JP5266821B2 - エンドミル - Google Patents

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Description

本発明は、エンドミル本体の先端部外周に螺旋状に捩れる外周刃が、またエンドミル本体の先端には内周側から外周側に延びて上記外周刃の先端に連なる底刃がそれぞれ形成されたエンドミルに関するものである。
このようなエンドミルとしては、例えば特許文献1に、軸方向すくい角が外周刃の捩れ角よりも負角側に大きくなる面取部が底刃に沿って形成されるとともに、この底刃の外周側では、該底刃の径方向すくい角が外周刃の径方向すくい角と略等しくなるように、この面取部がエンドミル回転方向後方側に曲折させられたエンドミルが開示されている。このようなエンドミルでは、特に外周刃の捩れ角が概ね40°以上の強捩れであっても、底刃の内外周での強度を確保して欠損等の発生を防止することができる。
特開2005−271167号公報
ところで、このようなエンドミルでは、底刃がその全長に亙って被削材に切り込まれることによって切削抵抗の増大を招いたりするのを防ぐため、その外周端から内周側に向かうに従い僅かにエンドミル本体の軸線方向後端側に向かうように底刃を傾斜させて中低角(すかし角)を確保することがあり、この場合には底刃のエンドミル回転方向後方側に連なる先端逃げ面にも、同じく内周側に向かうに従い軸線方向後端側に向かうように中低角が与えられる。
しかしながら、この先端逃げ面は、底刃からエンドミル回転方向後方側に向けても軸線方向後端側に向かうように逃げ角が与えられているので、上記面取部のうち外周側に曲折させられた曲折部では、上記先端逃げ面の中低角、逃げ角、および曲折部の面取部に対する曲折角度の関係によっては、中低角を与えても底刃が外周側の曲折部において外周端よりも内周側がエンドミル本体の軸線方向先端側に突出してしまう事態が生じるおそれがある。
例えば、図7および図8に示すように、底刃1の面取部2に形成された底刃内周部1Aの径方向すくい角を0°、面取部2外周の曲折部3に形成された底刃外周部1Bの底刃内周部1Aに対するエンドミル本体4の軸線L方向から見た底面視の曲折角度γとして、底刃1の外周端Oからこの底面視に底刃内周部1Aに平行に距離Xだけ内周側にある曲折部3のエンドミル回転方向T後方側の逃げ面4上における点Aは、中低角βとした場合に外周端Oに対してd1=−X・tanβだけ軸線L方向後端側に位置する。一方、この点Aから同底面視において底刃内周部1Aに垂直な方向にある底刃外周部1B上の点Bは、底刃1の逃げ角θとすると点Aに対してd2=X・tanγ・tanθだけ軸線L方向先端側に位置することになる。
従って、底刃1の外周端Oからみた底刃外周部1B上の点Bの軸線L方向の位置は、d=d1+d2=X・(−tanβ+tanγ・tanθ)で与えられることになり、例えば曲折角度γ=20°、逃げ角θ=6°、中低角β=2°とした場合、式(−tanβ+tanγ・tanθ)=0.0033となる。すなわち、底刃外周部1Bは外周端Oから内周側に向かうに従い軸線L方向には先端側に突出することになって、底刃1上ではこの底刃外周部1Bと底刃内周部1Aとの交点が最も軸線L方向先端側に突出することになり、この突出した交点部分により被削材の底刃による加工面にスジ状の傷が形成されて加工面精度を損なうおそれがある。
しかるに、このような事態を避けるには、曲折角度γを小さくするか、逃げ角θや中低角βを大きくすればよいのであるが、曲折角度γを小さくし過ぎると底刃1の外周端O近傍での強度を確保することができなくなる。その一方で、逃げ角θや中低角βを大きくしようとしても、例えば底刃1の刃数が4刃以上の多刃のエンドミルでは、先端逃げ面4を形成するための研削工具等が隣接する底刃1に、特に先端逃げ面4の内周側で干渉してしまうため容易ではない。
本発明は、このような背景の下になされたもので、上述のように底刃に沿って形成した面取部の外周側に曲折部が形成されたエンドミルにおいて、底刃がその外周端から内周側に向かう途中で軸線方向先端側に突出することがなく、加工面精度の劣化を防ぐことが可能なエンドミルを、底刃の強度を確保したまま比較的容易に提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端部外周に、上記軸線方向後端側に向かうに従い該軸線回りにエンドミル回転方向後方側に捩れる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝のエンドミル回転方向を向く壁面の外周側辺稜部に外周刃が、先端側辺稜部には底刃が形成されたエンドミルにおいて、上記壁面の先端側には、上記外周刃の捩れ角よりも軸方向すくい角が負角側に大きくなる面取部が形成されるとともに、この面取部の外周端部には、外周側に向かうに従いエンドミル回転方向後方側に向けて曲折させられた曲折部が形成されていて、上記底刃はこれら面取部と曲折部の先端に形成される一方、該底刃のエンドミル回転方向後方側に連なる先端逃げ面には、内周側に向かうに従い上記軸線方向後端側に向かうように中低角が与えられていて、この中低角が、上記曲折部に交差する上記先端逃げ面の外周側で、上記面取部に交差する該先端逃げ面の内周側よりも大きくされているとともに、上記先端逃げ面の外周側における中低角α、上記軸線方向先端側から見た上記エンドミル本体の底面視における上記曲折部の上記面取部に対する曲折角度γ、上記底刃の逃げ角θとしたときに、(−tanα+tanγ・tanθ)≦0とされていることを特徴とする。
従って、このようなエンドミルにおいては、底刃に沿って面取部と、その外周側にエンドミル回転方向後方側に曲折する曲折部とが形成されていても、この曲折部に交差する先端逃げ面の外周側では、面取部に交差する先端逃げ面の内周側よりも中低角が大きくされているので、上述のように曲折部の面取部に対する曲折角度γ=20°、底刃の逃げ角θ=6°、面取部における中低角β=2°のままでも、曲折部における中低角αを例えばα=約2.2°以上とすることにより、式(−tanα+tanγ・tanθ)を負または0とすることができる。
このため、上記構成のエンドミルによれば、曲折部に形成される底刃が、その外周端から内周側に向かうに従って先端側に突出するように延びてしまうのを避けることができ、こうして底刃の突端が外周端よりも内周側に位置することによって被削材の加工面にスジ状の傷が残されたりするのを防ぐことができる。その一方で、面取部の外周側に形成される曲折部には面取部に対して必要な曲折角度γを与えることができるので、底刃の外周端近傍での強度を確保することができ、また中低角を大きくするのは先端逃げ面外周側の上記曲折部に交差する部分だけでよいので、この先端逃げ面を形成する際に、特にその内周側で隣接する底刃に研削工具等が干渉するのも避けることができる。
ここで、上述のようなスジ状の傷が残されるのを確実に防ぐには、式(−tanα+tanγ・tanθ)が負となるようにして、上記底刃の上記軸線回りの回転軌跡を該軸線を含む平面に投影したときに、該底刃がその外周端から内周側に向かうに従い漸次上記軸線方向後端側に向かうようにするのが望ましい。また、上述のような研削工具等の底刃への干渉は多刃のエンドミルほど顕著になることから、本発明は、上記エンドミル本体の先端部に4刃以上の上記底刃が形成されている場合に、より効果的である。
以上説明したように、本発明によれば、底刃の外周側に曲折部を形成することにより、その外周端近傍における耐欠損性を確保することができるとともに、先端逃げ面を形成する際の内周側での研削工具等の干渉を防ぎつつ、この底刃が外周端よりも内周側でエンドミル本体の軸線方向に突出するのを防止して、スジ状の傷等のない良好な加工面を形成することが可能となる。
図1ないし図6は、本発明の一実施形態を示すものである。本実施形態において、エンドミル本体11は、超硬合金等の硬質材料により形成されて軸線Lを中心とした概略円柱状をなし、その後端側(図1において右側)が当該エンドミル本体11を工作機械の主軸に装着するためのシャンク部12とされるとともに、先端側(図1において左側)には切刃部13が形成され、上記工作機械によって軸線L回りに図2に符号Tで示すエンドミル回転方向に回転されつつ送り出されることにより、この切刃部13によってワークに切削加工を施してゆく。
この切刃部13の外周には、その先端から後端側に向けて軸線L回りにエンドミル回転方向Tの後方側に捩れる複数条(本実施形態では6条)の切屑排出溝14が、周方向に等間隔に、軸線Lに関して所定角度(本実施形態では60°)ずつ回転対称に形成されている。そして、これらの切屑排出溝14のエンドミル回転方向T側を向く壁面と、そのエンドミル回転方向T後方側に連なる切刃部13の外周逃げ面との交差稜線部、すなわち上記壁面の外周側辺稜部には、切屑排出溝14と同じく後端側に向かうに従い軸線L回りにエンドミル回転方向Tの後方側に捩れる外周刃15が形成されており、その捩れ角δは37°〜60°の強捩れとされている。また、切屑排出溝14の上記壁面はこの外周刃15のすくい面16とされ、その径方向すくい角は負角に設定されている。
一方、この切刃部13の先端部すなわちエンドミル本体11の最先端部においては、各切屑排出溝14の先端側開口部が内周側に削り広げられるようにしてギャッシュ17が形成されており、こうして広げられた切屑排出溝14のエンドミル回転方向T側を向く上記壁面の先端側すなわちすくい面16の先端側には、エンドミル本体11の内周側から外周側に延びて上記外周刃15の先端に連なる底刃18が形成されている。従って、本実施形態ではエンドミル本体11の先端部に、4刃以上の6刃の底刃18が形成されることになる。
さらに、この底刃18には、図4に示すように上記すくい面16と切刃部13先端の先端逃げ面19とをそのまま延長して交差させた場合の交差稜線部を、例えば軸線Lに平行な平面によって削り落とすようにして面取部20が形成されている。従って、この面取部20はすくい面16に対して鈍角に交差して、その軸方向すくい角は外周刃15の捩れ角δよりも負角側に大きく設定されることとなり(本実施形態では0°)、底刃18はこの面取部20と先端逃げ面19との交差稜線部に形成されることとなる。
また、この面取部20は、本実施形態では図2に示すように、エンドミル本体11内周側では軸線Lから外周側に延びるようにされていて、これにより底刃18のうちこの内周側の底刃内周部18Aの径方向すくい角は0°とされている。一方、この面取部20のエンドミル本体11外周側の部分は、外周側に向かうに従いエンドミル回転方向Tの後方側に向かうように、軸線L方向先端側から見た底面視に曲折角度γで曲折されられていて、曲折部21とされている。
従って、これに伴い底刃18のうちこの外周側の曲折部21の形成される底刃外周部18Bもエンドミル本体11外周側に向かうに従いエンドミル回転方向Tの後方側に向かうように曲折角度γで曲折させられて、底刃内周部18Aの径方向すくい角が0°であることにより、この底刃外周部18Bにおける径方向すくい角は上記曲折角度γと等しい負角となるようにされる。さらに、こうして負角とされた底刃外周部18Bの径方向すくい角は、同じく負角とされた上記外周刃15の径方向すくい角δと略等しくされており、より具体的には径方向すくい角δと曲折角度γとの差γ−δの絶対値が3°以内となるようにされている。
ここで、本実施形態では、上記曲折部21は、エンドミル本体11外周側において上記軸線Oに平行な平面とされたまま、内周側の面取部20に対して上記曲折角度γをもって折れ曲がるように形成されており、従って底刃18もその底刃内周部18Aから底刃外周部18Bにかけて、直線同士が角度をもって交差する折れ線状に曲折させられることとなる。ただし、こうして折り曲げられた底刃外周部18Bの長さは、底刃内周部18Aよりも十分短くされている。
さらに、本実施形態では、上記先端逃げ面19に、内周側に向かうに従い軸線L方向後端側に向かうように該軸線Lに垂直な平面Pに対して中低角が与えられている。そして、この中低角は、図5に示すように底刃内周部18Aにおいて上記面取部20に交差する先端逃げ面19の内周部19Aの中低角βよりも、底刃外周部18Bにおいて上記曲折部21に交差する先端逃げ面19の外周部19Bの中低角αが大きくなるように設定されている。
従って、この先端逃げ面19は、図5に示すように外周部19Bにおいて上記平面Pに対して急勾配の中低角αでエンドミル本体1の内周側に向かうに従い軸線L方向後端側に凹み、次いで内周部19Aで凹曲折するようにして緩やかな中低角βでやはり内周側に向かうに従い軸線L方向後端側に凹むように形成される。勿論、この先端逃げ面19には底刃18に対して所定の逃げ角θが与えられていて、本実施形態では底刃内外周部18A,18Bからエンドミル回転方向T後方側に向かうに従い先端逃げ面19の内外周部19A,19Bが等しい逃げ角θで軸線L方向後端側に向かうようにされている。
このように構成されたエンドミルにおいては、まず底刃18に沿って軸方向すくい角が外周刃15の捩れ角δよりも負角側に大きくなる面取部20が形成されていて、底刃18自体はこの面取部20と先端逃げ面19との交差稜線に形成されるため、外周刃15の捩れ角δが上述のように正角側に大きい強捩れのエンドミルであっても、底刃18には大きな刃先角を与えて十分な強度を確保することができ、この刃先角の不足による底刃8の欠損等を防止することができる。
さらに、この面取部20には、その外周側に、こうして負角側に大きな軸方向すくい角のまま(本実施形態では0°)エンドミル回転方向Tの後方側に曲折させられた曲折部21が形成されており、これに伴い底刃18もその底刃外周部18Bが底刃内周部18Aに対してエンドミル回転方向T後方側に曲折角度γで曲折させられて、外周刃15の先端に交差させられている。従って、この底刃外周部18Bの強度を確保したまま、外周刃15の先端部における刃先角も大きくして強度を確保することができ、切刃の欠損等を防いで長期に亙って安定した切削が可能な工具寿命の長いエンドミルを提供することが可能となる。
そして、さらに上記構成のエンドミルでは、こうして曲折部21により曲折角度γでエンドミル回転方向T後方側に曲折させられた底刃外周部18Bに連なる先端逃げ面19の外周部19Bにおいて、その中低角αが、上記面取部20の底刃内周部18Aを介して交差する先端逃げ面19の内周部19Aに与えられる中低角βよりも大きくされているので、特にこの底刃外周部18Bにおいてその外周端よりも内周側が軸線L方向先端側に突出してしまうように底刃18が形成されるのを避けることができる。
すなわち、こうして先端逃げ面19の外周部19Bが中低角αで傾斜させられていると、軸線L方向先端側から見た底面視において底刃内周部18Aに平行に底刃18の外周端Oから距離Xだけ内周側の底刃外周部18B上にある点は、この外周端Oから軸線L方向後端側にd=X・(−tanα+tanγ・tanθ)だけ後退した位置にあり、α>βであることから、先端逃げ面19全体を中低角βで傾斜させたとすると、この中低角βと曲折角度γおよび逃げ角θとの関係から(−tanβ+tanγ・tanθ)>0となって、底刃外周部が外周端Oから内周側に向かうに従い軸線L方向先端側に突出するような場合でも、底刃外周部18Bでは(−tanα+tanγ・tanθ)≦0として外周端Oよりも内周側で底刃外周部18Bが先端側に突出しないようにできるのである。
従って、上記構成のエンドミルによれば、このように底刃18の外周端Oよりも内周側で底刃外周部18Bが先端側に突出することによってその突端により被削材の加工面にスジ状の傷が付けられたりするのを防ぐことができ、滑らかで高品位の良好な加工面を得ることができる。
しかも、このような大きな中低角αに形成されるのは、先端逃げ面19のうち上記曲折部21に交差する外周部19Bだけであって、内周部19Aは小さな中低角βのままでよいので、この先端逃げ面19を形成する際の研削工具等が特に内周側の軸線L近傍において隣接する他の底刃18に干渉したりするのを避けることができ、比較的容易に先端逃げ面19を所定の中低角α,βで傾斜するように形成することができる。これは、特に本実施形態のように底刃18が6刃であるなど、4刃以上の底刃(切刃)18を有するいわゆる多刃のエンドミルにおいて効果的である。
また、特に(−tanα+tanγ・tanθ)<0として、底刃18全体の軸線L回りの回転軌跡を該軸線Lを含む平面に投影したときに、底刃18がその外周端Oから底刃外周部19Bおよび底刃内周部18Aに亙って全体的に内周側に向かうに従い漸次軸線L方向後端側に向かうように形成すれば、上述のようなスジ状の傷が発生するのを一層確実に防止して、より優れた加工面を得ることができる。
なお、この場合において、底刃18の回転軌跡を軸線Lを含む平面に投影したときの底刃内外周部18A,18Bの中低角は、底刃内周部18Aに対して底刃外周部18Bが大きくても、逆に小さくてもよいが、底刃外周部18Bの中低角が小さすぎると十分なすかし量を確保することができなくなるおそれがある一方、逆に底刃外周部18Bの中低角が大きすぎると、底刃18の外周端Oにおける先端逃げ面19の外周部19Bと外周刃15の外周逃げ面との交差角が小さくなって強度が損なわれるおそれがある。従って、この底刃18の回転軌跡を軸線Lを含む平面に投影したときの底刃内外周部18A,18Bの中低角は互いに等しくなるように、すなわちこの回転軌跡の投影図上では図6に示すように底刃内外周部18A,18Bが一直線状に延びるように形成されるのが望ましい。
また、本実施形態では底刃18が、エンドミル本体11先端内周側において軸線Lから外周側に延びるようにされて、その径方向すくい角は上述のように0°とされているが、例えば軸線L周辺にセンタ穴が形成されていたりする場合には、底刃18は軸線Lから離れたこのセンタ穴周辺から外周側に延びるようにされていてもよく、またこの内周側でも底刃18の径方向すくい角が負角となるようにされていてもよい。
さらに、本実施形態では曲折部21が外周側で面取部20と角度をもって曲折していて、これに伴い底刃18もその底はない外周部18A,18Bが折れ線状に曲折させられているが、この底刃18の曲折部が円弧等の曲線状となるように、面取部20と曲折部21とを滑らかな曲面で曲折させたりしてもよい。さらにまた、先端逃げ面19の内外周部19A,19Bも凹曲面により滑らかに連続させられていてもよく、また例えば外周部19B自体を全体的に凹曲面状に形成してもよい。
本発明の一実施形態を示す側面図である。 図1に示す実施形態を軸線L方向先端側から見た拡大底面図である。 図1に示す実施形態の先端部の部分拡大側面図である。 図1に示す実施形態の面取部20を示す底刃18(底刃内周部18A)に直交する断面図である。 図2におけるYY断面図である。 図1に示す実施形態において、底刃18の回転軌跡を軸線Lを含む平面に投影したときに底刃内外周部18A,18Bの中低角βが互いに等しくなるようにしたときの投影図である。 従来のエンドミルの底面図である。 図8における底刃1の外周端O周辺の拡大図である。
符号の説明
11 エンドミル本体
14 切屑排出溝
15 外周刃
16 すくい面
18 底刃
18A 底刃内周部
18B 底刃外周部
19 先端逃げ面
19A 先端逃げ面19の内周部
19B 先端逃げ面19の外周部
20 面取部
21 曲折部
L エンドミル本体11の軸線
T エンドミル回転方向
O 底刃18の外周端
α 先端逃げ面19の外周部19Bの中低角(先端逃げ面19の外周側における中低角)
β 先端逃げ面19の内周部19Aの中低角
γ 底面視において底刃外周部18Bが底刃内周部18Aに対してなす曲折角度(軸線L方向先端側から見たエンドミル本体11の底面視における曲折部21の面取部20に対する曲折角度)
θ 底刃18の逃げ角

Claims (3)

  1. 軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端部外周に、上記軸線方向後端側に向かうに従い該軸線回りにエンドミル回転方向後方側に捩れる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝のエンドミル回転方向を向く壁面の外周側辺稜部に外周刃が、先端側辺稜部には底刃が形成されたエンドミルにおいて、上記壁面の先端側には、上記外周刃の捩れ角よりも軸方向すくい角が負角側に大きくなる面取部が形成されるとともに、この面取部の外周端部には、外周側に向かうに従いエンドミル回転方向後方側に向けて曲折させられた曲折部が形成されていて、上記底刃はこれら面取部と曲折部の先端に形成される一方、該底刃のエンドミル回転方向後方側に連なる先端逃げ面には、内周側に向かうに従い上記軸線方向後端側に向かうように中低角が与えられていて、この中低角が、上記曲折部に交差する上記先端逃げ面の外周側で、上記面取部に交差する該先端逃げ面の内周側よりも大きくされているとともに、上記先端逃げ面の外周側における中低角α、上記軸線方向先端側から見た上記エンドミル本体の底面視における上記曲折部の上記面取部に対する曲折角度γ、上記底刃の逃げ角θとしたときに、(−tanα+tanγ・tanθ)≦0とされていることを特徴とするエンドミル。
  2. 上記底刃の上記軸線回りの回転軌跡を該軸線を含む平面に投影したときに、該底刃がその外周端から内周側に向かうに従い漸次上記軸線方向後端側に向かうようにされていることを特徴とする請求項1に記載のエンドミル。
  3. 上記エンドミル本体の先端部には、4刃以上の上記底刃が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエンドミル。
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