JP5255757B2 - コンパクト容器用半透明模様付成形体の製法およびそれによって得られるコンパクト容器用半透明模様付成形体 - Google Patents

コンパクト容器用半透明模様付成形体の製法およびそれによって得られるコンパクト容器用半透明模様付成形体 Download PDF

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Description

本発明は、成形面の少なくとも一部に半透明模様を有するコンパクト容器用半透明模様付成形体の製法およびそれによって得られるコンパクト容器用半透明模様付成形体に関するものである。
化粧料を収容したコンパクト容器や口紅容器等には、単に機能性だけでなく、見栄えがよい、商品イメージを反映したデザインである、といった意匠性も要求される。このような要求に応える技術として、例えば、透明素材からなる容器の内表面に金属メッキ層による光沢を付与したもの(特許文献1参照)や、容器表面にパール光沢を付与したもの(特許文献2参照)があげられる。また、最近は、メタリック調の光沢を有しながら内側から見ると半透明になっているハーフミラー層を備えた容器(特許文献3参照)も提案されている。
特開2000−129448公報 特開平11−981号公報 特開2003−310343公報
ところで、最近、中が透けて見える仕様になっている商品が、「スケルトン仕様」として人気を博しており、化粧料容器においても、蓋全体が着色透明になっていたり、着色層を一部切り欠いて透かし模様を付与したものが多く出回っている。しかし、上記特許文献3においても記載されているように、例えばコンパクト容器の場合、蓋の内側に鏡を取り付けたものが多いため、あからさまに中が透けてみえると、上記鏡の取り付け部が表側に透けて美観を損なうという問題がある。
そこで、ある程度中が透け、軽やかな雰囲気を醸して興趣に富むものでありながら、中がはっきりとは見えない、半透明の模様領域(全面が半透明の場合も「半透明模様」という)を設ける技術について、関心が高まっている。
このような半透明模様は、例えば、成形体を透明プラスチックで成形し、その成形面に、蒸着量を制限する特殊な条件下で金属蒸着を行うことにより得ることができる。また、このようなハーフ蒸着膜を転写層として備えた転写シートを用いて、透明プラスチック成形体の所定面にこれを転写することにより、目的とする半透明模様を得ることができる。
しかしながら、上記ハーフ蒸着膜を得るには、蒸着条件のコントロールが容易でなく、目的とする透明度のものを簡単に得ることができないという問題がある。また、より印象的な模様をつくるために、半透明部分と非透明部分を組み合わせたり、さらには、これらに凹凸模様や着色模様を組み合わせたりする場合、模様付与のための工程数が多くなり、煩雑な手間を要するという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、非常に簡単に半透明模様を形成することができ、しかも上記半透明模様を構成する部分を長期にわたって美麗に維持することのできる、優れたコンパクト容器用半透明模様付成形体の製法と、それによって得られるコンパクト容器用半透明模様付成形体の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、金型を用い樹脂材料を射出成形してなる透明部材からなり、上記金の賦形用凹凸部を転写することによって、多角錘形状もしくは多角錘台形状の凹部または凸部を複数組み合わせてなる凹凸模様が付与された成形面と、上記成形面の表面もしくは裏面の少なくとも一部に形成された金属薄膜層とを有する成形体を準備し、上記金属薄膜層のうち、上記凹凸模様を構成する少なくとも一部の凹部または凸部を囲う領域Aに対し、レーザ光を断続照射しながら走査し、上記領域Aの金属薄膜層を微細な間隔で照射除去することにより、上記領域Aを半透明にするとともに、この領域Aで囲われた、上記凹凸模様を構成する少なくとも一部の凹部または凸部を非透明な光沢部として残すようにしたコンパクト容器用半透明模様付成形体の製法を第1の要旨とする。
また、本発明は、そのなかでも、特に、上記レーザ光の断続照射によって形成される照射除去部が、幅25〜100μmの微細な線状もしくは点状となり、互いに隣り合う照射除去部の間隔が50〜500μmとなるよう設定されているコンパクト容器用半透明模様付成形体の製法を第2の要旨とする。
さらに、本発明は、上記第1の要旨である製法によって得られる成形体であって、金型を用い樹脂材料を射出成形してなる透明部材からなり、上記金の賦形用凹凸部を転写することによって、多角錘形状もしくは多角錘台形状の凹部または凸部を複数組み合わせてなる凹凸模様が付与された成形面と、上記成形面の表面もしくは裏面の少なくとも一部に形成された金属薄膜層とを有し、上記金属薄膜層のうち、上記凹凸模様を構成する少なくとも一部の凹部または凸部を囲う領域Aが、走査されるレーザ光の断続照射によって微細な間隔で照射除去されて半透明になっているとともに、この領域Aで囲われた、上記凹凸模様を構成する少なくとも一部の凹部または凸部が非透明な光沢部として残されているコンパクト容器用半透明模様付成形体を第3の要旨とする。
そして、本発明は、上記レーザ光の断続照射によって形成される照射除去部が、幅25〜100μmの微細な線状もしくは点状であり、互いに隣り合う照射除去部の間隔が50〜500μmであるコンパクト容器用半透明模様付成形体を第4の要旨とする。
なお、本発明において、「透明」、「半透明」、「非透明」の各透明度は、光透過率等の数値で限定されるものではなく、同一平面上に形成されたそれぞれの領域が、互いに、他の領域の透明度と異なると認識される程度に透明度に差があれば足りる。互いの透明度の差によって、意識的に模様が付与されていることが視認されればよいからである。
本発明は、本来、一定の領域を凹状に除去加工したり、穴あけ加工するのに用いられていたレーザ光照射を、透明成形体表面(裏面)に形成された金属薄膜層に対し、微細な間隔で断続的に行うことにより、ごく微細な照射除去部を多数分散形成して、その面を半透明にするようにしたものである。この製法によれば、半透明模様を、求める透明度で、非常に簡単に形成することができる。しかも、レーザ光照射領域を、予め設定しておけば、その半透明模様の形成領域を、高精度で繰り返し再現することができ、作業効率が高い。そして、金属薄膜層による非透明部と半透明部、さらには、半透明部と、完全に金属薄膜層を除去した透明部、といった透明度の異なる領域を組み合わせることによって、さまざまな印象の模様を付与することができ、興趣に富むデザインのコンパクト容器用半透明模様付成形体を得ることができる。
特に、上記金属薄膜層の形成面もしくはその対峙面に凹凸模様が付与されており、その凹凸模様を構成する少なくとも一部の凹部または凸部を囲う領域が、上記特殊な方法で半透明になっているため、非透明な光沢部として残された凹部または凸部における金属薄膜層の光沢面と、これを囲う半透明部との対比によって、とりわけ興趣に富む外観が得られるようになっている。
そして、本発明のなかでも、特に、上記レーザ光の断続照射によって形成される照射除去部を、幅25〜100μmの微細な線状もしくは点状とし、互いに隣り合う照射除去部の間隔を50〜500μmとなるよう設定したものは、完全に透明な部分と、完全に非透明な部分との中間の、好ましい透明度の半透明模様を得ることができ、好適である。
また、本発明の製法によって得られるコンパクト容器用半透明模様付成形体は、長期にわたって、その表面に付与された半透明模様が良好な状態を維持するものであり、付加価値の高い商品となる。しかも、上記半透明模様部分と他の部分に殆ど高低差がなく、手触りがよいという利点を有する。
つぎに、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明を実施するための最良の形態であるコンパクト容器の斜視図であり、図2は、そのX−X′断面図である。これらの図において、1は本体部で、その内側の向かって左側に設けられた凹部2には、ファンデーション等の化粧料が収容保持されるようになっている。また、向かって右側に設けられた凹部3には、化粧料を肌に塗布するためのパフが収容保持されるようになっている。
そして、上記本体部1の上部開口を蓋する蓋体4は、その分解斜視図である図4に示すように、蓋枠体6と、その上面全面に貼着されるホログラム箔7と、上記ホログラム箔7が貼着された蓋枠体6の上面に接合一体化される蓋板8とで構成されている。
上記蓋枠体6の後端部には、下向きにヒンジ部6aが突設されており、このヒンジ部6aが本体部1の後端部を係合することにより、図1において鎖線で示すように、蓋体4が上方に開くようになっている。また、上記蓋枠体6の内側面には、鏡5が貼着されている(図2参照)。
上記蓋板8は、透明アクリル樹脂成形体からなる透明部材で構成されており、裏面にアルミニウム薄膜層9を有し表面からみて光沢を有する非透明の光沢部10と、同じく上記アルミニウム薄膜層9を有し、そのアルミニウム薄膜層9が後述する特殊な方法によって断続的に除去されて半透明に見える半透明部11の2つの領域が設けられている。そして、上記光沢部10と半透明部11にまたがって、正六角錐台形状の大小の凹部と、正六角錐形状の大小の凹部とを組み合わせてなる凹凸模様Pが付与されており、この凹凸模様Pを構成する凹部のうち、半透明部11に設けられた比較的大きな正六角錐台形状の凹部内のアルミニウム薄膜層9は除去されずにそのまま残され、小さい凹部P′は、他の半透明部11と同様、その凹部内が断続的に除去されて、半透明になっている。
上記半透明部11は、例えばつぎのようにして得ることができる。すなわち、まず、蓋板8を賦形するための金型を用意する。この金型の、蓋板8の裏面を賦形する側の面には、大小の正六角錐台形状の凹部と正六角錐形状の凹部で構成された凹凸模様を転写するための凹凸部も設けられている。そして、上記金型の、蓋板8の裏面を賦形する側に、アルミニウム箔の転写シートを配置させた状態で金型を閉じ、樹脂材料を射出することにより成形を行う(インモールド成形)。これにより、図3(a)に示すように、蓋板8の裏面側へのアルミニウム薄膜層9の一体化と、凹凸模様Pが付与された蓋板8の賦形を、同時に行うことができる。ただし、この状態では、凹凸模様Pが付与された蓋板8の裏面全体が、アルミニウム薄膜層9で被覆されている。
そこで、図3(b)に示すように、上記アルミニウム薄膜層9のうち、半透明部11にしようとする領域のアルミニウム薄膜層9を、レーザ光の照射によって断続的に気化除去することにより、上記領域内に、アルミニウム薄膜層9が除去された、微細な照射除去部T(蓋板8の透明樹脂が露出する透明部分)を緻密な間隔で分散形成し、半透明部11を得ることができる。ただし、凹凸模様Pのうち、比較的大きいものの凹部内のアルミニウム薄膜層9は、美観上残している。
なお、上記のレーザ光の照射には、従来から金属加工等に用いられるNd:YAGレーザ等を用いることができる。そして、上記アルミニウム薄膜層9等の薄膜層を除去する加工方法、加工条件は、用いるレーザ装置、除去対象となる薄膜の種類等に応じて適宜に選択することができる。
上記レーザ光照射による半透明部11の形成について、より詳細に説明する。すなわち、通常、レーザ光の照射は、目的とする領域に対し、レーザ光の連続的な照射、もしくは断続的な照射の繰り返しによって、目的とする領域内を完全に凹状に気化除去して凹形状を付与したり切欠き穴を形成したりするものであるが、本発明では、図5に示すように、半透明予定部に対し、レーザ光(矢印Lで示す)を断続的に照射しながら、太矢印Mで示す方向に走査する。これにより、半透明予定部のアルミニウム薄膜層9が、図6(a)に示すように、所定の幅Wで、断続的に走査方向に除去されて、多数の微細な照射除去部Tが形成される。そして、このレーザ光照射の走査方向を、小ピッチずつずらしながら断続照射を繰り返すことにより、半透明部11を得ることができる。
ただし、上記レーザ光による照射除去部Tは、図6(a)に示すような長方形の他、同図(b)に示すような線状であってもよい。また、ごく微小な点々であってもよい。そして、上記半透明部11が、光沢部10等の非透明部に比べて、明らかに光透過率が高く、反対側が透けて「半透明」であることが明確に認識できるようにするには、上記照射除去部Tの幅Wを、25〜100μmに設定し、隣り合う照射除去部Tの間隔Sを、縦、横等の方向に関係なく、50〜500μmに設定することが好適である。すなわち、上記照射除去部Tの幅Wおよび互いの間隔Sが上記範囲を外れると、レーザ光照射の制御が困難になったり、半透明性が乏しくなったりするおそれがあり、好ましくない。
このようにして得られた半透明部11を表面側から見ると、図7に示すように、蓋板8の裏面側から付与された大小の正六角錘台形状の凹部からなる凹凸模様Pが、あたかも花が並んだような模様になっており、各凹部内のテーパのある6つの側面と底面が、それぞれ裏面のアルミニウム薄膜層9によって光沢が与えられ、しかも各面の光沢面が、それぞれ異なる向きに光を反射するため、興趣に富む。そして、その周囲の部分が、上記凹凸模様Pおよび光沢部10(図1参照)とは全く印象の異なる半透明になっているため、両者の対比によって、光沢部分がより鮮明に見える。
そして、上記半透明部11が形成された蓋板8は、前記ホログラム箔7が貼着された蓋枠体6と接合一体化されている(図1、図4参照)。なお、上記接合は、上記ホログラム箔7の上面もしくは蓋板8の裏面に、上記半透明部11と重ならないよう接着剤を塗布したり、接着テープ等を用いることによって行われる。もちろん、両者に係合部を設けて互いに係合させることにより、両者を接合一体化しても差し支えない。
この構成によれば、上記蓋板8の半透明部11から、その下のホログラム箔7が透けて見え、しかも、半透明部11に形成された微細な照射除去部Tによって、上記ホログラム箔7による虹色の光が微妙な陰影を伴うため、従来にない、美麗な印象を与える。そして、上記半透明部11の、アルミニウム薄膜層9で被覆された凹凸模様Pも、その光沢ある凹部内の反射面によって、非常に立体的な光沢模様となる。一方、光沢部10は、滑らかな光沢感があり、この光沢面と、上記ホログラム箔7を透かした特殊な半透明部11の対比によって、非常に興趣に富む外観の蓋体4となる。
そして、上記半透明部11と光沢部10とは、透明な蓋板8の裏面側から形成されており、蓋板8の表面自体は、本来の平滑性が維持されているため、これらの模様が経時的に摩耗・損傷したり汚れたりすることがない。また、上記半透明部11は、レーザ光の照射によって、簡単に形成することができ、大きなコストアップや製造ロットの制約につながりにくいという利点を有する。しかも、半透明部11の透明度や形成領域のコントロールが容易で、目的の品質のものを、高い精度および高い作業効率で製造することができるという利点を有する。
さらに、上記蓋板8の裏面は、半透明部11において微細な照射除去部Tが多数形成されているものの、その照射除去部Tの周囲には、ごく細いアルミニウム薄膜層9が残っているとともに、光沢部10では、アルミニウム薄膜層9がそのまま形成されており、さらに、ホログラム箔7が貼着された蓋枠体6と接合一体化されているため、これらの各部材の厚みを比較的薄く設定しても、蓋体4の全体としては、高い強度を得ることができ、この部分を、薄くコンパクトなデザインにすることができる。
なお、上記の例において、蓋板8を構成する透明部材は、従来から容器等の成形品に用いられる透明部材であれば、どのようなものであってもよく、アクリル樹脂の他、例えば、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリカーボネート等があげられる。そして、その透明な成形面の裏面に形成されたアルミニウム薄膜層9を断続的に除去して半透明にするためには、透明でなければならないが、無色である必要はなく、多少着色されていても、反対側が透けて見えるものであれば差し支えはない。
また、上記蓋板8の裏面に一体的に形成される上記アルミニウム薄膜層9は、インモールド成形の他、予め凹凸模様が形成された蓋板8の裏面に、蒸着、スパッタリング、メッキ、ホットスタンプ等によって、上記凹凸模様と一体的にアルミニウム薄膜層9を形成することもできる。
そして、本発明において、蓋板8の裏面に形成される薄膜層は、上記の例のように、アルミニウムに限らず、ステンレス等を用いてもよい。ただし、強度や薄膜層形成面の平滑性維持の点から、金属薄膜を用いることが必要である。
なお、上記の例では、凹凸模様Pを構成する各凹部の形状を、正六角錐形状や正六角錐台形状にしたが、これは、凹部の各側面が互いに向きの異なるテーパ面となり、光の反射が複雑になって立体的な印象が強くなることを考慮したものである。このように、多角錘形状や、多角錘台形状にすると、その凹部各面が、裏面側のアルミニウム薄膜層9によって互いに異なる向きに反射する光沢面となり、興趣に富む凹凸模様Pが得られる。
なお、上記の例のように、蓋板8の裏面側から凹部形状を付与するのではなく、表側から凹部形状を付与してもよい。あるいは、図8に示すように、表側に、凸形状による凹凸模様Qを付与するようにしても差し支えない。
また、本発明の参考の形態においては、蓋板8に凹凸模様P(Q)を形成せず、金属薄膜層で表面もしくは裏面が被覆された非透明部(前記の例の光沢部10に相当)と、上記の例のようにレーザ光の断続照射によって上記金属薄膜層が微細に分布除去された半透明部11と、もともと金属薄膜層が形成されていないか、完全に金属薄膜層が除去されて透明部材が露出した透明部とが、適宜の配置で組み合わせられて模様が付与されたものであってもよい。
例えば、図9(a)は、蓋板8の表面に、非透明部10′と半透明部11とを組み合わせた模様が形成されている例である。他の構成は、前記の例と同様であり、その説明を省略する(以下同じ)。
また、図9(b)は、蓋板8の全面が、半透明部11で形成されている例である。これものも、半透明模様といえるが、さらに変化をつけたい場合は、この半透明部11を形成する際、レーザ光照射の断続の間隔を適宜変化させることにより、透明度が場所ごとに異なるようにして、濃淡のあるグラデーション模様をつけることができる。
さらに、図10(a)は、半透明部11と、完全に透明な透明部20とを組み合わせた模様が形成されている例、同図(b)は、非透明部10′と、半透明部11と、透明部20とが組み合わせられている例である。これらの模様も、レーザ光照射による金属薄膜層の除去パターンを、適宜にコントロールすることにより、簡単に得ることができる。
また、前記の例では、半透明部11から透かして見える下の面(蓋枠体6の上面、図2、図4参照)に、ホログラム箔7を貼着して、これを半透明部11から透かして見せるようにしているが、蓋枠体6と蓋板8の間に、ホログラム箔7を挟み込むだけであっても差し支えない。あるいは、上記ホログラム箔7を、蓋板8の、アルミニウム薄膜層9が形成された裏面側に、直接貼着するようにしてもよい。この場合、蓋体4を、蓋枠体6と蓋板8の2つの部材に分ける必要がなく、単一の部材にすることができる。
また、ホログラム箔7に代えて、オーロラ調シートやオパール調シートといった、見る角度によって色調の変わる光沢シートを用いるようにしても、同様の効果を得ることができる。さらに、これらの光沢シートに代えて、単なる着色シートを用いてもよい。なお、上記着色シートを貼着するのに代えて、着色塗料を塗工して着色層を形成するようにしてもよい。あるいは、ホログラム箔7や着色シートを用いたり、着色層等を形成したりすることなく、半透明部11から、その下の部材自体の色や、容器に収容される内容物の色を見せるようにしても差し支えない。
なお、上記ホログラム箔7や着色シートを用いる場合、これらを、蓋板8の裏面側に直接当てるのではなく、一定の空間を隔てて対峙させるようにしてもよい。例えば、図11に示すように、前記の例と同様、半透明部11が形成された蓋体4′と、中蓋30とを有するコンパクト容器等において、この中蓋30の上に、上記ホログラム箔7や着色シート等を挟むだけでも、前記の例と同様の効果を得ることができる。また、図12に示すように、上記中蓋30の上面に、直接ホログラム箔7や着色シートを貼着したり、着色層を形成したりしても差し支えない。
さらに、前記の例では、蓋板8の裏面側にアルミニウム薄膜層9を形成したが、アルミニウム薄膜層9等の金属薄膜層を、蓋板8の表面側に形成し、この金属薄膜層に、表面側からレーザ光の断続照射を行い、その少なくとも一部の特定領域を、半透明部11にすることもできる。
本発明の一実施例の斜視図である。 図1のX−X′断面図である。 (a)は上記実施例における凹凸模様の形成方法の説明図、(b)は上記実施例における半透明部の形成方法の説明図である。 上記実施例における蓋体の分解斜視図である。 上記実施例における半透明部の形成方法の詳細説明図である。 (a)は上記実施例における半透明部の説明図、(b)はその変形例の説明図である。 上記実施例における蓋板の説明図である。 本発明の他の実施例における蓋板の説明図である。 (a)、(b)は、それぞれ本発明の参考例における蓋板の説明図である。 (a)、(b)は、それぞれ本発明の他の参考例における蓋板の説明図である。 本発明の他の実施例の説明図である。 本発明のさらに他の実施例の説明図である。
4 蓋体
10 光沢部
11 半透明部

Claims (4)

  1. 金型を用い樹脂材料を射出成形してなる透明部材からなり、上記金の賦形用凹凸部を転写することによって、多角錘形状もしくは多角錘台形状の凹部または凸部を複数組み合わせてなる凹凸模様が付与された成形面と、上記成形面の表面もしくは裏面の少なくとも一部に形成された金属薄膜層とを有する成形体を準備し、上記金属薄膜層のうち、上記凹凸模様を構成する少なくとも一部の凹部または凸部を囲う領域Aに対し、レーザ光を断続照射しながら走査し、上記領域Aの金属薄膜層を微細な間隔で照射除去することにより、上記領域Aを半透明にするとともに、この領域Aで囲われた、上記凹凸模様を構成する少なくとも一部の凹部または凸部を非透明な光沢部として残すようにしたことを特徴とするコンパクト容器用半透明模様付成形体の製法。
  2. 上記レーザ光の断続照射によって形成される照射除去部が、幅25〜100μmの微細な線状もしくは点状となり、互いに隣り合う照射除去部の間隔が50〜500μmとなるよう設定されている請求項1記載のコンパクト容器用半透明模様付成形体の製法。
  3. 請求項1記載の製法によって得られる成形体であって、金型を用い樹脂材料を射出成形してなる透明部材からなり、上記金の賦形用凹凸部を転写することによって、多角錘形状もしくは多角錘台形状の凹部または凸部を複数組み合わせてなる凹凸模様が付与された成形面と、上記成形面の表面もしくは裏面の少なくとも一部に形成された金属薄膜層とを有し、上記金属薄膜層のうち、上記凹凸模様を構成する少なくとも一部の凹部または凸部を囲う領域Aが、走査されるレーザ光の断続照射によって微細な間隔で照射除去されて半透明になっているとともに、この領域Aで囲われた、上記凹凸模様を構成する少なくとも一部の凹部または凸部が非透明な光沢部として残されていることを特徴とするコンパクト容器用半透明模様付成形体。
  4. 上記レーザ光の断続照射によって形成される照射除去部が、幅25〜100μmの微細な線状もしくは点状であり、互いに隣り合う照射除去部の間隔が50〜500μmである請求項3記載のコンパクト容器用半透明模様付成形体。
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