JP5252838B2 - 車輪用軸受装置 - Google Patents

車輪用軸受装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5252838B2
JP5252838B2 JP2007147728A JP2007147728A JP5252838B2 JP 5252838 B2 JP5252838 B2 JP 5252838B2 JP 2007147728 A JP2007147728 A JP 2007147728A JP 2007147728 A JP2007147728 A JP 2007147728A JP 5252838 B2 JP5252838 B2 JP 5252838B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
bolt
forging
hub
mounting flange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007147728A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008296852A (ja
Inventor
功 平井
孝康 田窪
清武 柴田
昭吾 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp filed Critical NTN Corp
Priority to JP2007147728A priority Critical patent/JP5252838B2/ja
Publication of JP2008296852A publication Critical patent/JP2008296852A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5252838B2 publication Critical patent/JP5252838B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C35/00Rigid support of bearing units; Housings, e.g. caps, covers
    • F16C35/04Rigid support of bearing units; Housings, e.g. caps, covers in the case of ball or roller bearings
    • F16C35/06Mounting or dismounting of ball or roller bearings; Fixing them onto shaft or in housing
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/58Raceways; Race rings
    • F16C33/583Details of specific parts of races
    • F16C33/586Details of specific parts of races outside the space between the races, e.g. end faces or bore of inner ring
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/02Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
    • F16C19/14Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load
    • F16C19/18Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls
    • F16C19/181Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact
    • F16C19/183Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles
    • F16C19/184Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles in O-arrangement
    • F16C19/186Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles in O-arrangement with three raceways provided integrally on parts other than race rings, e.g. third generation hubs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2326/00Articles relating to transporting
    • F16C2326/01Parts of vehicles in general
    • F16C2326/02Wheel hubs or castors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Description

本発明は、自動車等の車輪を支持する車輪用軸受装置に関するもので、特に、マテリアルロスを削減して低コスト化と軽量化を図ると共に、車輪取付フランジに圧入固定されるハブボルトの座面の精度を確保してハブボルトの強度・耐久性を向上させた車輪用軸受装置に関する。
近年、部品を加工する際に、その途中の加工工程で切削加工等で除去される重量(マテリアルロス)を減らすことにより、投入される材料重量を使い切ってコスト削減を図ることがなされている。一方、このマテリアルロスを減らすと共に、鍛造精度を向上させて後工程の切削工程や角部に発生するバリ取り工程を廃止し、加工工数を削減してコスト削減を図るために密閉鍛造を用いることが多くなってきている。
自動車等の車輪を支持する車輪用軸受装置においては、低コスト化は言うに及ばず、燃費向上のために軽量化を追求することにより、余肉を排除して車輪用軸受装置をスリム化させることと、操縦安定性のために車輪用軸受装置を剛性アップさせることがなされている。こうした、言わば両者相反する要求を満足しつつ、各部品の強度・耐久性を向上させるための対策が種々講じられている。
一般的に、自動車等の車輪を支持する車輪用軸受装置では、回転輪側のハブ軸または外輪の外周部にフランジが形成され、このフランジの円周数箇所に貫通孔が設けられ、この貫通孔に車輪およびブレーキのディスクロータを固定するためのボルトが圧入固定されている。これらハブ軸または外輪は、鍛造加工により整形された後、フランジにおいてディスクロータが当接される面に対して切削加工を施すことにより製作される。
ここで、ボルトの中心軸がハブ輪の中心軸に対して傾斜していると、車輪やディスクロータをハブ輪のフランジに円滑に取り付けることができなくなるため、図6に示すような車輪用軸受装置が提案されている。この車輪用軸受装置は、ハブ軸50の一方軸端寄りに径方向外方に延びるフランジ51が一体に形成されており、このフランジ51の円周数箇所に貫通孔52が設けられている。そして、この貫通孔52に対しボルト53が軸方向ならびに周方向に引っ掛かりを持つ状態でかつ突出する状態で挿入されている。
ハブ軸50は、JIS規格S55C等を母材として鍛造加工により整形された後、フランジ51のディスクロータ(図示せず)が当接する外側面54に対して切削加工を施すことにより製作される。鍛造加工によりハブ軸50のフランジ51が形成される時、このフランジ51のボルト座面55において、ハブ軸50の中心軸Oに直交する平面Sに対する傾斜角αが、鍛造加工の精度管理のみにより0.48度以下に設定されている。
このようにしていれば、フランジ51の貫通孔52に対してボルト53を取り付けた時に、ボルト53の頭部53aをフランジ51のボルト座面55に密に接触させるだけで、ボルト53の姿勢、すなわち、ハブ軸50の中心軸Oに対するボルト53の中心軸O’の平行度を適正にすることができ、車輪(図示せず)およびディスクロータを円滑に取り付けることができる。
特開2003−341302号公報
然しながら、前述した従来の車輪用軸受装置において、フランジ51のボルト座面55の精度を確認するためには測定する必要があり、また、熱間鍛造後に品質確認を行うためには鍛造加工後の製品が冷えてからでないと測定できない。さらに、全数確認するとなると管理工数が嵩みコスト高騰を招来する。
また、こうしたハブ軸50を密閉鍛造した場合、材料が鍛造型の中で充足しているか否かを確認する必要がある。材料が充足していない場合、このボルト座面55に欠肉が発生し、所望の精度が得られないと共に、充足しているのにさらに加圧しようとすると、鍛造金型や鍛造装置の破損に繋がる。例えば、充足するポイントを探すには、鍛造装置を調整しながら試し打ちした製品を品質確認する作業を繰り返すしかない。これでは、試し打ちの個数が廃棄個数になりさらに製品コストが高騰する。
また、鍛造工程や組立工程あるいは運搬作業中では、特に、図7(a)に示すように、鍛造工程において、ハブ軸50の鍛造完了品56同士がぶつかる等して干渉した場合に打痕が付く。ここで、硬化処理が施されていないフランジ51の外径部が干渉すると、(b)に示すように、その打痕のカエリ57によって、ボルト座面55の面精度が悪化してボルト53がボルト座面55に密着せず、使用中の摩耗等で軸力が低下してナット外れやボルト53が折損する恐れがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、マテリアルロスを削減して低コスト化と軽量化を図ると共に、車輪取付フランジに圧入固定されるハブボルトの座面の精度を確保してハブボルトの強度・耐久性を向上させた車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、この外方部材に内嵌され、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記外方部材または内方部材のうち回転側となる部材に車輪を取り付けるための車輪取付フランジが一体に形成され、この車輪取付フランジの周方向等配に形成された貫通孔に前記車輪を締結するハブボルトが圧入固定された車輪用軸受装置において、前記車輪取付フランジのインナー側の側面に前記ハブボルトが圧入される部位が厚肉部となる花弁状のリブが鍛造加工によって形成され、このリブに前記ハブボルトの頭部が密着するフラットなボルト座面が形成されると共に、当該車輪取付フランジの外縁部のインナー側に鍛造加工によって前記ボルト座面に干渉しないように繭形状の凸部が形成され、この凸部が鍛造時の金型内の材料充足の判別用である
このように回転側の部材に車輪取付フランジが一体に形成され、この車輪取付フランジの周方向等配に形成された貫通孔に車輪を締結するハブボルトが圧入固定された車輪用軸受装置において、車輪取付フランジのインナー側の側面にハブボルトが圧入される部位が厚肉部となる花弁状のリブが鍛造加工によって形成され、このリブにハブボルトの頭部が密着するフラットなボルト座面が形成されると共に、当該車輪取付フランジの外縁部のインナー側に鍛造加工によってボルト座面に干渉しないように繭形状の凸部が形成され、この凸部が鍛造時の金型内の材料充足の判別用であるので、ハブボルトの座面の精度を確保してハブボルトの強度・耐久性を向上させた車輪用軸受装置を提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記回転側の部材が熱間の密閉鍛造により形成され、前記ボルト座面が鍛造加工により所定の面精度に形成されていれば、加工工数を削減すると共に、マテリアルロスを削減して低コスト化を図ることができる。
また、請求項に記載の発明は、前記凸部が前記ボルト座面から軸方向に突出して形成され、その突出量が0.5〜2.0mmの範囲に設定されていれば、例えば、鍛造工程で部材同士がぶつかり、車輪取付フランジの外径部が干渉し、その打痕によるカエリが発生してもこの凸部で許容することができると共に、マテリアルロスを最小限に抑えることができる。
また、請求項に記載の発明のように、前記ボルト座面が切削によりザグリ加工されていれば、ボルト座面の精度を一層向上させ、ハブボルトの密着性を高めて強度・耐久性を向上させることができる。
本発明に係る車輪用軸受装置は、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、この外方部材に内嵌され、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記外方部材または内方部材のうち回転側となる部材に車輪を取り付けるための車輪取付フランジが一体に形成され、この車輪取付フランジの周方向等配に形成された貫通孔に前記車輪を締結するハブボルトが圧入固定された車輪用軸受装置において、前記車輪取付フランジのインナー側の側面に前記ハブボルトが圧入される部位が厚肉部となる花弁状のリブが鍛造加工によって形成され、このリブに前記ハブボルトの頭部が密着するフラットなボルト座面が形成されると共に、当該車輪取付フランジの外縁部のインナー側に鍛造加工によって前記ボルト座面に干渉しないように繭形状の凸部が形成され、この凸部が鍛造時の金型内の材料充足の判別用であるので、鍛造初期の試し打ち調整段階で充足程度の確認が容易にできる。したがって、連続生産中の抜き取り検査も簡便化できると共に、試し打ちの個数が減少し、これに伴う廃棄個数も減少して低コスト化を図ることができると共に、部材同士がぶつかる等して車輪取付フランジの外径部が干渉しても、その打痕のカエリがボルト座面の精度に影響を及ぼすことはなく、ボルト座面の面精度を確保することができる。したがって、ハブボルトがボルト座面に密着せず、使用中の摩耗等で軸力が低下してナット外れやハブボルトが折損することはなく、長期間に亘ってハブボルトの強度・耐久性を維持することができる。
外周に車体に取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一端部に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記車輪取付フランジの周方向等配に形成された貫通孔に前記車輪を締結するハブボルトが圧入固定された車輪用軸受装置において、前記車輪取付フランジのインナー側の側面に、前記ハブボルトが圧入される部位が厚肉部となる花弁状のリブが形成され、このリブに前記ハブボルトの頭部が密着するフラットなボルト座面が形成されると共に、当該リブの外縁部のインナー側に熱間の密閉鍛造により凸部が形成され、この凸部が、前記ボルト座面から軸方向に所定量突出し、前記ボルト座面に干渉しないように繭形状に形成されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図、図2(a)は、図1のハブ輪の鍛造完了品を示す縦断面図、(b)は、(a)の要部拡大図、図3は、図1のハブ輪の鍛造完了品を示す正面図、図4(a)は、本発明に係るハブ輪同士が干渉した状態を示す説明図、(b)は、(a)の干渉部分を示す要部拡大図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で、車両の外側寄りとなる側をアウター側(図面左側)、中央寄り側をインナー側(図中右側)という。
この車輪用軸受装置は、内方部材1と外方部材10と複列の転動体(ボール)6、6とを備え、従動輪側の第3世代と称される構成をなしている。内方部材1はハブ輪2と別体の内輪3とからなる。ハブ輪2は、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ4を一体に有し、外周に一方(アウター側)の内側転走面2aと、この内側転走面2aから軸方向に延びる小径段部2bが形成されている。車輪取付フランジ4の円周等配位置には車輪を固定するためのハブボルト5が植設されている。一方、内輪3は、外周に他方(インナー側)の内側転走面3aが形成され、ハブ輪2の小径段部2bに所定のシメシロを介して圧入されている。そして、この小径段部2bの端部を径方向外方に塑性変形(揺動加締)させて形成した加締部2cによって軸方向に固定されている。
外方部材10は、外周に車体(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ10bを一体に有し、内周に前記内方部材1の内側転走面2a、3aに対向する複列の外側転走面10a、10aが一体に形成されている。そして、これら両転走面2a、10aおよび3a、10a間には保持器7、7で円周等配された複列の転動体6、6がそれぞれ転動自在に収容されている。なお、外方部材10と内方部材1間に形成される環状空間の開口部にはシール8、9(略図で示す)が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
ハブ輪2はS53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中高炭素鋼で形成され、内側転走面2aをはじめ、アウター側のシール8が摺接するフランジ基部4aから小径段部2bに亙り高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。なお、加締部2cは鍛造後の生のままとされている。こうした高周波焼入れによりハブ輪2の強度が向上し、内輪3の嵌合面におけるフレッティング摩耗が防止されて耐久性が向上すると共に、塑性変形が容易にでき、また、揺動加締時にクラックが発生するのを防止することができる。
一方、内輪3および転動体6はSUJ2等の高炭素クロム軸受鋼からなり、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲で硬化処理されている。また、外方部材10は、ハブ輪2と同様、S53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中高炭素鋼で形成され、複列の外側転走面10a、10aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。なお、ここでは、転動体6にボールを用いた複列アンギュラ玉軸受を例示したが、これに限らず、転動体6に円錐ころを用いた複列円錐ころ軸受であっても良い。
本実施形態では、ハブ輪2が熱間の密閉鍛造により形成され、旋盤等の切削加工により所定の形状・寸法に形成された後、所定の部位が高周波焼入れにより熱処理され、その後研削加工されている。ここで、図2(a)は、ハブ輪2の鍛造完了品を示しているが、ハブ輪11のアウター側の端部に径方向外方に延びる車輪取付フランジ12が一体に形成され、この車輪取付フランジ12のインナー側に円弧状のフランジ基部12a、内側転走面11aおよび小径段部11bがそれぞれ形成されている。そして、車輪取付フランジ12の外縁部のインナー側に所定の凸部13が形成されている。この凸部13は、(b)に拡大して示すように、ボルト座面16から所定量δだけ軸方向に突出して形成されている。
ハブ輪11は、軽量化を図るために車輪取付フランジ12が薄肉に形成されると共に、図3に示すように、車輪取付フランジ12のインナー側の側面14には、鍛造工程において、ハブボルト(図示せず)が圧入される部位に、厚肉部となる花弁状のリブ15が形成されている。これにより、軽量化を図りつつ、大きなモーメント荷重がこの車輪取付フランジ12に負荷されても強度・剛性を確保することができ、所望の耐久性を発揮することができる。
車輪取付フランジ12のリブ15にはハブボルト5が密着するフラットなボルト座面16が形成されると共に、凸部13がこのボルト座面16に干渉しないように、リブ15の外縁部に繭形状に形成されている。このように、鍛造工程で凸部13をボルト座面16の近傍に設けたので、この凸部13の形状を目視確認するだけで金型内の材料が充足したか否かを容易に判別することができ、鍛造初期の試し打ち調整段階で充足程度の確認が容易にできる。したがって、連続生産中の抜き取り検査も簡便化できると共に、試し打ちの個数が減少し、これに伴う廃棄個数も減少して低コスト化を図ることができる。
また、図4(a)に示すように、鍛造工程において、ハブ輪11同士がぶつかる等して干渉する場合があるが、車輪取付フランジ12の外径部が干渉しても、(b)に示すように、車輪取付フランジ12の外縁部に所定の凸部13が形成されているので、その打痕のカエリ17がボルト座面16の精度に影響を及ぼすことはなく、ボルト座面16の面精度を確保することができる。したがって、ハブボルト5がボルト座面16に密着せずに使用中の摩耗等で軸力が低下してナット外れやハブボルト5が折損することはなく、長期間に亘ってハブボルト5の強度・耐久性を維持することができる。
この凸部13の突出量δは0.5〜2.0mmの範囲に設定されている。これにより、車輪取付フランジ12の外径部が干渉し、その打痕によるカエリ17が発生してもこの凸部13で許容することができると共に、マテリアルロスを最小限に抑えることができる。
なお、ここでは、ボルト座面16は、ハブボルト5の圧入前に旋削等の切削加工を行わず鍛造肌のままとしているが、旋盤による切削加工やザグリ加工を行っても良い。これにより、ボルト座面16の精度を一層向上させ、ハブボルト5の密着性を高めて強度・耐久性を向上させることができる。
図5は、本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。なお、前述した実施形態(図1)と他同一部品、同一部位あるいは同一機能を有する部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は従動輪側の第2世代と称され、外方部材18とこの外方部材18に複列の転動体6を介して内嵌された一対の内輪3、3とからなる内方部材19とを備えている。
外方部材18は、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ20を一体に有し、内周に複列の外側転走面10a、10aが一体に形成されている。前述した実施形態と同様、車輪取付フランジ20が薄肉に形成されると共に、車輪取付フランジ20のインナー側の側面14には、鍛造工程において、ハブボルト5が圧入される部位に、厚肉部となる花弁状のリブ15が形成されている。そして、これらハブボルト5間には円孔20aが形成されている。この円孔20aは軽量化に寄与できるだけでなく、図示しないブレーキ装置等の組立・分解工程において、レンチ等の締結治具をこの円孔20aから挿入することができ作業を簡便化することができる。
外方部材18はS53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中高炭素鋼からなり、熱間の密閉鍛造を経て旋盤等の切削加工により所定の形状・寸法に形成された後、所定の部位が高周波焼入れにより熱処理され、その後研削加工されている。そして、鍛造工程で車輪取付フランジ20の外縁部に所定の凸部13が形成されている。これにより、外方部材18同士の干渉により打痕が発生しても、ボルト座面16の精度に影響を及ぼすことはなく、ボルト座面16の面精度を確保することができる。
なお、ここでは、従動輪側の第3世代構造および第2世代構造を例示したが、本発明はこれに限らず、回転側の部材に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジにハブボルトが圧入固定されるタイプであれば、従動輪側、駆動輪側に拘わらず、あらゆる第2世代乃至第4世代構造に適用することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことである。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、一端部にブレーキロータを介して車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジにハブボルトが圧入固定される第2世代乃至第4世代のあらゆる構造において適用が可能である。
本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。 (a)は、図1のハブ輪の鍛造完了品を示す縦断面図である。 (b)は、(a)の要部拡大図である。 図1のハブ輪の鍛造完了品を示す正面図である。 (a)は、本発明に係るハブ輪同士が干渉した状態を示す説明図である。 (b)は、(a)の干渉部分を示す要部拡大図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。 従来の車輪用軸受装置を示す要部断面図である。 (a)は、従来の車輪用軸受装置におけるハブ軸同士が干渉した状態を示す説明図である。 (b)は、(a)の干渉部分を示す要部拡大図である。
符号の説明
1、19・・・・・・・・・内方部材
2、11・・・・・・・・・ハブ輪
2a、3a、11a・・・・内側転走面
2b、11b・・・・・・・小径段部
2c・・・・・・・・・・・加締部
3・・・・・・・・・・・・内輪
4、12、20・・・・・・車輪取付フランジ
4a、12a・・・・・・・フランジ基部
5・・・・・・・・・・・・ハブボルト
6・・・・・・・・・・・・転動体
7・・・・・・・・・・・・保持器
8、9・・・・・・・・・・シール
10、18・・・・・・・・外方部材
10a・・・・・・・・・・外側転走面
10b・・・・・・・・・・車体取付フランジ
13・・・・・・・・・・・凸部
14・・・・・・・・・・・車輪取付フランジのインナー側の側面
15・・・・・・・・・・・リブ
16・・・・・・・・・・・ボルト座面
17・・・・・・・・・・・カエリ
20a・・・・・・・・・・円孔
50、56・・・・・・・・ハブ軸
51・・・・・・・・・・・フランジ
52・・・・・・・・・・・貫通孔
53・・・・・・・・・・・ボルト
53a・・・・・・・・・・頭部
54・・・・・・・・・・・外側面
55・・・・・・・・・・・ボルト座面
57・・・・・・・・・・・カエリ
O・・・・・・・・・・・・ハブ軸の中心軸
O’・・・・・・・・・・・ボルトの中心軸
S・・・・・・・・・・・・ハブ軸の中心軸に直交する平面
α・・・・・・・・・・・・ボルト座面の傾斜角
δ・・・・・・・・・・・・凸部の突出量

Claims (4)

  1. 内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
    この外方部材に内嵌され、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、
    前記外方部材または内方部材のうち回転側となる部材に車輪を取り付けるための車輪取付フランジが一体に形成され、この車輪取付フランジの周方向等配に形成された貫通孔に前記車輪を締結するハブボルトが圧入固定された車輪用軸受装置において、
    前記車輪取付フランジのインナー側の側面に前記ハブボルトが圧入される部位が厚肉部となる花弁状のリブが鍛造加工によって形成され、このリブに前記ハブボルトの頭部が密着するフラットなボルト座面が形成されると共に、当該車輪取付フランジの外縁部のインナー側に鍛造加工によって前記ボルト座面に干渉しないように繭形状の凸部が形成され、この凸部が鍛造時の金型内の材料充足の判別用であることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記回転側の部材が熱間の密閉鍛造により形成され、前記ボルト座面が鍛造加工により所定の面精度に形成されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記凸部が前記ボルト座面から軸方向に突出して形成され、その突出量が0.5〜2.0mmの範囲に設定されている請求項に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記ボルト座面が切削によりザグリ加工されている請求項に記載の車輪用軸受装置。
JP2007147728A 2007-06-04 2007-06-04 車輪用軸受装置 Expired - Fee Related JP5252838B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007147728A JP5252838B2 (ja) 2007-06-04 2007-06-04 車輪用軸受装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007147728A JP5252838B2 (ja) 2007-06-04 2007-06-04 車輪用軸受装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008296852A JP2008296852A (ja) 2008-12-11
JP5252838B2 true JP5252838B2 (ja) 2013-07-31

Family

ID=40170760

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007147728A Expired - Fee Related JP5252838B2 (ja) 2007-06-04 2007-06-04 車輪用軸受装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5252838B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010188827A (ja) * 2009-02-17 2010-09-02 Jtekt Corp 車輪用軸受装置とその製造方法
US20100210369A1 (en) * 2009-02-17 2010-08-19 Jtekt Corporation Wheel bearing device and manufacturing method therefor
JP2013203107A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Ntn Corp 車輪用軸受装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2535223B2 (ja) * 1989-05-16 1996-09-18 株式会社小松製作所 異形フランジを有する部品の成形方法
JP3526323B2 (ja) * 1994-05-20 2004-05-10 Ntn株式会社 ハブユニット軸受外輪の製造方法
JP2000317569A (ja) * 1999-05-17 2000-11-21 Toto Ltd 鍛造方法及び鍛造型
JP2003341302A (ja) * 2002-05-29 2003-12-03 Koyo Seiko Co Ltd 軸受装置
JP4151467B2 (ja) * 2003-04-17 2008-09-17 日本精工株式会社 車輪支持用転がり軸受ユニット
JP2006007791A (ja) * 2004-06-22 2006-01-12 Ntn Corp 車輪用軸受装置
JP4609188B2 (ja) * 2005-05-30 2011-01-12 日産自動車株式会社 鍛造ワークのフランジ反り矯正方法および矯正装置
JP5105723B2 (ja) * 2005-08-04 2012-12-26 Ntn株式会社 車輪用軸受装置
JP2007132526A (ja) * 2007-02-13 2007-05-31 Ntn Corp 車輪用軸受装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008296852A (ja) 2008-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4489672B2 (ja) 車輪用軸受装置
WO2006059467A1 (ja) 車輪用軸受装置
JP2008055984A (ja) 車輪用軸受装置
JP2010241188A (ja) 車輪用軸受装置
JP5030082B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP5252838B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4693752B2 (ja) 車輪用軸受装置の製造方法
JP6366233B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4360372B2 (ja) 車輪用軸受ユニットの製造方法
JP2008173995A (ja) 車輪用軸受装置
US20070204461A1 (en) Method of manufacturing bearing device for a wheel
JP2008051164A (ja) 車輪用軸受装置
JP5147100B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2007100715A (ja) 車輪用軸受装置
JP2010188835A (ja) 車輪用軸受装置の製造方法
JP5024850B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2008051165A (ja) 車輪用軸受装置
JP4994717B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2008057599A (ja) 車輪用軸受装置
WO2013015334A1 (ja) 車輪用軸受装置の組み付け装置およびその組み付け方法
JP5236097B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4993341B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP6429441B2 (ja) 車輪用軸受装置と中間体およびその製造方法
JP2011149530A (ja) 車輪用軸受装置
JP4969899B2 (ja) 車輪用軸受装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100531

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120619

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120820

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130416

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5252838

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160426

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees