JP5276820B2 - 排出ガス処理装置および排出ガス処理方法 - Google Patents

排出ガス処理装置および排出ガス処理方法 Download PDF

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Description

この発明は、一例として半導体工場や液晶工場における揮発性有機化合物などの有機化合物を含有する排出ガスに対する排出ガス処理装置および排出ガス処理方法に関する。より具体的一例では、磁力が与えられて磁気活水処理がなされた洗浄水にナノバブルを効率的に発生させ、上記洗浄水が含有するナノバブルによって微生物を活性化し培養繁殖させ、微生物とナノバブルを含有する洗浄水で排出ガス中の有機化合物を効率的に洗浄できる排出ガス処理装置および排出ガス処理方法に関する。さらには、急速ろ過器や活性炭吸着塔を使用し、この急速ろ過器の上部に堆積した発生汚泥に含まれる活性化微生物や、次の工程である活性炭吸着塔の活性炭吸着処理で洗浄水を合理的に処理し、洗浄水を循環使用することが可能な排出ガス処理装置および排出ガス処理方法に関する。
従来、半導体工場や液晶工場における排出ガス処理方法および排出ガス処理装置では、特に、(i)活性炭による吸着法、(ii)排出ガスを空気と混合して直接的に燃焼させる直接燃焼法、(iii)水、酸、アルカリ溶液などの液体に対象とするガスを吸収させる方法が採用されていた。
特に、有機系の排出ガスを処理する場合は、処理効率の面で、(i)活性炭やゼオライトによる吸着法、(ii)排出ガスを空気と混合して直接的に燃焼させる直接燃焼法のどちらかを選択していた。
しかし、(i) 活性炭による吸着法では、ダストやミストを含む有機系排出ガスを処理するには、前処理として、ダストやミストの除去装置(バグフィルター、ミストセパレーターなど)が必要になるので、活性炭の再生費用を含めて、ランニングコストが高い欠点があった。
また、(ii) 排出ガスを空気と混合して直接的に燃焼させる直接燃焼法においても、燃料が必要でランニングコストが高い欠点があった。よって、省エネルギーの推進が要求される時代では、課題の多い方法であった。
一方、従来技術としてのナノバブルの利用方法および装置が、特許文献1(特開2004−121962号公報)に開示されている。この特許文献1では、ナノバブルが有する浮力の減少、表面積の増加、表面活性の増大、局所高圧場の生成、静電分極の実現による界面活性作用と殺菌作用などの特性を活用することが開示されている。より具体的には、それらが相互に関連することによって、汚れ成分の吸着機能、物体表面の高速洗浄機能、殺菌機能によって各種物体を高機能、低環境負荷で洗浄することができ、汚濁水の浄化を行うことができることが特許文献1で開示されている。
また、従来技術としてのナノ気泡の生成方法が、特許文献2(特開2003−334548号公報)に開示されている。この特許文献2では、液体中において、液体の一部を分解ガス化する工程、液体中で超音波を印加する工程、または、液体の一部を分解ガス化する工程及び超音波を印加する工程から構成されていることを開示している。
また、従来技術としてのオゾンマイクロバブルを利用する廃液の処理装置が、特許文献3(特開2004−321959号公報)に開示されている。この特許文献3では、オゾン発生装置より生成されたオゾンガスをマイクロバブル発生装置に供給すると共に、処理槽の下部から抜き出された廃液を加圧ポンプを介して上記マイクロバブル発生装置に供給していることを開示している。また、特許文献3では、生成されたオゾンマイクロバブルをガス吹き出しパイプの開口部より処理槽内の廃液中に通気することを開示している。
しかし、上述のナノバブルやオゾンマイクロバブルを利用する方法を用いても、排出ガス中の揮発性有機化合物を少ないエネルギーで効率的に分解できていない。また、排出ガス中の有機化合物、特に揮発性有機化合物に対しては、上述の従来の吸着法または燃焼法では、イニシャルコストやランニングコストが高いことに課題があった。そして、排出ガス中の有機化合物濃度が高い場合、充分な除去率の確保ができないと共に洗浄水中の揮発性有機化合物を処理ができないことから、新たに大規模な排水処理設備を計画する必要があった。
特開2004−121962号公報 特開2003−334548号公報 特開2004−321959号公報
そこで、この発明の課題は、排出ガス中の揮発性有機化合物を少ないエネルギーで効率的に分解できると共にイニシャルコストおよびランニングコストを低減できる排出ガス処理装置および排出ガス処理方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の排出ガス処理装置は、
上部散水管を有すると共に排出ガス中の揮発性有機化合物を上記上部散水管から散水される洗浄水に溶解させて上記排出ガスを処理する第1のスクラバー方式ガス処理部と、
下部散水管を有すると共にナノバブルの発生時にナノバブル発生とは別に磁気が作用されたナノバブル含有汚泥水を上記下部散水管から散水して上記洗浄水中に移行した揮発性有機化合物を上記ナノバブル含有汚泥水で処理する第2のスクラバー方式ガス処理部と
を備え、
上記下部散水管の下方から排出ガスが導入されると共に上記上部散水管の上方のダクトから排出ガスが排出され、
さらに、上記第2のスクラバー方式ガス処理部から上記揮発性有機化合物が移行された洗浄水および上記磁気が作用されたナノバブル含有汚泥水が落下してくる下部沈澱部と、
上記下部沈澱部から上記洗浄水と上記磁気が作用されたナノバブル含有汚泥水との混合物が導入されると共に上記混合物に含まれる汚泥を内部に堆積させる急速ろ過器と、
上記急速ろ過器で処理された洗浄水が導入されると共に上記洗浄水に対して活性炭による吸着処理を行う活性炭吸着処理部と、
上記吸着処理後の上記洗浄水を上記活性炭吸着処理部から上記第1のスクラバー方式ガス処理部の上記上部散水管へ返送する返送部と、
上記急速ろ過器からの上記磁気が作用されたナノバブルを含有するナノバブル含有汚泥水を上記第2のスクラバー方式ガス処理部の上記下部散水管へ返送する返送部と
を備えることを特徴としている。
この発明の排出ガス処理装置によれば、上記第1のスクラバー方式ガス処理部によって、排出ガス中の揮発性有機化合物と洗浄水との気液の接触により、上記揮発性有機化合物を洗浄水に移行させる。次に、上記第2のスクラバー方式ガス処理部では、この洗浄水が含有した揮発性有機化合物を、ナノバブルの発生時にナノバブル発生とは別に磁気が作用された汚泥水が含有するナノバブルが有するフリーラジカルによる酸化作用によって、効率よく酸化分解できる。また、洗浄水を循環使用するので、洗浄水を節約できる。したがって、この発明の排出ガス処理装置によれば、排出ガス中の揮発性有機化合物を少ないエネルギーで効率的に分解できると共にイニシャルコストおよびランニングコストを低減できる。
また、一実施形態の排出ガス処理装置では、上記第2のスクラバー方式ガス処理部からの洗浄水が導入されると共に上記洗浄水に対して活性炭による吸着処理を行う活性炭吸着処理部と、
上記吸着処理後の上記洗浄水を上記活性炭吸着処理部から上記第1のスクラバー方式ガス処理部へ返送する返送部とを備える。
この実施形態の排出ガス処理装置によれば、上記第2のスクラバー方式ガス処理部において、磁気を作用させた汚泥水が含有するナノバブルでもって上記洗浄水が含有した揮発性有機化合物を効率よく酸化分解した上で、上記洗浄水に含まれる揮発性有機化合物を活性炭吸着処理部による活性炭吸着によって確実に処理できる。また、洗浄水を循環使用するので、使用する洗浄水量を大幅に節約できる。
また、一実施形態の排出ガス処理装置では、上記第2のスクラバー方式ガス処理部からの洗浄水が導入されると共に上記洗浄水に含まれる汚泥を内部に堆積させる急速ろ過器と、
上記急速ろ過器からの洗浄水を上記第1のスクラバー方式ガス処理部へ返送する返送部とを備える。
この実施形態によれば、上記第2のスクラバー方式ガス処理部から上記急速ろ過器へ洗浄水が導入され、この洗浄水は、上記洗浄水に含まれる汚泥を内部に堆積させた上記急速ろ過器で処理するので、上記洗浄水中の揮発性有機化合物を上記急速ろ過器に堆積させた発生汚泥中の微生物で処理できる。また、洗浄水を循環使用するので、洗浄水を大幅に節約できる。
例えば、イソプロピールアルコールを含む排出ガスをナノバブルと微生物を含む洗洗浄水で洗浄すると、元来、排出ガス中に存在していなかった反応物である揮発性有機化合物としてのアセトンが生じてくる。そのアセトンの処理について検討した結果、発生汚泥を内部に堆積させた急速ろ過器により、アセトンを処理できることを見出した。すなわち、スクラバー方式の排出ガス処理部から発生する汚泥を内部に堆積させた急速ろ過器によれば、揮発性有機化合物の分解後に発生する反応物(揮発性有機化合物としてのアセトン)に対しても有効に処理できることを見出した。
また、一実施形態の排出ガス処理装置では、上記第1のスクラバー方式ガス処理部は、上記洗浄水を散水する上部散水管を有し、上記第2のスクラバー方式ガス処理部は、上記磁気作用さたナノバブル含有汚泥水を散水する下部散水管を有する。
この実施形態によれば、上記第1,第2のスクラバー方式ガス処理部による上部,下部散水管の2段方式の散水管を採用し、上部散水管から上記洗浄水が散水されると共に、下部散水管から磁気を作用させたナノバブル含有汚泥水が散水される。これにより、磁気を作用させた液体(洗浄水,汚泥水)が含有するナノバブルによる強力な酸化作用でもって、揮発性有機化合物を酸化分解できる。また、下部散水管から散水される磁気を作用させたナノバブル含有汚泥水中の微生物がナノバブルで活性化し、この活性化した微生物によって洗浄水中の揮発性有機化合物を微生物分解できる。また、上部散水管と下部散水管の2段方式で散水することによって、揮発性有機化合物を確実に処理できる。
また、一実施形態の排出ガス処理装置では、上記上部散水管による散水が連続的に行われると共に上記下部散水管による散水は、流入排出ガス中の揮発性有機化合物濃度が上昇した場合または流出排出ガス中の揮発性有機化合物濃度が上昇した場合に行われるように制御する散水制御部を有する。
この実施形態によれば、上記下部散水管からの散水が間欠的に行われるので、経済性を考慮したシンプルなシステムとなり、電力費用などの経費を削減することができ、ランニングコストを低減できる。
また、一実施形態の排出ガス処理装置では、上記第1のスクラバー方式ガス処理部と第2のスクラバー方式ガス処理部とが構成する上部散水部と、
上記上部散水部から上記磁気を作用させたナノバブル含有汚泥水および上記洗浄水が落下してくる下部沈澱部と、
上記下部沈澱部でのTOC濃度を計測するTOC計と、
上記TOC計が計測した上記TOC濃度に応じて、上記第2のスクラバー方式ガス処理部で散水される上記ナノバブル含有汚泥水の量を制御する散水制御部とを有する。
この実施形態によれば、上記散水制御部は、上記TOC計で計測した上記下部沈澱部でのTOC(全有機炭素)濃度に応じて、上記第2のスクラバー方式ガス処理部で散水される上記ナノバブル含有汚泥水の量を制御する。ここで、上記TOC濃度と揮発性有機化合物濃度とは相関関係にある。よって、上記TOC濃度に基づく散水制御により、洗浄水中の揮発性有機化合物濃度に比例して、磁気を作用させたナノバブル含有汚泥水の散水量を制御することによって、揮発性有機化合物を合理的に処理できる。つまり、洗浄水中の揮発性有機化合物濃度が低い場合は、磁気を作用させた活水ナノバブル含有汚泥水の散水量を少なくして、省エネ運転をすることができる。
また、一実施形態の排出ガス処理装置では、上記第2のスクラバー方式ガス処理部からの洗浄水が導入されると共に上記洗浄水に含まれる汚泥を内部に堆積させる急速ろ過器と、
上記急速ろ過器からの洗浄水が導入されると共に上記洗浄水に対して活性炭による吸着処理を行う活性炭吸着処理部と、
上記吸着処理後の上記洗浄水を上記活性炭吸着処理部から上記第1のスクラバー方式ガス処理部へ返送する返送部とを備える。
この実施形態によれば、上記第2のスクラバー方式ガス処理部からの洗浄水を、先ず、急速ろ過器に堆積した汚泥で処理し、続いて活性炭吸着処理する2段処理を行うと共に、活性炭吸着処理を最後に行うので、洗浄水中の揮発性有機化合物を確実に処理できる。また、洗浄水を循環使用するので、洗浄水使用量を大幅に節約できる。
また、一実施形態の排出ガス処理装置では、ナノバブルの発生時にナノバブル発生とは別に磁気を作用させたナノバブル含有洗浄水を生成して、上記急速ろ過器および上記活性炭吸着処理部に上記磁気作用さたナノバブル含有洗浄水を導入する磁気ナノバブル含有洗浄水発生設備を備える。
この実施形態によれば、上記磁気ナノバブル含有洗浄水発生設備で生成させたナノバブルの発生時にナノバブル発生とは別に磁気を作用させたナノバブル含有洗浄水(磁気活水ナノバブル含有洗浄水)を上記急速ろ過塔および活性炭吸着処理部に導入するので、上記急速ろ過器および活性炭吸着処理部の内部を効果的に洗浄することができる。また、磁気を作用させた洗浄水中のナノバブルが有するフリーラジカルによる酸化作用でもって、洗浄水中の揮発性有機化合物を酸化分解できる。また、磁気を作用させた洗浄水中のナノバブルによって、上記急速ろ過器の内部と活性炭吸着処理部の内部に繁殖した微生物を活性化して、洗浄水中の揮発性有機化合物を微生物分解できる。また、活性炭が吸着した揮発性有機化合物を、活性化した微生物で微生物分解し、活性炭の再生を行うことができる。
また、一実施形態の排出ガス処理装置では、上記活性炭吸着処理部は2塔の活性炭吸着塔を有し、さらに、上記2塔の活性炭吸着塔のうちの一方を、上記急速ろ過器からの洗浄水が導入される動作状態にすると共に、上記2塔の活性炭吸着塔のうちの他方を、上記急速ろ過器からの洗浄水が導入されずに上記磁気ナノバブル含有洗浄水発生設備から上記磁気作用さたナノバブル含有洗浄水が導入される休止状態にする活性炭吸着塔制御部を有する。
この実施形態によれば、上記活性炭吸着塔制御部により、上記活性炭吸着処理部が有する2塔の活性炭吸着塔のうちの1塔を動作状態(通水状態)にする一方、別の1塔を休止状態にして上記磁気ナノバブル含有洗浄水発生設備から上記磁気を作用させたナノバブル含有洗浄水を導入する。すなわち、2塔の活性炭吸着塔のうちの1塔を通水状態(動作状態)にし、別の1塔を休止状態にして上記磁気を作用させたナノバブル含有洗浄水のナノバブルで活性化した微生物で活性炭の確実なる再生を図れる。よって、活性炭の再生率を向上できる。
また、一実施形態の排出ガス処理装置では、上記磁気ナノバブル含有洗浄水発生設備は、洗浄水に磁界を作用させる磁界発生部と、上記洗浄水にナノバブルを発生させるナノバブル発生機とを有する。
この実施形態によれば、上記磁気ナノバブル含有洗浄水発生設備は、磁界発生部で洗浄水に磁界を作用させ、ナノバブル発生機で上記洗浄水にナノバブルを発生させる。したがって、磁気活水器の長所とナノバブルの長所を相乗的に合体することができ、格段に洗浄作用のある磁気ナノバブル含有洗浄水を作製できる。
また、一実施形態の排出ガス処理装置では、上記ナノバブル発生機は、
上記洗浄水にマイクロバブルを発生させる第1気体せん断部と、
上記第1気体せん断部から上記マイクロバブルを含有する洗浄水が導入されると共に上記マイクロバブルをせん断してナノバブルを生成する第2気体せん断部と、
上記第2気体せん断部からマイクロナノバブル含有洗浄水が導入されると共に上記マイクロバブルをせん断してナノバブルを生成する第3気体せん断部とを有する。
この実施形態によれば、上記ナノバブル発生機は、上記第1気体せん断部、第2気体せん断部、第3気体せん断部の3段階の気体せん断部で気体をせん断するので、多量の超微細なナノバブルを作製できる。
また、一実施形態の排出ガス処理装置では、上記第1および第2のスクラバー方式ガス処理部へ排出ガスを導入する入口ダクトと、
上記第1および第2のスクラバー方式ガス処理部から処理後のガスを排出する出口ダクトと、
上記入口ダクトまたは出口ダクトに設置されていると共にガス中の揮発性有機化合物をサンプリングして上記ガス中の揮発性有機化合物の濃度を測定する揮発性有機化合物測定器と、
上記急速ろ過器を逆洗すると共に上記揮発性有機化合物測定器が測定した揮発性有機化合物の濃度に応じて運転が制御される逆洗ポンプとを備える。
この実施形態の排出ガス処理装置によれば、上記揮発性有機化合物測定器(VOC測定器)が測定したVOC濃度に応じて、例えば、上記VOC濃度が設定値を上回ると、上記逆洗ポンプが運転され、上記急速ろ過器内部に堆積させた汚泥に由来した微生物でもって、揮発性有機化合物を微生物分解できる。すなわち、上記VOC測定器が測定したVOC濃度に応じて、逆洗ポンプを運転して、上記急速ろ過器を逆洗できる。
また、この発明の排出ガス処理方法は
第1のスクラバー方式ガス処理部の上部散水管から洗浄水を散水させて排出ガス中の揮発性有機化合物を上記洗浄水に溶解させて排出ガスをスクラバー方式で処理する第1処理と、
第2のスクラバー方式ガス処理部の下部散水管からナノバブルの発生時にナノバブル発生とは別に磁気が作用されたナノバブル含有汚泥水を散水させて上記洗浄水中に移行した揮発性有機化合物をスクラバー方式で処理する第2処理と
を行い、
さらに、
上記第2処理により処理された上記揮発性有機化合物が移行された洗浄水および上記磁気が作用されたナノバブル含有汚泥水を下部沈澱部から急速ろ過器に導入して汚泥を急速ろ過器内部に堆積させ、
上記急速ろ過器で処理した洗浄水を活性炭吸着処理部に導入して上記洗浄水に対して活性炭による吸着処理を行い、
上記吸着処理後の上記洗浄水を上記活性炭吸着処理部から上記第1のスクラバー方式ガス処理部の上記上部散水管へ返送し、
上記急速ろ過器からの上記磁気が作用されたナノバブルを含有するナノバブル含有汚泥水を上記第2のスクラバー方式ガス処理部の上記下部散水管へ返送し、
上記下部散水管の下方から排出ガスを導入し、上記上部散水管の上方のダクトから排出ガスを排出する
ことを特徴としている。
この実施形態の排出ガス処理方法によれば、上記第1の処理によって、排出ガス中の揮発性有機化合物と洗浄水との気液の接触により、上記揮発性有機化合物を洗浄水に移行させる。次に、上記第2の処理では、この洗浄水が含有した揮発性有機化合物を、磁気を作用させた汚泥水が含有するナノバブルが有するフリーラジカルによる酸化作用によって、効率よく酸化分解できる。また、洗浄水を循環使用するので、洗浄水を節約できる。したがって、この排出ガス処理方法によれば、排出ガス中の揮発性有機化合物を少ないエネルギーで効率的に分解できると共にイニシャルコストおよびランニングコストを低減できる。
また、一実施形態の排出ガス処理方法では、上記第2処理後の上記洗浄水に対して、活性炭による吸着処理を行い、上記活性炭による吸着処理後の洗浄水を上記第1処理で使用する。
この実施形態の排出ガス処理方法によれば、上記第2の処理後の洗浄水に含まれる揮発性有機化合物を活性炭による活性炭吸着によって確実に処理でき、また、洗浄水を循環使用するので、使用する洗浄水量を大幅に節約できる。
また、一実施形態の排出ガス処理方法では、上記第2処理後の洗浄水を急速ろ過器に導入すると共に上記急速ろ過器内に上記第2処理後の洗浄水に含まれる汚泥を堆積させ、上記急速ろ過器を通過した洗浄水を上記第1処理で使用する。
この実施形態の排出ガス処理方法によれば、上記洗浄水中の揮発性有機化合物を、上記急速ろ過器に堆積させた発生汚泥中の微生物で処理でき、また、洗浄水を循環使用するので、洗浄水を大幅に節約できる。
また、一実施形態の排出ガス処理方法では、上記急速ろ過器を通過した洗浄水を上記活性炭による吸着処理を行う活性炭吸着塔を経由して上記第1処理で使用する。
この実施形態の排出ガス処理方法によれば、急速ろ過器に堆積した汚泥で洗浄水を処理し、続いて活性炭吸着処理を行うので、洗浄水中の揮発性有機化合物を確実に処理でき、また、洗浄水を循環使用するので、洗浄水使用量を大幅に節約できる。
この発明の排出ガス処理装置によれば、第1のスクラバー方式ガス処理部によって、排出ガス中の揮発性有機化合物と洗浄水との気液の接触により、上記揮発性有機化合物を洗浄水に移行させる。次に、第2のスクラバー方式ガス処理部では、この洗浄水が含有した揮発性有機化合物を、ナノバブルの発生時にナノバブル発生とは別に磁気が作用された汚泥水が含有するナノバブルが有するフリーラジカルによる酸化作用によって、効率よく酸化分解できる。また、洗浄水を循環使用するので、洗浄水を節約できる。したがって、この発明の排出ガス処理装置によれば、排出ガス中の揮発性有機化合物を少ないエネルギーで効率的に分解できると共にイニシャルコストおよびランニングコストを低減できる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、この発明の排出ガス処理装置の第1実施形態としての揮発性有機化合物含有排出ガスの処理装置67を模式的に示す図である。
この揮発性有機化合物含有排出ガスの処理装置67は、排出ガス処理部4、急速ろ過器24、第1活性炭吸着塔45、第2活性炭吸着塔51、および活性炭再生用水設備59で構成されている。
概要を大別して説明すると、上記排出ガス処理部4は、導入された排出ガス中の揮発性有機化合物を洗浄水に移行させる役目を有し、上記急速ろ過器24と第1活性炭吸着塔45および第2活性炭吸着塔51は、揮発性有機化合物を処理する役目を有している。
また、急速ろ過器24は、微生物分解,酸化処理および浮遊物質の除去をする。また、上記第1活性炭吸着塔45と第2活性炭吸着塔51は、活性炭によって洗浄水中に残存している揮発性有機化合物を吸着する。そして、活性炭再生用水設備59は、活性炭再生用水および急速ろ過器24の洗浄水を提供する。
また、この揮発性有機化合物含有排出ガスの処理装置67は、多数の電動バルブ17,22,23,27,44,46,47,49,50,52,53,54,64,75とポンプ21,29,30,34が設置されている。そして、シーケンサー55から上記各電動バルブへ信号線56が接続され、また、シーケンサー55から上記各ポンプへ信号線57が接続されている。そして、上記各電動バルブと各ポンプは、シーケンサー55に予め組み込まれたプログラムによって、計画通りに運用されている。
図1において、符号1は排気入口ダクトであり、排気ファン5によって、半導体工場や液晶工場からの揮発性有機化合物を含有する排出ガスが排出ガス処理部4に導入される。この揮発性有機化合物としては、イソプロピールアルコール、アセトン、酢酸ブチルなどがある。
上記排出ガス処理部4は、上部散水部2と下部沈澱部3とで構成されている。この排出ガス処理部4で処理された排出ガスは、排出ガス処理部4の最上部の排気出口ダクト6から排出される。
この排出ガス処理部4では、下部沈澱部3の洗浄水をポンプ21で吸込配管20から急速ろ過器24に導入して、洗浄水中の揮発性有機化合物や浮遊物質を処理する。そして、この急速ろ過器24で処理された洗浄水は、第1活性炭吸着塔45または第2活性炭吸着塔51に導入される。この第1,第2活性炭吸着塔45,51では、洗浄水中に残存している揮発性有機化合物を処理する。そして、この処理後の洗浄水を、再び、排出ガス処理部4の上部散水管7の上部散水ノズル8から散水している。
次に、排出ガス処理部4について、詳細に説明する。上述のように、排出ガス処理部4は、上部散水部2と下部沈澱部3で構成される沈澱部付きスクラバー58を含んでいる。上部散水管7の下部に所定の距離をおいて、上部充填材9が必要量だけ充填されている。この上部充填材9としては、合成樹脂製不規則充填物を採用でき、一例として、テラレット(商品名)等の充填材を採用できる。この上部充填材9の下部には、上部充填材9を保持するための多孔板10が設置され、複数の上部充填材9を保持している。この多孔板10としては、強度があり、腐蝕に耐える材料を選定すべきで、この実施形態では、ステンレス製の多孔板10を採用した。なお、多孔板10はステンレス製に限定するものではなく、強度があれば合成樹脂製でも構わない。この上部散水管7と上部散水ノズル8と上部充填材9と多孔板10とが第1のスクラバー方式ガス処理部を構成している。
上記多孔板10の下部には、所定の距離をおいて、下部散水管11と下部散水管11に複数個付属している下部散水ノズル12が設置されている。この下部散水ノズル12の口は、上部散水ノズル8の口より大きい。その理由は、上部散水ノズル8から散水される洗浄水は、第1活性炭吸着塔45または第2活性炭吸着塔51で処理された洗浄水であるのに対し、下部散水ノズル12より散水される洗浄水は、汚泥を含有している汚泥水であるからである。
また、下部散水管11の下部に所定の距離をおいて、下部充填材13が、必要な量だけ充填されている。この下部充填材13としては、上部充填材9と同様に合成樹脂製不規則充填物を採用でき、一例として、テラレット(商品名)等の充填材を採用できる。この下部充填材13の下部には、下部充填材13を保持するための多孔板14が設置され、この多孔板14は複数の下部充填材13を保持している。この多孔板14としては、強度があり、腐蝕に耐える材料を選定すべきで、この実施形態では、ステンレス製の多孔板14を採用したが、多孔板14はステンレス製に限定されるものではなく、強度があれば、合成樹脂製でも構わない。この下部散水管11と下部散水ノズル12と下部充填材13と多孔板14とが第2のスクラバー方式ガス処理部を構成している。
この排出ガス処理部4では、排気ファン5によって排気入口ダクト1から導入された揮発性有機化合物含有排出ガスは、多孔板14の小孔を通過して、下部充填材13と上部充填材9を通過する際に洗浄水と気液の接触をする。ここで、上記排出ガス中の揮発性有機化合物が洗浄水(汚泥水)に移行することで、上記排出ガス中の揮発性有機化合物の除去処理がなされ、排気出口ダクト6から排出される。上部散水管7に設置された多数の上部散水ノズル8からは、第1活性炭吸着塔45または第2活性炭吸着塔51から配管18を通って導入された洗浄水が散水される。この上部散水ノズル8からは、洗浄水が常時散水されている。
一方で、下部散水管11に複数付属している下部散水ノズル12からの散水は常時とは限らない。すなわち、排気入口ダクト1での排出ガス中の揮発性有機化合物濃度が、通常の所定値よりも高い場合や排気出口ダクト6での揮発性有機化合物濃度が、通常の所定値よりも高い場合に、急速ろ過器24からの洗浄水が電動バルブ75,配管19を通って下部散水ノズル12からの散水が行われる。そして、この下部散水ノズル12からの洗浄水(汚泥水)は、磁気を作用させたナノバブル含有汚泥水であり、磁気活水ナノバブル含有汚泥を含んでいる。したがって、下部散水ノズル12からの散水によれば、何らかの理由で上記排気入口ダクト1または排気出口ダクト6での揮発性有機化合物濃度が通常の所定値よりも高い場合に洗浄効果を発揮できる。
上述のように、何らかの理由で、排出ガス中の揮発性有機化合物濃度が、通常の所定値よりも高い場合、沈澱部3に1次的に貯留される洗浄水の全有機炭素(TOC)濃度も上昇する。このTOC濃度の上昇は、沈澱部3に設置してあるTOC計としてのTOC検出器71とこのTOC検出器71に接続されたTOC調節計72で感知される。このTOC調節計72は散水制御部を構成していて、信号線77で第1逆洗ポンプ29と第2逆洗ポンプ30に連結されている。上記散水制御部としてのTOC調節計72は、沈澱部3のTOC濃度が、設定値よりも高い場合に、第1逆洗ポンプ29を運転させると同時に第2逆洗ポンプ30も運転させる。これにより、急速ろ過器24、第1活性炭吸着塔45、第2活性炭吸着塔51とそれらに関係する電動バルブが、後述する目的の運転パターンに対応した開閉状態となって、逆洗が実行されて、沈澱槽3でのTOC濃度を設定濃度まで低下させる。
上記逆洗の実行によって、通常運転の場合の上部散水ノズル8からの散水だけでなく、下部散水ノズル12からの磁気活水ナノバブル含有発生汚泥水(磁気を作用させたナノバブル含有汚泥水)の散水も追加されることで、沈澱槽3のTOC濃度を低下させることができる。
そして、通常運転の場合は、ポンプ21の運転でもって、第1,第2活性炭吸着塔45,51のうちのどちらかの活性炭吸着塔からの洗浄水が上部散水ノズル8から散水される一方、上記逆洗運転の場合、第1逆洗ポンプ29と第2逆洗ポンプ30の両方が運転されて、上部散水ノズル8から散水される多量の洗浄水によって排出ガスを処理できる。なお、第1逆洗ポンプ29と第2逆洗ポンプ30の両方が運転される時は、電動バルブ54が開となっている。
こうして、洗浄水を循環使用して揮発性有機化合物含有排出ガスを処理すると、時間の経過と共に、急速ろ過器24の上部65に発生汚泥25が生じてくる。この発生汚泥25が、沈澱部付きスクラバー58の沈澱部3に多量に貯留されてくると、沈澱部3がホッパー部15を有することから、発生汚泥25は中心部に集積され、電動バルブ17を開けることによって、不必要な発生汚泥25が汚泥引き抜き配管16から系外に排出される。
そして、電動バルブ22と電動バルブ47とを開とし、電動バルブ75と電動バルブ27とが閉という条件、かつ、第1活性炭吸着塔45の電動バルブ46が開または第2活性炭吸着塔51の電動バルブ52が開という条件の元で、沈澱部3の洗浄水は、ポンプ21の運転により吸込み配管20から急速ろ過器24と、第1活性炭吸着塔45または第2活性炭吸着塔51に導入され、洗浄水中の揮発性有機化合物が合理的に処理される。
次に、有機物除去および活性炭再生設備に関係する各電動バルブの開閉制御を、各運転パターンと関係させて説明する。この運転パターンは、3種類用意されている。また、上記各電動バルブの開閉制御は、活性炭吸着塔制御部を構成するシーケンサー55によって行われる。
(パターン1):通常運転
このパターン1では、急速ろ過器24に関係する電動バルブ22,47を開とし、電動バルブ27,75を閉とする。一方、第1,第2活性炭吸着塔45,51に関係する電動バルブ46または52を開とし、電動バルブ44,50,54,49,53を閉とする。この通常運転では、吸い込み配管20からの洗浄水がポンプ21,電動バルブ22,急速ろ過器24,電動バルブ47,配管48、電動バルブ46,第1活性炭吸着塔45(または電動バルブ52,第2活性炭吸着塔51)を経由して、配管18を通って、上部散水管7の上部散水ノズル8から散水される。一方、下部散水ノズル12からは散水されない。
(パターン2):逆洗運転1
このパターン2では、急速ろ過器24の逆洗運転と第1,第2活性炭吸着塔45,51の逆洗運転(活性炭の再生運転)が行われる。このパターン2では、急速ろ過器24に関係する電動バルブ22,47を閉とし、電動バルブ27,75を開とする。一方、第1,第2活性炭吸着塔45,51に関係する電動バルブ46,52を閉とし、電動バルブ44,50,49,53,54を開とする。この逆洗運転1では、第1逆洗ポンプ29からの磁気活水ナノバブル含有洗浄水で急速ろ過器24が逆洗され、この急速ろ過器24を逆洗した磁気活水ナノバブル含有洗浄水は配管19を通って下部散水ノズル12から散水される。一方、第1,第2活性炭吸着塔45,51を逆洗した磁気活水ナノバブル含有洗浄水は配管61を経由してろ材再生槽28へ還流される。また、開の電動バルブ54から磁気活水ナノバブル含有洗浄水が配管18を通って上部散水ノズル8から散水される。
(パターン3):逆洗運転2
このパターン3では、第1,第2活性炭吸着塔45,51のうちの一方の逆洗運転(活性炭の再生運転)が行われる。このパターン3では、急速ろ過器24に関係する電動バルブ22,47を開とし、電動バルブ27,75を閉とする。そして、第1活性炭吸着塔45を運転して第2活性炭吸着塔51を逆洗する場合、電動バルブ46,50,53を開とし、電動バルブ44,49,52,54を閉とする。一方、第1活性炭吸着塔45を逆洗して第2活性炭吸着塔51を運転する場合、電動バルブ46,50,53,54を閉とし、電動バルブ44,49,52を開とする。
上記パターン2の逆洗運転1においては電動バルブ54を開とする点と、第1逆洗ポンプ29と第2逆洗ポンプ30の両方を運転することがポイントとなる。
急速ろ過器24は、発生汚泥25が堆積している上部65とろ材26が充填されている急速ろ過器下部66から構成されている。
急速ろ過器24は、発生汚泥25が堆積しているので、微生物が繁殖し、逆洗時に第1逆洗ポンプ29から磁気活水ナノバブル含有洗浄水が吐出する。これにより、急速ろ過器24の内部が確実に洗浄されて急速ろ過器24の内部での圧力損失が上昇しないように配慮されている。そして、発生汚泥25に磁気活水ナノバブル含有洗浄水による磁気活水ナノバブルが混入して、発生汚泥25中に4週間以上磁気活水ナノバブルが持続するという現象が起きる。
そして、上記磁気活水ナノバブルを含有した発生汚泥25は、沈澱部3に貯留された後、時間の経過とともに、再び急速ろ過器24の上部65に堆積して、磁気活性ナノバブルにより発生汚泥25中の微生物が活性化する。そして、洗浄水を急速ろ過器24に通水することにより、洗浄水中の揮発性有機化合物が微生物分解される。
また、上記磁気活性ナノバブルが持つ、フリーラジカルによる強い酸化作用でもって、洗浄水中の揮発性有機化合物を酸化処理する。この実施形態では、急速ろ過器24の下部66に充填されたろ材26として、石炭を原料としたアンスラサイトを選定した。このろ材26は、洗浄水中の浮遊物質を物理的にろ過して洗浄水中の浮遊物質を確実に除去する。
そして、急速ろ過器24を出た洗浄水は、電動バルブ47が開、電動バルブ46が開、第1活性炭吸着塔45周りのその他の電動バルブ49,44が閉の条件下で、第1活性炭吸着塔45に導入されて、洗浄水中の揮発性有機化合物が高度に処理されて、洗浄水の全有機炭素(TOC)濃度が低下する。この全有機炭素(TOC)濃度が低下した洗浄水によれば、排出ガス処理部4での排出ガス中の揮発性有機化合物を効率良く高い除去率で上記洗浄水に移行させることができる。
一方、上記第1活性炭吸着塔45が休止している時は、第2逆洗ポンプ30を運転して電動バルブ44を開とすることで、活性炭再生用水設備59で生成された磁気活水ナノバブル含有洗浄水(磁気を作用させたナノバブル含有洗浄水)が第1活性炭吸着塔45に導入される。これにより、洗浄水中の磁気活水ナノバブルが活性炭の小孔より進入して、活性炭内部に繁殖している微生物を活性化して、活性炭が吸着した揮発性有機化合物を分解して、活性炭を再生することになる。
この第1活性炭吸着塔45での活性炭を再生する現象は、第2活性炭吸着塔51が休止している時の逆洗によっても同様の活性炭再生現象が起こる。また、第2逆洗ポンプ30を運転している時に、電動バルブ54を開とすることで、磁気活水ナノバブル含有水を排出ガス処理部4の上部散水ノズル8から散水することもできる。つまり、電動バルブ54を開とすることで、上部散水ノズル8から散水する洗浄水に磁気活水ナノバブルを供給することができる。なお、磁気活水ナノバブルは、10日以上持続することが、最近の研究により判明したので、必要時に電動バルブ54を開として上記磁気活水ナノバブルを供給すればよい。なお、電動バルブ23を開けると、洗浄水を配管62を通して、ろ材再生槽28に還流できる。
次に、活性炭再生用水設備59について詳細に説明する。活性炭再生用水設備59は、ろ材再生槽28を有し、このろ材再生槽28の水槽上部に第1逆洗ポンプ29、第2逆洗ポンプ30が設置され、水槽側面の近くに気液混合循環ポンプ34等から構成される磁気活水ナノバブル発生機76が設置されている。この磁気活水ナノバブル発生機76は、気液混合循環ポンプ34、第1気体せん断部35、電動ニードルバルブ64、第2気体せん断部36、磁界発生部としての磁気活水器40、第3気体せん断部32の組み合わせにより構成されている。この磁気活水ナノバブル発生機76によって、磁気活水ナノバブル含有洗浄水を作製することができる。
ここで、磁気活水ナノバブル発生機76に関して更に詳細に説明する。
ろ材再生槽28の外部に設置された上記磁気活水ナノバブル発生機76は、第1気体せん断部35を有する気液混合循環ポンプ34と、第2気体せん断部36と、磁気活水器40と、第3気体せん断部32と、空気を導入するための電動ニードルバルブ64から構成されている。また、磁気活水器40は、フランジ37とフランジ43の間に設置されており、この磁気活水器40の内部に液体通過部41が、厚さ30mm以下の平板状に形成されている。また、平板状の液体通過部41を挟んでS極磁石39とN極磁石38が、3つずつ設置され、S極磁石39とN極磁石38の間に磁力線42が出ている。この磁力線の強さは、液体通過部41の中心部で1000ガウスである。
そして、第1気体せん断部35を有する気液混合循環ポンプ34が運転されることにより、洗浄水は、第1気体せん断部35から第2気体せん断部36に導入されて、気体がせん断され、すなわち、マイクロバブルがせん断されて一部ナノバブルが製造される。なお、気液混合循環ポンプ34の運転がされてから60秒以上後に、電動ニードルバルブ64が開の条件で、第1気体せん断部35に空気が導入される。この理由は、気液混合循環ポンプ34の運転の最初から電動ニードルバルブ64が開の条件で空気が導入されると、気液混合循環ポンプ34がキャビテーション現象を起こして、気液混合循環ポンプ34が損傷するからである。この気液混合循環ポンプ34を出た液体は、第2気体せん断部36に導入されて、気体がせん断され、すなわち、マイクロバブルがせん断されて一部ナノバブルが製造される。
次に、磁気活水ナノバブル発生機76のメカニズムを詳細に説明する。上述のように、磁気活水ナノバブル発生機76は、気液混合循環ポンプ34、第1気体せん断部35、第2気体せん断部36、磁気活水器40、第3気体せん断部32、電動ニードルバルブ64とそれらを連結する配管から構成されている。この磁気活水ナノバブル発生機76において、ナノバブルは、大きくは、第1段階と第2段階を経て製造される。
まず、第1段階について簡単に説明する。第1気体せん断部35において、流体力学的に圧力を制御し、負圧形成部分から気体を吸入し、高速流体運動させて、負圧部を形成し、マイクロバブルを発生させる。より分かり易く簡単に説明すると、水と空気を効果的に自給,混合,溶解し、圧送することにより、有用物質含有マイクロバブル白濁水を製造することが、第1段階である。
続いて、第2段階について簡単に説明する。第2気体せん断部36と第3気体せん断部32に水配管を通じて上記有用物質含有マイクロバブルを導入し、第2気体せん断部36と第3気体せん断部32において高速流体運動させて、負圧部を形成し、流体運動としてせん断することによって、マイクロバブルからナノバブルを発生させることになる。
次に、上記磁気活水ナノバブル発生機76での第1段階と第2段階をさらにより詳細に説明する。
(第1段階)
磁気活水ナノバブル発生機76に使用している気液混合循環ポンプ34は、揚程40m以上(つまり、4kg/cmの高圧)の高揚程のポンプである。すなわち、第1気体せん断部35を有する気液混合循環ポンプ34は、高揚程のポンプであり、かつトルクが安定している2ポールのものを選定することが好ましい。ポンプには、2ポールと4ポールのものがあり、4ポールのポンプよりも2ポールのポンプの方が、トルクが安定している。
また、気液混合循環ポンプ34は圧力の制御が必要で、この高揚程のポンプの回転数を一般的にはインバーターと呼ばれている回転数制御機でもって目的にあった圧力に制御している。この目的にあった圧力で、バブルサイズが纏まったマイクロバブルを製造可能になる。ここで、第1気体せん断部35を有する気液混合循環ポンプ34でのマイクロバブル発生のメカニズムを説明する。第1気体せん断部35において、マイクロバブルを発生させるために、液体および気体の混相旋回流を発生させ、第1気体せん断部35の中心部に高速旋回する気体空洞部を形成する。次に、この気体空洞部を圧力で竜巻状に細くして、より高速で旋回する回転せん断流を発生させる。この空洞部に気体としての空気を、マイナス圧(負圧)を利用して、自動的に供給させ、さらに、切断,粉砕しながら混相流を回転する。この切断,粉砕は、装置出口付近における内外の気液2相流体の旋回速度差により起きる。その時の回転速度は、500〜600回転/秒である。なお、上記気体は、本実施形態では単に空気としたが、目的によって、炭酸ガス、窒素ガス、酸素ガス、オゾンガスも選定でき、その他の気体も選定可能である。
このように、第1気体せん断部35において、流体力学的に圧力を制御することで、負圧形成部分から気体を吸入し、高揚程ポンプで高速流体運動させて、負圧部を形成し、マイクロバブルを発生させる。より解り易く簡単に説明すると、高揚程ポンプで水と空気を効果的に自給,混合,溶解し、圧送することにより、マイクロバブル白濁水を製造することが、第1段階である。
なお、上記気液混合循環ポンプ34の運転は、シーケンサー55から入力される制御信号により制御している。また、第1気体せん断部35の内部形状は、一例として楕円形であるが、最大の効果を発揮できる形状としては真円形である。さらに、第1気体せん断部35は内部摩擦を小さくするために鏡面仕上げとしている。また、第1気体せん断部35の内部に流体の旋回乱流を制御するために溝深さ0.3mm〜0.6mm、溝幅0.8mm以内の溝を設けている。
(磁気活水ナノバブル発生機での第2段階)
上記第1気体せん断部35を有する気液混合循環ポンプ34で発生させたマイクロバブルを、第2気体せん断部36に水配管を通じて圧送する。前述の第1段階の後の第2気体せん断部36と第3気体せん断部32においては、さらに配管サイズを細くして、かつ、高速流体運動させて、気体空洞部を竜巻状に細くして、より高速で旋回する回転せん断流を発生させる。これによって、マイクロバブルからナノバブルが発生すると同時に、超高温の極限反応場が形成される。この第2気体せん断部36と第3気体せん断部32を構築している理由は、気体せん断部を1段階で構築する場合よりも、気体せん断部を2段階で構築する方が、ナノバブルを多量に発生できるからである。すなわち、超高温の極限反応場が形成されると、局部的に高温高圧状態となり、不安定なフリーラジカルができ、同時に熱を発生することとなる。
なお、第2気体せん断部36と第3気体せん断部32はステンレス製とするのが一般であり、その形状は、楕円形、好ましくは真円形である。また、第2気体せん断部36と第3気体せん断部32には、小孔が開いているが、その吐出口径は、4mm〜9mmが最適である。
次に、上述した第1段階での高速流体運動について説明する。第1気体せん断部35において、マイクロバブルを発生させるために、まず「高速流体運動」として、ポンプのインペラと呼ばれている羽を超高速で回転させて、液体および気体の混相旋回流を発生させ、第1気体せん断部35の中心部に高速旋回する気体空洞部を形成する。次に、この気体空洞部を圧力で竜巻状に細くして、より高速で旋回する回転せん断流を発生させる。この気体空洞部に気体としての空気を自給させる。上記気体を、炭酸ガス、窒素ガス、酸素ガス、オゾンガスとする場合もある。さらに、この気体空洞部を切断,粉砕しながら混相流を回転させる。この切断,粉砕は、装置出口付近における内外の気液2相流体の旋回速度差により起きる。回転速度は、500〜600回転/秒であることが判明している。なお、第1気体せん断部35を構成する金属の厚みが薄いと、気液混合循環ポンプ34が運転されることにより、振動が発生し、流体運動エネルギーが、振動として外部に伝播して逃げ、そのことが、必要な高速流動運動すなわち、高速旋回とせん断エネルギーを低下させる。よって、第1気体せん断部35を構成する金属の厚みは、6mm〜12mmの範囲が好ましい。
次に、「流体運動としてせん断すること」について説明する。第1気体せん断部35を有する気液混合循環ポンプ34で発生させたマイクロバブルを、第2気体せん断部36と第3気体せん断部32に水配管を通じて圧送する。上記第1段階後の第2気体せん断部36と第3気体せん断部32においては、配管サイズを細くしており、かつ高速流体運動させて、気体空洞部を竜巻状に細くして、より高速で旋回する回転せん断流を発生させる。
次に、「負圧形成部分」について説明する。「負圧形成部分」とは、装置出口付近における内外の気液2相流体の旋回速度差により発生する。上述したように、回転速度は500〜600回転/秒である。また、次に「負圧部」について説明する。この「負圧部」とは、気体液体混合物中で周りと比較して圧力が小さな領域を意味する。以上が、磁気活水ナノバブル発生機76のメカニズムである。
尚、磁気活水ナノバブル発生機76としては、市販されているものを採用できるがメーカーを限定するものではなく、具体的一例としては、磁気活水器40は株式会社ビー・シー・オーのBKタイプBK−50を採用できる。また、ナノバブル発生機としては、株式会社 協和機設の商品であるバビタスHYK―32を採用できる。
ここで、3種類のバブルについて説明する。
(1) 通常のバブル(気泡)は水の中を上昇して、ついには表面でパンとはじけて消滅する。
(2) マイクロバブルは、その発生時において、10〜数10μmの気泡径を有する微細気泡で、水中で縮小していき、ついには消滅(完全溶解)してしまう。マイクロバブルは、発生後に収縮運動により『マイクロナノバブル』に変化する。
(3) ナノバブルは、マイクロバブルよりさらに小さいバブル(直径が数100nm以下)でいつまでも水の中に存在することが可能なバブル、と言われている。
マイクロナノバブルとは、マイクロバブルとナノバブルとが混合したバブルと説明でき、10μmから数100nm前後の直径を有する気泡である。
(第2の実施の形態)
次に、図2にこの発明の第2実施形態を示す。この第2実施形態は、前述の第1実施形態におけるTOC検出器71,TOC調節計72がCOD検出器73,COD調節計74に置き換わっている点が、図1の第1実施形態と異なる。よって、この第2実施形態では、前述の第1実施形態と同じ部分については、同じ符号を付けて詳細説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を説明する。
なお、CODとは化学的酸素要求量の意味で、洗浄水の汚れ具合を表現した測定方法であり、測定方法がJISで定められている。TOCとCODとは、測定方法が異なるが、両方共に洗浄水中の揮発性有機化合物濃度の目安として用いることができ、洗浄水の汚れ具合や汚染度を測定できる。
上記COD検出器73は、沈殿部3でのCOD濃度を計測して、この計測値を表す信号をCOD調節計73に出力する。このCOD調節計73は、上記OD検出器73が計測した上記COD濃度に応じて、信号線77で接続された第1逆洗ポンプ29の運転を制御して、急速ろ過器24の逆洗による磁気活水ナノバブル含有発生汚泥を含有する洗浄水を、排出ガス処理装置4の下部散水ノズル12から散水するか否かを制御することになる。つまり、上記COD濃度が設定値よりも高い場合に、第1逆洗ポンプ29を稼動して急速ろ過器24の逆洗による洗浄水を下部散水ノズル12から散水する。
また、第1逆洗ポンプ29と第2逆洗ポンプ30は信号線77で連結されているので、急速ろ過器24の逆洗を行う第1逆洗ポンプ29が運転されると、自動的に第2逆洗ポンプ30も運転されることになる。そして、逆洗運転による排出ガス処理部4での洗浄水による処理が行われることとなる。
(第3の実施の形態)
次に、図3に、この発明の第3実施形態を示す。この第3実施形態は、次の(i)、(ii)の点が前述の第1実施形態と異なる。
(i) 図1の第1実施形態における排出ガス処理部4の散水部2の上部に、サンプリング管68と、このサンプリング管68に接続されていると共に排出ガス処理部4の外に設置されたサンプリングポンプ69および揮発性有機化合物測定器であるVOC測定器70を配置した点。
(ii) このVOC測定器70が信号線77でTOC調節計72および第1逆洗ポンプ29,第2逆洗ポンプ30に接続されている点。
よって、この第3実施形態では、前述の第1実施形態と同じ部分については同じ符号を付けて詳細説明を省略し、前述の第1実施形態と異なる部分を説明する。
この第3実施形態では、排出ガス処理部4の散水部2の上部のVOC(揮発性勇気化合物)濃度を上記VOC測定器70で測定する。そして、このVOC測定器70が測定したVOC濃度とTOC検出器71で検出したTOC濃度との両方に基づいて、第1,第2逆洗ポンプ29,30の運転が制御される。例えば、散水部2の上部のVOC濃度と沈澱槽3でのTOC濃度の両方が、設定値を上回った場合に、第1,第2逆洗ポンプ29,30による逆洗運転が行われる。一方、上記VOC濃度とTOC濃度の少なくともいずれか一方が上記設定値を上回っていない場合には、逆洗運転が行われない運転方法が選択される。
(第4の実施の形態)
次に、図4に、この発明の第4実施形態を示す。この第4実施形態は、次の(i)、(ii)の点が前述の第1実施形態と異なる。
(i) 図1の第1実施形態における排出ガス処理部4の排気入口ダクト1に、サンプリング管68と、このサンプリング管68に接続されていると共に排出ガス処理部4の外に設置されたサンプリングポンプ69および揮発性有機化合物測定器であるVOC測定器70を配置した点。
(ii) このVOC測定器70が信号線77でTOC調節計72および第1逆洗ポンプ29,第2逆洗ポンプ30に接続されている点。
よって、この第4実施形態では、前述の第1実施形態と同じ部分については同じ符号を付けて詳細説明を省略し、前述の第1実施形態と異なる部分を説明する。
この第4実施形態では、排出ガス処理部4の排気入口ダクト1のVOC濃度を上記VOC測定器70で測定する。そして、このVOC測定器70が測定したVOC濃度とTOC検出器71で検出したTOC濃度との両方に基づいて、第1,第2逆洗ポンプ29,30の運転が制御される。例えば、排出ガス処理部4の排気入口ダクト1のVOC濃度と沈澱槽3でのTOC濃度の両方が、設定値を上回った場合に、第1,第2逆洗ポンプ29,30による逆洗運転が行われる。一方、上記VOC濃度とTOC濃度の少なくともいずれか一方が上記設定値を上回っていない場合には、逆洗運転が行われない運転方法が選択される。
(実験例)
図1の第1実施形態の排出ガス処理装置に対応する排出ガス処理実験装置を製作した。この排出ガス処理実験装置における散水部2の容量を約4mとし、沈澱部3の容量を約0.5mとし、急速ろ過塔24の容量を1mとし、2塔の活性炭吸着塔45,51の容量を3mとし、活性炭再生用水設備59の容量を2mとした。このように製作した揮発性有機化合物含有排出ガスの処理装置に関する実験装置において、上部散水部2に合成樹脂製不規則充填物を設置して1ヶ月間の試運転を行った。この1ヶ月の試運転後、半導体工場からのイソプロピールアルコールを含有する排出ガスを導入して7日後に、排気入口ダクト1でのイソプロピールアルコールの処理前濃度と排気出口ダクト6での処理後の濃度を測定した。この測定の結果、イソプロピールアルコールの除去率は概ね90%であった。また、イソプロピールアルコールが分解することによって生成する反応物としてのアセトンの除去率を測定したところ、80%であった。
より詳細には、前述した運転パターン1(通常運転)では、排気入口ダクト1でのVOC濃度が86ppmであったが、排気出口ダクト6でのVOC濃度は13ppmであった(除去率85%)。また、前述した運転パターン2(逆洗運転1)では、排気入口ダクト1でのVOC濃度が132ppmであったが、排気出口ダクト6でのVOC濃度は12ppmであった(除去率91%)。
この発明の揮発性有機化合物含有排出ガス処理装置の第1実施形態を模式的に示す図である。 この発明の揮発性有機化合物含有排出ガス処理装置の第2実施形態を模式的に示す図である。 この発明の揮発性有機化合物含有排出ガス処理装置の第3実施形態を模式的に示す図である。 この発明の揮発性有機化合物含有排出ガス処理装置の第4実施形態を模式的に示す図である。
1 排気入口ダクト
2 上部散水部
3 下部沈澱部
4 排出ガス処理部
5 排気ファン
6 排気出口ダクト
7 上部散水管
8 上部散水ノズル
9 上部充填材
10、14 多孔板
11 下部散水管
12 下部散水ノズル
13 下部充填材
15 ホッパー部
16 汚泥引き抜き配管
17、22、23、27 電動バルブ
18、19 配管
20 吸込み配管
21 ポンプ
24 急速ろ過器
25 発生汚泥
26 ろ材
28 ろ材再生槽
29 第1逆洗ポンプ
30 第2逆洗ポンプ
31 水流
32 第3気体せん断部
33 吸込み配管
34 気液混合循環ポンプ
35 第1気体せん断部
36 第2気体せん断部
37 フランジ
38 N極磁石
39 S極磁石
40 磁気活水器
41 液体通過部
42 磁力線
43 フランジ
44、46、47、49 電動バルブ
45 第1活性炭吸着塔
48 配管
50、52、53、54 電動バルブ
51 第2活性炭吸着塔
55 シーケンサー
56、57 信号線
58 沈澱部付スクラバー
59 活性炭再生用水設備
60 揮発性有機物除去および活性炭再生用水設備
61、62 配管
63 空気配管
64 電動ニードルバルブ
65 急速ろ過器上部
66 急速ろ過器下部
67 揮発性有機化合物含有排出ガス処理装置
68 サンプリング管
69 サンプリングポンプ
70 VOC測定器
71 TOC検出器
72 TOC調節計
73 COD検出器
74 COD調節計
75 電動バルブ
76 磁気活水ナノバブル発生機
77 信号線

Claims (10)

  1. 上部散水管を有すると共に排出ガス中の揮発性有機化合物を上記上部散水管から散水される洗浄水に溶解させて上記排出ガスを処理する第1のスクラバー方式ガス処理部と、
    下部散水管を有すると共にナノバブルの発生時にナノバブル発生とは別に磁気が作用されたナノバブル含有汚泥水を上記下部散水管から散水して上記洗浄水中に移行した揮発性有機化合物を上記ナノバブル含有汚泥水で処理する第2のスクラバー方式ガス処理部と
    を備え、
    上記下部散水管の下方から排出ガスが導入されると共に上記上部散水管の上方のダクトから排出ガスが排出され、
    さらに、上記第2のスクラバー方式ガス処理部から上記揮発性有機化合物が移行された洗浄水および上記磁気が作用されたナノバブル含有汚泥水が落下してくる下部沈澱部と、
    上記下部沈澱部から上記洗浄水と上記磁気が作用されたナノバブル含有汚泥水との混合物が導入されると共に上記混合物に含まれる汚泥を内部に堆積させる急速ろ過器と、
    上記急速ろ過器で処理された洗浄水が導入されると共に上記洗浄水に対して活性炭による吸着処理を行う活性炭吸着処理部と、
    上記吸着処理後の上記洗浄水を上記活性炭吸着処理部から上記第1のスクラバー方式ガス処理部の上記上部散水管へ返送する返送部と、
    上記急速ろ過器からの上記磁気が作用されたナノバブルを含有するナノバブル含有汚泥水を上記第2のスクラバー方式ガス処理部の上記下部散水管へ返送する返送部と
    を備えることを特徴とする排出ガス処理装置。
  2. 請求項1に記載の排出ガス処理装置において、
    上記第1のスクラバー方式ガス処理部は、上記洗浄水を散水する上部散水管を有し、
    上記第2のスクラバー方式ガス処理部は、上記磁気作用さたナノバブル含有汚泥水を散水する下部散水管を有することを特徴とする排出ガス処理装置。
  3. 請求項2に記載の排出ガス処理装置において、
    上記上部散水管による散水が連続的に行われると共に上記下部散水管による散水は、流入排出ガス中の揮発性有機化合物濃度が上昇した場合または流出排出ガス中の揮発性有機化合物濃度が上昇した場合に行われるように制御する散水制御部を有することを特徴とする排出ガス処理装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の排出ガス処理装置において、
    上記下部沈澱部でのTOC濃度を計測するTOC計と、
    上記TOC計が計測した上記TOC濃度に応じて、上記第2のスクラバー方式ガス処理部で散水される上記ナノバブル含有汚泥水の量を制御する散水制御部と
    を有することを特徴とする排出ガス処理装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の排出ガス処理装置において、
    ナノバブルの発生時にナノバブル発生とは別に磁気を作用させたナノバブル含有洗浄水を生成して、上記急速ろ過器および上記活性炭吸着処理部に上記磁気作用さたナノバブル含有洗浄水を導入する磁気ナノバブル含有洗浄水発生設備を備えることを特徴とする排出ガス処理装置。
  6. 請求項5に記載の排出ガス処理装置において、
    上記活性炭吸着処理部は2塔の活性炭吸着塔を有し、
    さらに、上記2塔の活性炭吸着塔のうちの一方を、上記急速ろ過器からの洗浄水が導入される動作状態にすると共に、上記2塔の活性炭吸着塔のうちの他方を、上記急速ろ過器からの洗浄水が導入されずに上記磁気ナノバブル含有洗浄水発生設備から上記磁気作用さたナノバブル含有洗浄水が導入される休止状態にする活性炭吸着塔制御部を有することを特徴とする排出ガス処理装置。
  7. 請求項5に記載の排出ガス処理装置において、
    上記磁気ナノバブル含有洗浄水発生設備は、洗浄水に磁界を作用させる磁界発生部と、上記洗浄水にナノバブルを発生させるナノバブル発生機とを有することを特徴とする排出ガス処理装置。
  8. 請求項7に記載の排出ガス処理装置において、
    上記ナノバブル発生機は、
    上記洗浄水にマイクロバブルを発生させる第1気体せん断部と、
    上記第1気体せん断部から上記マイクロバブルを含有する洗浄水が導入されると共に上記マイクロバブルをせん断してナノバブルを生成する第2気体せん断部と、
    上記第2気体せん断部からマイクロナノバブル含有洗浄水が導入されると共に上記マイクロバブルをせん断してナノバブルを生成する第3気体せん断部とを有することを特徴とする排出ガス処理装置。
  9. 請求項5から8のいずれか1つに記載の排出ガス処理装置において、
    上記第1および第2のスクラバー方式ガス処理部へ排出ガスを導入する入口ダクトと、
    上記第1および第2のスクラバー方式ガス処理部から処理後のガスを排出する出口ダクトと、
    上記入口ダクトまたは出口ダクトに設置されていると共にガス中の揮発性有機化合物をサンプリングして上記ガス中の揮発性有機化合物の濃度を測定する揮発性有機化合物測定器と、
    上記急速ろ過器を逆洗すると共に上記揮発性有機化合物測定器が測定した揮発性有機化合物の濃度に応じて運転が制御される逆洗ポンプとを備えることを特徴とする排出ガス処理装置。
  10. 第1のスクラバー方式ガス処理部の上部散水管から洗浄水を散水させて排出ガス中の揮発性有機化合物を上記洗浄水に溶解させて排出ガスをスクラバー方式で処理する第1処理と、
    第2のスクラバー方式ガス処理部の下部散水管からナノバブルの発生時にナノバブル発生とは別に磁気が作用されたナノバブル含有汚泥水を散水させて上記洗浄水中に移行した揮発性有機化合物をスクラバー方式で処理する第2処理と
    を行い、
    さらに、
    上記第2処理により処理された上記揮発性有機化合物が移行された洗浄水および上記磁気が作用されたナノバブル含有汚泥水を下部沈澱部から急速ろ過器に導入して汚泥を急速ろ過器内部に堆積させ、
    上記急速ろ過器で処理した洗浄水を活性炭吸着処理部に導入して上記洗浄水に対して活性炭による吸着処理を行い、
    上記吸着処理後の上記洗浄水を上記活性炭吸着処理部から上記第1のスクラバー方式ガス処理部の上記上部散水管へ返送し、
    上記急速ろ過器からの上記磁気が作用されたナノバブルを含有するナノバブル含有汚泥水を上記第2のスクラバー方式ガス処理部の上記下部散水管へ返送し、
    上記下部散水管の下方から排出ガスを導入し、上記上部散水管の上方のダクトから排出ガスを排出することを特徴とする排出ガス処理方法。
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