロセスカートリッジと各色のトナー搬送装置の一部とを示す斜視図。 Y用のトナー搬送装置の拡大図。 トナー補給装置の概略構成図。 トナー充填モード終了後におけるトナー収容部及びトナー搬送パイプ内のトナーの収容状態を示した模式図。 トナー搬送モード終了後におけるトナー収容部及びトナー搬送パイプ内のトナーの収容状態を示した模式図。 トナー補給量推移を示したグラフ。 構成例2におけるトナー補給モータの制御を示した説明図。 従来のトナー搬送装置の一例を示す概略構成図。
以下、本発明を適用した画像形成装置の一実施形態として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)について説明する。
まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。図2は、本プリンタの概略構成図である。図2において、このプリンタ100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、M、C、Kと記す)のトナー像を生成するための4つのプロセスカートリッジ6Y,M,C,Kを備えている。これらは、画像形成物質として互いに異なる色のY,M,C,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。
Yトナー像を生成するためのプロセスカートリッジ6Yを例にすると、図3に示すように、ドラム状の感光体1Y、ドラムクリーニング装置2Y、除電装置(不図示)、帯電装置4Y、現像装置5Y等を備えている。このプロセスカートリッジ6Yは、プリンタ100本体に脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっている。
上述したように、4つのプロセスカートリッジ6Y,M,C,Kは、それぞれ感光体1、ドラムクリーニング装置2、除電装置(不図示)、帯電装置4及び現像装置5を有している。そして、これらを一体としてプリンタ本体に対して着脱させるようになっている。古くは、これら感光体1等をそれぞれ別々に脱着可能な消耗部品として有し、必要に応じて交換させるようになっていたが、操作者に対してそれぞれの着脱操作を理解させるのが困難であることに起因して、メンテナンス性を悪くしていた。
そこで、これら感光体を一体で交換させることでメンテナンス性の向上を図ったプロセスカートリッジ方式で、且つ、現像装置内のトナーが無くなった時点を寿命とする方式のものが登場するに至った。しかしながら、かかる構成では、トナーが無くなった時点でまだ十分に寿命の余裕のある部品まで交換しなければならず、無駄が多くなるという不具合があった。
一方、プロセスカートリッジの現像装置に供給するためのトナーを収容するトナー収容器を、プロセスカートリッジに対して着脱可能に構成した画像形成装置も知られている。しかしながら、かかる画像形成装置では、トナー収容器だけを交換する場合であっても、プロセスカートリッジを画像形成装置本体から取り外さなければならず、トナー収容器の交換性が悪いという不具合があった。
本プリンタ100においては、プロセスカートリッジ6Y,M,C,Kと、トナーボトル32Y,M,C,Kとを、それぞれプリンタ本体に対して別々に着脱可能に構成することで、これらの不具合を解消している。
帯電装置4Yは、図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転せしめられる感光体1Yの表面を一様帯電せしめる。一様帯電せしめられた感光体1Yの表面は、レーザ光Lによって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。このYの静電潜像は、Yトナーを用いる現像装置5YによってYトナー像に現像される。そして、中間転写ベルト8上に中間転写される。ドラムクリーニング装置2Yは、中間転写工程を経た後の感光体1Y表面に残留したトナーを除去する。また、除電装置は、クリーニング後の感光体1Yの残留電荷を除電する。この除電により、感光体1Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。
他のプロセスカートリッジ6M,C,Kにおいても、同様にして感光体1M,C,K上にM,C,Kトナー像が形成され、中間転写ベルト8上に中間転写される。
先に示した図2において、プロセスカートリッジ6Y,M,C,Kの図中下方には、露光装置7が配設されている。潜像形成手段たる露光装置7は、画像情報に基づいて発したレーザ光Lを、プロセスカートリッジ6Y,M,C,Kにおけるそれぞれの感光体1に照射して露光する。この露光により、感光体1Y,M,C,K上にY,M,C,K用の静電潜像が形成される。なお、露光装置7は、光源から発したレーザ光(L)を、モータによって回転駆動したポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体1に照射するものである。
露光装置7の図中下側には、紙収容カセット26、これらに組み込まれた給紙ローラ27、レジストローラ対28など有する給紙手段が配設されている。紙収容カセット26は、記録体たる転写紙Pが複数枚重ねて収納しており、それぞれの一番上の転写紙Pには給紙ローラ27が当接している。給紙ローラ27が図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転せしめられると、一番上の転写紙Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給紙される。レジストローラ対28は、転写紙Pを挟み込むべく両ローラを回転駆動するが、挟み込んですぐに回転を一旦停止させる。そして、転写紙Pを適切なタイミングで後述の二次転写ニップに向けて送り出す。かかる構成の給紙手段においては、給紙ローラ27と、タイミングローラ対たるレジストローラ対28との組合せによって搬送手段が構成されている。この搬送手段は、転写紙Pを収容手段たる紙収容カセット26から後述の二次転写ニップまで搬送するものである。
プロセスカートリッジ6Y,M,C,Kの図中上方には、中間転写体たる中間転写ベルト8を張架しながら無端移動せしめる中間転写ユニット15が配設されている。この中間転写ユニット15は、中間転写ベルト8の他、4つの一次転写バイアスローラ9Y,M,C,K、クリーニング装置10などを備えている。また、二次転写バックアップローラ12、クリーニングバックアップローラ13、テンションローラ14なども備えている。中間転写ベルト8は、これら3つのローラに張架されながら、少なくとも何れか1つのローラの回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。
一次転写バイアスローラ9Y,M,C,Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト8を感光体1Y,M,C,Kとの間に挟み込んでそれぞれ一次転写ニップを形成している。これらは中間転写ベルト8の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス)の転写バイアスを印加する方式のものである。一次転写バイアスローラ9Y,M,C,Kを除くローラは、全て電気的に接地されている。中間転写ベルト8は、その無端移動に伴ってY,M,C,K用の一次転写ニップを順次通過していく過程で、感光体1Y,M,C,K上のY,M,C,Kトナー像が重ね合わせて一次転写される。これにより、中間転写ベルト8上に4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
二次転写バックアップローラ12は、二次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで二次転写ニップを形成している。中間転写ベルト8上に形成された4色トナー像は、この二次転写ニップで転写紙Pに転写される。二次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト8には、転写紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、クリーニング装置10によってクリーニングされる。
上記二次転写ニップにおいては、転写紙Pが互いに順方向に表面移動する中間転写ベルト8と二次転写ローラ19との間に挟まれて、レジストローラ対28側とは反対方向に搬送される。二次転写ニップから送り出された転写紙Pは、定着装置20のローラ間を通過する際に熱と圧力とにより、表面に転写された4色トナー像が定着される。その後、転写紙Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て機外へと排出される。プリンタ本体の上面には、スタック部30が形成されており、上記排紙ローラ対29によって機外に排出された転写紙Pは、このスタック部30に順次スタックされる。
次に、プロセスカートリッジ6Y内の現像装置5Yの構成について説明する。
現像装置5Yは、内部に磁界発生手段を備え、図3に示すように、磁性粒子とトナーとを含む二成分系現像剤を表面に担持して搬送する現像剤担持体としての現像スリーブ51Yと、現像スリーブ51Y上に担持されて搬送される現像剤の層厚を規制する現像剤規制部材としてのドクター52Yとを備えている。ドクター52Yの現像剤搬送方向上流側には、感光体1Yと対向した現像領域に搬送されずにドクター52Yで規制された現像剤を収容する現像剤収容部53Yが形成されている。また、現像剤収容部53Yに隣接し、現像剤を収容する現像剤収容部54Yと、現像剤を攪拌搬送するための2つの現像剤搬送スクリュ55Yとを備えている。
次に、この現像装置の動作について説明する。現像装置5Yにおいては、現像スリーブ51Y上に現像剤層を形成する。また、現像スリーブ51Yの回転により搬送される現像剤層の動きにより現像剤収容部53Yからトナーを現像剤内に取り込む。このトナーの取り込みは、現像剤が所定のトナー濃度範囲内になるように行う。現像剤中に取り込まれたトナーは、キャリアとの摩擦帯電により帯電する。帯電したトナーを含む現像剤は、内部に磁極を有する現像スリーブ51Yの表面に供給され、磁力により担持される。現像スリーブ51Yに担持された現像剤層は、現像スリーブ51Yの回転に伴い矢印方向に搬送される。途中、ドクター52Yで現像剤層の層厚を規制されたのち、感光体1Yと対向する現像領域まで搬送される。現像領域では、感光体1Y上に形成された潜像に基づく現像が行われる。現像スリーブ51Y上に残った現像剤層は現像スリーブ51Yの回転に伴い現像剤収容部53Yの現像剤搬送方向上流部分に搬送される。
先に示した図2において、中間転写ユニット15と、これよりも上方にあるスタック部30との間には、ボトル収容器31が配設されている。このボトル収容器31は、Y,M,C,Kトナーを内包するトナーボトル32Y,M,C,Kを収容している。トナーボトル32Y,M,C,Kは、ボトル収容器31上にトナー各色毎に上から置くようにして設置する。トナーボトル32Y,M,C,K内のY,M,C,Kトナーは、それぞれ後述するトナー搬送装置により、プロセスカートリッジ6Y,M,C,Kの現像装置に適宜補給される。これらのトナーボトル32Y,M,C,Kは、プロセスカートリッジ6Y,M,C,Kとは独立してプリンタ100本体に脱着可能である。
図4はトナーボトル32Yの斜視図である。また、図5はボトル収容器31にトナーボトル32Kを載置する状態の斜視図である。図4に示すように、トナーボトル32Yは、ボトル本体33Yの先端部に樹脂ケース34Yが設けられている。また、この樹脂ケース34Yには把手35Yが一体で形成されている。また、ボトル本体33Yの樹脂ケース34Y側には、ボトル本体33Yと一体で回転するギヤ37Yが設けられている。トナーボトル32Yをプリンタ100本体に取り付ける場合は、先ずスタック部30を上方に開放してボトル収容器31を露出させる。そして、図5に示すように、トナーボトル32Yをボトル収容器31上に載置した後、上記把手35Yを回転させる。すると把手35Yと一体に構成された樹脂ケース34Yが回転して、シャッタ36Yが樹脂ケース34Yの周方向に移動して開いてトナー排出口(不図示)が開放されると同時に、樹脂ケース34Yとボトル収容器31とが連結し固定される。
一方、トナーボトル32Yをプリンタ100本体から取り外すには、把手35Yを逆方向に回転させることで、樹脂ケース34Yとボトル収容器31との連結が解除され、同時にシャッタ36Yが閉じてトナー排出口が閉鎖される。そして、そのまま把手35Yを掴んだ状態でトナーボトル32Yをプリンタ100本体から取り出すことができる。
このように、トナーボトル32Yをプリンタ100本体の上側から載置して脱着できるので、トナーボトル32Yの交換作業が判り易く、しかも簡単に行うことができる。また、樹脂ケース34Yには把手35Yが形成されているので、樹脂ケース34Yを回転してボトル収容器31への固定が容易に行える。なお、トナーボトル32Yをプリンタ100本体から取り外した状態では、樹脂ケース34Yの把手35Yを回転させても、シャッタ36Yは開かないようになっている。これにより、トナーボトル32Yの交換作業の際に誤ってシャッタ36Yが開いてしまい、内部のトナーがこぼれるのを防止することができる。
次に、トナー搬送装置40について説明する。図6はトナーボトル32Y,M,C,Kとトナー搬送装置40Y,M,C,Kとの斜視図である。また、図7は別の角度から見たトナーボトル32Y,M,C,Kと、中間転写ユニット15と、トナー搬送装置40Y,M,C,Kとの斜視図である。このトナー搬送装置40Y,M,C,Kは、中間転写ユニット15の側方であって、プリンタ100本体に設けられている。また、トナー搬送装置40Y,M,C,Kをもプロセスカートリッジ6Y,M,C,Kとして一体で構成しても良い。これにより、プロセスカートリッジ6として感光体1や現像装置5Yなどと一体に構成したトナー搬送装置40をプリンタ100本体から着脱し易くなりメンテナンス性を向上させることができる。
また、トナーボトル32Y,M,C,Kの排出口と、トナー搬送装置40Y,M,C,Kと、現像装置5Y,M,C,Kの現像剤収容部54Y,M,C,Kのトナー補給口とを中間転写ユニット15の一端側の側方に配置している。よって、トナー搬送装置40Y,M,C,Kのトナー搬送経路を最短にすることができ、プリンタの小型化やトナー搬送中の詰まり防止を図ることができる。
トナー搬送装置40Y,M,C,Kの構成は同一なので、Yトナー搬送用のトナー搬送装置40Yについて説明する。
図6において、トナー搬送装置40Yは駆動モータ41Yと、駆動ギヤ42Yと、トナー搬送パイプ43Yとから主に構成されている。トナー搬送パイプ43Yの内部には図示しない樹脂製のコイルが内設されている。駆動ギヤ42Yはトナーボトル32Yのギヤ37Yと噛合っており、駆動モータ41Yを回転させると、トナーボトル32Yのギヤ37と一体で回転し、これによってボトル本体33Yが回転する。そして、図3に示す現像装置5Yの濃度検知センサ56Yが現像剤収容部54Yでトナー濃度の不足を検知すると、制御部57Yからの補給信号により、駆動モータ41Yが回転する。図6において、ボトル本体33Yの内壁内面には螺旋状の現像剤案内溝38Yが形成されているため、回転により内部のトナーがボトル本体33Y奥側から先端の樹脂ケース34Y側に搬送される。そして、ボトル本体33Y内のトナーは樹脂ケース34Yの排出口(不図示)からトナー搬送装置40Yのトナー収容部(不図示)に落下しトナー収容部内に収容される。トナー収容部はトナー搬送パイプ43Yにつながっており、駆動モータ41Yを回転させると、ボトル本体33Yが回転すると同時に、トナー搬送パイプ43Y内のコイル(不図示)が同時に回転する。このコイルの回転により、トナー収容部に収容されたトナーは、トナー搬送パイプ43Y内を搬送されて、現像装置5Yの現像剤収容部54Yのトナー補給口(不図示)に補給される。このようにして、現像装置5Y内のトナー濃度を調整する。
なお、濃度検知センサ56Yに替えて、感光体1Y上に基準画像を形成し、この基準画像の画素数を計測するための光センサもしくはCCDカメラ等を設け、この計測結果に基づいてトナー補給を行ってもよい。
図8は、Y用の粉体搬送装置たるトナー搬送装置40Yの一部を示す拡大構成図である。本実施形態において、粉体搬送用部材たる搬送コイル70Yが、粉体搬送管たるトナー搬送パイプ43Yの内壁に接するように設置されている。なお、トナー搬送パイプ43Yと搬送コイル70Yとの間隙は、0.1〜0.2[mm]程度とされている。このように、搬送コイル70Yをトナー搬送パイプ43Yに内接させることで、トナー搬送パイプ43Yの内壁に付着したトナーにも搬送方向へ移動する力が付与されるため、トナー搬送パイプ43Y内にトナーが堆積することを防ぐことができる。よって、プロセスカートリッジ6Yの現像装置5Yに、トナー搬送パイプ43Y内に堆積したYトナーを一気に流れ込ませることによる不具合を防止することができる。
更に、コイル形状は曲げに対する応力が小さいため、トナー搬送パイプ43Yが屈曲していても、搬送コイル70Yは回転することが可能である。トナー搬送パイプ43Yを直線形状にする必要がなくなるためレイアウトの自由度を大きくすることができ、現像装置全体の小型化を図ることができる。
なお、搬送コイル70Yの代わりに、スクリュのような軸を有する搬送手段を使用しても、直線ではない搬送経路内でトナーを搬送することは可能な場合もある。しかし、軸のある搬送手段と搬送用コイルを比べると、搬送用コイルのほうが曲げやすい。そのため、搬送用コイルを使用したほうがトナー搬送パイプ43Y内の曲線部内で回転する時の変形に反発する力が小さくなる。よって、搬送コイル70Yを使用したほうが、軸のある搬送手段を使用する場合と比較して、トナー搬送パイプ43Yとの摺動負荷を低減することができる。
[構成例1]
本構成例においては、図9に示すように、トナー搬送パイプ43の斜面部43c(トナー搬送パイプ43の最も傾斜している部分)から下流側曲線部43dを介してトナー搬送パイプ43の下流側水平部43eまでにおける搬送コイル70内側の中空部に空間規制部材60を設けている。この空間規制部材60の外径は、搬送コイル70の内径より僅かに小さく設定されており、摺動時に抵抗は発生しないが、トナーの通過規制能力は高くなるようにしている。また、空間規制部材60のトナー搬送方向下流側端部は、トナー搬送パイプ43に設けられた支持部48に、接着させて固定した状態または多少ぐらつく程度に遊びを持たせた状態で支持されている。
従来のトナー搬送装置においては、図14に示すように、通常使用時のトナー搬送パイプの管内空間がほとんど空気で占められており、高画像連続印刷時はその空気がトナーの流動性を上げることとなる。
本構成例のように、トナー搬送パイプ43の斜面部43cから下流側曲線部43dを介してトナー搬送パイプ43の下流側水平部43eまで空間規制部材60を設けることで、空間規制部材60によってトナー搬送パイプ43の斜面部43cから下流側曲線部43dを介してトナー搬送パイプ43の下流側水平部43eまでの空気量が減じられる。これにより、トナーに対して空気が過剰に混ざりトナー搬送パイプ43内部のトナーの流動性が過度に上がってしまうのを抑制することができる。
空間規制部材60によるトナー搬送パイプ43内の空間規制の比率が高いほど、トナーの流動性に伴う経時でのトナー搬送量の変化を小さくすることができ、上記空間規制の比率を高くするのが好ましい。つまり、空間規制部材60を、トナー搬送パイプ43の下流側水平部43eからトナー搬送パイプ43の斜面部43cの上の方(トナー搬送方向上流側)まで、できるだけ延在させて設けるのが好ましい。
図10はトナーボトル32からトナー搬送装置40のトナー収容部47にトナーを充填し、トナー収容部47の側壁に設けられたトナーエンド検知センサ49によってトナー充填完了が検知されたときのトナー収容部47及びトナー搬送パイプ43内のトナーの状態を示したものである。トナーエンド検知センサ49としては、例えば、磁性粉及び非磁性粉に関わらず検知可能な、圧電セラミックスをセンサ素子とした粉体レベルセンサを用いる。図10においては、トナー搬送パイプ43内にもトナーが充填されているが、トナー搬送パイプ43内にトナーで占められていない空間部分があり、トナー搬送パイプ43内のトナーが少ない。
本実施形態においては、トナーボトル32からトナー収容部47にトナーを所定量充填するトナー充填モードを実行し終えた後から現像装置5に向かってトナーを搬送する前まで(作像開始前まで)の間に、トナー収容部47からトナー搬送パイプ43にトナーを充填しトナー搬送パイプ43をトナーで満たすトナー搬送モードを実行する。図1のように、トナー充填モードではトナーエンド検知センサ49がトナー充填完了と判断するまで、トナー補給モータのON/OFF制御を0.3[s]ON/3.0[s]OFFで行い、更にトナー搬送モードでもトナー補給モータのON/OFF制御を0.3[s]ON/3.0[s]OFFで10回行なう。
トナー補給モータは、トナーボトル32を回転させトナーをトナー収容部47に送る、及び、現像装置5にトナーを搬送するコイルを回転駆動させる機能を有したモータであり、ギア列を連結させて、トナーボトル32の回転動作とコイルの駆動とを同時に行う構成となっている。よって、トナー充填モードとトナー搬送モードの両方で、トナー補給モータを駆動しトナーボトル32の回転動作とトナー搬送パイプ43内のコイルの駆動とが行われる。
図11は、トナー搬送モード終了後のトナー収容部47及びトナー搬送パイプ43内のトナーの状態を示す。図11からわかるように、トナー搬送モードを実行することでトナー搬送パイプ43内にもトナーが十分満たされている。
図12に、トナー充填モードを実行したあとの補給量推移のグラフと、トナー充填モードを実行したあとにトナー搬送モードを実行したあとの補給量推移のグラフとを示す。トナー充填モードを実行したあとの補給量推移のグラフにおいて、起点となる駆動時間0[s]はトナーエンド検知センサ49でトナー充填完了と判断されトナー充填モードが終了した時点である。また、トナー充填モードを実行したあとにトナー搬送モードを実行したあとの補給量推移のグラフにおいて、起点となる駆動時間0[s]は、トナー搬送モードが終了した時点である。
トナー充填モードを実行したあとの補給量推移は、トナー補給量が徐々に上がっていくため不安定になる。これに対し、トナー充填モードを実行したあとにトナー搬送モードを実行したあとの補給量推移は、トナー補給量がほとんど変化せず安定する。
[構成例2]
本構成例においても、トナーボトル32からトナー収容部47にトナーを所定量充填するトナー充填モードを実行し終えた後から現像装置5に向かってトナーを搬送する前まで(作像開始前まで)の間に、トナー収容部47からトナー搬送パイプ43にトナーを充填しトナー搬送パイプ43をトナーで満たすトナー搬送モードを実行する。
本構成例では、図13のように、トナー充填モードではトナーエンド検知センサ49がトナー充填完了と判断するまで、トナー補給モータのON/OFF制御を0.3[s]ON/3.0[s]OFFで行い、トナー搬送モードではトナー補給モータのON/OFF制御を0.8[s]ON/0.2[s]OFFで5回連続行なう。
これにより、本構成例においても図11に示したようにトナー搬送モード終了後のトナー収容部47及びトナー搬送パイプ43内がトナーで十分満たされ、図12に示したように、トナー充填モードを実行したあとにトナー搬送モードを実行したあとの補給量推移は、トナー補給量がほとんど変化せず安定する。
間欠時間は、流動しているトナーを一旦沈静化させて動きを止めるために設定されている。例えば、3[s]以上の間欠時間を設けると、搬送しているトナーは確実に沈静化(動きが完全に停止)してから次の動きを行う。間欠時間が本構成例のように0.2[s]程度であると、沈静化する前に次の動作が行われるため、勢いがつきより多くのトナーが搬送される。すなわち、間欠時間を短くすることで、トナーの流動性が高められることになる。よって、本構成例では、間欠時間を短くすることにより、流動性を高めたトナーをトナー搬送パイプ43内に供給することができ、トナー搬送モード以降のトナー補給動作を安定させることができる。
[構成例3]
トナーの流動性が上がるのには、トナーと空気とが混じり合うことでも起こる。トナーボトル32が初めて画像形成装置本体にセットされるとき、トナー収容部47内にはトナーが無い状態になっている。トナー収容部47内にトナーが無い状態でトナーボトル32からトナー収容部47にトナーを充填しつつトナー搬送パイプ43を介してトナーを現像装置5に搬送すると、トナー収容部47内の空気とトナーとが混じり合って流動性が高くなったトナーが現像装置5内に流れ込んでしまい、現像装置5内へのトナー補給量が過多となって画像異常や故障の原因となる。
また、トナーの補給先である現像装置5内には初期にはキャリア混合されたトナーがあり、初期充填モードによりトナーが現像装置5内に搬送されてしまうため、一時的に現像装置5内のトナー濃度が上昇してしまい、トナーが過多になり印刷品質が悪化する虞がある。
安定してトナーを搬送するためには、トナー収容部47内にトナーが満たされて空気が少ない状態にすることが必要となる。そのため、トナー補給モータの動作時間が短く、間欠時間の長い「初期充填モード」を入れることで、トナーの流動性を上げずに徐々にトナー収容部47内にトナーを満たすことができる。
トナー収容部47内にトナーを満たすために初期充填モードが実行されるが、トナー収容部47から現像装置5へのトナー搬送経路は常に確保されているため、初期充填モード中にトナー収容部47内のトナーが満タンになったのを検出する前にトナー収容部47内からトナー搬送パイプ43を通って現像装置5内へある程度のトナーが補給されてしまう。
本発明における現像装置5の最適トナー濃度は8[%]とする。本構成例においては、トナー搬送装置40からトナーが補給される現像装置5内の初期におけるキャリアとトナーとの合計重量は145[g]とし、初期トナー濃度を6[%](トナー量約8.7[g])に設定する。
本実施形態における初期充填モードでは、上述したトナー充填モードと上述したトナー搬送モードとが実行される。この初期充填モードにおいても、搬送コイル70を駆動させてトナー搬送パイプ43内のトナーが搬送されるので、トナー搬送パイプ43から現像装置5内へトナーが供給される。そのため、現像装置5内の現像剤の初期トナー濃度が8[%]に設定されていると、初期充填モードの際にトナー搬送パイプ43から現像装置5内へ供給されたトナー量分、現像装置5内の現像剤のトナー濃度が高くなり、最適なトナー濃度が得られなくなってしまう。本構成例においては、初期充填モード中にトナー搬送パイプ43から現像装置5内にトナーが3[g]程度補給される。
そのため、本構成例においては、最適なトナー濃度が得られるように現像装置5内の現像剤中のトナー濃度を、初期充填モード中にトナー搬送パイプ43からトナーが現像装置5内に補給される分だけ低く設定すなわち初期トナー濃度を6[%]に設定(キャリアとトナーとの合計重量が145[g]の現像剤中のトナー量を約8.7[g]に設定)しておき、初期充填モード中にトナー搬送パイプ43から現像装置5内にトナーが3[g]程度補給されることで現像装置5内の現像剤のトナー濃度が最適なトナー濃度である8[%]となるようにしている。
また、本実施形態では、トナー充填モードの後に行うトナー搬送パイプ43内をトナーで満たすトナー搬送モードを間欠的に行っているが、このトナー搬送モードを連続的に行うことも可能である。その場合、トナーの流れ込み(トナーの流動性が上がり過ぎて制御不能になること。トナー搬送モードが終了した後も流動性が上がり過ぎてトナーが現像装置5内に入っていくのがしばらく止まらないこと)が懸念され、このような流れ込み抑える構造にする必要がある。
現像装置5内にトナーが十分あると判断した時点で、トナー搬送モードを終了し現像装置5へのトナー供給が停止されることが必要になる。
次に、本実施形態に係るプリンタ100に用いるトナーについて説明する。プリンタ100で用いるトナーとしては、高速のトナー搬送に対応できるよう流動性の高いトナーを用いている。具体的には、加速凝集度が40[%]以下のトナーを用いている。この加速凝集度とは、トナーの流動性を示す指数である。
トナーの加速凝集度の測定方法を以下に示す。
<測定装置>
・ホソカワミクロン製 パウダテスタ
<測定方法>
・測定対象サンプルを恒温槽に放置(35±2[℃],24±1[h])
・パウダテスタを用いて測定
・目開きの異なる3種の篩を使用(例えば、75[μm],44[μm],22[μm])
・篩ったときのトナー残量から算出、以下の計算により、凝集度を求める。
{(上段の篩に残ったトナー重量)/(試料採取量)}×100
{(中段の篩に残ったトナー重量)/(試料採取量)}×100×3/5
{(下段の篩に残ったトナー重量)/(試料採取量)}×100×1/5
上記3つの計算値の合計をもって加熱凝集度[%]とする。
トナーの加速凝集度は上述のように目開きの異なる3種類のメッシュを目開きの大きい順に積み重ね、最上段の粒子をおき、一定の振動でふるい、各メッシュ上のトナー重量から求める指数である。
また、本実施形態では、平均円形度が0.90以上のトナー(0.90〜1.00のトナー)を用いている。
本実施形態では、下記数1より得られた値を円形度と定義する。この円形度はトナー粒子の凹凸の度合いの指標であり、トナーが完全な球形の場合1.00を示し、表面形状が複雑になるほど円形度は小さな値となる。
Figure 0005288270
平均円形度が0.90〜1.00の範囲では、トナー粒子の表面は滑らかであり、トナー粒子同士、トナー粒子と感光体との接触面積が小さいために転写性に優れる。
トナー粒子に角がないため、現像装置5内での現像剤の攪拌トルクが小さく、攪拌の駆動が安定するために異常画像が発生しない。
ドットを形成するトナーの中に、角張ったトナー粒子がいないため、転写で転写媒体に圧接する際に、その圧がドットを形成するトナー全体に均一にかかり、転写中抜けが生じにくい。
トナー粒子が角張っていないことから、トナー粒子そのものの研磨力が小さく、感光体、帯電部材等の表面を傷つけたり、摩耗させたりしない。
次に円形度の測定方法について説明する。
円形度は、東亜医用電子製フロー式粒子像分析装置FPIA−1000を用いて測定することができる。
具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5[ml]加え、更に測定試料を0.1〜0.5[g]程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜10000[個/μl]として前記装置によりトナーの形状、粒度を測定する。
600[dpi]以上の微少ドットを再現するためには、トナーの重量平均粒径(D4)として3〜8[μm]が好ましい。この範囲では、微小な潜像ドットに対して、十分に小さい粒径のトナー粒子を有していることから、ドット再現性に優れる。重量平均粒径(D4)が3[μm]未満では、転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下といった現象が発生しやすい。
重量平均粒径(D4)が8[μm]を超えると、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しい。また、重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)は1.00〜1.40の範囲にあることが好ましい。(D4/D1)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
次に、トナー粒子の粒度分布の測定方法について説明する。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5[ml]加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1[%]NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20[mg]加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100[μm]アパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの重量、個数を測定して、重量分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52[μm]未満;2.52〜3.17[μm]未満;3.17〜4.00[μm]未満;4.00〜5.04[μm]未満;5.04〜6.35[μm]未満;6.35〜8.00[μm]未満;8.00〜10.08[μm]未満;10.08〜12.70[μm]未満;12.70〜16.00[μm]未満;16.00〜20.20[μm]未満;20.20〜25.40[μm]未満;25.40〜32.00[μm]未満;32.00〜40.30[μm]未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00[μm]以上乃至40.30[μm]未満の粒子を対象とする。
本実施形態で用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであり、重合トナーと呼ばれる。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280[℃]に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40[wt%]、好ましくは1〜30[wt%]、さらに好ましくは2〜20[wt%]である。0.5[wt%]未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40[wt%]を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。
[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280[℃]に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびプリンタ100に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5[%]未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65[℃]、好ましくは45〜60[℃]である。45[℃]未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65[℃]を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量[%]、好ましくは3〜10重量[%]である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120[℃]の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2[μm]であることが好ましく、特に5×10−3〜0.5[μm]であることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500[m/g]であることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5[wt%]であることが好ましく、特に0.01〜2.0[wt%]であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2[μm]以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置5内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。
しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5[wt%]の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100[℃]未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90[%]の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1[μm]、及び3[μm]、ポリスチレン微粒子0.5[μm]及び2[μm]、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1[μm]、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20[μm]にするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000[rpm]、好ましくは5000〜20000[rpm]である。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150[℃](加圧下)、好ましくは40〜98[℃]である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150[℃]、好ましくは40〜98[℃]である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
以上、本実施形態によれば、粉体であるトナーを収容する第一の粉体収容部であるトナーボトル32から充填されるトナーを収容する第二の粉体収容部であるトナー収容部47と、トナーをトナー収容部47からこれよりも下方にある搬送先である現像装置5に導く粉体搬送管であるトナー搬送パイプ43と、トナー搬送パイプ43内に収容されトナーを現像装置5に向かって搬送する粉体搬送部材である搬送コイル70と、を備えた粉体搬送装置であるトナー搬送装置において、トナーボトル32からトナー収容部47にトナーを所定量充填する第一のモードであるトナー充填モードを実行し終えた後から現像装置5に向かってトナーを搬送する前までの間に、搬送コイル70によってトナー収容部47からトナー搬送パイプ43にトナーを充填しトナー搬送パイプ43をトナーで満たす第二のモードであるトナー搬送モードを実行する。これにより、トナー搬送モードを実行することによってトナー搬送パイプ43内にトナーを十分満たすことができ、トナー搬送モードを実行しトナー搬送パイプ43内がトナーで満たされた以降のトナー補給動作を安定させることができる。
また、本実施形態によれば、トナー搬送モードでは、搬送コイル70をa秒間駆動したのちb秒間停止する間欠動作を繰り返し行い、a>3bの関係を満たすことで、搬送コイル70を停止させる時間が短くなり、流動性を高めたトナーを搬送パイプ内に供給することができ、以降のトナー補給動作を安定させることができる。
また、本実施形態によれば、トナー充填モードを実行する前における現像装置5内のトナー量は、予め設定された最適な所定量よりもトナー充填モード及びトナー搬送モードで現像装置5に搬送されるトナー量分減じられていることで、トナーが搬送されてきたとき、所定のトナー量を確保でき、それにより印刷品質に最適なトナー濃度を達成させることができる。
また、本実施形態によれば、トナーとして加速凝集度が40[%]以下のトナーを用いることで、高速のトナー搬送に対応することができる。また、トナー補給量のばらつきを抑え、トナー補給の安定化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、トナーとして平均円形度が0.90以上のトナーを用いることで、トナー補給量のばらつきを抑え、トナー補給の安定化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、トナーとして、重量平均粒径が3〜8[μm]で、重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)が1.00〜1.40の範囲にあるトナーを用いることで、トナー補給量のばらつきを抑え、トナー補給の安定化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、トナーとして、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーを用いることで、トナー補給量のばらつきを抑え、トナー補給の安定化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、潜像を担持する像担持体である感光体1と、像担持体に担持された潜像を現像剤によって現像する現像手段である現像装置5と、現像装置5に現像剤であるトナーを搬送する現像剤搬送手段と、現像剤搬送手段を介して現像装置5に搬送される現像剤を収容する現像剤収容部であるトナーボトル32とを備えた画像形成装置であるプリンタ100において、現像剤搬送手段として、本発明のトナー搬送装置40を用いることで、トナー搬送装置40から現像装置5へのトナー補給量のばらつきが抑えられ適切な量のトナーを現像装置5に搬送することができ、現像装置5内のトナー濃度などを適切に保つことができるので良好な画像を形成することができる。
また、本実施形態によれば、現像装置5と、少なくとも像担持体である感光体1とを一体に構成した、画像形成装置であるプリンタ100に対して着脱自在なプロセスカートリッジ6において、現像装置5に現像剤を搬送する現像剤搬送手段として、本発明のトナー搬送装置40も一体に構成することで、トナー搬送装置40から現像装置5へのトナー補給量のばらつきが抑えられ適切な量のトナーを現像装置5に搬送することができ、現像装置5内のトナー濃度などを適切に保つことができる。さらに、プロセスカートリッジ6として一体に構成したトナー搬送装置40などのメンテナンス性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、現像装置5と、少なくとも像担持体である感光体1とを一体に構成した、装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジ6と、現像装置5で用いられる現像剤を収容する現像剤収容部であるトナーボトル32とを備えた画像形成装置であるプリンタ100において、プロセスカートリッジ6として本発明のトナー搬送装置40を備えたものを用いることで、トナー搬送装置40から現像装置5へのトナー補給量のばらつきが抑えられ適切な量のトナーを現像装置5に搬送することができ、現像装置5内のトナー濃度などを適切に保つことができるので良好な画像を形成することができる。さらに、プロセスカートリッジ6として一体に構成したトナー搬送装置40などのメンテナンス性を向上させることができる。
1 感光体
2 ドラムクリーニング装置
4 帯電装置
5 現像装置
6 プロセスカートリッジ
7 露光装置
8 中間転写ベルト
9 一次転写バイアスローラ
10 クリーニング装置
12 二次転写バックアップローラ
13 クリーニングバックアップローラ
14 テンションローラ
15 中間転写ユニット
19 二次転写ローラ
20 定着装置
26 紙収容カセット
27 給紙ローラ
28 レジストローラ対
29 排紙ローラ対
30 スタック部
31 ボトル収容器
32 トナーボトル
33 ボトル本体
34 樹脂ケース
35 把手
36 シャッタ
37 ギヤ
38 現像剤案内溝
40 トナー搬送装置
41 駆動モータ
42 駆動ギヤ
43 トナー搬送パイプ
43c 斜面部
43d 下流側曲線部
43e 下流側水平部
47 トナー収容部
48 支持部
49 トナーエンド検知センサ
51 現像スリーブ
52 ドクター
53 現像剤収容部
54 現像剤収容部
55 現像剤搬送スクリュ
56 濃度検知センサ
57 制御部
60 空間規制部材
70 搬送コイル
100 プリンタ
143 トナー搬送管
143a 上流側水平部
143e 下流側水平部
143c 斜面部
145 補給口
147 トナー収容部
155 現像装置
170 搬送コイル
特開2005−024665号公報

Claims (11)

  1. 粉体を収容する第一の粉体収容部から充填される粉体を収容する第二の粉体収容部と、
    粉体を該第二の粉体収容部からこれよりも下方にある搬送先に導く粉体搬送管と、
    粉体搬送管内に収容され粉体を搬送先に向かって搬送する粉体搬送部材と、を備えた粉体搬送装置において、
    前記第一の粉体収容部から前記第二の粉体収容部に粉体を所定量充填する第一のモードを実行し終えた後から前記搬送先に向かって粉体を搬送する前までの間に、前記粉体搬送部材によって前記第二の粉体収容部から前記粉体搬送管に粉体を充填し前記粉体搬送管を粉体で満たす第二のモードを実行することを特徴とする粉体搬送装置。
  2. 請求項1の粉体搬送装置において、
    上記第二の粉体充填モードでは、上記粉体搬送部材をa秒間駆動したのちb秒間停止する間欠動作を繰り返し行い、a>3bの関係を満たすことを特徴とする粉体搬送装置。
  3. 請求項1または2の粉体搬送装置において、
    上記粉体として加速凝集度が40[%]以下の現像剤を用いたことを特徴とする粉体搬送装置。
  4. 請求項1、2または3の粉体搬送装置において、
    上記粉体として平均円形度が0.90以上の現像剤を用いたことを特徴とする粉体搬送装置。
  5. 請求項1、2、3または4の粉体搬送装置において、
    上記粉体として、重量平均粒径が3〜8[μm]で、重量平均粒径と個数平均粒径との比(重量平均粒径/個数平均粒径)が1.00〜1.40の範囲にある現像剤を用いたことを特徴とする粉体搬送装置。
  6. 請求項1、2、3、4または5の粉体搬送装置において、
    上記粉体として、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られる現像剤を用いたことを特徴とする粉体搬送装置。
  7. 潜像を担持する像担持体と、
    該像担持体に担持された潜像を粉体の現像剤によって現像する現像手段と、
    該現像手段に現像剤を搬送する現像剤搬送手段と、
    該現像剤搬送手段を介して該現像手段に搬送される現像剤を収容する現像剤収容部とを備えた画像形成装置において、
    前記現像剤搬送手段として、請求項1、2、3、4、5または6の粉体搬送装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7の画像形成装置において、
    上記第一のモードを実行する前における上記現像手段内の現像剤量は、予め設定された最適な所定量よりも前記第一のモード及び上記第二のモードで前記現像手段に搬送される現像剤量分減じられていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 現像装置と、少なくとも像担持体とを一体に構成した、画像形成装置に対して着脱自在なプロセスカートリッジにおいて、
    前記現像装置に粉体の現像剤を搬送する現像剤搬送手段として、請求項1、2、3、4、5または6の粉体搬送装置も一体に構成したことを特徴とするプロセスカ−トリッジ。
  10. 請求項9のプロセスカートリッジにおいて、
    上記第一のモードを実行する前における上記現像装置内の現像剤量は、予め設定された最適な量よりも前記第一のモード及び上記第二のモードで前記現像装置に搬送される現像剤量分減じられていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  11. 現像装置と、少なくとも像担持体とを一体に構成した、装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジと、
    該現像装置で用いられる現像剤を収容する現像剤収容部とを備えた画像形成装置において、
    前記プロセスカートリッジとして請求項10のプロセスカ−トリッジを用いたことを特徴とする画像形成装置。
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