JP5286322B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂組成物に関する。
ポリアミド樹脂やポリエステル樹脂はその優れた機械的特性を活かして様々な産業分野で利用されている。
特にポリアミド樹脂については、その強度、剛性、及び耐衝撃性を高める目的で、ガラス繊維、ガラスフレーク、アルミナ繊維、及び層状無機化合物などの無機化合物フィラーにより複合化した樹脂組成物として用いられることが多い。
ガラス繊維によりポリアミド樹脂を複合化する場合には、ポリアミド樹脂と複合化した際の界面状態を改質するために、シランカップリング剤やフィルム形成剤などで表面処理されたガラス繊維が一般に用いられている。
例えば、特許文献1には、無水マレイン酸と不飽和単量体との共重合体及びシラン系カップリング剤とを主たる構成成分とする集束剤で表面処理したガラス繊維とポリアミド樹脂からなるガラス繊維強化黒色ポリアミド樹脂により、耐不凍液性を向上させる技術が開示されている。
また、特許文献2には、アミノシランカップリング剤の末端にアリル基を導入した化合物を使用することにより、溶融樹脂中におけるガラス繊維の流動性を高める技術が開示されている。
さらに、特許文献3には、ポリカルボジイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、シランカップリング剤によってガラス繊維表面とポリアミド樹脂の耐水性を高める技術が開示されている。
特許第3283590号公報 特許第3491225号公報 特許第3799648号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術においては、ポリアミド樹脂の末端に含まれるアミノ基と無水マレイン酸が反応することによりガラスとポリアミドの界面に共有結合が形成されるが、ポリアミド末端に含まれるアミノ基の量が少ない場合は、十分な界面結合が形成されない場合がある。
また、特許文献2に開示された技術においては、ポリアミド樹脂との相互作用が分子間力のみに依存するため、耐水性、耐溶剤性に劣るおそれがある。
さらに、特許文献3に開示された技術においては、シランカップリング剤のアミノ基とポリカルボジイミド樹脂の反応性が乏しいため、ポリアミド樹脂とガラスの界面における共有結合が不十分となる。
したがって、従来技術の複合化された樹脂組成物においては、依然として、強度、剛性、及び耐衝撃性が十分なものではなく、また、耐水性や耐溶剤性に劣るおそれがあり、さらなる改良が求められている。
本発明が解決しようとする課題は、強度、剛性、及び耐衝撃性に優れた樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、表面処理剤として、分子内に1つ以上のカルボジイミド基を含有するカップリング剤を用いることによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記の通りである。
[1]
カルボキシル基含有熱可塑性樹脂と、分子中に1つ以上のカルボジイミド基を含有するカップリング剤を含む表面処理剤によって表面処理された無機化合物フィラーと、を含む樹脂組成物。
[2]
前記カルボキシル基含有熱可塑性樹脂が、ポリアミドである、[1]に記載の樹脂組成物。
[3]
前記カルボジイミド基が、ヘキサメチレンカルボジイミド基、ジフェニルメタンカルボジイミド基、ジシクロへキシルメタンカルボジイミド基、及びテトラメチルキシリレンカルボジイミド基からなる群から選ばれる少なくとも1つである、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4]
前記無機化合物フィラーが、ガラス繊維である、[1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5]
前記表面処理剤が、ポリウレタン樹脂を、さらに含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6]
前記表面処理剤が、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体の共重合体を、さらに含む、[1]〜[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
本発明によれば、強度、剛性、及び耐衝撃性に優れた樹脂組成物を得ることができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施の形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施の形態の樹脂組成物は、カルボキシル基含有熱可塑性樹脂と、分子中に1つ以上のカルボジイミド基を含有するカップリング剤を含む表面処理剤によって表面処理された無機化合物フィラーと、を含む。
(カルボキシル基含有熱可塑性樹脂)
本実施の形態において用いられるカルボキシル基含有熱可塑性樹脂としては、主鎖若しくは側鎖中に、又は分子鎖の末端に−COOH(カルボキシル)基を有する熱可塑性樹脂であれば特に限定されない。
カルボキシル基含有熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリエステルアミド、及びカルボン酸含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体の共重合体などが挙げられる。
中でも、カルボキシル基含有熱可塑性樹脂は、ポリアミド、ポリエステルであることが好ましく、ポリアミドであることがより好ましい。
カルボキシル基含有熱可塑性樹脂としては、1種で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
ポリアミドとは、主鎖に−CO−NH−(アミド)結合を有する高分子化合物であって、例えば、ラクタムの開環重合で得られるポリアミド、ω−アミノカルボン酸の自己縮合で得られるポリアミド、ジアミンとジカルボン酸を縮合することで得られるポリアミド及びこれらの共重合体などが挙げられる。
ポリアミドとしては、1種で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
ポリアミドの構成成分である単量体としてのラクタムとしては、例えば、ピロリドン、カプロラクタム、ウンデカラクタム、ドデカラクタムなどが挙げられ、ω−アミノカルボン酸としては、上記ラクタムの水による開環化合物であるω−アミノ脂肪酸などが挙げられる。
ラクタム又はω−アミノカルボン酸としては、それぞれ2種類以上の単量体を併用して縮合させてもよい。
ポリアミドの構成成分である単量体としてのジアミンとしては、例えば、ヘキサメチレンジアミン及びペンタメチレンジアミンなど直鎖状の脂肪族ジアミン;2−メチルペンタンジアミン及び2−エチルヘキサメチレンジアミンなど分岐型の脂肪族ジアミン;m−フェニレンジアミン及びp−フェニレンジアミンなどの芳香族ジアミン;シクロヘキサンジアミン、シクロペンタンジアミン、及びシクロオクタンジアミンなどの脂環式ジアミン;などが挙げられる。
ポリアミドの構成成分である単量体としてのジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、ピメリン酸、及びセバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸;フタル酸及びイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;などが挙げられる。
ジアミンとジカルボン酸としては、それぞれ2種類以上の単量体を併用して縮合させてもよい。
ポリアミドとしては、例えば、ポリアミド4(ポリα−ピロリドン)、ポリアミド6(ポリカプロアミド)、ポリアミド11(ポリウンデカンアミド)、ポリアミド12(ポリドデカンアミド)、ポリアミド46(ポリテトラメチレンアジパミド)、ポリアミド66(ポリヘキサメチレンアジパミド)、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6T(ポリヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド9T(ポリノナンメチレンテレフタルアミド)、及びポリアミド6I(ポリヘキサメチレンイソフタルアミド)およびこれらの共重合体などが挙げられる。中でも、ポリアミド6、ポリアミド66がより好ましい。
共重合体であるポリアミドとしては、例えば、ヘキサメチレンアジパミドとヘキサメチレンテレフタルアミドの共重合体、ヘキサメチレンアジパミドとヘキサメチレンイソフタルアミドの共重合体、ヘキサメチレンテレフタルアミドと2−メチルペンタンジアミンテレフタルアミドの共重合体などが挙げられる。
ポリアミドの分子鎖の末端のカルボキシル基又はアミノ基の量を調整して使用することができる。
分子鎖の末端のカルボキシル基又はアミノ基の量を調整する方法としては、例えば、一塩基酸、二塩基酸、モノアミン、及びジアミンなどの末端調整剤を使用することによって分子鎖の末端のカルボキシル基の量を調整する方法、縮重合するジアミンとジカルボン酸の配合量を調整する方法、分子鎖の末端のアミノ基をカルボン酸無水物と反応させて、分子鎖の両末端をカルボキシル基とする方法などが挙げられる。
ポリアミドの分子鎖の末端の官能基として、カルボキシル基を有していれば特に限定されないが、カルボキシル基がアミノ基よりも多いことが好ましい。
ポリアミドのカルボキシル基の総量としては、30mmol/kg以上であることが好ましく、40mmol/kg以上であることがより好ましく、50mmol/kg以上であることがさらに好ましい。ポリアミドのカルボキシル基の総量の上限は、特に限定されないが、200mmol/kg以下であることが好ましい。
ポリアミドが上記範囲内でカルボキシル基を有することにより、カルボキシル基がアミノ基よりもカルボジイミド基との反応性が高いため、ポリアミドと無機化合物フィラーとの間に強固な界面結合を形成しやすく、樹脂組成物として、強度、剛性、及び耐衝撃性などの機械的特性、耐水性、並びに耐溶剤性に優れる。
ポリエステルとは、−CO−O−(エステル)結合を有する高分子化合物であって、例えば、ジオールとジカルボン酸の縮合することで得られるポリエステル及びその共重合体などが挙げられる。
ポリエステルとしては、1種で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
ポリエステルの構成成分である単量体としてのジオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びブチレングリコールなどの脂肪族ジオールなどが挙げられる。
ポリエステルの構成成分である単量体としてのジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、ピメリン酸、及びセバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸;フタル酸及びイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;などが挙げられる。
ジオールとジカルボン酸としては、それぞれ2種類以上の単量体を併用して縮合させてもよい。
ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンアジペートテレフタレート、及びポリトリメチレンテレフタレートなどが挙げられる。
ポリエステルの分子鎖の末端のカルボキシル基又はヒドロキシ基の量を調整して使用することができる。
分子鎖の末端のカルボキシル基又はヒドロキシ基の量を調整する方法としては、例えば、モノヒドロキシ酸、ジヒドロキシ酸、モノアルコール、及びジオールなどの末端調整剤を使用することによって分子鎖の末端のカルボキシル基の量を調整する方法、縮重合するジオールとジカルボン酸の配合量を調整する方法、分子鎖の末端のヒドロキシ基をカルボン酸無水物と反応させて、分子鎖の両末端をカルボキシル基とする方法などが挙げられる。
ポリエステルの分子鎖の末端の官能基として、カルボキシル基を有していれば特に限定されないが、カルボキシル基がヒドロキシ基よりも多いことが好ましい。
ポリエステルのカルボキシル基の総量としては、5mmol/kg以上であることが好ましく、10mmol/kg以上であることがより好ましく、15mmol/kg以上であることがさらに好ましい。ポリエステルのカルボキシル基の総量の上限は、特に限定されないが、200mmol/kg以下であることが好ましい。
ポリエステルが上記範囲内でカルボキシル基を有することにより、カルボキシル基がヒドロキシ基よりもカルボジイミド基との反応性が高いため、ポリエステルと無機化合物フィラーとの間に強固な界面結合を形成しやすく、樹脂組成物として、機械的特性、耐水性、及び耐溶剤性に優れる。
ポリエステルアミドとは、ポリエステルブロックとポリアミドブロックを有する共重合体であって、例えば、任意に選択されたポリエステル及びポリアミドにおいてエステルアミド交換反応等で得られるポリエステルポリアミドなどが挙げられる。
ポリエステルアミドとしては、1種で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。また、ポリエステルブロックとポリアミドブロックとしては、それぞれ2種類以上のブロックを併用してエステルアミド交換反応等を行ってもよい。
ポリエステルアミドの分子鎖の末端の官能基として、カルボキシル基を有していれば特に限定されないが、カルボキシル基がヒドロキシ基及びアミノ基よりも多いことが好ましい。
ポリエステルアミドのカルボキシル基の総量としては、5mmol/kg以上であることが好ましく、10mmol/kg以上であることがより好ましく、15mmol/kg以上であることがさらに好ましい。ポリエステルアミドのカルボキシル基の総量の上限は、特に限定されないが、200mmol/kg以下であることが好ましい。
ポリエステルアミドのカルボキシル基の総量は、ポリアミドとポリエステルに関する上記記載の方法により調整することができる。
ポリエステルアミドが上記範囲内でカルボキシル基を有することにより、樹脂組成物として、機械的特性、耐水性、及び耐溶剤性に優れる。
カルボン酸含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体の共重合体としては、カルボン酸含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体とを、ラジカル重合及びアニオン重合など公知の方法によって重合することで得られる共重合体である。
カルボン酸含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体の共重合体としては、1種で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
カルボン酸含有不飽和ビニル単量体としては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ジクロヘキサンカルボン酸ビニル、及び安息香酸ビニルなどが挙げられる。
不飽和ビニル単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジクロロブタジエン、1,3−ペンタジエン、シクロオクタジエン、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、及びエチルメタクリレートなどが挙げられる。
カルボン酸含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体としては、それぞれ2種類以上の単量体を併用して重合させてもよい。
カルボン酸含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体の共重合体としては、例えば、スチレン−マレイン酸共重合体及びスチレン−ブタジエン−メタクリル酸共重合体などが挙げられる。
該重合体の主鎖又は側鎖のカルボキシル基の量を調整して使用することができる。
主鎖又は側鎖のカルボキシル基又はヒドロキシ基の量を調整する方法としては、例えば、アクリル酸の共重合比率を調整する方法などが挙げられる。
該重合体のカルボキシル基の総量としては、5mmol/kg以上であることが好ましく、10mmol/kg以上であることがより好ましく、15mmol/kg以上であることがさらに好ましい。該重合体のカルボキシル基の総量の上限は、特に限定されないが、200mmol/kg以下であることが好ましい。
該重合体が上記範囲内でカルボキシル基を有することにより、該重合体と無機化合物フィラーとの間に強固な界面結合を形成しやすく、樹脂組成物として、機械的特性、耐水性、及び耐溶剤性に優れる。
本実施の形態において、カルボキシル基含有熱可塑性樹脂におけるカルボキシル基の総量は、ベンジルアルコール中にカルボキシル基含有樹脂を加えて、昇温してカルボキシル基含有樹脂を溶解させて(例えば、170℃で加熱溶解し)、水酸化ナトリウムによって滴定する方法により測定することができる。
(無機化合物フィラー)
本実施の形態において用いられる無機化合物フィラーは、分子中に1つ以上の−N=C=N−(カルボジイミド)基を含有するカップリング剤を含む表面処理剤により表面処理されている。
無機化合物フィラーとしては、例えば、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、及びガラスバルーンなどの珪素化合物;酸化アルミニウム及び酸化チタンなどの金属酸化物;炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウムなどの金属炭酸化物;水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物;カーボンブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、炭素繊維、グラファイト、及びカーボンナノチューブなどの炭素化合物;ゼオライト、ベントナイト、カオリン、パイロフィライト、スメクタイト、マイカ、タルク、トバモライト、及びゾノトライトなどのケイ酸塩化合物;チタン酸カリウム及びホウ酸アルミニウムなどの金属酸化物塩ウイスカ;炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素、及び窒化アルミニウムなどの窒化物ウイスカなどの充填材が挙げられる。
無機化合物フィラーは、1種で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
無機化合物フィラーとしては、機械的強度およびカップリング剤との反応性の観点で、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、チタン酸カリウム、及びホウ酸アルミニウムが好ましく用いられる。中でも、ガラス繊維が特に好ましく用いられる。
無機化合物フィラーを表面処理するために用いられる表面処理剤は、分子中に1つ以上のカルボジイミド基を含有するカップリング剤を含む。
本実施の形態において用いられる分子中に1つ以上のカルボジイミド基を含有するカップリング剤(以下、単に「カップリング剤」と略称する場合がある。)は、特に限定されるものではないが、例えば、(a)少なくとも1つのカルボジイミド基及び少なくとも1つのイソシアネート基を有する化合物(以下、単に「カルボジイミド基含有化合物」と略称する場合がある。)に、(b)アルコキシシラン化合物を反応させることによって得ることができる。
前記カルボジイミド基は、ヘキサメチレンカルボジイミド基、ジフェニルメタンカルボジイミド基、ジシクロへキシルメタンカルボジイミド基、及びテトラメチルキシリレンカルボジイミド基からなる群から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
カップリング剤において、カルボジイミド基含有化合物と、アルコキシシラン化合物とが、カルボジイミド基含有化合物の少なくとも1つのイソシアネート基において共有結合していることが好ましい。
カルボジイミド基含有化合物は、ジイソシアネート化合物を3−メチル−1−フェニル−3−ホスホレン−1−オキシド等公知のカルボジイミド化触媒の存在下に脱炭酸反応させることで得ることができる。
カルボジイミド基含有化合物としては、1種で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
ジイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、及びテトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
これらジイソシアネート化合物を用いることで、ヘキサメチレンカルボジイミド基、ジフェニルメタンカルボジイミド基、ジシクロへキシルメタンカルボジイミド基、及びテトラメチルキシリレンカルボジイミド基からなる群から選ばれる少なくとも1つのカルボジイミド基を分子中に1つ以上含有するカルボジイミド基含有化合物を得ることができる。
ジイソシアネート化合物としては、反応性の観点からジシクロヘキシルメタンジイソシアネートが好ましく用いられ、カルボジイミド基としては、ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド基であることが好ましい。
ジイソシアネート化合物としては、2種類以上のジイソシアネート化合物を併用して縮合させてもよい。
ジイソシアネート化合物をカルボジイミド化することによって末端に2つのイソシアネート基を含有するカルボジイミド基含有化合物を得ることができる。
カルボジイミド基含有化合物の縮合度、すなわち該分子内におけるカルボジイミド基の数は1以上20以下であることが好ましく、1以上10以下であることがより好ましい。カルボジイミド基の数を1〜20の範囲で調整することで、カップリング剤とした際に、表面処理剤として良好な水溶液または水分散液が得られる。
末端に2つのイソシアネート基を有するカルボジイミド基含有化合物に対し、さらにモノイソシアネート化合物を当モル量カルボジイミド化させる方法、またはポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルと当モル量反応させてウレタン結合を生成する方法によってイソシアネート基を1つ含有するカルボジイミド基含有化合物を得ることができる。
モノイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート等が挙げられる。
モノイソシアネート化合物としては、2種類以上のモイソシアネート化合物を併用してカルボジイミド化させてもよい。
ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテルなどが挙げられる。
ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、2種類以上のポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルを併用してウレタン結合を生成させてもよい。
(b)アルコキシシラン化合物としては、例えば、アミノ基又はメルカプト基を含有するアルコキシシラン化合物などが挙げられる。
アミノ基又はメルカプト基を含有するアルコキシシラン化合物としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランなどが挙げられる。中でも、γ−アミノプロピルトリエトキシシランが好ましい。
アルコキシシラン化合物としては、1種で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
(b)アルコキシシラン化合物としてアミノ基を含有するアルコキシシラン化合物を用いることにより、カルボジイミド基含有化合物とは、イソシアネート基とアミノ基が反応することにより、ウレア結合を含有するカップリング剤を得ることができ、(b)アルコキシシラン化合物としてメルカプト基を含有するアルコキシシラン化合物を用いることにより、カルボジイミド基含有化合物とは、イソシアネート基とメルカプト基が反応することにより、チオカーバメート結合を含有するカップリング剤を得ることができる。
本実施の形態において用いられる分子中に1以上のカルボジイミド基を含有するカップリング剤は、(b)アルコキシシラン化合物に代えて、アミノ基又はメルカプト基を含有するアルコキシチタン化合物又はアルコキシアルミニウム化合物を使用することによっても得ることができる。
アルコキシチタン化合物としては、例えば、γ−アミノプロピルトリブトキシチタン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシチタンなどが挙げられ、
アルコキシアルミニウム化合物としては、例えば、γ−アミノプロピルジイソプロピルアルミニウムなどが挙げられる。
表面処理剤によって無機化合物フィラーの表面処理を行う方法としては、例えば、
(イ)カップリング剤を水又は水−アルコール混合液中に分散させる。所定量の無機化合物フィラーをヘンシェルミキサーなどによって攪拌しながら、表面処理剤としてカップリング剤の分散液を滴下又はスプレー噴霧し、加熱、攪拌を続けて反応させる方法、
(ロ)カップリング剤及び無機化合物フィラーを水または水−アルコール混合液中に分散させ、溶液中で反応させる方法が挙げられる。
このとき、必要に応じてアミノシラン化合物など、公知のシランカップリング剤を併用してもよい。
無機化合物フィラーに表面処理を行うには、連続繊維であるガラス繊維を例示して説明すると、紡糸炉に設けられたノズルから引出されたガラス繊維にローラー型アプリケーターなどの公知の方法によりガラス繊維にカップリング剤を付与し、ストランドを加熱、乾燥することによって連続的に反応させ表面処理する方法を好ましく用いることができる。
上記方法で表面処理剤によってガラス繊維を表面処理する際には、2〜20質量%のカップリング剤を含む水分散液を、表面処理剤として用いることが好ましく、3〜15質量%のカップリング剤を含む水分散液を用いることがより好ましい。
2質量%以上の水分散液を用いることで、十分な量のカップリング剤をガラス繊維の表面に付着させることができ、また、20質量%以下の水分散液を用いることで、カップリング剤同士の縮合反応を最小限とすることができる。
ガラス繊維に表面処理させる量としては、表面処理剤付着量が0.1〜1.5質量%であることが好ましく、0.3〜1.0質量%であることがより好ましい。
表面処理剤付着量が0.1質量%以上であることにより、良好な機械的特性を得ることができ、また、表面処理剤付着量が1.5質量%以下であることにより、良好な流動性および成形性を維持することができる。
本実施の形態において、表面処理剤付着量とは、下記実施例に記載の方法により求められる値である。
表面処理剤で無機化合物フィラーの表面処理する際には、表面処理剤がポリウレタン樹脂及び/又はカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体の共重合体を含むことが好ましい。
ポリウレタン樹脂とは、多官能ヒドロキシ化合物と多官能イソシアネートとから得られる。ポリウレタン樹脂は、ポリウレタン樹脂エマルジョンとして表面処理剤に含有させることが好ましく、市販品として種々のものが入手可能である。
ポリウレタン樹脂を含む表面処理剤を用いて無機化合物フィラーを表面処理することによって表面にフィルムが形成され毛羽立ちや飛散を防止する効果がある。
ポリウレタン樹脂を含む表面処理剤により無機化合物フィラーに付着させる際には、表面処理剤を構成する水分散液中に当該ポリウレタン樹脂を固形分として1〜15質量%含有させることが好ましく、1〜10質量%含有させることがより好ましく、2〜9質量%含有させることがさらに好ましい。
表面処理剤を構成する水分散液にポリウレタン樹脂を1質量%以上の固形分として含有させることで毛羽立ちを防止することができ、15質量%以下とすることで過剰なポリウレタン樹脂の付着を防止することができる。
ポリウレタン樹脂としては、1種で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体の共重合体は、ポリウレタン樹脂と類似のフィルム形成効果を奏する。カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体の共重合体は、当該重合体エマルジョンとして表面処理剤に含有させることが好ましい。
カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体としては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、及び無水シトラコン酸などがあげられるが、無水マレイン酸が好ましく用いられる。
不飽和ビニル単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジクロロブタジエン、1,3−ペンタジエン、シクロオクタジエン、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、及びエチルメタクリレートなどが挙げられるが、ブタジエン及びスチレンが好ましく、ブタジエンがより好ましい。
カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体との共重合体としては、無水マレイン酸−ブタジエン共重合体が好ましい。
カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体の共重合体の平均分子量は2000以上であることが好ましい。該共重合体の化学的作用は必ずしも明確ではないが、機械的特性をバランスよく向上させる効果がある。
カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体としては、それぞれ2種類以上の単量体を併用して重合させてもよい。
カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体の共重合体を含む表面処理剤により無機化合物フィラーに付着させる際には、表面処理剤を構成する水分散液中に当該共重合体を固形分として1〜15質量%含有させることが好ましく、1〜10質量%含有させることがより好ましく、2〜9質量%含有させることがさらに好ましい。
表面処理剤を構成する水分散液に当該共重合体を固形分として1質量%以上含有させることにより、強度、耐衝撃性が向上し、15質量%以下とすることで過剰な当該重合体の付着を防止することができる。
カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体の共重合体としては、1種で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
(樹脂組成物)
本実施の形態の樹脂組成物は、カルボキシル基含有熱可塑性樹脂と、分子中に1つ以上のカルボジイミド基を含有するカップリング剤を含む表面処理剤によって表面処理された無機化合物フィラーと、を含む樹脂組成物である。
本実施の形態における樹脂組成物を製造する方法としては、例えば、単軸又は多軸押出機によってカルボキシル基含有熱可塑性樹脂を溶融させた状態で(溶融樹脂)、表面処理された無機化合物フィラーと混練する方法が挙げられる。
溶融混練することで得られる樹脂組成物は、ストランド状に吐出された後、水冷又は空冷などの方法によって冷却固化させ、ペレタイズすることによりペレットとして得ることができる。
ガラス繊維などの連続した繊維を用いる場合には、表面処理された繊維のロービングに溶融樹脂を含漬させて冷却固化した後にペレタイズするプルトルージョン法により、樹脂組成物を得ることもできる。
プルトルージョン法で複合化することで、ペレットの長さとガラス繊維の長さが等しい長繊維含有ペレットとして樹脂組成物を得ることができる。
本実施の形態において、表面処理剤によって表面処理された無機化合物フィラーの配合量としては、カルボキシル基含有熱可塑成樹脂100質量部に対し、1〜300質量部であることが好ましく、4〜200質量部であることがより好ましく、10〜150質量部であることがさらに好ましい。該配合量を1質量部以上とすることで機械的強度の補強効果が得られ、300質量部以下とすることによって良好な成形性を保つことができる。
本実施の形態の樹脂組成物は、押出成形、射出成形、プレス成形などの公知の方法により、成形することにより成形品を得ることができる。
本実施の形態の樹脂組成物からなる成形品は、自動車部品、家電部品、電子部品、住宅設備、家具、風力発電タービン、太陽電池モジュール用フレーム、熱交換器などに用いることができる。
以下、本実施の形態を実施例及び比較例によってさらに具体的に説明するが、本実施の形態はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<合成例1>
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(エボニク社製 VESTANAT H12MDI)540gと、カルボジイミド化触媒として、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド(東京化成工業社製)2.9gを180℃で15時間反応させ、イソシアネート末端ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド基含有化合物(縮合度4)を得た。得られたイソシアネート末端ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド基含有化合物に重合度約12のポリエチレングリコールモノメチルエーテル(東京化成工業社製)260gを滴下し、150℃で5時間反応させた。次いで反応温度を40℃に調整し、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学社製 KBM903TMI)90gを滴下し、1時間反応を続けて、カップリング剤を得た。以下、「カップリング剤1」と称する。
<合成例2>
m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(CYTEC INDUSTRIES社製 TMXDI)800gとカルボジイミド化触媒16gを180℃で20時間反応させイソシアネート末端m−テトラメチルキシリレンカルボジイミド基含有化合物(縮合度5)を得た。得られたイソシアネート末端テトラメチルキシリレンカルボジイミド基含有化合物に重合度12のポリオキシエチレンモノメチルエーテルを290g滴下し、140℃で6時間反応させた。次いで反応温度を40℃に調整し、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン90gを滴下し、1時間反応を続けて、カップリング剤を得た。以下、「カップリング剤2」と称する。
<合成例3>
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート540gとカルボジイミド化触媒2.9gを180℃で15時間反応させ、イソシアネート末端ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド(縮合度4)を得た。得られたイソシアネート末端ジシクロヘキシルメタンカルボジイミドに重合度約12のポリエチレングリコールモノメチルエーテル550gを滴下し、150℃で5時間反応させた。次いで温度を80℃に調整し、蒸留水を1000g加え、カルボジイミド樹脂エマルジョンを得た。以下、「カルボジイミド樹脂エマルジョン」と称する。
カップリング剤1、カップリング剤2、及びカルボジイミド樹脂エマルジョンの他に、以下の実施例及び比較例に用いた各種材料は以下の通りである。
ポリアミド6:宇部興産株式会社製 UBEナイロン(登録商標)1013B 末端カルボキシル基濃度 65mmol/kg
ポリアミド66:旭化成ケミカルズ株式会社製 レオナ(登録商標)1200 末端カルボキシル基濃度 75mmol/kg
ガラス繊維:セントラル硝子株式会社社製 ECG−150を500ヒートクリーニング処理し、集束剤を除去して用いた。
ポリウレタンエマルジョン:大日本インキ株式会社製(商品名)ボンディック1050
無水マレイン酸−ブタジエン共重合体エマルジョン:三洋化成株式会社製 アクロバインダー(登録商標)BG−7
<実施例1〜6、比較例1〜5>
表1に示すような配合比率で、カップリング剤1、カップリング剤2、ポリウレタン樹脂エマルジョン、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体を含んでなる共重合体エマルジョンを配合し分散させて、表面処理剤を作成した。
ポリウレタン樹脂エマルジョンと、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体を含んでなる共重合体エマルジョンについては、固形分含有量として、表1の配合比率となるように配合した。
それぞれの表面処理剤を、ローラーアプリケーターによってガラス繊維の表面に付着させ、しかる後に乾燥して水分を除去することで表面処理されたガラス繊維束を得た。これを3mmの長さに切断してガラス繊維チョップドストランドを得た。
得られたガラス繊維チョップドストランドとポリアミド6を250℃で、ポリアミド66を290℃で溶融混合し、冷却ペレットを得た。得られたペレットを射出成形機を用いて物性測定用試験片に成形し、下記に示す方法で諸物性を測定した。
(1)引張試験
ASTM D638に準じて、測定した。具体的には、射出成形機[PS−40E:日精樹脂株式会社製]を用いて、射出+保圧時間25秒、冷却時間15秒、金型温度80℃、溶融樹脂温度290℃に設定し、ASTM1号の成形片を成形した。得られた成形片を引張試験機(インストロン社製)によって測定した。
(2)アイゾッド衝撃試験
ASTM D256に準じて、測定した。具体的には、射出成形機[PS−40E:日精樹脂株式会社製]を用いて、射出+保圧時間25秒、冷却時間15秒、金型温度80℃、溶融樹脂温度290℃に設定し、ASTM1号の成形片を成形した。得られた成形片にノッチ加工を施し、Izod衝撃試験機(東洋精機社製)によって測定した。
(3)表面処理剤付着量
表面処理剤により表面処理されたガラス繊維を、10g精秤した後、650℃の電気炉において1時間加熱した。表面処理剤付着量を下記式により求めた。
表面処理剤付着量=(10−加熱後の重量)/10×100
以上、表1に示される通り、実施例1〜6は、比較例1〜5よりもそれぞれ機械的特性に優れることがわかった。
本発明の樹脂組成物は、強度、剛性、及び耐衝撃性などの機械的特性に優れるため、自動車部品など、軽量性と高度な機械的物性が要求される成形品として好適に利用することができる。

Claims (6)

  1. カルボキシル基含有熱可塑性樹脂と、分子中に1つ以上のカルボジイミド基を含有するカップリング剤を含む表面処理剤によって表面処理された無機化合物フィラーと、を含む樹脂組成物。
  2. 前記カルボキシル基含有熱可塑性樹脂が、ポリアミドである、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記カルボジイミド基が、ヘキサメチレンカルボジイミド基、ジフェニルメタンカルボジイミド基、ジシクロへキシルメタンカルボジイミド基、及びテトラメチルキシリレンカルボジイミド基からなる群から選ばれる少なくとも1つである、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記無機化合物フィラーが、ガラス繊維である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記表面処理剤が、ポリウレタン樹脂を、さらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 前記表面処理剤が、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と不飽和ビニル単量体の共重合体を、さらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
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