JP5252950B2 - サイプの形成方法及び空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

サイプの形成方法及び空気入りタイヤの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、トレッドの陸部に設けられる溝幅の極めて狭い周方向サイプの形成方法と、この周方向サイプを備えた空気入りタイヤに関するものである。
従来、冬用タイヤとして、トレッドの陸部にタイヤ周方向に沿って延長する深さの浅い(2mm〜7mm程度)周方向サイプを設けて雪上グリップを向上させた空気入りタイヤが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
サイプは、一般に、成型された生タイヤを加硫成形するための金型内面に金属製の薄い刃物(サイピングブレード)を設置し、このブレードに上記金型内で熱せられたトレッドゴムを所定の圧力で押しつけることによって形成される。
サイプは、トレッド表面の陸部を更に分断することで接地面に多数のエッジを出現させ、このエッジにより路面をグリップする(エッジ効果)ために設けられたもので、これにより、雪上でのトラクション性能を確保することができる。
一方、加硫成形したタイヤに後からナイフなどで浅い周方向サイプを形成する方法は、現在では殆ど行われていないが、タイヤ幅方向に延長する横サイプについては、表面にナイフの刃が取り付けられた平板状底板もしくは円柱状のドラムに、車両に装着したままのタイヤを圧接しながら回転させて、タイヤ幅方向の一端から他端まで連続する横サイプを形成する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平3−010911号公報 特開2007−106258号公報 特開平2−265733号公報
しかしながら、加硫成形時にサイピングブレードを用いて形成したサイプは、上記ブレードの厚みにより規制される溝幅(0.3mm〜2mm程度)を有しているため、溝幅が大きくなると、上記サイプにより分断された陸部の剛性が低下してしまうといった問題点があった。また、0.2mm以下の極めて狭いサイプを作製することが困難であった。
また、上記車両に装着したタイヤをナイフの刃が取り付けられた平板状底板もしくは円柱状のドラムで回転させる方法では、タイヤに荷重がかかった状態であるので、ナイフの当たる面の陸部は変形している。したがって、精度が要求されない横サイプの形成は可能であるが、形成するサイプが周方向サイプである場合には、サイプ形成箇所の位置決めが極めて難しく、ナイフをタイヤ周方向に沿ってスムースに移動させることが困難であるといった問題点がある。
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、タイヤトレッド表面に、極めて狭い溝幅の周方向サイプを精度よくかつ容易に形成する方法と、極めて狭い溝幅の周方向サイプを備えた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本願の請求項1に記載の発明は、トレッド表面にタイヤ周方向に沿って伸びるように形成された複数本の周方向溝と、これら周方向溝により区画された陸部とを備えた空気入りタイヤと切削刃とを相対的に移動させるとともに、上記陸部の表面に上記切削刃を押し付けて上記陸部の表面にタイヤ周方向に延長するサイプを形成する方法であって、上記周方向溝に、少なくとも内周側が当該周方向溝内に挿入されて上記陸部のタイヤ幅方向への変位を規制する規制部材を挿入した状態で、上記空気入りタイヤを回転させて上記サイプを形成するようにしたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、トレッド表面にタイヤ周方向に沿って伸びるように形成された複数本の周方向溝と、これら周方向溝により区画された陸部とを備えた空気入りタイヤと切削刃とを相対的に移動させるとともに、上記陸部の表面に上記切削刃を押し付けて上記陸部の表面にタイヤ周方向に延長するサイプを形成する方法であって、上記周方向溝に少なくとも一部が当該周方向溝内に挿入されるガイド部材を、上記切削刃のタイヤ幅方向の両側(例えば、タイヤ幅方向が上,下方向なら上側と下側)に、その間隔が当該サイプが形成される陸部の幅に等しい間隔で配置し、これらのガイド部材と上記切削刃とをタイヤ径方向に移動させて、サイプを形成する陸部のタイヤ幅方向両側の周方向溝に上記ガイド部材をそれぞれ挿入するとともに、上記陸部の表面に上記切削刃を押しつけながら、上記空気入りタイヤを回転させて上記サイプを形成したことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のサイプの形成方法であって、加硫工程終了後の空気入りタイヤを回転台に搭載して回転させながら冷却するタイヤ冷却工程にて、上記サイプを形成するようにしたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のサイプの形成方法であって、上記空気入りタイヤをリムに装着して所定の内圧に空気を充填してから、上記陸部の表面に切削刃を押しつけて上記サイプを形成することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、トレッド表面にタイヤ周方向に沿って伸びるように形成された複数本の周方向溝と、これらの周方向溝により区画された陸部と、上記陸部の表面に形成されたタイヤ周方向に延長するサイプとを備えた空気入りタイヤの製造方法であって、上記サイプ請求項1〜請求項4のいずれかに記載のサイプの形成方法により形成することを特徴とするものである。
本発明によれば、トレッド表面に形成された複数本の周方向溝と、これらの周方向溝により区画された陸部とを備え空気入りタイヤの表面にタイヤ周方向に延長するサイプを形成する際に、上記空気入りタイヤと切削刃とを相対的に移動させるとともに、上記周方向溝に、請求項1に記載の規制部材や請求項2に記載のガイド部材を挿入して、サイプを形成する陸部のタイヤ幅方向への変位を規制しながら上記陸部の表面に上記切削刃を押しつけて上記サイプを形成するようにしたので、サイプの軌跡のタイヤ周方向からのずれを確実に抑える。したがって、溝幅の極めて狭い周方向サイプを容易にかつ精度良く形成することができる。
このとき、加硫工程終了後の空気入りタイヤを回転台に搭載して回転させながら冷却するタイヤ冷却工程にて、上記サイプを形成するようにすれば、タイヤの冷却とサイプの形成を一つの工程で行えるので、生産効率を向上させることができる。
また、上記空気入りタイヤを、リムに装着し、所定の内圧の空気を充填した状態にしておけば、切削刃の押し付けによるトレッドの変形を抑えることができるので、周方向サイプを更に精度良く形成することができる。
また、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のサイプの形成方法により形成されたサイプは溝幅が極めて狭いので、上記サイプが形成されている陸部の剛性低下を大幅に抑えることができる。したがって、上記のようなサイプが形成された空気入りタイヤを車両に搭載すれば、雪上における制・駆動性能(ブレーキ性能、トラクション性能)を向上させることができるとともに、雪上ハンドリング性能についても向上させることができる。
以下、本発明の最良の形態について、図面に基づき説明する。
図1(a),(b)は、本発明の最良の形態に係る周方向サイプの形成方法を示す図で、加硫工程終了後のタイヤ10Zを低速で回転させながら冷却する冷却工程において、上記タイヤ10Zのトレッド11表面に切削刃21を押しつけて、上記トレッド11表面に形成された陸部に周方向サイプ1を形成する。
上記切削刃としては、図2(a)に示すような、タイヤ周方向に平行な方向に延長する刃先21aを有する切削刃21Aを用いてもよいが、本例では、図2(b)に示すような、タイヤ周方向に平行に延長する深さ規制部21mと、この深さ規制部21mから斜め方向に延長してタイヤ表面側に逃げる斜面部21nとを備えた刃先21bを有する切削刃21を用いている。上記切削刃21は、上記斜面部21nがあるため、切削時の抵抗が小さいので、精度の面でも耐久性の面でも上記切削刃21Aよりも有利である。
図3は、周方向サイプ形成前のタイヤ10Zのトレッドパターンの一例を示す図で、12(12a〜12c)はタイヤ周方向に沿って延びるように形成された周方向溝、12dは上記周方向溝12よりも溝幅の狭いタイヤ周方向に沿って延びる副溝、13はタイヤ幅方向端部側の周方向溝12a,12cからタイヤ幅方向外側方向にタイヤ周方向に沿って延びるショルダー横溝、14はタイヤ幅方向端部側の周方向溝12aとタイヤ幅方向中央部に位置する周方向溝12bとにより区画される第1の陸部、15は上記周方向溝12bとタイヤ幅方向端部側の周方向溝12cにより区画される第2の陸部で、上記副溝12dは上記第2の陸部15をタイヤ幅方向に分断するように形成されている。
また、16aは上記第1の陸部14に設けられた両端が上記周方向溝12a,12bにそれぞれ開口する、タイヤ周方向に交差する方向に延長する両側開放型のラグ溝、16bは上記第2の陸部15に設けられた、一端が上記周方向溝12bに開口し、他端が第2の陸部15の内部で終端する、タイヤ周方向に交差する方向に延長する片側開放型のラグ溝、17はタイヤ幅方向端部側の周方向溝12a,12cとショルダー横溝13とにより区画されるショルダーブロック、18は上記第1及び第2の陸部14,15及びショルダーブロック17の表面に形成された、タイヤ周方向と交差する方向に延長する横サイプである。以下、上記第1及び第2の陸部14,15とショルダーブロック17とを陸部19という。
次に、本発明による周方向サイプ1の形成方法について説明する。
まず、図1(a)に示すように、加硫工程終了後のタイヤ10Zに設けられた周方向溝12a〜12cに複数個の規制部材2を取り付けた後、図1(b)に示すように、上記タイヤ10Zを回転台3の所定の位置に載せ、図示しないモータを駆動して上記回転台3を回転させることにより、上記タイヤ10Zを低速回転させながら徐冷する。なお、冷却は強制冷却ではなく、自然冷却による徐冷とすることが好ましい。これにより、切削作業中もタイヤ10Zの温度すなわちトレッドゴムの硬度が変わらないので、周方向サイプ1を精度よく形成することができる。
そして、上記回転台3の近傍に予め設置されたサイプ形成冶具20を用いて、上記タイヤ10Zの陸部19の表面に、タイヤ周方向に延長する周方向サイプ1を形成する。なお、タイヤ10Zの回転速度としては、作業効率を考慮すると、1rps以上とすることが好ましい。また、上記回転速度が20rpsを超えると、トレッドゴムの切削刃21へ抵抗が大きくなって、切削刃21がスムースに移動できなくなるので、タイヤ10Zの回転速度としては、1rps〜20rpsの範囲とすることが好ましい。
上記規制部材2は、内周側の形状がそれぞれ上記周方向溝12a〜12cの形状と同じ形状を有する円弧状の部材で、本例では、上記円弧の円周角を60°とし、6個の規制部材2を用いて、上記第1及び第2の陸部14,15のタイヤ幅方向の両側面と、ショルダーブロック17の周方向溝12a,12c側の側面とを規制する。この規制部材2の材質としては、樹脂や金属・合金を用いることができる。また、トレッドゴムの硬度よりも高い硬度のゴム部材を用いてもよい。
上記サイプ形成冶具20は、複数本(ここでは、5本)の鋭利な切削刃21と、これらの切削刃21を支持する支持部材22と、この支持部材22を回転台3の方向にスライドさせるスライド機構23を備えた基台24とを備えている。上記切削刃21の刃厚は、形成する周サイプ1の溝幅にほぼ等しい。ここでは、上記切削刃21の刃厚を0.1mmとした。
なお、図1(b)に示すように、上記切削刃21の切削方向は同図のx方向で示すタイヤ周方向で、突き出し方向(長さ方向)は同図のy方向で示すタイヤ径方向で、厚み方向は同図のz方向で示すタイヤ幅方向である。
本例では、上記切削刃21を上記タイヤ10Zの陸部19の表面に、タイヤの中心軸でもある回転軸Jとは直行する方向に押しつけながら当該タイヤ10Zを低速回転させて、上記陸部19表面を切削する。これにより、図4に示すような、陸部19表面に溝幅の狭い5本の周方向サイプ1が形成された空気入りタイヤ10を得ることができる。
上記タイヤ10Zは、加硫直後のトレッド11のゴムの温度が高い状態、すなわち、ゴムが柔らかい状態にあるので、上記切削刃21を上記陸部19の表面に押しつけたときに、上記切削刃21の先端が所定の深さ(例えば、1mm〜溝深さの70%程度)まで容易に入り込むことができるとともに、上記切削刃21とタイヤ10Zとがスムースに相対移動しやすいので、溝幅の極めて狭い周方向サイプ1を容易に形成することができる。
また、本例では、規制部材2を用いて上記第1及び第2の陸部14,15のタイヤ幅方向の両側面と、ショルダーブロック17の周方向溝12a,12c側の側面とを規制するようにしているので、タイヤ10Zが一周した時に、上記周方向サイプ1の軌跡がずれることがない。したがって、周方向サイプ1を精度良く形成することができる。
このようにした得られた溝幅の極めて狭い周方向サイプ1を備えた空気入りタイヤ10は、上記周方向サイプ1によるエッジ効果を保持しつつ、ブロック剛性の低下を大幅に抑制することができるので、雪上ハンドリング性能の向上を図ることができるとともに、雪上における制・駆動特性(雪上ブレーキ性能、雪上トラクション性能)も向上する。
このように、本最良の形態によれば、加硫工程終了後のタイヤ10Zに設けられた周方向溝12a〜12cに複数個の規制部材2を取り付けた後、上記タイヤ10Zを回転台3に載せて低速回転させるとともに、基台24上に上記タイヤ10Z方向にスライド可能に取付けられた支持部材22に鋭利な切削刃21を装着し、上記切削刃21を上記タイヤ10Zの陸部19の表面に、回転軸Jとは直行する方向に押しつけて陸部19表面を切削するようにしたので、上記切削刃21の先端を所定の深さまで容易に入り込ませることができるとともに、上記切削刃21が上記タイヤ10Zに対して相対的にスムースに移動しやすいので、溝幅の極めて狭い周方向サイプ1を容易に形成することができる。
また、陸部19に溝幅の狭い周方向サイプ1を形成することにより、エッジ効果を保持しつつ、ブロック剛性の低下を大幅に抑制することができるので、空気入りタイヤ10の雪上性能を向上させることができる。
なお、上記最良の形態では、円弧状の規制部材2を用いて、上記第1及び第2の陸部14,15のタイヤ幅方向の両側面と、ショルダーブロック17の周方向溝12a,12c側の側面とを規制したが、図5に示すように、サイプ形成冶具20側にガイド部材4を設けてもよい。このガイド部材4は、上記支持部材22の切削刃21の取付け位置の上,下、すなわち、タイヤ幅方向の両側に、当該周方向サイプ1が形成される陸部の幅に等しい間隔で取付けられる板状の部材で、上記ガイド部材4のタイヤ10Z側の形状はそれぞれ当該陸部を区画する周方向溝に嵌め込み可能な形状を有している。これにより、上記ガイド部材4と上記切削刃21とを取り付けた支持部材22をタイヤ10Z側に移動させて、上記ガイド部材4の先端側を上記周方向溝にそれぞれ挿入すれば、上記第1及び第2の陸部14,15のタイヤ幅方向の両側面と、ショルダーブロック17の周方向溝12a,12c側の側面とを規制することができる。なお、この場合には、上記タイヤ10Zは上記ガイド部材4の側面を摺動することになるので、上記ガイド部材4の側面を潤滑する処理しておきことが好ましい。
また、上記例では、切削刃21の本数を5本としたが、これに限るものではない。すなわち、切削刃21の数は、全ての周方向サイプ1を一度に形成するときには、周方向サイプ1の数と同じとなるが、周方向サイプ1の間隔が狭いときなどは、2度あるいは3度に亘って切削する必要があるため、周方向サイプ1の数よりは少なくなる。
また、上記例では、複数本の周方向サイプ1を同時に形成したが、1本ずつ、あるいは、2本ずつ形成してもよい。
なお、上記の円弧状の規制部材2やガイド部材4は本発明においては、必ずしも必須の部材ではなく、切削刃21の形状やその支持方法、あるいは、タイヤの支持方法や回転速度を工夫することにより、上記の円弧状の規制部材2やガイド部材4がなくても、溝幅の極めて狭い周方向サイプ1を形成することができる。すなわち、周方向溝を備えていないトレッドパターンを備えたタイヤであっても、本発明の方法を用いれば、溝幅の極めて狭い周方向サイプ1を容易に形成することができる。
また、上記例では、加硫工程終了後のタイヤ10Zを低速で回転させながら冷却する冷却工程において、周方向サイプ1を形成したが、冷却工程とサイプ形成工程とを別工程としてもよい。この場合には、上記タイヤ10Zをリムに装着し、所定の内圧の空気を充填した状態で低速回転させるようにすることが好ましい。これにより、切削刃21の押し付けによる陸部19の変形を小さくきるので、円弧状の規制部材2やガイド部材4がなくても、周方向サイプ1を精度よく形成することができる。なお、この場合も、上記円弧状の規制部材2もしくは上記ガイド部材4を用いれば、周方向サイプ1の精度をさらに向上させることができる。
図4に示した、本発明のサイプの形成方法を用いて形成された周方向サイプを備えたタイヤ(本発明)と、図3に示した、周方向サイプのない従来のタイヤ(従来例)とを準備し、上記各タイヤを試験車両に搭載して雪上走行試験を行った結果を以下の表1に示す。
なお、タイヤサイズは205/55R16、使用リムは6.5J、内圧は220kPaである。
また、雪上走行試験の試験方法と評価方法は以下の通りである。
Snowハンドリング性能とDryハンドリング性能とは、本発明のタイヤと従来のタイヤとをそれぞれ試験車両に搭載し、雪上及びドライアスファルト路面を走行させたときのドライバーのフィーリング評価により行い、従来例を100とした指数で評価した。数字が高い程性能が高い。
Snowブレーキ性能は、車速30km/hで雪上を走行した後、ブレーキをかけて減速し車速が5km/hになるまでに要する時間(減速時間)を測定し、従来例を100とした指数で評価した。数字が高い程減速時間が短く、ブレーキ性能が高い。
Snowトラクション性能は、車速10km/hで雪上を走行した後、アクセルを踏んで加速し車速が35km/hに到達するのに要する時間(加速時間)を測定し、従来例を100とした指数で評価した。数字が高い程加速時間が短く、トラクション性能が高い。
Figure 0005252950
表1から明らかなように、本発明によるタイヤは、ドライアスファルト路上走行時におけるハンドリング性能については従来例と同じレベルを保持しつつ、Snowハンドリング性能、Snowブレーキ性能、Snowトラクション性能の全てに亘って従来例よりも向上していること確認された。
このように、本発明によれば、タイヤトレッド表面に、極めて狭い溝幅の周方向サイプを精度よくかつ容易に形成することができるので、雪上性能に優れた冬用タイヤを得ることができる。
本発明の最良の形態に係る周方向サイプの形成方法を示す図である。 切削刃の一例を示す図である。 周方向サイプ形成前のタイヤのトレッドパターンを示す図である。 周方向サイプ形成後のタイヤのトレッドパターンを示す図である。 本発明による周方向サイプの形成方法の他の例を示す図である。
符号の説明
1 周方向サイプ、2 規制部材、3 回転台、10 空気入りタイヤ、
10Z 加硫工程終了後のタイヤ、11 トレッド、12a〜12c 周方向溝、
12d 副溝、13 ショルダー横溝、14 第1の陸部、15 第2の陸部、
16a,16b ラグ溝、17 ショルダーブロック、18 横サイプ、19 陸部、
20 サイプ形成冶具、21 切削刃、22 支持部材、23 スライド機構、
24 基台。

Claims (5)

  1. トレッド表面にタイヤ周方向に沿って伸びるように形成された複数本の周方向溝と、これら周方向溝により区画された陸部とを備えた空気入りタイヤと切削刃とを相対的に移動させるとともに、上記陸部の表面に上記切削刃を押し付けて上記陸部にタイヤ周方向に延長するサイプを形成する方法であって、
    上記周方向溝に、少なくとも内周側が当該周方向溝内に挿入されて上記陸部のタイヤ幅方向への変位を規制する規制部材を挿入した状態で、上記空気入りタイヤを回転させて上記サイプを形成するようにしたことを特徴とするサイプの形成方法。
  2. トレッド表面にタイヤ周方向に沿って伸びるように形成された複数本の周方向溝と、これら周方向溝により区画された陸部とを備えた空気入りタイヤと切削刃とを相対的に移動させるとともに、上記陸部の表面に上記切削刃を押し付けて上記陸部にタイヤ周方向に延長するサイプを形成する方法であって、
    上記周方向溝に少なくとも一部が当該周方向溝内に挿入されるガイド部材を、上記切削刃のタイヤ幅方向の両側に、その間隔が当該サイプが形成される陸部の幅に等しい間隔で配置し、これらのガイド部材と上記切削刃とをタイヤ径方向に移動させて、サイプを形成する陸部のタイヤ幅方向両側の周方向溝に上記ガイド部材をそれぞれ挿入するとともに、上記陸部の表面に上記切削刃を押しつけながら、上記空気入りタイヤを回転させて上記サイプを形成したことを特徴とするサイプの形成方法。
  3. 加硫工程終了後の空気入りタイヤを回転台に搭載して回転させながら冷却するタイヤ冷却工程にて、上記サイプを形成するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサイプの形成方法。
  4. 上記空気入りタイヤをリムに装着して所定の内圧に空気を充填してから、上記陸部の表面に上記切削刃を押しつけて上記サイプを形成することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のサイプの形成方法。
  5. トレッド表面にタイヤ周方向に沿って伸びるように形成された複数本の周方向溝と、これらの周方向溝により区画された陸部と、上記陸部の表面に形成されたタイヤ周方向に延長するサイプとを備えた空気入りタイヤの製造方法であって、
    上記サイプ請求項1〜請求項4のいずれかに記載のサイプの形成方法により形成することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
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