JP5277671B2 - モータ駆動装置 - Google Patents

モータ駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5277671B2
JP5277671B2 JP2008061772A JP2008061772A JP5277671B2 JP 5277671 B2 JP5277671 B2 JP 5277671B2 JP 2008061772 A JP2008061772 A JP 2008061772A JP 2008061772 A JP2008061772 A JP 2008061772A JP 5277671 B2 JP5277671 B2 JP 5277671B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
command signal
output
pwm
current
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008061772A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009219288A (ja
Inventor
晴之 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2008061772A priority Critical patent/JP5277671B2/ja
Publication of JP2009219288A publication Critical patent/JP2009219288A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5277671B2 publication Critical patent/JP5277671B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Electric Motors In General (AREA)
  • Control Of Direct Current Motors (AREA)

Description

本発明は、モータを駆動するモータ駆動装置に関する。
従来、モータの電機子巻線コイルに電流を流してモータを動作させるとき、印加電圧指令信号に比例したパルスデューティ比で電源電圧をスイッチングするPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)駆動方式が一般に用いられる。また、スイッチング素子の接地側又は電源側に接続された抵抗の電位差によりモータ電流を検出し、この検出電流をフィードバックして電流制御する駆動方式も提案されている。
しかしながら、印加電圧指令信号が小さくパルス幅が短いと抵抗電位差を検出できる時間が短く、正常な電流検出ができない。これを避けるため、一定幅以下のパルスを制限するのが好ましいが、単にパルス幅を制限したのではモータ電流に歪みが生じてしまうという課題があった。そこで、適宜逆パルス(逆ベクトル)を選択して平均電圧を調整し、電流ひずみを低減するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
再公表特許WO2003/030348号公報
しかしながら、特許文献1に示された方式では、詳細な記述がないが、負の電圧指令信号のときに電圧指令信号の絶対値が小さいときは、時間幅を制限するパルスの極性や逆ベクトルの方向、及びそれらを選択するための誤差積算値の符号関係を逆にする必要があった。したがって、特許文献1に示されたものは、正負の電圧指令信号に対応させるためには回路規模が大きくなるという課題があった。
本発明は、従来の課題を解決するためになされたものであり、従来よりも小さい回路規模で正負の電圧指令信号に対応させることができるモータ駆動装置を提供することを目的とする。
本発明のモータ駆動装置は、モータコイルに駆動パルスを与えて電圧を印加するモータ駆動装置であって、電圧指令信号をパルス幅指令信号に変換する信号変換手段と、前記パルス幅指令信号に応じた駆動パルスを前記モータコイルに出力する駆動パルス出力手段とを備え、前記信号変換手段は、前記電圧指令信号と前記パルス幅指令信号との差を積算して誤差積算値を出力する積算部と、予め定められた基準入力値及び基準出力値に基づき、前記出力除外部の入力値と出力値との関係を示す入出力特性に対し、前記基準入力値を境に前記入出力特性を予め定められたオフセット量だけ前記出力値の絶対値が大きくなるよう正又は負の方向にオフセットさせる出力除外部とを備え、前記出力除外部の出力値に応じたパルス幅指令信号を出力するものである構成を有している。
この構成により、本発明のモータ駆動装置は、予め定められた範囲の出力を誤差積算値から除外することにより、一定幅以下のパルスを制限することができ、正負の電圧指令信号に対して適切なパルス幅指令信号をモータコイルに出力することができる。したがって、本発明のモータ駆動装置は、正負の電圧指令信号に対応させるための別個の回路を必要としないので、従来よりも小さい回路規模で正負の電圧指令信号に対応させることができる。
また、この構成により、本発明のモータ駆動装置は、出力除外部の処理の単純化を図ることができ、さらに回路やプログラム等を簡素化できる。
さらに、本発明のモータ駆動装置は、前記出力除外部が、前記入力値と前記基準入力値との差が大きくなるに従って前記オフセット量を小さくするものである構成を有している。
この構成により、本発明のモータ駆動装置は、入力値の所定範囲を出力から除外しつつ、大きな電圧指示に対しては入力値と出力値との差を小さくすることができるので、モータコイルに流す電流の歪みを小さくすることができる。
また、この構成により、本発明のモータ駆動装置は、大きな電圧指示に対して出力飽和やオーバフロー等を避けることができる。
さらに、本発明のモータ駆動装置は、前記駆動パルスがオン状態のときに前記モータコイルに流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段が検出した検出電流値と予め定められた電流指令信号値との差に応じて前記電圧指令信号を出力し、前記モータコイルに流れる電流を前記電流指令信号に応じた値に制御する電流制御手段とを備えた構成を有している。
この構成により、本発明のモータ駆動装置は、電流フィードバックにより、電源電圧変動やスイッチ素子の抵抗のばらつき、あるいはコイル抵抗などの変動があってもモータ電流が変動することなく、目標電流指令信号に応じた電流でモータを駆動することができる。したがって、本発明のモータ駆動装置は、安定でかつ精密なモータ駆動制御を行うことができる。
本発明は、従来よりも小さい回路規模で正負の電圧指令信号に対応させることができるという効果を有するモータ駆動装置を提供することができるものである。
以下、本発明の一実施の形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
まず、本発明に係るモータ駆動装置の第1の実施の形態における構成について説明する。図1は、本実施の形態におけるモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態におけるモータ駆動装置10は、信号を比較する比較器11と、比較器11の出力信号を増幅する誤差増幅器12と、電圧信号をパルス幅信号に変換するPWM変換手段20と、モータをPWM駆動するPWM駆動部13と、スイッチング動作を行うスイッチング素子部14と、抵抗素子15と、アナログ信号をデジタル信号に変換する変換器(以下「ADC」という。)16と、信号の極性を切り替える極性切替部17とを備えている。このモータ駆動装置10は、例えばマイクロコンピュータで構成される。
比較器11は、モータコイル100に流す電流として予め定められた目標電流指令信号Icmdと、後述する極性切替部17が出力する検出電流値Idetとを比較し、その差を示す差分信号を出力するようになっている。なお、比較器11は、本発明に係る電流制御手段を構成する。
誤差増幅器12は、比較器11が出力した差分信号を増幅し、増幅した差分信号を電圧指令信号VcmdとしてPWM変換手段20に出力するようになっている。ここで、電圧指令信号Vcmdは、モータコイル100に印加すべき電圧に相当する信号である。なお、誤差増幅器12は、本発明に係る電流制御手段を構成する。
本実施の形態におけるモータ駆動装置10においては、誤差増幅器12が電圧指令信号Vcmdを出力することにより、目標電流指令信号Icmdと検出電流値Idetとの差が小さくなるように電流がフィードバック制御されるようになっている。ここで、誤差増幅器12のゲインを高くすることで、目標電流指令信号Icmdに比例した電流をモータコイル100に流すことができる。電圧指令信号Vcmdだけでは、モータ電流は電源電圧変動やスイッチング素子部14の抵抗のばらつき、あるいはコイル抵抗などの変動によって変動してしまうが、電流フィードバックによりこれらの影響を補償することができる。なお、本実施の形態では、電圧指令信号Vcmdをデジタル値として説明するが、アナログ値でもかまわない。
PWM変換手段20は、積算部21と、非直線変換部22とを備えている。なお、PWM変換手段20は、本発明に係る信号変換手段を構成する。
積算部21は、減算器21aと、メモリ21bと、加算器21cと、メモリ21dとを備えている。
減算器21aは、1サンプル前のPWM指令信号PWMinを電圧指令信号Vcmdから減算するものであって、電圧指令信号VcmdとPWM指令信号PWMinとの差を計算するようになっている。
メモリ21bは、1サンプル前のPWM指令信号PWMin値を記憶するようになっている。例えば、メモリ21bは、PWM周期ごとに現在のPWM指令信号PWMinをサンプリングして更新するようになっている。
加算器21c及びメモリ21dは、1サンプル(例えばPWM周期)ごとに減算器21aの出力信号を積算して誤差積算値Vintを非直線変換部22に出力するようになっている。
非直線変換部22は、入力した誤差積算値Vintから所定範囲を除外するよう非直線変換し、所定範囲を除外したPWM指令信号PWMinをPWM駆動部13に出力するようになっている。このPWM指令信号PWMinは、モータコイル100をPWM駆動するためのパルス幅に相当する信号である。なお、非直線変換部22は、本発明に係る出力除外部を構成するものであり、その詳細については後述する。
PWM駆動部13は、入力したPWM指令信号PWMin値に応じたパルス幅でモータコイル100をスイッチング制御してPWM駆動できるように、スイッチング素子部14のオン及びオフを行うパルス(スイッチング信号UH、UL、VH、VL)を出力するようになっている。なお、PWM駆動部13は、本発明に係る駆動パルス出力手段及び電流検出手段を構成する。
スイッチング素子部14は、例えばFETやトランジスタで構成されるスイッチング素子14a〜14dを備えている。なお、本実施の形態においては、スイッチング素子14a〜14dは、それぞれ、スイッチング信号UH、UL、VH、VLがハイレベルのときオンになる論理とする。また、モータコイル100は、スイッチング素子14aと14bとの接続点aと、スイッチング素子14cと14dとの接続点bとの間でHブリッジ接続されている。
抵抗素子15は、モータコイル100に流れる電流に比例した電位差信号Isnsを発生させるためのものである。この抵抗素子15は、モータコイル100の接地側のスイッチング素子14b及び14dにおける接地側端子を結合した点と、接地との間に挿入されている。このため、抵抗素子15は、PWMパルスがオンデューティ(OnDuty)のときに電源からモータコイル100を通って接地側に流れる電流(あるいはその逆方向の電流)を検出することができるようになっている。一方、PWMパルスがオフデューティ(OffDuty)のときの電流は、抵抗素子15を通らずモータコイル100とスイッチング素子部14で回生するので、抵抗素子15では検出されない。
ADC16は、電位差信号Isnsをサンプリングしてデジタル値に変換するようになっている。なお、サンプリングタイミングについては後述する。
極性切替部17は、サンプリングされた電位差信号Isnsの値を極性指示信号invに応じて極性反転し、その信号を比較器11に出力するようになっている。
なお、抵抗素子15、ADC16及び極性切替部17は、本発明に係る電流検出手段を構成する。
次に、本実施の形態におけるPWM駆動について図2を用いて説明する。
図2に示すように、PWM駆動部13は、一定周期TpwmごとにPWM指令信号PWMinの絶対値に比例したパルス幅オンデューティでオン、オフするパルスを出力する。
PWM指令信号PWMinが正符号のときは、UHとULが相補的に(ULがUHの反転となる論理で)PWM出力され、VHはローレベル固定、VLはハイレベル固定である。すなわちスイッチング素子14cが常にオフ、スイッチング素子14dが常にオンであり、PWMがオンのときスイッチング素子14aがオンでスイッチング素子14bがオフである。したがって、スイッチング素子14aから14dに向かってモータコイル100に電圧が印加され、電源から接地側に電流が流れる。PWMがオフのときスイッチング素子14aがオフ、スイッチング素子14b及び14dがオンで、モータコイル100には回生電流が流れ、接地側には流れない。
一方、PWM指令信号PWMinが負符号のときは、VHとVLとが相補的に(VLがVHの反転となる論理で)PWM出力され、UHはローレベル固定、ULはハイレベル固定である。すなわちスイッチング素子14bが常にオンであり、PWMがオンのときスイッチング素子14cがオンでスイッチング素子14dがオフである。したがって、スイッチング素子14cから14bに向かってモータコイル100に上記とは反対の電圧が印加され、電源から接地側に電流が流れる。PWMがオフのときスイッチング素子14cがオフ、スイッチング素子14a及び14bがオンで、モータコイル100には回生電流が流れ、接地側には流れない。
なお、図2では、PWM指令信号PWMinの絶対値が小さくパルス幅が細い場合も記載しているが、所定幅より短いパルスは以降説明するように除外されるので、PWM駆動部13は、実際は細いパルス指令信号を入力しないようになっている。
また、PWM駆動部13は、PWM指令信号PWMinが正符号のとき極性指示信号inv=0を、負符号のとき極性指示信号inv=1を出力するようになっている。
PWM指令信号PWMinが正符号のときは、モータコイル100に印加される電圧方向は図1に示した接続点aからbに向かう方向であるが、PWM指令信号PWMinが負符号のときは、前述したようにモータコイル100に印加される電圧方向が逆(図1では接続点b点からa点に向かう方向)になる。しかしながら、抵抗素子15に流れる電流方向はどちらも同じ(図1において電源から接地に向かう方向)なので、PWM指令信号PWMinが負のときは、抵抗素子15に流れる電流の極性を反転すると正しい電流検出極性が得られる。
前述のように、PWM指令信号PWMinが負のときは電位差信号IsnsをADC16においてサンプリングした結果を極性切替部17で反転させ、極性切替部17が検出電流値Idetを出力する。
また、ADC16のサンプリングタイミングとしては、コイル電流が抵抗素子15に流れている期間であって、例えば図2に示した波形例の電位差信号Isns波形において白丸で示した点とするのが好ましい。これはPWMパルスのオンデューティの最終部に相当する。このタイミングでPWM駆動部13からサンプリング信号smplをADC16に出力すればよい。
また、前述のように、電位差信号IsnsはPWM指令信号PWMinが負のときでも正方向に現れるが、極性指示信号inv=1として反転して検出電流値Idetとすることで正しい極性になる。なお、図2では短いPWMパルスを除外していないが、後述するように、実際は非直線変換部22により所定範囲内のパルスを発生させないようにする。これにより電位差信号Isnsのサンプリングが容易になり、安定した電流検出ができる。
次に、非直線変換部22について詳細に説明する。
まず、図3に非直線変換部22の入出力の関係の一例を示す。この例における非直線変換部22の内部処理のプログラム例をステップs101〜s104として以下に示す。
s101: if (input < mt) then output = input;
s102: else if (input < h) then output = mt;
s103: else if (input < pt) then output = pt;
s104: else output = input;
この例では、非直線変換部22の入力値(input)が、予め定めたパラメータmtより小さい(すなわち負の方向に大きい)、又は予め定めたパラメータptより大きい(すなわち正の方向に大きい)ときは、非直線変換部22は入力値をそのまま出力(output=input)し、入力値がmtからptまでの範囲内のときは予め定めたパラメータhを境にmt又はptを出力する。すなわち、非直線変換部22は、mtからptまでの範囲の入力値をmt及びptの2つのレベルに量子化していることになる。なお、前述のs101〜s104、図3においては各パラメータを、mt=−20、pt=+20、h=0としている。
次に、電圧指令信号VcmdをPWM指令信号PWMinに変換する処理を、サンプリング周期ごとに動作するプログラムの形で書くと、例えば以下のようになる。ただし、非直線変換部22の処理(前述のs101〜s104)において関数NLが、output = NL(input)と定義されているとする。また、メモリ21d及び21bの出力値を、それぞれ、z1及びz2とする。
電圧指令信号VcmdをPWM指令信号PWMinに変換する処理:
Vint = (Vcmd - z2) + z1
PWMin = NL(Vint)
z1 = Vint
z2 = PWMin
次に、図3に示した入出力の関係で電圧指令信号Vcmdを正弦波で入力したときのPWM指令信号PWMin、及びモータコイル100のコイル電流Currentの波形例を図4に示す。また、図4の横軸「80」から「120」までの部分を拡大したものを図5に示す。図4及び図5において、横軸の単位はPWM周期の番号である。例えば「80」は80番目のPWMサイクルを意味する。また、縦軸の単位は振幅が同じになるように任意にしてあるが、実際は適宜係数が加味されて物理量(電圧や電流、あるいはデジタル値やPWMのデューティ比など)になる。
次に、図5のグラフの元となった実データを図6に示す。図6において、nは横軸のPWM周期番号を示す。n番目のPWMサイクルにおけるVint[n]は下式で求まる。
Vint[n] = (Vcmd[n] - PWMin[n-1]) + Vint[n-1]
例えばn=93のタイミングでは、以下のように計算される。
Vint[93] = (Vcmd[93] - PWMin[92]) + Vint[92]
= (10 - (-20)) + (-7)
= 23
PWMin = NL(23) = 23
図5に示したように、電圧指令信号Vcmdに対してPWM指令信号PWMinはmt(=−20)からpt(=+20)までの範囲が除外されるように変換され、その外側の値が適宜出力されることがわかる。このためPWMパルス幅が所定値以上になり、電流検出が容易になる。また、図示のように、コイル電流Currentは、インダクタンスによる平滑が行われるためなめらかになり、入力電圧指令信号Vcmdの正弦波波形をほぼ維持できている。したがって、この構成における非直線変換部22により、モータをなめらかに歪みなく動作させることができる。
前述した処理は従来例に比べて条件分岐や信号選択が少なくシンプルであり、回路規模やプログラム規模を小さく抑えられる。また、正負の電圧指令信号Vcmdに対して適切にPWM指令信号PWMinに変換でき、正常な正負電流を流すことができる。
なお、前述の説明では非直線変換部22の量子化レベルを2つにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図7に示すように、量子化レベルを1つにしてもよい。
図7は、入力範囲の−20から+20までに対して量子化レベルを−20のみにした例を示す図である。また、量子化レベルを2つにした場合と同様に、電圧指令信号Vcmdを正弦波で入力したときのPWM指令信号PWMin及びコイル電流Currentの応答を図8に示す。図8に示すように、量子化レベルが1つの場合において変換されたPWM指令信号PWMinは、量子化レベルが2つの場合(図5参照)よりも大きく変化しているものの、コイル電流Currentは、ほぼなめらかに歪みもないものとなっている。したがって、この構成における非直線変換部22により、モータをなめらかに歪みなく動作させることができる。また、非直線変換部22の量子化レベルを1つにすることにより、より回路を簡素化することができる。
次に、本実施の形態におけるモータ駆動装置10の動作について図1及び図9を用いて説明する。図9は、本実施の形態におけるモータ駆動装置10の動作を示すフローチャートである。
まず、PWM変換手段20は、電圧指令値Vcmdを入力する(ステップS11)。この電圧指令値Vcmdは、誤差増幅器12が比較器11からの差分出力を増幅した信号である。
続いて、積算部21は、入力した電圧指令値Vcmdに基づいて誤差積算値Vintを生成する(ステップS12)。具体的には、積算部21において、減算器21aが、メモリ21bから1サンプル前のPWM指令信号PWMinを例えば1サンプルごとに入力し、入力したPWM指令信号PWMinを電圧指令信号Vcmdから減算し、加算器21cに出力する。加算器21c及びメモリ21dは、例えば1サンプルごとに減算器21aの結果を積算して誤差積算値Vintを非直線変換部22に出力する。
引き続き、非直線変換部22は、入力した誤差積算値Vintから予め定められた範囲の出力を除外して、PWM指令信号PWMinをPWM駆動部13に出力する(ステップS13)。例えば、前述したステップs101〜s104により、非直線変換部22の入力が、パラメータmtより小さい、又はパラメータptより大きいときはそのまま出力し、入力がmtからptまでの範囲内のときはパラメータhを境にmt又はptを出力する。
そして、PWM駆動部13は、入力したPWM指令信号PWMinに応じたスイッチング信号UH、UL、VH、VLをスイッチング素子部14に出力し、モータをPWM駆動する(ステップS14)。
ここで、抵抗素子15は、モータコイル100に流れる電流に比例した電位差信号Isnsを発生してADC16に出力する。ADC16は、電位差信号Isnsと、PWM駆動部13からのサンプリング信号smplとを入力し、サンプリング信号smplに基づいて電位差信号Isnsをデジタル信号に変換して極性切替部17に出力する。極性切替部17は、PWM駆動部13からの極性指示信号inv値に応じて、ADC16の出力信号の極性を切り替え、検出電流値Idetとして比較器11に出力する。
以上のように、本実施の形態におけるモータ駆動装置10によれば、積算部21は、電圧指令信号VcmndとPWM指令信号PWMinとの差を積算して誤差積算値Vintを出力し、非直線変換部22は、予め定められた範囲の出力を誤差積算値Vintから除外し、除外した信号をPWM指令信号PWMinとしてPWM駆動部13に出力する構成としたので、予め定められた範囲の出力を誤差積算値Vintから除外することにより、一定幅以下のパルスを制限することができ、PWMがオンデューティのときの電流検出を容易にかつ正確に行うことができる。
したがって、本実施の形態におけるモータ駆動装置10は、正負の電圧指令信号に対応させるための別個の回路を必要とせず、正負の電圧指令信号に対して適切なPWM指令信号PWMinをモータコイル100に出力することができるので、従来よりも小さい回路規模で正負の電圧指令信号に対応させることができる。
また、本実施の形態におけるモータ駆動装置10は、誤差積算により短パルス除外による電圧誤差が補償されるので、モータコイル100に流れる電流の歪みを小さくすることができる。
また、本実施の形態におけるモータ駆動装置10は、誤差積算結果をそのまま非直線変換することにより条件判断を少なくできるので、従来より簡単な構成で電圧誤差補償を行うことができる。
また、本実施の形態におけるモータ駆動装置10は、電圧指令信号Vcmndの正負符号に応じて構成を変更することなく、電圧誤差補償を行うことができる。
また、本実施の形態におけるモータ駆動装置10は、非直線変換部22が、所定範囲の入力に対して一定の出力値に変換するよう量子化する構成としたので、より単純な構成で短パルス除外による電圧誤差補償を行うことができる。
また、本実施の形態におけるモータ駆動装置10は、量子化レベル数や境界値の設定もパラメータとして非直線変換部22に設定できるので、設定を変えるだけで電圧誤差の補償特性を調整でき、低コストで柔軟な電圧誤差補償が可能である。
また、本実施の形態におけるモータ駆動装置10は、非直線変換部22が、PWM駆動パルスのうち短パルスを除外して駆動する構成としたので、電流のサンプリング検出が容易で、精密な電流制御が実現できる。
また、本実施の形態におけるモータ駆動装置10は、駆動パルスがオン状態のときにモータコイル100に流れる電流を検出する電流検出手段としてPWM駆動部13と、抵抗素子15と、ADC16と、極性切替部17とを備え、検出した検出電流値Idetと目標電流指令信号Icmndとの差に応じて電圧指令信号Vcmndを出力し、モータコイル電流を目標電流指令信号Icmndに応じた値に制御する電流制御手段として比較器11及び誤差増幅器12を備える構成としたので、電流フィードバックにより、電源電圧変動やスイッチ素子の抵抗のばらつき、あるいはコイル抵抗などの変動があってもモータ電流が変動することなく、目標電流指令信号に応じた電流でモータを駆動することができる。したがって、モータ駆動装置10は、安定でかつ精密なモータ駆動制御を行うことができる。
(第2の実施の形態)
本発明に係るモータ駆動装置の第2の実施の形態における構成は、第1の実施の形態におけるモータ駆動装置10に対し、非直線変換部22の機能が異なるものである。したがって、第1の実施の形態におけるモータ駆動装置10と同一の符号を付して非直線変換部22について説明し、重複する説明は省略する。
本実施の形態における非直線変換部22は、所定範囲の出力を誤差積算値Vintから除外するため、オフセットの切り替えを行うようになっており、図10を用いて説明する。
図10は、非直線変換部22が、入力0を境にオフセットを−20及び+20のいずれかに切り替える場合の入出力特性例を示す図である。図10に示した例における非直線変換部22の処理をプログラムで記述すると以下のようになる。
s301: if (input < h) then output = input+c1;
s302: else output = input + c2;
すなわち、非直線変換部22は、入力所定値hを境にオフセットc1又はc2を入力値に加算する。なお、図10に示した例では、h=0、c1=−20、c2=+20としている。
これにより、非直線変換部22は、出力となるPWM指令信号PWMinにc1からc2までの値を含まないようにでき、短パルスが生じないようにすることができる。オフセットがc1やc2に変化しても、PWM指令信号PWMinと電圧指令信号Vcmdとの差を積算して非直線変換してPWM指令信号PWMinとするフィードバックにより、PWM指令信号PWMinは電圧指令信号Vcmdとほぼ等しくなりオフセットはキャンセルされる。
次に、図6、図9で説明したのと同じ電圧指令信号Vcmdを正弦波で入力したときの、PWM指令信号PWMinとコイル電流の応答例を図11に示す。PWM指令信号PWMinが−20から+20までの範囲を回避するための変化は、図6及び図9に示したものより大きいが、コイル電流は、ほぼなめらかで歪みないものとなっている。したがって、この構成における非直線変換部22により、モータをなめらかに歪みなく動作させることができる。また、この例では非直線変換部22の処理を非常に単純化することができるので、さらに回路やプログラムを簡素化できる。
次に、本実施の形態における非直線変換部22の他の態様について図12及び図13を用いて説明する。図12は、他の態様における非直線変換部22の入出力特性例を示す。
この例では入力0を境にオフセットが切り替わるとともに、最大入力値及び最小入力値(ここでは+100及び−100)では出力と入力が一致するように、傾きを変えている。これにより、所定範囲(ここでは−20から+20まで)を出力から除外しつつ、電圧指示が大きくなるに従って入力値と出力値との差が小さくなってくるので、コイル電流の歪みを小さくできる。また、大きな電圧指示に対して出力飽和やオーバフローを避けることができる。
次に、図13は、第1の実施の形態で説明したのと同じ電圧指令信号Vcmdを正弦波で入力したときの、PWM指令信号PWMinとコイル電流Currentとの応答例を示すものである。PWM指令信号PWMinが−20から+20を回避するための変化は、第1の実施の形態(図4や図8に示した特性の場合)よりは大きいが、図10に示した単純オフセット加算の場合よりは小さい。また、コイル電流Currentは、ほぼなめらかで歪みのないものとなっている。したがって、この構成における非直線変換部22により、モータをなめらかに歪みなく動作させることができる。
次に、図12に示した入出力特性が得られる非直線変換部22の処理例をプログラムの形で示すと次のようになる。
s201: if (input < h) then output = a1 * input + b1;
s202: else output = a2 * input + b2;
この例では、入力所定値hを境に、傾きと切片(オフセット)を(a1、b1)と(a2、b2)とで切り換えている。図12の特性例では、h=0、a1=a2=80/100、b1=−20、b2=+20としている。
以上のように、本実施の形態におけるモータ駆動装置によれば、非直線変換部22が、所定入力値を境にオフセットを変化させる構成としたので、非直線変換部22の処理を非常に単純化することができ、さらに回路やプログラムを簡素化することができる。
以上のように、本発明に係るモータ駆動装置は、従来よりも小さい回路規模で正負の電圧指令信号に対応させることができるという効果を有し、モータをPWM駆動するモータ駆動装置等として有用である。
本発明に係るモータ駆動装置の第1の実施の形態における構成を示すブロック図 本発明に係るモータ駆動装置の第1の実施の形態におけるPWM駆動の説明図 本発明に係るモータ駆動装置の第1の実施の形態において、非直線変換部の入出力の関係の一例を示す図 本発明に係るモータ駆動装置の第1の実施の形態において、電圧指令信号Vcmd、PWM指令信号PWMin、コイル電流Currentの波形例を示す図 本発明に係るモータ駆動装置の第1の実施の形態において、図4の横軸「80」から「120」までの部分を拡大した図 本発明に係るモータ駆動装置の第1の実施の形態において、図5の実データを示す図 本発明に係るモータ駆動装置の第1の実施の形態において、非直線変換部の量子化レベルを1つにした例を示す図 本発明に係るモータ駆動装置の第1の実施の形態において、非直線変換部の量子化レベルを1つにした場合の、電圧指令信号Vcmd、PWM指令信号PWMin、コイル電流Currentの波形例を示す図 本発明に係るモータ駆動装置の第1の実施の形態の動作を示すフローチャート 本発明に係るモータ駆動装置の第2の実施の形態において、非直線変換部がオフセットを切り替える場合の入出力特性例を示す図 本発明に係るモータ駆動装置の第2の実施の形態において、電圧指令信号Vcmd、PWM指令信号PWMin、コイル電流Currentの波形例を示す図 本発明に係るモータ駆動装置の第2の実施の形態の他の態様における非直線変換部の入出力特性例を示す図 本発明に係るモータ駆動装置の第2の実施の形態の他の態様において、電圧指令信号Vcmd、PWM指令信号PWMin、コイル電流Currentの波形例を示す図
符号の説明
10 モータ駆動装置
11 比較器(電流制御手段)
12 誤差増幅器(電流制御手段)
13 PWM駆動部(駆動パルス出力手段、電流検出手段)
14 スイッチング素子部
14a〜14d スイッチング素子
15 抵抗素子(電流検出手段)
16 ADC(電流検出手段)
17 極性切替部(電流検出手段)
20 PWM変換手段(信号変換手段)
21 積算部
21a 減算器
21b メモリ
21c 加算器
21d メモリ
22 非直線変換部(出力除外部)
100 モータコイル

Claims (3)

  1. モータコイルに駆動パルスを与えて電圧を印加するモータ駆動装置であって、
    電圧指令信号をパルス幅指令信号に変換する信号変換手段と、前記パルス幅指令信号に応じた駆動パルスを前記モータコイルに出力する駆動パルス出力手段とを備え、
    前記信号変換手段は、前記電圧指令信号と前記パルス幅指令信号との差を積算して誤差積算値を出力する積算部と、
    予め定められた基準入力値及び基準出力値に基づき、前記出力除外部の入力値と出力値との関係を示す入出力特性に対し、前記基準入力値を境に前記入出力特性を予め定められたオフセット量だけ前記出力値の絶対値が大きくなるよう正又は負の方向にオフセットさせる出力除外部とを備え、前記出力除外部の出力値に応じたパルス幅指令信号を出力するものであることを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記出力除外部は、前記入力値と前記基準入力値との差が大きくなるに従って前記オフセット量を小さくするものであることを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記駆動パルスがオン状態のときに前記モータコイルに流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段が検出した検出電流値と予め定められた電流指令信号値との差に応じて前記電圧指令信号を出力し、前記モータコイルに流れる電流を前記電流指令信号に応じた値に制御する電流制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ駆動装置。
JP2008061772A 2008-03-11 2008-03-11 モータ駆動装置 Expired - Fee Related JP5277671B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008061772A JP5277671B2 (ja) 2008-03-11 2008-03-11 モータ駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008061772A JP5277671B2 (ja) 2008-03-11 2008-03-11 モータ駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009219288A JP2009219288A (ja) 2009-09-24
JP5277671B2 true JP5277671B2 (ja) 2013-08-28

Family

ID=41190601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008061772A Expired - Fee Related JP5277671B2 (ja) 2008-03-11 2008-03-11 モータ駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5277671B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5618197B2 (ja) 2010-09-16 2014-11-05 株式会社リコー モータ駆動装置
JP7126128B2 (ja) 2019-01-23 2022-08-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 アクチュエータ駆動装置
EP3780377B1 (en) * 2019-06-20 2022-09-28 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial Systems Corporation Power conversion device

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2527393B2 (ja) * 1990-11-15 1996-08-21 三星電子株式会社 ロボット位置制御装置及び制御方法
JP3222489B2 (ja) * 1991-06-28 2001-10-29 株式会社東芝 3相3線式の中性点クランプ式インバータの制御方法
JP2007097394A (ja) * 2006-11-13 2007-04-12 Hitachi Ltd 電力変換器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009219288A (ja) 2009-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9294057B2 (en) Efficient low noise high speed amplifier
US7817399B2 (en) PWM drive apparatus and method for correcting output offset thereof
US8598825B2 (en) Lead angle control circuit, and motor drive device and motor drive system using the lead angle control circuit
JP2005515655A (ja) デジタル訂正を行うスイッチング増幅器およびデジタル訂正の方法
JP5559675B2 (ja) アクチュエータ駆動装置
JP5791582B2 (ja) スイッチング電源装置及びそれを用いた電源システム
JP2010093339A (ja) 負荷駆動回路
CN102111099B (zh) 电动机驱动电路
JP2008141376A5 (ja)
JP2010193703A (ja) モータ駆動回路およびモータ駆動方法
JP5277671B2 (ja) モータ駆動装置
CN103026618A (zh) 放大装置
US7777562B2 (en) Distortion suppression circuit for digital class-D audio amplifier
CN101636912A (zh) 用于对信号进行低失真转换、尤其是放大的装置
JP5247369B2 (ja) アナログ出力装置
US7923979B2 (en) Control system for dynamically adjusting output voltage of voltage converter
JP2023115742A (ja) モータドライバ回路、それを用いた位置決め装置、ハードディスク装置、モータの駆動方法
JP5548383B2 (ja) コンバータの制御装置
KR20160015075A (ko) 모터 구동 장치 및 모터 시스템, 그의 보정 회로
KR20160086666A (ko) 디지털-아날로그 변환 장치, 그를 이용한 모터 구동 제어 장치 및 방법
JP4652757B2 (ja) 負荷駆動回路およびモータ駆動回路
JP5523821B2 (ja) モータ駆動回路
JP2019133537A (ja) アクチュエータ制御装置及びアクチュエータ制御方法
JP6471649B2 (ja) 電子制御装置
JP2011254353A (ja) ループゲイン調整回路

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121003

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121016

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130506

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5277671

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees