JP2016137763A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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浩史 古澤
Hiroshi Furusawa
浩史 古澤
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Abstract

【課題】雪上制動性能の低下を抑制しつつ、氷上性能を改善した空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】第1ブロック群16aと第2ブロック群20aとの間にリブ22が設けられ、リブ22が少なくとも一本の第3周方向溝32により分離されている。第1ブロック群16a、第2ブロック群20a及びリブ22に複数本のサイプ34aがそれぞれ形成されている。第3周方向溝32が、そのタイヤ幅方向外側に、タイヤ周方向の踏み込み側から蹴り出し側に向かって溝幅が幅狭となる第1の拡幅部321を含み、そのタイヤ幅方向内側に、踏み込み側から蹴り出し側に向かって溝幅が幅広となる第2の拡幅部322を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、雪上制動性能の低下を抑制しつつ、氷上性能を改善した空気入りタイヤに関する。
従来、図7に示すように、空気入りタイヤ100のトレッド表面110に複数のブロック120を設けるとともに各ブロック120に複数のサイプ130を形成することで雪上制動性能及び氷上性能を改善した技術が知られている。しかしながら、空気入りタイヤ100では、溝の面積が大きいのでタイヤの接地面積が小さくなり、氷上制動性能が十分ではなかった。
そこで、特許文献1、2に開示された空気入りタイヤでは、雪上制動性能及び氷上制動性能をバランス良く改善すべく、ブロックとリブとを組み合わせたトレッドパターンが採用されている。
特許第3840332号公報 特許第5106209号公報
しかしながら、特許文献1に開示された空気入りタイヤでは、リブがタイヤ幅方向片側(車両装着外側)にのみ設けられているため、氷上制動性能を十分に改善できないおそれがある。また、特許文献2に開示された空気入りタイヤでは、ブロックがタイヤ幅方向両外側部(ショルダー領域)にのみ配設されているため、雪上制動性能が大きく低下するおそれがある。
そこで、本発明は、雪上制動性能の低下を抑制しつつ、氷上性能(制動性能及び駆動性能)を改善した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係る空気入りタイヤは、タイヤ赤道面を含むセンター領域において、二本の第1周方向溝と複数本の第1幅方向溝とにより区画形成された第1ブロック群が設けられている。タイヤ幅方向各側のタイヤ幅方向最外部において、一本の第2周方向溝と複数本の第2幅方向溝とにより区画形成された第2ブロック群が設けられている。上記第1ブロック群と上記第2ブロック群との間にリブが設けられ、該リブが少なくとも一本の第3周方向溝により分離されている。上記第1ブロック群、第2ブロック群及びリブに複数本のサイプがそれぞれ形成されている。上記第3周方向溝が、そのタイヤ幅方向外側に、タイヤ周方向の踏み込み側から蹴り出し側に向かって溝幅が幅狭となる第1の拡幅部を含み、そのタイヤ幅方向内側に、踏み込み側から蹴り出し側に向かって溝幅が幅広となる第2の拡幅部を含む。
本発明によれば、センター領域に第1ブロック群を設け且つタイヤ幅方向最外部に第2ブロック群を設けることで、雪上制動性能の低下を抑制することができる。また、第1ブロック群と第2ブロック群との間にリブを設けることで、氷上制動性能を改善することができる。さらに、リブを分離する第3周方向溝を設けることで、リブを設けることによる雪上制動性能の低下を抑制することができる。さらにまた、第1ブロック群、第2ブロック群及びリブに複数本のサイプを形成することによって、雪上制動性能及び氷上制動性能を改善することができる。加えて、第3周方向溝が、そのタイヤ幅方向外側に、タイヤ周方向の踏み込み側から蹴り出し側に向かって溝幅が幅狭となる第1の拡幅部を含み、そのタイヤ幅方向内側に、踏み込み側から蹴り出し側に向かって溝幅が幅広となる第2の拡幅部を含むことによって、氷上駆動性能及び氷上制動性能を改善することができる。この結果、本発明によれば、雪上制動性能の低下を抑制しつつ、氷上性能(制動性能及び駆動性能)を改善した空気入りタイヤが提供される。
図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド表面を示す平面展開図である。 図2は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド表面を示す平面展開図である。 図3は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド表面を示す平面展開図である。 図4は、ブロックに形成された例示的な三次元サイプのタイヤ赤道面に平行な平面における断面図である。 図5は、図4のサイプの概略平面図である。 図6は、図4のサイプの断面形状を示す模式図である。 図7は、従来技術に係る空気入りタイヤのトレッド表面を示す平面展開図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態(以下の基本形態及び付加的形態1から7)を詳細に説明する。なお、これら実施形態は、本発明を限定するものではない。また、上記実施形態の構成要素には、当業者が置換可能且つ置換容易なもの、及び実質的に同一のものが含まれる。さらに、上記実施形態に含まれる各種形態は、任意に組み合わせて実施可能である。
最初に、実施形態の説明において使用する用語を以下のように定義する。タイヤ径方向とは、空気入りタイヤの回転軸と直交する方向を意味する。タイヤ径方向内側とは、タイヤ径方向において回転軸に向かう側を意味する。タイヤ径方向外側とは、タイヤ径方向において回転軸から離れる側を意味する。タイヤ周方向とは、上記回転軸を中心軸とする周り方向を意味する。タイヤ幅方向とは上記回転軸と平行な方向を意味する。タイヤ幅方向内側とは、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面に向かう側を意味する。タイヤ幅方向外側とは、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側を意味する。なお、タイヤ赤道面とは、空気入りタイヤの回転軸に直交するとともに、空気入りタイヤのタイヤ幅の中心を通る平面を意味する。
[基本形態]
以下、本発明に係る空気入りタイヤについて、その基本形態を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド表面を示す平面展開図である。なお、図1の符号Eはタイヤ接地端を示す。
空気入りタイヤ10のトレッド部はゴム材(トレッドゴム)から構成される。タイヤ径方向最外部に位置するトレッド部の表面(トレッド表面12)は、車両走行時に路面と接触する。また、図1に示されるように、トレッド表面12には所定模様のトレッドパターンが刻まれている。
トレッド表面12には、タイヤ赤道面CLを含むセンター領域において、複数の第1ブロック14から成る第1ブロック群16が設けられ、タイヤ幅方向各側のタイヤ幅方向最外部において、複数の第2ブロック18から成る第2ブロック群20が設けられている。また、第1ブロック群16と第2ブロック群20との間にリブ22が設けられている。
第1ブロック群16は、タイヤ周方向に延在する二本の第1周方向溝24と、タイヤ幅方向に延在する複数本の第1幅方向溝26とにより区画形成されている。二本の第1周方向溝24は、図1に示されるように、タイヤ赤道面CLに対して対称にタイヤ幅方向内側の領域に設けられている。また、複数本の第1幅方向溝26の各々は、タイヤ赤道面CLを跨ぐようにタイヤ幅方向に延在し、二本の第1周方向溝24に連通している。
タイヤ幅方向各側の第2ブロック群20は、タイヤ周方向に延在する一本の第2周方向溝28と、タイヤ幅方向に延在する複数本の第2幅方向溝30とにより区画形成されている。タイヤ幅方向両側の二本の第2周方向溝28は、タイヤ赤道面CLに対して対称にタイヤ幅方向外側の領域に設けられている。また、複数本の第2幅方向溝30は、タイヤ幅方向各側において、第2周方向溝28からタイヤ幅方向外側に延在している。
リブ22は、タイヤ周方向に延在する一本の第3周方向溝32によりタイヤ幅方向に分離されている。なお、リブ22を分離する第3周方向溝32の数は二本以上であってもよい。
第1ブロック群16、第2ブロック群20及びリブ22には複数本のサイプ34がそれぞれ形成されている。サイプ34はジグザグ状にタイヤ幅方向に延在している。なお、図示しないが、サイプ34は、タイヤ径方向において、トレッド表面に対して垂直に延在している。
第1周方向溝24及び第2周方向溝28は、4mm以上8mm以下の溝幅の最大値を有する。第3周方向溝32の溝幅は、1mm以上5mm以下の溝幅の最大値を有する。また、第1幅方向溝26の溝幅は、1mm以上3mm以下の溝幅の最大値を有し、第2幅方向溝30の溝幅は、5mm以上8mm以下の溝幅の最大値を有する。サイプ34は、1mm未満の溝幅の最大値を有する。ここで、溝幅とは、溝が延在する方向に垂直な方向における溝寸法を意味する。
以上のような前提の下、図1に示す本実施形態の空気入りタイヤ10においては、第3周方向溝32が、そのタイヤ幅方向外側に、タイヤ周方向の踏み込み側から蹴り出し側に向かって溝幅が幅狭となる第1の拡幅部321を含み、そのタイヤ幅方向内側に、タイヤ周方向の踏み込み側から蹴り出し側に向かって溝幅が幅広となる第2の拡幅部322を含む。
(作用等)
空気入りタイヤ10では、センター領域に第1ブロック群16を設け且つタイヤ幅方向最外部に第2ブロック群20を設けることで、トレッド表面12に十分な溝面積を確保することができる。この結果、雪上走行時に多くの雪を踏み固めることができ、雪上制動性能の低下を抑制することができる。また、第1ブロック群16と第2ブロック群20との間にリブ22を設けることで、トレッド表面12に十分な接地面積が確保されるので、氷上制動性能を改善することができる。さらに、リブ22を分離する第3周方向溝32を設けることで、リブ22を設けることによる溝面積の低下を抑制することができるので、雪上制動性能の低下を抑制することができる。さらにまた、第1ブロック群16、第2ブロック群20及びリブ22に複数本のサイプ34を形成することによって、路面上の水膜を除去する除水性能が高められるとともに、雪及び氷を引っ掻くエッジ効果も高められるので、雪上性能及び氷上制動性能を改善することができる。加えて、第3周方向溝32が、そのタイヤ幅方向外側に、タイヤ周方向の踏み込み側から蹴り出し側に向かって溝幅が幅狭となる第1の拡幅部321を含むことで、雪柱せん断力を効果的に確保して雪上制動性能を改善することができるとともに、そのタイヤ幅方向内側に、踏み込み側から蹴り出し側に向かって溝幅が幅広となる第2の拡幅部322を含むことで、氷上駆動性能を改善することができる。したがって、空気入りタイヤ10によれば、雪上制動性能の低下を抑制しつつ、氷上性能(制動性能及び駆動性能)を改善することができる。
なお、空気入りタイヤ10は、図示しないが、従来の空気入りタイヤと同様の子午断面形状を有する。ここで、空気入りタイヤの子午断面形状とは、タイヤ赤道面CLと垂直な平面上に現れる空気入りタイヤの断面形状をいう。空気入りタイヤ10は、タイヤ子午断面視でタイヤ径方向内側から外側に向かって、ビード部、サイドウォール部、ショルダー部及びトレッド部を有する。また、空気入りタイヤ10は、タイヤ子午断面視で、トレッド部から両側のビード部まで延在して一対のビードコアの周りで巻回されたカーカス層と、カーカス層のタイヤ径方向外側に順次形成されたベルト層及びベルト補強層とを備える。
また、空気入りタイヤ10は、通常の各製造工程、即ち、タイヤ材料の混合工程、タイヤ材料の加工工程、グリーンタイヤの成型工程、加硫工程及び加硫後の検査工程等を経て得られる。空気入りタイヤ10の製造工程では、特に、図1に示されるトレッドパターンに対応する凹部及び凸部を加硫用金型の内壁に形成し、この金型を用いて加硫を行う。
[付加的形態]
次に、本発明に係る空気入りタイヤの上記基本形態において、任意選択的に実施可能な付加的形態1から7を説明する。
(付加的形態1)
基本形態においては、図2に示すように、第1周方向溝24が、そのタイヤ幅方向の少なくとも一方側(同図では両側)に、踏み込み側から蹴り出し側に向かって溝幅が幅広となる第3の拡幅部241を含むこと(付加的形態1)が好ましい。
第1周方向溝24に、図2に示すような第3の拡幅部241を含ませることで、氷上駆動性能をさらに改善することができる。
(付加的形態2)
基本形態又は基本形態に付加的形態1を組み合わせた形態においては、図3に示すように、第2周方向溝28が、そのタイヤ幅方向の少なくとも一方側(同図では両側)に、蹴り出し側から踏み込み側に向かって溝幅が幅広となる第4の拡幅部281を含むこと(付加的形態2)が好ましい。
第2周方向溝28に、図3に示すような第4の拡幅部281、282を含ませることで、雪柱せん断力を効果的に確保して雪上制動性能をさらに改善することができる。
(付加的形態3)
基本形態に少なくとも付加的形態2を組み合わせた形態においては、図3に示す第2周方向溝28のタイヤ幅方向外側の第4の拡幅部282の溝幅が、各第2ブロック18のタイヤ周方向中心位置から各第2ブロック18のタイヤ周方向寸法の±10%以内の範囲において最大であること(付加的形態3)が好ましい。
第2周方向溝28のタイヤ幅方向外側の第4の拡幅部282の溝幅を、各第2ブロック18のタイヤ周方向中心位置から各第2ブロック18のタイヤ周方向寸法の±10%以内の範囲において最大とすることで、剛性を維持しつつ雪柱せん断力を高めることが可能であるという理由により、雪上操安性を低下させることなく雪上制動性能をさらに改善することができる。
(付加的形態4)
基本形態等においては、上記サイプが三次元サイプであること(付加的形態4)が好ましい。
図4は、ブロックに形成された例示的な三次元サイプのタイヤ赤道面に平行な平面における断面図である。三次元サイプとは、タイヤ幅方向及びタイヤ周方向に屈曲して延在しているだけでなく、図4に示されるようにタイヤ径方向にも屈曲して延在しているサイプ34aを意味する。
図1から図3に示すサイプ34を図4に示す三次元サイプ34aとすることで、第1ブロック14、第2ブロック18又はリブ22にタイヤ周方向の荷重が加えられた際にサイプ34aの壁面同士が支え合うので、第1ブロック14、第2ブロック18又はリブ22の倒れ込みによる接地面積の減少を抑制することができ、サイプ34aによるエッジ効果をより一層高めることができる。この結果、雪上制動性能及び氷上制動性能をより一層改善することができる。
(付加的形態5)
基本形態に少なくとも付加的形態4を組み合わせた形態においては、サイプ34aが第1壁面及び第2壁面によって画定され、第1壁面及び第2壁面は、トレッド表面に垂直ではない突出部を有し、且つ、第1ブロック群、第2ブロック群及びリブのタイヤ周方向の倒れ込み量が、第1壁面側から第2壁面側に荷重が加えられたときよりも第2壁面側から第1壁面側に荷重が加えられたときの方が大きくなるように構成されており、リブの第3周方向溝よりもタイヤ幅方向内側の領域に形成されたサイプ、及び第1ブロック群に形成されたサイプにおいて、第1壁面がタイヤ回転方向の踏み込み側に配置され且つ第2壁面がタイヤ回転方向の蹴り出し側に配置されており、リブの第3周方向溝よりもタイヤ幅方向外側の領域に形成されたサイプ、及び第2ブロック群に形成されたサイプにおいて、第1壁面が蹴り出し側に配置され且つ第2壁面が踏み込み側に配置されていること(付加的形態5)が好ましい。
図5は、図4のサイプの概略平面図である。図5に示すように、サイプ34aは第1壁面36及び第2壁面38によって画定される。図6は、サイプ34aの第1壁面36側の陸部の形状を示す断面図である。図6では、分かり易くするために、サイプ34aの第2壁面38側の陸部が省かれている。
図6に示すように、第1壁面36は、トレッド表面12に垂直な垂直部40と、トレッド表面12に垂直ではない突出部42とを有する。突出部42は、溝底を底面とする三角錐が垂直部40からタイヤ周方向の一方の側に突出するように形成されている。一方、図示しないが、第2壁面38も、トレッド表面12に垂直な垂直部と、トレッド表面12に垂直ではない突出部とを有する。第2壁面38の突出部は、第1壁面36と第2壁面38との間の空間を埋めるように、第1壁面36の突出部42の三角錐と相補的な形状が垂直部からタイヤ周方向の他方の側に突出するように形成されている。
接地時に、サイプ34aが形成された第1ブロック群16、第2ブロック群20及びリブ22にタイヤ周方向の荷重が加えられると、第1壁面36及び第2壁面38は互いに支え合う。このとき、図6から分かるように、第1壁面36の突出部42は、第2壁面38の突出部よりもタイヤ径方向内側に位置する。このため、第1ブロック群16、第2ブロック群20及びリブ22のタイヤ周方向の倒れ込み量は、第1壁面36側から第2壁面38側に荷重が加えられたときよりも第2壁面38側から第1壁面36側に荷重が加えられたときの方が大きい。
本実施形態においては、図1から図3に示されるトレッドパターンに関し、リブ22の第3周方向溝32よりもタイヤ幅方向内側の領域に形成されたサイプ、及び第1ブロック群16に形成されたサイプにおいて、第1壁面36がタイヤ回転方向の踏み込み側に配置され且つ第2壁面38がタイヤ回転方向の蹴り出し側に配置されている。また、リブ22の第3周方向溝32よりもタイヤ幅方向外側の領域に形成されたサイプ、及び第2ブロック群20に形成されたサイプにおいて、第1壁面36が蹴り出し側に配置され且つ第2壁面38が踏み込み側に配置されている。
このため、タイヤ幅方向内側に設けられた第1ブロック群16及びリブ22は、踏み込み側から蹴り出し側に荷重が加えられたときに倒れ込みにくく、蹴り出し側から踏み込み側に荷重が加えられたときに倒れ込み易い。一方、タイヤ幅方向外側に設けられた第2ブロック群20及びリブ22は、踏み込み側から蹴り出し側に荷重が加えられたときに倒れ込み易く、蹴り出し側から踏み込み側に荷重が加えられたときに倒れ込みにくい。
タイヤ駆動時には、タイヤの接地面において踏み込み側から蹴り出し側に向かって荷重が加えられる。このとき、タイヤ幅方向内側に設けられた第1ブロック群16及びリブ22は倒れ込みにくいので、これらの領域によって、優れた駆動性能が確保される。一方、タイヤ制動時には、タイヤの接地面において蹴り出し側から踏み込み側に向かって荷重が加えられる。このとき、タイヤ幅方向外側に設けられた第2ブロック群20及びリブ22は倒れ込みにくいので、これらの領域によって、優れた制動性能が確保される。
なお、第1壁面36の突出部42は、三角錐がタイヤ径方向に二段以上に亘って連なる形状を有してもよい。この場合も、第2壁面38の突出部は、第1壁面36の突出部42と相補的な形状を有する。また、第1壁面36及び第2壁面38は、第1ブロック群16、第2ブロック群20及びリブ22のタイヤ周方向の倒れ込み量が、第1壁面36側から第2壁面38側に荷重が加えられたときよりも第2壁面38側から第1壁面36側に荷重が加えられたときの方が大きくなるように構成されれば、他の形状を有してもよい。
(付加的形態6)
基本形態等においては、スノートラクションインデックスSTIが160以上240以下であること(付加的形態6)が好ましい。
スノートラクションインデックスSTIは、雪上制動性能レベル及び氷上制動性能レベルを示す指標であり、下記の式で定義される。
STI=−6.8+2202ρg+672ρs+7.6Dg
ρgは、(トレッド表面に設けられた全ての溝をタイヤ幅方向に投影した長さの合計)/(接地幅×タイヤ周長)(1/mm)であり、ρsは、(トレッド表面に設けられた全てのサイプをタイヤ幅方向に投影した長さの合計)/(接地幅×タイヤ周長)(1/mm)であり、Dgは溝の平均溝深さである。
ここで、接地幅とは、空気入りタイヤを正規リムに取り付け、正規内圧を付与し且つ正規荷重の85%をかけたときの接地面のタイヤ幅方向の最大幅を意味する。なお、正規リムとは、JATMAに規定されている「適用リム」、TRAに規定されている「Design Rim」又はETRTOに規定されている「Measuring Rim」を意味する。また、正規内圧とは、JATMAに規定されている「最高空気圧」、TRAに規定されている「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値又はETRTOに規定されている「INFLATION PRESSURES」を意味する。さらに、正規荷重とは、JATMAに規定されている「最大負荷能力」、TRAに規定されている「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値又はETRTOに規定されている「LOAD CAPACITY」を意味する。
STIを160以上にすることで、溝及びサイプのエッジ量を確保することができるので、雪上制動性能及び氷上制動性能をより一層改善することができる。また、STIを240以下にすることで、溝及びサイプが多すぎることによるブロック剛性の低下を抑制することができるので、接地面積を確保することができる。この結果、氷上制動性能をより一層改善することができる。
(付加的形態7)
基本形態等においては、トレッド部のキャップゴム層のJIS A硬度が30以上60以下であること(付加的形態7)が好ましい。ここで、キャップゴム層とは、トレッド部のタイヤ径方向最外部のゴム層を意味する。また、本明細書では、JIS A硬度とは、測定温度0°の条件で測定した値を意味する。
トレッド部のキャップゴム層のJIS A硬度を30以上にすることで、トレッド表面12の剛性を確保することができるので、第1ブロック群16、第2ブロック群20及びリブ22の倒れ込みを抑制でき、接地面積を確保することができる。この結果、氷上制動性能をより一層改善することができる。また、トレッド部のキャップゴム層のJIS A硬度を60以下にすることで、トレッド表面12が硬すぎることによる路面追従性の悪化が抑制されるので、接地時に雪を効果的に踏み固めることができる。この結果、雪中剪断力を高めることができ、ひいては雪上制動性能の低下をより一層抑制することができる。
なお、トレッド部のキャップゴム層のJIS A硬度を40以上50以下とすることで、上記効果をさらに高いレベルで奏することができる。
表1に示す各条件(トレッドパターンのタイプ、図3に示す第4の拡幅部282の溝幅に関する事項、三次元サイプの採用の有無、三次元サイプのタイプ、スノートラクションインデックス(STI)、及びトレッド部のキャップゴム層のJIS A硬度(ゴム硬度)の異なる発明例1から7の空気入りタイヤを作製した。これに対し、図7に示すトレッドパターン(サイプは三次元サイプでない)を有し、表1に示す他の条件を満たす従来例の空気入りタイヤを作製した。
なお、各試験例(全ての発明例及び従来例)について、タイヤサイズを195/65R15とし、各試験タイヤを、4本ずつ15×6Jのリムに空気圧220kPaで組み付け、これらを排気量1500CCのセダン型車両に装着した。これら全ての試験タイヤについて、以下のように雪上制動性能、氷上制動性能及び氷上駆動性能を評価した。これらの結果を表1に併記する。
(雪上制動性能)
圧雪路面において、時速40kmで走行した状態からの制動距離を測定して従来例を基準(100)とした指数評価を行った。この評価は、数値が大きいほど、雪上での制動性能が優れていることを示す。
(氷上制動性能)
氷盤路面において、時速40kmで走行した状態からの制動距離を測定して従来例を基準(100)とした指数評価を行った。この評価は、数値が大きいほど、氷上での制動性能が優れていることを示す。
(氷上駆動性能)
氷盤路面において、停止状態から時速40kmまで加速した場合に進んだ距離を測定して従来例を基準(100)とした指数評価を行った。この評価は、数値が大きいほど、氷上での駆動性能が優れていることを示す。
Figure 2016137763
表1によれば、本発明の技術的範囲に属する実施例1から実施例7の空気入りタイヤについては、いずれも、本発明の技術的範囲に属しない従来例の空気入りタイヤに対して、雪上制動性能、氷上制動性能及び氷上駆動性能がバランス良く改善されていることが判る。
10 空気入りタイヤ
12、110 トレッド表面
120 ブロック
14 第1ブロック
16 第1ブロック群
18 第2ブロック
20 第2ブロック群
22 リブ
24 第1周方向溝
26 第1幅方向溝
28 第2周方向溝
30 第2幅方向溝
32 第3周方向溝
34 サイプ
34a 三次元サイプ
36 サイプ34aの第1壁面
38 サイプ34aの第2壁面
40 第1壁面36の垂直部
42 第1壁面36の突出部
E タイヤ接地端
CL タイヤ赤道面

Claims (8)

  1. タイヤ赤道面を含むセンター領域において、二本の第1周方向溝と複数本の第1幅方向溝とにより区画形成された第1ブロック群が設けられ、
    タイヤ幅方向各側のタイヤ幅方向最外部において、一本の第2周方向溝と複数本の第2幅方向溝とにより区画形成された第2ブロック群が設けられ、
    前記第1ブロック群と前記第2ブロック群との間にリブが設けられ、該リブが少なくとも一本の第3周方向溝により分離されており、
    前記第1ブロック群、第2ブロック群及びリブに複数本のサイプがそれぞれ形成されており、
    前記第3周方向溝が、そのタイヤ幅方向外側に、タイヤ周方向の踏み込み側から蹴り出し側に向かって溝幅が幅狭となる第1の拡幅部を含み、そのタイヤ幅方向内側に、踏み込み側から蹴り出し側に向かって溝幅が幅広となる第2の拡幅部を含むことを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. 前記第1周方向溝が、そのタイヤ幅方向の少なくとも一方側に、踏み込み側から蹴り出し側に向かって溝幅が幅広となる第3の拡幅部を含む、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第2周方向溝が、そのタイヤ幅方向の少なくとも一方側に、蹴り出し側から踏み込み側に向かって溝幅が幅広となる第4の拡幅部を含む、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第2周方向溝のタイヤ幅方向外側の前記第4の拡幅部の溝幅が、各第2ブロックのタイヤ周方向中心位置から各第2ブロックのタイヤ周方向寸法の±10%以内の範囲において最大である、請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記サイプが三次元サイプである、請求項1から4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記サイプが第1壁面及び第2壁面によって画定され、前記第1壁面及び第2壁面は、トレッド表面に垂直ではない突出部を有し、且つ、前記第1ブロック群、第2ブロック群及びリブのタイヤ周方向の倒れ込み量が、前記第1壁面側から前記第2壁面側に荷重が加えられたときよりも前記第2壁面側から前記第1壁面側に荷重が加えられたときの方が大きくなるように構成されており、
    前記リブの前記第3周方向溝よりもタイヤ幅方向内側の領域に形成されたサイプ、及び前記第1ブロック群に形成されたサイプにおいて、前記第1壁面が前記タイヤ回転方向の踏み込み側に配置され且つ前記第2壁面が前記タイヤ回転方向の蹴り出し側に配置されており、前記リブの前記第3周方向溝よりもタイヤ幅方向外側の領域に形成されたサイプ、及び前記第2ブロック群に形成されたサイプにおいて、前記第1壁面が前記蹴り出し側に配置され且つ前記第2壁面が前記踏み込み側に配置されている、請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. スノートラクションインデックスSTIが160以上240以下である、請求項1から6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  8. トレッド部のキャップゴム層のJIS A硬度が30以上60以下である、請求項1から7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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