JP5255934B2 - 中間ストーク、その製造方法及び低圧鋳造装置 - Google Patents
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Description
本発明は、アルミニウム鋳物等の製造に用いられる低圧鋳造装置の中間ストーク及びその製造方法に関するものである。
アルミニウム鋳物等の製造に用いられる低圧鋳造装置は、図6に示すように、溶湯容器101内のアルミニウム溶湯102をストーク104及び中間ストーク103を経て金型105に送り込んで鋳造を行なう装置100である。
低圧鋳造装置100で使用される中間ストーク103は、溶湯温度600〜700℃に耐えるものであること、外部加熱システムを不要とすることなどの要求から、近年では金属製の外皮材113の内側を、耐火断熱材123でライニングしたものが知られている。
特開2006−272448号公報には、金属製の外皮材113の内側を、耐火断熱材123でライニングするとともに、外皮材113と耐火断熱材123の間に、互いの熱膨張差を調整吸収する無機質材133を挟み込んだ構造とする中間ストーク103及びこれを備えた低圧鋳造装置100が開示されている。この中間ストーク103及び低圧鋳造装置100によれば、中間ストーク103からの放熱が抑制され、溶湯の温度低下が防止される;外皮材113と耐火断熱材123の間に、互いの熱膨張差を調整吸収する無機質材133を挟み込むことで、熱膨張差による耐火断熱材123の亀裂を防止できる;加熱により膨張する加熱膨張性シートを無機質材133に用いることで、熱膨張差により外皮材113と耐火断熱材123の間に生じるおそれのある間隙をふさぎ、断熱効果の劣化を防止できるなどの効果を奏する。
しかしながら、特開2006−272448号公報の中間ストーク103及びこれを備えた低圧鋳造装置100は、耐火断熱材の外側が隙間無く外皮材113で覆われているため、加熱時の耐火断熱材123の水抜けが悪く、耐火断熱材123が含有水分の気化膨張による破壊を起こす恐れがある。また、互いの熱膨張差を調整吸収する無機質材133を挟み込んだ構造ではあるものの、このような無機質材133では耐火断熱材123と金属製の外皮材113との熱膨張率差を吸収する能力が十分ではなく、実使用時の加熱によって、耐火断熱材123に亀裂を生じさせることがある。また、張替えのため耐火断熱材123を破壊する際に、金属製の外皮材113にも過度な力が負荷されるため、外皮材113に傷や変形を生じさせることがある。また、無機質材133の貼りつけに使用される接着剤や、無機質材133の水濡れ防止剤(撥水剤)が、製造時もしくは実使用時の最初の加熱時に、分解して発煙やにおいを生じさせる。
なお、耐火断熱材に含まれる水分とは、耐火断熱材製造過程におけるライニング時に使用された配合水の残留分と、保管放置時に、耐火物が吸収した大気中の水分の2種がある。
従って、本発明の目的は、加熱時の耐火材の水抜けがよく、爆裂の恐れがなく、耐火材と金属製の外皮材との熱膨張率差による耐火材の亀裂の問題がなく、耐火材の交換が容易である中間ストーク、その製造方法及び低圧鋳造装置を提供することにある。
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行った結果、中間ストークにおいて、金属製の外皮材の内側にプレキャスト耐火材を着脱自在に嵌め込むと共に、平面視における該外皮材と該プレキャスト耐火材との間に空気が抜ける隙間を設ければ、加熱時の耐火材の水抜けがよく、爆裂の恐れがなく、耐火材と金属製の外皮材との熱膨張率差による耐火材の亀裂の問題がなく、耐火材の交換が容易であることなどを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、低圧鋳造装置に用いられる中間ストークであって、金属製の外皮材と、該金属製の外皮材の内側に該外皮材に対して着脱自在に嵌め込まれるプレキャスト耐火材とを有し、平面視における該外皮材と該プレキャスト耐火材との間に、空気が抜ける隙間を設けたことを特徴とする中間ストークを提供するものである。
また、本発明は、前記中間ストークを備えることを特徴とする低圧鋳造装置を提供するものである。
また、本発明は、金属製の外皮材の内側に嵌め込んだ際、平面視において該外皮材と該プレキャスト耐火材との間に、空気が抜ける隙間が形成されるような形状に予め作製されたプレキャスト耐火材を、金属製の外皮材の内側に嵌め込むことで作製されることを特徴とする低圧鋳造装置に用いられる中間ストークの製造方法を提供するものである。
本発明の中間ストーク及び低圧鋳造装置によれば、金属製の外皮材の内側にプレキャスト耐火材を着脱自在に嵌め込むと共に、平面視における該外皮材と該プレキャスト耐火材との間に、空気が抜ける隙間を設けたため、加熱時の耐火材の水抜けがよく、爆裂の恐れがなく、耐火材と金属製の外皮材との熱膨張率差による耐火材の亀裂の問題がなく、耐火材の交換が容易である。また、メンテナンスにおける耐火材の張替え工程がないため、張替えに伴う、金属製外皮材の損傷の恐れがない。また、本発明の中間ストークの製造方法によれば、プレキャスト耐火材は、金属製の外皮材を型枠として製造するものではないため、製造場所や製造装置などが都合のよいものに決定できるため、製造の自由度が高まる。また、中間ストークは、実質的にプレキャスト耐火材を金属製の外皮材に嵌め込むだけで作製できるため、製造コストを低減できる。
次に、本発明の実施の形態における中間ストーク及びこれを備える低圧鋳造装置を図1〜図5を参照して説明する。図1は本例の中間ストークの断面図、図2は図1の中間ストークの平面図、図3は中間ストークにおけるプレキャスト耐火材の固定方法の一例を示す図で、(A)は図2の二点鎖線で囲まれた部分の他の形態の平面図、(B)は(A)の正面図、(C)は押え板により固定された部分の正面図、(D)は(C)の平面図、図4は本発明の中間ストークの製造方法を説明する図、図5は低圧鋳造装置の概略図をそれぞれ示す。
中間ストーク10は低圧鋳造装置に使用されるものである。中間ストーク10は、大きな開口径を有する上部開口27と該上部開口27より小さな開口径を有する下部開口28を有する比較的浅い深さを有する保持槽形状の金属製の外皮材2と、金属製の外皮材2の内側に外皮材2に対して着脱自在に嵌め込まれる外皮材2と略相似形状のプレキャスト耐火材1とを有する。従来の中間ストークは、金属製の外皮材の内側を耐火材でライニング処理していたため、金属製の外皮材を型枠として製造していた。このため、製造条件に制約があったが、本発明の中間ストークは、金属製の外皮材を型枠として製造するものではないため、製造方法や製造装置などが都合のよいものに決定でき、製造の自由度が高まる。また、メンテナンスにおける耐火材の張替え工程がないため、張替えに伴う、金属製外皮材の損傷の恐れがない。
金属製の外皮材2の材質は、特に制限されず、従来のものと同様に、鋳鉄製のものが挙げられる。金属製の外皮材2の形状は、特に制限はなく、従来のものと同様のものでよいが、底部の開口部に、プレキャスト耐火材1を支持する平坦状の水平部21を有するものが好適である。底部の開口部の周りに平坦状の水平部21を設けることで、平坦状の水平底部を有するプレキャスト耐火材1の設置安定性が向上する。
本発明の中間ストーク10において、プレキャスト耐火材1は金属製の外皮材2の内側に外皮材2に対して着脱自在に嵌め込まれる。プレキャスト耐火材1と金属製の外皮材2の嵌合形態は、平面視において外皮材2とプレキャスト耐火材1との間に、空気が抜ける隙間3が形成されるものであれば、如何なる嵌合形態であってもよい。本例の中間ストーク10は、プレキャスト耐火材1を底部で支持する構造である。すなわち、プレキャスト耐火材1の底部の開口周りの外側に、平坦状の水平底部11が形成されており、金属製の外皮材2の平坦状の水平部21上に、パッキン材4を介して、プレキャスト耐火材1の平坦状の水平底部11が設置している構造である。このような2つの部材の支持部(当接部)にパッキン材4を介在させることにより、金属溶湯がプレキャスト耐火材1と金属製の外皮材2の間の隙間を通して漏れ出すことを防止できる。
パッキン材としては、例えばセラミックス繊維20〜40質量%、未焼成のバーミキュライト40〜70質量%、有機バインダー5〜20質量%を含むシート材が挙げられる。当該加熱膨張性シートの密度は好ましくは500〜800kg/cm3、特に600〜700kg/cm3である。
プレキャスト耐火材1と金属製の外皮材2の嵌合形態は、上記形態の他、金属製の外皮材2の内側面(内周面)の一部で、プレキャスト耐火材1の外側面(外周面)の一部を支持する形態、例えば金属製の外皮材2の内側面の略下半分で、プレキャスト耐火材1の外側面の略下半分を支持する形態であってもよい。このような内周面と外周面の一部の接触があっても、空気が上部に抜ける隙間は存在するため、加熱時の耐火材の水抜けを阻害することはない。
本発明の中間ストーク10は、平面視における外皮材2とプレキャスト耐火材1との間に、空気が抜ける隙間3を設けたものである。平面視における隙間とは、図2に示すように、中間ストーク10を上から見た状態で、金属製の外皮材2とプレキャスト耐火材1間に隙間3が観察されるものを言う。平面視における外皮材2とプレキャスト耐火材1との間に、空気が抜ける隙間3を設けることにより、加熱時の耐火材の水抜けがよく、爆裂の恐れがなく、耐火材と金属製の外皮材との熱膨張率差による耐火材の亀裂の問題がなく、耐火材の交換が容易である。
中間ストーク10において、隙間3は0.5mm以上、好ましくは1.0mm以上、特に2.0mm以上である。隙間3の上限値は特に制限はないが、余り大き過ぎると、プレキャスト耐火材1の設置安定性が低下するため、概ね5mmである。また、平面視における外皮材2とプレキャスト耐火材1間の隙間3は、全周の中の一部であってもよく、また、金属製の外皮材2とプレキャスト耐火材1間の全周に亘って形成されたものであってもよい。この中、金属製の外皮材2とプレキャスト耐火材1間の全周に亘って形成されたものが、設計のし易さ、プレキャスト耐火材1の設置安定性の点で好ましい。
また、金属製の外皮材2とプレキャスト耐火材1間の隙間3は、図1に示すように、金属製の外皮材2の内側の側部の内周面25とプレキャスト耐火材1の外側の側部の外周面15の間に亘って形成される内部の隙間3aと連続していてもよい。また、上記の如く、例えば金属製の外皮材2の内側面の略下半分で、プレキャスト耐火材1の外側面の略下半分を支持する構造の場合、金属製の外皮材2とプレキャスト耐火材1間の隙間3は、金属製の外皮材2の内側面の略上半分とプレキャスト耐火材1の外側面の略上半分で形成される隙間と連続するものとなる。
プレキャスト耐火材1は、公知の断熱材料を使用することができる。また、プレキャスト耐火材1は、不定形耐火材を適用できる。不定形耐火材としては、珪酸カルシウム質又はシリカ質を主材とし、これにアルミナセメント系結合材と水を加えて混練して得られるもの、無機質繊維とアルミナ系粉末を主材とし、これに非濡れ性向上材としてマイカ、カーボン、炭化珪素又は窒化珪素粉末を加え、シリカ又はアルミナ系の無機バインダと増粘材及び水を加えて混練して得たペースト状のものなどが挙げられる。
本発明の中間ストーク10は、プレキャスト耐火材1の外周面に断熱材が形成されていてもよい。プレキャスト耐火材1の外周面に断熱材を形成する(ライニングする)ことにより、中間ストークの断熱性を向上させることができ、溶湯の温度低下による不具合を回避することができる。また、こうした断熱材は、プレキャスト耐火材1の割れによる金属溶湯の沁み出しを防止する目止め材としても機能する。このような断熱材としては、無機繊維製フェルトやブランケットといった無機繊維集合体などが挙げられ、無機繊維としては、セラミック繊維、シリカ繊維やアルミナ繊維などが挙げられる。プレキャスト耐火材1の外周面に断熱材を形成した中間ストークであっても、平面視における金属製の外皮材2と断熱材が形成されたプレキャスト耐火材1との間に、空気が抜ける隙間3は存在し、また、金属製の外皮材2の内側の側部の内周面25とプレキャスト耐火材1の断熱材の外側の側部の外周面の間に内部の隙間3aを形成していてもよい。
また、本発明の中間ストーク10は、金属製の外皮材2とプレキャスト耐火材1間の一部、特に下半分の一部に、柔軟性を有し、加熱により膨張する加熱膨張性シートを挟み込んだ構造であってもよい。これにより、プレキャスト耐火材1の設置安定性が向上する。加熱膨張性シートは、例えば300〜400℃において膨張を開始し、厚さ方向に膨張するシートである。該膨張率は厚さ方向に対して2倍以上、好適には2〜4倍である。膨張率が当該範囲にあれば、加熱膨張性シートが介在する部分における金属製の外皮材2とプレキャスト耐火材1の隙間を防ぎ、設置安定性と断熱効果の双方を達成できる。なお、図1中、符号5は金属製の外皮材2の把持部である。
本発明の中間ストーク10において、金属製の外皮材2の内側に嵌め込んだプレキャスト耐火材1の4隅の4箇所又は対角線上にある一対の2箇所を押え板で上から固定してもよい。これにより、プレキャスト耐火材1の固定が安定する。押え板による固定方法を図3を参照して説明する。中間ストーク10の上端のひとつの隅部は、上から見た形状が略三角形状で、深さ方向に所定の寸法で切り欠き部6が形成されている。切り欠き部6は金属製の外皮材2の切り欠き部分61と、プレキャスト耐火材1の切り欠き部分62からなる。金属製の外皮材2の切り欠き部分61にはボルト孔7が形成されている(図3(A))。当該切り欠き部6の形状に嵌り込む形状の押え板8が用意される。押え板8には皿ボルト9が貫通すると共に、設置後のボルト孔7に対向する位置に貫通孔が形成されている(図3(B))。そして、押え板8を切り欠き部6に嵌め込み、ボルト締めすれば、底面の柔軟性を有するパッキン材4の反発作用により金属製の外皮材2にプレキャスト耐火材1は強く固定される(図3(C)及び(D))。
次に、本発明の中間ストークの製造方法について説明する。本発明の中間ストーク10は、金属製の外皮材2の内側に嵌め込んだ際、平面視において金属製の外皮材2とプレキャスト耐火材1との間に、空気が抜ける隙間3が形成されるような形状に予め作製されたプレキャスト耐火材1を、金属製の外皮材2の内側に嵌め込むことで作製される。
プレキャスト耐火材1は、前記本発明の中間ストーク10で説明した不定形耐火材から製造される。プレキャスト耐火材1は、金属製の外皮材2を型枠として製造するものではないため、製造方法や製造装置などが都合のよいものに決定できるため、製造の自由度が高まる。また、従来の中間ストークのように金属製の外皮材2と耐火材が一体構造の場合、製造時の加熱温度を高くすると、金属製の外皮材2が酸化したり変形するため、当該加熱温度を低く制限する必要があった。この場合、実使用時に耐火材の残留水分の蒸発や加熱収縮が生じるため、耐火物が損傷する恐れがあった。しかし、本発明の中間ストーク10の製造方法は、金属製の外皮材2を型枠として製造するものではないため、プレキャスト耐火材1を予め高温で焼成できる。このため、実使用時における耐火材の残留水分の蒸発や加熱収縮を生じることがない。また、中間ストーク10は、実質的にプレキャスト耐火材1を金属製の外皮材2に嵌め込むだけで作製できるため、製造コストを低減できる。
中間ストーク10がパッキン材4を備える場合、プレキャスト耐火材1を嵌め込む前に、パッキン材4を中間ストーク10の底面の開口部周りの所定の位置に嵌め込んでおけばよい(図4参照)。これにより、簡易な方法で中間ストーク10を製造することができる。
本発明の低圧鋳造装置20は、中間ストーク10を備えるものである。すなわち、本発明の低圧鋳造装置20は、図5に示すように、金属溶湯32が入れられた溶湯容器(ルツボ)31と、溶湯容器を密閉する炉蓋36と、炉蓋36の中央部に炉蓋36を貫通して下部の開口部が金属溶湯32内に臨むように設置されるストーク管34と、ストーク管34の上部開口と底部開口が連通するようにストーク管34の上方に設置される中間ストーク10と、中間ストーク10の上方に設置される金型35とを備えるものである。
本発明の低圧鋳造装置20において、溶湯容器31内の金属溶湯32は、図示しない加熱手段により加熱され、溶融状態となっている。また、金属溶湯32の溶湯面に図示しない手段により矢印Pで示す加圧空気の圧力を加え、この圧力作用で金属溶湯32をストーク管34および中間ストーク10の湯路を経て金型35に向けて押し上げる。なお、金型35の上部には不図示の空気抜き穴があり、そこから余分な空気が抜けるようになっている。
金型35内には、鋳造しようとする製品に対応した鋳型が配置されており、押し上げられた金属溶湯32はこの鋳型内に流れ込む。そして適当なタイミングで金型を冷却することで例えばアルミニウム鋳物などの鋳造品を得るものである。ここでは、金属溶湯を押し上げて金型に供給する低圧鋳造装置の構造を示しているが、金型35内を減圧し、その減圧作用で溶湯を吸い上げる構造のものや金型35内を減圧しつつ、正圧にて溶湯を押し上げる構造の低圧鋳造装置などもある。
本発明の低圧鋳造装置20によれば、平面視における該外皮材と該プレキャスト耐火材との間に、空気が抜ける隙間を設けたため、加熱時の耐火材の水抜けがよく、爆裂の恐れがなく、耐火材と金属製の外皮材との熱膨張率差による耐火材の亀裂の問題がなく、耐火材の交換が容易である。また、メンテナンスにおける耐火材の張替え工程がないため、張替えに伴う、金属製外皮材の損傷の恐れがない。
実施例
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
(プレキャスト耐火材の製造)
シリカ質を主材とし、アルミナセメントを結合材とする不定形耐火物に適量の水を配合して混練し、モルタルを作製した。次いで、所定形状の樹脂製成形型に前記モルタルを注型し、25℃、80%RHの環境で一昼夜養生して硬化させた。次いで、硬化後の成形物を110℃で24時間乾燥した後に600℃で12時間焼成し、図1及び図2に示す形状のプレキャスト耐火材を製造した。
シリカ質を主材とし、アルミナセメントを結合材とする不定形耐火物に適量の水を配合して混練し、モルタルを作製した。次いで、所定形状の樹脂製成形型に前記モルタルを注型し、25℃、80%RHの環境で一昼夜養生して硬化させた。次いで、硬化後の成形物を110℃で24時間乾燥した後に600℃で12時間焼成し、図1及び図2に示す形状のプレキャスト耐火材を製造した。
(中間ストークの製造(組み付け))
図1及び図2に示す形状の鋳鉄製の外皮材の底部に、外皮材の底部開口部と同形状の穴を設けた未焼成バーミキュライトを含有するセラミックファイバ製シート材(パッキン材)を配置した。該パッキン材が配置された鋳鉄製の外皮材の内側に、前記方法で製造されたプレキャスト耐火材を設置し、鉄皮材上部で且つ対角上の2隅に押さえ板を取り付けることにより中間ストークを製造した。この中間ストークは、平面視における外皮材とプレキャスト耐火材間の全周に亘って、3.0mmの隙間が形成されたものであった。
図1及び図2に示す形状の鋳鉄製の外皮材の底部に、外皮材の底部開口部と同形状の穴を設けた未焼成バーミキュライトを含有するセラミックファイバ製シート材(パッキン材)を配置した。該パッキン材が配置された鋳鉄製の外皮材の内側に、前記方法で製造されたプレキャスト耐火材を設置し、鉄皮材上部で且つ対角上の2隅に押さえ板を取り付けることにより中間ストークを製造した。この中間ストークは、平面視における外皮材とプレキャスト耐火材間の全周に亘って、3.0mmの隙間が形成されたものであった。
比較例1
図1及び図2に示す形状の鋳鉄製の外皮材の内周の全面に、未焼成バーミキュライトを含有するセラミックファイバ性シート材を有機接着剤にて貼り付けた。次いで、この鉄皮材の内部に中間ストークの内面部(内側のライニング材)を形成するための中子を配置した。次いで、実施例1で使用したモルタルを鉄皮材と中子の間に注入し、25℃、80%RHの環境で一昼夜養生して硬化させた。次いで、中子を取り除いた後、これを110℃で24時間乾燥した。この中間ストークは、平面視における外皮材とライニング材間に隙間は存在しないものであった。
図1及び図2に示す形状の鋳鉄製の外皮材の内周の全面に、未焼成バーミキュライトを含有するセラミックファイバ性シート材を有機接着剤にて貼り付けた。次いで、この鉄皮材の内部に中間ストークの内面部(内側のライニング材)を形成するための中子を配置した。次いで、実施例1で使用したモルタルを鉄皮材と中子の間に注入し、25℃、80%RHの環境で一昼夜養生して硬化させた。次いで、中子を取り除いた後、これを110℃で24時間乾燥した。この中間ストークは、平面視における外皮材とライニング材間に隙間は存在しないものであった。
(評価方法)
実際の低圧鋳造機搭載時を想定し、中間ストークの内部をガスバーナを用いて雰囲気が900℃になるまで急加熱したところ、比較例1は有機接着材に起因する白煙が生じた。また、加熱後の耐火材の状態を目視確認したところ、熱膨張差によるものと推測される亀裂と、爆裂による耐火材の脱落が確認された。一方、実施例1にて上記同様な評価を行ったところ、加熱中、加熱後とも異常は確認されなかった。
実際の低圧鋳造機搭載時を想定し、中間ストークの内部をガスバーナを用いて雰囲気が900℃になるまで急加熱したところ、比較例1は有機接着材に起因する白煙が生じた。また、加熱後の耐火材の状態を目視確認したところ、熱膨張差によるものと推測される亀裂と、爆裂による耐火材の脱落が確認された。一方、実施例1にて上記同様な評価を行ったところ、加熱中、加熱後とも異常は確認されなかった。
1 プレキャスト耐火材
2 金属製の外皮材
3 空気が抜ける隙間
4 パッキン材
5 把持部
10、103 中間ストーク
20、100 低圧鋳造装置
31 溶湯容器(ルツボ)
32 金属溶湯
34 ストーク管
35 金型
36 炉蓋
2 金属製の外皮材
3 空気が抜ける隙間
4 パッキン材
5 把持部
10、103 中間ストーク
20、100 低圧鋳造装置
31 溶湯容器(ルツボ)
32 金属溶湯
34 ストーク管
35 金型
36 炉蓋
Claims (6)
- 低圧鋳造装置に用いられる中間ストークであって、金属製の外皮材と、該金属製の外皮材の内側に該外皮材に対して着脱自在に嵌め込まれるプレキャスト耐火材とを有し、平面視における該外皮材と該プレキャスト耐火材との間に、空気が抜ける隙間を設けたことを特徴とする中間ストーク。
- 0.5mm以上の隙間が、該外皮材と該プレキャスト耐火材間の全周に亘って形成されたものであることを特徴とする請求項1記載の中間ストーク。
- 該プレキャスト耐火材の外周面に断熱材を形成したものであることを特徴とする請求項1又は2記載の中間ストーク。
- 該中間ストーク底面の開口部周りにおいて、該プレキャスト耐火材と該外皮材の間に金属溶湯の侵入を防止するパッキン材を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の中間ストーク。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の中間ストークを備えることを特徴とする低圧鋳造装置。
- 金属製の外皮材の内側に嵌め込んだ際、平面視において該外皮材と該プレキャスト耐火材との間に、空気が抜ける隙間が形成されるような形状に予め作製されたプレキャスト耐火材を、金属製の外皮材の内側に嵌め込むことで作製されることを特徴とする低圧鋳造装置に用いられる中間ストークの製造方法。
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