JP5257589B2 - 膜電極接合体の製造方法、及び該方法により製造される膜電極接合体、並びに該膜電極接合体を含む燃料電池 - Google Patents

膜電極接合体の製造方法、及び該方法により製造される膜電極接合体、並びに該膜電極接合体を含む燃料電池 Download PDF

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Description

本発明は、多孔膜補強材を含む膜電極接合体(MEA)の製造方法、及び該方法により製造された膜電極接合体、並びに該膜電極接合体を含む燃料電池に関する。
近年、石油資源の枯渇問題や化石燃料の大量消費による大気汚染、地球温暖化等の問題が深刻化している。かかる状況下、二酸化炭素を排出しないクリーンな電力源として、種々の燃料電池の研究開発、及びその実用化が加速している。中でも、低温領域で作動し、高いエネルギー効率を示し、起動時間が短く、かつ小型軽量化が可能な固体高分子型燃料電池(以下、「PEFC」という)が、自動車の動力源、小規模なコジェネレーションシステムとなる家庭用据置き型の電源、又は携帯電話用電池等の用途で普及しつつある。
このPEFCは、膜電極接合体(以下、適宜「MEA」という)を含み、このMEAが燃料ガス(水素ガス)流路及び空気ガス流路を備えた二枚のセパレータで挟持され、単セルを形成している。MEAは、通常、イオン交換膜(イオン伝導体)である電解質膜の一方の側に、アノード側の触媒電極(触媒担持電極)と拡散層を積層し、もう一方の側に、カソード側の触媒電極と拡散層とを積層した構造を含む。
MEAに含まれている電解質膜は、一般に、フッ素系(F系)電解質膜(例えば、デュポン社のナフィオン(商品名))が使われている。この電解質膜を単体で使用する際、発電性能を下げないように膜抵抗をできる低くする必要があり、それには、極力膜厚を薄くしなければならない。さらに、同電解質膜中で水素プロトンを好適に移動させるために、当該膜を含水し膨潤させなければならない。よって、薄くかつ膨潤された電解質膜の強度は必然的に弱くなる。そこで、特許文献1に示されているように、電解質膜を補強するために、電解質を孔内に充填可能な多孔膜からなる補強材(適宜「多孔膜補強材」という。)が適用されている。
この多孔膜補強材を含むMEAの、従来の製造方法(溶融含浸成形法によるもの)について、図7(a)〜図7(e)を参照しながら説明する。図7(a)に示されるように、多孔質膜1(図の白抜き部が孔部、黒塗り部が壁部に相当)の表裏面をフッ素系電解質材料で被覆し、電解質膜2a、2bを形成する。この後、ホットプレスのパンチ面にバックアップフィルム3a、3bをカバーしつつ、電解質膜2a、2bを挟持する。これにより、パンチ面に存在する粗い金属面や埃、汚れ等による電解質膜2a、2bの損傷、汚染を防止することができる。
さらに、図7(b)で示されるように、バックアップフィルム3a、3bでカバーされたホットプレスの上下パンチ(不図示)で、電解質膜2a、2bを、加熱・加圧し、溶融含浸し、多孔質膜1の孔内、及び多孔膜の表裏面にフッ素系電解質材料を付与する。結果として、図7(a)の電解質膜2a、2bのうち、各孔に溶融含浸された容積分が減じられた電解質膜2a´、2b´が形成され、かつ、各孔内に電解質部が形成される。これら電解質膜2a´、2b´と電解質部とは一体化し、先の単体の電解質膜と同様の機能を有し、かつ、強度的に強化されたものとなる。
そして、図7(c)に示されるように、バックアップフィルム3a、3bが、電解質膜2a´、2b´から剥離され、図7(d)に示されるようなMEA10が作製される。その後、図7(e)に示されるように、例えば、白金触媒担持カーボン粒子(触媒担持粒子
)4a、4bを、電解質膜2a´、2b´に付与し(この工程を、粒子付与工程とする。)、触媒電極部4a、4bが付与されたMEA10が作製される。
上記の触媒電極部4a、4bは、さらに嵩を増やすことで層状化することもでき、例えば、特許文献2に示されているような、多孔を含む三次元骨格を構成し、触媒粒子及び電極粒子、又は触媒担持電極粒子が三次元骨格中に散在して成る多孔触媒電極層に形成することもできる。
特開2008−41534号公報 WO2004/040679号公報 特開2007−12299号公報
しかし、上記の製造方法では、以下の不具合があった。すなわち、溶融含浸時に、電解質膜2a、2bを、ホットプレスによって、電解質膜の溶融温度、例えば250℃以上の高温で溶融してMEA10を作製するときに、電解質膜2a´、2b´とバックアップフィルム3a、3bとの密着度が高くなりすぎて、そのため、図9に示されるようにしてバックアップフィルム3a、3bを電解質膜2a´、2b´から剥離する作業をしばしば困難にしていた。より具体的には、例えば、図10(a)に示されるようなバックアップフィルム3a、3bの当該剥離開始時に、剥離のきっかけを作るが困難となり作業性を低下させていた。また、図9、図10(b)に示されるように、バックアップフィルム3a、3bの剥離中は、電解質膜2a´、2b´からバックアップフィルム3a、3bがスムーズに剥離されないため、MEA10が部分的に伸びる不具合(図9の参照符号1−1又は図10(b)の参照符号1−2を参照)が生じ、或いは、図10(c)に示されるように、バックアップフィルム3a、3bの剥離完了後に、MEA10にシワが発生するといった不具合が生じていた。
このように、従来のMEAの製造方法は、上記不具合が発生するために、MEA10の製造効率や製品歩留りを向上させるのに課題があった。さらに、従来は、一般に、粒子付与工程において、例えば、特許文献3に示されているインクジェット法やスプレー法のように単に散布によって上記粒子4aが付与(コーティング)されていたため(図7(e)参照)、触媒担持電極粒子は、電解質膜2a´、2b´にインクの粘着力(接着力)で付着しているだけで、必ずしも十分に電解質膜2a´、2b´に埋設されていなかった。
なお、シリコン系剥離剤をバックアップフィルム3a、3bに付与して当該剥離性を向上する方法も検討されたが、ホットプレス時の加熱温度で剥離剤が劣化し、シリコン系剥離材は、電解質膜2a´、2b´を硬化させ、電解質膜2a´、2b´の疲労強度の低下を招来し、上記不具合の解決に至らなかった。
本発明は、かかる実情に鑑み、溶融含浸成形でのMEAの多孔質膜を含む電解質膜からのバックアップフィルムの剥離を容易にし、同時に、触媒粒子、電極粒子、又は触媒担持電極粒子を同電解質膜に好適に埋設することができるMEAの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者は、鋭意検討の結果、ホットプレスに溶融含浸成形前に、触媒粒子、電極粒子若しくは触媒担持電極粒子等の粒子を平面的に、又は上記の粒子を含む層を三次元的に、予めバックアップフィルムに形成し、その後、上記粒子等が形成されていないバックアップフィルム面でホットプレスの上下パンチ面をカバーしつつ、バックアップフィルムの外側を挟持して押圧し、触媒電極粒子や層の少なくとも一部が
電解質膜の表面から露出するように埋設させる方法を見出した。
この方法によれば、上記粒子又は上記層が、バックアップフィルムとMEAの電解質層との間に常に介在するため、両者の間に非密着部が設けられる結果、両者の間の密着度が低減され、もって、MEAの電解質層からのバックアップフィルムの剥離を容易にし、上記不具合を解決するに至った。
さらに、本発明のMEAの製造方法、該方法により製造されるMEA、及び該MEAを含む燃料電池の各種態様、並びにそれらの作用および効果については、以下の発明の態様の項において詳しく説明する。
(発明の態様)
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。なお、(1)項ないし(12)項の各々が、請求項1ないし請求項12の各々に相当する。
(1)溶融含浸成形による、多孔質膜で補強された電解質膜を含む膜電極接合体の製造方法であって、少なくとも電極粒子及び触媒粒子を、バックアップフィルムの片面に担持し、該片面の裏面で、上パンチ及び下パンチのプレス面をカバーし、多孔質膜で補強される電解質膜に対して、ホットプレスを行い、当該多孔質膜で補強された電解質膜に、前記電極粒子及び触媒粒子を、該電解質の表面から露出するように埋設するように形成されることを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
本項に記載の膜電極接合体の製造方法は、前述の従来の方法とは異なり、ホットプレス機の上パンチ及び下パンチのプレス面をカバーするバックアップフィルムの片面に、少なくとも電極粒子及び触媒粒子(以下、適宜、「粒子」という)を予め担持させ、その反対の面で、多孔質膜で補強される電解質膜を加熱かつ加圧し、粒子を多孔質膜で補強された電解質膜の表層に、その表面から少なくとも一部が露出するように埋設させるようにした。そのため、粒子が表層とバックアップフィルムとの密着面積を減少させ、両者間の接着強度を低減することを可能とした。その結果、バックアップフィルムの剥離が容易となった。
また、従来の方法では、溶融含浸成形で、多孔質膜で補強された電解質膜を作製した後に、粒子を付与していたため、当該粒子付与時に、溶融含浸時の溶融温度が利用できず、粒子が電解質層に埋設されにくかったが、本項に記載の方法によれば、溶融含浸時に溶融された電解質膜材料が毛細管現象により多孔質膜の孔へ流動し、それに伴い粒子も動かされ、かつ、ホットプレスで加圧されることで、粒子が電解質層に確実に埋設されるようになった。
さらに、本項に記載の方法によれば、溶融含浸成形と粒子付与の工程を同時に行うことができるため、工程を簡略化でき省力化に寄与することとなり、同時に、製造中に電解質膜の表層に外部からの粉塵が付着されにくくなった。
また、本項に記載の方法によれば、バックアップフィルム付きの状態でMEAが提供可能となり、次工程までの電解質膜から粉塵の付着を防止可能とした。そして、バックフィルム付きMEAでの製販を可能とした。
本項に記載の方法において、触媒粒子からの電子が電極粒子に流れるようにするためには、必ずしも導通接触している必要はないが、両者が導通接触していることが望ましい。さらに導通を確実にするには、触媒粒子を電極粒子に、例えばめっき処理により電析させ
た触媒担持電極粒子を使用することが好ましい。これら粒子は、かならずしも一粒である必要はなく、複数粒子が集合した二次粒子の形態であってもよい。また、粒子をインク化して、それをインクジェットのような印刷法で点状に形成したようなものでもよい。
また、同方法において、ホットプレスの上下パンチの加圧・加熱面は、フラットな態様であっても、ロールのニップ面のような態様であってもよい。
「当該多孔質膜で補強された電解質膜に、前記電極粒子及び触媒粒子が、該電解質の表面から露出するように埋設」とは、当該表面から粒子が埋没して非露出状態になると、電極や触媒としての機能が働かなくなるため、これを防止する必要があるからである。粒子が略球状、碁石状等の場合は、粒子の半分以上が電解質膜の表面の下に埋設されていることが好ましい。このような状態で粒子が埋設していれば、粒子が電解質膜から脱落しにくくなり、ひいては燃料電池の耐久性を向上させることができる。
(2)表裏面を貫通する多数の孔を有する多孔質膜の該表裏面を、電解質材料で被覆し、二つの電解質層を形成する電解質層形成工程と、二枚のバックアップフィルムの各片面に、少なくとも、電極粒子及び触媒粒子、又は、触媒担持電極粒子を散布し、電極触媒部を形成する電極触媒部形成工程と、前記電解質形成工程で形成された二つの電解質層の外側面を、前記電極触媒部工程で得られた前記二枚のバックアップフィルムの前記電極触媒部が形成された面で挟持して予備構造体を形成する電解質層挟持工程と、前記電解質挟持工程で得られた前記予備構造体について、前記二つの電解質層を溶融し、該溶融された電解質層の電解質材料を、前記多孔質膜の各孔に含浸し、各孔からオーバーフローした電解質材料からなる電解質層に、前記電極触媒部の少なくとも一部が該電解質層から露出して埋設されるように、前記二つの電解質層の外側面から挟持しながら、前記二枚のバックアップフィルムの外側面から加圧かつ加熱し、バックアップフィルム付き膜電極接合体を作製するホットプレス工程と、を含むことを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
本項に記載の方法によれば、上記二枚のバックアップフィルムの各片面に、少なくとも、電極粒子及び触媒粒子、又は、触媒担持電極粒子を散布し、電極触媒部を二次元的に電解質層に形成することで、(1)項に記載の方法と同様の効果を得ることができる。さらに、同方法によれば、膜電極接合体(MEA)がバックアップフィルムでカバー(保護)された状態で工程が終了するので、バックアップフィルム付きMEAが作製される。そのため、次工程まで電解質膜が損傷したり、当該膜に粉塵が付着することを防止することができ、バックアップフィルム付きMEAとしての製販を可能とする。
(3) (2)項に記載の膜電極接合体の製造方法であって、該ホットプレス工程後に、前記二枚のバックアップフィルムを、前記バックアップフィルム付き膜電極接合体から剥離するバックアップフィルム剥離工程をさらに含むことを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
本項に記載の方法によれば、(2)項で作製されたバックアップフィルム付きMEAから、バックアップフィルムが剥離され、電極粒子及び触媒粒子、又は、触媒担持電極粒子が電解質層に付与されたMEAが作製される。前述したように、電極粒子及び触媒粒子、又は、触媒担持電極粒子が、バックアップフィルムと電解質層との間に介在しているため、当該剥離作業は容易に行われる。
(4)表裏面を貫通する多数の孔を有する多孔質膜の該表裏面を、電解質材料で被覆し、二つの電解質層を形成する電解質層形成工程と、
二枚のバックアップフィルムの各片面に、少なくとも、電極粒子及び触媒粒子、又は触媒担持電極粒子と、バインダー材料とを含む混合物を層状に付与し、電極触媒層を形成す
る電極触媒層形成工程と、前記二つの電解質層の外側面を、前記二枚のバックアップフィルムの該層状の粒子が付与された面で挟持して予備構造体を形成する電解質層挟持工程と、
前記電解質挟持工程で得られた前記予備構造体が有する前記二つの電解質層を溶融し、該溶融された電解質層の電解質材料を、前記多孔質膜の各孔に含浸し、各孔からオーバーフローした電解質材料からなる電解質層に、前記電極触媒層の少なくとも一部が該電解質層から露出して埋設されるように、前記二つの電解質層の外側面から挟持し、前記二枚のバックアップフィルムの外側面から加圧かつ加熱し、バックアップフィルム付き膜電極接合体を作製するホットプレス工程と、を含むことを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
本項に記載の方法によれば、上記二枚のバックアップフィルムの各片面に、少なくとも、電極粒子及び触媒粒子、又は、触媒担持電極粒子と、バインダー材料とを含む混合物を層状に付与し、電極触媒層を三次元的に形成することで、(1)項に記載の方法と同様の効果を得ることができ、かつ、該電極触媒層を燃料電池に含むようにした際の発電性能を向上させることができる。これは、電極触媒の機能を果たす部分の表面積を増大することができるからである。
バインダー材料は、ホットプレス前又は最中に、電極触媒層を三次元的に保形するためのものであり、ホットプレス後は、PVAのような水溶性のバインダーを使用しそれを溶解することで、電極粒子及び触媒粒子、又は、触媒担持電極粒子の各粒子間にさらに孔(空間)を増やして、電極触媒の機能を果たす部分の表面積を増大させることできる。
電極粒子及び触媒粒子、又は、触媒担持電極粒子と、バインダー材料とを含む混合物は、フッ素系溶媒のような溶媒に溶解し、混合し、ペースト化して、電解質層に厚塗りで付与することが好ましい。
さらに、同方法によっても、膜電極接合体(MEA)がバックアップフィルムでカバー(保護)された状態で工程が終了することができるので、上記(2)項に記載の方法と同様の効果を得ることができる。
(5)該ホットプレス工程後、前記二枚のバックアップフィルムを、前記バックアップフィルム付き膜電極接合体から剥離するバックアップフィルム剥離工程をさらに含むことを特徴とする(4)項に記載の膜電極接合体の製造方法。
本項に記載の方法によっても、上記(3)項の方法と同様の効果を得ることができる。
(6)前記電極触媒層形成工程において、前記混合物に、造孔剤、F型アイオノマー樹脂、及び塩化物をさらに加えたものを、溶媒に分散し、混合し、ペーストを作製し、このペーストを前記二枚のバックアップフィルムの各片面に付与することを含む(4)項又は(5)項に記載の膜電極接合体の製造方法。
造孔剤は、バインダーにPVAを使用することで、PVAが造孔剤も兼ねるが、さらにショウノウのような昇華性の物質を加えるようにしてもよい。
アイオノマーは、ホットプレス中及び後、予備構造体やMEAに強度をもたらす3次元的な骨格として機能する。アイオノマーは、熱劣化しにくいため、F型アイオノマー樹脂を用いることが好ましい。
塩化物は、加水分解促進剤であり、加水分解で溶出する成分を有する物質であって、予め電解質膜材料に添加し、加水分解時に、電解質膜から溶出させ、多孔質膜の表面と電解質膜との接合部に含水時の膨潤を緩衝させるための空隙部を形成することを可能とする。
本項に記載の方法では、さらに保水剤(撥水剤)や耐ラジカル剤(安定剤)を、上記ペーストに加えるようにしてもよい。
保水剤(撥水剤)は、予めプロトンの移動を促し発電初期特性を上昇させるために必要であり、二酸化亜鉛、二酸化チタン等の吸水性のある酸化物粒子、硫酸、リン酸が好適である。耐ラジカル剤(安定剤)は、例えば、前述したナフィオン、アシプレックス(商品名、旭化成(株)製)、フレミオン(商品名、旭硝子(株)製)等のパーフルオロスルホン酸樹脂を電解質材料に使用した場合に、フッ素イオン等の溶出による固体電解質膜及び/又は電極・触媒層自体の劣化を防ぎ、かつ燃料電池に使用されるガスの配管等のフッ素イオンによる劣化を防ぐために必要であり、好適には、二酸化セレン等の酸化物粒子、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれかのカルボン酸化合物を使用する。
(7)前記バックアップフィルム剥離工程後に、前記膜電極接合体を、水又は有機溶媒に浸すことで、前記電極触媒部に空孔を形成する(6)項に記載の膜電極接合体の製造方法。
水は、温水を使用することが好ましい。温水の方がPVA等を溶かし易いためである。
(8)前記塩化物は、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムであり、前記層の加水分解を促進する(6)又は(7)に記載の膜電極接合体の製造方法。
本項に記載の方法は、(6)項の塩化物が、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムであることを規定したものである。水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムは、強アルカリ塩であり、加水分解を促進する際にイオン化し易いため好ましい。
(9)(1)項から(8)項のいずれか1項に記載の膜電極接合体の製造方法によって製造される膜電極接合体。
本項に記載の膜電極接合体(MEA)は、(1)項から(8)項のいずれかの方法によって製造されるため、上記従来の方法のように、バックアップフィルムの電解質層(若しくはMEA)からの剥離作業を容易にする。また、溶融含浸成形に加えられる圧力と温度で、電極粒子及び触媒粒子、又は、触媒担持電極粒子が電解質層に埋設されるため、上記従来の方法に比べて、これら粒子を電解質層に強固に埋設させることができ、経年変化による粒子脱落を予防できる。そのため、燃料電池の耐久性に寄与でき、さらに、このMEAを含む燃料電池の発電性能を向上させることができる。
(10)(9)項に記載の膜電極接合体を含む燃料電池。
本項に記載の燃料電池の効果は上述と同様であるので説明を省略する。本項に記載の燃料電池は、好適には、固体高分子型燃料電池(PEFC)に適用可能であり、さらに、直接メタノール型燃料電池(DMFC)にも適用可能である。また、これらに限定されず、多孔質膜で補強された電解質を備えたMEAを含む燃料電池のいずれにも適用が可能である。
(11)電解質材料が充填された表裏面を貫通する多数の孔を有する補強用多孔質膜と、該表裏面の上に形成された電解質材料からなる電解質層と、該電解質層の該表裏面に、少なくとも触媒材料及び電極材料、又は触媒担持電極材料が固着された触媒電極部と、を含む膜電極接合体において、前記触媒材料及び電極材料、又は前記触媒担持電極材料の少なくとも一部が前記電解質層の前記表裏面から均一の高さで露出し、前記電解質層に埋設されていることを特徴とする膜電極接合体。
本項に記載の膜電極接合体(MEA)は、「前記触媒材料及び電極材料、又は前記触媒担持電極材料の少なくとも一部が前記電解質層の前記表裏面から略均一の高さで露出し、前記電解質層に埋設されている」ことを特徴とする。これは、当該MEAが、上述の(9)項に相当するものであれば、ホットプレスの互いに対向する面が平行な上下パンチで、
前記触媒材料及び電極材料、又は前記触媒担持電極材料の少なくとも一部が挟持され、もって、前記電解質層の前記表裏面から略均一の高さで露出するような構造とすることが可能であり、この構造によって、燃料電池セルの両面が平行となるため、当該MEAを含む燃料電池セルを直列にスタック化し易くなる。
(12) (11)項に記載の膜電極接合体を含む燃料電池。
上述の効果と同様の内容を得るので記載を省略する。
本発明によれば、ホットプレスを用いて溶融含浸成形によって電解質材料が充填された多孔質膜(補強用多孔膜)の電解質層から、該電解質面を加圧・加温するホットプレスの上下パンチをカバーしていたバックアップフィルムを、容易に剥離することができる。また、本発明によれば、触媒粒子、電極粒子等を同電解質膜に好適に埋設することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
図1から図4は、本発明を実施する形態の一例を示すための図であって、図中、同一の符号を付した部分は同一物を表わし、基本的な構成は図に示す従来のものと同様である。本発明は、下記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。また、各図の各構成要素、材料等はあくまでも概念的に示したものであり、実際のサイズや寸法比を反映したものではない。
<第1実施形態>
第1実施形態は、MEAの製造方法に係り、電極触媒粒子が電解質層に散在し、かつ少なくとも電極触媒粒子の一部が電解質層から露出するように埋設する構造体の製造方法を提供することを特徴とする。この製造方法の各工程を、図1(a)から図1(h)を参照しながら、以下説明する。なお下記工程は、クリーンルームのような防塵室で行われることが望ましい(第2実施形態も同様)。
電解質層形成工程
図1(a)で概略的に示される本電解質層形成工程は、MEAの補強用多孔膜となる多孔質膜1の表裏面1a、1bに電解質層2a、2bを形成する工程である(この工程で、多孔質膜1の各孔内への電解質の充填する必要はない)。
まず、当該MEAの補強材となる多孔質膜1を準備する。この多孔質膜1は、燃料電池用補強膜として公知のものを用いることができる。例えば、強度及び形状安定性に優れたフッ素系樹脂であるポリテトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリブロモトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン−ブロモトリフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロビニルエーテル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等からなる多孔質膜が好適に用いられる。このようなフッ素系樹脂の重合度や分子量は特に制限されないが、強度及び形状安定性等の観点からフッ素系樹脂の重量平均分子量は10,000〜10,000,000程度であることが好ましい。これらの中で、延伸法によって多孔質化されたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜が好ましい。限定はされないが、一般には、多孔質膜1の厚さ(高さ)は、2μm〜100μmが好ましい。縦横の寸法は、例えば、当該MEAを含む燃料電池セルに要求される発電性能や適正な水素ガス透過度等を鑑みて決定される。
次に、この多孔質膜1の表面1aと裏面1bに、電解質材料を、コーター法、スピンコ
ート法、スクリーン印刷法又はインクジェット法等でコートする。若しくはこの多孔質膜1の表面1aと裏面1bに、フィルム状の電解質材料を、貼り付けるようにしてもよい。このとき、電解質材料は、多孔質膜1の孔の総容積と、多孔質膜1の表面1aと裏面1bに最終的に形成される電解質層2a´、2b´(図1(e)参照)の総体積(溶融含浸で孔からオーバーフローする分の電解質)との総和に相当する量を準備する。
電解質材料は、例えば、全フッ素系スルホン酸膜、全フッ素系ホスホン酸膜、全フッ素系カルボン酸膜、それらの全フッ素系膜にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を複合化したPTFE複合化膜等の全フッ素系電解質膜や、含フッ素炭化水素系グラフト膜、全炭化水素系グラフト膜、全芳香族膜等の炭化水素系電解質膜等を用いることができる。
特に、耐久性の観点から、全フッ素系電解質膜を用いることも可能である。なかでも、電解質としての性能が高いという理由から、全フッ素系スルホン酸膜を用いることが望ましい。全フッ素系スルホン酸膜の一例として、「ナフィオン」(登録商標、デュポン社製)の商品名で知られる、スルホン酸基を有するパーフルオロビニルエーテルとテトラフルオロエチレンとの共重合体膜が挙げられる。
一方、コストの観点から、炭化水素系電解質膜を用いることも可能である。具体的には、スルホン酸型エチレンテトラフルオロエチレン共重合体−グラフト−ポリスチレン膜(以下、「スルホン酸型ETFE−g−PSt膜」という。)、スルホン酸型ポリエーテルスルホン膜、スルホン酸型ポリエーテルエーテルケトン膜、スルホン酸型架橋ポリスチレン膜、スルホン酸型ポリトリフルオロスチレン膜、スルホン酸型ポリ(2、3−ジフェニル−1、4−フェニレンオキシド)膜、スルホン酸型ポリアリルエーテルケトン膜、スルホン酸型ポリ(アリレンエーテルスルホン)膜、スルホン酸型ポリイミド膜、スルホン酸型ポリアミド膜等が挙げられる。特に、安価で性能が高い等の理由から、スルホン酸型ETFE−g−PSt膜を用いることが望ましい。
電極触媒部形成工程
図1(b)で概略的に示される電極触媒部形成工程は、当該MEA10を含む燃料電池の図示しない燃料極及び酸素極(空気極)にそれぞれ必要な電極粒子(電極材料)及び触媒粒子(触媒材料)、又は触媒担持電極粒子4a、4bを、ホットプレス工程で使用されるホットプレスの上パンチ及び下パンチの表面をカバー(保護)することになるバックアップフィルム3a、3bの表面に散布かつ付与する工程である。この工程は、上記の電解質層形成工程と別個に行われる工程であり、両者の工程は同時進行で行っても構わないし、順序も問わない。
触媒粒子4a、4bは、水素をプロトンと電子とに分離する電極等に使用される一般的な触媒(触媒活性物質)から選ぶことが好ましい。例えば、白金、パラジウム、ルテニウム、金等の金属、白金ルテニウム、白金鉄等の合金、ニッケル系、マンガン系の酸化物、又はこれらのいずれかの組み合わせが選択される。
電極粒子4a、4bは、電子伝導性(導通性)を有するものであれば限定されない。換言すれば、電子または正孔を伝達するものであればよく、たとえば金属材料、酸化物伝導体、半導体、導電性高分子、カーボン材料などの導電性材料を1種又は2種以上を用いることができる。
例えば、金属材料としては、金、白金、ニッケル、鉄、亜鉛、アルミニウム、ステンレス鋼などが例示される。酸化物伝導体は、酸化チタン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化インジウムスズ、酸化タングステン、酸化タンタル、酸化バナジウムなどが例示される。半導体は、シリコン、硫化カドミウム、硫化亜鉛、セレン化亜鉛などが例示される。導電
性高分子は、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェンなどのほか、これらの誘導体が例示される。カーボン材料としては、カーボンブラック(アセチレンブラック、ケッチェンブラック等)、活性炭、人造黒鉛、天然黒鉛、炭素繊維、熱分解炭素、ガラス状炭素、不浸透炭素、特殊炭素、コークス等を例示することができる。カーボン材料の結晶構造も限定されず、ダイヤモンド構造、黒鉛構造等のいずれでも良い。また、カーボン材料としては、たとえばカーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノリボン、カーボンナノコイル、カーボンナノカプセル等のナノカーボン材料も使用することが可能である。
また、導電性材料を非導電性材料と組み合わせた複合材を使用することもできる。例えば、シリカ、アルミナなどの多孔体表面にめっき処理で金属膜を電析したもの、シリカ、アルミナなどの多孔体表面に酸化物伝導体、導電性高分子などを被覆したものなどを用いることができる。これらの中でも、特に、カーボン材料を用いることが好ましい。カーボン材料の使用により、高比表面積で触媒を担持でき、酸またはアルカリに対する耐久性が得られる。さらに加工性及び成型性が高い上に、低コスト化を図ることができる。
触媒担持電極粒子4a、4bは、上述の触媒材料からなる触媒粒子いずれかを、電極粒子のいずれかの表面に常法により担持させたものである。一般的には、白金担持カーボン粒子が使用されている。
これらの粒子(以下適宜「粒子4a又は4b」という。)の平均粒径は、数nm〜数μmが好ましく、その形状は、全体が滑らかな曲面を有する形状、すなわち、球状、碁石状のような滑らかな面の立体であることが好ましい。これらの形状の粒子は、フレーク状粒子、凹凸状等の鋭利な部分を含む粒子に比較して、バックアップフィルム3a、3bや電解質膜2a、2b(2a´、2b´)に、損傷を与えにくく、かつ、バックアップフィルム3a、3bが、MEA10からの剥離を容易にさせるからである。また、当該粒子4a又は4bからなる粉体の粒度分布は、非ブロード(レンジが狭く標準偏差が小さい)分布の方が好ましい。粒度分布が広いと、大きい粒子間の隙間に、細かい粒子が入り込み、全体が、稠密構造を形成し易くなり、剥離容易に必要な密着強度を下げる空間を減少させ、当該剥離性を劣化させ、かつ、電極及び触媒の機能を低下させるため、このようなMEAを含む燃料電池の発電性能を低下させかねないからである。
これらの粒子4a又は4bのバックアップフィルム3a、3bへの散布、付与方法は、バックアップフィルム3a、3bに静電気を与えながらバックアップフィルムへ散布するか(静電塗装の原理を利用した方法)、これらの粒子をインク状にしてインクジェット法によりバックアップフィルムへ印刷する等により行うことできる。インクジェット法によれば、PCと画像処理ソフトウエアを用いて、一定の間隔をもった散点模様で、DPI(ドット/インチ)を低い値に(ドットを粗く)設定するようにして、インクに懸濁された粒子の複数個の集合体をバックアップフィルム3a、3bへ印刷することが可能である。なお、この電極触媒部形成工程では、粒子4a又は4bとバックアップフィルム3a、3bとの密着により、上側になるバックアップフィルム4a(図1(c)参照)から、粒子4aが、少なくとも重力で脱落しないようにする必要がある。
電解質層挟持工程
図1(c)で概略的に示される電解質挟持工程は、電解質層形成工程(図1(a))で形成されたものを、電極触媒部形成工程(図1(b))で得られた粒子が散布されたバックアップフィルム面3a´3b´で挟持し予備構造体を形成する工程である。バックアップフィルム3a、3bは、静電気を帯び易いため、上記の二つの工程の終了後、直ちに行うか、事前にフィルム面に静電気防止処理を行っておくことが好ましい。無用な粉塵が挟持面に侵入しないようにするためである。バックアップフィルム3a、3bは、PTFE
、PP、ポリイミド等の耐熱性樹脂フィルム(少なくとも当該溶融含浸時のホットプレスの加熱温度より高い温度に耐えうるフィルム)であって、適度な靭性及び可撓性を持ち、表面粗さが低く、滑らかな面を持つものが好ましい。ただし、これらの物性を有する限り、セラミックス膜や、他の無機系材質の膜を使用することもできる。
ホットプレス工程
図1(d)及び図1(e)で概略的に示されるホットプレス工程は、電解質層挟持工程(図1(c))で得られたものを、ホットプレス(不図示)の上パンチ5a及び下パンチ5bの押圧面5a´及び5b´を介して、加圧・加熱し、電解質層2a、2bを溶融し、該溶融された電解質層2a、2bの電解質材料を、前記多孔質膜の各孔に含浸し、各孔からオーバーフローした電解質材料からなる電解質層に、前記電極触媒部の少なくとも一部が該電解質層から露出して埋設されるようにしてバックアップフィルム付きMEAを作製する工程である。
ホットプレスの加圧・加熱条件は、電解質層の電解質材料によるが、その材料が、F型ポリマで、膜厚5μm〜100μmのときは、10Pa〜100kPaの圧力で、溶融温度以上多孔質膜の耐熱温度未満、例えば200℃〜290℃で、加圧・加温することが好ましい。多孔質膜1の各孔は、径が数10nm〜数μmと細いので、電解質層2a、2bの電解質材料が溶融を始め、その粘度が低くなると、毛細管現象も相まって溶融された電解質材料が各孔に引かれていき、そして、当該電解質材料が加圧されつつ充填される。各孔からオーバーフローした当該電解質材料は、電解質層2a´及び2b´を形成する。
一方、当該電解質材料の溶融の開始と共に、電極粒子及び触媒粒子、又は触媒担持電極粒子(これらを適宜「電極触媒粒子」という。)が、電解質層2a´及び2b´に埋設され始める。ここで、図1(e)に示されるように、電極触媒粒子4a、4bが、それぞれ、電解質層2a´、2b´に埋没しないように、少なくとも一部が露出するようにしなければならない。この露出部の存在が、電解質層2a´、2b´からのバックアップフィルム3a、3bの剥離を容易にさせるからであり、かつ、当該露出部が、燃料電池内において電極と触媒としての機能を果たす必要があるためである。
粒子4a又は4bが、それぞれ、電解質層2a´、2b´に埋没しないようにするためには、ホットプレスの精密な制御が必要である。より適正な位置で、上パンチ3a及び下パンチ3bを精緻に作動を制御できるようなサーボプレス機を使用することが望ましい。例えば、上パンチ3a及び下パンチ3bを、粒子4a又は4bに軽く触れる程度まで変位させ、一度加圧を止め、加熱を優先させて、多孔質膜1の各孔へ電解質を溶融含浸させ、かつ、多孔質膜1の表裏面に電解質層2a´、2b´を形成させて、この状態で全体の厚さを測定し、この測定結果を基に、適当な位置まで、粒子4a又は4bを加圧、加温し、多孔質膜1の表裏面に埋設させるようにしてもよい。
バックアップフィルム剥離工程
図2(f)及び図2(g)に概略的に示されるバックアップフィルム剥離工程は、上記のホットプレス工程で形成されたバックアップフィルム付きMEA10から、バックアップフィルム3a、3bを剥離する工程である。ホットプレス工程で、粒子4a又は4bが、それぞれ、電解質層2a´、2b´に埋没しないように、少なくとも一部が露出しているので、両者の接合面に適度な空間があるため、密着強度を弱め、もって、バックアップフィルム3a、3bが、MEA10から容易に剥離される。そして、粒子4a又は4bが、電解質層2a´、2b´に固着して埋設され、安定した電極及び触媒の機能を果たす。
この後、図2(h)に示されるように、工程gで得られたMEA10を加水分解し、イオン交換機能を付与する。
<第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態の、電解質膜に付与された触媒粒子、電極粒子、又は触媒担持電極粒子が、少なくとも、これらの粒子とPVAやアイオノマー樹脂からなるバインダーにより形成される層(電極触媒層)である点において、第1実施形態と異なる。
したがって、第1実施形態と重複する説明は適宜省略し、異なる工程を中心に、図3(a)から図4(g−2)を参照しながら、以下説明する。
電解質層形成工程
図3(a)で概略的に示される本電解質層形成工程は、図1(a)を参照しながら、既に説明した工程と同様であるので省略する。
電極触媒層形成工程
図3(b)で概略的に示される電極触媒層形成工程は、MEA10を含む燃料電池の図示しない燃料極及び酸素極(空気極)にそれぞれ必要な電極粒子(電極材料)及び触媒粒子(触媒材料)、又は触媒担持電極剤粒子(触媒担持電極剤)に、PVAからなるバインダー、さらに適宜、造孔剤、加水分解促進剤、保水剤(撥水剤)、耐ラジカル剤(安定剤)を、溶媒(例えばF系溶媒)に溶解し、混合機を用いて混練し、ペーストを作製する。
電極粒子、触媒粒子、及び触媒担持粒子は、第1実施形態で述べたものと同様のものを使用することができる。ペーストの全重量部を100とすると、1重量部〜30重量部含むようにすることが好ましい。
以上により、作製されたペーストは、印刷、塗布等で、電解質層2a´、2b´の上に付与される。ドクターブレード法やノズル法、スクリーン印刷やグラビアコート、ダイコーター等により、所望の厚さ、例えば1μm〜20μmに電極触媒層40a、40bが、バックアップフィルム3a、3b上にそれぞれ印刷される。
電解質層挟持工程
図3(c)で概略的に示される電解質挟持工程は、電解質層形成工程(図3(a))で形成されたものを、電極触媒層形成工程(図3(b))で得られた層が形成されたバックアップフィルム面3a´3b´で挟持し予備構造体を形成する工程である。バックアップフィルム3a、3bは第1実施形態のものと同様であるのでその説明を省略する。ただし、図3(c)の上側のバックアップフィルムに形成された電極触媒層40aの電解質膜2aへ、図の方向で載置する際、電極触媒層40aの重量にもよるが、まず、MEAとなる構造体(1、2a、2b)を、バックアップフィルム3bに形成された電極触媒層40bへ載置し、両者を挟持しながら上下反転させて、電極触媒層4を電解質膜2bの上に付与するようにしてもよい。
ホットプレス工程
図3(d)及び図3(e)で概略的に示されるホットプレス工程は、電解質層挟持工程(図3(c))で得られたものを、ホットプレス(不図示)の上パンチ5a及び下パンチ5bの押圧面5a´及び5b´を介して、加圧・加熱し、電解質層2a、2bを溶融し、該溶融された電解質層2a、2bの電解質材料を、前記多孔質膜の各孔に含浸し、各孔からオーバーフローした電解質材料からなる電解質層に、前記電極触媒部の少なくとも一部が該電解質層から露出して埋設されるようにしてバックアップフィルム付きMEAを作製する工程である。
第2実施形態のホットプレスの加圧・加熱条件は、電極触媒層40a、40bに一定の厚さがあるため、圧力と熱が電極触媒層40a、40bに好適に伝達するように第1実施形態よりも高めに設定する必要がある。
この工程が開始されると、電解質材料の溶融の開始と共に、電極粒子及び触媒粒子、又は触媒担持電極粒子(これらを適宜「電極触媒粒子」という。)が、電解質層2a´及び2b´に埋設され始める。ここで、図1(e)に示されるように、電極触媒粒子4a、4bが、それぞれ、電解質層2a´、2b´の表層下に埋没しないように、少なくとも一部が露出するようにしなければならない。この露出部の存在が、電解質層2a´、2b´からのバックアップフィルム3a、3bの剥離を容易にさせるからであり、かつ、当該露出部が、電極と触媒としての機能を果たすからである。
第2実施形態は、第1実施形態ほど、ホットプレスの精密な制御は必要とされない。電解質層2a´及び2b´が、三次元的な層構造のため、適当な膜厚があるためである。ただし、必要以上の加圧・加温は、電解質層2a´及び2b´を破壊させるので好ましくない。
バックアップフィルム剥離工程
図4(e)及び図4(f)に概略的に示されるバックアップフィルム剥離工程は、第1実施形態で、説明したものと同様であるので説明を省略する。
ここで、図4(g−1)の電極質膜2a´(2b´)の表面(界面)付近の一部を拡大した図4(g−2)を示す。この図4(g−2)で示されるように、第2実施形態では、電解質膜2a´(2b´)に、諸粒子を含む3次元構造の層が形成されている。
この後、図5(h−1)に概略的に示されるように、好ましくは温水又は溶媒に、造孔剤(PVA)が、溶出、拡散することで電極触媒層40a´、40b´に空孔が形成される。そして、塩化物である水酸化カリウム(KOH)又は水酸化ナトリウム(NaOH)も溶解し、電極触媒層40a´、40b´の加水分解のアルカリ処理を促進する。
本発明に係るMEAを含む燃料電池セルの発電性能
<実施例>
1.製造フロー:
電解質層形成工程、電極触媒層形成工程、電解質層挟持工程、ホットプレス工程、及びバックアップフィルム剥離工程の順で、MEAが製造される。
2.必要な材料および製造条件
多孔質膜補強材:気孔率;70%、膜厚;5μm
電解質膜:デュポン社製ナフィオン(商品名)、溶融含浸後の膜厚;20μm
触媒担持電極粒子:白金担持カーボン粒子、平均粒径;10nm〜500nm
粒子付与方法;ドクターブレード法
<比較例>
1.製造フロー:
電解質層形成工程、電解質層挟持工程、ホットプレス工程、バックアップフィルム剥離工程、及び電極触媒層形成工程の実施例とは異なる順序でMEAが製造される。
2.必要な材料および製造条件:
上記実施例の2.必要な材料、製造条件と同様である。
<発電性能の測定結果>
図6は、本発明に係る第1実施形態の製造方法(図1、図2)に従って作製されたMEA(「本MEA」とする。)を含む単セルを用いた場合の電圧-電流曲線(参照番号21の曲線)、従来の製造方法(図7)に従って作製されたMEA(「従来MEA」とする。)を含む単セルを用いた場合の電圧-電流曲線(参照番号20の曲線)を示すグラフであ
る。図6に示されるように、本MEAによれば、全域で発電性能が、従来MEAよりも向上していた。
これにより、本MEAの製造方法により、電解質膜の近傍で、触媒担持電極粒子層と電解質層とが一体化するため、両者間に界面が無く、かつ、造孔剤により、触媒担持電極粒子層に多くの空間(孔)が形成されるため、ガス拡散性が確保されることで低加湿に強くなるとと同時に、低負荷性能の向上が図られる。また、高温高負荷発電時には、同様にして、造孔剤により、触媒担持電極粒子層に多くの空間(孔)が形成(ポーラス化)されるため、排水性能とガス拡散性能が向上し、燃料電池としての発電性能が図られることが分かった。
本発明の膜電極接合体(MEA)の製造方法は、上述の実施形態に記載された態様に制限されることはなく、当業者により種々の変形例が採用されうる。
本発明の膜電極接合体(MEA)の製造方法は、燃料電池に利用することができる。代表的には、固体分子型燃料電池(PEFC)や直接メタノール型燃料電池(DMFC)に利用することができる。
図1は、第1実施形態のMEAの製造方法の工程の一部を示す概略断面図である。 図2は、同製造方法の残りの工程を示す概略断面図である。 図3は、第2実施形態のMEAの製造方法の工程の一部を示す概略断面図である。 図4は、同製造方法の残りの工程を示す概略断面図である。 図5は、第2実施形態のMEAを加水分解した後の概略断面図である。 図6は、本発明(第2実施形態)のMEAと、従来のMEAを燃料電池セルに形成した場合の、発電性能を示すグラフである。 図7は、従来のMEAの製造方法の工程の一部を示す概略断面図である。 図8は、MEAをカバーしていたバックアップフィルムを剥離する作業を説明するための概念図である。 図9は、従来のMEAの製造方法における不具合を現す概略断面図である。 図10は、従来のMEAの製造方法において、MEAをカバーしていたバックアップフィルムを剥離する作業中および作業後に起こる不具合を説明するための概念図である。
符号の説明
1:多孔質膜、2a、2b:電解質膜、2a´、2b´:電解質層、3a、3b:バックアップフィルム、4a、4b:電極粒子、触媒粒子、又は触媒担持電極粒子、5a、5b:ホットプレス(上下パンチ)、40a、40b:電極触媒層、10、100:膜電極接合体、10F、100F:フィルム付き膜電極接合体

Claims (12)

  1. 溶融含浸成形による、多孔質膜で補強された電解質膜を含む膜電極接合体の製造方法であって、
    少なくとも電極粒子及び触媒粒子を、バックアップフィルムの片面に担持し、
    該片面の裏面で、上パンチ及び下パンチのプレス面をカバーし、多孔質膜で補強される電解質膜に対して、ホットプレスを行い、
    当該多孔質膜で補強された電解質膜に、前記電極粒子及び触媒粒子を、前記電解質膜の表面から露出するように埋設することを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  2. 表裏面を貫通する多数の孔を有する多孔質膜の該表裏面を、電解質材料で被覆し、二つの電解質層を形成する電解質層形成工程と、
    二枚のバックアップフィルムの各片面に、少なくとも、電極粒子及び触媒粒子、又は、触媒担持電極粒子を散布し、電極触媒部を形成する電極触媒部形成工程と、
    前記電解質形成工程で形成された二つの電解質層の外側面を、前記電極触媒部形成工程で得られた前記二枚のバックアップフィルムの前記電極触媒部が形成された面で挟持して予備構造体を形成する電解質層挟持工程と、
    前記電解質挟持工程で得られた前記予備構造体について、前記二つの電解質層を溶融し、該溶融された電解質層の電解質材料を、前記多孔質膜の各孔に含浸し、各孔からオーバーフローした電解質材料からなる電解質層に、前記電極触媒部の少なくとも一部が該電解質層から露出して埋設するように、前記二つの電解質層の外側面から挟持しながら、前記二枚のバックアップフィルムの外側面から加圧かつ加熱し、バックアップフィルム付き膜電極接合体を作製するホットプレス工程と、
    を含むことを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  3. 請求項2に記載の膜電極接合体の製造方法であって、
    該ホットプレス工程後に、前記二枚のバックアップフィルムを、前記バックアップフィルム付き膜電極接合体から剥離するバックアップフィルム剥離工程をさらに含むことを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  4. 表裏面を貫通する多数の孔を有する多孔質膜の該表裏面を、電解質材料で被覆し、二つの電解質層を形成する電解質層形成工程と、
    二枚のバックアップフィルムの各片面に、少なくとも、電極粒子及び触媒粒子、又は触媒担持電極粒子と、PVAからなるバインダーとを含む混合物を層状に付与し、電極触媒層を形成する電極触媒層形成工程と、
    前記二つの電解質層の外側面を、前記二枚のバックアップフィルムの該層状の粒子が付与された面で挟持して予備構造体を形成する電解質層挟持工程と、
    前記電解質挟持工程で得られた前記予備構造体が有する前記二つの電解質層を溶融し、該溶融された電解質層の電解質材料を、前記多孔質膜の各孔に含浸し、各孔からオーバーフローした電解質材料からなる電解質層に、前記電極触媒層の少なくとも一部が該電解質層から露出して埋設するように、前記二つの電解質層の外側面から挟持し、前記二枚のバックアップフィルムの外側面から加圧かつ加熱し、バックアップフィルム付き膜電極接合体を作製するホットプレス工程と、
    を含むことを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  5. 該ホットプレス工程後、前記二枚のバックアップフィルムを、前記バックアップフィルム付き膜電極接合体から剥離するバックアップフィルム剥離工程をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の膜電極接合体の製造方法。
  6. 前記電極触媒層形成工程において、前記混合物に、造孔剤、F型アイオノマー樹脂、及
    び塩化物をさらに加えたものを、溶媒に分散し、混合し、ペーストを作製し、このペーストを前記二枚のバックアップフィルムの各片面に付与することを含む請求項4又は請求項5に記載の膜電極接合体の製造方法。
  7. 前記バックアップフィルム剥離工程後に、前記膜電極接合体を、水又は有機溶媒に浸すことで、前記電極触媒部に空孔を形成する請求項6に記載の膜電極接合体の製造方法。
  8. 前記塩化物は、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムであり、前記層の加水分解を促進する請求項6又は請求項7に記載の膜電極接合体の製造方法。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の膜電極接合体の製造方法によって製造される膜電極接合体。
  10. 請求項9に記載の膜電極接合体を含む燃料電池。
  11. 電解質材料が充填された表裏面を貫通する多数の孔を有する補強用多孔質膜と、該表裏面の上に形成された電解質材料からなる電解質層と、該電解質層の該表裏面に、少なくとも触媒材料及び電極材料、又は触媒担持電極材料が固着された触媒電極部と、を含む膜電極接合体において、
    前記触媒材料及び電極材料、又は前記触媒担持電極材料の少なくとも一部が前記電解質層の前記表裏面から均一の高さで露出するように、前記電解質層に埋設されていることを特徴とする膜電極接合体。
  12. 請求項11に記載の膜電極接合体を含む燃料電池。
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