JP5259027B1 - 感熱インジケーター - Google Patents

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Abstract

固体状の着色熱溶融性物質が吸収体に浸透されることを防止し、その着色融液を吸収体に確実に吸収できる感熱インジケーターを提供する。
所定温度で溶融し着色融液となる着色熱感応材を封入したアンプル瓶12と、前記着色融液の不透過性膜15aの一面側に、前記着色融液の吸収性膜15bを接合した複合膜15を、不透過性膜15aを内側にして巻いた筒状体14と、筒状体14の不透過性膜15aで囲まれた空間14a内に挿入したアンプル瓶12を封入し、吸収性膜15bの色彩を外側から視認可能のチューブ16とから構成し、前記着色熱感応材の溶融温度以下でアンプル瓶12の少なくとも一部を破壊して、不透過性膜15aで囲まれた空間内に少なくとも一部が排出し又は排出可能な状態とした前記固体状の前記着色熱感応材が溶融した着色融液を筒状体14の端面の吸収性膜15bから吸収して、吸収性膜15bに着色部20が形成される。

Description

本発明は、所定温度以上になったことを不可逆的に表示する感熱インジケーターに関するものである。
冷凍食品や冷蔵食品の輸送等の際に、冷凍食品や冷凍食品の保存温度が何等かの原因で所定温度以上に昇温されると、冷凍食品や冷凍食品の変質や腐敗の原因となることがある。このため、冷凍食品や冷凍食品の保存温度の管理は厳格である。また、医療分野においても、特殊な医薬品や血液、検体等の温度管理の果たす役割は非常に大きい。これらの製品も品温が上昇すると品質低下をもたらすだけでなく、製品の使用の可否に関わることになるからである。
かかる温度管理用に、雰囲気の温度が所定温度以上になったことを不可逆的に表示する感熱インジケーターが使用されている。この感熱インジケーターをチェックすることによって、製品等の輸送中に、保存温度が管理温度の上限を超えたことの有無を確認できる。かかる感熱インジケーターは、例えば下記特許文献1〜3に記載されている。下記特許文献1〜3に記載されている感熱インジケーターは、所定温度で溶融する着色熱溶融性物質と、この着色熱溶融性物質の溶融体が浸透又は吸収する吸収体とが、仕切膜等の仕切部材によって互いに接触することなく仕切られているものである。かかる感熱インジケーターを使用する際には、着色熱溶融性物質の溶融温度以下で仕切部材を破壊して、着色熱溶融性物質と吸収体とを接触し、感熱インジケーターを載置した雰囲気の温度上昇によって着色熱溶融性物質が溶融したとき、溶融した着色熱溶融性物質が吸収体に吸収され、吸収体を着色する。この吸収体の着色は、感熱インジケーターを載置した雰囲気の温度が着色熱溶融性物質の融点以下に低下しても、消滅することがない。
特開平5−72054号公報 特開平6−50825号公報 特開2010−175350号公報
前掲の従来の感熱インジケーターによれば、吸収体の着色の有無を確認することによって、感熱インジケーターが載置されていた雰囲気の温度が着色熱溶融性物質の溶融温度以上に昇温されたか否かをチェックできる。しかしながら、着色熱溶融性物質の溶融温度以下の温度、特に冷蔵・冷凍時の低温でも、吸収体に着色熱溶融性物質が徐々に浸透して、吸収体を着色する場合がある。かかる場合には、感熱インジケーターの表示は誤表示であり、誤判断の原因となる。
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、着色熱溶融性物質の溶融温度以下の温度では、着色熱溶融性物質が吸収体に吸収されることを防止し、着色熱溶融性物質の溶融温度以上の温度に到達したとき、着色熱溶融性物質の溶融体が吸収体に確実に吸収されて正確な温度表示ができる感熱インジケーターを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた、請求の範囲の請求項1に記載された感熱インジケーターは、所定温度で溶融して着色融液となる着色熱感応材が封入された細長のアンプル瓶と、前記着色熱感応材の着色融液が不透過の不透過性膜の一面側に、前記着色融液を吸収する吸収性膜が接合されている複合膜が、前記不透過性膜が内側となるように巻かれた筒状体と、前記アンプル瓶が前記筒状体の前記不透過性膜で囲まれた空間内に挿入されて封入され、前記吸収性膜の色彩が外側から視認可能のチューブとから構成され、前記着色熱感応材の溶融温度以下で前記アンプル瓶の少なくとも一部を破壊して、前記不透過性膜で囲まれた空間内に固体状の前記着色熱感応材の少なくとも一部が排出し又は排出可能な状態とし、前記固体状の前記着色熱感応材が溶融したとき、前記着色融液が前記筒状体の端面に位置する前記吸収性膜の端部から吸収されて、前記吸収性膜に着色部が形成されることを前記チューブの外側から視認できることを特徴とする。
請求項2に記載された感熱インジケーターは、請求項1に記載されたものであって、前記着色熱感応材が、所定温度で溶融する熱溶融性物質に着色材が含有されていることを特徴とする。
請求項3に記載された感熱インジケーターは、請求項1又は請求項2に記載されたものであって、前記複合膜の不透過膜が金属膜であり、且つ前記複合膜の吸収性膜が紙であることを特徴とする。
請求項4に記載された感熱インジケーターは、請求項3に記載されたものであって、前記金属膜が、アルミ箔又はアルミ蒸着膜であることを特徴とする。
請求項5に記載された感熱インジケーターは、請求項1又は請求項2に記載されたものであって、前記複合膜の不透過膜が樹脂フィルムであり、前記複合膜の吸収性膜が紙であることを特徴とする。
請求項6に記載された感熱インジケーターは、請求項1〜5のいずれか一項に記載されたものであって、前記チューブが、樹脂製の透明チューブであって、前記アンプル瓶の少なくとも一部を破壊する際に、前記チューブが弾性変形することを特徴とする。
請求項7に記載された感熱インジケーターは、請求項1〜6のいずれか一項に記載されたものであって、前記アンプル瓶が、ガラス製であることを特徴とする。
請求項8に記載された感熱インジケーターは、請求項1〜7のいずれか一項に記載されたものであって、前記着色熱感応材の封入量が、前記着色融液となったときの容量が前記チューブの容量の1%以上となる量であることを特徴とする。
請求項9に記載された感熱インジケーターは、請求項1〜8のいずれか一項に記載されたものであって、前記着色熱感応材の溶融温度が高くても10℃であることを特徴とする。
本発明に係る感熱インジケーターは、アンプル瓶の少なくとも一部を破壊して、固体状の着色熱感応材の少なくとも一部を、アンプル瓶を包む複合膜の不透過性膜で囲まれた空間内に排出し又は排出可能な状態とする。このため、固体状の着色熱感応材と複合膜の吸収性膜とは着色感応材の未溶融時に非接触状態にあり、固体状の着色熱感動体が吸収性膜に浸透する事態を防止できる。このように複合膜の不透過性膜で囲まれた空間内に排出し又は排出可能となった固体状の着色熱感応材が溶融して着色融液となったとき、着色融液は複合膜の端面に位置する吸収性膜の端部から吸収され、吸収性膜を着色する。本発明に係る感熱インジケーターは、着色熱感応材が溶融して着色融液となったとき、初めて吸収性膜を着色するため、感熱インジケーターが載置された雰囲気の温度が着色熱感応材の融点以上になったことを確実に示すことができ、信頼性を向上できる。
本発明に係る感熱インジケーターの一例を説明する縦断面図及び横断面図である。 図1に示す感熱インジケーター10の使用方法を説明する説明図である。 図1に示す感熱インジケーター10の複合膜15の吸収性膜15bの変色状態を説明する説明図である。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
本発明に係る感熱インジケーターの一例を図1に示す。図1(a)は感熱インジケーター10の縦断面図であり、図1(b)は図1(a)に示すX−Xでの横断面図である。図1に示す感熱インジケーター10は、着色熱感応材が封入された細長のガラス製のアンプル瓶12が、両端部近傍が一部重なって積層されるように複合膜15が巻かれて形成された筒状体14の空間14a内に挿入されて、透明な樹脂製のチューブ16に封入されている。アンプル瓶12に封入された着色熱感応材は、所定温度で溶融して着色融液となるものである。このアンプル瓶12としては、直径1〜10mmとすることが好ましい。直径1mm未満のアンプル瓶12では、後述するようにアンプル瓶12の折口から着色融液が排出され難くなる傾向があり、直径10mmを超えるアンプル瓶12では、アンプル瓶12が折れ難くなる傾向にある。
また、アンプル瓶12が挿入される筒状体14を形成する複合膜15は、図1(b)に示すように、着色熱感応材の着色融液が不透過の不透過性膜15aの一面側に着色融液を吸収する吸収性膜15bが接合されている。このため、アンプル瓶12は、不透過性膜15aで囲まれた空間14a内に挿入されている。かかる不透過性膜15aとしては、樹脂フィルムであっても金属膜であってもよいが、金属膜を採用することによって、複合膜15の熱伝導度を向上でき、感熱インジケーター10の感熱性を向上できる。金属膜としては、アルミ蒸着膜或いはアルミ箔が好ましい。この不透過性膜15aの一面側に接合されている吸収性膜15bは、着色融液を吸収する膜であればよく、紙、特に濾紙を好適に採用できる。かかる複合膜15の吸収性膜15bは、筒状体14の外周面を形成するため、透明なチューブ16の外側からは吸収性膜15bの色彩等を視認できる。
アンプル瓶12に封入された着色熱感応材は、検知すべき所定温度、特に所期の冷凍温度又は冷蔵温度を越えた所定温度で溶融する熱溶融性物質に着色材が含有されているものを好適に用いることができる。この熱溶融性物質は、感熱インジケーター10を用いる温度管理雰囲気の上限温度によって適宜選択できる。例えば、温度管理雰囲気の上限温度が室温以下の場合は、着色熱感応材の溶融温度が室温以下となるように、溶融温度が室温以下の熱溶融性物質を採用できる。特に、温度管理雰囲気の上限温度が10℃以下の低温の場合は、着色熱感応材の溶融温度が10℃以下となるように、溶融温度が10℃以下の熱溶融性物質を採用できる。具体的には、温度管理雰囲気の上限温度が0℃の場合は、熱溶融性物質として水を採用でき、温度管理雰囲気の上限温度が−12℃の場合は、熱溶融性物質としてエチレングリコールを採用できる。また、温度管理雰囲気の上限温度が−18℃の場合は、熱溶融性物質としてアマニ油、温度管理雰囲気の上限温度が−11℃の場合は、熱溶融性物質としてセバシン酸ジブチル、温度管理雰囲気の上限温度が−16℃の場合は、熱溶融性物質として2−オクタノンを採用できる。かかる熱溶融性物質に添加する着色材としては、熱溶融性物質に溶解又は分散するものであれば特に限定されないが、例えば天然着色材又は合成着色材を用いることができ、例えば唐辛子色素(赤色)や食用青色を好適に採用でき、オイルレッドRR、ローズベンガル等も採用できる。
かかる着色熱感応材のアンプル瓶12への封入量は、着色熱感応材が着色融液となったときの容量が、アンプル瓶12が封入されているチューブ16の容量の1%以上、特に5%以上となる量であることが好ましい。着色熱感応材のアンプル瓶12への封入量が、着色融液となったときに、チューブ16の容量の1%未満の場合は、吸収性膜15bが着色されていることをチューブ16の外側から視認し難くなる傾向にある。
図1に示す感熱インジケーター10は、後述するように、その使用に際して、アンプル瓶12に封入されている着色熱感応材の溶融温度以下において、アンプル瓶12の少なくとも一部を破壊し、固体状の前記着色熱感応材の少なくとも一部が排出し又は排出可能な状態とする。かかるアンプル瓶12の破壊の際には、アンプル瓶12の破壊力はチューブ16を介して加えられるため、チューブ16も弾性変形するが、破壊力が除去されたとき、チューブ16は元の形状に弾性復帰する。かかるチューブ16を形成する透明樹脂としては、着色熱感応材の溶融温度以下で弾性を有するものを用いることができ、ガラス転移点が0℃以下のものが好ましい。具体的には、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂を好適に用いることができる。かかるアンプル瓶12の破壊は、直管状のチューブ16をアンプル瓶12と共に曲折して、アンプル瓶12を折ることが簡単である。
図1に示す感熱インジケーター10を使用する際には、感熱インジケーター10を着色熱感応材の溶融温度以下の雰囲気中に載置して、図2(a)に示すようにアンプル瓶12に封入された着色熱感応材を固体状の着色熱感応材18aとする。次いで、温度管理雰囲気中で図2(b)に示すように、直管状のチューブ16をアンプル瓶12と共に曲折して、アンプル瓶12を折り、筒状体14の空間14a内に固体状の着色熱感応材18aを排出可能な状態とする。かかる空間14aは、図1(b)に示すように、複合膜14の不透過性膜15aによって囲まれている。曲折されたチューブ16は、折れることなく撓み、曲折した力を除去すると元の直管状に弾性復帰する。
直状形状に復帰したチューブ16を、図2(c)に示すように筒状体14の空間14a内に排出可能状態の固体状の着色熱感応材18aを、その着色融液が筒状体14の端面に溜まる位置となるように、温度管理雰囲気中に縦に載置する。かかる状態では、固体状の着色熱感応材18aは、吸収性膜15bと接触しておらず、チューブ16の外側からは、図3(a)に示すように吸収性膜15bが有する色が視認できるのみである。ところで、アンプル瓶12を折る際に、固体状の着色熱感応材18aの一部が破壊されて粉状及び/又は塊状となって、アンプル瓶12の折口から粉状及び/又は塊状の着色熱感応材18aが筒状体14の空間14a内に排出される場合がある。この場合でも、空間14a内の粉状及び/又は塊状の着色熱感応材18aは、筒状体14の不透過性膜15aに接触しているものの、吸収性膜15bと接触しておらず、チューブ16の外側からは、図3(a)に示すように吸収性膜15bが有する色が視認できるのみである。
温度管理雰囲気中に載置された図2(c)に示す感熱インジケーター10は、その温度管理雰囲気が着色熱感応材18aの溶融温度以上となると、図2(d)に示すように溶融した着色融液18bが、溶融されて小さくなった塊状の着色熱感応材18aと共に筒状体14の端面近傍に溜まる。このように筒状体14の端面近傍に溜まった着色融液18bは、吸収性膜15bの端部も浸漬する。このため、着色融液18bは、吸収性膜15bの端部から吸収されて、図3(b)に示すように吸収性膜15bに着色部20を形成し、チューブ16の外側から視認できる。かかる着色部20は、温度管理雰囲気が着色熱感応材18aの溶融温度以下となったとしても、不可逆的に残っており、温度管理雰囲気が固体状の着色熱感応材18aの溶融温度以上に昇温されたことを示す。尚、着色部20は、吸収性膜15bの面積の約1/3以上の大きさとなったとき、チューブ16の外側から十分に視認できる。
図1〜図3に示す感熱インジケーター10によれば、アンプル瓶12を折って筒状体の14の空間14a内に排出可能の状態となった固体状の着色熱感応材18aは、その着色融液18bのみが筒状体14の吸収性膜15bに吸収され、吸収性膜15bを着色する。このため、固体状の着色熱感応材18aが吸収性膜15bに浸透することによる誤表示のおそれを解消でき、感熱インジケーター10の信頼性の向上を図ることができる。
図1〜図3に示す感熱インジケーター10は、温度管理雰囲気中で縦に載置したが、横にして載置してもよい。この場合、吸収性膜15bの着色は、筒状体14を形成する複合膜15のうち、その両端部が積層された部分の吸収性膜15bから開始される。また、アンプル瓶12をチューブ16と共に曲折して折ったが、ハンマー等でチューブ16を叩いてアンプル瓶12を粉砕して、紛体状の着色熱感応材18aをアンプル瓶12から筒状体14の空間14a内に排出してもよい。ここで、固体状の着色熱感応材18aが粒子状であれば、図2(b)に示すようにアンプル瓶12を折った際に、その折口から筒状体14の空間14a内に排出可能である。この場合も、粒子状の着色熱感応材18aは、筒状体14の空間14a内に排出されても、筒状体14の不透過性膜15aに接触しているものの、吸収性膜15bと接触しておらず、チューブ16の外側からは、図3(a)に示すように吸収性膜15bが有する色が視認できるのみである。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
熱溶融性物質としての溶融温度が−19℃のアマニ油100gに、着色材としての赤色の唐辛子色素1gを加えて着色熱感応材を調整した。この着色熱感応材0.45mlを、ガラス製のアンプル瓶12(外径4mm、長さ55mm)に封入した。次に、透明なポリエチレン樹脂製のチューブ16(内径5mm、長さ70mm、内容量約1.3ml)に、吸収性膜15bとしての紙の一面側に不透過性膜15aとしてのアルミ蒸着膜が形成されたアルミ蒸着紙(25mm×50mm)(竹尾株式会社製オフメタル55K)を複合膜15として用い、アルミ蒸着面(不透過性膜15aの面)が内側になるように複合膜15を巻いて筒状体14として挿入した。更に、チューブ16内の筒状体14の空間14aに、着色熱感応材を封入したガラスアンプル瓶12を挿入した後、チューブ16の両端部を加熱融着して密閉し、感熱インジケーター10を作製した。尚、着色熱感応材のアンプル瓶12への封入量は、チューブ16の容量に対して約35%である。
感熱インジケーター10を、−28℃で2時間予冷却した後、チューブ16を曲折してアンプル瓶12を折って、図2(c)に示すようにアルミ蒸着面(不透過性膜15aの面)で囲まれた空間14a内に固体状の着色熱感応材18aを排出可能として温度管理をスタートした。この時点では、チューブ16の外側からは、紙(吸収性膜15b)の白色が視認できるのみである。その後、−28℃の雰囲気温度を1℃昇温した後、その状態で1時間放置し、再度、1℃昇温して1時間放置することを繰り返し、複合膜14の紙(吸収性膜15b)の1/3以上の面積が赤色に着色した着色部20が形成されたときを変色温度とした。この感熱インジケーター10の変色温度は−19℃であり、熱溶融性物質としてのアマニ油の溶融温度と略等しかった。
(実施例2)
実施例1の熱溶融性物質としてのアマニ油に代えて、溶融温度が−12.9℃のエチレングリコールを熱溶融性物質に用いた他は実施例1と同様にして、感熱インジケーター10を作製した。作製した感熱インジケーター10の変色温度を、実施例1と同様にして測定した。この感熱インジケーター10の変色温度は−13℃であり、エチレングリコールの溶融温度と略等しかった。
(実施例3)
実施例1の熱溶融性物質としてのアマニ油に代えて、溶融温度が0℃の水を熱溶融性物質に用い、且つ着色材としての赤色の唐辛子色素に代えて、青色の食用青色2号を用いた他は実施例1と同様にして、感熱インジケーター10を作製した。作製した感熱インジケーター10の変色温度を、実施例1と同様にして測定した。この感熱インジケーター10の変色温度は0℃であり、水の溶融温度と等しかった。
(実施例4)
実施例1のアンプル瓶12への着色熱感応材の封入量を0.45ml(チューブ16の容量に対して約35%)から0.1ml(チューブ16の容量に対して約8%)に変更した他は実施例1と同様にして、感熱インジケーター10を作製した。作製した感熱インジケーター10の変色温度を、実施例1と同様にして測定した。この感熱インジケーター10の変色温度は−19℃であり、実施例1と変わらなかった。
(実施例5)
実施例1の複合膜15に代えて、吸収性膜15bとしての濾紙の一面側に、不透過性膜15aとしてのポリエチレンフィルムを粘着材で貼着したラミネート加工紙を複合膜15に用い、ポリエチレンフィルム面(不透過性膜15aの面)が内側になるように巻いた筒状体14をチューブ16に挿入した他は実施例1と同様にして、感熱インジケーター10を作製した。作製した感熱インジケーター10の変色温度を、実施例1と同様にして測定した。この感熱インジケーター10の変色温度は−19℃であり、実施例1と変わらなかった。
(実施例6)
実施例1の複合膜15に代えて、耐水紙(日本パピリア製紙株式会社製オーパーMMW100)を用いた他は実施例1と同様にして、感熱インジケーター11を作製した。作製した感熱インジケーター11の変色温度を、実施例1と同様にして測定した。この感熱インジケーター11の変色温度は−19℃であり、実施例1と変わらなかった。
(実施例7)
実施例6の熱溶融性物質としてのアマニ油に代えて、溶融温度が9℃のミリスチン酸イソプロピルを熱溶融性物質に用いた他は実施例6と同様にして、感熱インジケーター12を作製した。作製した感熱インジケーター12の変色温度を、実施例1と同様にして測定した。この感熱インジケーター12の変色温度は9℃であり、ミリスチン酸イソプロピルの溶融温度と等しかった。
(実施例8)
実施例6の熱溶融性物質としてのアマニ油に代えて、溶融温度が3℃のセバシン酸ジエチルを熱溶融性物質に用いた他は実施例6と同様にして、感熱インジケーター12を作製した。作製した感熱インジケーター12の変色温度を、実施例1と同様にして測定した。この感熱インジケーター12の変色温度は3℃であり、セバシン酸ジエチルの溶融温度と等しかった。
(実施例9)
実施例6の熱溶融性物質としてのアマニ油に代えて、溶融温度が−10℃のセバシン酸ジブチルを熱溶融性物質に用いた他は実施例6と同様にして、感熱インジケーター12を作製した。作製した感熱インジケーター12の変色温度を、実施例1と同様にして測定した。この感熱インジケーター12の変色温度は―10℃であり、セバシン酸ジブチルの溶融温度と等しかった。
(実施例10)
実施例6の熱溶融性物質としてのアマニ油に代えて、溶融温度が−20℃の2−オクタノンを熱溶融性物質に用いた他は実施例6と同様にして、感熱インジケーター12を作製した。作製した感熱インジケーター12の変色温度を、実施例1と同様にして測定した。この感熱インジケーター12の変色温度は―20℃であり、2−オクタノンの溶融温度と等しかった。
(比較例1)
実施例1の複合膜15に代えて、濾紙のみを用いた他は実施例1と同様にして、感熱インジケーター10を作製した。作製した感熱インジケーター10の変色温度を、実施例1と同様にして測定した。この感熱インジケーター10の変色温度は−26℃であり、着色熱感応材が固体状であっても濾紙は変色した。固体状の着色熱感応材が濾紙内に浸透したことに因る。
(比較例2)
実施例1のアンプル瓶12への着色熱感応材の封入量を0.01ml(チューブ16の容量に対して約0.8%)に変更した他は実施例1と同様にして、感熱インジケーター10を作製した。作製した感熱インジケーター10の変色温度を、実施例1と同様にして測定したが、複合膜14の紙(吸収性膜15b)にわずかに赤点が出現したものの、着色部20の形成は認められず、変色温度の判定はできなかった。
本発明に係る感熱インジケーターは、冷凍食品や冷凍食品の保存温度の管理、或いは医療分野での医薬品や血液、検体等の温度管理に好適に用いることができる。
10は感熱インジケーター、12はアンプル瓶、14は筒状体、14aは空間、15は複合膜、15aは不透過性膜、15bは吸収性膜、16はチューブ、18aは固体状の着色熱感応材、18bは着色融液、20は着色部である。

Claims (9)

  1. 所定温度で溶融して着色融液となる着色熱感応材が封入された細長のアンプル瓶と、前記着色熱感応材の着色融液が不透過の不透過性膜の一面側に、前記着色融液を吸収する吸収性膜が接合されている複合膜が、前記不透過性膜が内側となるように巻かれた筒状体と、前記アンプル瓶が前記筒状体の前記不透過性膜で囲まれた空間内に挿入されて封入され、前記吸収性膜の色彩が外側から視認可能のチューブとから構成され、
    前記着色熱感応材の溶融温度以下で前記アンプル瓶の少なくとも一部を破壊して、前記不透過性膜で囲まれた空間内に固体状の前記着色熱感応材の少なくとも一部が排出し又は排出可能な状態とし、前記固体状の前記着色熱感応材が溶融したとき、前記着色融液が前記筒状体の端面に位置する前記吸収性膜の端部から吸収されて、前記吸収性膜に着色部が形成されていることを前記チューブの外側から視認できることを特徴とする感熱インジケーター。
  2. 前記熱感応材が、所定温度で溶融する熱溶融性物質に着色材が含有されていることを特徴とする請求項1に記載の感熱インジケーター。
  3. 前記複合膜の不透過膜が金属膜であり、前記複合膜の吸収性膜が紙であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の感熱インジケーター。
  4. 前記金属膜が、アルミ箔又はアルミ蒸着膜であることを特徴とする請求項3に記載の感熱インジケーター。
  5. 前記複合膜の不透過膜が樹脂フィルムであり、前記複合膜の吸収性膜が紙であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の感熱インジケーター。
  6. 前記チューブが、樹脂製の透明チューブであって、前記アンプル瓶の少なくとも一部を破壊する際に、前記チューブが弾性変形することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の感熱インジケーター。
  7. 前記アンプル瓶が、ガラス製であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の感熱インジケーター。
  8. 前記着色熱感応材の封入量が、前記着色融液となったときの容量が前記チューブの容量の1%以上となる量であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の感熱インジケーター。
  9. 前記着色熱感応材の溶融温度が高くても10℃であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の感熱インジケーター。
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