JP5288170B2 - バッテリの昇温制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載したバッテリ(二次電池)をその充放電により昇温させる昇温制御を実行するバッテリの昇温制御装置に関する発明である。
一般に、バッテリ(二次電池)は、低温状態にある場合、常温時と比べて内部の活性化レベルが低下して内部抵抗が大きくなる(図3参照)。そのため、バッテリ放電時の電流が同一の場合でも、内部抵抗により両端電圧の低下幅が大きくなる。バッテリは、その両端電圧により性能が制約されるため、バッテリ温度が低温になるほど、連続放電可能時間が短くなり、バッテリから取り出せる電力量が減少する。反対に、充電時は、バッテリ温度が低温になるほど、両端電圧の上昇幅が大きくなり、連続充電可能時間も短くなる。
そこで、近年、バッテリの低温時にバッテリを強制的に昇温して早期に充放電性能を確保するために、バッテリの充放電を強制的に実行してバッテリ内部でジュール熱の発生を促進することで、バッテリを内部から昇温させる技術が幾つか提案されている。
例えば、特許文献1(特開2001−314039号公報)では、バッテリ温度を温度センサで検出して、そのバッテリ温度に応じてバッテリの残存容量制御中心値(SOC目標値)を設定するシステムにおいて、バッテリ温度が低温のときに、残存容量制御中心値を残存容量制御範囲の上側にシフトさせて、その残存容量制御中心値と実際の残存容量(SOC)との偏差に基づいてバッテリの充放電を制御して、バッテリ内部でジュール熱の発生を促進してバッテリを昇温させるようにしている。
また、特許文献2(特開2007−28702号公報)、特許文献3(特開2007−12568号公報)では、温度センサで検出したバッテリ温度が低温のときに、バッテリの充電と放電を交互に周期的に繰り返すことで、バッテリ内部でジュール熱の発生を促進してバッテリを昇温させるようにしている。
特開2001−314039号公報 特開2007−28702号公報 特開2007−12568号公報
バッテリは、その充放電電流が大きいほど、ジュール発熱が大きくなり、より早期の昇温が可能となるが、上記特許文献1の技術では、バッテリの温度と残存容量に応じて充放電電力を制御するため、バッテリの内部状態(例えば内部抵抗や内部分極状態など)が変化した場合に、バッテリの充放電電力が適正範囲から外れる可能性がある。その結果、昇温制御時に、バッテリの充放電電力が過剰に制限されてバッテリの昇温が遅くなってしまったり、反対に、過大な充放電電力が流れてバッテリが異常発熱して、バッテリの劣化や破損に至る可能性もある。
また、上記特許文献2,3のように、バッテリ温度が低温のときに、バッテリの充電と放電を交互に周期的に繰り返すシステムでは、最適な昇温を実現するための充放電切り換え周期と電流振幅(電力振幅)は、残存容量やバッテリ温度のみならず、内部抵抗、製造ばらつき、劣化など、時々刻々と変化するバッテリの内部状態に応じて変化する。しかし、従来は、このようなバッテリの内部状態が変化した場合に、最大限の昇温性能を発揮するための充放電切り換え周期と振幅を実現できないという問題がある。その結果、昇温制御時に、バッテリの充放電電力が過剰に制限されてバッテリの昇温が遅くなってしまったり、反対に、過大な充放電電力が流れてバッテリが異常発熱して、バッテリの劣化や破損に至る可能性もある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、バッテリの内部状態が変化した場合でも、昇温制御時にバッテリの異常発熱を防止しながらバッテリを早期に昇温させることができるバッテリの昇温制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、車両に搭載したバッテリをその充電及び/又は放電による内部発熱で昇温させる昇温制御を実行するバッテリの昇温制御装置において、前記バッテリの電流を検出する電流検出手段と、前記バッテリの電圧を検出する電圧検出手段と、前記バッテリの温度を検出する温度検出手段と、前記各検出手段で検出した前記バッテリの電流、電圧、温度に基づいて最大充電可能電流と最大放電可能電流を設定する最大充放電可能電流設定手段と、前記バッテリの電流が前記最大充電可能電流又は前記最大放電可能電流を越えないように充放電電力を制御して前記バッテリを昇温させる昇温制御手段とを備え、同一のバッテリに対する最大充電可能電流と最大放電可能電流とを比較して絶対値が大きい方の電流を選択して当該電流を実現するように充放電電力を制御するようにしたものである。
この構成では、昇温制御時に、バッテリの電流、電圧、温度に基づいて最大充電可能電流と最大放電可能電流を設定しながら、バッテリの電流が最大充電可能電流又は最大放電可能電流を越えないように充放電電力を制御できるため、バッテリの内部状態が変化すれば、そのバッテリの内部状態の変化に応じて最大充電可能電流と最大放電可能電流を変化させながら充放電電力を制御することができ、バッテリの内部状態が変化した場合でも、バッテリの充放電電力を昇温制御の適正範囲に制御することができて、バッテリの異常発熱を防止しながらバッテリを早期に昇温させることができる。
この場合、請求項のように、同一のバッテリに対する最大充電可能電流と最大放電可能電流とを比較して絶対値が大きい方の電流を選択して当該電流を実現するように充放電電力を制御するようにすれば、昇温制御時にバッテリ内部で最大限のジュール熱を発生させてバッテリを効率良く昇温させることができる。
また、請求項のように、バッテリの電流使用範囲及び電圧使用範囲を設定する使用範囲設定手段を備え、バッテリの電流と電圧がそれぞれ前記使用範囲設定手段で設定した電流使用範囲及び電圧使用範囲に収まるように充放電電力を制限する手段と、前記使用範囲設定手段で設定した前記電圧使用範囲の上限電圧と下限電圧と前記電圧検出手段で検出した現在の検出電圧とに基づいて、両者の差分である電圧上昇許容量と電圧下降許容量を算出する手段と、前記電圧上昇許容量と前記電圧下降許容量と温度検出手段で検出した検出温度とに基づいて、放電可能電流と充電可能電流を算出する手段と、前記使用範囲設定手段で設定した電流使用範囲の上限電流と放電可能電流とを比較して小さい方を前記最大放電可能電流として選択し、前記電流使用範囲の下限電流と充電可能電流とを比較して、絶対値が小さい方を前記最大充電可能電流として選択する手段とを備えた構成としても良い。このようにすれば、昇温制御時にバッテリの内部状態を考慮しながらバッテリの電流と電圧の両方がそれぞれの使用範囲を越えないように充放電電力を制限することができ、電圧変化時でもバッテリの充放電による昇温を効率良く促進しながら、過大な充放電電流によるバッテリの異常発熱を防止できる。
また、バッテリの温度が低下するほど、バッテリの内部抵抗が増大するという関係に着目して、請求項のように、温度検出手段で検出したバッテリの温度に基づいてバッテリの内部抵抗を推定し、推定した内部抵抗も考慮して最大充電可能電流と最大放電可能電流を設定するようにしても良い。このようにすれば、バッテリの内部抵抗変化が発生した場合でも、最大充電可能電流と最大放電可能電流を精度良く設定することができる。
また、請求項のように、運転者の走行意図を走行意図検出手段により検出し、その運転者の走行意図に基づいて昇温制御を禁止するようにしても良い。このようにすれば、昇温制御中でも、随時、運転者の要求(例えば加速要求、減速要求など)を満たすことができる。
また、請求項のように、バッテリの残存容量を判定する残存容量判定手段を備え、この残存容量判定手段により判定したバッテリの残存容量が所定範囲から外れている場合には昇温制御手段による昇温制御のうちの少なくとも残存容量が所定範囲から離れる方向への電力制御を禁止するようにしても良い。このようにすれば、昇温制御中にバッテリが過充電・充電不足に陥ることを未然に防止でき、昇温制御によりバッテリの寿命を低下させることを防止できる。
以上説明した請求項1〜に係る発明は、昇温制御の実行中に充電又は放電のいずれか一方のみを継続して行うようにしても良いが、充電又は放電のみを長時間継続して行うと、バッテリの分極効果が大きくなり、顕著な電圧変化が発生する。
この対策として、昇温制御の実行中に充電と放電を交互に周期的に繰り返すようにしても良い。しかし、最適な昇温を実現するための充放電切り換え周期と電流振幅(電力振幅)は、残存容量やバッテリ温度のみならず、内部抵抗、製造ばらつき、劣化など、時々刻々と変化するバッテリの内部状態に応じて変化する。しかし、従来は、このようなバッテリの内部状態が変化した場合に、最大限の昇温性能を発揮するための充放電切り換え周期と振幅を実現できないという問題がある。
この問題を解決するために、請求項のように、検出したバッテリの電流、電圧、温度に基づいて最大充電可能電流と最大放電可能電流を設定し、最大充電可能電流と最大放電可能電流に基づいて、昇温制御の充放電の切り換え周期及び/又は振幅を設定して昇温制御を実行し、温度検出手段で検出したバッテリの温度に基づいてバッテリの内部抵抗を推定し、推定した内部抵抗も考慮して最大充電可能電流と最大放電可能電流を設定するようにしても良い。このようにすれば、昇温制御時にバッテリの内部状態の変化に応じて最大充電可能電流と最大放電可能電流を変化させながら、昇温制御の充放電切り換え周期又は振幅を設定することができるので、バッテリの内部状態が変化した場合でも、昇温制御の充放電の切り換え周期や振幅を昇温制御の適正範囲に制御することができて、バッテリの異常発熱を防止しながらバッテリを早期に昇温させることができる。
しかも、請求項6のように、温度検出手段で検出したバッテリの温度に基づいてバッテリの内部抵抗を推定し、推定した内部抵抗も考慮して最大充電可能電流と最大放電可能電流を設定するようにすれば、最大充電可能電流と最大放電可能電流をより精度良く設定できる。
更に、請求項のように、バッテリの電圧使用範囲を設定する使用範囲設定手段を備え、バッテリの電圧が前記使用範囲設定手段で設定した電圧使用範囲に収まるように昇温制御の充放電の切り換え周期及び/又は振幅を設定するようにしても良い。このようにすれば、昇温制御時にバッテリの内部状態を考慮しながらバッテリの電流と電圧の両方がそれぞれの使用範囲を越えないように充放電電力を制限することができ、昇温制御時にバッテリの充放電性能を最大限発揮させながら、過大な充放電電流によるバッテリの異常発熱を防止できる。
また、請求項8のように、最大放電可能電流の絶対値と最大充電可能電流の絶対値とを合算して充放電の振幅を求めると共に、充放電の振幅と温度検出手段で検出した検出温度とに基づいて充放電切り換え周期を算出し、算出した充放電の振幅、充放電切り換え周期及び電圧検出手段で検出した検出電圧とに基づいて指令電力を算出し、算出した指令電力に基づいて前記バッテリの充放電電力を制御するようにしても良い。このようにすれば、昇温制御時にバッテリの内部状態の変化に応じて最大充電可能電流と最大放電可能電流を変化させながら、昇温制御の充放電切り換え周期と振幅を設定することができるので、バッテリの内部状態が変化した場合でも、昇温制御の充放電切り換え周期や振幅を昇温制御の適正範囲に制御することができて、バッテリの異常発熱を防止しながらバッテリを早期に昇温させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を電気自動車に適用して具体化した幾つかの実施例を説明する。
本発明の実施例1を図1及び図2に基づいて説明する。
まず、図1に基づいて電気自動車全体のシステム構成を説明する。
本実施例1の電気自動車には、車両駆動源となるモータ11と、該モータ11の電源となる高電圧バッテリ12と、車両の各種電装品(電気負荷)の電源となる低電圧バッテリ17とが搭載されている。モータ11は、発電機兼用の電動機である同期発電電動機により構成され、高電圧バッテリ12は、例えば200〜300Vの高電圧を出力するLiイオン電池、ニッケル水素電池等の二次電池により構成されている。
高電圧バッテリ12とモータ11との間には、昇圧コンバータ13とインバータ14が設けられ、モータ11の駆動時には、高電圧バッテリ12から出力される直流電圧が昇圧コンバータ13で昇圧されてインバータ14で交流電圧に変換されてモータ11に供給される。これにより、モータ11が回転して車両の駆動輪15が駆動される。また、モータ11の発電時には、駆動輪15の回転力によりモータ11が回転されて交流電力が発電され、その交流電力がインバータ14で直流電力に変換されて昇圧コンバータ13で降圧されて高電圧バッテリ12に充電される。
低電圧バッテリ17は、高電圧バッテリ12の出力電圧よりも低い直流電圧(例えば、12V)を出力する鉛蓄電池等の二次電池により構成されている。低電圧バッテリ17は、双方向DC/DCコンバータ18を介して高電圧バッテリ12の電源ラインに接続されている。低電圧バッテリ17の充電時には、高電圧バッテリ12の出力電圧を双方向DC/DCコンバータ18で降圧して低電圧バッテリ17に充電する。
一方、イグニッションスイッチ(図示せず)のオン操作直後に、低電圧バッテリ17の出力電圧を双方向DC/DCコンバータ18で昇圧して高電圧バッテリ12の電源ラインに供給することで、昇圧コンバータ13の平滑コンデンサ(図示せず)にプリチャージする。また、後述する昇温制御の実行中に、高電圧バッテリ12と低電圧バッテリ17との間で双方向DC/DCコンバータ18の昇圧/降圧動作により高電圧バッテリ12の充電及び/又は放電を実行して、高電圧バッテリ12を昇温させるようにしても良い。
昇圧コンバータ13、インバータ14及び双方向DC/DCコンバータ18の動作は、電子制御ユニット(以下「ECU」と表記する)20によって制御される。このECU20は、CPU21を主体とするマイクロコンピュータにより構成され、CPU21の他に、各種のプログラムやイニシャル値等のデータを記憶するROM22と、各種データを一時的に記憶するRAM23等により構成されている。
このECU20には、高電圧バッテリ12の充放電を管理するのに必要な信号、例えば、電流センサ24(電流検出手段)で検出した高電圧バッテリ12の充放電電流と、電圧センサ25(電圧検出手段)で検出した高電圧バッテリ12の電圧と、温度センサ26(温度検出手段)で検出した高電圧バッテリ12の温度等の信号が入力される。その他、ECU20には、シフトレバー27の操作位置を検出するシフトポジションセンサ28からのシフトポジション信号、アクセルペダル29の踏み込み量を検出するアクセル開度センサ30からのアクセル開度信号、ブレーキペダル31の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ32からのブレーキペダルポジション信号、車速センサ33からの車速信号、モータ11の回転角を検出する回転角センサ34からの回転角信号等が入力される。
以上のように構成された本実施例1では、ECU20は、アクセル開度センサ30からのアクセル開度信号と車速センサ33からの車速信号等に基づいて要求トルクを算出し、この要求トルクを実現するようにモータ11の運転を制御する。
更に、ECU20は、後述する図2の昇温制御ルーチンを実行することで、温度センサ26で検出した高電圧バッテリ12の温度が所定温度よりも低いときに、高電圧バッテリ12をその充放電による内部発熱で昇温させる昇温制御を実行する。この昇温制御の実行中に、高電圧バッテリ12の内部で発生するジュール熱は、電流の2乗に比例することが分かっている。従って、電流が流れる方向(充電か放電か)とは関係なく、より大きな電流を高電圧バッテリ12に流した方が高電圧バッテリ12の昇温を促進できる。
そこで、本実施例1では、高電圧バッテリ12の電流、電圧、温度を所定周期でサンプリングして現在の電流、電圧、温度を検出し、これら3つの検出値を用いて、サンプリング時刻のバッテリ条件下において実現可能な最大放電可能電流Ibmaxと最大充電可能電流Ibminを算出する。そして、最大放電可能電流Ibmaxと最大充電可能電流Ibminを比較し、より大きな電流を流すことが出来るように、高電圧バッテリ12の充電、放電を決定すれば、高電圧バッテリ12の内部状態に応じた昇温制御を実現可能である。
所定周期でサンプリングした現在の電流と電圧は、高電圧バッテリ12の分極状態、ばらつき、経年劣化などの影響まで含んだバッテリ特性から決まるものであるため、現在の電流と電圧に基づいて決定する最大充放電可能電流は、サンプリングしたその時刻のバッテリ状態に応じて高電圧バッテリ12の性能を決定することになる。それにより、高電圧バッテリ12の状態変化発生時でも、高電圧バッテリ12の限界性能を精度良く見積もることが可能となり、高電圧バッテリ12の劣化や破損などを防止しつつ、速やかな高電圧バッテリ12の昇温を実施できる。
また、次のサンプリングタイミングでは、再度、実際の電流と電圧を検出することになり、サンプリング周期間でバッテリ状態が変化したとしても、その影響度を修正することができる。つまり、原理的には、サンプリング周期が短ければ短いほど、バッテリ状態が急激に変化しても、高電圧バッテリ12の充放電性能を十分に発揮させることができる。
以上説明した本実施例1の高電圧バッテリ12の昇温制御は、ECU20によって図2の昇温制御ルーチンに従って次のように実行される。図2の昇温制御ルーチンは、イグニッションスイッチ(図示せず)のオン期間中に所定周期で繰り返し実行される。
本ルーチンが起動されると、まずステップ101で、電流センサ24で検出した高電圧バッテリ12の電流(以下「検出電流」という)Ipresと、電圧センサ25で検出した高電圧バッテリ12の電圧(以下「検出電圧」という)Vpresと、温度センサ26で検出した高電圧バッテリ12の温度(以下「検出温度」という)Tpresを読み込む。
この後、ステップ102に進み、検出温度Tpresが所定温度よりも低いか否かで、昇温制御の実行領域であるか否かを判定し、検出温度Tpresが所定温度以上であれば、昇温制御を行う必要がないと判断して、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
これに対して、上記ステップ102で、検出温度Tpresが所定温度よりも低いと判定されれば、ステップ103以降の昇温制御の処理を次のようにして実行する。まず、ステップ103で、検出電流Ipres、検出電圧Vpres及び検出温度Tpresに基づいて、マップ又は数式等により最大放電可能電流Ibmaxと最大充電可能電流Ibminを設定する。この処理で使用するマップ又は数式は、予め、高電圧バッテリ12の電流、電圧、温度と最大充放電可能電流(Ibmin,Ibmax)との関係を実験データ、設計データ、シミュレーション等により求めてマップ化又は数式化しておけば良い。本実施例1では、充電電流をマイナス値で表し、放電電流をプラス値で表す。このステップ103の処理が特許請求の範囲でいう最大充放電可能電流設定手段としての役割を果たす。
この後、ステップ104に進み、最大放電可能電流Ibmaxの絶対値と最大充電可能電流Ibminの絶対値とを比較して、最大放電可能電流Ibmaxの絶対値の方が大きければ、ステップ105に進み、最大放電可能電流Ibmaxと検出温度Tpresに基づいて、最大放電を実現する指令電力Pb をマップMap1により算出する。このマップMap1は、予め、最大放電可能電流Ibmax、検出温度Tpresと指令電力Pb との関係を実験データ、設計データ、シミュレーション結果等により求めてマップ化しておけば良い。
一方、上記ステップ104で、最大放電可能電流Ibmaxの絶対値が最大充電可能電流Ibminの絶対値よりも小さいと判定されれば、ステップ106に進み、最大充電可能電流Ibminと検出温度Tpresに基づいて、最大充電を実現する指令電力Pb をマップMap2により算出する。このマップMap2も、予め、実験データ、設計データ、シミュレーション結果等に基づいてマップ化しておけば良い。
この後、ステップ107に進み、上記ステップ105又は106で設定された指令電力Pb に応じてアクチュエータ(例えば昇圧コンバータ13、インバータ14、モータ11、双方向DC/DCコンバータ18等)を制御して高電圧バッテリ12の充放電電力を指令電力Pb に一致させるように制御することで、高電圧バッテリ12の電流が最大充電可能電流Ibmin又は最大放電可能電流Ibmaxを越えないように充放電電力を制御して高電圧バッテリ12をその内部発熱で昇温させる。これらのステップ104〜107の処理が特許請求の範囲でいう昇温制御手段として役割を果たす。
以上説明した本実施例1によれば、昇温制御時に、高電圧バッテリ12の電流、電圧、温度に基づいて最大充電可能電流Ibminと最大放電可能電流Ibmaxを設定しながら、高電圧バッテリ12の電流が最大充電可能電流Ibmin又は最大放電可能電流Ibmaxを越えないように充放電電力を制御できるため、高電圧バッテリ12の内部状態が変化すれば、その高電圧バッテリ12の内部状態の変化に応じて最大充電可能電流Ibminと最大放電可能電流Ibmaxを変化させながら充放電電力を制御することができ、高電圧バッテリ12の内部状態が変化した場合でも、高電圧バッテリ12の充放電電力を昇温制御の適正範囲に制御することができて、高電圧バッテリ12の異常発熱を防止しながら高電圧バッテリ12を早期に昇温させることができる。
上記実施例1では、昇温制御時の最大充電可能電流Ibminと最大放電可能電流Ibmaxを高電圧バッテリ12の電流、電圧、温度に基づいてマップ又は数式等により設定するようにしたが、図3に示すように、低温条件下では、高電圧バッテリ12の内部抵抗が上昇するため、昇温制御時の最大充電可能電流Ibminと最大放電可能電流Ibmaxは、高電圧バッテリ12の電圧使用制約によって決定することが望ましい。
そこで、図4及び図5に示す本発明の実施例2では、最大充電可能電流Ibminと最大放電可能電流Ibmaxを精度良く設定するために、図5に示す高電圧バッテリ12の電圧使用範囲(許容範囲)の上下限値と、サンプリングした現在の電圧との差分から、該電圧使用範囲の上下限値までの電圧上昇・下降許容量を算出し、その電圧上昇・下降許容量と、内部抵抗に影響を与えるバッテリ温度と、高電圧バッテリ12の電流使用範囲の上下限値とを用いて、最大充電可能電流Ibminと最大放電可能電流Ibmaxを設定するようにしている。
本実施例2では、図4の昇温制御ルーチンをイグニッションスイッチ(図示せず)のオン期間中に所定周期で繰り返し実行する。本ルーチンが起動されると、まずステップ201で、各センサ24,25,26で検出した検出電流Ipres、検出電圧Vpres、検出温度Tpresを読み込む。この後、ステップ202に進み、検出温度Tpresが所定温度よりも低いか否かを判定し、検出温度Tpresが所定温度以上であれば、昇温制御を行う必要がないと判断して、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
これに対して、上記ステップ202で、検出温度Tpresが所定温度よりも低いと判定されれば、ステップ203以降の昇温制御の処理を次のようにして実行する。まず、ステップ203で、バッテリ状態で決まる電流使用範囲(図5参照)の上限電流Ibmax.bs と下限電流Ibmin.bs を設定すると共に、バッテリ特性で決まる電圧使用範囲(図5参照)の上限電圧Vbmaxと下限電圧Vbminを設定する。電流使用範囲と電圧使用範囲は、予め、実験データ、設計データ、シミュレーション結果等に基づいて設定しておけば良い。このステップ203の処理が特許請求の範囲でいう使用範囲設定手段としての役割を果たす。
この後、ステップ204に進み、電圧使用範囲の上下限電圧(Vbmax,Vbmin)と現在の検出電圧Vpresとに基づいて、両者の差分である電圧上昇許容量ΔVbmaxと電圧下降許容量ΔVbminを算出する。
電圧上昇許容量:ΔVbmax=Vbmax−Vpres
電圧下降許容量:ΔVbmin=Vbmin−Vpres
この後、ステップ205に進み、電圧上昇・下降許容量(ΔVbmax,ΔVbmin)と検出温度Tpresとに基づいて、放電可能電流Ibmax.vbminと充電可能電流Ibmin.vbmaxをマップ(Map3,Map4)により算出する。
[電圧下降許容量ΔVbminから決まる放電可能電流Ibmax.vbmin]
Ibmax.vbmin=Map3(ΔVbmin,Tpres)
[電圧上昇許容量ΔVbmaxから決まる充電可能電流Ibmin.vbmax]
Ibmin.vbmax=Map4(ΔVbmax,Tpres)
これらのマップ(Map3,Map4)も、予め、実験データ、設計データ、シミュレーション結果等に基づいて作成しておけば良い。
この後、ステップ206に進み、電流使用範囲の上限電流Ibmax.bs と放電可能電流Ibmax.vbminとを比較して小さい方を最大放電可能電流Ibmaxとして選択し、電流使用範囲の下限電流Ibmin.bs と充電可能電流Ibmin.vbmaxとを比較して、絶対値が小さい方を最大充電可能電流Ibminとして選択する。
最大放電可能電流:Ibmax=Min(Ibmax.bs ,Ibmax.vbmin)
最大充電可能電流:Ibmin=Max(Ibmin.bs ,Ibmin.vbmax)
ここで、放電電流はプラス値、充電電流はマイナス値である。これにより、最大放電可能電流Ibmaxと最大充電可能電流Ibminは、電流使用範囲を越えないように設定される。
この後、ステップ207に進み、最大放電可能電流Ibmaxの絶対値と最大充電可能電流Ibminの絶対値とを比較して、最大放電可能電流Ibmaxの絶対値の方が大きければ、ステップ208に進み、最大放電可能電流Ibmaxと検出温度Tpresに基づいて、最大放電を実現する指令電力Pb をマップMap1により算出する。一方、上記ステップ207で、最大放電可能電流Ibmaxの絶対値が最大充電可能電流Ibminの絶対値よりも小さいと判定されれば、ステップ209に進み、最大充電可能電流Ibminと検出温度Tpresに基づいて、最大充電を実現する指令電力Pb をマップMap2により算出する。
この後、ステップ210に進み、上記ステップ208又は209で設定された指令電力Pb に応じてアクチュエータ(例えば昇圧コンバータ13、インバータ14、モータ11、双方向DC/DCコンバータ18等)を制御して高電圧バッテリ12の充放電電力を指令電力Pb に一致させるように制御することで、高電圧バッテリ12の電流が最大充電可能電流Ibmin又は最大放電可能電流Ibmaxを越えないように充放電電力を制御して高電圧バッテリ12を昇温させる。
以上説明した本実施例2によれば、高電圧バッテリ12の電圧使用範囲の上下限値と、サンプリングした現在の電圧との差分から、該電圧使用範囲の上下限値までの電圧上昇・下降許容量を算出し、その電圧上昇・下降許容量と、内部抵抗に影響を与える高電圧バッテリ12の温度と、高電圧バッテリ12の電流使用範囲の上下限値とを用いて、最大充電可能電流Ibminと最大放電可能電流Ibmaxを設定するようにしたので、昇温制御時に高電圧バッテリ12の内部状態を考慮しながら高電圧バッテリ12の電流と電圧の両方がそれぞれの使用範囲を越えないように充放電電力を制限することができ、電圧変化時でも高電圧バッテリ12の充放電による昇温を効率良く促進しながら、過大な充放電電流による高電圧バッテリ12の異常発熱を防止できる。
上記実施例2では、高電圧バッテリ12の内部抵抗の影響を考慮するために、高電圧バッテリ12の検出温度Tpresを用いて最大充電可能電流Ibminと最大放電可能電流Ibmaxを設定するようにしたが、図6及び図7に示す本発明の実施例3では、低温条件下では、高電圧バッテリ12の温度が低下するほど、内部抵抗が大きくなるという関係があることに着目して、高電圧バッテリ12の検出温度Tpresに基づいて内部抵抗Rb を推定し、推定した内部抵抗Rb を用いて最大充電可能電流Ibminと最大放電可能電流Ibmaxを設定するようにしている。
本実施例3では、図6の昇温制御ルーチンをイグニッションスイッチ(図示せず)のオン期間中に所定周期で繰り返し実行する。本ルーチンは、図4の昇温制御ルーチンのステップ205の処理をステップ205a、205bの処理に変更したものであり、その他の各ステップの処理は同じである。
本ルーチンでは、ステップ204で、電圧使用範囲の上下限電圧(Vbmax,Vbmin)と現在の検出電圧Vpresとの差分から、電圧上昇許容量ΔVbmaxと電圧下降許容量ΔVbminを算出した後、ステップ205aに進み、高電圧バッテリ12の検出温度Tpresをパラメータとして内部抵抗Rb を算出する図7のマップMap5を参照して、現在の検出温度Tpresに応じた内部抵抗Rb を算出する。
Rb =Map5(Tpres)
このマップMap5は、予め、実験データ、設計データ、シミュレーション結果等に基づいて、検出温度Tpresが低下するほど、内部抵抗Rb が大きくなるように設定されている。
この後、ステップ205bに進み、電圧上昇・下降許容量(ΔVbmax,ΔVbmin)と内部抵抗Rb とに基づいて、放電可能電流Ibmax.vbminと充電可能電流Ibmin.vbmaxをマップ(Map6,Map7)により算出する。
[電圧下降許容量ΔVbminから決まる放電可能電流Ibmax.vbmin]
Ibmax.vbmin=Map6(ΔVbmin,Rb )
[電圧上昇許容量ΔVbmaxから決まる充電可能電流Ibmin.vbmax]
Ibmin.vbmax=Map7(ΔVbmax,Rb )
これらのマップ(Map6,Map7)も、予め、実験データ、設計データ、シミュレーション結果等に基づいて作成されている。
この後、ステップ206〜210の処理を実行して、前記実施例2と同様の方法で、最大放電可能電流Ibmaxと最大充電可能電流Ibminを設定して、最大充放電を実現する指令電力Pb を算出し、アクチュエータを制御して高電圧バッテリ12を昇温させる。
以上説明した本実施例3によれば、高電圧バッテリ12の検出温度Tpresに基づいて内部抵抗Rb を推定し、推定した内部抵抗Rb を用いて最大充電可能電流Ibminと最大放電可能電流Ibmaxを設定するようにしたので、高電圧バッテリ12の内部抵抗変化が発生した場合でも、最大充電可能電流Ibminと最大放電可能電流Ibmaxを精度良く設定することができ、高電圧バッテリ12の速やかな昇温を実現できる。
ところで、昇温制御の実行中に、運転者がアクセルペダル29を踏み込んで急加速したり、ブレーキペダル31を踏み込んで急減速する場合があるが、このような場合にも、昇温制御を継続すると、加速・減速性能が低下して運転者の加速・減速要求を満たすことができない可能性がある。
そこで、図8に示す本発明の実施例4では、アクセル開度センサ30とブレーキペダルポジションセンサ32の出力信号から、運転者の加速・減速要求の度合(運転者の走行意図)を判定して、運転者が所定以上の急加速又は急減速を要求する場合には、昇温制御を禁止して、運転者の加速・減速要求を満たすように高電圧バッテリ12の充放電電力を制御するようにしている。
本実施例4では、図8の昇温制御ルーチンをイグニッションスイッチ(図示せず)のオン期間中に所定周期で繰り返し実行する。本ルーチンのステップ301、302、305〜309の処理は、前記実施例1で説明した図2の昇温制御ルーチンのステップ101〜107の処理と同じである。つまり、図8の昇温制御ルーチンは、図2の昇温制御ルーチンのステップ102とステップ103との間に2つのステップ303、304の処理を追加したものである。
図8の昇温制御ルーチンが起動されると、ステップ301で、各センサ24,25,26で検出した検出電流Ipres、検出電圧Vpres、検出温度Tpresを読み込み、次のステップ302で、検出温度Tpresが所定温度よりも低いと判定されれば、ステップ303に進み、アクセル開度センサ30とブレーキペダルポジションセンサ32の出力信号から、運転者が要求する要求加速度A.accr 及び要求減速度A.brkをマップ等により算出する。このステップ303の処理が特許請求の範囲でいう走行意図検出手段としての役割を果たす。
この後、ステップ304に進み、要求加速度A.accr が所定加速度未満で、且つ、要求減速度A.brkが所定減速度未満であるか否かを判定する。その結果、要求加速度A.accr が所定加速度以上、又は、要求減速度A.brkが所定減速度以上と判定された場合(つまり運転者が所定以上の急加速又は急減速を要求する場合)には、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。これにより、昇温制御が禁止され、運転者の加速・減速要求を満たすように高電圧バッテリ12の充放電電力が制御される。
これに対して、上記ステップ304で、要求加速度A.accr が所定加速度未満で、且つ、要求減速度A.brkが所定減速度未満であると判定された場合は、昇温制御が許可されていると判断して、ステップ305以降の処理を実行し、前記実施例1で説明した図2の昇温制御ルーチンのステップ103〜107と同様の処理により、昇温制御時の最大充放電を実現する指令充放電電力Pb を設定し、この指令電力Pb に応じてアクチュエータを制御して高電圧バッテリ12の充放電電力を指令電力Pb に一致させるように制御する。
以上説明した本実施例4では、運転者の加速・減速要求の度合を判定して、運転者が所定以上の急加速又は急減速を要求する場合に、昇温制御を禁止するようにしたので、昇温制御の実行中でも、随時、運転者の加速・減速要求を満たすことができる。
ところで、実際の充放電電流が最大充放電可能電流(Ibmin,Ibmax)までに余裕があっても、高電圧バッテリ12の残存容量SOCによっては、昇温制御を続けると、高電圧バッテリ12が過充電・充電不足に陥る場合がある。
そこで、図9に示す本発明の実施例5では、高電圧バッテリ12の残存容量SOCを算出し、算出した残存容量SOCが所定の通常使用範囲(SOCmin 〜SOCmax )から外れている場合には、昇温制御時に残存容量SOCが通常使用範囲から離れる方向への電力制御を禁止するようにしている。
本実施例5では、図9の昇温制御ルーチンをイグニッションスイッチ(図示せず)のオン期間中に所定周期で繰り返し実行する。本ルーチンのステップ401〜406の処理は、前記実施例1で説明した図2の昇温制御ルーチンのステップ101〜106の処理と同じである。
本ルーチンが起動されると、ステップ401〜406の処理により、昇温制御時の最大充放電を実現する指令充放電電力Pb を設定した後、ステップ407に進み、高電圧バッテリ12の残存容量SOCを算出する。この際、残存容量SOCの算出方法は、どの様な方法を用いても良く、例えば、高電圧バッテリ12の充放電電流を積算してその積算値を用いて残存容量SOCを算出するようにしても良い。このステップ407の処理が特許請求の範囲でいう残存容量判定手段としての役割を果たす。
この後、ステップ408に進み、現在の残存容量SOCを通常使用範囲の下限値SOCmin と比較し、現在の残存容量SOCが通常使用範囲の下限値SOCmin を下回っていれば、ステップ409に進み、放電を禁止し、充電のみを許容する。この場合は、昇温制御時の最大放電を実現する指令電力Pb が充電電力(マイナス値の電力)であれば、その指令電力Pb がそのまま最終的な指令電力となり、昇温制御時の最大放電を実現する指令電力Pb が放電電力(プラス値の電力)であれば、最終的な指令電力Pb は0となる。
Pb =Min(0,Pb )
尚、上記ステップ408で、現在の残存容量SOCが通常使用範囲の下限値SOCmin 以上であると判定されれば、上記ステップ409の処理は省略される。
この後、ステップ410に進み、現在の残存容量SOCを通常使用範囲の上限値SOCmax と比較し、現在の残存容量SOCが通常使用範囲の上限値SOCmax を上回っていれば、ステップ411に進み、充電を禁止し、放電のみを許容する。この場合は、昇温制御時の最大放電を実現する指令電力Pb が放電電力(プラス値の電力)であれば、その指令電力Pb がそのまま最終的な指令電力となり、昇温制御時の最大放電を実現する指令電力Pb が充電電力(マイナス値の電力)であれば、最終的な指令電力Pb は0となる。
Pb =Max(0,Pb )
尚、上記ステップ410で、現在の残存容量SOCが通常使用範囲の上限値SOCmax 以下であると判定されれば、上記ステップ411の処理は省略される。
この後、ステップ412に進み、指令電力Pb に応じてアクチュエータを制御して高電圧バッテリ12の充放電電力を指令電力Pb に一致させるように制御する。
このように制御すれば、昇温制御時に、高電圧バッテリ12の残存容量SOCが通常使用範囲(SOCmin 〜SOCmax )から外れている場合に、昇温制御のうちの残存容量SOCが通常使用範囲から離れる方向への電力制御を禁止するようにしているので、昇温制御中に高電圧バッテリ12が過充電・充電不足に陥ることを未然に防止でき、昇温制御により高電圧バッテリ12の寿命を低下させることを防止できる。
また、本実施例5では、昇温制御時に、高電圧バッテリ12の残存容量SOCが通常使用範囲(SOCmin 〜SOCmax )から外れている場合に、昇温制御のうちの残存容量SOCが通常使用範囲から離れる方向への電力制御のみを禁止し、残存容量SOCが通常使用範囲に近付く方向への電力制御を許可するようにしたので、昇温制御中に残存容量SOCを回復させながら昇温制御を実行することが可能となり、残存容量SOCの確保と昇温制御とを両立させることができる利点がある。
しかし、本発明は、高電圧バッテリ12の残存容量SOCが通常使用範囲(SOCmin 〜SOCmax )から外れている場合に、昇温制御全体を禁止するようにしても良いことは言うまでもない。
或は、昇温制御時に、残存容量SOCが通常使用範囲の上限値SOCmax を上回っている場合に、放電のみにより昇温制御を実行し、残存容量SOCが通常使用範囲の下限値SOCmin を下回っている場合に、充電のみにより昇温制御を実行するようにしても良い。
上記各実施例1〜5では、昇温制御の実行中に充電又は放電のいずれか一方のみを継続して行うようにしても良いが、充電又は放電のみを長時間継続して行うと、高電圧バッテリ12の分極効果が大きくなり、顕著な電圧変化が発生する。
この対策として、昇温制御の実行中に充電と放電を交互に周期的に繰り返すようにしても良い。しかし、最適な昇温を実現するための充放電切り換え周期と電流振幅(電力振幅)は、残存容量SOCやバッテリ温度のみならず、内部抵抗、製造ばらつき、劣化など、時々刻々と変化する高電圧バッテリ12の内部状態に応じて変化する。しかし、従来は、このようなバッテリの内部状態が変化した場合に、最大限の昇温性能を発揮するための充放電切り換え周期と振幅を実現できないという問題がある。
このような問題を解決するために、図10に示す本発明の実施例6では、前記実施例1〜5と同様の方法で設定した最大充電可能電流Ibminと最大放電可能電流Ibmaxに基づいて、昇温制御の充放電の切り換え周期と振幅を設定して昇温制御を実行するようにしている。
本実施例6では、図10の昇温制御ルーチンをイグニッションスイッチ(図示せず)のオン期間中に所定周期で繰り返し実行する。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ501で、各センサ24,25,26で検出した検出電流Ipres、検出電圧Vpres、検出温度Tpresを読み込む。この後、ステップ502に進み、検出温度Tpresが所定温度よりも低いか否かを判定し、検出温度Tpresが所定温度以上であれば、昇温制御を行う必要がないと判断して、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
これに対して、上記ステップ502で、検出温度Tpresが所定温度よりも低いと判定されれば、ステップ503以降の昇温制御の処理を次のようにして実行する。まず、ステップ503で、検出電流Ipres、検出電圧Vpres及び検出温度Tpresに基づいて、マップ又は数式等により最大放電可能電流Ibmaxと最大充電可能電流Ibminを設定する。本実施例6でも、充電電流をマイナス値で表し、放電電流をプラス値で表す。
この後、ステップ504に進み、最大放電可能電流Ibmaxの絶対値と最大充電可能電流Ibminの絶対値とを合算して充放電の振幅Ibampを求める。
Ibamp=|Ibmax|+|Ibmin|
この後、ステップ505に進み、充放電の振幅Ibampと検出温度Tpresをパラメータとして充放電切り換え周期τchg を算出するマップMap10を参照して、現在の充放電の振幅Ibampと検出温度Tpresに応じた充放電切り換え周期τchg を算出する。このマップMap10は、予め、実験データ、設計データ、シミュレーション結果等に基づいて作成されている。
この後、ステップ506に進み、充放電の振幅Ibamp、充放電切り換え周期τchg 、検出電圧Vpresを用いて、次式により指令電力Pb を算出する。
Pb =Vpres×Ibamp×sin(2π・t/τchg )
上式において、tは、昇温制御開始からの経過時間である。
この後、ステップ507に進み、指令電力Pb に応じてアクチュエータ(例えば昇圧コンバータ13、インバータ14、モータ11、双方向DC/DCコンバータ18等)を制御して高電圧バッテリ12の充放電電力を指令電力Pb に一致させるように制御することで、最大充電可能電流Ibminと最大放電可能電流Ibmaxとの間で、高電圧バッテリ12の充電と放電とを周期τchg で繰り返して高電圧バッテリ12を昇温させる。
以上説明した本実施例6によれば、昇温制御時に高電圧バッテリ12の内部状態の変化に応じて最大充電可能電流Ibminと最大放電可能電流Ibmaxを変化させながら、昇温制御の充放電切り換え周期τchg と振幅Ibampを設定することができるので、高電圧バッテリ12の内部状態が変化した場合でも、昇温制御の充放電切り換え周期τchg や振幅Ibampを昇温制御の適正範囲に制御することができて、高電圧バッテリ12の異常発熱を防止しながら高電圧バッテリ12を早期に昇温させることができる。
尚、本実施例6では、最大充電可能電流Ibminと最大放電可能電流Ibmaxに応じて、充放電切り換え周期τchg と振幅Ibampの両方を設定するようにしたが、充放電切り換え周期τchg と振幅Ibampのいずれか一方のみを設定するようにしても良い。
本発明の実施例7では、図11の昇温制御ルーチンをイグニッションスイッチ(図示せず)のオン期間中に所定周期で繰り返し実行する。本ルーチンが起動されると、ステップ601〜606で、前記実施例2で説明した図4の昇温制御ルーチンのステップ201〜206と同様の方法で、高電圧バッテリ12の電圧使用範囲の上下限値(Vbmax,Vbmin)と、サンプリングした現在の電圧Vpresとの差分から、該電圧使用範囲の上下限値(Vbmax,Vbmin)までの電圧上昇・下降許容量(ΔVbmax,ΔVbmin)を算出し、その電圧上昇・下降許容量(ΔVbmax,ΔVbmin)と、内部抵抗に影響を与えるバッテリ温度Tpresと、高電圧バッテリ12の電流使用範囲の上下限値(Ibmax,Ibmin)とを用いて、最大充電可能電流Ibminと最大放電可能電流Ibmaxを設定する。
この後、ステップ607〜610で、前記実施例6で説明した図10の昇温制御ルーチンのステップ504〜507と同様の方法で、最大放電可能電流Ibmaxの絶対値と最大充電可能電流Ibminの絶対値とを合算して充放電の振幅Ibampを求めると共に、充放電の振幅Ibampと検出温度Tpresから充放電切り換え周期τchg を算出し、充放電の振幅Ibampと充放電切り換え周期τchg から指令電力Pb を算出した後、指令電力Pb に応じてアクチュエータを制御して高電圧バッテリ12の充放電電力を指令電力Pb に一致させるように制御する。
以上説明した本実施例7では、前記実施例2,6と同様の効果を得ることができる。
本発明の実施例8では、図12の昇温制御ルーチンをイグニッションスイッチ(図示せず)のオン期間中に所定周期で繰り返し実行する。本ルーチンが起動されると、ステップ701〜707で、前記実施例3で説明した図6の昇温制御ルーチンのステップ201〜206と同様の方法で、高電圧バッテリ12の電圧使用範囲の上下限値(Vbmax,Vbmin)と、サンプリングした現在の電圧Vpresとの差分から、該電圧使用範囲の上下限値(Vbmax,Vbmin)までの電圧上昇・下降許容量(ΔVbmax,ΔVbmin)を算出し、その電圧上昇・下降許容量(ΔVbmax,ΔVbmin)と、バッテリ温度Tpresに基づいて推定した内部抵抗Rb と、高電圧バッテリ12の電流使用範囲の上下限値(Ibmax,Ibmin)とを用いて、最大充電可能電流Ibminと最大放電可能電流Ibmaxを設定する。
この後、ステップ708〜711で、前記実施例6で説明した図10の昇温制御ルーチンのステップ504〜507と同様の方法で、充放電の振幅Ibampと充放電切り換え周期τchg を算出し、算出した充放電の振幅Ibampと充放電切り換え周期τchg から指令電力Pb を算出して、指令電力Pb に応じてアクチュエータを制御して高電圧バッテリ12の充放電電力を指令電力Pb に一致させるように制御する。
以上説明した本実施例7では、前記実施例3,6と同様の効果を得ることができる。
尚、本発明は、高電圧バッテリ12の昇温制御に限定されず、低電圧バッテリ17の昇温制御に適用して実施しても良い。
その他、本発明は、図1に示すような電気自動車に限定されず、モータとエンジンの両方を駆動源とするハイブリッド電気自動車にも適用して実施でき、更には、エンジンのみを駆動源とする車両に搭載されたバッテリの昇温制御にも本発明を適用して実施できる等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
本発明の実施例1の電気自動車のシステム構成を概略的に示す構成図である。 実施例1の昇温制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 高電圧バッテリの温度と内部抵抗との関係を説明する図である。 実施例2の昇温制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 高電圧バッテリの電流・電圧の使用範囲を説明する図である。 実施例3の昇温制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 高電圧バッテリの検出温度Tpresをパラメータとして内部抵抗Rb を算出するマップMap5の一例を示す図である。 実施例4の昇温制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例5の昇温制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例6の昇温制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例7の昇温制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例8の昇温制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
11…モータ、12…高電圧バッテリ、13…昇圧コンバータ、14…インバータ、17…低電圧バッテリ、18…双方向DC/DCコンバータ、20…ECU(最大充放電可能電流設定手段,昇温制御手段,使用範囲設定手段,残存容量判定手段,走行意図検出手段)、24…電流センサ(電流検出手段)、25…電圧センサ(電圧検出手段)、26…温度センサ(温度検出手段)、28…シフトポジションセンサ、30…アクセル開度センサ、32…ブレーキペダルポジションセンサ

Claims (8)

  1. 車両に搭載したバッテリをその充電及び/又は放電による内部発熱で昇温させる昇温制御を実行するバッテリの昇温制御装置において、
    前記バッテリの電流を検出する電流検出手段と、
    前記バッテリの電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記バッテリの温度を検出する温度検出手段と、
    前記各検出手段で検出した前記バッテリの電流、電圧、温度に基づいて最大充電可能電流と最大放電可能電流を設定する最大充放電可能電流設定手段と、
    前記バッテリの電流が前記最大充電可能電流又は前記最大放電可能電流を越えないように充放電電力を制御して前記バッテリを昇温させる昇温制御手段とを備え、
    前記昇温制御手段は、同一の前記バッテリに対する前記最大充電可能電流と前記最大放電可能電流とを比較して絶対値が大きい方の電流を選択して当該電流を実現するように充放電電力を制御することを特徴とするバッテリの昇温制御装置。
  2. 車両に搭載したバッテリをその充電及び/又は放電による内部発熱で昇温させる昇温制御を実行するバッテリの昇温制御装置において、
    前記バッテリの電流を検出する電流検出手段と、
    前記バッテリの電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記バッテリの温度を検出する温度検出手段と、
    前記各検出手段で検出した前記バッテリの電流、電圧、温度に基づいて最大充電可能電流と最大放電可能電流を設定する最大充放電可能電流設定手段と、
    前記バッテリの電流が前記最大充電可能電流又は前記最大放電可能電流を越えないように充放電電力を制御して前記バッテリを昇温させる昇温制御手段と、
    前記バッテリの電流使用範囲及び電圧使用範囲を設定する使用範囲設定手段を備え、 前記昇温制御手段は、前記バッテリの電流と電圧がそれぞれ前記使用範囲設定手段で設定した電流使用範囲及び電圧使用範囲に収まるように充放電電力を制限し、
    前記最大充放電可能電流設定手段は、前記使用範囲設定手段で設定した前記電圧使用範囲の上限電圧と下限電圧と前記電圧検出手段で検出した現在の検出電圧とに基づいて、両者の差分である電圧上昇許容量と電圧下降許容量を算出する手段と、前記電圧上昇許容量と前記電圧下降許容量と前記温度検出手段で検出した検出温度とに基づいて、放電可能電流と充電可能電流を算出する手段と、前記使用範囲設定手段で設定した前記電流使用範囲の上限電流と放電可能電流とを比較して小さい方を前記最大放電可能電流として選択し、前記電流使用範囲の下限電流と充電可能電流とを比較して、絶対値が小さい方を前記最大充電可能電流として選択する手段とを備えていることを特徴とするバッテリの昇温制御装置。
  3. 車両に搭載したバッテリをその充電及び/又は放電による内部発熱で昇温させる昇温制御を実行するバッテリの昇温制御装置において、
    前記バッテリの電流を検出する電流検出手段と、
    前記バッテリの電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記バッテリの温度を検出する温度検出手段と、
    前記各検出手段で検出した前記バッテリの電流、電圧、温度に基づいて最大充電可能電流と最大放電可能電流を設定する最大充放電可能電流設定手段と、
    前記バッテリの電流が前記最大充電可能電流又は前記最大放電可能電流を越えないように充放電電力を制御して前記バッテリを昇温させる昇温制御手段とを備え、
    前記最大充放電可能電流設定手段は、前記温度検出手段で検出した前記バッテリの温度に基づいて前記バッテリの内部抵抗を推定し、推定した内部抵抗も考慮して前記最大充電可能電流と前記最大放電可能電流を設定することを特徴とするバッテリの昇温制御装置。
  4. 車両に搭載したバッテリをその充電及び/又は放電による内部発熱で昇温させる昇温制御を実行するバッテリの昇温制御装置において、
    前記バッテリの電流を検出する電流検出手段と、
    前記バッテリの電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記バッテリの温度を検出する温度検出手段と、
    前記各検出手段で検出した前記バッテリの電流、電圧、温度に基づいて最大充電可能電流と最大放電可能電流を設定する最大充放電可能電流設定手段と、
    前記バッテリの電流が前記最大充電可能電流又は前記最大放電可能電流を越えないように充放電電力を制御して前記バッテリを昇温させる昇温制御手段とを備え、
    運転者の走行意図を検出する走行意図検出手段を備え、
    前記走行意図検出手段で検出した運転者の走行意図に基づいて前記昇温制御手段による昇温制御を禁止する手段を備えていることを特徴とするバッテリの昇温制御装置。
  5. 前記バッテリの残存容量を判定する残存容量判定手段と、
    前記残存容量判定手段により判定した前記バッテリの残存容量が所定範囲から外れている場合には前記昇温制御手段による昇温制御のうちの少なくとも残存容量が前記所定範囲から離れる方向への電力制御を禁止する手段とを備えていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のバッテリの昇温制御装置。
  6. 車両に搭載したバッテリをその充電と放電の繰り返し動作による内部発熱で昇温させる昇温制御を実行するバッテリの昇温制御装置において、
    前記バッテリの電流を検出する電流検出手段と、
    前記バッテリの電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記バッテリの温度を検出する温度検出手段と、
    前記各検出手段で検出した前記バッテリの電流、電圧、温度に基づいて最大充電可能電流と最大放電可能電流を設定する最大充放電可能電流設定手段と、
    前記最大充電可能電流と前記最大放電可能電流に基づいて、前記昇温制御の充放電の切り換え周期及び/又は振幅を設定して前記昇温制御を実行する昇温制御手段とを備え、
    前記最大充放電可能電流設定手段は、前記温度検出手段で検出した前記バッテリの温度に基づいて前記バッテリの内部抵抗を推定し、推定した内部抵抗も考慮して前記最大充電可能電流と前記最大放電可能電流を設定することを特徴とするバッテリの昇温制御装置。
  7. 前記バッテリの電圧使用範囲を設定する使用範囲設定手段を備え、
    前記昇温制御手段は、前記バッテリの電圧が前記使用範囲設定手段で設定した電圧使用範囲に収まるように前記昇温制御の充放電の切り換え周期及び/又は振幅を設定することを特徴とする請求項に記載のバッテリの昇温制御装置。
  8. 車両に搭載したバッテリをその充電と放電の繰り返し動作による内部発熱で昇温させる昇温制御を実行するバッテリの昇温制御装置において、
    前記バッテリの電流を検出する電流検出手段と、
    前記バッテリの電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記バッテリの温度を検出する温度検出手段と、
    前記各検出手段で検出した前記バッテリの電流、電圧、温度に基づいて最大充電可能電流と最大放電可能電流を設定する最大充放電可能電流設定手段と、
    前記最大充電可能電流と前記最大放電可能電流に基づいて、前記昇温制御の充放電の切り換え周期及び/又は振幅を設定して前記昇温制御を実行する昇温制御手段とを備え、
    前記昇温制御手段は、前記最大放電可能電流の絶対値と前記最大充電可能電流の絶対値とを合算して充放電の振幅を求める手段と、前記充放電の振幅と前記温度検出手段で検出した検出温度とに基づいて充放電切り換え周期を算出する手段と、前記充放電の振幅、前記充放電切り換え周期及び前記電圧検出手段で検出した検出電圧とに基づいて指令電力を算出する手段と、前記指令電力に基づいて前記バッテリの充放電電力を制御する手段とを備えていることを特徴とするバッテリの昇温制御装置。
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