JP5259199B2 - X線回折定量分析方法、x線回折定量分析装置、アスベストのx線回折定量分析方法及びアスベストのx線回折定量分析装置 - Google Patents

X線回折定量分析方法、x線回折定量分析装置、アスベストのx線回折定量分析方法及びアスベストのx線回折定量分析装置 Download PDF

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Description

本発明は、検量線を用いたX線回折定量分析方法及びその装置に関する。さらに本発明は、検量線を用いたアスベストのX線回折定量分析方法及びその装置に関する。
従来から、種々の分析手法が知られている。例えば、X線回折分析、蛍光X線分析、赤外発光分析等といった種々の分析手法が知られている。また、分析手法の1つとして定量分析が知られている。この分析は、対象としている物質の含有量を判定する分析である。また、定量分析の一手法として検量線を用いた方法が知られている。
ここでいう含有量は、未知試料(被検試料)の全体量に対する、対象としている物質の比率すなわち含有率で評価される。含有率は、全体の重量に対する、対象としている物質の重量百分率、すなわち含有率%で表すことが多い。定量分析の一手法として用いる検量線は、一般的には、測定値に対する含有率%をその値として作成される。
しかし、アスベストの定量分析に代表される公害物質の定量分析においては、検量線は、測定値に対する重量をその値として作成される。例えば、JIS−A1481「建材製品中のアスベスト含有率測定方法」に詳しく述べられているように、検量線では、対象としている物質の重量を求め、その後の計算により、含有率%に換算する手順である。
本発明は、アスベスト定量分析に対して有効であるばかりでなく、一般的な定量分析にも有効であるので、本明細書では、定量分析値である含有率あるいは重量を含めて、含有量ということにする。
一般に、検量線法においては、組成が既知である標準試料に関して分析手法の種類に応じて求められる強度(例えば、回折線強度)と当該物質の含有量との関係を予め検量線として求めておく。そして、定量したい物質(すなわち被検物質又は被検試料)に対して所定の分析(X線回折分析等)を行って分析強度(回折線強度等)を求め、その分析強度を上記の検量線へ代入することにより、当該物質の含有量を判定している。
例えば、特許文献1には、基底標準吸収補正法に基づくX線回折定量法に従って、粉塵等に含まれている特定物質を検量線を用いて定量する技術が開示されている。また、特許文献2には、基底標準吸収補正法に基づくX線回折定量法に従って、粉塵に含まれるアスベストを検量線を用いて定量する技術が開示されている。また、特許文献3には測定状況に応じて検量線を再作成する技術、具体的には、標準試料の1つが検量線上に乗らないときに、その標準試料を排除して、他の標準試料を用いて測定をし直して、検量線を再作成する、という技術が開示されている。さらに、特許文献4には、物質の含有量が既知であるチェック試料によって検量線の適否をチェックし、不適であれば再度、標準試料を測定して検量線を再作成する、という技術が開示されている。
特開平10−221275号公報(第3頁、図4) 特開2007−093563号公報(第9〜12頁、図2) 特開平10−185895号公報(第4頁、図5、図6) 特開2004−212406号公報(第9〜10頁、図3、図4)
上記の通り、検量線を用いた定量分析法は広く知られている。一般に、検量線は、標準試料に対する測定の結果として得られたピーク波形(X線回折測定であればX線回折ピーク波形)の積分強度に基づいて作成される。そして、その標準試料についての積分のスキャン(走査)軸上の範囲(X線回折測定であれば回折角度2θ軸上の範囲)は、定量しようとしている試料(すなわち被検試料)に対するスキャン軸上のスキャン範囲(すなわち定量測定スキャン範囲)と同じ範囲に設定されている。例えば、被検試料に対する定量測定スキャン範囲がα≦2θ≦βであれば、検量線の作成にあたっての標準試料に対する積分範囲も同じ範囲であるα≦2θ≦βに設定されている。
このような事情において、実際の分析においては、被検試料のピーク波形の前後に妨害ピークが発生することがある。この場合、その妨害ピークを含んだままで分析を進めれば正確な定量結果を得ることができないので、定量のためのスキャン範囲を狭めることによってその妨害ピークを排除した上で、被検試料に関して積分強度を測定する必要がある。そしてこの場合には、検量線を作成する際の標準試料に対する積分範囲もその定量測定スキャン範囲と同じ範囲にする必要がある。
被検試料に関する定量測定スキャン範囲と、検量線作成のための標準試料の積分範囲とを同じに設定しようとする場合、従来は、被検試料に関する定量測定スキャン範囲が変更されるたびに、標準試料に関してピーク波形を取得するための測定をその都度行い、そして定量測定スキャン範囲の変更に応じて積分スキャン範囲を変更した上で積分演算を再度、行っていた。通常、検量線を作成するために行われる標準試料に対する測定は、多数の標準試料に対して繰り返して行われるものであり、積分スキャン範囲を変更した上で再度、多数の標準試料に対して測定を行うということは、多大な時間を必要としていた。近年、アスベストの定量分析の需要が大きくなっているが、上記のように検量線の再作成を頻繁に行わなければならないということは、アスベストの定量分析の処理能力を大きく低下させる原因の1つとなっている。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、検量線を短時間に容易に作成できるようにすること、及びそのことにより定量分析を短時間に容易に行うことができるようにすることを目的とする。
本発明に係るX線回折定量分析方法は、被検試料に含まれる物質の含有量をX線回折に基づいて求めるX線回折定量分析方法であって、(a)含有量が既知でありそれらの含有量が互いに異なっている複数の標準試料の個々に対して回折線強度プロファイルを求める標準試料測定工程と、(b)標準試料の回折線強度プロファイルに基づいて検量線を作成する検量線作成工程と、(c)被検試料をX線回折角度(2θ)に関してスキャン読取りすることによって回折線強度プロファイルを得る被検試料測定工程と、(d)被検試料の回折線強度プロファイルの積分量を前記検量線にあてはめて被検試料に含まれる物質の含有量を求める含有量判定工程とを有するX線回折定量分析方法において、(e)前記被検試料の回折線強度プロファイルに基づいて定量測定スキャン範囲を決める定量測定スキャン範囲決定工程と、(f)前記定量測定スキャン範囲決定工程で決められた定量測定スキャン範囲と同じ範囲を積分範囲と決定する積分範囲決定工程と、を有しており、(g)前記標準試料測定工程では、前記標準試料の回折線強度プロファイルのピーク波形の一方の裾領域から他方の裾領域にわたる広いスキャン範囲にわたって所定の読取りステップ幅で測定を行い、その読取りステップ幅ごとの回折線強度を標準試料ごとに記憶し、(h)本X線回折定量分析方法は、前記標準試料測定工程で記憶した複数の標準試料の個々に関する読取りステップ幅ごとの回折線強度のデータについて、前記積分範囲決定工程で決められた積分範囲における積分値を演算によって求める積分演算工程をさらに有しており、(i)前記検量線作成工程では、前記積分演算工程において求められた複数の標準試料についての積分値と、それらの積分値に対応する標準試料の既知の含有量とによって検量線を求め、(j)前記含有量判定工程では、前記被検試料測定工程において得られた回折線強度プロファイルに含まれているピーク波形における前記定量測定スキャン範囲内での積分量を求め、前記検量線に基づいて前記ピーク波形の積分量から被検試料内の物質の含有量を判定することを特徴とする。
上記構成において、「スキャン読取り」は、例えば、X線回折測定で行われる回折角度2θの読取りスキャンである。X線回折測定で行われる回折角度2θの読取りスキャンは、とりもなおさず、X線分析の測定角度のスキャンのことである。
本発明に係るX線回折定量分析方法によれば、検量線作成のために標準試料の回折線強度プロファイルについて積分強度を求める際、標準試料の調整、X線回折測定、及び積分強度演算を毎回初めから繰り返して行うのではなく、広いスキャン範囲でのステップ測定データを予め記憶手段に記憶しておき、被検試料についての定量測定スキャン範囲が必要に応じて変更される場合には、その変更された定量測定スキャン範囲と同じ範囲を積分範囲と設定して、上記記憶手段内のステップ測定データに基づいて積分強度を演算し、その積分強度から検量線を作成することにした。従って、必要が生じたときに標準試料の調整、X線回折測定、及び積分強度演算の一連の処理を毎回行っていた従来の方法に比べて、検量線を非常に短時間に容易に正確に作成できるようになった。そしてその結果、正確な定量分析処理を非常に短時間に容易に正確に行うことができるようになった。
なお、「被検試料についての定量測定スキャン範囲が必要に応じて変更される場合」としては、回折線プロファイル等といった測定結果に妨害ピークが存在していて、定量測定スキャン範囲決定工程において、その妨害ピークを排除する範囲として定量測定スキャン範囲が決められる場合等が考えられる。妨害ピークを排除した定量分析を行えば、信頼性の高い正確な定量結果を得ることができる。
なお、上記構成においては、検量線を求めるために、標準試料測定工程においては所定の読取りステップ幅での回折線強度の測定と記憶を行い、そして積分演算工程においてはステップ幅ごとに記憶された回折線強度のデータに基づいて回折線強度プロファイルの積分量を演算によって求めた。これに対し、上記含有量判定工程において被検試料の回折線強度プロファイルの積分量を求める際にはそのような限定(すなわち、所定の読取りステップ幅で回折線強度を測定しその測定結果を記憶し、そしてその記憶された読取りステップ幅ごとの回折線強度データに基づいて演算によって回折線強度プロファイルの積分量を求めるという限定)はしていない。
次に、本発明に係るX線回折定量分析装置は、被検試料に含まれる物質の含有量をX線回折に基づいて測定するX線回折定量分析装置であって、(a)試料をX線検出器によってX線回折角度(2θ)に関してスキャン読取りするX線回折測定系と、(b)データを入力する入力手段と、(c)画像を表示する表示手段と、(d)前記X線回折測定系を用いて被検試料についての回折線強度プロファイルを求める被検試料測定手段と、(e)前記被検試料測定手段によって求めた被検試料の回折線強度プロファイルを前記表示手段に表示し、前記入力手段を通して入力された定量測定スキャン範囲を第1の記憶手段に記憶させる定量測定スキャン範囲決定手段と、(f)前記被検試料の回折線強度プロファイルに含まれるピーク波形の積分量を物質の含有量に換算するための検量線を作成する検量線作成手段と、(g)前記被検試料測定手段を用いて得られた被検試料の回折線強度プロファイルに含まれているピーク波形の積分量を求め、前記検量線に基づいて前記ピーク波形の積分量から被検試料内の物質の含有量を判定する含有量判定手段とを有しており、(h)前記検量線作成手段は、(i)含有量が異なった複数の標準試料の個々に対して回折線強度プロファイルのピーク波形の一方の裾領域から他方の裾領域にわたる広いスキャン範囲にわたって所定の読取りステップ幅で前記X線回折測定系を用いて測定を行わせ、その読取りステップ幅ごとの回折線強度を標準試料ごとに第2の記憶手段に記憶させる標準試料ステップ測定手段と、(ii)前記第2の記憶手段に記憶された複数の標準試料の個々に関する読取りステップ幅ごとの回折線強度データについて、前記定量測定スキャン範囲決定手段の第1の記憶手段に記憶された定量測定スキャン範囲と同じ範囲である積分範囲内での積分値を演算によって求める積分演算手段と、(iii)前記積分演算手段によって求められた複数の標準試料についての積分値と、それらの積分値に対応する標準試料の既知の含有量とによって検量線を求める検量線演算手段とを有することを特徴とする。
上記構成及びこれ以降の説明において、「X線回折測定系」は、標準試料について測定結果を得ることができる機械的な構造要素であり、例えば、X線発生装置、ゴニオメータ、試料、検出器等を含んだX線回折測定構造等である。「表示手段」は、例えばフラットパネルディスプレイ等によって構成される。「入力手段」は、例えばキーボード、マウス等によって構成できる。「標準試料ステップ測定手段」、「積分演算手段」、及び「検量線演算手段」は、例えば、CPU及びソフトウエアによって機能的に実現される。
本発明のX線回折定量分析装置によれば、検量線作成のために標準試料の回折線強度プロファイルについて積分強度を求める際、検量線作成のための条件に変更があった場合でも、標準試料の調整、X線回折測定、及び積分強度演算を毎回初めから繰り返して行うのではなく、広いスキャン範囲でのステップ測定データを予め記憶手段に記憶しておき、被検試料についての定量測定スキャン範囲が必要に応じて変更される場合には、その変更された定量測定スキャン範囲と同じ範囲を積分範囲と設定して、上記記憶手段内のステップ測定データに基づいて積分強度を演算し、その積分強度からその都度検量線を作成することにした。従って、必要が生じたときに標準試料の調整、X線回折測定、及び積分強度演算の一連の処理を毎回行っていた従来の装置に比べて、検量線を非常に短時間に容易に正確に作成できるようになった。
次に、本発明に係るアスベストのX線回折定量分析方法は、被検アスベスト試料に含まれるアスベストの重量をX線回折に基づいて求めるアスベストのX線回折定量分析方法であって、(a)重量が既知でありそれらの重量が互いに異なっている複数の標準アスベスト試料の個々に対して回折線強度プロファイルを求める標準試料測定工程と、(b)標準アスベスト試料の回折線強度プロファイルに基づいて検量線を作成する検量線作成工程と、(c)被検アスベスト試料をX線回折角度(2θ)に関してスキャン読取りすることによって回折線強度プロファイルを得る被検試料測定工程と、(d)被検アスベスト試料の回折線強度プロファイルの積分量を前記検量線にあてはめて被検アスベスト試料に含まれるアスベストの重量を求める重量判定工程とを有するアスベストのX線回折定量分析方法において、(e)前記被検アスベスト試料の回折線強度プロファイルに基づいて定量測定スキャン範囲を決める定量測定スキャン範囲決定工程と、(f)前記定量測定スキャン範囲決定工程で決められた定量測定スキャン範囲と同じ範囲を積分範囲と決定する積分範囲決定工程と、を有しており、(g)前記標準試料測定工程では、前記標準試料の回折線強度プロファイルのピーク波形の一方の裾領域から他方の裾領域にわたる広いスキャン範囲にわたって所定の読取りステップ幅で測定を行い、その読取りステップ幅ごとの回折線強度を標準アスベスト試料ごとに記憶し、(h)本アスベストのX線回折定量分析方法は、前記標準試料測定工程で記憶した複数の標準アスベスト試料の個々に関する読取りステップ幅ごとの回折線強度のデータについて、前記積分範囲決定工程で決められた積分範囲における積分値を演算によって求める積分演算工程をさらに有しており、(i)前記検量線作成工程では、前記積分演算工程において求められた複数の標準アスベスト試料についての積分値と、それらの積分値に対応する標準アスベスト試料の既知の重量とによって検量線を求め、(j)前記重量判定工程では、前記被検試料測定工程において得られた回折線強度プロファイルに含まれているピーク波形の前記定量測定スキャン範囲内での積分量を求め、前記検量線に基づいて前記ピーク波形の積分量から被検アスベスト試料内のアスベストの重量を判定することを特徴とする。
次に、本発明に係るアスベストのX線回折定量分析装置は、被検アスベスト試料に含まれるアスベストの重量をX線回折に基づいて測定するアスベストのX線回折定量分析装置であって、(a)被検アスベスト試料をX線検出器によってX線回折角度(2θ)に関してスキャン読取りするX線回折測定系と、(b)データを入力する入力手段と、(c)画像を表示する表示手段と、(d)前記X線回折測定系を用いて被検アスベスト試料についての回折線強度プロファイルを求める被検試料測定手段と、(e)前記被検試料測定手段によって求めた被検アスベスト試料の回折線強度プロファイルを前記表示手段に表示し、前記入力手段を通して入力された定量測定スキャン範囲を第1の記憶手段に記憶させる定量測定スキャン範囲決定手段と、(f)前記被検アスベスト試料の回折線強度プロファイルに含まれるピーク波形の積分量をアスベストの重量に換算するための検量線を作成する検量線作成手段と、(g)前記被検試料測定手段を用いて得られた被検試料の回折線強度プロファイルに含まれているピーク波形の積分を求め、前記検量線に基づいて前記ピーク波形の積分から被検アスベスト試料内のアスベストの重量を判定する重量判定手段と、を有しており、(h)前記検量線作成手段は、(i)アスベストの重量が異なっている複数の標準アスベスト試料の個々に対して回折線強度プロファイルのピーク波形の一方の裾領域から他方の裾領域にわたる広いスキャン範囲にわたって所定の読取りステップ幅で前記X線回折測定系を用いて測定を行わせ、その読取りステップ幅ごとの回折線強度を標準アスベスト試料ごとに第2の記憶手段に記憶させる標準試料ステップ測定手段と、(ii)前記第2の記憶手段に記憶された複数の標準アスベスト試料の個々に関する読取りステップ幅ごとの回折線強度データについて、前記定量測定スキャン範囲決定手段の第1の記憶手段に記憶された定量測定スキャン範囲と同じ範囲である積分範囲内での積分値を演算によって求める積分演算手段と、(iii)前記積分演算手段によって求められた複数の標準アスベスト試料についての積分値と、それらの積分値に対応する標準アスベスト試料の既知の重量とによって検量線を求める検量線演算手段とを有することを特徴とする。
上記のアスベストのX線回折定量分析方法及びアスベストのX線回折定量分析装置によれば、検量線作成のために標準アスベスト試料の測定結果である回折線強度プロファイルについて積分強度を求める際、標準アスベスト試料の調整、X線回折測定、及び積分強度演算を毎回初めから繰り返して行うのではなく、広いスキャン範囲でのステップ強度データを予め記憶手段に記憶しておき、被検試料についての定量測定スキャン範囲が必要に応じて変更される場合には、その変更された定量測定スキャン範囲と同じ範囲を積分範囲と設定して、上記記憶手段内のステップ強度データに基づいて積分強度を演算し、その積分強度から検量線を作成することにした。従って、必要が生じたときに標準アスベスト試料の調整、X線回折測定、及び積分強度演算の一連の処理を毎回行っていた従来の方法に比べて、検量線を非常に短時間に容易に正確に作成できるようになった。そしてその結果、アスベストの定量分析処理を非常に短時間に容易に正確に行うことができるようになった。
本発明に係るX線回折定量分析方法、X線回折定量分析装置、アスベストのX線回折定量分析方法、及びアスベストのX線回折定量分析装置によれば、検量線作成のために標準試料の回折線強度プロファイルについて積分強度を求める際、標準試料の調整、X線回折測定、及び積分強度演算を毎回初めから繰り返して行うのではなく、広いスキャン範囲でのステップ測定データを予め記憶手段に記憶しておき、被検試料についての定量測定スキャン範囲が必要に応じて変更される場合には、その変更された定量測定スキャン範囲と同じ範囲を積分範囲と設定して、上記記憶手段内のステップ測定データに基づいて積分強度を演算し、その積分強度から検量線を作成することにした。従って、必要が生じたときに標準試料の調整、X線回折測定、及び積分強度演算の一連の処理を毎回行っていた従来の方法に比べて、検量線を非常に短時間に容易に正確に作成できるようになった。そしてその結果、定量分析処理を非常に短時間に容易に正確に行うことができるようになった。
(X線回折定量分析方法及びX線回折定量分析装置の実施形態)
以下、本発明に係るX線回折定量分析方法及びX線回折定量分析装置を実施形態に基づいて説明する。なお、本発明がこの実施形態に限定されないことはもちろんである。また、これ以降の説明では図面を参照するが、その図面では特徴的な部分を分かり易く示すために実際のものとは異なった比率で構成要素を示す場合がある。
本実施形態では、被検試料内に含まれる特定物質としてのカオリナイトの含有量を測定するために本発明に係るX線回折定量分析方法を用いるものとする。より具体的には、基底標準吸収補正法に基づいてカオリナイトの含有量を求めるものとする。
図1(a)は、本発明に係るX線回折定量分析方法を実施するためのX線回折定量分析装置の全体的な構成を示している。ここに示すX線回折定量分析装置1は、CPU(Central Processing Unit)2と、記憶手段としてのメモリ3と、X線回折測定系としてのX線回折装置4と、表示手段としての画像表示装置6と、同じく表示手段としてのプリンタ7と、入力手段としての入力装置8とを有している。これらの要素はバス9によって互いに電気的に接続されている。
メモリ3は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等といった半導体メモリや、ハードディスク、MO(Magneto-optic)ディスク等といった機械式メモリ等によって形成されている。メモリ3の内部には、検量線を作成するためのプログラムを含んだ定量分析プログラムが記憶されている。また、各種のファイルが作成される領域及び各種のメモリとして機能する領域が設けられている。画像表示装置6は、液晶ディスプレイ等といったフラットパネルディスプレイ等によって構成されている。プリンタ7は、例えば、静電転写方式のプリンタによって構成されている。入力装置8は、キーボード、マウス等によって構成されている。
X線回折装置4は、図1(b)に示すように、X線源11と、発散スリット12と、ゴニオメータ(測角器)13と、受光スリット14と、X線検出器16とを有している。X線源11は、例えば、通電によって熱電子を放出するフィラメント(図示せず)と、そのフィラメントに対向して配置されたターゲット(図示せず)とによって形成されている。フィラメントから発生した熱電子はターゲットの表面上に集束してX線焦点を形成し、そのX線焦点からX線が発生する。本実施形態では、このX線焦点がX線源11である。なお、ターゲットの表面はCu(銅)によって形成されるものとし、これにより、X線源11はCuの波長のX線を含むX線を発生する。
ゴニオメータ13は試料台17を有している。試料台17上には、Zn(亜鉛)製の基底基準板19及び試料ホルダ21が装着される。試料ホルダ21の内部の所定領域に、測定対象である試料(被検試料)Sやカオリナイトの標準試料Sが装着される。被検試料S及び標準試料Sは、通常、フィルタに捕獲された状態で試料ホルダ21に装着されている。被検試料Sは、重量(すなわち含有量)が未知の特定物質であるカオリナイトを含む試料である。標準試料Sは重量が既知であるカオリナイトである。本実施形態では、試料全体中に含まれるカオリナイトの含有量を求めることが測定目標である。また、標準試料Sは検量線を作成する際に用いられるものである。
ゴニオメータ13は、試料台17をθ回転駆動するθ回転装置18と、受光スリット14及びX線検出器16を2θ回転駆動する2θ回転装置22とを有している。θ回転とは、X線源11から出射して被検試料S又は標準試料Sに入射するX線の入射角度θを変化させるために行われる、ω軸線を中心とした回転である。ω軸線は、X線の中心軸(すなわちX線光軸)に対して直角であると共に試料Sの表面に平行な(すなわち図1(b)の紙面を貫通する方向に延びる)軸線である。2θ回転とは、被検試料S又は標準試料Sから回折角度2θで発生した回折線をX線検出器16によって取り込むために行われる、受光スリット14及びX線検出器16のω軸線を中心とした回転である。
θ回転装置18及び2θ回転装置22は、いずれも、任意の構造の駆動装置によって構成できるが、例えば、モータ等といった駆動源に連結したウオームと、試料台17に連結したウオームホイールとを互いに噛み合わせた構造を有する駆動系によって構成できる。発散スリット12は、試料S,Sに対するX線照射領域を規定するスリットである。受光スリット14は、回折線以外の不要なX線がX線検出器16に入るのを阻止するスリットである。
以下、上記構成の装置によって実施されるX線回折定量分析方法について説明する。本実施形態のX線回折定量分析方法は、検量線作成工程及びその検量線を用いて行われる定量分析工程を有している。以下、それらの工程を個別に説明する。
(定量分析工程)
定量分析を行うにあたって作業者は、含有量が未知である測定対象であるカオリナイトを含む試料(すなわち被検試料)をフィルタに捕獲し、さらにそのフィルタを図1(b)に示す試料ホルダ21に装着する。そして、図2のステップS1において測定を開始する。まず、図1(b)において、被検試料を支持した試料ホルダ21を試料台17上の基底基準板19の上に乗せる。そして、X線入射角度θをカオリナイトの回折角度θに合わせる。そして、所定のステップ幅、例えば0.02°のステップ幅で被検試料SをX線検出器16によって2θ≦2θ≦2θのスキャン範囲にわたってスキャン(走査)する。そして、各ステップ角度位置において2秒間、X線検出器16によって回折線強度(cps)を測定する。
このスキャン範囲2θ≦2θ≦2θは、図3(a)に示すように、カオリナイトの回折線プロファイルにおけるピーク波形を完全に含み、低角度側の一方の裾部から高角度側の他方の裾部にわたる広い範囲である。本実施形態では、2θ=11.0°及び2θ=13.2°に設定する。この範囲は、もちろん、測定対象となる物質に応じて変化する。スキャンが終わると、図3(a)に示す回折線プロファイルが求められ、これが図1(a)の画像表示装置6に表示されたり、プリンタ7によって用紙上に印字されたりする。
作業者はその表示を観察して積分によって定量すべき範囲α≦2θ≦βを決める。例えば、図3(a)に示すように、広い範囲2θ≦2θ≦2θにわたって妨害ピークが存在せず、プロファイルが綺麗である場合は、広い範囲2θ≦2θ≦2θを定量測定スキャン範囲α≦2θ≦βと決める。一方、図3(b)に示すように、プロファイル中のピーク波形の低角側に妨害ピークPX1が発生している場合には、低角側を狭めた2θ≦2θ≦2θの範囲、例えば11.5°≦2θ≦13.2°を定量測定スキャン範囲α≦2θ≦βと決める。他方、図3(c)に示すようにピーク波形の低角側及高角側の両方に妨害ピークPX1,PX2が発生している場合には、低角側及び高角側の両方を狭めた2θ≦2θ≦2θの範囲、例えば11.5°≦2θ≦12.76°を定量測定スキャン範囲α≦2θ≦βと決める。なお、妨害ピークが発生するのは、被検試料中にカリオナイト以外の何等かの不純物質が存在することがあるからである。
以上のようにして、被検試料に対して定量測定スキャン範囲が決められると、作業者は図1(a)の入力装置8を通して、その定量測定スキャン範囲α≦2θ≦βを入力する。そして、その定量測定スキャン範囲は図2のステップS2においてCPU2(図1(a)参照)によって読み込まれる。次に、ステップS3において、回折線プロファイルに関して定量測定スキャン範囲α≦2θ≦βの積分強度I(α−β)が演算される。例えば、図3(a)の妨害ピークの無いプロファイルについては、広い範囲2θ≦2θ≦2θの積分強度が演算され、図3(b)及び図3(c)のように定量測定スキャン範囲が狭められると、その狭められた範囲内の積分強度が演算される。
次に、ステップS4において、図1(b)の基底基準板19に関して、被検試料Sを透過することなく基底基準板19で回折した回折線の強度IZN0、及び被検試料Sを透過した後に基底基準板19で回折した回折線の強度IZNを測定する。そして、ステップS3において求められた積分強度I(α−β)を、これらのIZN0及びIZNに基づいてステップS5において補正する。補正後の積分強度をI’(α−β)と呼ぶことにする。この強度補正は、被検試料Sの量が多くなった場合のその被検試料SによるX線吸収の影響を補正して、正しい強度を提供するために行われるものである。この補正処理の詳細は特開平10−221275号公報に詳しく述べられているので、ここでの説明は省略する。
次に、ステップS6において検量線を新たに作成するか(YES)、あるいは予め求めてある検量線を使うか(NO)、を決める。予め求めてある検量線は、例えば図1(a)のメモリ3のファイル領域に記憶されている。検量線を新たに作成する場合には、後述するようにステップS7で検量線が作成される。検量線は、カオリナイト標準試料の重量が変化するのに伴ってカオリナイト標準試料の回折線プロファイルの積分強度がどのように変化するかを表した線であり、通常は直線によって表示される。
次に、ステップS8において、積分強度I’(α−β)を上記の検量線に代入することにより、被検試料S中に含まれるカオリナイトの重量(すなわち含有量)を求め、さらに、必要に応じてその重量を試料全量で除算して含有率(%)を算出する。以上により、所望の定量分析が終了する。
ところで、ステップS7で作成される検量線は基本的には次のようにして求められている。すなわち、測定物質であるカオリナイト単体を異なる重量で複数個、標準試料として用意し、個々の標準試料に対してX線回折測定を行って回折線プロファイル(例えば図4(a)のP1〜P5参照)を求め、さらに所定の積分範囲(例えば図4(a)のγ≦2θ≦δ参照)で積分強度を算出し、算出された積分強度とそれに対応するカオリナイト標準試料の既知の重量との関係を、グラフ(通常は、横軸=重量、縦軸=積分強度、図5(a),(b)参照)上にプロットし、最小二乗法等といた演算処理によりそれらのプロット点から直線を近似し、その直線を検量線としている。
従来の定量分析においては、測定対象である被検試料に関する定量測定スキャン範囲と同じ範囲を積分範囲(γ≦2θ≦δ)として回折線プロファイルの積分強度を算出し、その積分強度に基づいて検量線を作成していた。例えば、図3(a)、(b)、(c)のように定量測定スキャン範囲の設定が変化する場合には、図4(a)における回折線プロファイルP1〜P5の積分強度の算出範囲(すなわち積分範囲)γ≦2θ≦δもそれらに一致させて変化させていた。被検試料に対する定量測定スキャン範囲と、検量線作成時の標準試料に対する積分範囲とが異なっていると、正しい重量(すなわち含有量)が得られないからである。
検量線作成用の標準試料の回折線プロファイルに対する積分範囲を、被検試料に対する定量測定スキャン範囲と同じに設定する場合、従来はその都度、カオリナイトから適宜の重量である複数の標準試料を使用し、X線回折測定を再び行って、検量線を作り直していた。しかしながら、この作業は非常に手間がかかるものであり、定量分析の作業効率を著しく低下させていた。本実施形態の定量分析方法では、以下に述べるような検量線の作成方法を用いることにより、定量分析の作業効率を大幅に向上している。以下、その検量線作成工程について図6のフローチャートを用いて説明する。このフローチャートは図2のステップS7をサブルーチンとして詳しく描いたものである。
(検量線作成工程)
検量線作成工程にあたって作業者は、重量が異なっているカオリナイトの標準試料を複数、作成する。本実施形態では、重量m=0.06mg,0.49mg,1.08mg,3.10mg,5.30mgの5種類のカオリナイト標準試料を作成するものとする。具体的には、これらのカオリナイトをフィルタで捕獲して図1(b)に示す標準試料Sを作成し、それらを個々に試料ホルダ21に装着する。
次に、作業者は、図6のステップS11において、5種類の標準試料Sから選択した1つを試料ホルダ12ごと図1(b)の試料台17上の基底基準板19の上に設置する。そして、X線入射角度θをカオリナイトの回折角度θに合わせる。そして、所定のステップ幅、例えば0.02°のステップ幅で標準試料SをX線検出器16によって広いスキャン範囲(2θ≦2θ≦2θ)にわたってスキャン(走査)する。さらに、このスキャンの際に、各ステップ角度位置において2秒間、X線検出器16によって回折線強度(cps)を測定する。この測定により、図4(a)に示す回折線図形における5つの回折線強度プロファイルP1〜P5のうちの1つが測定結果として得られる。この回折線強度プロファイルには1つのピーク波形の全体が完全に含まれている。以上の処理を他の異なった重量の標準試料Sに対して行うことにより(ステップS12でNO)、図4(a)の5つのプロファイルP1〜P5の全てが測定される。
上記のスキャン範囲(2θ≦2θ≦2θ)は、1つのピーク波形の低角度側の一方の裾部から高角度側の他方の裾部までにわたる広い範囲であり、1つの指数ピーク波形を完全に包含する広い範囲である。本実施形態では、図3(a)に示す被検試料に対する通常の定量測定スキャン範囲である2θ=11.0°から2θ=13.2°の範囲と一致する広い範囲を検量線のためのスキャン範囲(2θ≦2θ≦2θ)とする。もちろん、測定対象の回折線プロファイル(又はピーク波形)が異なれば、それに応じてスキャン範囲も適宜の範囲に設定される。こうして、X線検出器16は11.0°≦2θ≦13.2°の広い回折角度範囲にわたってスキャンを行う。
図1(a)のCPU2は、これらの回折線プロファイルを形成している各ステップ角度位置(2θ)における回折線強度(cps)の値をメモリ3内の所定領域に記憶する。CPU2はこの処理を重量の異なる全ての標準試料に対して繰り返して行う(ステップS12でNO)。これにより、図4(a)の5つのプロファイルP1〜P5の全てが求められ、メモリ内にはこれらのプロファイルを形成しているところのステップ幅0.02°ごとの回折線強度(cps)が記憶される。図4(b)は、その一例として、ピーク波形P3(m=1.08mg)を形成しているステップデータの具体例を示している。
全ての標準試料に対して回折線プロファイルが求められた後(ステップS12でYES)、作業者はステップS13において標準試料に関して積分強度の演算を行う。すなわち、まず、図2のステップS2において指示された被検試料についての定量測定スキャン範囲(α≦2θ≦β)と同じ範囲を積分強度の演算範囲(γ≦2θ≦δ)として設定する。この定量測定スキャン範囲は図3(a)、(b)、(c)を用いて説明したように、被検試料の回折線プロファイルの状態に応じて作業者によって決められた範囲である。
次に、CPU2は、ステップS11でメモリに記憶した個々の回折線プロファイルP1〜P5の広い2θ範囲内のステップデータ値(図4(b)参照)に基づいて、被検試料の定量測定スキャン範囲(α≦2θ≦β)に適合した検量線を求めるための処理を行う。具体的には、まず、ステップデータ値(図4(b)参照)についての定量測定スキャン範囲(α≦2θ≦β)と同じ積分範囲(γ≦2θ≦δ)内での積分値を演算によって求める。例えば、被検試料の定量測定スキャン範囲が図3(a)のように広い範囲(11.0°〜13.2°)であれば、それと同じ範囲で図4(a)の標準試料の積分強度が演算される。また、被検試料の定量測定スキャン範囲が図3(b)のように低角度側で狭い範囲(11.5°〜13.2°)であれば、それと同じ範囲で標準試料の積分強度が演算される。さらに、被検試料の定量測定スキャン範囲が図3(c)のように低角側及び高角側の両方で狭い範囲(11.5°〜12.76°)であれば、それと同じ範囲で標準試料の積分強度が演算される。こうして求められた回折線プロファイルP1〜P5の個々についての積分強度をI1(γ−δ)〜I5(γ−δ)ということにする。これらの積分強度はメモリ内に記憶される。
次に、ステップS14において、図1(b)の基底基準板19に関して、標準試料Sを透過することなく基底基準板19で回折した回折線の強度IZN0、及び標準試料Sを透過した後に基底基準板19で回折した回折線の強度IZNを測定する。そして、ステップS13において求められた積分強度I1(γ−δ)〜I5(γ−δ)を、これらのIZN0及びIZNに基づいてステップS15において補正する。補正後の積分強度をI’1(γ−δ)〜I’5(γ−δ)と呼ぶことにする。この強度補正は、標準試料SのX線吸収率がそれらの重量が大きくなる側で大きくなることによる検量線の不正確性を補償するために行われるものである。既述の通り、この補正処理の詳細は特開平10−221275号公報に詳しく述べられている。
次に、ステップS16において、補正後の積分強度I’1(γ−δ)〜I’5(γ−δ)と、それらに対応した標準試料の重量m=0.06mg,0.49mg,1.08mg,3.10mg,5.30mgとを検量線グラフ(横軸=含有量、縦軸=積分強度)にプロットし、さらに最小二乗法等といった近似処理法を用いて直線である検量線を求める。例えば、被検試料の定量範囲が図3(a)に示すα=11.0°≦2θ≦β=13.2°のように広い場合、その定量測定スキャン範囲に適合する検量線として、
定量値=0.001521Y+0.055973 …… (1)
が得られた。
また、被検試料の定量測定スキャン範囲が図3(b)に示すα=11.5°≦2θ≦β=13.2°である場合、その定量測定スキャン範囲に適合する検量線として図5(a)に示す検量線が得られた。この検量線の式は、
定量値=0.001587Y+0.056982 …… (2)
であった。
また、被検試料の定量測定スキャン範囲が図3(c)に示すα=11.5°≦2θ≦β=12.76°である場合、その定量測定スキャン範囲に適合する検量線として図5(b)に示す検量線が得られた。この検量線の式は、
定量値=0.001692Y+0.049092 …… (3)
であった。
例えば、被検試料が図3(a)の特性(妨害ピークが存在しない)を有するものであり、この被検試料に対して上記(1)式の検量線を用いて定量を行ったところ、カオリナイトの含有率0.89%が得られた。この定量結果は、被検試料についての定量測定スキャン範囲(α≦2θ≦β)と標準試料の回折線プロファイルについての積分範囲(γ≦2θ≦δ)とが同じであるので、正しい値であると考えられる。
また、被検試料が図3(b)の特性(低角度側に妨害ピークが存在する)を有するものであり、この被検試料に対して上記(2)式の検量線を用いて定量を行ったところ、カオリナイトの含有率0.90%が得られた。この定量結果も、被検試料についての定量測定スキャン範囲(α≦2θ≦β)と標準試料の回折線プロファイルについての積分範囲(γ≦2θ≦δ)とが同じであるので、正しい値であると考えられる。
以上のように本実施形態によれば、図4(a)の標準カオリナイト試料の回折線プロファイルP1〜P5について積分強度を求める際、標準試料の調整、X線回折測定、積分強度演算を初めから繰り返して行うのではなく、図4(b)に示すような広いスキャン範囲(11.0°≦2θ≦13.2°)内でのステップ強度データを予めメモリに記憶しておき、被検試料についての定量測定スキャン範囲が図3(a)、(b)、(c)のように変更される場合には、その変更された定量測定スキャン範囲と同じ範囲を積分範囲と設定して上記メモリ内のステップ強度データに基づいて積分強度を演算し、その積分強度から検量線を作成することにした。従って、必要が生じたときに標準試料の調整、X線回折測定、及び積分強度演算の一連の処理を毎回行っていた従来の方法に比べて、検量線を非常に短時間に容易に作成できるようになり、そのため、定量分析を非常に短時間に容易に行うことができるようになった。
(アスベストのX線回折定量分析方法及びX線回折定量分析装置の実施形態)
上記実施形態は、定量分析の対象である特定物質としてカオリナイトを考えた。以下に述べる本実施形態では定量分析の対象としてアスベストを考える。現在、大気中又は構造物に存在するアスベストの重量を正確且つ短時間に分析することが強く望まれている。本実施形態は、そのような要望に応えて、基底標準吸収補正法に基づいてアスベストの重量を分析するものである。
本実施形態に係るX線回折定量分析装置及びそれに含まれる検量線作成装置の全体的な構成は図1(a)及び(b)に示した構成と同じである。また、定量分析プログラムソフトによって実行される制御の流れも基本的に図2及び図6に示したカオリナイトの場合と同じである。カオリナイトの場合には、図6のステップS11において図4(a)に示す回折線プロファイルP1〜P5が測定され、そして図4(b)に示すような回折線強度のステップデータがメモリに記憶された。本実施形態に係るアスベストの定量においては、これらのデータに違いがある。
アスベストとしてはクリソタイル、アモサイト、クロシドライトの3種が良く知られている。クリソタイルの標準試料は図7に示すような特性を有している。また、アモサイトの標準試料は図8に示すような特性を有している。本実施形態では、これらの回折線プロファイルを規定しているステップ強度データ、例えばステップ幅0.02°ごとのステップ強度データであって1つのピーク波形を完全に含む広いスキャン範囲内のステップ強度データ(図4(b)参照、各データ値は異なる)、がメモリ内に記憶される。
そして、カオリナイトの実施形態の場合と同様にして、図7及び図8の標準アスベスト試料の回折線プロファイルA〜Eについて積分強度を求める際、標準試料の調整、X線回折測定、積分強度演算を初めから繰り返して行うのではなく、図4(b)に示すような広いスキャン範囲内でのステップ強度データを予めメモリに記憶しておき、被検試料についての定量測定スキャン範囲が図3(a)、(b)、(c)のように変更される場合には、その変更された定量測定スキャン範囲と同じ範囲を積分範囲と設定して上記メモリ内のステップ強度データに基づいて積分強度を演算し、その積分強度から検量線を作成することにした。
従って、必要が生じたときに標準試料の調整、X線回折測定、及び積分強度演算の一連の処理を毎回行っていた従来の方法に比べて、検量線を非常に短時間に容易に正確に作成できるようになり、そのため、定量分析を非常に短時間に容易に行うことができるようになった。現在、アスベストの定量分析の需要は非常に大きくなっている。従来の定量分析方法では検量線作成のために多大な時間を費やさなければならなかったので、その大きな需要に十分に応えられていなかった。これに対し、本実施形態の定量分析方法によれば、検量線を極めて短時間に正確に作成でき、定量分析の時間を大幅に短縮できるので、大きな需要に十分に応えることができる。
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
本発明に係るX線回折定量分析装置の一実施形態を示す図であり、(a)は全体構成のブロック図、(b)は主要構成要素であるX線回折装置を示している。 定量分析処理のフローチャートである。 被検試料についての回折線プロファイル及び定量測定スキャン範囲の設定状態を示す図である。 標準試料についての測定結果を示し、(a)は回折線プロファイル、(b)はメモリ内に記憶されたステップデータを示している。 検量線の具体例を示す図である。 検量線作成処理のフローチャートである。 アスベストの一種であるクリソタイルの標準試料の回折線プロファイルである。 アスベストの他の一種であるアモサイトの標準試料の回折線プロファイルである。
1.X線回折定量分析装置、 3.メモリ、 4.X線回折装置、 9.バス、
11.X線源、 12.発散スリット、 13.ゴニオメータ、 14.受光スリット、
16.X線検出器、 17.試料台、 19.基底基準板、 21.試料ホルダ、
S.被検試料、 S.標準試料

Claims (6)

  1. 被検試料に含まれる物質の含有量をX線回折に基づいて求めるX線回折定量分析方法であって、
    (a) 含有量が既知でありそれらの含有量が互いに異なっている複数の標準試料の個々に対して回折線強度プロファイルを求める標準試料測定工程と、
    (b) 標準試料の回折線強度プロファイルに基づいて検量線を作成する検量線作成工程と、
    (c) 被検試料をX線回折角度(2θ)に関してスキャン読取りすることによって回折線強度プロファイルを得る被検試料測定工程と、
    (d) 被検試料の回折線強度プロファイルの積分量を前記検量線にあてはめて被検試料に含まれる物質の含有量を求める含有量判定工程と、
    を有するX線回折定量分析方法において、
    (e) 前記被検試料の回折線強度プロファイルに基づいて定量測定スキャン範囲を決める定量測定スキャン範囲決定工程と、
    (f) 前記定量測定スキャン範囲決定工程で決められた定量測定スキャン範囲と同じ範囲を積分範囲と決定する積分範囲決定工程と、を有しており、
    (g) 前記標準試料測定工程では、前記標準試料の回折線強度プロファイルのピーク波形の一方の裾領域から他方の裾領域にわたる広いスキャン範囲にわたって所定の読取りステップ幅で測定を行い、その読取りステップ幅ごとの回折線強度を標準試料ごとに記憶し、
    (h) 本X線回折定量分析方法は、前記標準試料測定工程で記憶した複数の標準試料の個々に関する読取りステップ幅ごとの回折線強度のデータについて、前記積分範囲決定工程で決められた積分範囲における積分値を演算によって求める積分演算工程をさらに有しており、
    (i) 前記検量線作成工程では、前記積分演算工程において求められた複数の標準試料についての積分値と、それらの積分値に対応する標準試料の既知の含有量とによって検量線を求め、
    (j) 前記含有量判定工程では、前記被検試料測定工程において得られた回折線強度プロファイルに含まれているピーク波形における前記定量測定スキャン範囲内での積分量を求め、前記検量線に基づいて前記ピーク波形の積分量から被検試料内の物質の含有量を判定する
    ことを特徴とするX線回折定量分析方法。
  2. 請求項1記載のX線回折定量分析方法において、
    前記被検試料測定工程では、前記標準試料測定工程と同じ読取りステップ幅で被検試料に対してX線回折角度(2θ)に関してのスキャン読取りを行って、その読取りステップ幅ごとの回折線強度を求め、
    前記含有量判定工程では、求められた前記読取りステップ幅ごとの回折線強度に基づいて被検試料の回折線強度プロファイルの積分量を演算によって求める
    ことを特徴とするX線回折定量分析方法。
  3. 請求項1又は請求項2記載のX線回折定量分析方法において、
    前記定量測定スキャン範囲決定工程においては、前記測定結果に妨害ピークが存在し、その妨害ピークを排除する範囲として前記定量測定スキャン範囲が決められる
    ことを特徴とするX線回折定量分析方法。
  4. 被検試料に含まれる物質の含有量をX線回折に基づいて測定するX線回折定量分析装置であって、
    (a) 試料をX線検出器によってX線回折角度(2θ)に関してスキャン読取りするX線回折測定系と、
    (b) データを入力する入力手段と、
    (c) 画像を表示する表示手段と、
    (d) 前記X線回折測定系を用いて被検試料についての回折線強度プロファイルを求める被検試料測定手段と、
    (e) 前記被検試料測定手段によって求めた被検試料の回折線強度プロファイルを前記表示手段に表示し、前記入力手段を通して入力された定量測定スキャン範囲を第1の記憶手段に記憶させる定量測定スキャン範囲決定手段と、
    (f) 前記被検試料の回折線強度プロファイルに含まれるピーク波形の積分量を物質の含有量に換算するための検量線を作成する検量線作成手段と、
    (g) 前記被検試料測定手段を用いて得られた被検試料の回折線強度プロファイルに含まれているピーク波形の積分量を求め、前記検量線に基づいて前記ピーク波形の積分量から被検試料内の物質の含有量を判定する含有量判定手段と、を有しており、
    (h) 前記検量線作成手段は、
    (i)含有量が異なった複数の標準試料の個々に対して回折線強度プロファイルのピーク波形の一方の裾領域から他方の裾領域にわたる広いスキャン範囲にわたって所定の読取りステップ幅で前記X線回折測定系を用いて測定を行わせ、その読取りステップ幅ごとの回折線強度を標準試料ごとに第2の記憶手段に記憶させる標準試料ステップ測定手段と、
    (ii)前記第2の記憶手段に記憶された複数の標準試料の個々に関する読取りステップ幅ごとの回折線強度データについて、前記定量測定スキャン範囲決定手段の第1の記憶手段に記憶された定量測定スキャン範囲と同じ範囲である積分範囲内での積分値を演算によって求める積分演算手段と、
    (iii)前記積分演算手段によって求められた複数の標準試料についての積分値と、それらの積分値に対応する標準試料の既知の含有量とによって検量線を求める検量線演算手段と、
    を有することを特徴とするX線回折定量分析装置。
  5. 被検アスベスト試料に含まれるアスベストの重量をX線回折に基づいて求めるアスベストのX線回折定量分析方法であって、
    (a) 重量が既知でありそれらの重量が互いに異なっている複数の標準アスベスト試料の個々に対して回折線強度プロファイルを求める標準試料測定工程と、
    (b) 標準アスベスト試料の回折線強度プロファイルに基づいて検量線を作成する検量線作成工程と、
    (c) 被検アスベスト試料をX線回折角度(2θ)に関してスキャン読取りすることによって回折線強度プロファイルを得る被検試料測定工程と、
    (d) 被検アスベスト試料の回折線強度プロファイルの積分量を前記検量線にあてはめて被検アスベスト試料に含まれるアスベストの重量を求める重量判定工程と、
    を有するアスベストのX線回折定量分析方法において、
    (e) 前記被検アスベスト試料の回折線強度プロファイルに基づいて定量測定スキャン範囲を決める定量測定スキャン範囲決定工程と、
    (f) 前記定量測定スキャン範囲決定工程で決められた定量測定スキャン範囲と同じ範囲を積分範囲と決定する積分範囲決定工程と、を有しており、
    (g) 前記標準試料測定工程では、前記標準試料の回折線強度プロファイルのピーク波形の一方の裾領域から他方の裾領域にわたる広いスキャン範囲にわたって所定の読取りステップ幅で測定を行い、その読取りステップ幅ごとの回折線強度を標準アスベスト試料ごとに記憶し、
    (h) 本アスベストのX線回折定量分析方法は、前記標準試料測定工程で記憶した複数の標準アスベスト試料の個々に関する読取りステップ幅ごとの回折線強度のデータについて、前記積分範囲決定工程で決められた積分範囲における積分値を演算によって求める積分演算工程をさらに有しており、
    (i) 前記検量線作成工程では、前記積分演算工程において求められた複数の標準アスベスト試料についての積分値と、それらの積分値に対応する標準アスベスト試料の既知の重量とによって検量線を求め、
    (j) 前記重量判定工程では、前記被検試料測定工程において得られた回折線強度プロファイルに含まれているピーク波形の前記定量測定スキャン範囲内での積分量を求め、前記検量線に基づいて前記ピーク波形の積分量から被検アスベスト試料内のアスベストの重量を判定する
    ことを特徴とするアスベストのX線回折定量分析方法。
  6. 被検アスベスト試料に含まれるアスベストの重量をX線回折に基づいて測定するアスベストのX線回折定量分析装置であって、
    (a) 被検アスベスト試料をX線検出器によってX線回折角度(2θ)に関してスキャン読取りするX線回折測定系と、
    (b) データを入力する入力手段と、
    (c) 画像を表示する表示手段と、
    (d) 前記X線回折測定系を用いて被検アスベスト試料についての回折線強度プロファイルを求める被検試料測定手段と、
    (e) 前記被検試料測定手段によって求めた被検アスベスト試料の回折線強度プロファイルを前記表示手段に表示し、前記入力手段を通して入力された定量測定スキャン範囲を第1の記憶手段に記憶させる定量測定スキャン範囲決定手段と、
    (f) 前記被検アスベスト試料の回折線強度プロファイルに含まれるピーク波形の積分量をアスベストの重量に換算するための検量線を作成する検量線作成手段と、
    (g) 前記被検試料測定手段を用いて得られた被検試料の回折線強度プロファイルに含まれているピーク波形の積分を求め、前記検量線に基づいて前記ピーク波形の積分から被検アスベスト試料内のアスベストの重量を判定する重量判定手段と、を有しており、
    (h) 前記検量線作成手段は、
    (i)アスベストの重量が異なっている複数の標準アスベスト試料の個々に対して回折線強度プロファイルのピーク波形の一方の裾領域から他方の裾領域にわたる広いスキャン範囲にわたって所定の読取りステップ幅で前記X線回折測定系を用いて測定を行わせ、その読取りステップ幅ごとの回折線強度を標準アスベスト試料ごとに第2の記憶手段に記憶させる標準試料ステップ測定手段と、
    (ii)前記第2の記憶手段に記憶された複数の標準アスベスト試料の個々に関する読取りステップ幅ごとの回折線強度データについて、前記定量測定スキャン範囲決定手段の第1の記憶手段に記憶された定量測定スキャン範囲と同じ範囲である積分範囲内での積分値を演算によって求める積分演算手段と、
    (iii)前記積分演算手段によって求められた複数の標準アスベスト試料についての積分値と、それらの積分値に対応する標準アスベスト試料の既知の重量とによって検量線を求める検量線演算手段と、
    を有することを特徴とするアスベストのX線回折定量分析装置。
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