JP5282305B2 - 超音波探触子および超音波診断装置 - Google Patents

超音波探触子および超音波診断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5282305B2
JP5282305B2 JP2009514073A JP2009514073A JP5282305B2 JP 5282305 B2 JP5282305 B2 JP 5282305B2 JP 2009514073 A JP2009514073 A JP 2009514073A JP 2009514073 A JP2009514073 A JP 2009514073A JP 5282305 B2 JP5282305 B2 JP 5282305B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
reception
transmission
signal line
line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009514073A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2008139869A1 (ja
Inventor
武 羽生
勇治 細井
頂之 佐々木
敏久 竹山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2009514073A priority Critical patent/JP5282305B2/ja
Publication of JPWO2008139869A1 publication Critical patent/JPWO2008139869A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5282305B2 publication Critical patent/JP5282305B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B8/00Diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B06GENERATING OR TRANSMITTING MECHANICAL VIBRATIONS IN GENERAL
    • B06BMETHODS OR APPARATUS FOR GENERATING OR TRANSMITTING MECHANICAL VIBRATIONS OF INFRASONIC, SONIC, OR ULTRASONIC FREQUENCY, e.g. FOR PERFORMING MECHANICAL WORK IN GENERAL
    • B06B1/00Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency
    • B06B1/02Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy
    • B06B1/06Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with piezoelectric effect or with electrostriction
    • B06B1/0607Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with piezoelectric effect or with electrostriction using multiple elements
    • B06B1/0611Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with piezoelectric effect or with electrostriction using multiple elements in a pile
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10K11/00Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound in general; Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
    • G10K11/004Mounting transducers, e.g. provided with mechanical moving or orienting device
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B8/00Diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves
    • A61B8/44Constructional features of the ultrasonic, sonic or infrasonic diagnostic device
    • A61B8/4444Constructional features of the ultrasonic, sonic or infrasonic diagnostic device related to the probe
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/42Piezoelectric device making
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/49002Electrical device making
    • Y10T29/49005Acoustic transducer

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)

Description

本発明は、超音波を送受信可能な超音波探触子に関する。そして、本発明は、この超音波探触子を用いた超音波診断装置に関する。
超音波は、通常、16000Hz以上の音波をいい、非破壊および無害でその内部を調べることが可能なことから、欠陥の検査や疾患の診断などの様々な分野に応用されている。その一つに、被検体内を超音波で走査し、被検体内からの超音波の反射波(エコー)から生成した受信信号に基づいて当該被検体内の内部状態を画像化する超音波診断装置がある。この超音波診断装置では、被検体に対して超音波を送受信する超音波探触子が用いられている。この超音波探触子は、送信信号に基づいて機械振動して超音波を発生し、被検体内部で音響インピーダンスの不整合によって生じる超音波の反射波を受けて受信信号を生成する圧電素子を備えて構成される超音波送受信素子が例えばアレイ状に2次元配列されて構成されている。
そして、近年では、超音波探触子から被検体内へ送信された超音波の周波数(基本周波数)成分ではなく、その高調波周波数成分によって被検体内の内部状態の画像を形成するハーモニックイメージング(Harmonic Imaging)技術が研究、開発されている。このハーモニックイメージング技術は、基本周波数成分のレベルに比較してサイドローブレベルが小さく、S/N比(signal to noise ratio)が良くなってコントラスト分解能が向上すること、周波数が高くなることによってビーム幅が細くなって横方向分解能が向上すること、近距離では音圧が小さくて音圧の変動が少ないために多重反射が抑制されること、および、焦点以遠の減衰が基本波並みであり高周波を基本波とする場合に較べて深速度を大きく取れることなどの様々な利点を有している。
このハーモニックイメージング用の超音波探触子は、基本波の周波数から高調波の周波数までの広い周波数帯域が必要とされ、その低周波側の周波数領域が基本波を送信するための送信用に利用され、その高周波側の周波数領域が高調波を受信するための受信用に利用される。このようなハーモニックイメージング用の超音波探触子としては、例えば、特許文献1に開示の装置がある。
この特許文献1に開示の超音波探触子は、被検体にあてがわれて該被検体内に超音波を送信し該被検体内で反射して戻ってきた超音波を受信する超音波探触子であって、所定の第1の音響インピーダンスを有する配列された複数の第1の圧電素子からなる、所定の中心周波数の超音波からなる基本波の、被検体内に向けた送信、および該被検体内で反射して戻ってきた超音波のうちの基本波の受信を担う第1圧電層と、前記第1の音響インピーダンスよりも小さい所定の第2の音響インピーダンスを有する配列された複数の第2の圧電素子からなる、前記第1圧電層の、この超音波探触子が被検体にあてがわれる側の全面に重ねられ、前記被検体内で反射して戻ってきた超音波のうちの高調波の受信を担う第2圧電層とを備えている。特許文献1に開示の超音波探触子は、このような構成によって広い周波数帯域で超音波を送受信することができる。
特開平11−276478号公報
ところで、超音波探触子では、超音波を生成させるための電気信号の送信信号を供給する1組(1対)の配線および超音波を受信することで生成される電気信号の受信信号を取り出す1組(1対)の配線が、超音波探触子を構成する各圧電素子に対して必要である。各圧電素子は、通常、例えば平面視にて数ミリメートルの矩形であり、これらがサブミリメールの間隔で数千個2次元配列される。このため、数千本から数万本の前記配線が狭小な空間に配設されることになるため、前記配線間のクロストークが問題となる。また、前記特許文献1に開示の超音波探触子では、第2圧電層が第1圧電層に重ねられることから、配線の仕方によっては前記配線間隔がより短くなるため、前記配線間のクロストークがより問題となる。さらに、ハーモニックイメージング用の超音波探触子では、例えば、基本波の第2高調波、第3高調波および第4高調波などの高調波も受信されることから、前記配線を伝播する電気信号の周波数が高くなるため、この問題は、重要である。
そして、前記配線間にクロストークが生じることによって、超音波を受信することで生成される受信信号が相対的に減少し、超音波探触子の感度が低下したり、ダイナミックレンジが狭くなったりするなどの装置の性能が低下してしまう。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、配線間のクロストークを低減することができる超音波送受信素子を提供することである。本発明の他の目的は、この超音波送受信素子を備える超音波探触子および超音波診断装置を提供することである。
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。即ち、本発明の一態様に係る超音波送探触子は、送信信号が入力されることで超音波を送信する、無機電圧材料からなる送信用圧電素子と、音波が受信されることで受信信号を出力する、有機圧電材料からなる受信用圧電素子が直接または間接的に積層された積層体と、前記送信用圧電素子へ前記送信信号を供給する1組の送信用信号線および送信用接地線と、前記受信用圧電素子から前記受信信号を取り出す1組の受信用信号線および受信用接地線とを備える超音波送受信素子を複数有し、前記超音波送受信素子のそれぞれについて、前記送信用接地線と前記受信用接地線とは、共通接地線として共通にされており、前記共通接地線前記送信用信号線および前記受信用信号線はそれぞれ前記積層体における互いに異なる側面または稜に配置され、複数の前記超音波送受信素子をアレイ状に2次元配列して構成する、または、一直線上に配列して構成し、前記配列はそれぞれの前記超音波送受信素子が所定間隔の隙間を空けて配列されており、前記隙間には電気的な絶縁材料が充填されていることを特徴とする。
この構成によれば、送信用接地線と受信用接地線とが共通接地線として共通にされているので、配線数が低減されるから、送信用接地線と受信用接地線とが個別である場合に較べて配線間隔がより広くなる。そして、共通接地線と送信用信号線および受信用信号線とは、互いに積層された送信部および受信部における互いに異なる側面または稜に配置され、かつ、受信部と送信部とが互いに積層されているので上下の異なる位置となるから、互いに遠い位置に配設されるため、クロストークが低減可能となる。
そして、本発明の他の一態様に係る超音波診断装置は、上述の超音波探触子を備えることを特徴とする。
この構成によれば、クロストークが低減された超音波探触子を備えた超音波診断装置が提供される。
本発明に係る超音波探触子では、クロストークが低減される。そして、このような超音波送探触子を備える超音波診断装置が提供される。
実施形態における超音波診断装置の外観構成を示す図である。 実施形態における超音波診断装置の電気的な構成を示すブロック図である。 実施形態の超音波診断装置における超音波探触子の平面図である。 実施形態の超音波診断装置の超音波探触子における超音波送受信素子の断面図である。 超音波送受信素子における受信用信号線、送信用信号線および共通接地線の第1態様を示す図である。 超音波送受信素子における受信用信号線、送信用信号線および共通接地線の第2態様を示す図である。 超音波送受信素子における受信用信号線、送信用信号線および共通接地線の第3ないし第9態様を示す図である。 超音波送受信素子における受信用信号線、送信用信号線および共通接地線の比較例を示す図である。
符号の説明
S 超音波診断装置
1 超音波診断装置本体
2 超音波探触子
11 操作入力部
12 送信回路
13 受信回路
14 画像処理部
15 表示部
16 制御部
21 超音波送受信素子
21a〜21d 側面
32 送信部
32−1、32−2、32−3 圧電素子
34 受信部
34−1、34−2、34−3 圧電素子
37 受信用信号線
38 送信用信号線
39 共通接地線
d 引き出し配線
以下、本発明に係る実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(実施形態の構成)
図1は、実施形態における超音波診断装置の外観構成を示す図である。図2は、実施形態における超音波診断装置の電気的な構成を示すブロック図である。図3は、実施形態の超音波診断装置における超音波探触子の平面図である。図4は、実施形態の超音波診断装置の超音波探触子における超音波送受信素子の断面図である。
超音波診断装置Sは、図1および図2に示すように、図略の生体などの被検体に対して超音波を送信すると共に、被検体で反射した超音波の反射波(エコー)を受信する超音波探触子2と、超音波探触子2とケーブル3を介して接続され、超音波探触子2へケーブル3を介して電気信号の送信信号を送信することによって超音波探触子2に被検体に対して超音波を送信させると共に、超音波探触子2で受信された被検体内からの超音波の反射波に応じて超音波探触子2で生成された電気信号の受信信号に基づいて被検体内の内部状態を画像化する超音波診断装置本体1とを備えて構成される。
超音波診断装置本体1は、例えば、図2に示すように、診断開始を指示するコマンドや被検体の個人情報などのデータを入力する操作入力部11と、超音波探触子2へケーブル3を介して電気信号の送信信号を供給して超音波探触子2に超音波を発生させる送信回路12と、超音波探触子2からケーブル3を介して電気信号の受信信号を受信する受信回路13と、受信回路13で受信した受信信号に基づいて被検体内の内部状態の画像を生成する画像処理部14と、画像処理部14で生成された被検体内の内部状態の画像を表示する表示部15と、これら操作入力部11、送信回路12、受信回路13、画像処理部14および表示部15を当該機能に応じて制御することによって超音波診断装置Sの全体制御を行う制御部16とを備えて構成される。
超音波探触子(超音波プローブ)2は、超音波を送受信する超音波送受信素子を複数備えて構成され、例えば、図3に示すように、被検体に対して超音波を放入射する放入射面が揃えられて複数の超音波送受信素子21が線形独立な2方向(図3に示す例では直交する2方向)へm行×n列でアレイ状に2次元配列されて構成される(m、nは、正の正数である)。各超音波送受信素子21は、音響的に分離することを目的に所定間隔の隙間(ギャップ、溝)を空けて配列されており、前記隙間には、超音波を吸収する例えば樹脂などの音響吸収材40が充填されている。この音響吸収材40は、本実施形態では、後述するように、超音波送受信素子21の側面に受信用信号線37、送信用信号線38および共通接地線39が配設されるので、電気的な絶縁材料でもある。音響吸収材40は、耐絶縁性の観点から、例えばポリイミド樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂などが用いられる。
なお、本実施形態では、超音波探触子2は、2次元アレイ振動子である例を示したが、複数の超音波送受信素子が一直線上に配列されたライン振動子であってもよい。また、超音波探触子2は、被検体の表面上に当接して用いられてもよいし、被検体の内部に挿入して、例えば、生体の体腔内に挿入して用いられてもよい。
超音波送受信素子21は、例えば、図4に示すように、被検体に向かって、図略の配線基板上に設けられた吸音層31と、この吸音層31上に設けられた送信部32(圧電素子32−1〜32−3)と、この送信部32上に設けられたバッファ層33と、このバッファ層33上に設けられた受信部34(圧電素子34−1〜34−3)と、この受信部34上に設けられた音響整合層35(35−1、35−2)と、この音響整合層35上に設けられた音響レンズ36と、受信用信号線37と、送信用信号線38と、共通接地線39とを備えて構成される。dは引き出し配線であり、送信部32と送信用信号線38、受信部34と受信用信号線37、送信部32(あるいは受信部34)と共通接地線39とを接合させる。なお本実施形態においては、引き出し配線dは積層の横方向(平面方向)に広がっている配線であり、受信用信号線37、送信用信号線38及び共通接地線39はそれぞれ積層間を橋渡しする配線、つまり積層方向(高さ方向)に伸びている配線である。
なお、本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
吸音層(音響減衰層)31は、送信部32で生成され吸音層31方向に伝播する超音波を再び送信部32に戻らないように減衰して吸収する部材である。また、吸音層31は、受信の際の超音波のうちの画像形成にとって必要とされていない超音波成分を減衰して吸収する部材である。
送信部32は、電気信号の送信信号が入力されることで圧電素子によって生成される超音波を送信するものである。送信部32は、1または複数の圧電素子を備えており、本実施形態では、3個の第1ないし第3圧電素子32−1〜32−3を備え、これら第1ないし第3圧電素子32−1〜32−3が積層されて構成されている。このように多層構造とすることによって単層構造の場合に較べて送信出力(送信パワー)が向上される。第1ないし第3圧電素子32−1〜32−3は、例えばPZT(ジルコンチタン酸鉛系磁器)、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウムおよびチタン酸鉛などの無機圧電材料から形成されている。無機圧電材料の圧電素子は、有機圧電材料から形成される圧電素子に較べて、送信出力が高い。
第1ないし第3圧電素子32−1〜32−3の両面には、電極層が設けられている。第1圧電素子32−1の一方面に設けられた電極層(バッファ層33と第1圧電素子32−1とによって挟まれた電極層)は、接地電極層とされており、側面に設けられた引き出し配線dを介して送信用接地線として機能する共通接地線39に接続されている。第1圧電素子32−1の他方面に設けられた電極層(第1圧電素子32−1と第2圧電素子32−2とによって挟まれた電極層)は、側面に設けられた引き出し配線dを介して送信用信号線38に接続されている。第1圧電素子32−1の他方面に設けられたこの電極層は、第1および第2圧電素子32−1、32−2が互いに積層されているので、第1圧電素子32−1と第2圧電素子32−2とによって共用されており、第2圧電素子32−2の一方面に設けられた電極層でもある。第2圧電素子32−2の他方面に設けられた電極層(第2圧電素子32−2と第3圧電素子32−3とによって挟まれた電極層)は、側面に設けられた引き出し配線dを介して共通接地線39に接続されている。第2圧電素子32−2の他方面に設けられたこの電極層は、第2および第3圧電素子32−2、32−3が互いに積層されているので、第2圧電素子32−2と第3圧電素子32−3とによって共用されており、第3圧電素子32−3の一方面に設けられた電極層でもある。第3圧電素子32−3の他方面に設けられた電極層(第3圧電素子32−3と吸音層31とによって挟まれた電極層)は、側面に設けられた引き出し配線dを介して送信用信号線38と接続されている。これら1組の送信用信号線38および共通接地線39は、ケーブル3を介して送信回路12に接続される。
そして、第1ないし第3圧電素子32−1〜32−3の一方面および他方面にそれぞれ設けられた一対の電極層に1組の送信用信号線38および共通接地線(送信用接地線)39によって供給される送信信号に基づく電圧が印加されることによって、圧電現象の発生により電気信号の送信信号が機械的な振動に変換される。これによって送信部32は、超音波を被検体に向けて送信する。
なお、本実施形態では、送信部32は、3層の第1ないし第3圧電素子32−1〜32−3を備えて構成されたが、1層でも良く、また例えば2層、4層、5層、10層および20層などの他の層数でもよい。
バッファ層33は、送信部32と受信部34とを積層するための部材であり、送信部32と受信部34との音響インピーダンスを整合させる。
受信部34は、バッファ層33を介して送信部32に積層され、超音波が受信されることで圧電素子によって生成される電気信号の受信信号を出力するものである。受信部34は、1または複数の圧電素子を備えており、本実施形態では、3個の第1ないし第3圧電素子34−1〜34−3を備え、これら第1ないし第3圧電素子34−1〜34−3が積層されて構成されている。このように多層構造とすることによって単層構造の場合に較べて受信感度が向上される。第1ないし第3圧電素子34−1〜34−3は、比較的簡単な構造で基本波の周波数からその高調波の周波数まで広い周波数帯域で超音波を受信すべく、例えばポリフッ化ビニリデンやポリウレアなどの有機圧電材料から形成される。一般に、無機圧電材料の圧電素子は、基本波の周波数に対する2倍程度の周波数の超音波しか受信することができないが、有機圧電材料の圧電素子は、基本波の周波数に対する例えば4〜5倍程度の周波数の超音波を受信することができ、受信周波数帯域の広帯域化に適している。なお、受信部34は、受信周波数帯域を広げるために、その厚みを互いに変えた複数の圧電素子を備えるなど広帯域向けの構造を採用することによって無機圧電材料の圧電素子から構成されてもよい。この場合、有機圧電材料が用いられる場合に較べて圧電素子の層数が増大し、配線数が増大する。このため、この点からも有機圧電材料の圧電素子で受信部34が構成される方が有利である。
第1ないし第3圧電素子34−1〜34−3の両面には、電極層が設けられている。第1圧電素子34−1の一方面に設けられた電極層(音響整合層35と第1圧電素子34−1とによって挟まれた電極層)は、側面に設けられた引き出し配線dを介して受信用信号線37に接続されている。第1圧電素子34−1の他方面に設けられた電極層(第1圧電素子34−1と第2圧電素子34−2とによって挟まれた電極層)は、接地電極層とされており、側面に設けられた引き出し配線dを介して受信用接地線として機能する共通接地線39に接続されている。第1圧電素子34−1の他方面に設けられたこの電極層は、第1および第2圧電素子34−1、34−2が互いに積層されているので、第1圧電素子34−1と第2圧電素子34−2とによって共用されており、第2圧電素子34−2の一方面に設けられた電極層でもある。第2圧電素子34−2の他方面に設けられた電極層(第2圧電素子34−2と第3圧電素子34−3とによって挟まれた電極層)は、側面に設けられた引き出し配線dを介して受信用信号線37に接続されている。第2圧電素子34−2の他方面に設けられたこの電極層は、第2および第3圧電素子34−2、34−3が互いに積層されているので、第2圧電素子34−2と第3圧電素子34−3とによって共用されており、第3圧電素子34−3の一方面に設けられた電極層でもある。第3圧電素子34−3の他方面に設けられた電極層(第3圧電素子34−3とバッファ層33とによって挟まれた電極層)は、側面に設けられた引き出し配線dを介して共通接地線39と接続されている。これら1組の受信用信号線37および共通接地線39は、ケーブル3を介して受信回路13に接続される。
そして、被検体に向けて送信された超音波は、被検体内部における音響インピーダンスが異なる1または複数の境界面で反射され、超音波の反射波となる。この反射波の超音波は、受信部34で受信され、第1ないし第3圧電素子34−1〜34−3で機械的な振動が電気信号に変換されて受信信号として、第1ないし第3圧電素子34−1〜34−3の一方面および他方面にそれぞれ設けられた一対の電極層から1組の受信用信号線37および共通接地線(受信用接地線)39によって取り出される。これによって受信部34は、被検体からの超音波を受信する。
なお、本実施形態では、受信部34は、3層の第1ないし第3圧電素子42−1〜34−3を備えて構成されたが、1層でも良く、また例えば2層、4層、5層、10層および20層などの他の層数でもよい。また、本実施形態では、送信部32における圧電素子の層数と受信部34における圧電素子の層数とは、3層で同一とされたが、異なる層数でも良い。送信部32における圧電素子の層数が受信部34における圧電素子の層数よりも多くても良く、その逆でも良い。さらに、本実施形態では、受信部34は、送信部32上にバッファ層33を介して間接的に積層されているが、直接積層されてもよい。そして、本実施形態では、受信感度を高める観点から、被検体に向けて、送信部32上にバッファ層33を介して受信部34が設けられたが、被検体に向けて受信部34上にバッファ層33を介して送信部32が設けられてもよい。
音響整合層35は、送信部32の音響インピーダンスと被検体の音響インピーダンスとの整合をとると共に、受信部34の音響インピーダンスと被検体の音響インピーダンスとの整合をとる部材である。音響整合層35は、本実施形態では、例えば、2層の第1および第2音響整合層35−1、35−2を備えて構成されている。なお、受信周波数帯域を広帯域化するために、音響整合層35の層数をさらに多くしても良い。
音響レンズ36は、送信部32から被検体に向けて送信される超音波を収束する部材であり、例えば、図4に示すように、円弧状に膨出した形状とされている。
送信用信号線38は、送信用接地線と1組となって送信部32へ送信信号を供給する配線である。受信用信号線37は、受信用接地線と1組となって受信部34から受信信号を取り出す配線である。
ここで、注目すべきは、本実施形態では、前記送信用接地線と前記受信用接地線とは、共通接地線39として共通にされていることである。これによって配線数が低減されるから、前記送信用接地線と前記受信用接地線とが個別である場合に較べて配線間隔がより広くなる。そして、注目すべきは、本実施形態では、共通接地線39と送信用信号線38、および共通接地線39と受信用信号線37とは、それぞれが互いに積層された送信部32および受信部34における互いに異なる側面に配置されることである。これによって、送信部32と受信部34とが互いに積層されていることと相まって、受信用信号線37と送信用信号線38とが上下の異なる位置となることから互いに遠い位置に配設されるため、クロストークが低減可能となる。
これら受信用信号線37、送信用信号線38および共通接地線39は、側面から離間するように例えばボンディングワイヤなどのリード配線で構成されてもよく、また、側面に接着するように所定幅を持った線状の導電膜で構成されてもよい。このような導電膜は、例えば、蒸着法や無電解メッキ法などによって形成可能である。
このような構成の超音波診断装置Sでは、例えば、操作入力部11から診断開始の指示が入力されると、制御部16の制御によって送信回路12で電気信号の送信信号が生成される。この生成された電気信号の送信信号は、ケーブル3を介して超音波探触子2へ供給される。より具体的には、この送信信号は、超音波探触子2の超音波送受信素子21における送信用信号線38および共通接地線39によって送信部32へ供給される。送信信号は、例えば、所定の周期で繰り返される電圧パルスである。送信部32の第1ないし第3圧電素子32は、この電気信号の送信信号が供給されることによってその厚み方向に伸縮し、この送信信号に応じて超音波振動し、バッファ層33、受信部34、音響整合層35および音響レンズ36を介して超音波を放射する。超音波探触子2が被検体に例えば当接されていると、これによって超音波探触子2から被検体に対して超音波が送信される。
この被検体に対して送信された超音波は、被検体内部における音響インピーダンスが異なる1または複数の境界面で反射され、超音波の反射波となる。この反射波には、送信された超音波の周波数(基本波の基本周波数)成分だけでなく、基本周波数の整数倍の高調波の周波数成分も含まれる。例えば、基本周波数の2倍、3倍および4倍などの第2高調波成分、第3高調波成分および第4高調波成分なども含まれる。この反射波の超音波は、超音波探触子2で受信される。より具体的には、この反射波の超音波は、音響レンズ36および音響整合層35を介して受信部34で受信され、第1ないし第3圧電素子34−1〜34−3で機械的な振動が電気信号に変換されて受信信号として、第1ないし第3圧電素子34−1〜34−3の一方面および他方面にそれぞれ設けられた一対の電極層から1組の受信用信号線37および共通接地線39によって取り出される。この取り出された電気信号の受信信号は、ケーブル3を介して制御部16で制御される受信回路13で受信される。
ここで、上述において、各超音波送受信素子21から順次に超音波が被検体に向けて送信され、被検体で反射した超音波が1又は複数の超音波送受信素子21で受信される。
そして、画像処理部14は、制御部16の制御によって、受信回路13で受信した受信信号に基づいて、送信から受信までの時間や受信強度などから被検体内の内部状態の画像を生成し、表示部15は、制御部16の制御によって、画像処理部14で生成された被検体内の内部状態の画像を表示する。
本実施形態の超音波診断装置S、超音波探触子2および超音波送受信素子21は、上述のように動作するが、前記送信用接地線と前記受信用接地線とは、共通接地線39として共通にされており、共通接地線39と送信用信号線38および受信用信号線37とは、互いに積層された送信部32および受信部34における互いに異なる側面に配置されていることから、配線数が低減されることによって、前記送信用接地線と前記受信用接地線とが個別である場合に較べて配線間隔がより広くなり、そして、送信部32と受信部34とが互いに積層されていることと相まって、受信用信号線37と送信用信号線38とが上下の異なる位置となるので、受信用信号線37と送信用信号線38とは、互いに遠い位置に配設される。このため、本実施形態の超音波診断装置S、超音波探触子2および超音波送受信素子21では、配線間のクロストークが低減可能となる。
また、配線間のクロストークが低減されることから、本実施形態の超音波診断装置S、超音波探触子2および超音波送受信素子21では、超音波探触子2や超音波送受信素子21の感度が向上可能となったり、ダイナミックレンジを広げることが可能となったりすることで、装置の性能が向上可能となる。
次に、互いに積層された送信部32および受信部34の側面に配設される受信用信号線37、送信用信号線38および共通接地線39のより具体的な態様について説明する。
図5は、超音波送受信素子における受信用信号線、送信用信号線および共通接地線の第1態様を示す図である。図6は、超音波送受信素子における受信用信号線、送信用信号線および共通接地線の第2態様を示す図である。図5(A)および図6(A)は、超音波送受信素子の斜視図であり、図5(B)および図6(B)は、超音波の放入射面から見た平面図である。図7は、超音波送受信素子における受信用信号線、送信用信号線および共通接地線の第3ないし第9態様を示す図である。図7では、超音波探触子2に複数配列されている超音波送受信素子21のうち2×2の4個が放入射面から見た平面図で示されている。図8は、超音波送受信素子における受信用信号線、送信用信号線および共通接地線の比較例を示す図である。
第1態様に係る超音波送受信素子21Aは、図5に示すように、四角柱状であり、超音波を放入射する矩形形状の放入射面と、この放入射面に直交する4個の第1ないし第4側面21a、21b、21c、21dとを有している。共通接地線39aは、第1側面21aの略中央部分に受信部34および送信部32の積層方向に沿って配置されている。すなわち、共通接地線39aは、第1側面21aの両端の稜から略等距離の位置に積層方向に沿って配置されている。受信用信号線37aは、第1側面21aに対向する第2側面21bに配置されており、送信用信号線38aは第4側面21dに配置されている。送信用信号線38a及び受信用信号線37aも、それぞれの側面の略中央部分(各側面の両端の稜から略等距離の位置)に配置されている。
第2態様に係る超音波送受信素子21Bは、大略、第1態様に係る超音波送受信素子21Aと同様であり、図6に示すように、受信用信号線37bが第2側面21bと第4側面21dとの境界の稜に配置されている点が異なっている。第2態様に係る超音波送受信素子21Bは、共通接地線39b、送信用信号線38b及び受信用信号線37bとが互いに積層された送信部32および受信部34における互いに異なる2個の側面にそれぞれ配置されている態様であり、さらに、受信用信号線37bが互いに積層された送信部および受信部における二つの側面が隣接する稜に配置されている態様である。
第3態様に係る超音波送受信素子21Cは、大略、第1態様に係る超音波送受信素子21Aと同様であり、図7(A)に示すように、受信用信号線37cが第2側面21bではなく第1側面21aと第2側面21bに挟まれた側面、図7(A)に示す例では、第4側面21dに配置されている点が異なっている。受信用信号線37cは、図7(A)に示す例では、第4側面21dの略中央部分(第4側面21dの両端の稜から略等距離の位置)に積層方向に沿って配置されている。送信用信号線38cは、図7(A)に示す例では、第2側面21bの略中央部分(第2側面21bの両端の稜から略等距離の位置)に積層方向に沿って配置されている。
第4態様に係る超音波送受信素子21Dは、大略、第1態様に係る超音波送受信素子21Aと同様であり、図7(B)に示すように、送信用信号線38dが第2側面21bではなく第1側面21aと第2側面21bに挟まれた側面、図7(B)に示す例では、第4側面21dに配置されている点、および、受信用信号線37cが第2側面21bではなく第1側面21aと第2側面21bに挟まれた側面、図7(B)に示す例では、第3側面21cに配置されている点が異なっている。すなわち、送信用信号線38dおよび受信用信号線37dは、共通接地線39dが配置されている第1側面21aと異なる側面であって、互いに対向する第3および第4側面21c、21dにそれぞれ配置されている。送信用信号線38dは、図7(B)に示す例では、第4側面21dの略中央部分(第4側面21dの両端の稜から略等距離の位置)に積層方向に沿って配置されている。受信用信号線37dは、図7(B)に示す例では、第3側面21cの略中央部分(第3側面21cの両端の稜から略等距離の位置)に積層方向に沿って配置されている。
なお、図3には、超音波探触子2の一態様として、この第4態様に係る超音波送受信素子21Dを備える場合について図示されている。
第5態様に係る超音波送受信素子21Eは、大略、第3態様に係る超音波送受信素子21Cと同様であり、図7(C)に示すように、共通接地線39eが互いに積層された送信部および受信部における二つの側面が隣接する稜、すなわち第1側面21aの両端の稜のうち平面視にて送信用信号線38eの配置位置および受信用信号線37eの配置位置から遠い稜に配置されている点が異なっている。
第6態様に係る超音波送受信素子21Fは、第1態様に係る超音波送受信素子21Aと同様に、四角柱状であり、超音波を放入射する矩形形状の放入射面と、この放入射面に直交する4個の第1ないし第4側面21a、21b、21c、21dとを有している。そして、この第6態様に係る超音波送受信素子21Fでは、図7(D)に示すように、受信用信号線37fが互いに積層された送信部および受信部における二つの側面が隣接する稜、すなわち第3側面21cの両端の稜のうち平面視にて送信用信号線38fの配置位置および共通接地線39fの配置位置から遠い稜に配置されている点が異なっている。
第7態様に係る超音波送受信素子21Kは、大略、第6態様に係る超音波送受信素子21Fと同様であり、図7(E)に示すように、送信用信号線38kが互いに積層された送信部および受信部における二つの側面が隣接する稜、すなわち第4側面21dの両端の稜のうち平面視にて受信用信号線37kの配置位置および共通接地線39kの配置位置から遠い稜に配置されている点が異なっている。
第8態様に係る超音波送受信素子21Mは、大略、第6態様に係る超音波送受信素子21Fと同様であり、図7(F)に示すように、超音波探触子2におけるm行×n列で2次元配列されている超音波送受信素子21Mのうち隣接する各列の超音波送受信素子21Mでは送信用信号線38mおよび受信用信号線37mが交互に入れ替わって配置されている点が異なっている。すなわち、或る列の超音波送受信素子21Mでは、受信用信号線37mが互いに積層された送信部および受信部における二つの側面が隣接する稜、すなわち第3側面21cの両端の稜のうち平面視にて送信用信号線38mの配置位置および共通接地線39mの配置位置から遠い稜に配置されている。そして、この或る列に隣接する列の超音波送受信素子21Mでは、送信用信号線38mが互いに積層された送信部および受信部における二つの側面が隣接する稜、すなわち第3側面21cの両端の稜のうち平面視にて受信用信号線37mの配置位置および共通接地線39mの配置位置から遠い稜に配置されている。
第9態様に係る超音波送受信素子21Iは、大略、第3態様に係る超音波送受信素子21Cと同様であり、図7(G)に示すように、超音波探触子2におけるm行×n列で2次元配列されている超音波送受信素子21Iのうち隣接する各列の超音波送受信素子21Iでは送信用信号線38iおよび受信用信号線37iが交互に入れ替わって第2側面21bおよび第4側面21d(第3側面21c)にそれぞれ配置されている点が異なっている。すなわち、或る列の超音波送受信素子21Iでは、送信用信号線38iが第4側面21d(第3側面21c)に積層方向に沿って配置され、受信用信号線37iが第2側面21bに積層方向に沿って配置されている。そして、この或る列に隣接する列の超音波送受信素子21Iでは、送信用信号線38iが第2側面21bに積層方向に沿って配置され、受信用信号線37iが第4側面21d(第3側面21c)に積層方向に沿って配置されている。
このような構成の第1ないし第9態様に係る超音波送受信素子21A〜21Iでは、図8の比較例に示すように、一側面、例えば、第1側面21aの略中央位置に共通接地線39jが配置されると共に第1側面21aの両端の各稜に送信用信号線38jおよび受信用信号線37jがそれぞれ配置される超音波送受信素子21Jよりも配線間隔がより広くなり(各配線がより遠い位置に配置され)、配線間のクロストークがより低減可能となる。そして、配線間のクロストークをより低減する観点から最も配線間隔が広くなる図7(C)に示す第5態様に係る超音波送受信素子21Eがより好ましい。したがって、クロストークの低減や性能向上の観点から、第5態様に係る超音波送受信素子21Eを備えた超音波探触子2および超音波診断装置Sが好ましく、第5態様に係る超音波送受信素子21Eを備えた超音波探触子2および超音波診断装置Sがより好ましい。
なお、本実施形態では、超音波送受信素子21は、四角柱状であるが、三角柱状や六角柱状などの角柱状でよい。
次に、このような超音波送受信素子21を備える超音波探触子2の一製造方法について説明する。本製造方法は、大略、吸音層31上に送信部32を形成する工程と、送信部32の側面に送信部32の各電極層から引き出し配線を実装する工程と、送信部32上側に受信部35を形成する工程と、受信部34の側面に受信部34の各電極層から引き出し配線を実装する工程と、音響整合層35および音響レンズ36を形成する工程とを備えて構成される。
より具体的には、まず、配線基板上に吸音材が塗設され、吸音層31が形成される。次に、吸音層31上に例えば蒸着法などによってアルミ電極層が形成され、例えばPZTなどの無機圧電材料から成る圧電膜が塗設され、その上に例えば蒸着法などによってアルミ電極層が形成される。これによって送信用の1層分の圧電素子が形成される。これを本実施形態では、3回繰り返され、3層の送信部32が形成される。
次に、ダイシングソーによって例えば0.3mm間隔で溝切りが行われ、例えば、90行×90列の8100個の送信アレイが形成される。次に、送信用信号線38の結線配線が行われる。そして、音響吸収および絶縁として機能する例えばポリイミド樹脂がこの送信用信号線38が配線された溝に充填される。
次に、送信部32の側面に配置される共通接地線39の結線配線が行われ、バッファ層33として例えばポリイミド樹脂が送信部32上に塗設される。
次に、バッファ層33上に例えば蒸着法などによってアルミ電極層が形成され、例えばポリフッ化ビニリデンなどの有機圧電材料から成る圧電膜が塗設され、その上に例えば蒸着法などによってアルミ電極層が形成される。これによって受信用の1層分の圧電素子が形成される。これを本実施形態では、3回繰り返され、3層の受信部34が形成される。
次に、ダイシングソーによって送信部32の前記溝に垂直方向および水平方向が一致するように溝切りが行われ、送信アレイ上にバッファ層33を介して間接的に積層された受信アレイが形成される。次に、受信用信号線37の結線配線が行われる。そして、例えばポリイミド樹脂がこの受信用信号線37が配線された溝に充填される。
次に、受信部34の側面に配置される共通接地線39の結線配線が行われ、この共通接地線39が配線された溝に例えばポリイミド樹脂が充填される。
次に、音響整合層35が形成され、その後、音響レンズ36が形成される。こうして上述した超音波送受信素子21を備える超音波探触子2が製造される。
このような製造方法によれば、超音波探触子2の超音波送受信素子21の個数が増大し、個々の超音波送受信素子21の大きさが小さくなった場合でも、超音波探触子2が比較的容易に製造可能となる。このため、超音波探触子2が比較的高い生産性で低コストで製造可能となる。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更及び/又は改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。従って、当業者が実施する変更形態又は改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態又は当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。

Claims (7)

  1. 送信信号が入力されることで超音波を送信する、無機電圧材料からなる送信用圧電素子と、音波が受信されることで受信信号を出力する、有機圧電材料からなる受信用圧電素子が直接または間接的に積層された積層体と、
    前記送信用圧電素子へ前記送信信号を供給する1組の送信用信号線および送信用接地線と、
    前記受信用圧電素子から前記受信信号を取り出す1組の受信用信号線および受信用接地線とを備える超音波送受信素子を複数有し、
    前記超音波送受信素子のそれぞれについて、前記送信用接地線と前記受信用接地線とは、共通接地線として共通にされており、前記共通接地線前記送信用信号線および前記受信用信号線はそれぞれ前記積層体における互いに異なる側面または稜に配置され、
    複数の前記超音波送受信素子をアレイ状に2次元配列して構成する、または、一直線上に配列して構成し、
    前記配列はそれぞれの前記超音波送受信素子が所定間隔の隙間を空けて配列されており、
    前記隙間には電気的な絶縁材料が充填されていることを特徴とする超音波探触子。
  2. 前記絶縁材料は、超音波を吸収する樹脂の音響吸収材を用いることを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
  3. 前記音響吸収材は、ポリイミド樹脂またはエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の超音波探触子。
  4. 前記複数の超音波送受信素子のうちの一直線上に配列された超音波受信素子において、
    前記共通接地線、前記送信用信号線および前記受信用信号線の少なくとも一つの配置箇所が1本の線上にあることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の超音波探触子。
  5. 前記複数の超音波送受信素子は、アレイ状に2次元配列されて構成される2次元アレイ振動子であり、
    前記共通接地線、前記送信用信号線および前記受信用信号線の配置箇所は、前記2次元配列の行又は列に平行な1本の線上にあることを特徴とする請求項4に記載の超音波探触子。
  6. 送信する超音波を基本波としたときに、受信は、基本波の基本周波数から該基本周波数の整数倍の高調波の周波数までの広い周波数帯域まで受信可能な受信用圧電素子を使用しているハーモニックイメージング用の超音波探触子であることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の超音波探触子。
  7. 請求項6に記載の超音波探触子を備えることを特徴とする超音波診断装置。
JP2009514073A 2007-05-10 2008-04-23 超音波探触子および超音波診断装置 Expired - Fee Related JP5282305B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009514073A JP5282305B2 (ja) 2007-05-10 2008-04-23 超音波探触子および超音波診断装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007126087 2007-05-10
JP2007126087 2007-05-10
JP2009514073A JP5282305B2 (ja) 2007-05-10 2008-04-23 超音波探触子および超音波診断装置
PCT/JP2008/057843 WO2008139869A1 (ja) 2007-05-10 2008-04-23 超音波送受信素子、超音波探触子および超音波診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2008139869A1 JPWO2008139869A1 (ja) 2010-07-29
JP5282305B2 true JP5282305B2 (ja) 2013-09-04

Family

ID=40002085

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009514073A Expired - Fee Related JP5282305B2 (ja) 2007-05-10 2008-04-23 超音波探触子および超音波診断装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8231534B2 (ja)
EP (1) EP2143381A4 (ja)
JP (1) JP5282305B2 (ja)
WO (1) WO2008139869A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5201087B2 (ja) * 2009-06-16 2013-06-05 株式会社デンソー 送受信装置およびこれを用いた超音波センサ
JP5584154B2 (ja) * 2011-03-16 2014-09-03 富士フイルム株式会社 光音響画像化装置および光音響画像化方法並びに光音響画像化装置用プローブ
US8560251B2 (en) 2011-08-16 2013-10-15 Instrumentation Laboratory Company System and method of increasing sample throughput by estimation of a sensor endpoint
US9113833B2 (en) 2011-08-16 2015-08-25 Instrumentation Laboratory Company System and method of increasing sample throughput
JP5881582B2 (ja) * 2012-02-07 2016-03-09 富士フイルム株式会社 超音波探触子の製造方法
DE102012205996A1 (de) * 2012-04-12 2013-10-17 Robert Bosch Gmbh Sensoranordnung und Verfahren zur Umfelderfassung eines Fahrzeugs
JP6029413B2 (ja) * 2012-10-12 2016-11-24 キヤノン株式会社 プローブ及び被検体情報取得装置
JP6270505B2 (ja) * 2014-01-27 2018-01-31 オリンパス株式会社 積層型超音波振動デバイス、積層型超音波振動デバイスの製造方法および超音波医療装置
JP6048616B2 (ja) * 2014-03-31 2016-12-21 株式会社村田製作所 超音波センサ
US9904890B2 (en) 2015-03-13 2018-02-27 Instrumentation Laboratory Company Detecting a transient error in a body fluid sample
JP6597063B2 (ja) * 2015-08-31 2019-10-30 セイコーエプソン株式会社 超音波デバイス、超音波モジュール、及び超音波測定機
CN110249238B (zh) * 2017-01-25 2023-02-17 株式会社村田制作所 超声波装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07170600A (ja) * 1993-08-04 1995-07-04 Hewlett Packard Co <Hp> 2次元トランスデューサアレイの多層トランスデューサ要素のための電気的相互接続方法
JPH10126202A (ja) * 1996-10-23 1998-05-15 Murata Mfg Co Ltd 圧電共振子およびそれを用いた電子部品
JP2003305043A (ja) * 2002-03-26 2003-10-28 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 高調波変換器素子構造及び特性
JP2004208918A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Hitachi Medical Corp 超音波診断装置
JP2004363746A (ja) * 2003-06-03 2004-12-24 Fuji Photo Film Co Ltd 超音波用探触子及びその製造方法
JP2005295553A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 General Electric Co <Ge> センサ・アレイの素子を絶縁する方法及び手段

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5150715A (en) * 1990-04-18 1992-09-29 Fuji Photo Optical Co., Ltd. Ultrasound-imaging diagnostic system
US5295487A (en) 1992-02-12 1994-03-22 Kabushiki Kaisha Toshiba Ultrasonic probe
US5389848A (en) 1993-01-15 1995-02-14 General Electric Company Hybrid ultrasonic transducer
JPH11155863A (ja) 1997-11-27 1999-06-15 Toin Gakuen 超音波探触子
JP4125416B2 (ja) 1998-03-26 2008-07-30 フクダ電子株式会社 超音波診断装置
US6552471B1 (en) * 1999-01-28 2003-04-22 Parallel Design, Inc. Multi-piezoelectric layer ultrasonic transducer for medical imaging
US6443900B2 (en) 2000-03-15 2002-09-03 Olympus Optical Co., Ltd. Ultrasonic wave transducer system and ultrasonic wave transducer
JP3473567B2 (ja) 2000-10-30 2003-12-08 株式会社村田製作所 圧電共振子およびこの圧電共振子を用いたラダー型フィルタ

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07170600A (ja) * 1993-08-04 1995-07-04 Hewlett Packard Co <Hp> 2次元トランスデューサアレイの多層トランスデューサ要素のための電気的相互接続方法
JPH10126202A (ja) * 1996-10-23 1998-05-15 Murata Mfg Co Ltd 圧電共振子およびそれを用いた電子部品
JP2003305043A (ja) * 2002-03-26 2003-10-28 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 高調波変換器素子構造及び特性
JP2004208918A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Hitachi Medical Corp 超音波診断装置
JP2004363746A (ja) * 2003-06-03 2004-12-24 Fuji Photo Film Co Ltd 超音波用探触子及びその製造方法
JP2005295553A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 General Electric Co <Ge> センサ・アレイの素子を絶縁する方法及び手段

Also Published As

Publication number Publication date
EP2143381A4 (en) 2012-03-14
US20100210949A1 (en) 2010-08-19
JPWO2008139869A1 (ja) 2010-07-29
US8231534B2 (en) 2012-07-31
EP2143381A1 (en) 2010-01-13
WO2008139869A1 (ja) 2008-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5282305B2 (ja) 超音波探触子および超音波診断装置
JP4524719B2 (ja) アレイ型超音波振動子
JP5384678B2 (ja) 超音波探触子及びこれを用いた超音波診断装置
JP5591549B2 (ja) 超音波トランスデューサ、超音波プローブ、超音波トランスデューサの製造方法
JP5282309B2 (ja) 超音波探触子および該製造方法ならびに超音波診断装置
JP6102622B2 (ja) 超音波探触子
US9246077B2 (en) Ultrasonic transducer device, head unit, probe, and ultrasonic imaging apparatus
CN109804643B (zh) 超声波探头及超声波探头的制造方法
JP2008119318A (ja) 超音波探触子及び超音波診断装置
JP5328651B2 (ja) 超音波探触子とこれを用いた超音波診断装置および超音波探傷装置
JP4703416B2 (ja) 超音波トランスデューサ
KR101296244B1 (ko) 초음파 프로브의 흡음 소자, 초음파 프로브의 흡음층 및 그 제작 방법
JP2001103600A (ja) センサアレイ、センサアレイの製造方法および超音波診断装置
JP3384889B2 (ja) 超音波探触子
JP6569473B2 (ja) 超音波デバイス、超音波プローブ、電子機器、および超音波画像装置
JP2015160104A (ja) 超音波デバイスユニットおよびプローブ並びに電子機器および超音波画像装置
CN114345673A (zh) 超声换能器及其制作方法、以及超声换能***
KR101326308B1 (ko) 초음파 프로브
US10447236B2 (en) Ultrasonic probe
JP4982135B2 (ja) 超音波トランスデューサ
KR20130087478A (ko) 초음파 프로브
WO2014077061A1 (ja) 超音波振動子およびその製造方法
JP5530994B2 (ja) 超音波探触子およびその製造方法
JP2019168240A (ja) 積層型超音波トランスデューサ及び超音波検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110112

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110112

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20110810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121212

TRDD Decision of grant or rejection written
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20130418

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130506

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5282305

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees