JP5260745B2 - 感光性樹脂組成物、感光性樹脂積層体及びレジストパターン形成方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物、感光性樹脂積層体及びレジストパターン形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、アルカリ性水溶液によって現像可能な感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物を支持体上に積層して形成される感光性樹脂積層体、該感光性樹脂積層体を用いて基板上にレジストパターンを形成する方法、及び該レジストパターンの用途に関する。さらに詳しくは、プリント配線板の製造、フレキシブルプリント配線板の製造、ICチップ搭載用リードフレーム(以下、リードフレームという)の製造、メタルマスク製造に代表される金属箔精密加工、BGA(ボールグリッドアレイ)及びCSP(チップサイズパッケージ)に代表される半導体パッケージの製造、TAB(Tape Automated Bonding)及びCOF(Chip on Film:半導体ICをフィルム状の微細配線板上に搭載したもの)に代表されるテープ基板の製造、半導体バンプの製造、フラットパネルディスプレイ分野におけるITO電極、アドレス電極、及び電磁波シールドに代表される隔壁部材の製造、並びにサンドブラスト工法によって基材を加工する際の保護マスク部材の製造において好適なレジストパターンを与える感光性樹脂組成物に関する。
従来、プリント配線板はフォトリソグラフィー法によって製造されている。フォトリソグラフィー法としては、例えばネガ型の場合、感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、パターン露光して該感光性樹脂組成物の露光部を重合硬化させ、未露光部を現像液で除去して基板上にレジストパターンを形成し、エッチング又はめっき処理を施して導体パターンを形成した後、該レジストパターンを該基板上から剥離除去することによって、基板上に導体パターンを形成する方法が挙げられる。
上記のフォトリソグラフィー法においては、感光性樹脂組成物を基板上に塗布するにあたって、感光性樹脂組成物溶液をフォトレジスト溶液として基板に塗布して乾燥させる方法、又は、支持体、感光性樹脂組成物からなる層(以下、「感光性樹脂層」ともいう。)、及び必要によっては保護層、を順次積層した感光性樹脂積層体(以下、「ドライフィルムレジスト」ともいう。)を基板に積層する方法のいずれかが使用される。そして、プリント配線板の製造においては、後者のドライフィルムレジストが使用されることが多い。
上記のドライフィルムレジストを用いてプリント配線板を製造する方法について、以下に簡単に述べる。
まずドライフィルムレジストが保護層、例えば、ポリエチレンフィルムを有する場合には、感光性樹脂層からこれを剥離する。次いでラミネーターを用いて基板(例えば、銅張積層板)の上に、該基板、感光性樹脂層、支持体(例えば、ポリエチレンテレフタレート)の順序になるように感光性樹脂層及び支持体を積層する。次いで配線パターンを有するフォトマスクを介して、該感光性樹脂層を超高圧水銀灯が発するi線(波長365nm)等の紫外線で露光することによって、露光部分を重合硬化させる。次いで支持体を剥離する。次いで現像液、例えば、弱アルカリ性を有する水溶液により感光性樹脂層の未露光部分を溶解又は分散除去して、基板上にレジストパターンを形成させる。
このようにして形成した基板上のレジストパターンを用いて金属導体パターンを作製する方法としては大きく分けて2つの方法があり、レジストに被覆されていない金属部分をエッチングにより除去する方法とめっきにより金属をつける方法がある。特に最近は工程の簡便さから前者の方法が多用される。
エッチングにより金属部分を除去する方法では、通常、基板の貫通孔(スルーホール)及び層間接続のためのビアホールを硬化レジスト膜で覆うことにより、孔内の金属がエッチングされないようにする。この工法はテンティング法と呼ばれる。エッチング工程には、例えば、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、又は銅アンモニア錯体溶液が用いられる。
最近ではプリント配線板の生産量増加に伴い、高生産に対応した高感度ドライフィルムレジストが要求されている。また露光後に検査機を導入して、例えば、異物による欠陥を生産ラインの早い段階で発見することによって生産性を向上させようとする傾向がある。露光後の欠陥検査機による判定は、未露光部分と露光部分とを識別して行うものが一般的であるため、露光直後の感光性樹脂層が極めて良好な露光直後のコントラストを有することが要求されているのが現状である。
また一方、プリント配線板製造技術において、レーザーによる直接描画、つまり、フォトマスクを不要とするマスクレス露光が近年急激な広がりを見せている。マスクレス露光の光源としては波長350〜410nmの光、特にi線又はh線(波長405nm)が用いられる場合が多い。マスクレス露光では、露光時に基板の位置合わせのためにアライメントマークを必要とする。このアライメントマークは、パターン露光の前に、アライメントマークのみを事前に露光することによって作製する。このため、露光直後に感光性樹脂層が良好な露光直後のコントラストを有さなければ、パターン露光までのタクトタイムが長くなり、時間あたりの生産量が悪くなる。よって、露光直後の感光性樹脂層が極めて良好な露光直後のコントラストを有することが要求されているのが現状である。
これまで多数の感光性樹脂組成物及び感光性樹脂積層体に関する文献が開示されおり、露光直後のコントラスト向上に関する文献も多数存在する(特許文献1〜3参照)。
特開2000−241971号公報 特開2002−053621号公報 特開2001−209177号公報 特開2008−287227号公報
しかし、上記文献が提案する技術によっても、露光直後のコントラストはなお不十分であるのが現状である。本発明の目的は、上記問題点を克服し、露光直後に極めて良好なコントラストを有し、解像度及び感度に優れ、更に特定の態様においては剥離時の残膜性の低下を抑えることができる、感光性樹脂組成物、並びにそれを用いた感光性樹脂積層体及びレジストパターン形成方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定のチアジアゾール化合物を感光性樹脂組成物の成分として用いることによって上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は以下の通りである。
(1)(a)カルボン酸を含有し、酸当量が100〜600であり、重量平均分子量が5,000〜500,000であるアルカリ可溶性高分子:20〜80質量%、(b)アクリル基を有する化合物を少なくとも1種含有するエチレン性不飽和付加重合性モノマー:5〜60質量%、(c)N−アリール−α−アミノ酸化合物を含有する光重合開始剤:0.1〜20質量%、(d)ロイコ染料:0.1〜10質量%、及び(e)下記一般式(I):
Figure 0005260745
{式中、R1は、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数1〜9のアルコキシル基、炭素数1〜16のアルキルチオ基、メルカプト基、アミノ基、及び炭素数1〜9のアルキルアミノ基からなる群より選ばれる1つの基を表す。}で表されるメルカプトチアジアゾール化合物:0.01〜5質量%を含有する、感光性樹脂組成物。
(2)前記(b)アクリル基を有する化合物を少なくとも1種含有するエチレン性不飽和付加重合性モノマー中の、アクリル基を有する化合物が、下記一般式(II):
Figure 0005260745
{式中、R2、R3、R4、及びR5は、Hを表し、X及びYは、各々独立に炭素数2〜4のアルキレン基を表し、X及びYは互いに相異なり、p1、p2、p3、p4、p5、p6、p7及びp8は、各々独立に0又は正の整数であり、p1、p2、p3、p4、p5、p6、p7及びp8の合計は0〜20の整数である。}で表される化合物である、上記(1)に記載の感光性樹脂組成物。
(3)上記(e)メルカプトチアジアゾール化合物が、5−メチルチオ−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、5−メチルアミノ−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール及び2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、上記(1)又は(2)に記載の感光性樹脂組成物。
(4)上記(c)光重合開始剤が含有する上記N−アリール−α−アミノ酸化合物がN−フェニルグリシンである、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
(5)上記(b)アクリル基を有する化合物を少なくとも1種含有するエチレン性不飽和付加重合性モノマーが、下記一般式(III):
Figure 0005260745
{式中、R6及びR7は、各々独立にH又はCH3を表し、AはC24を表し、BはC36を表し、n1+n2は2〜30の整数であり、n3+n4は0〜30の整数であり、n1及びn2は各々独立に1〜29の整数であり、n3及びn4は各々独立に0〜30の整数であり、そして−(A−O)−及び−(B−O)−の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよい。}で表される光重合可能な不飽和化合物から選ばれる少なくとも1種を含有する、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
(6)基材フィルムからなる支持体上に、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を積層してなる、感光性樹脂積層体。
(7)上記(6)に記載の感光性樹脂積層体を基板上に積層する積層工程、
感光性樹脂積層体における感光性樹脂層を露光する露光工程、及び
感光性樹脂層の未露光部を現像除去する現像工程
を含む、レジストパターン形成方法。
(8)上記露光工程を、描画パターンの直接描画により行う、上記(7)に記載のレジストパターン形成方法。
本発明によれば、露光直後に極めて良好なコントラストを有し、解像度及び感度に優れ、更に特定の態様においては剥離時の残膜性の低下を抑えることができる、感光性樹脂組成物、並びにそれを用いた感光性樹脂積層体及びレジストパターン形成方法が提供される。
以下、本発明について具体的に説明する。
<感光性樹脂組成物>
本発明は、(a)カルボン酸を含有し、酸当量が100〜600であり、重量平均分子量が5,000〜500,000であるアルカリ可溶性高分子(本明細書において、(a)アルカリ可溶性高分子ともいう。):20〜80質量%、(b)アクリル基を有する化合物を少なくとも1種含有するエチレン性不飽和付加重合性モノマー(本明細書において、(b)エチレン性不飽和付加重合性モノマーともいう。):5〜60質量%、(c)N−アリール−α−アミノ酸化合物を含有する光重合開始剤(本明細書において、(c)光重合開始剤ともいう。):0.1〜20質量%、(d)ロイコ染料:0.1〜10質量%、及び(e)下記一般式(I):
Figure 0005260745
{式中、R1は、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数1〜9のアルコキシル基、炭素数1〜16のアルキルチオ基、メルカプト基、アミノ基、及び炭素数1〜9のアルキルアミノ基からなる群より選ばれる1つの基を表す。}で表されるメルカプトチアジアゾール化合物(本明細書において、(e)メルカプトチアジアゾール化合物ともいう。):0.01〜5質量%を含有する、感光性樹脂組成物を提供する。
(a)アルカリ可溶性高分子
本発明の感光性樹脂組成物における(a)アルカリ可溶性高分子は、カルボン酸を含有し、酸当量が100〜600であり、重量平均分子量が5,000〜500,000のアルカリ可溶性高分子である。
(a)アルカリ可溶性高分子のカルボキシル基は、感光性樹脂組成物がアルカリ水溶液からなる現像液及び剥離液に対して、現像性及び剥離性を有するために必要である。(a)アルカリ可溶性高分子の酸当量は100〜600であり、好ましくは250〜450である。上記酸当量は、溶媒、又は感光性樹脂組成物中の他の成分、特に後述する(b)アクリル基を有する化合物を少なくとも1種含有するエチレン性不飽和付加重合性モノマーとの相溶性を確保するという観点から100以上であり、また現像性及び剥離性を維持するという観点から600以下である。ここで酸当量とは、その中に1当量のカルボキシル基を有するアルカリ可溶性高分子の質量(グラム)をいう。なお酸当量の測定は、平沼レポーティングタイトレーター(COM−555)を用い、0.1mol/LのNaOH水溶液で電位差滴定法により行われる。
(a)アルカリ可溶性高分子の重量平均分子量は、5,000から500,000である。感光性樹脂層の厚みを均一に維持し、現像液に対する耐性を得るという観点から5,000以上であり、また現像性を維持するという観点から500,000以下である。より好ましくは、重量平均分子量は、20,000から100,000である。本明細書において、重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン(例えば昭和電工(株)製Shodex STANDARD SM−105)の検量線を用いて測定した重量平均分子量を意味する。該重量平均分子量は、より典型的には、日本分光(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを使用して、以下の条件で測定することができる。
示差屈折率計:RI−1530
ポンプ:PU−1580
デガッサー:DG−9−80−50
カラムオーブン:CO−1560
カラム:順にKF−802.5、KF−806M×2、KF−807
溶離液:THF
(a)アルカリ可溶性高分子は、後述する第一の単量体の1種以上と後述する第二の単量体の1種以上との共重合体であることが好ましい。
第一の単量体は、分子中に重合性不飽和基を1個有するカルボン酸又はカルボン酸無水物である。例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸無水物、及びマレイン酸半エステルが挙げられる。中でも、特に(メタ)アクリル酸が好ましい。
第二の単量体は、非酸性で、分子中に重合性不飽和基を少なくとも1個有する単量体である。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ビニルアルコールのエステル類、例えば、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、及び重合可能なスチレン誘導体が挙げられる。中でも、特にメチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、スチレン、ベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。
なお、本明細書において、(メタ)アクリルとは、アクリル及び/又はメタクリルを意味する。
(a)アルカリ可溶性高分子の、感光性樹脂組成物中の含有割合は、20〜80質量%の範囲であり、好ましくは30〜70質量%の範囲である。露光、現像によって形成されるレジストパターンが、レジストとしての特性、例えば、テンティング、エッチング及び各種めっき工程における十分な耐性を有するという観点から、上記含有割合は20質量%以上80質量%以下である。
(b)アクリル基を有する化合物を少なくとも1種含有するエチレン性不飽和付加重合性モノマー
本発明の感光性樹脂組成物における(b)アクリル基を有する化合物を少なくとも1種含有するエチレン性不飽和付加重合性モノマーは、エチレン性不飽和結合を1つ以上有するモノマーである。アクリル基を有する化合物を少なくとも1種含有することにより、露光直後のコントラスト向上効果が付与される。アクリル基を有する化合物としては、1,6−ヘキサンジオ−ルジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオ−ルジアクリレート、ポリプロピレングリコ−ルジアクリレート、ポリエチレングリコ−ルジアクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、グリセロ−ルトリアクリレート、トリメチロ−ルプロパントリアクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロ−ルプロパントリアクリレート、ポリオキシエチルトリメチロ−ルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリト−ルペンタアクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、β−ヒドロキシプロピル−β’−(アクリロイルキシ)プロピルフタレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノキシポリアルキレングリコールアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物(例えば、両端に平均5モルずつのエチレンオキサイドを付加してなる付加物、両端に平均2モルずつのプロピレンオキサイド及び両端に平均15モルずつのエチレンオキサイドを付加してなる付加物)のジアクリレート、トリエチレングリコールドデカプロピレングリコール、プロピレンオキサイドを付加したポリプロピレングリコールにエチレンオキサイドをさらに両端付加した(平均12モルのプロピレンオキサイドを付加したポリプロピレングリコ−ルの両端にエチレンオキサイドをそれぞれ平均3モルずつ付加)ポリアルキレングリコールのジアクリレートが挙げられる。中でも、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物のジアクリレートが好ましい。
特に、アクリル基を有する化合物が、下記一般式(II):
Figure 0005260745
{式中、R2、R3、R4、及びR5は、Hを表し、X及びYは、各々独立に炭素数2〜4のアルキレン基を表し、X及びYは互いに相異なり、p1、p2、p3、p4、p5、p6、p7及びp8は、各々独立に0又は正の整数であり、p1、p2、p3、p4、p5、p6、p7及びp8の合計は0〜20の整数である。}で表される化合物であることが、露光直後のコントラスト性、感度、解像度及び残膜率をバランスよく達成する観点から最も好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物中のアクリル基を有する化合物の含有割合は、1〜45質量%であることが好ましく、より好ましくは1〜30質量%、更に好ましくは5〜20質量%である。上記含有割合は、露光直後に良好なコントラスト性を有するという観点から1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上がより好ましい。また、剥離時の残膜性の低下を抑えるという観点から45質量%以下であることが好ましく、30質量%以下がより好ましい。
(b)アクリル基を有する化合物を少なくとも1種含有するエチレン性不飽和付加重合性モノマーは、下記一般式(III):
Figure 0005260745
{式中、R6及びR7は、各々独立にH又はCH3を表し、AはC24を表し、BはC36を表し、n1+n2は2〜30の整数であり、n3+n4は0〜30の整数であり、n1及びn2は各々独立に1〜29の整数であり、n3及びn4は各々独立に0〜30の整数であり、そして−(A−O)−及び−(B−O)−の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよい。}で表される光重合可能な不飽和化合物から選ばれる少なくとも1種を含有することが、解像度の点から好ましい。
上記一般式(III)で表される化合物としては、2,2−ビス{(4−アクリロキシポリエチレンオキシ)フェニル}プロパン及び2,2−ビス{(4−メタクリロキシポリエチレンオキシ)フェニル}プロパン等が挙げられる。上記一般式(III)で表される化合物が有するポリエチレンオキシ基は、モノエチレンオキシ基、ジエチレンオキシ基、トリエチレンオキシ基、テトラエチレンオキシ基、ペンタエチレンオキシ基、ヘキサエチレンオキシ基、ヘプタエチレンオキシ基、オクタエチレンオキシ基、ノナエチレンオキシ基、デカエチレンオキシ基、ウンデカエチレンオキシ基、ドデカエチレンオキシ基、トリデカエチレンオキシ基、テトラデカエチレンオキシ基、及びペンタデカエチレンオキシ基からなる群から選ばれるいずれかの基であることが好ましい。
また、上記一般式(III)で表される化合物としては、2,2−ビス{(4−アクリロキシポリアルキレンオキシ)フェニル}プロパン及び2,2−ビス{(4−メタクリロキシポリアルキレンオキシ)フェニル}プロパン等も挙げられる。上記一般式(III)で表される化合物が有するポリアルキレンオキシ基としては、エチレンオキシ基とプロピレンオキシ基との混合物が挙げられ、オクタエチレンオキシ基とジプロピレンオキシ基とのブロック構造の付加物又はランダム構造の付加物、及びテトラエチレンオキシ基とテトラプロピレンオキシ基とのブロック構造の付加物又はランダム構造の付加物、ペンタデカエチレンオキシ基とジプロピレンオキシ基とのブロック構造の付加物又はランダム構造の付加物が好ましい。これらの中でも、2,2−ビス{(4−メタクリロキシペンタエチレンオキシ)フェニル}プロパンが最も好ましい。
(b)エチレン性不飽和付加重合性モノマーが上記一般式(III)で表される化合物を含有する場合、本発明の感光性樹脂組成物中の上記一般式(III)で表される化合物の含有割合は、1〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜30質量%である。上記含有割合は、露光直後に良好なコントラスト性を有するという観点から1質量%以上あることが好ましく、また、解像性及び密着性の低下を抑えるという観点から40質量%以下であることが好ましい。
(b)エチレン性不飽和付加重合性モノマーとしては、上記のアクリル基を有する化合物および一般式(III)で表される化合物と組合せて、又はこれに代えて、例えば下記に示される光重合可能な不飽和化合物を用いることが出来る。すなわち、1,6−ヘキサンジオ−ルジメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジオ−ルジメタクリレート、ポリプロピレングリコ−ルジメタクリレート、ポリエチレングリコ−ルジメタクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジメタクリレート、グリセロ−ルトリメタクリレート、トリメチロ−ルプロパントリメタクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロ−ルプロパントリメタクリレート、ポリオキシエチルトリメチロ−ルプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリト−ルペンタメタクリレート、トリメチロ−ルプロパントリグリシジルエ−テルトリメタクリレート、ビスフェノ−ルAジグリシジルエ−テルジメタクリレート、β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタクリロイルキシ)プロピルフタレート、フェノキシポリエチレングリコ−ルメタクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、ノニルフェノキシポリアルキレングリコールメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物(例えば、両端に平均5モルずつのエチレンオキサイドを付加してなる付加物、両端に平均2モルずつのプロピレンオキサイド及び両端に平均15モルずつのエチレンオキサイドを付加してなる付加物)のジメタクリレート、トリエチレングリコールドデカプロピレングリコール、プロピレンオキサイドを付加したポリプロピレングリコールにエチレンオキサイドをさらに両端付加した(平均12モルのプロピレンオキサイドを付加したポリプロピレングリコ−ルの両端にエチレンオキサイドをそれぞれ平均3モルずつ付加)ポリアルキレングリコールのジメタクリレートが挙げられる。
また、(b)エチレン性不飽和付加重合性モノマーとしてはウレタン化合物も挙げられる。ウレタン化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、及びジイソシアネート化合物、例えば、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートと、一分子中にヒドロキシル基及び(メタ)アクリル基を有する化合物、例えば、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、オリゴプロピレングリコールモノメタクリレートとのウレタン化合物が挙げられる。具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネートとオリゴプロピレングリコールモノメタクリレート(日本油脂(株)製、ブレンマーPP1000)との反応物がある。ウレタン化合物は、単独で使用しても、2種類以上併用しても構わない。
本発明に用いられる(b)エチレン性不飽和付加重合性モノマーの感光性樹脂組成物中の含有割合は、5〜60質量%の範囲であり、好ましくは10〜50質量%の範囲である。上記含有割合は、感度、解像度及び密着性が向上する観点から5質量%以上であり、エッジフューズが抑制される観点から60質量%以下である。
(c)光重合開始剤
本発明の感光性樹脂組成物における(c)光重合開始剤は、N−アリール−α−アミノ酸化合物を必須成分として含む。N−アリール−α−アミノ酸化合物が含まれることによって良好な感度が確保される。中でも、N−アリール−α−アミノ酸化合物がN−フェニルグリシンであることが感度の点から特に好ましい。
本発明に用いられる(c)光重合開始剤としては、N−アリール−α−アミノ酸化合物とアクリジン誘導体とを併用する系が好ましい。アクリジン誘導体としては、9−フェニルアクリジン、9−ピリジルアクリジン、9−ピラジニルアクリジン、1,2−ビス(9−アクリジニル)エタン、1,3−ビス(9−アクリジニル)プロパン、1,4−ビス(9−アクリジニル)ブタン、1,5−ビス(9−アクリジニル)ペンタン、1,6−ビス(9−アクリジニル)ヘキサン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン(旭電化工業(株)製、N−1717)、1,8−ビス(9−アクリジニル)オクタン、1,9−ビス(9−アクリジニル)ノナン、1,10−ビス(9−アクリジニル)デカン、1,11−ビス(9−アクリジニル)ウンデカン、1,12−ビス(9−アクリジニル)ドデカンが挙げられる。
(c)光重合開始剤としては、上記で示された化合物以外に、他の光重合開始剤を併用することも可能である。ここでの光重合開始剤とは、各種の活性光線、例えば紫外線等により活性化され、重合を開始する化合物を意味する。
上記他の光重合開始剤としては、ピラゾリン類、例えば、1−フェニル−3−(4−tert−ブチル−スチリル)−5−(4−tert−ブチル−フェニル)−ピラゾリン、キノン類、例えば、2−エチルアントラキノン及び2−tert−ブチルアントラキノン、芳香族ケトン類、例えば、ベンゾフェノン及びベンゾイン、ベンゾインエーテル類、例えば、ベンゾインメチルエーテル及びベンゾインエチルエーテル、アクリジン化合物、例えば、9−フェニルアクリジン、ベンジルケタール類、例えば、ベンジルジメチルケタ−ル及びベンジルジエチルケタ−ルが挙げられる。
また上記他の光重合開始剤としては、チオキサントン類、例えば、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン又は2−クロロチオキサントンと、三級アミン化合物、例えば、ジメチルアミノ安息香酸アルキルエステル化合物との併用も可能である。
また上記他の光重合開始剤としては、オキシムエステル類、例えば、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−O−ベンゾイルオキシム及び1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシムも挙げられる。
(c)光重合開始剤の、感光性樹脂組成物中の含有割合は、0.1質量%〜20質量%の範囲である。上記含有割合が0.1質量%未満であると十分な感度が得られない。また、上記含有割合が20質量%を超えると、露光時にフォトマスクを通した光の回折によるかぶりが発生しやすくなり、その結果として解像性が悪化する。上記含有割合は、0.1〜15質量%の範囲がより好ましく、0.1〜10質量%の範囲が更に好ましい。
(d)ロイコ染料
本発明の感光性樹脂組成物における(d)ロイコ染料としては、ロイコクリスタルバイオレット、フルオラン染料等が挙げられる。中でも、ロイコクリスタルバイオレットを用いた場合、露光直後のコントラストが良好であり好ましい。フルオラン染料としては、例えば、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−(2−クロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−ブロモ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン、2−N,N−ジベンジルアミノ−6−ジエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロアミノフルオラン、3,6−ジメトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メトキシ−7−アミノフルオラン等が挙げられる。
(d)ロイコ染料の感光性樹脂組成物中の含有割合は、0.1〜10質量%の範囲であり、好ましくは0.1〜5質量%の範囲であり、更に好ましくは0.5〜3質量%の範囲である。上記含有割合は、充分な露光直後のコントラストを発現するという観点から、0.1質量%以上であり、また、保存安定性を維持するという観点から、10質量%以下である。
(e)メルカプトチアジアゾール化合物
本発明の感光性樹脂組成物における(e)メルカプトチアジアゾール化合物は、下記一般式(I):
Figure 0005260745
{式中、R1は、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数1〜9のアルコキシル基、炭素数1〜16のアルキルチオ基、メルカプト基、アミノ基、及び炭素数1〜9のアルキルアミノ基からなる群より選ばれる1つの基を表す。}で表される化合物である。
(e)メルカプトチアジアゾール化合物としては、例えば、5−メチル−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、5−エチル−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、5−n−プロピル−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、5−イソプロピル−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、5−メトキシ−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、5−エトキシ−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、5−n−プロピルオキシ−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、5−イソプロピルオキシ−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、5−メチルチオ−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、5−エチルチオ−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、5−n−プロピルチオ−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、5−イソプロピルチオ−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、5−メチルアミノ−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール等が挙げられる。
特に、5−メチルチオ−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、5−メチルアミノ−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール及び2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールは、感度、密着性及び露光直後のコントラスト性能が高いため、好ましく用いられる。これらは単独又は2種類以上組み合わせて使用できる。
(e)メルカプトチアジアゾール化合物の感光性樹脂組成物中の含有割合は、0.01〜5質量%の範囲であり、好ましくは、0.05〜3質量%の範囲であり、最も好ましくは0.1〜2質量%の範囲である。上記含有割合は、十分な感度及び密着性、並びにコントラストを得るという観点から0.01質量%以上であり、また、保存安定性を維持するという観点から5質量%以下である。なお(e)メルカプトチアジアゾール化合物は常温で粉体であるため、上記含有割合は典型的には固形分割合である。
本発明においては、感光性樹脂組成物中にハロゲン化合物を含有させることが好ましい。この場合、(d)ロイコ染料とハロゲン化合物とを組合せて用いることになり、密着性及び露光直後のコントラストが一層良好になる。
ハロゲン化合物としては、例えば、臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンザル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルホン、四臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン、ヘキサクロロエタン、ハロゲン化トリアジン化合物等が挙げられる。
本発明においてハロゲン化合物を用いる場合、感光性樹脂組成物中のハロゲン化合物の含有量は、0.01〜5質量%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜3質量%である。
本発明においては、感光性樹脂組成物の取扱い性を向上させるために、前述の(d)ロイコ染料に加えて、着色物質を感光性樹脂組成物中に含有させることも可能である。着色物質としては、例えばフクシン、フタロシアニングリ−ン、オ−ラミン塩基、パラマジエンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブル−2B、ビクトリアブル−、マラカイトグリ−ン(例えば保土ヶ谷化学(株)製 アイゼン(登録商標) MALACHITE GREEN)、ベイシックブル−20、ダイアモンドグリ−ン(例えば保土ヶ谷化学(株)製 アイゼン(登録商標) DIAMOND GREEN GH)等が挙げられる。
上記着色物質を用いる場合、感光性樹脂組成物中の着色物質の含有割合は0.001〜1質量%であることが好ましく、0.01〜0.1質量%であることがより好ましい。上記含有割合が0.001質量%以上である場合、取扱い性向上という効果が良好であり、1質量%以下である場合、保存安定性を維持するという効果が良好である。
また本発明における感光性樹脂組成物の熱安定性及び保存安定性を向上させるために、感光性樹脂組成物中に安定剤を含有させることも可能である。安定剤としては、例えばp−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ピロガロール、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコール、塩化第一銅、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ジフェニルニトロソアミン等が挙げられる。また、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1−(2−ジアルキルアミノ)カルボキシベンゾトリアゾール、ペンタエリスリトール−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸テトラエステル等も挙げられる。
上記安定剤を含有する場合、感光性樹脂組成物中の安定剤の含有割合は0.01〜3質量%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜1質量%である。上記含有割合が0.01質量%以上である場合、感光性樹脂組成物に保存安定性を付与するという効果が良好であり、3質量%以下である場合、感度を維持するという効果が良好である。
さらに本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて可塑剤を含有させることも可能である。可塑剤としては、フタル酸エステル類、例えばジエチルフタレート、o−トルエンスルホン酸アミド、p−トルエンスルホン酸アミド、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリ−n−プロピル、アセチルクエン酸トリ−n−ブチル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル等が挙げられる。上記可塑剤を含有する場合、感光性樹脂組成物中の可塑剤の含有割合は5〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜30質量%である。上記含有割合が50質量%以下である場合、現像時間の遅延を抑制し、硬化膜に柔軟性を付与するという効果が良好であり、5質量%以上である場合、硬化不足やコールドフローを抑制するという効果が良好である。
<感光性樹脂積層体>
本発明は、基材フィルムからなる支持体上に、上述した本発明の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を積層してなる、感光性樹脂積層体も提供する。本発明の感光性樹脂積層体は、感光性樹脂層と、該感光性樹脂層を支持する基材フィルムからなる支持体とを有し、必要により感光性樹脂層の支持体と反対側の表面に保護層を有してもよい。
基材フィルムとしては、露光光源から放射される光を透過させる透明なものが望ましい。このような基材フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘導体フィルム等が挙げられる。これらのフィルムは、必要に応じて延伸されたものも使用可能である。基材フィルムのヘーズは5以下であることが好ましい。フィルムの厚みは、薄い方が画像形成性及び経済性の面で有利であるが、強度を維持する必要から10〜30μmであることが好ましい。
また感光性樹脂積層体に必要に応じて用いられる保護層の重要な特性は、感光性樹脂層との密着力について支持体よりも保護層の方が充分小さく、容易に剥離できることである。例えば、ポリエチレンフィルム及びポリプロピレンフィルムが保護層として好ましく使用できる。また例えば特開昭59−202457号公報に示されている剥離性の優れたフィルムを用いることができる。保護層の膜厚は10〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましい。
本発明の感光性樹脂積層体における感光性樹脂層の厚みは、用途において異なるが、好ましくは5〜100μm、より好ましくは7〜60μmであり、薄いほど解像度は向上し、また厚いほど膜強度が向上する。
支持体、感光性樹脂層、及び必要により保護層を順次積層して、本発明の感光性樹脂積層体を作製する方法としては、従来知られている方法を採用することができる。例えば感光性樹脂層に用いる感光性樹脂組成物を、これを溶解する溶剤と混ぜ合わせ均一な溶液にし、まず支持体上にバーコーター又はロールコーターを用いて該溶液を塗布して乾燥し、支持体上に感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を積層する。次いで必要により、感光性樹脂層上に保護層をラミネートすることにより感光性樹脂積層体を作製することができる。
上記溶剤としては、メチルエチルケトン(MEK)に代表されるケトン類、並びにメタノール、エタノール及びイソプロパノールに代表されるアルコール類が挙げられる。支持体上に塗布する感光性樹脂組成物の溶液の粘度が、25℃で500〜4000mPa・sとなるように感光性樹脂組成物に溶剤を添加することが好ましい。
<レジストパターン形成方法>
上述した本発明に係る感光性樹脂組成物及び感光性樹脂積層体は、ネガ型レジストパターンの形成のために使用できる。本発明は、上述した本発明の感光性樹脂積層体を基板上に積層する積層工程、感光性樹脂積層体における感光性樹脂層を露光する露光工程、及び感光性樹脂層の未露光部を現像除去する現像工程を含む、レジストパターン形成方法も提供する。具体的な方法の一例を以下に示す。
基板としては、プリント配線板製造目的の場合には銅張積層板が挙げられ、また凹凸基材の製造目的にはガラスリブペーストを塗布したガラス基板、例えば、プラズマディスプレイパネル用基板、表面電解ディスプレイ基板、有機EL封止キャップ用基板、貫通孔を形成したシリコーンウエハー及びセラミック基板が挙げられる。プラズマディスプレイ用基板とは、ガラス上に電極を形成後、誘電体層を塗布し、次いで隔壁用ガラスペーストを塗布し、隔壁用ガラスペースト部分にサンドブラスト加工を施し隔壁を形成した基板である。これら基板についてサンドブラスト工程を経たものが、凹凸基材となる。
[積層工程]
積層工程においては、例えばラミネーター等を用いて感光性樹脂積層体を基板上に積層する。感光性樹脂積層体が保護層を有する場合には保護層を剥離した後、ラミネーターで感光性樹脂層を基板表面に加熱圧着し積層する。この場合、感光性樹脂層は基板表面の片面だけに積層しても良いし、両面に積層しても良い。この時の加熱温度は一般的に40〜160℃である。また該加熱圧着は2回以上行うことにより密着性及び耐薬品性が向上する。この時、圧着には二連のロールを備えた二段式ラミネーターを使用しても良いし、感光性樹脂積層体と基板とを何回か繰り返してロールに通し圧着しても良い。
[露光工程]
次に、露光工程では、露光機を用いて、感光性樹脂積層体における感光性樹脂層を露光する。必要ならば露光前に支持体を剥離し、フォトマスクを通して活性光により露光する。露光量は、光源照度及び露光時間により決定され、光量計を用いて測定しても良い。また露光工程は、描画パターンの直接描画により行ってもよい。直接描画露光方法は、フォトマスクを使用せず、基板上に直接描画して露光する方法である。光源としては例えば、波長350〜410nmの半導体レーザー又は超高圧水銀灯が用いられる。描画パターンはコンピューターによって制御され、この場合の露光量は光源照度及び基板の移動速度によって決定される。
[現像工程]
現像工程においては、現像装置を用いて感光性樹脂層の未露光部を現像除去する。露光後、感光性樹脂層上に支持体がある場合には、必要に応じてこれを除き、続いてアルカリ水溶液の現像液を用いて未露光部を現像除去し、レジストパターンを得る。アルカリ水溶液としては、例えばNa2CO3又はK2CO3の水溶液を用いる。これらは感光性樹脂層の特性に合わせて選択されるが、0.2〜2質量%の濃度、20〜40℃のNa2CO3水溶液が一般的である。該アルカリ水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。
上述の工程によってレジストパターンを得ることができるが、場合によっては、さらに100〜300℃の加熱工程を行うこともできる。この加熱工程を実施することにより、更なる耐薬品性向上が可能となる。加熱には熱風、赤外線又は遠赤外線の方式の加熱炉を用いることができる。
<導体パターンの製造方法及びプリント配線板の製造方法>
本発明は導体パターンの製造方法及びプリント配線板の製造方法に好適に適用できる。例えば、基板として銅張積層板又はフレキシブル基板を用い、上述のレジストパターン形成方法に続いて以下の工程を経ることで、導体パターン及びプリント配線板を製造できる。
まず、上述した本発明のレジスト形成方法における現像により露出した基板の銅面を従来公知の方法でエッチング又はめっきして導体パターンを形成する。
その後、レジストパターンを現像液よりも強いアルカリ性を有する水溶液により基板から剥離して所望のプリント配線板を得る。剥離用のアルカリ水溶液(以下、「剥離液」ともいう。)については特に制限はないが、濃度2〜5質量%、温度40〜70℃のNaOH又はKOHの水溶液が一般的に用いられる。剥離液にも、少量の水溶性溶媒を加えることが可能である。
<リードフレームの製造方法>
本発明はリードフレームの製造方法にも好適に適用できる。具体的には、基板として金属板、例えば、銅、銅合金又は鉄系合金の板を用い、上述のレジストパターン形成方法に続いて、以下の工程を経ることでリードフレームを製造できる。
まずレジストパターン形成方法における現像により露出した基板をエッチングして導体パターンを形成する。その後、レジストパターンを上述のプリント配線板の製造方法と同様の方法で剥離して、所望のリードフレームを得る。
<半導体パッケージの製造方法>
本発明は半導体パッケージの製造方法にも好適に適用できる。具体的には、基板として、LSIとしての回路形成が終了したウェハを用い、上述のレジストパターン形成方法に続いて、以下の工程を経ることで半導体パッケージを製造できる。
まず、レジストパターン形成方法における現像により露出した開口部に、例えば銅又ははんだによる柱状のめっきを施して、導体パターンを形成する。その後、レジストパターンを上述のプリント配線板の製造方法と同様の方法で剥離し、更に、柱状めっき以外の部分の薄い金属層をエッチングにより除去することで所望の半導体パッケージを得る。
<凹凸パターンを有する基材の製造方法>
本発明は凹凸パターンを有する基材の製造方法にも好適に適用できる。本発明の感光性樹脂積層体をドライフィルムレジストとして用いてサンドブラスト工法により基板に加工を施す場合には、基板としてガラスリブペーストを塗布したガラス基板を用い、基板上に、前記した方法と同様な方法で感光性樹脂積層体をラミネートし、露光及び現像を施す。
更に、形成されたレジストパターン上からブラスト材を吹き付けて目的の深さに切削するサンドブラスト処理工程、基材上に残存した樹脂部分をアルカリ剥離液で基材から除去する剥離工程を経て、基材上に微細な凹凸パターンを加工することができる。前記サンドブラスト処理工程に用いるブラスト材としては公知のものが用いられ、例えば、SiO,SiO2、Al23、CaCO3、ZrO、ガラス、又はステンレスを材質とした、粒径2〜100μm程度の微粒子が用いられる。
以下、実施例により本発明の実施形態の例を詳しく説明する。
1.評価用サンプルの作製
実施例及び比較例における感光性樹脂積層体は次の様にして作製した。
<感光性樹脂積層体の作製>
表1に示す化合物を用意し、表2及び3に示す組成割合の感光性樹脂組成物をよく攪拌、混合し、支持体としての19μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムの表面にバーコーターを用いて均一に塗布し、95℃の乾燥機中で3分間乾燥して感光性樹脂層を形成した。感光性樹脂層の厚みは30μmであった。次いで、感光性樹脂層のポリエチレンテレフタレートフィルムを積層していない表面上に、保護層として23μm厚のポリエチレンフィルムを張り合わせて感光性樹脂積層体を得た。なお、表1中、「P」は(a)アルカリ可溶性高分子に対応し、「M−1」及び「M−2」は(b)エチレン性不飽和付加重合性モノマーにおける光重合可能な不飽和化合物に対応し、「M−3」は(b)エチレン性不飽和付加重合性モノマーにおけるアクリル基を有する化合物に対応し、「I−1」は(c)光重合開始剤におけるアクリジン誘導体に対応し、「I−2」は(c)光重合開始剤におけるN−アリール−α−アミノ酸化合物に対応し、「I−3」、「I−4」及び「I−5」は(e)メルカプトチアジアゾール化合物に対応し、「D−1」は(d)ロイコ染料に対応する。また、表2及び3におけるPの質量部は、メチルエチルケトンを含んだ値である。
<銅張積層板の整面>
35μm圧延銅箔を積層した0.4mm厚の銅張積層板を用い、表面をジェットスクラブ(株式会社石井表記製)で研磨した。
<ラミネート>
感光性樹脂積層体のポリエチレンフィルムを剥がしながら、60℃に予熱した基板としての銅張積層板に、ホットロールラミネーター(旭化成(株)社製、AL−70)によりロール温度105℃で感光性樹脂積層体をラミネートした。エアー圧力は0.35MPaとし、ラミネート速度は1.5m/minとした。
<露光:直接描画方法>
銅張積層板にラミネートした感光性樹脂積層体を、直接描画式露光装置(日立ビアメカニクス(株)製、DI露光機DE−1AH、光源:GaN青紫ダイオード、主波長407±3nm)により20mJ/cm2の露光量で露光した。
<現像>
ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した後、アルカリ現像機(フジ機工製、ドライフィルム用現像機)を用いて30℃の1質量%Na2CO3水溶液を所定時間スプレーし、感光性樹脂層の未露光部分を最小現像時間の2倍の時間で溶解除去した。この際、未露光部分の感光性樹脂層が完全に溶解するのに要する最も少ない時間を最小現像時間とした。
2.評価方法
(1)露光直後のコントラスト評価法
感光性樹脂層を露光してから30秒後及び1分後のそれぞれにおいて、未露光部と露光部との感光性樹脂層について、測色色差計(日本電色株式会社製Σ80)により色差ΔEを測定した。露光してから30秒後及び1分後でのコントラストは、それぞれ以下のようにランク分けした。
AAA :△Eが2.5以上
AA :ΔEが1以上2.5未満
B :ΔEが1未満
(2)解像度の評価方法
露光部と未露光部との幅が1:1の比率のラインパターンを直接露光により描画し、現像した。硬化レジストラインが欠けたり剥がれたりせずに正常に形成されている最小幅を解像度の値とした。解像度は次の様にランク分けした。
AA :35μm以下
A :35μmを超える
(3)感度の評価方法
透明から黒色に21段階に明度が変化しているストーファー製21段ステップタブレットを用いて露光し、現像した。現像後レジスト膜が完全に残存しているステップタブレット段数により次のようにランク分けした。
AA :レジスト膜が完全に残存しているステップタブレット段数が5段以上
A :レジスト膜が完全に残存しているステップタブレット段数が5段未満
(4)残膜率の評価方法
感光性樹脂積層体にポリエチレンテレフタレートフィルム側から露光し、露光後の感光性樹脂積層体から、ポリエチレンテレフタレートフィルムおよびポリエチレンフィルムを剥がし、硬化膜の質量を測定したのち、50℃の3質量%NaOH溶液中で3時間攪拌した。次いでNaOH溶液をろ過し、ろ紙上に残存した硬化膜を乾燥し質量を測定した。攪拌前の硬化膜の質量に対する、残存した硬化膜の質量の割合を残膜率とした。
AA :残膜率が25%以上
A :残膜率が25%未満
3.評価結果
実施例及び比較例の評価結果を表2及び3に示す。
Figure 0005260745
Figure 0005260745
Figure 0005260745
本発明は、例えばプリント配線板の製造、ICチップ搭載用リードフレームの製造、メタルマスク製造に代表される金属箔精密加工、BGA及びCSPに代表されるパッケージの製造、COF及びTABに代表されるテープ基板の製造、半導体バンプの製造、ITO電極、アドレス電極及び電磁波シールドに代表されるフラットパネルディスプレイの隔壁の製造、並びにサンドブラスト工法による凹凸パターンを有する基材の製造に好適に利用することができる。

Claims (6)

  1. (a)カルボン酸を含有し、酸当量が100〜600であり、重量平均分子量が5,000〜500,000であるアルカリ可溶性高分子:20〜80質量%、(b)アクリロイルオキシ基を有する化合物を少なくとも1種含有するエチレン性不飽和付加重合性モノマー:5〜60質量%、(c)N−アリール−α−アミノ酸化合物を含有する光重合開始剤:0.1〜20質量%、(d)ロイコ染料:0.1〜10質量%、及び(e)下記一般式(I):
    Figure 0005260745
    {式中、R1は、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数1〜9のアルコキシル基、炭素数1〜16のアルキルチオ基、メルカプト基、アミノ基、及び炭素数1〜9のアルキルアミノ基からなる群より選ばれる1つの基を表す。}で表されるメルカプトチアジアゾール化合物:0.01〜5質量%を含有し、
    前記アクリロイルオキシ基を有する化合物を5質量%〜45質量%含有し、
    前記光重合開始剤が、N−アリール−α−アミノ酸化合物と9−フェニルアクリジンとを含有する、描画パターン直接描画用の感光性樹脂組成物。
  2. 前記(e)メルカプトチアジアゾール化合物が、5−メチルチオ−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、5−メチルアミノ−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール及び2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記(c)光重合開始剤が含有する前記N−アリール−α−アミノ酸化合物がN−フェニルグリシンである、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記(b)アクリロイルオキシ基を有する化合物を少なくとも1種含有するエチレン性不飽和付加重合性モノマーが、下記一般式(III):
    Figure 0005260745
    {式中、R6及びR7は、各々独立にH又はCH3を表し、AはC24を表し、BはC36を表し、n1+n2は2〜30の整数であり、n3+n4は0〜30の整数であり、n1及びn2は各々独立に1〜29の整数であり、n3及びn4は各々独立に0〜30の整数であり、そして−(A−O)−及び−(B−O)−の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよい。}で表される光重合可能な不飽和化合物から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 基材フィルムからなる支持体上に、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を積層してなる、感光性樹脂積層体。
  6. 請求項5に記載の感光性樹脂積層体を基板上に積層する積層工程、
    感光性樹脂積層体における感光性樹脂層を描画パターン直接描画により露光する露光工程、及び
    感光性樹脂層の未露光部を現像除去する現像工程
    を含む、レジストパターン形成方法。
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