JP5282715B2 - 力検出ユニット及び力検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、力検出ユニット及び力検出装置に関し、特に圧電性の梁を挟む二対の上下電
極により厚みすべり振動を励起し、二対の厚みすべり振動の位相を互いに180度異なら
せて励振した屈曲振動を利用した力検出ユニットと、これを用いて構成した力検出装置に
関するものである。
力検出ユニット及び力検出装置は、従来から自動車、航空機、ロケットから各種プラン
トの異常振動監視等まで、広く使用されている。特許文献1には、応力感応素子に双音叉
型圧電振動子を用いた加速度検知ユニットと、加速度センサーが開示されている。
図6は加速度検知ユニット71の構成を示す斜視図であり、Z軸方向が加速度検出軸方
向である。加速度検知ユニット71は、外枠部材75と、応力感応部と該応力感応部を挟
む2つの固定端部80a、80bとを有する双音叉型圧電振動素子80と、を備えている
。外枠部材75は、矩形状で細長い四角柱状の2個の部材75a、75bと、短い四角柱
状の2個の部材75c、75dと、の夫々の端を接合して構成されている。外枠部材75
と双音叉型圧電振動素子80の圧電基板とは、同一の圧電材料より一体的に形成される共
に、前記圧電基板は、外枠部材75の厚さより薄く、且つ外枠部材75の一方の面と平行
に形成されている。
外枠部材75の一方の対向する短辺部材75c、75dには、夫々双音叉型圧電振動素
子80の2つの固定端部80a、80bが接合され、外枠部材75の他方の対向する長辺
部材75a、75bには、夫々溝部77a、77bが形成されている。溝部77a、77
bより部材75d側を固定端とし、溝部77a、77bより部材75c側を自由端(可動
端)とする。固定端側を例えば、図示しない基台に図中の黒点部で固定し、自由端側にZ
軸方向(図中上下方向)の加速度Gを印加する場合に、溝部77a、77bのほぼ中央部
より可撓するように形成されている。
図6に示すように自由端側にZ軸方向の加速度Gが加えられると、溝部77a、77b
がほぼ中央部を支点として撓み、その結果、部材75cに連結した双音叉型圧電振動素子
80に圧縮あるいは伸張の応力が作用する。双音叉型圧電振動素子80に応力が作用する
と、双音叉型圧電振動素子80の共振周波数が変化する。双音叉型圧電振動素子80の周
波数変化量は印加される応力に比例するので、周波数変化量から印加された応力(加速度
×質量)、つまり加速度が測定できると、開示されている。
特開2008−309731公報
加速度センサー、力検出装置等に対しては、小型化への強い要請がある。しかしながら
、従来の加速度検知ユニット(力検出ユニット)、例えば特許文献1に開示された加速度
検知ユニットを小型化する場合には、音叉型圧電振動素子の小型化が必要となる。音叉型
圧電振動素子を小型化すると応力検出感度が低下するという問題があった。
音叉型圧電振動素子の応力感度は、その振動腕の幅の3乗に反比例し、長さの2乗に比
例する。つまり、振動腕の長さ短くすると感度が低下する。また、応力感度を増加すべく
振動腕の幅を狭くすると、励振電極、引出電極の形成が難しくなる。また、振動腕の幅を
細くすると熱弾性損失が増加し、音叉型圧電振動素子のQ値が劣化するという問題もあっ
た。
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、力検出感度が良く、小型化に適し
た力検出ユニット及び力検出装置を提供することにある。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の
形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]力検出感度が良く、小型化に適した力検出ユニットを実現するため、本発
明に係る力検出ユニットは、厚さ方向に可撓性を有する薄板状の第1及び第2枠体と、前
記第1及び第2枠体の夫々の対向する辺を連結し、厚さ方向の電界によりすべり歪みによ
る振動をする第1及び第2梁と、前記第1及び第2梁の中央領域を回避した、前記第1及
び第2梁の上面及び下面に形成された上部電極及び下部電極と、を備え、前記第1及び第
2梁の延長方向に沿う前記第1及び第2枠体の各一辺を結合し、前記第1及び第2梁は、
前記上部電極及び下部電極に駆動信号が印加されたときに生じるすべり歪みによる振動に
より、屈曲振動が励振されるように構成されたことを特徴とする。
前記第1及び第2梁夫々に励起する互いに位相の異なる2つの厚みすべり振動を利用し
て、前記第1及び第2梁夫々に屈曲振動を励振する。前記第1及び第2梁に加わる力によ
って梁の屈曲振動の共振周波数が変化するので、該周波数変化を力検出に用いる。従って
音叉型圧電振動素子に比較し、小型化しても電極形成が容易であり、検出感度が維持でき
るという効果がある。また、屈曲振動が励振される第1及び第2梁を差動的に動作させる
ことにより、力検出感度を倍増させることができるという効果がある。また、差動動作に
より、第1及び第2梁がピックアップする不要振動、例えば他軸方向の振動を低減するこ
とができるという効果がある。
[適用例2]また、力検出ユニットは、前記第1梁の底面が前記第1枠体の底面と同一
平面上にあり、前記第2梁の上面が前記第2枠体の上面と同一平面上にあることを特徴と
する適用例1に記載の力検出ユニットである。
力検出ユニットは、前記第1枠体の厚さ方向の中心線より下部に前記第1梁を形成し、
前記第2枠体の厚さ方向の中心線より上部に前記第2梁を形成した構造であるので、力検
出ユニットに厚さ方向の力が加わった際に、前記第1梁と前記第2梁とに生じる応力は、
一方が伸長応力、他方が圧縮応力となる。つまり、前記第1梁と前記第2梁との共振周波
数は互いに逆に変化する。つまり、前記第1梁と前記第2梁とを差動動作させることがで
きるので、力の検出感度が倍増し、第1及び第2梁に生じる不要振動、例えば他軸方向の
振動を低減することができるという効果がある。
[適用例3]また、力検出ユニットは、前記第1及び第2の枠体が、前記第1及び第2
梁と平行する部材の上下面の少なくとも一方に溝部を有することを特徴とする適用例1に
記載の力検出ユニットである。
前記第1及び第2梁と平行する前記第1及び第2の枠体の部材に夫々溝部を形成するこ
とにより、前記第1及び第2の枠体が厚さ方向の力の印加により溝部より容易に撓むよう
に構成すること可能となり、小さな力も検出できるようになり、力の検出範囲が広がると
いう効果がある。
[適用例4]また、力検出ユニットは、前記第1及び第2梁の夫々の両側で、前記第1
及び第2の枠体の前記対向する辺から夫々前記第1及び第2梁と平行で、前記第1及び第
2の枠体の夫々の中心部に向かって延在するカウンタービームを有し、前記カウンタービ
ームは、前記第1及び第2梁の前記屈曲振動による変位を相殺するように変位することを
特徴とする適用例1に記載の力検出ユニットである。
前記第1及び第2梁夫々の両側に前記第1及び第2梁と平行に前記カウンタービームを
配置することにより、前記第1及び第2梁の前記屈曲振動による変位を相殺するように、
前記カウンタービームが変位するので、前記第1及び第2梁の振動漏れを低減するこがで
きる。その結果、第1及び第2梁のQ値を高めると共に、力検出ユニットの検出精度を高
めることができるという効果がある。
[適用例5]本発明の力検出装置は、適用例1乃至4の何れかに記載の力検出ユニット
と、前記第1及び第2梁の屈曲振動、又は厚みすべり振動の周波数変化を検出する検出部
と、を備えたことを特徴とする力検出装置である。
適用例1乃至4の何れかに記載の力検出ユニットを用いれば、前記第1及び第2梁の屈
曲振動を互いに差動動作させ、その周波数変化を前記検出部で検出することにより、検出
感度が倍増した力検出装置が構成できるという効果がある。また、前記第1及び第2梁の
屈曲振動の振動漏れを低減し、検出感度が優れ、他軸感度を抑圧し、検出範囲の広い力検
出装置が構成できるという効果がある。
本発明に係る力検出ユニット1の構成を示す、(a)は平面図、(b)はP−Pにおける断面図、(c)、(d)は枠体3、4の平面図。 (a)、(b)、(c)は、夫々図1(a)のQ1−Q1、Q2−Q2、Q3−Q3に於ける断面図。 第1梁(或いは第2梁)の振動モードを説明する要部拡大断面図。 (a)、(b)は、力検出ユニット1が印加された力Fにより変形する様子を示す断面図。 本発明の力検出装置の構成を示す断面図。 従来の加速度検知ユニットの構成を示す斜視図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施
形態に係る力検出ユニット1の構成を示す概略図であり、同図(a)は平面図、同図(b
)はP−Pに於ける断面図である。図1(c)、(d)は圧電基板2の構造の理解をはか
るため2つに分けて、第1及び第2梁5、15と、カウンタービーム6、7及び16、1
7を省略して示した平面図で、夫々を枠体3、4と称す。但し、第1及び第2梁5、15
の取付位置を示すために破線5、15で示している。
力検出ユニット1は、厚さ方向、図1(a)ではY軸方向に可撓性を有する薄板状の第
1及び第2枠体3、4と、厚さ方向の電界によりすべり歪が発生することで例えば厚みす
べり振動をする第1及び第2梁5、15と、を備え、第1及び第2枠体3、4の構成要素
として後述する部材3bと部材3dとの間に第1梁5を連結し、部材4bと部材4dとの
間に第2梁15を連結した構成を備えている。更に、第1梁5の両側で、第1枠体3の対
向する部材3b、3dから第1梁5と平行に枠体3の中心領域に夫々延在するカウンター
ビーム6、7を備えている。同様に、第2梁15の両側で、第2枠体4の対向する部材4
b、4dから第2梁15と平行に枠体4の中心領域に夫々延在するカウンタービーム16
、17を備えている。
第1枠体3は、図1(c)に示す平面図のように、同じ厚さ(Y軸方向)の4個の部材
3a、3b、3c、3dより成り、部材3aの一方の端部と部材3bの一方の端部とを接
合し、部材3bの他方の端部と部材3cの一方の端部とを接合し、部材3cの他方の端部
と部材3dの一方の端部とを接合し、部材3dの他方の端部と部材3aの他方の端部とを
接合して、中空平板の枠体3が構成される。
同様に、図1(d)に示す平面図のように、第2枠体4は、同じ厚さ(Y軸方向)の4
個の部材4a、4b、4c、4dより成り、部材4aの一方の端部と部材4bの一方の端
部とを接合し、部材4bの他方の端部と部材4cの一方の端部とを接合し、部材4cの他
方の端部と部材4dの一方の端部とを接合し、部材4dの他方の端部と部材4aの他方の
端部とを接合して、中空平板の枠体4が構成される。
なお、第1及び第2枠体3、4の部材3a、3c及び部材4a、4cの中央部の上下面
の少なくとも一方には細い溝部30が形成され、厚さ方向(Y軸方向)に溝部30より撓
み易い構造となっている。
尚、第1枠体3、第2枠体4として、複数の部材を接合した構成としたが、複数の部材
同士が一体的に形成された構成であってもよい。
第1梁5とカウンタービーム6、7の厚さ(Y軸方向)は略同一であり、第1枠体3の厚さより薄く形成される。第1梁5及びカウンタービーム6、7の底面と、第1枠体4の底面とは同一平面上となるように構成される。
また、第2梁15とカウンタービーム16、17の厚さは略同一であり、第2枠体4の厚さよりも薄く形成される。第2梁15及びカウンタービーム16、17の上面と、第1枠体4の上面とは同一平面上となるように構成される。
第1枠体3の部材3cの外側側面と、第2枠体4の部材4aの外側側面とは結合され、第1及び第2枠体3、4は共に一体化されて、圧電基板2が形成される。
つまり、第1梁5及びカウンタービーム6、7は、圧電基板2の厚さ方向(Y軸方向)の中心線より下側に形成されており、第2梁15及びカウンタービーム16、17は、圧電基板2の厚さ方向(Y軸方向)の中心点を含む平面(仮想面)より上側に形成されている。
図1(a)、図2(a)、(b)に示すように、第1及び第2梁5、15の中央領域を
避け、第1梁5の上面には上部電極10a、11aが、第2梁15の上面には上部電極2
0a、21bが形成されている。また第1梁5の下面には下部電極10b、11bが、第
2梁15の下面には下部電極20b、21bが形成されている。
更に、第1及び第2梁5、15の上部電極10a、11a及び20a、21aからは引
出電極10c、11c及び20c、21cが延在され、力検出ユニット1の端に形成され
たパッド電極(図示せず)と接続されている。同様に、下部電極10b、11b及び20
b、21bからは引出電極10d、11d及び20d、21dが延在され、力検出ユニッ
ト1の端に形成されたパッド電極(図示せず)と接続されている。
図1(a)に示した枠体3の引出電極10c、11c、10d、11dと、枠体4の引
出電極20c、21c、20d、21dと、は一例であり、種々の引出方法がある。要は
第1及び第2枠体3、4の部材3b、4b側(自由端側)をY軸方向に可撓させると、力
検出ユニット1の固定端側(部材3d、4d側)に引出電極のパッド電極を設けることが
望ましい。
力検出ユニット1の圧電基板2は、第1枠体3と第2枠体4とが一体的に結合されたも
のと説明したが、実際は圧電基板をフォトリソグラフィ技法とエッチング手法を用いて材
料となる一つの圧電基板に第1枠体3と第2枠体4と形成するよう加工する方法が望まし
い。圧電基板としては、例えば水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、ランガサ
イト等がある。水晶基板を用いる場合、ATカット水晶基板(AT板)、BTカット水晶
基板(BT板)、Yカット水晶基板(Y板;水晶の結晶軸Yに垂直な基板)などがある。
AT板、BT板、Y板を用いれば、厚み方向に電圧を印加することにより、すべり歪が発
生し厚みすべり振動を容易に励振することができる。
図1、2に示した例は平板状の水晶基板2を加工した例で、水晶の結晶軸方向によりエ
ッチング速度が異なるため、図1(c)、(d)に示すように水晶基板2の基板面に垂直
ではなく、傾斜面3’a、3’b、3’c、3’d、4’a、4’b、4’c、4’dが
形成される。
第1梁5と、カウンタービーム6、7と、開口部8a、8bとは、圧電基板2の上面か
らエッチングを進めるので、第1梁5と、カウンタービーム6、7とは圧電基板2の底部
に形成される。
一方、第2梁15と、カウンタービーム16、17と、開口部18a、18bとは、圧
電基板2の下面からエッチングを進めるので、第2梁15と、カウンタービーム16、1
7とは圧電基板2の上面に形成される。
図3は、第1梁5の振動姿態を説明するための要部拡大断面図で、上部電極10aと下
部電極11bとを接続し、上部電極11aと下部電極10bとを接続するように引出電極
が結線されている。つまり、電極10aと10bに励振電圧を印加すると、第1梁5の図
中左方領域の電界と、図中右方の領域の電界とを互いに異ならせることができ、この電界
の位相が互いに180度異なることにより、互いに位相の異なるすべり歪によって厚みす
べり振動を励振させることができる。この厚みすべり振動により、ある瞬間には、第1梁
5内部には図3の波線で示すような変位が生じ、第1梁5の上部には中心方向に向かって
の変位が生じ、第1梁5の下部には両端部方向へ向かって変位が生じる。また、ある瞬間
には、第1梁5の上部には両端部方向へ向かっての変位が生じ、第1梁5の下部には中心
方向に向かって変位が生じる。
この変位により第1梁5には実線で示すY軸方向の屈曲振動が励振される。つまり、第
1梁5上に形成した上部電極10a、11a及び下部電極10b、11bへの電圧の印加
状態により、第1梁5に屈曲振動を駆動することが可能となる。
第2梁15についても同様であるので、説明を省略する。
第1及び第2梁5、15には、梁5、15の寸法(長さ、幅等)に依存する周波数の低
い屈曲振動と、梁5、15の厚さの逆数に比例する周波数の高い厚みすべり振動が同時に
励起される。屈曲振動と厚みすべり振動とは、周波数が大きく離れているので、駆動用の
発振器を互いに別に用意する。屈曲振動の周波数変化は力検出に用い、安定度の高い厚み
すべり振動の周波数は、その周波数温度特性を利用して、力検出ユニット1の温度検出に
用いて、屈曲振動の共振周波数の温度補正に用いることができる。
本発明の力検出ユニット1を基台40に導電性接着35を介して接続、固定した場合の
動作について、図4を用いて説明する。図4(a)、(b)は、図1(a)のQ1−Q1
及びQ2−Q2に於ける断面図である。
−Y軸方向に力F、あるいは+Y軸方向に加速度αが力検出ユニット1に加わると、図
4(a)、(b)に示すように、第1及び第2梁5、15は溝部30より−Y軸方向に撓
むことになる。この際、圧電基板2の厚さ方向の中心線Lより下側に位置する第1梁5に
は圧縮応力が加わり、該第1梁5の屈曲振動の周波数は減少する。一方、圧電基板2の厚
さ方向の中心線Lより上側に位置する第2梁15には引張(伸長)応力が加わり該第2梁
15の屈曲振動の周波数は増加する。
また、+Y軸方向に力F、あるいは−Y軸方向に加速度αが力検出ユニット1に加わる
と、第1及び第2梁5、15は溝部30より+Y軸方向に撓むことになり、第1梁5には
引張(伸長)応力が加わり、該第1梁5の屈曲振動の周波数は増加し、第2梁15には圧
縮応力が加わり該第2梁15の屈曲振動の周波数は減少する。
電極10a、10bと、電極11a、11bとに印加する電圧を互いに逆位相とするこ
とにより、第1及び第2梁5、15には、屈曲振動が励振される。屈曲振動をする梁に伸
長(引張)応力、或いは圧縮応力を加えると梁の共振周波数が変化し、伸長(引張)応力
では共振周波数は増加し、圧縮応力では減少する。梁の共振周波数の変化分と、印加する
応力とは略比例するが、力検出ユニット1の検出精度を期する場合には、梁に印加する力
と、梁の屈曲振動の周波数変化分との対応表を記憶装置に格納して用いればよい。
力検出軸方向のY軸方向に力F、あるいは加速度αを加えることにより、第1梁5の屈
曲振動の周波数変化と、第2梁15の屈曲振動の周波数変化とは互いに逆に変化する。つ
まり、第1及び第2梁5、15を差動動作させることができる。差動動作の利点は、周知
のように周波数感度、即ち力検出感度が2倍になることである。また、第1及び第2梁5
、15の共振周波数の差をとることにより、不要振動、例えば他軸方向の感度を低減する
こと等が可能である。
図1に示す力検出ユニット1では、第1梁5の両端部と枠体3との結合部の両側で、第
1梁5と同一平面上に枠体3の部材3b、3dより第1梁5に平行に中央部に延びるカウ
ンタービーム6、7を夫々形成する。同様に、第2梁15の両端部と枠体4との結合部の
両側で、第2梁15と同一平面上に枠体4の部材4b、4dより第2梁15に平行に中央
部に延びるカウンタービーム16、17を夫々形成する。
カウンタービーム6、7、16、17は夫々片持ち梁であり、第1及び第2梁5、15
の幅の中心線に対し、対称に形成されている。
カウンタービーム6、7、16、17の機能は、第1及び第2梁5、15がY軸方向に
変位する際に、この変位と逆方向に変位することで枠体への振動の伝播を抑え、第1及び
第2梁5、15の振動漏れを少なくするように働く。
図1に示した第1及び第2梁5、15夫々に励起する互いに位相の異なる2つの厚みす
べり振動を利用して、第1及び第2梁5、15夫々に屈曲振動を励振する。第1及び第2
梁5、15に加わる力によって梁の屈曲振動の共振周波数が変化するので、該周波数変化
を力検出に用いる。従来の音叉型圧電振動素子に比較し、小型化しても電極形成が容易で
あり、検出感度が維持できるという効果がある。また、屈曲振動が励振される第1梁と第
2梁5、15とを差動的に動作させることにより、力検出感度を倍増させることができる
という効果がある。また、差動動作により、第1及び第2梁5、15がピックアップする
不要振動、例えば他軸方向の振動を低減することができるという効果がある。
また、力検出ユニット1は、第1枠体3の厚さ方向の中心線より下部に第1梁5を形成
し、第2枠体4の厚さ方向の中心線より上部に第2梁15を形成した構造であるので、力
検出ユニット1に厚さ方向の力が加わった際に、第1梁5と第2梁15とに生じる応力は
、一方が伸長応力、他方が圧縮応力となる。つまり、前記第1梁と前記第2梁との共振周
波数は互いに逆に変化する。つまり、第1梁5と第2梁15とを差動動作させることがで
きるので、力の検出感度が倍増し、第1及び第2梁5、15生じる不要振動、例えば他軸
方向の振動を低減することができるという効果がある。
第1及び第2梁5、15と平行する第1及び第2の枠体3、4の部材に夫々溝部30を形
成することにより、第1及び第2の枠体3、4が厚さ方向の力の印加により溝部より容易
に撓むように構成すること可能となり、小さな力も検出できるようになり、力の検出範囲
が広がるという効果がある。
また、第1及び第2梁5、15の夫々の両側に第1及び第2梁5、15と平行にカウン
タービーム6、7及び16、17を配置することにより、第1及び第2梁5、15の屈曲
振動による変位を相殺するように、カウンタービーム6、7及び16、17が変位するの
で、第1及び第2梁5、15の振動漏れを低減するこができる。その結果、第1及び第2
梁5、15のQ値を高めると共に、力検出ユニットの検出精度を高めることができるとい
う効果がある。
図5は本発明の力検出装置50の断面図の一例である。力検出装置50は、図1に示した力検出ユニット1と、力検出ユニット1の第1及び第2梁5、15の屈曲振動、又はすべり歪みによる厚みすべり振動の周波数変化を検出する検出部55と、力検出ユニット1と検出部55とを収容するパッケージ51と、を備えている。
検出部55は、第1及び第2梁5、15を励振するための発振回路と、該発振回路の出力周波数を演算処理する演算回路とを備えたIC等の電子部品を含んでいる。パッケージ51は、パッケージ本体51aと、蓋部材51bとからなり、パッケージ本体51aの外底部には外部接続端子52が形成されている。パッケージ本体51aの内部には力検出ユニット1を例えば、導電性接着材53を介して搭載するための台座53が設けられている。検出部55はパッケージパッケージ本体51aの内部に形成された内部電極に接続される。内部電極と外部接続端子52とは導通されている。
適用例1乃至4の何れかに記載の力検出ユニット1を用いれば、前記第1及び第2梁の屈曲振動を互いに差動動作させ、その周波数変化を前記検出部で検出することにより、検出感度が倍増した力検出装置が構成できるという効果がある。
また、前記第1及び第2梁の屈曲振動の振動漏れを低減し、検出感度が優れ、他軸感度を抑圧し、検出範囲の広い力検出装置が構成できるという効果がある。
1…力検出ユニット、2圧電基板、3…第1枠体、3a、3b、3c、3d…部材、3’
a、3’b、3’c、3’d、4’a、4’b、4’c、4’d…傾斜面、4…第2枠体
、4a、4b、4c、4d…部材、5…第1梁、6、7、16、17…カウンタービーム
、8a、8b、18a、18b開口部、10a、11a、20a、21b…上部電極、1
0b、11b、20b、21b…下部電極、10c、10d、11c、11d、20c、
20d、21c、21d…引出電極、15…第2梁、30…溝部、35…導電性接着剤、
40…基台、50…力検出装置、51…パッケージ、51a…パッケージ本体、51b…
蓋部材、52…外部接続端子、53…台座、55…検出部

Claims (6)

  1. 開口を有し、厚さ方向に可撓性を備えている第1枠体と
    開口を有し、厚さ方向に可撓性を備えて、前記第1枠体と前記厚さ方向が揃っていて、前記開口どうしが重ならないように前記第1枠体と一部が接続している第2枠体と、
    両端が前記第1枠体の内側に接続されている第1梁と、
    前記第1梁と延びる方向が揃っていて両端が前記第2枠体の内側に接続されている第2梁と、
    前記第1梁の厚さ方向にある一方の面に配置され、前記第1梁の両端部から向かい合うように伸びている一対の第1電極と、
    前記第1梁の厚さ方向にある他方の面に配置され、前記第1電極と供に前記第1梁を挟むように配置されている一対の第2電極と、
    前記第2梁の厚さ方向にある一方の面に配置され、前記第2梁の両端部から向かい合うように伸びている一対の第3電極と、
    前記第2梁の厚さ方向にある他方の面に配置され、前記第3電極と供に前記第2梁を挟むように配置されている一対の第4電極と
    を備え、
    前記第1梁は、前記第1電極及び前記第2電極に駆動信号が印加されたときに起きるすべり歪により、屈曲振動が励振され、
    前記第2梁は、前記第3電極及び前記第4電極に駆動信号が印加されたときに起きるすべり歪により、屈曲振動が励振されることを特徴とする力検出ユニット。
  2. 前記第1梁は、前記第1枠体の前記厚さの中心点を含む仮想平面から離れていて、
    前記第2梁は、前記第2枠体の前記厚さの中心点を含む仮想平面から離れていることを特徴とする請求項1に記載の力検出ユニット。
  3. 前記第1梁の前記一方の面と、前記第1枠体の一方の面とが同一平面上にあり、
    前記第2梁の前記他方の面と、前記第2枠体の他方の面とが同一平面上にあり、
    前記第1梁の前記一方の面と前記第2梁の前記他方の面とは、離れる方向を向いていることを特徴とする請求項1又は2に記載の力検出ユニット。
  4. 前記第1枠体及び第2枠体は、前記開口の方向からの平面視で、前記第1梁と前記第2梁と並ぶ位置で、前記第1梁と前記第2梁とが前記延びる方向と交わる方向に延びる溝部を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の力検出ユニット。
  5. 前記第1枠体の内側から前記第1梁の延びる方向沿って延びていて、前記第1梁の厚さ方向からの平面視で、前記第1梁を挟むように配置されている一対の梁と、
    前記第2枠体の内側から前記第2梁の延びる方向沿って延びていて、前記第2梁の厚さ方向からの平面視で、前記第2梁を挟むように配置されている一対の梁と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の力検出ユニット。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の力検出ユニットと、
    前記第1梁及び第2梁の前記屈曲振動、又は前記すべり歪みによる厚みすべり振動の周波数変化を検出するための電子部品と、
    を備えていることを特徴とする力検出装置。
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