JP5250853B2 - 映像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

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Description

本発明は、表示素子にて表示された映像を虚像として観察者に提供する映像表示装置と、その映像表示装置を備えたヘッドマウントディスプレイ(以下、HMDとも称する)とに関するものである。
従来、LCDなどの表示素子にて表示された映像を虚像として観察者に観察させる映像表示装置として、例えば特許文献1に開示されたものがある。特許文献1の映像表示装置は、LEDアレイから出射される光を拡散板にて拡散させてLCDに入射させ、LCDからの映像光をプリズムやレンズなどの光学素子を介して光学瞳に導く構成となっている。光学瞳の位置に観察者の瞳を合わせると、観察者はLCDに表示された映像の虚像を観察することが可能となる。
ところで、観察者に映像(虚像)を観察させやすくするためには、光学瞳を広げながら、映像を明るくすることが必要である。このとき、拡散板にて入射光を全方位に拡散させると、光学瞳を全方位に広げることはできても、映像が暗くなる。そのため、拡散板としては、入射光を全方位に拡散するものではなく、一方向に拡散させるもの(一方向拡散板)を用いることが非常に有効である。つまり、一方向拡散板を用いることにより、入射光を一方向に拡散させて光学瞳を一方向に大きく形成し、観察者に映像を観察させやすくすることができるとともに、上記拡散方向とは垂直方向に光源からの光を集光して明るい映像を観察者に観察させることができる。
特開平11−326821号公報
ところで、図17(a)は、一方向拡散板101の一構成例を示す断面図である。この一方向拡散板101の拡散面である光射出面101aは、凹凸形状で構成されている。このような構成では、一方向拡散板101に光入射面101bから光が入射したときに、光射出面101aの例えば凹凸の傾斜が大きい部分では、全反射によって光が射出されず、その結果、一方向拡散板101から射出される光の中に、上記光が射出されない部分に対応する影Pが現れる。
したがって、一方向拡散板101を上述した従来の映像表示装置に適用すると、図17(b)に示すように、一方向拡散板101の影Pが観察映像(虚像)Qに重畳され、輝度ムラや色ムラとなって観察映像Qの品位が低下する。なお、この現象は、表示素子の各画素の開口幅が人間の眼の分解能(例えば視野角で1分)に対応する幅よりも大きく、一方向拡散板101を表示素子に近い位置に配置した場合に起こりやすい。つまり、図18は、表示素子(例えばLCD)の表示領域を拡大して示しているが、拡散方向における各画素Aの開口幅Hwが大きいと、画素Aに重畳する影Pを認識することが可能となり、観察映像の品位が低下する。なお、この問題を回避するために、一方向拡散板101を表示素子から遠い位置に配置したのでは、光利用効率が低下し、観察映像Qが暗くなるので、好ましくはない。
また、一方向拡散板101の拡散度が大きいと、映像が暗くなるので、明るい映像を観察させるためには、拡散度を小さくすることが望ましい。しかし、拡散度を小さくするということは、拡散面における拡散方向の凹凸のピッチが大きくなることを意味し、この場合は、一方向拡散板101の影による観察映像の輝度ムラや色ムラが生じやすくなる。
なお、特許文献1のように、表示素子を照明する光源として、LEDアレイ等の面光源を用いることは、面光源の輝度ムラを低減するために大きな拡散が必要となり、映像が暗くなるため、好ましくはない。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、入射光を一方向に拡散する手段を用いる構成において、その拡散度を小さくして明るい映像としながら、輝度ムラや色ムラを低減した高画質の映像を観察者に観察させることができる映像表示装置と、その映像表示装置を用いたヘッドマウントディスプレイとを提供することにある。
本発明の映像表示装置は、点状の光源と、複数のピッチで凹凸が一方向に形成された拡散面を有し、前記光源からの光を前記拡散面で前記一方向に拡散して射出する拡散手段と、複数の画素と各画素の周囲に形成される遮光部とを有し、前記拡散手段からの光を各画素で変調して映像を表示する表示素子と、前記表示素子からの映像光を光学瞳に導くことにより、前記光学瞳の位置にて前記映像の虚像を観察者に観察させる接眼光学系とを備えた映像表示装置であって、前記拡散手段の拡散方向における前記表示素子の画素の開口幅をHwとし、前記拡散手段の拡散方向における最大の凹凸のピッチをKwとし、前記接眼光学系の焦点距離をfとし、前記表示素子の表示面から前記拡散手段の前記拡散面までの距離をδとしたとき、以下の条件式(1)を満足することを特徴としている。すなわち、
Hw/f≦tan1’≦Kw/(f+δ) ・・・(1)
である。
本発明の映像表示装置において、前記拡散手段の拡散方向における前記表示素子の画素のピッチをHpとするとき、前記拡散手段の拡散方向における前記表示素子の画素の開口率Hw/Hpは、以下の条件式(1A)を満足することが望ましい。すなわち、
0.3≦Hw/Hp≦0.8 ・・・(1A)
である。
本発明の映像表示装置において、前記拡散手段は、1から20μm程度の複数のピッチで凹凸が一方向に形成された拡散面を有していることが望ましい。
本発明の映像表示装置において、前記光源は、赤、緑、青の3色の光をそれぞれ発光する発光ダイオードを有しており、各発光ダイオードは、前記拡散手段の拡散方向に並べて配置されていてもよい。
本発明の映像表示装置において、前記光源は、赤、緑、青の3色の光をそれぞれ発光する発光ダイオードを2組有しており、前記表示素子における表示領域の中心と前記光学瞳の中心とを光学的に結ぶ軸を光軸とすると、各組の発光ダイオードは、各色ごとに前記接眼光学系の光軸に対して対称に配置されていてもよい。
本発明の映像表示装置において、前記表示素子の表示面から前記拡散手段の前記拡散面までの距離δは、前記拡散手段の前記接眼光学系による虚像と前記表示素子の表示映像の虚像との視度の差が10ディオプタ以下となるように設定されていることが望ましい。
本発明の映像表示装置において、前記拡散手段は、拡散方向が前記表示素子の矩形の表示領域の長辺方向と交差するように配置されていてもよい。
本発明の映像表示装置において、前記拡散手段の拡散方向における拡散度は、前記拡散方向に垂直な方向の拡散度の10倍以上であることが望ましい。
本発明の映像表示装置において、前記拡散手段における前記拡散面とは反対側の面は、非拡散面であり、前記拡散手段は、前記拡散面が前記表示素子と対向するように配置されていることが望ましい。
本発明の映像表示装置は、前記拡散手段の拡散方向に垂直な方向に前記光源からの光を集光して前記拡散手段に導く集光手段をさらに備え、前記光源と前記光学瞳とは、前記拡散手段の拡散方向に垂直な方向において共役となる位置に配置されている構成であってもよい。
本発明の映像表示装置において、前記集光手段は、前記拡散手段の拡散方向に平行な方向には、光学的パワーが無いか負であることが望ましい。
本発明の映像表示装置において、前記拡散手段の拡散方向に垂直な方向おける前記表示素子の画素の開口幅をVwとしたとき、以下の条件式(2)を満足することが望ましい。すなわち、
tan1’≦Vw/f ・・・(2)
である。
本発明の映像表示装置は、前記光源から前記表示素子までの光路を折り曲げる光路折り曲げ部材をさらに備え、前記拡散手段は、前記光路折り曲げ部材と前記表示素子との間の光路中に設けられている構成であってもよい。
本発明の映像表示装置において、前記光路折り曲げ部材は、屈折面と反射面とを有しており、前記光源からの光を前記屈折面で屈折させ、前記反射面で反射させた後、再度前記屈折面で屈折させて前記拡散手段に導く構成であってもよい。
本発明の映像表示装置において、前記接眼光学系は、体積位相型で反射型のホログラム光学素子を含み、前記ホログラム光学素子は、前記表示素子からの映像光を回折反射させて前記光学瞳に導く構成であってもよい。
本発明の映像表示装置において、前記ホログラム光学素子は、軸非対称な正の光学的パワーを有していることが望ましい。
本発明の映像表示装置において、前記表示素子における表示領域の中心と前記光学瞳の中心とを光学的に結ぶ軸を光軸とすると、前記拡散手段の拡散方向は、前記ホログラム光学素子の光軸入射面に垂直な方向と略平行であることが望ましい。
本発明の映像表示装置において、前記光源は、発光ダイオードで構成されており、前記ホログラム光学素子の回折効率がピークとなる波長と、前記光源から出射される光の強度がピークとなる波長とが略等しいことが望ましい。
本発明の映像表示装置において、前記接眼光学系は、前記表示素子からの映像光を内部で全反射させて前記光学瞳に導く一方、外光を透過させて前記光学瞳に導く第1の透明基板を有している構成であってもよい。
本発明の映像表示装置において、前記接眼光学系は、前記第1の透明基板での外光の屈折をキャンセルするための第2の透明基板を有している構成であってもよい。
本発明のヘッドマウントディスプレイは、上述した本発明の映像表示装置と、前記映像表示装置を観察者の眼前で支持する支持手段とを有していることを特徴としている。
条件式(1)を満足することにより、拡散手段の拡散面の凹凸のピッチを広げて拡散手段の拡散度を小さくすることができ、明るい映像を観察者に観察させることができる。また、拡散方向における表示素子の画素の開口部幅を狭めて拡散面の凹凸の影の大部分を表示素子の遮光部に重ねることができる。さらに、表示素子の画素に重なった影については、画素の開口部幅が人間の眼の分解能(視野角で1分に相当)よりも狭いので、観察者はその画素を通して影を認識しにくくなる。つまり、条件式(1)を満足することにより、拡散手段の拡散度を小さくして明るい映像としながら、拡散手段の凹凸の影に起因する輝度ムラや色ムラを低減した高画質の映像を観察者に観察させることができる。
本発明の実施の一形態に係る映像表示装置における各種のパラメータを模式的に示す説明図である。 (a)は、上記映像表示装置の構成を、水平方向の光路を展開して示す説明図であり、(b)は、上記映像表示装置の構成を、垂直方向の光路を展開して示す説明図である。 上記映像表示装置の拡散手段の拡散特性を示す説明図である。 上記拡散手段の拡散方向が表示素子の表示領域の長辺方向に沿っているときの上記表示領域を拡大して示す説明図である。 上記拡散手段の拡散方向が表示素子の表示領域の長辺方向に対して傾斜しているときの上記表示領域を拡大して示す説明図である。 カラーフィルタを備えた表示素子の表示領域を拡大して示す説明図である。 カラーフィルタを備えた他の表示素子の表示領域を拡大して示す説明図である。 (a)は、本発明の他の実施の形態に係る映像表示装置を備えたHMDの概略の構成を示す平面図であり、(b)は、HMDの側面図であり、(c)は、HMDの正面図である。 (a)は、HMDの他の構成を示す平面図であり、(b)は、HMDの側面図であり、(c)は、HMDの正面図である。 上記映像表示装置の概略の構成を示す断面図である。 上記映像表示装置における光路を光学的に一方向に展開して示す説明図である。 上記映像表示装置の光源の分光強度特性を示す説明図である。 上記映像表示装置のホログラム光学素子における回折効率の波長依存性を示す説明図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る映像表示装置における光路を光学的に一方向に展開して示す説明図である。 光学瞳におけるX方向の瞳位置と光強度との関係を示す説明図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る上記映像表示装置の概略の構成を示す断面図である。 (a)は、従来の映像表示装置に適用可能な一方向拡散板の一構成例を示す断面図であり、(b)は、一方向拡散板の影が観察映像に重畳された状態を示す説明図である。 上記映像表示装置の表示素子の表示領域を拡大して示す説明図である。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(映像表示装置について)
図2(a)(b)は、本発明の映像表示装置1の概念的な構成を、光路を展開して模式的に示す説明図であり、図2(a)は水平方向の光路を展開して、図2(b)は垂直方向の光路を展開してそれぞれ示している。この映像表示装置1は、光源2と、拡散手段3と、表示素子4と、レンズ5とを有して構成されている。
光源2は、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の光をそれぞれ発光するLED(3色一体型)で構成されており、点状の光源を構成している。RGBの各LEDは、観察者の目から見て水平方向に並んでいる。本実施形態では、後述する表示素子4はカラーフィルタを備えていないので、光源2は、RGBの各色光を時分割で順に出射する。
拡散手段3は、例えば1〜20μm程度の複数のピッチで凹凸が一方向に形成された拡散面3aを有し、光源2からの光を拡散面3aで上記一方向に拡散して射出する一方向拡散板である。本実施形態では、拡散手段3は、拡散方向が観察者の水平方向となるように、表示素子4の近傍に配置されている。なお、拡散手段3の詳細については、後述する。
表示素子4は、複数の画素A(図4参照)と各画素Aの周囲に形成される遮光部BM(図4参照)とを有し、拡散手段3からの光を各画素Aで変調して映像を表示する光変調素子であり、本実施形態では、RGBのカラーフィルタを備えていない透過型のLCDで構成されている。表示素子4は、カラーフィルタを備えていないので、透過率が高く、明るい映像を表示することができる。表示素子4は、表示領域の長辺方向が水平方向となるように配置されている。
レンズ5は、例えば正の光学的パワーを有しており、表示素子4からの映像光を光学瞳Eに導くことにより、光学瞳Eの位置にて上記映像の虚像を観察者に観察させる接眼光学系(観察光学系)を構成している。つまり、レンズ5は、表示素子4の表示映像を虚像として観察者が観察できるように光学瞳Eを形成する。
上記の構成において、点光源に近い光源2から出射された光は、拡散手段3にて一方向(水平方向)に拡散された後、表示素子4にて変調され、そこから映像光として出射される。この映像光は、レンズ5を介して光学瞳Eに導かれる。これにより、観察者は、光学瞳Eの位置にて、表示素子4に表示された映像の虚像を観察することが可能となる。このとき、光源2からのRGBの各色光の出射と同期して表示素子4の各画素を駆動することにより、観察者にカラー映像を観察させることが可能となる。
また、光源2として、点状の光源を用いることにより、面光源の場合のような、光源の輝度ムラを低減するために拡散を大きくする必要がなくなり、明るい映像を観察させることが可能となる。また、面光源を駆動するときのような大電流を光源2に流さなくても済み、消費電力を低減することができる。
(拡散手段について)
次に、拡散手段3の詳細について説明する。図2(a)(b)に示すように、拡散手段3における拡散面3aとは反対側の面は、非拡散面3bとなっている。そして、本実施形態では、拡散手段3は、拡散面3aが表示素子4と対向するように配置されている。つまり、拡散手段3における非拡散面3bは、光源2からの光が入射する光入射面となっており、拡散面3aは光射出面となっている。このように拡散手段3を配置したのは、以下の理由による。
例えば、凹凸からなる拡散面3aを光源2側に向けて拡散手段3を配置した場合、光源2から出射されて拡散手段3の非拡散面3bで反射される裏面反射光が、再び拡散面3aに到達したときにここで全反射される場合がある。この場合は、拡散面3aで全反射された光が表示素子4に入射しないことによって輝度ムラが大きくなる。しかし、拡散面3aが表示素子4と対向するように拡散手段3を配置することにより、裏面反射光による戻り光(拡散面3aで反射して非拡散面3bに向かう光)を少なくすることができ、上記の輝度ムラを低減することができる。
ところで、図3は、拡散手段3の拡散特性を示す説明図である。観察者の水平方向(以下、左右方向とも記載する)における拡散手段3の拡散度をθhとし、観察者の垂直方向(以下、上下方向とも記載する)における拡散手段3の拡散度をθvとすると、拡散手段3の拡散度は、強度半値でθh=40度、θv=0.2度である。つまり、拡散手段3は、凹凸からなる拡散面3a(図2(a)(b)参照)により、観察者の目から見て、左右方向には入射光を40度拡散し、上下方向には入射光を0.2度拡散する。
このように、拡散手段3は、観察者の上下方向には入射光をほとんど拡散しないため、拡散面3aは、図2(b)のように上下方向には起伏が無く、図2(a)のように左右方向には起伏がランダムに形成された凹凸形状となっている。拡散手段3が入射光を一方向(左右方向)に拡散することにより、光学瞳Eのサイズは、左右方向に例えば10mmとなり、上下方向に例えば1.5mmとなる。光学瞳Eが小さい上下方向では、光が集光するので、観察者は明るい映像(虚像)を観察することができる。一方、光学瞳Eが大きい左右方向では、観察者は映像を観察しやすくなる。
また、本実施形態では、上記したように、θh=40度、θv=0.2度であり、拡散手段3の拡散方向における拡散度は、拡散方向に垂直な方向の拡散度の10倍以上となっている。このように、拡散方向の拡散度に比べてそれと垂直な方向の拡散度を相対的に十分小さくすることにより、上記垂直方向には、入射光をほとんど拡散しないようにして、明るい映像を観察者に観察させることができる。
(輝度ムラ、色ムラの低減について)
次に、拡散手段3の拡散面3aの凹凸の影による観察映像の輝度ムラや色ムラを低減するための条件について説明する。
一方向拡散板からなる拡散手段3は、例えば厚さ0.1mm程度の透明樹脂基板の上に1〜20μm程度の複数のピッチで一軸に沿って凹凸形状を設けることにより形成される。ここで、例えば、θh=40度の拡散手段3は、最大15μm程度のピッチの凹凸形状を有しており、この凹凸部分を例えば焦点距離20mmの接眼光学系で観察すると、約3分の視野角となる。これは、人間の眼の解像度に相当する視野角1分よりも大きい。それゆえ、凹凸の傾斜部における入射角の大きい部分での全反射により、射出光の強度が低下すると、この強度低下が観察者には筋状の影として認識される。さらに、拡散度の小さいθh=30度〜10度の拡散手段3では、20μm程度のピッチの凹凸形状を有するため、観察者はさらに影を認識しやすくなる。これらの影が観察映像に重畳されると、観察映像に輝度ムラや色ムラが生じる。
そこで、本実施形態では、以下のようにして、拡散手段3の拡散度を小さくして明るい映像としながら、輝度ムラや色ムラを低減した高画質の映像を観察者に観察させるようにしている。
図1は、本実施形態の映像表示装置1における各種のパラメータを模式的に示す説明図である。拡散手段3の拡散方向における表示素子4の画素Aの開口幅をHw(mm)とし、拡散手段3の拡散方向における最大の凹凸のピッチをKw(mm)とし、レンズ5の焦点距離をf(mm)とし、表示素子4の表示面から拡散手段3の拡散面3aまでの距離をδ(mm)としたとき、映像表示装置1は、以下の条件式(1)を満足している。すなわち、
Hw/f≦tan1’≦Kw/(f+δ) ・・・(1)
である。なお、表示素子4の表示面は、レンズ5の像面(焦点距離f)付近に配置されており、これにより、観察者に虚像を提供する光学瞳Eが形成される。
ここで、Hw/f≦tan1’は、拡散手段3の凹凸の影を観察者に認識しにくくするための条件を規定している。一方、tan1’≦Kw/(f+δ)は、拡散手段3の拡散面3aの凹凸のピッチを大きくして、つまり、拡散度を小さくして、明るい映像を観察者に観察させるための条件を規定している。より詳細には、以下の通りである。
人間の眼の解像度(分解能)は、視野角で1’(分)と言われている。すなわち、人間は1’よりも大きな視野角で映像を観察する場合に、その映像を映像として認識することが可能となる。一方、Kw/(f+δ)は、拡散手段3の拡散方向における凹凸の最大ピッチの視野角(図1の視野角α)の正接にほぼ相当する。また、Hw/fは、表示素子4の1画素の視野角(図1の視野角βとする)の正接にほぼ相当する。
tan1’≦tanα、すなわち、tan1’≦Kw/(f+δ)とすれば、凹凸のピッチを広げて拡散手段3の拡散度を小さくすることができ、明るい映像を観察者に観察させることができる。しかし、その反面、拡散面3aの凹凸に起因する影が虚像として観察者に認識可能となる。この影は、結果的に表示映像の輝度ムラや色ムラを生じさせる。
しかし、tanβ≦tan1’、すなわち、Hw/f≦tan1’を満足することにより、表示素子4の画素Aの開口部幅を狭めて拡散面3aの凹凸の影の大部分(眼の解像度に対応する視野角よりも大きい視野角における凹凸の影)を表示素子4の遮光部BMに重ねることができる。また、表示素子4の画素Aに上記影が重なったとしても、画素Aの開口幅Hwが人間の眼の分解能よりも小さいので、観察者はその画素を通して影を認識しにくくなる。
したがって、条件式(1)を満足することにより、拡散手段3の拡散度を小さくして明るい映像としながら、輝度ムラや色ムラを低減した高画質の映像を観察者に観察させることができる。
また、拡散手段3の拡散方向における表示素子4の画素のピッチをHpとするとき、拡散手段3の拡散方向における表示素子4の画素の開口率Hw/Hpは、以下の条件式(1A)を満足することが好ましい。
0.3≦Hw/Hp≦0.8 ・・・(1A)
開口率Hw/Hpは、表示素子4の拡散手段3の拡散方向における透過領域(開口部)の割合を表している。開口率Hw/Hpの値が大きいと、開口幅Hwが大きく遮光部BMが小さく、開口率Hw/Hpの値が小さいと、開口幅Hwが小さく遮光部BMが大きい。条件式(1A)の上限値を超えると拡散面3aの凹凸に起因する影の影響が目立ちやすくなり、下限値を下回ると、透過する光量が減少するため観察映像の明るさが不足しやすくなる。条件式(1A)は、拡散面3aの凹凸に起因する影の影響と、映像の明るさを考慮して決められた好ましい値である。
図4は、表示素子4の表示領域を拡大して示す説明図である。条件式(1)を満足することにより、拡散手段3の凹凸の影Pが、表示素子4の遮光部BMで隠されて観察されにくくなっていることがわかる。なお、同図では、凹凸の影Pを明確に図示しているが、これは説明の便宜のためであり、実際は、上述したように、画素Aの視野角は人間の眼の解像度に対応する視野角1分よりも小さいため、観察者に観察されにくくなる。また、映像を観察するとき、実際には拡散手段3の存在によりピントが少しボケるので、凹凸の影Pも明るい部分(画素Aの表示)と平均化されてさらに観察されにくくなる。
なお、眼の解像度に相当する視野角1分よりも小さい視野角となる拡散手段3の細かい凹凸(レンズ5の焦点距離20mmでピッチ5μm程度以下)は眼で解像されないので、眼で平均化され、凹凸の影は観察されにくい。
なお、本実施形態では、拡散手段3として、拡散方向と垂直な方向に入射光を0.5度拡散させる一方向拡散板(垂直方向には入射光をほとんど拡散させない一方向拡散板)を用いているが、例えば垂直方向に3度程度拡散する拡散板を用いても、明るく、かつ、高画質な映像を観察者に観察させることができる。
(開口幅Vwについて)
図4に示すように、拡散手段3の拡散方向に垂直な方向おける表示素子4の画素Aの開口幅をVw(mm)としたとき、本実施形態の映像表示装置1は、以下の条件式(2)を満足している。すなわち、
tan1’≦Vw/f ・・・(2)
である。
Vw/fは、拡散手段3の拡散方向に垂直な方向における表示素子4の画素Aの視野角の正接にほぼ相当する。拡散手段3は、拡散方向に垂直な方向にはほとんど拡散しないので、tan1’≦Vw/fとし、拡散方向に垂直な方向においては、人間の眼の分解能よりも大きい視野角となるように画素Aの開口部幅を広げることにより、明るい映像を観察者に観察させることができる。
(距離δについて)
上記した、表示素子4の表示面から拡散手段3の拡散面3aまでの距離δは、拡散手段3のレンズ5による虚像と表示素子4の表示映像の虚像との視度の差が10ディオプタ以下となるように設定されることが望ましく、本実施形態では、上記両虚像の視度の差が例えば3ディオプタとなるように設定されている。その理由は、以下の通りである。
まず、上記のディオプタについて簡単に説明しておく。ディオプタとは、レンズの焦点距離をメートルで表した値の逆数(1/m)で表され、視度、すなわちレンズの度数(屈折力)を示す単位として一般的に用いられているものである。したがって、本実施形態では、観察者の眼から例えば1m前方に表示素子4の表示映像の虚像が位置しているとすると(映像の虚像が−1d(ディオプタ)の位置にあれば)、拡散手段3のレンズ5による虚像の位置は、−4d(眼から25cm前方の位置)または+2d(眼から前方に距離が無限大の位置(0dで眼から前方に距離が無限大の位置となる))の位置となる。
10ディオプタは、人間の目のピントの最大調整範囲を示すが、拡散手段3のレンズ5による虚像と表示素子4の表示映像の虚像との視度の差が10ディオプタ以下のときは、表示映像の虚像のみならず拡散手段3の虚像(凹凸の影を含む)が人間の目で観察可能な範囲に位置することになる。しかし、本発明によれば、上述した条件式(1)を満足することによって、拡散手段3の凹凸の影を認識しにくくできるので、両虚像の視度の差が10ディオプタ以下となるように距離δを設定し、拡散手段3を表示素子4の近くに配置しても、高画質の映像を観察者に観察させることができる。よって、拡散手段3を表示素子4の近くに配置して装置の小型軽量化を図りながら、拡散手段3からの光の利用効率を高くして、さらに明るい映像を観察者に観察させることができる。
(拡散手段のその他の配置について)
ところで、以上では、拡散方向が表示素子4の矩形の表示領域の長辺方向に沿うように(長辺に沿った各画素Aの配列方向に沿うように)、拡散手段3を配置した例について説明したが、例えば、拡散方向が表示素子4の矩形の表示領域の長辺方向と交差するように、拡散手段3を(回転させて)配置してもよい。
拡散手段3が凹凸の拡散面3aで入射光を一方向に拡散する場合、拡散手段3の凹凸の影は、拡散手段3の拡散方向と垂直方向に筋状に発生する。ここで、例えば、拡散手段3の拡散方向が、表示素子4の表示領域の長辺方向と一致している場合、図4に示したように、拡散手段3の凹凸の影Pは、拡散方向に垂直な方向、つまり、表示領域の短辺方向に位置する複数の画素Aと重なり、上記短辺方向においてのみ、各画素Aの周囲の遮光部BMで分断される。
一方、図5は、拡散手段3の拡散方向が、表示素子4の表示領域の長辺方向に対して5度傾斜しているときの、表示素子4の表示領域を拡大して示す説明図である。拡散手段3の拡散方向が表示素子4の表示領域の長辺方向と交差していても、拡散手段3の凹凸の影Pは、拡散方向に垂直な方向に位置する複数の画素Aと重なるが、この場合は、表示領域の長辺方向および短辺方向の両方向において、つまり、斜め方向において、各画素Aの周囲の遮光部BMで分断される。したがって、拡散手段3の凹凸の影Pを観察者にさらに認識しにくくすることができる。
(表示素子の他の構成例について)
以上では、カラーフィルタを備えていない表示素子4を用いた例について説明したが、カラーフィルタを備えた表示素子を用いることも勿論可能である。この場合、光源2は、RGBの各LEDを同時に発光させればよい。
例えば図6は、カラーフィルタを備えた表示素子4aの表示領域を拡大して示す説明図である。この表示素子4aは、矩形の表示領域の長辺方向にはRGBの順で各フィルタを配置し、短辺方向には同一色のフィルタを配置したものである。また、図7は、カラーフィルタを備えた他の表示素子4bの表示領域を拡大して示す説明図である。この表示素子4bは、矩形の表示領域の長辺方向にRGBの順で各フィルタを配置するとともに、短辺方向にもRGBの順で各フィルタを配置したものである。このようなカラーフィルタを備えた表示素子4a・4bを用いても、拡散手段3の拡散方向を表示領域の長辺方向と一致または交差させれば、表示素子4を用いた場合と同様に、拡散手段3の凹凸の影を観察者に認識しにくくすることができる。
特に、図7の表示素子4bにおいては、例えば拡散方向と表示領域の長辺方向とが一致している場合に、拡散方向に垂直な方向に筋状の影ができても、この影によって特定色だけ弱くなる(輝度が低下する)ことがない。したがって、輝度ムラや色ムラをさらに低減した高画質の映像を観察者に観察させることができる。
なお、表示素子4a・4bにおいて、拡散方向における同一色の画素AのピッチをDw(mm)とすると、条件式(1)を満足するのであれば、Dw≧tanα、すなわち、Dw≧Kw/(f+δ)であっても構わない。つまり、表示素子4a・4bにおいて、RGBの1個1個の画素Aの開口幅Hwが小さければ、表示素子4を用いた場合と同様に、拡散手段3の凹凸の影を観察者に認識しにくくすることができるので、Dwをtanαよりも小さくする必要はない。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(HMDの構成)
図8(a)は、本実施形態に係るHMDの概略の構成を示す平面図であり、図8(b)は、HMDの側面図であり、図8(c)は、HMDの正面図である。HMDは、映像表示装置11と、それを支持する支持手段12とを有しており、全体として、一般の眼鏡から一方(例えば左目用)のレンズを取り除いたような外観となっている。
映像表示装置11は、観察者に外界像をシースルーで観察させるとともに、映像を表示して観察者にそれを虚像として提供するものであり、実施の形態1の映像表示装置1に対応するものである。図8(c)で示す映像表示装置11において、眼鏡の右目用レンズに相当する部分は、後述する接眼プリズム32と偏向プリズム33との貼り合わせによって構成されている。なお、映像表示装置11の詳細な構成については後述する。
支持手段12は、映像表示装置11を観察者の眼前(例えば右目の前)で支持する支持部材であり、ブリッジ13と、フレーム14と、テンプル15と、鼻当て16と、ケーブル17と、外光透過率制御手段18とを有している。なお、フレーム14、テンプル15および鼻当て16は、左右一対設けられているが、これらを左右で区別する場合は、右フレーム14R、左フレーム14L、右テンプル15R、左テンプル15L、右鼻当て16R、左鼻当て16Lのように表現するものとする。
映像表示装置11の一端は、ブリッジ13に支持されている。このブリッジ13は、映像表示装置11のほかにも、左フレーム14L、鼻当て16および外光透過率制御手段18を支持している。左フレーム14Lは、左テンプル15Lを回動可能に支持している。一方、映像表示装置11の他端は、右フレーム14Rに支持されている。右フレーム14Rにおいて映像表示装置11の支持側とは反対側端部は、右テンプル15Rを回動可能に支持している。ケーブル17は、外部信号(例えば映像信号、制御信号)や電力を映像表示装置11に供給するための配線であり、右フレーム14Rおよび右テンプル15Rに沿って設けられている。外光透過率制御手段18は、外光(外界像の光)の透過率を制御するためにブリッジ13に設けられており、映像表示装置11よりも前方(観察者とは反対側)に位置している。
観察者がHMDを使用するときは、右テンプル15Rおよび左テンプル15Lを観察者の右側頭部および左側頭部に接触させるとともに、鼻当て16を観察者の鼻に当て、一般の眼鏡をかけるようにHMDを観察者の頭部に装着する。この状態で映像表示装置11にて映像を表示すると、観察者は、映像表示装置11の映像を虚像として観察することができるとともに、この映像表示装置11を介して外界像をシースルーで観察することができる。
このとき、外光透過率制御手段18において、外光透過率を例えば50%以下に低く設定しておけば、観察者は映像表示装置11の映像を観察しやすくなり、逆に、外光透過率を例えば50%以上に高く設定しておけば、観察者は、外界像を観察しやすくなる。したがって、外光透過率制御手段18における外光透過率は、映像表示装置11の映像および外界像の観察のしやすさを考慮して適宜設定されればよい。
以上のように、映像表示装置11が支持手段12にて支持されることにより、観察者は映像表示装置11から提供される映像をハンズフリーで観察することができる。
なお、HMDは、映像表示装置11を1個だけ備えたものには限られない。例えば、図9(a)は、HMDの他の構成を示す平面図であり、図9(b)は、上記HMDの側面図であり、図9(c)は、上記HMDの正面図である。このように、HMDは、観察者の両目の前に配置される2個の映像表示装置11・11を備えた構成であってもよい。この場合、左目の前に配置される映像表示装置11は、ブリッジ13と左フレーム14Lとによってその間で支持される。また、両方の映像表示装置11・11の間もケーブル17で接続され、外部信号等がケーブル17を介して両方の映像表示装置11・11に供給される。
(映像表示装置の詳細について)
次に、映像表示装置11の詳細な構成について説明する。
図10は、映像表示装置11の概略の構成を示す断面図であり、図11は、映像表示装置11における光路を光学的に一方向に展開して示す説明図である。映像表示装置11は、光源21と、集光レンズ22と、拡散手段23と、表示素子24と、接眼光学系31とを有している。図10に示すように、光源21、集光レンズ22、拡散手段23および表示素子24は、筐体20内に収容されており、接眼光学系31の一部(後述する接眼プリズム32の一部)は、筐体20内に位置している。映像表示装置11は、実施の形態1で示した各条件式(1)(2)をともに満足している。
ここで、以下での説明の便宜上、方向を以下のように定義しておく。まず、表示素子24の表示領域の中心と、接眼光学系31によって形成される光学瞳Eの中心とを光学的に結ぶ軸を光軸とする。そして、光源21から光学瞳Eまでの光路を展開したときの光軸方向をZ方向とする。また、接眼光学系31の後述するホログラム光学素子34の光軸入射面に垂直な方向をX方向とし、ZX平面に垂直な方向をY方向とする。なお、ホログラム光学素子34の光軸入射面とは、ホログラム光学素子34における入射光の光軸と反射光の光軸とを含む平面、すなわち、YZ平面を指す。以下、上記光軸入射面を単に入射面とも称する。
光源21は、RGBの3色の色をそれぞれ発光する3つの発光チップを発光部21R・21G・21B(図11参照)として有するRGB一体型のLEDで構成されている。LEDは、安価、小型であり、また、後述するように発光波長幅が狭いので色純度が高い。したがって、光源21をRGBのLEDで構成することにより、安価で小型の映像表示装置11を実現できるとともに、観察者に提供する映像の色純度を高くすることができる。
また、発光部21R・21G・21Bは、それぞれ約0.3mm角のサイズであり、ピッチ0.5mmでX方向に並んでいる。このように、発光部21R・21G・21Bは、拡散手段23の後述する拡散方向であるX方向に並べて配置されていることにより、RGBの各色が拡散手段23によって上記拡散方向に混ざるので、光学瞳E上での各色の強度ムラが小さくなり、色ムラを低減することができる。
なお、発光部21R・21G・21Bは、X方向に完全に一列に並んでいなくてもよい。例えば、発光部21R・21G・21Bの一部が0.5mmだけY方向にずれていてもよい。また、このとき、より多くの発光部が直線的に並ぶ方向がX方向となるように光源21を配置してもよい。
集光レンズ22は、拡散手段23の拡散方向に垂直な方向(Y方向)に光源21からの光を集光して拡散手段23に導く集光手段であり、例えばシリンダレンズで構成されている。集光レンズ22を用いることにより、表示素子24を照明する光学系を小型軽量にすることができる。また、拡散手段23の拡散方向に平行な方向(X方向)についての集光レンズ22の光学的パワーは、ゼロか負である。これにより、光源21からの光はX方向には集光されないので、X方向に光源21の輝度ムラ(強度ムラ)が増幅されることがなく、高画質の映像を観察者に観察させることができる。
また、集光レンズ22は、光源21からの光を集光した後、拡散手段23によって拡散される光が効率よく光学瞳Eを形成するように配置されている。また、集光レンズ22および後述するホログラム光学素子34は、光源21と光学瞳Eとが拡散手段23の拡散方向に垂直な方向(Y方向)について共役となるように配置されている。光学瞳EのY方向については、光源21の発光面積(例えば0.3mm角)が、拡散手段23での1度の拡散と、表示素子24での2度程度の拡散により、共役関係の像倍率で形成される瞳よりも少し大きく形成されている。その結果、本実施形態では、光学瞳Eは、X方向の大きさが8mm、Y方向の大きさが2mmとなっている。
このように、光学瞳Eは、一方向(X方向)には人間の瞳(3mm程度)よりも大きい8mmの大きさなので、観察者は映像を観察しやすい。一方、光学瞳Eは、他の方向(Y方向)には人間の瞳よりも小さい2mmの大きさなので、光源21からの光は上記方向においては光学瞳Eに無駄なく集光する。これにより、観察者は、明るい映像を観察することができる。本実施形態では、人間の瞳よりも光学瞳を小さくすることで、より明るい映像を提供しているが、光学瞳が一方向に小さければ、人間の瞳より大きくても、明るい映像を提供することができる。
また、拡散手段23の拡散方向に垂直なY方向において、光源21と光学瞳Eとは共役となる位置に配置されているので、Y方向に光学瞳Eをより小さくすることができ、Y方向において光源21からの光利用効率をより高めて明るい映像を観察者に観察させることができる。なお、X方向では、拡散手段23により入射光が大きく拡散されるため、光源21と光学瞳Eとの共役関係は成立しなくなるが、共役配置により高効率で光源21からの光を利用することができ、明るい映像表示が可能である。
拡散手段23は、複数のピッチで凹凸が一方向に形成された拡散面23aを有し、光源21からの光を拡散面23aで一方向に拡散して射出する一方向拡散板であり、実施の形態1の拡散手段3に対応している。本実施形態では、拡散手段23は、拡散方向が観察者の水平方向(X方向)となるように、かつ、拡散手段23の接眼光学系31による虚像と、表示素子24の表示映像の虚像との視度の差が5ディオプタとなるように、表示素子24の近傍に配置されている。拡散手段23のX方向の拡散度は、例えば30度である。拡散手段23における拡散面23aとは反対側の面は、実施の形態1と同様に非拡散面となっているが、拡散手段23は、拡散面23aが表示素子24と対向するように配置されている。
表示素子24は、光源21から拡散手段23を介して入射する光を画像データに応じて変調して映像を表示するものであり、RGBのカラーフィルタを備え、光が透過する領域となる各画素をマトリクス状に有し、各画素の周囲には遮光部が形成された透過型のLCDで構成されている。表示素子24は、矩形の表示領域の長辺方向がX方向となり、短辺方向がY方向となるように配置されている。
接眼光学系31は、表示素子24からの映像光、すなわち、表示素子24にて表示された映像に対応する光を光学瞳Eに導くことにより、光学瞳Eの位置にて上記映像の虚像を観察者に観察させる観察光学系であり、接眼プリズム32(第1の透明基板)と、偏向プリズム33(第2の透明基板)と、ホログラム光学素子34とを有して構成されている。
接眼プリズム32は、表示素子24からの映像光を内部で全反射させてホログラム光学素子34を介して光学瞳Eに導く一方、外光を透過させて光学瞳Eに導くものであり、偏向プリズム33とともに、例えばアクリル系樹脂で構成されている。この接眼プリズム32は、平行平板の下端部を楔状にし、その上端部を厚くした形状で構成されている。また、接眼プリズム32は、その下端部に配置されるホログラム光学素子34を挟むように、偏向プリズム33と接着剤で接合されている。
偏向プリズム33は、平面視で略U字型の平行平板で構成されており(図8(c)参照)、接眼プリズム32の下端部および両側面部(左右の各端面)と貼り合わされたときに、接眼プリズム32と一体となって略平行平板となるものである。この偏向プリズム33を接眼プリズム32に接合することにより、観察者が接眼光学系31を介して観察する外界像に歪みが生じるのを防止することができる。
つまり、例えば、接眼プリズム32に偏向プリズム33を接合させない場合、外光は接眼プリズム32の楔状の下端部を透過するときに屈折するので、接眼プリズム32を介して観察される外界像に歪みが生じる。しかし、接眼プリズム32に偏向プリズム33を接合させて一体的な略平行平板を形成することで、外光が接眼プリズム32の楔状の下端部を透過するときの屈折を偏向プリズム33でキャンセルすることができる。その結果、シースルーで観察される外界像に歪みが生じるのを防止することができる。
なお、接眼プリズム32および偏向プリズム33の各面(平行平板の対向する2面)は、平面であってもよいし、曲面であってもよい。接眼プリズム32および偏向プリズム33の各面を曲面とすれば、接眼光学系31に矯正眼鏡レンズとしての機能を持たせることもできる。
ホログラム光学素子34は、表示素子24から出射される映像光(3原色に対応した波長の光)を回折反射させて光学瞳に導くことにより、表示素子24にて表示される映像を拡大して観察者の瞳に虚像として導く体積位相型で反射型のホログラム光学素子であり、軸非対称な正の光学パワーを有している。つまり、ホログラム光学素子34は、正のパワーを持つ非球面凹面ミラーと同様の機能を持っている。これにより、装置を構成する各光学部材の配置の自由度を高めて装置を容易に小型化することができるとともに、良好に収差補正された映像を観察者に提供することができる。
(映像表示装置の動作について)
次に、上記構成の映像表示装置11の動作について説明する。光源21から出射された光は、集光レンズ22にて集光された後、拡散手段23でX方向に拡散され、RGBの混色が十分になされた均一な照明光として表示素子24に入射する。表示素子24に入射した光は、画像データに基づいて各画素ごとに変調され、映像光として出射される。つまり、表示素子24には、カラー映像が表示される。
表示素子24からの映像光は、接眼光学系31の接眼プリズム32の内部にその上端面(面32a)から入射し、対向する2つの面32b・32cで複数回全反射されて、ホログラム光学素子34に入射する。ホログラム光学素子34に入射した光は、そこで反射されて光学瞳Eに達する。光学瞳Eの位置では、観察者は、表示素子24に表示された映像の拡大虚像を観察することができる。
一方、接眼プリズム32および偏向プリズム33は、外光をほとんど全て透過させるので、観察者は外界像を観察することができる。したがって、表示素子24に表示された映像の虚像は、外界像の一部に重なって観察されることになる。
以上のように、映像表示装置11では、表示素子24から出射される映像光を、接眼プリズム32内での全反射によってホログラム光学素子34に導く構成としているので、通常の眼鏡レンズと同様に、接眼プリズム32および偏向プリズム33の厚さを3mm程度にすることができ、映像表示装置11を小型化、軽量化することができる。また、表示素子24からの映像光を内部で全反射させる接眼プリズム32を用いることにより、高い外光の透過率を確保して、明るい外界像を観察者に提供することができる。
また、ホログラム光学素子34は、表示素子24からの映像光と外光とを同時に観察者の瞳に導くコンバイナとして機能しており、観察者は、ホログラム光学素子34を介して、表示素子24から提供される映像と外界像とを同時に観察することができる。
また、本実施形態では、拡散手段23の接眼光学系31による虚像と、表示素子24の表示映像の虚像との視度の差が5ディオプタであり、表示映像の虚像のみならず拡散手段23の接眼光学系31による虚像が人間の目で観察可能な範囲(10ディオプタ以下)に位置している。しかし、実施の形態1で示した条件式を満足していることにより、拡散手段23の凹凸の影を認識しにくくすることができるので、拡散手段23を表示素子24に近い位置に配置しても、表示映像の虚像に輝度ムラや色ムラが生じるのを抑えることができる。その結果、明るく、かつ、高画質の映像(虚像)を観察者に観察させることができる。
特に、本実施形態のように、外界像をシースルーで観察可能な映像表示装置11では、そのような外界像に重畳される表示映像(虚像)を明るくして観察者に観察させやすくする必要があるので、実施の形態1で示した条件式を満足させることは、特にシースルー型の映像表示装置11およびHMDに非常に有効となる。
(光源とホログラム光学素子の特性について)
次に、光源21およびホログラム光学素子34の特性について説明する。
図12は、光源21の分光強度特性、すなわち、出射光の波長と光強度との関係を示す説明図である。光源21は、例えば、光強度のピーク波長および光強度半値の波長幅で462±12nm、525±17nm、635±11nmとなる3つの波長帯域の光を発する。なお、図12の縦軸の光強度は、B光の最大光強度を100としたときの相対値で示している。
なお、光強度のピーク波長とは、光強度がピークとなるときの波長のことであり、光強度半値の波長幅とは、光強度が光強度ピークの半値となるときの波長幅のことである。光源21のRGBの光強度は、ホログラム光学素子34の回折効率や、表示素子24の光透過率を考慮して調整され、これによって白色表示を行うことが可能となる。
一方、図13は、ホログラム光学素子34における回折効率の波長依存性を示す説明図である。同図に示すように、ホログラム光学素子34は、例えば、回折効率のピーク波長および回折効率半値の波長幅で465±5nm(B光)、521±5nm(G光)、634±5nm(R光)の3つの波長域の光を回折(反射)させるように作製されている。ここで、回折効率のピーク波長とは、回折効率がピークとなるときの波長のことであり、回折効率半値の波長幅とは、回折効率が回折効率ピークの半値となるときの波長幅のことである。なお、図13の回折効率は、B光の最大回折効率を100としたときの相対値で示している。
上記のように、ホログラム光学素子34は特定入射角の特定波長の光のみを回折するように作製されているので、外光の透過にはほとんど影響しない。したがって、観察者は、接眼プリズム32、ホログラム光学素子34および偏向プリズム33を介して外界像を通常通り見ることができる。
また、体積位相型で反射型のホログラム光学素子34は、図13で示したように回折効率が高く、しかも、回折効率ピークの半値波長幅が狭い。したがって、このようなホログラム光学素子34を用い、表示素子24からの映像光をホログラム光学素子34にて回折反射させて光学瞳Eに導く構成とすることにより、明るく、色純度の高い映像を観察者に提供することができる。また、外光の透過率も高くなるので、明るい外界像を観察者に提供することができる。つまり、明るく、かつ、視認性の高い映像を明るい外界像に重ねて観察者に提供することができる。
さらに、上述の数値関係から、ホログラム光学素子34の回折効率のピーク波長と、光源21から出射される光強度のピーク波長とは略等しいと言える。このような設定では、光源21から出射される光のうちで光強度がピークとなる波長付近の光が、ホログラム光学素子34にて効率よく回折されるので、外界像に重畳しても明るく、見やすい映像を観察者に提供することができる。
(色ムラの低減効果について)
ところで、本実施形態では、光学瞳Eは、上述したように、強度半値でX方向に8mm、Y方向に2mmの大きさとなるように設定されている。つまり、光学瞳Eは、Y方向、すなわち、ホログラム光学素子34の入射面(YZ平面)に平行な方向よりも、X方向、すなわち、上記入射面に垂直な方向に大きい。このように光学瞳Eの大きさを設定することにより、ホログラム光学素子34の波長特性(波長選択性)の影響をあまり受けずに、観察者は色ムラの少ない高画質の映像を観察することができる。その理由は以下の通りである。
まず、ホログラム光学素子34における入射角と波長選択性との関係について説明する。0度より大きい入射角を持つ光を回折させる干渉縞を持つホログラム光学素子34では、入射面に平行な方向よりも入射面に垂直な方向において、波長選択性が小さい(入射角のずれによる回折波長のずれが小さい)。言い換えると、入射面に平行な方向よりも入射面に垂直な方向のほうが、干渉縞への入射角のずれに対する角度選択性が低い。これは、ホログラム光学素子34の干渉縞に光が入射角を有して入射する場合、入射面(YZ平面)内での入射角の角度ずれは、そのまま入射角の角度ずれとなるため、回折波長に対する影響が大きいが、入射面に垂直な方向の角度ずれは、入射角のずれとしては小さく、回折波長に対する影響は小さいからである。
したがって、ホログラム光学素子34の干渉縞に所定の入射角からずれた角度の光が入射すると、同じ角度ずれでも、入射面に平行な方向(Y方向)での角度ずれのほうが、入射面に垂直な方向(X方向)の角度ずれよりも、大きく回折波長がずれる(すなわち、入射面に平行な方向は、波長選択性が大きい)。
したがって、回折波長の変化が大きいY方向に光学瞳Eを小さく形成することにより、回折波長の変化の範囲が狭くなるので、光学瞳E上での色ムラを低減することができる。また、入射面に垂直な方向に光学瞳Eを大きく形成しても、色純度の高い映像を観察者に提供することができる。なお、光軸入射面外の光は、その光についての入射面が光軸入射面と若干平行ではないが、前述の通り、入射面に垂直な方向の角度ずれは回折波長に対する影響が小さいので、光軸入射面を基準にしても色ムラが大きくなることはない。
また、本実施形態では、拡散手段23の拡散方向はX方向であり、このX方向はホログラム光学素子34の光軸入射面に垂直な方向である。このように拡散手段23の拡散方向を光軸入射面に垂直なX方向またはこれと略平行な方向とし、ホログラム光学素子34の波長選択性が小さい方向に光を拡散させることにより、色ムラの発生を抑えたまま、上記方向に光学瞳Eを大きくして観察しやすい映像を観察者に提供することができる。また、光学瞳Eは、光軸入射面に垂直なX方向よりも光軸入射面に平行なY方向で相対的に小さくなるので、Y方向では光源21からの光を無駄なく集光することができ、明るい映像を観察者に提供することができる。
また、上述したように、光源21の3つの発光部21R・21G・21Bは、拡散手段23による拡散の大きい方向であるX方向に並んでいるが、このことは取りも直さず、3つの発光部21R・21G・21Bが光軸入射面に対して垂直な方向に並んで配置されていることを意味する。入射面に対して垂直な方向は、ホログラム光学素子34における波長選択性が小さい方向であるので、3つの発光部21R・21G・21BをX方向に配置することで、光学瞳Eを拡大できる方向に色を混ぜることができ、RGBの3色を発光する光源21を用いた場合でも、色ムラの少ない高画質の映像を観察者に提供することができる。
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施の形態2と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
図14は、本実施形態の映像表示装置11における光路を光学的に一方向に展開して示す説明図である。本実施形態では、光源21が2つの光源群21P・21Qで構成されている点以外は、実施の形態2と同様の構成である。
光源21の光源群21Pは、RGBの3色の光をそれぞれ発光する3つの発光部21R・21G・21Bを有するRGB一体型のLEDで構成されている。また、光源群21Qも同様に、RGBの3色の光をそれぞれ発光する3つの発光部21R・21G・21Bを有するRGB一体型のLEDで構成されている。つまり、光源21は、RGBの光を出射する3つの発光部(LED)を2組有している。
各光源群21P・21Qの各発光部は、ホログラム光学素子34の光軸入射面(YZ平面)に対して垂直な方向に並んで配置されているが、さらに、上記入射面に対して各色ごとに面対称となるように配置されている(接眼光学系31の光軸に対して対称に配置されている)。より詳細には、発光部21R・21Rが上記入射面に近い位置で面対称となるように配置され、そのX方向外側に発光部21G・21Gが上記入射面に対して面対称となるように配置され、さらにそのX方向外側に発光部21B・21Bが上記入射面に対して面対称となるように配置されている。つまり、各光源群21P・21Qでは、上記入射面側からX方向外側に向かうにつれて出射光の波長が短くなるような順序で、各発光部が配置されている。
このように、各発光部を各色ごとに上記入射面に対して面対称に配置することにより、同じ色についての2つの発光部(例えば21Rと21R)からの出射光の光強度を足し合わせたトータルの光強度の重心を、RGBの各色ともに対称面内(上記入射面内、光軸上)に位置させることができる。つまり、RGBの各色ともにその強度分布を、対称面を中心にしてX方向に対称にすることができる。これにより、光学瞳Eの中心において色ムラの少ない映像を、収差の少ない高画質な映像として観察者に提供することができる。
なお、各発光部の面対称の中心となる面は、上記入射面に平行な面であってもよい。つまり、各発光部の面対称の中心となる面は、上記入射面からX方向に多少ずれた面であっても構わない。この場合は、光学瞳Eの中心付近において色ムラの少ない映像を観察者に提供することができる。
また、ホログラム光学素子34は、上述したように、回折効率ピークおよびその半値波長幅で465±5nm、521±5nm、634±5nmの各波長の映像光を回折するように作製されている。このように各色で回折効率の半値波長幅が同じなので、波長の長い光ほど角度選択性が大きい(波長の変化に対する入射角のずれ方が小さい)。したがって、各光源群21P・21Qにおいて、光軸入射面側からX方向外側に向かうにつれて出射光の波長が短くなるような順序で各発光部が配置されていることにより、光学瞳E内での各色の強度差を小さくすることができ、光学瞳E内で色ムラの少ない映像を観察者に提供することができる。以下、この点について詳細に説明する。
回折効率ピークの波長をλ、ホログラム光学素子34の媒質(干渉縞)の屈折率をn、媒質の厚さをh、入射角をθとすると、これらの間には、λ=2nhcosθの関係が成り立つ。ここで、波長の短いB光および波長の長いR光において、それぞれの波長が例えば同じ5nmだけずれた場合、波長の変化の割合は、B光については465/470であり、R光については634/639である。つまり、波長の変化の割合は、波長の短いB光に比べて波長の長いR光のほうが小さい。したがって、波長の短いB光に比べて波長の長いR光のほうが、波長の変化に対する入射角θのずれ方は小さい(角度選択性が大きい)。よって、光源21からの出射光のRGBの波長幅が同じ場合には、ホログラム光学素子34によって回折されてできる光学瞳の大きさは、波長が長い光ほど小さい。なお、光学瞳Eは、各色の光学瞳の範囲を全て含むものとする。
一方、光源21のLED(各発光部)からの出射光の強度は、一般的に中心付近ほど強く、周囲ほど弱い。また、各発光部は、Y方向においては、光学瞳と略共役となるように配置されているが、X方向では、拡散手段23により拡散されるので、光学瞳とは共役ではない。しかし、光学瞳において最も強度の強い位置は、拡散手段23がないとした場合の各発光部と共役な位置にほぼ同じである。
したがって、光学瞳が小さい長波長(R光)の瞳中心を光学瞳Eの中心側に位置させ、光学瞳が大きい短波長(B光)の瞳中心を光学瞳Eの中心よりも外側に位置させることで、光学瞳E内での瞳位置による強度差を各色について小さくすることができる。この点について、もう少し詳細に説明する。
図15は、光学瞳EにおけるX方向の瞳位置と光強度との関係を示す説明図である。なお、光強度は、同じ色については相対値で示されている。また、同図中の21R・21R・21G・21G・21B・21Bで示される曲線は、それぞれ発光部21R・21R・21G・21G・21B・21Bから出射される光に対応している。
上述したように、ホログラム光学素子34の角度選択性により、波長が長い光ほど光学瞳は小さいので、同図に示すように、波長が長い光ほど瞳位置による強度差が大きくなっている(光学瞳Eの中心と端部とにおける強度差が大きくなっている)。逆に、波長が短い光ほど光学瞳Eは大きいので、波長が短い光ほど瞳位置による強度差が小さくなっている。
また、波長が長い光を発光する発光部ほど光軸入射面側に配置されているので、光強度の高い位置は、波長が長い光ほど光学瞳Eの中心に近くなっている。逆に、波長が短い光を発光する発光部ほど光軸入射面から離れた位置に配置されているので、光強度の高い位置は、光学瞳Eの周辺となっている。
つまり、波長が長い光ほど瞳位置による強度差が大きいが、光軸入射面側からX方向外側に向かうにつれて出射光の波長が短くなるような順序で各発光部を配置し、波長が長い光ほど光強度の高い位置を光学瞳Eの中心に近づけることで、波長が長い光について、瞳位置による強度差、すなわち、光学瞳Eの中心と端部とにおける強度差を小さくすることができる。これにより、光学瞳Eの全体(瞳中心および瞳周辺)で色ムラの少ない映像を観察者に提供することができる。
また、波長が長い光を発光する発光部を光軸入射面に近い位置に配置することにより、光学瞳Eでの光の利用効率を高くすることができる。一方、波長が短い光を発光する発光部を光軸入射面から遠い位置に配置した場合、ピーク強度と周辺強度との強度差が小さいので、光学瞳Eでの光の利用効率が著しく低下することはない。したがって、各色の光学瞳E内での強度差は小さく、輝度ムラも小さい。
また、光源群21P・21Qの各発光部は、拡散手段23での拡散が大きい波長順(波長が短いほど拡散する)にX方向に配置されているので、光学瞳E上での各色の強度差がさらに小さくなり、色ムラをさらに低減することができる。つまり、色純度の高い映像を観察者に提供することができる。
なお、以上では、RGBの各発光部を2組設け、各組を個々のパッケージにした光源群21P・21Qで光源21を構成した例について説明したが、各組は1つのパッケージになっていてもよい。発光点の距離が近いほどRGBの色が混ざりやすく、より明るい映像を提供することができるので、この点では、各発光部の距離を容易に小さくできる、各組の光源群を1パッケージ化した構成のほうが望ましい。
なお、色ムラの低減に関して、本実施形態の映像表示装置11は、以下の構成であってもよい。つまり、映像表示装置11の集光レンズ22は、各発光部の配列方向(X方向)にパワーの無いシリンドリカルレンズであってもよいし、上記配列方向(X方向)に負のパワーを有するレンズであってもよい。前者の場合、RGBの各発光部間の距離の拡大率が小さくなるので、拡散度を小さくしながら色ムラの少ない映像とすることができ、明るい映像とすることができる。一方、後者の場合、さらに色ムラを抑えながら明るい映像とすることができる。
〔実施の形態4〕
本発明のさらに他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、実施の形態2または3と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
図16は、本実施形態の映像表示装置11の概略の構成を示す断面図である。本実施形態の映像表示装置11は、実施の形態2の集光レンズ22(図10参照)の代わりに、裏面反射ミラー25を配置した以外は、実施の形態2と同様である。
裏面反射ミラー25は、光源21から表示素子24までの光路を折り曲げる光路折り曲げ部材であり、屈折面25aと反射面25bとを有して構成されている。反射面25bは、例えば、光源21からの光をY方向に集光するシリンドリカルミラーで構成されているが、他の凹面ミラー(球面ミラー、非球面ミラー、軸非対称な凹面ミラー)で構成されていてもよい。屈折面25aは、反射面25bに近い曲率の面となっている。
この構成により、光源21からの光は、裏面反射ミラー25の屈折面25aで屈折して裏面の反射面25bに到達し、そこで反射されて再び屈折面25aにて屈折し、拡散手段23に導かれる。以降の光路は、実施の形態2と同様である。
裏面反射ミラー25は、光源21からの光をY方向に集光し、光源21と光学瞳EとをY方向で共役に設定しているが、X方向には光学的なパワーを有していない。これにより、0.5mmピッチでX方向に離間する、光源21のRGBの各発光部の色間距離を拡大することなく、拡散手段23での混色を容易にして、色ムラの少ない映像とすることができる。
また、裏面反射ミラー25は、反射による光学的パワーで入射光を集光するので、透過レンズに比して光学的パワーを強くしやすい。したがって、光源21からの光をY方向でより多く集光することができ、明るい映像とすることができる。また、反射による光学的パワーで入射光を集光するので、色収差が小さく、光源21と光学瞳Eとの共役関係を各色で同じにし、効率よく光を利用することができる。
また、上述した通り、ホログラム光学素子34は、Y方向で波長選択性が大きい。一方、裏面反射ミラー25は、反射面25bの他に屈折面25aを有しており、光源21からの光を屈折面25aで屈折させ、反射面25bで反射させた後、再度屈折面25aで屈折させて拡散手段23に導く構成としている。これにより、光源21からの光のピーク波長とホログラム光学素子34の回折ピーク波長とが略一致するように収差を小さくすることができる。その結果、ホログラム光学素子34の波長選択性による回折効率の低下を抑制することができ、効率よく光を利用して、明るい映像とすることができる。
また、裏面反射ミラー25で光路を折り曲げて表示素子24を照明する構成としているので、照明光路を効率よく利用して(照明系をコンパクトにすることができ)、筐体20を小さくすることができる。その結果、小型軽量な映像表示装置11を実現することができる。
また、裏面反射ミラー25で照明光路を折り曲げる構成としているので、拡散手段23の配置位置がある程度制限されるが、本実施形態では、拡散手段23を表示素子24に近接して配置している。これは以下の理由による。
拡散手段23を光源21に近接して配置することは可能である。しかし、この場合は、拡散手段23での拡散後の光路が長いため、表示素子24を通過する光源21からの光が減少する。また、RGBを混色するために、拡散手段23の拡散度を大きくする必要がある。その結果、光利用効率が悪く、暗い映像となる。
また、拡散手段23を裏面反射ミラー25に近接して配置することも可能である。しかし、裏面反射ミラー25は表示素子24に対して傾斜して配置されるため、拡散手段23での拡散光の利用効率が、表示素子24におけるY方向の画面位置によって異なる。この結果、Y方向で輝度ムラとなり、画質が低下する。
以上の理由により、本実施形態では、拡散手段23を表示素子24に近接して配置している。つまり、拡散手段23を裏面反射ミラー25と表示素子24との間の光路中に配置している。これにより、裏面反射ミラー25で光路を折り曲げて小型軽量にしながら、表示素子24では拡散手段23からの光を効率よく利用することができ、観察映像を色ムラや輝度ムラの無い、明るい映像とすることができる。
なお、裏面反射ミラー25において、X方向に負の光学的パワーを持たせてもよい。この場合は、0.5mmピッチでX方向に離間するRGBの各発光部の色間距離が縮小されるので、拡散手段23の混色が容易となり、色ムラの少ない映像とすることができる。
なお、以上の各実施形態では、HMDに好適な映像表示装置について種々説明したが、各実施形態の映像表示装置は、例えばヘッドアップディスプレイ(HUD)などの他の装置にも適用することが可能である。
なお、以上で説明した各実施の形態の構成を適宜組み合わせて映像表示装置、HMD、HUDを実現することも勿論可能である。
本発明の映像表示装置は、例えばHMDやHUDに利用可能である。
1 映像表示装置
2 光源
3 拡散手段
3a 拡散面
3b 非拡散面
4 表示素子
5 レンズ(接眼光学系)
11 映像表示装置
12 支持手段
21 光源
21R、21R、21R 発光部(発光ダイオード)
21G、21G、21G 発光部(発光ダイオード)
21B、21B、21B 発光部(発光ダイオード)
22 集光レンズ(集光手段)
23 拡散手段
23a 拡散面
24 表示素子
25 裏面反射ミラー(光路折り曲げ部材)
25a 屈折面
25b 反射面
31 接眼光学系
32 接眼プリズム(第1の透明基板)
33 偏向プリズム(第2の透明基板)
34 ホログラム光学素子
A 画素
BM 遮光部
E 光学瞳

Claims (21)

  1. 点状の光源と、
    複数のピッチで凹凸が一方向に形成された拡散面を有し、前記光源からの光を前記拡散面で前記一方向に拡散して射出する拡散手段と、
    複数の画素と各画素の周囲に形成される遮光部とを有し、前記拡散手段からの光を各画素で変調して映像を表示する表示素子と、
    前記表示素子からの映像光を光学瞳に導くことにより、前記光学瞳の位置にて前記映像の虚像を観察者に観察させる接眼光学系とを備えた映像表示装置であって、
    前記拡散手段の拡散方向における前記表示素子の画素の開口幅をHwとし、前記拡散手段の拡散方向における最大の凹凸のピッチをKwとし、前記接眼光学系の焦点距離をfとし、前記表示素子の表示面から前記拡散手段の前記拡散面までの距離をδとしたとき、以下の条件式(1)を満足することを特徴とする映像表示装置;
    Hw/f≦tan1’≦Kw/(f+δ) ・・・(1)
    である。
  2. 前記拡散手段の拡散方向における前記表示素子の画素のピッチをHpとするとき、前記拡散手段の拡散方向における前記表示素子の画素の開口率Hw/Hpは、以下の条件式(1A)を満足することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置;
    0.3≦Hw/Hp≦0.8 ・・・(1A)
    である。
  3. 前記拡散手段は、1から20μm程度の複数のピッチで凹凸が一方向に形成された拡散面を有することを特徴とする請求項1または2に記載の映像表示装置。
  4. 前記光源は、赤、緑、青の3色の光をそれぞれ発光する発光ダイオードを有しており、
    各発光ダイオードは、前記拡散手段の拡散方向に並べて配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の映像表示装置。
  5. 前記光源は、赤、緑、青の3色の光をそれぞれ発光する発光ダイオードを2組有しており、
    前記表示素子における表示領域の中心と前記光学瞳の中心とを光学的に結ぶ軸を光軸とすると、
    各組の発光ダイオードは、各色ごとに前記接眼光学系の光軸に対して対称に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の映像表示装置。
  6. 前記表示素子の表示面から前記拡散手段の前記拡散面までの距離δは、前記拡散手段の前記接眼光学系による虚像と前記表示素子の表示映像の虚像との視度の差が10ディオプタ以下となるように設定されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の映像表示装置。
  7. 前記拡散手段は、拡散方向が前記表示素子の矩形の表示領域の長辺方向と交差するように配置されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の映像表示装置。
  8. 前記拡散手段の拡散方向における拡散度は、前記拡散方向に垂直な方向の拡散度の10倍以上であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の映像表示装置。
  9. 前記拡散手段における前記拡散面とは反対側の面は、非拡散面であり、
    前記拡散手段は、前記拡散面が前記表示素子と対向するように配置されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の映像表示装置。
  10. 前記拡散手段の拡散方向に垂直な方向に前記光源からの光を集光して前記拡散手段に導く集光手段をさらに備え、
    前記光源と前記光学瞳とは、前記拡散手段の拡散方向に垂直な方向において共役となる位置に配置されていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の映像表示装置。
  11. 前記集光手段は、前記拡散手段の拡散方向に平行な方向には、光学的パワーが無いか負であることを特徴とする請求項10に記載の映像表示装置。
  12. 前記拡散手段の拡散方向に垂直な方向おける前記表示素子の画素の開口幅をVwとしたとき、以下の条件式(2)を満足することを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の映像表示装置;
    tan1’≦Vw/f ・・・(2)
    である。
  13. 前記光源から前記表示素子までの光路を折り曲げる光路折り曲げ部材をさらに備え、
    前記拡散手段は、前記光路折り曲げ部材と前記表示素子との間の光路中に設けられていることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の映像表示装置。
  14. 前記光路折り曲げ部材は、屈折面と反射面とを有しており、前記光源からの光を前記屈折面で屈折させ、前記反射面で反射させた後、再度前記屈折面で屈折させて前記拡散手段に導くことを特徴とする請求項13に記載の映像表示装置。
  15. 前記接眼光学系は、体積位相型で反射型のホログラム光学素子を含み、
    前記ホログラム光学素子は、前記表示素子からの映像光を回折反射させて前記光学瞳に導くことを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載の映像表示装置。
  16. 前記ホログラム光学素子は、軸非対称な正の光学的パワーを有していることを特徴とする請求項15に記載の映像表示装置。
  17. 前記表示素子における表示領域の中心と前記光学瞳の中心とを光学的に結ぶ軸を光軸とすると、
    前記拡散手段の拡散方向は、前記ホログラム光学素子の光軸入射面に垂直な方向と略平行であることを特徴とする請求項16に記載の映像表示装置。
  18. 前記光源は、発光ダイオードで構成されており、
    前記ホログラム光学素子の回折効率がピークとなる波長と、前記光源から出射される光の強度がピークとなる波長とが略等しいことを特徴とする請求項15から17のいずれかに記載の映像表示装置。
  19. 前記接眼光学系は、前記表示素子からの映像光を内部で全反射させて前記光学瞳に導く一方、外光を透過させて前記光学瞳に導く第1の透明基板を有していることを特徴とする請求項1から18のいずれかに記載の映像表示装置。
  20. 前記接眼光学系は、前記第1の透明基板での外光の屈折をキャンセルするための第2の透明基板を有していることを特徴とする請求項19に記載の映像表示装置。
  21. 請求項1から20のいずれかに記載の映像表示装置と、
    前記映像表示装置を観察者の眼前で支持する支持手段とを有していることを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
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