JP5249057B2 - ポリマーフィルムの性状調整方法及び装置、並びに光学フィルムの製造方法 - Google Patents

ポリマーフィルムの性状調整方法及び装置、並びに光学フィルムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリマーフィルムの性状調整方法及び装置、並びに光学フィルムの製造方法に関する。
ポリマーフィルム(以下、フィルムと称する)は、優れた光透過性や柔軟性および軽量薄膜化が可能であるなどの特長から光学フィルムとして多岐に利用されている。中でも、セルロースアシレート、特に57.5%〜62.5%の平均酢化度を有するセルローストリアセテート(以下、TACと称する)から形成されるTACフィルムは、その強靭性と難燃性とから写真感光材料のフィルム用の支持体として利用されている。また、TACフィルムは光学等方性に優れることから、市場が急激に拡大している液晶表示装置の偏光板の保護フィルム,位相差フィルム,視野角拡大フィルムなどの光学フィルムに用いられている。
フィルムの主な製造方法として、溶液製膜方法や溶融製膜方法が知られている。溶液製膜方法は、ポリマーと溶剤とを含むポリマー溶液(以下、ドープと称する)を支持体上に流延し、流延膜を形成し、流延膜が自己支持性を有するものとなった後、これを支持体から剥がして湿潤フィルムとし、湿潤フィルムを乾燥しフィルムとして巻き取る方法である。溶液製膜方法は、溶解したポリマーを押出機で押し出してフィルムを製造する溶融押出方法と比べて、光学特性の等方性や膜厚の均一性に優れるとともに、含有異物の少ないフィルムを得ることができるため、フィルム、特に光学機能性フィルムの製造方法には、溶液製膜方法が採用されている。
また、溶液製膜方法における流延膜に自己支持性を発現させる方法として、支持体上の流延膜を乾燥し、流延膜の残留溶剤量を所定の範囲になるまで低下させる方法(以下、乾燥方式と称する)と、流延膜を冷却して、流延膜をゲル化させる方法(以下、冷却ゲル化方式と称する)とが知られている(例えば、特許文献1)。
更に、フィルムの光学特性の調節方法として、フィルムを水中に浸漬する、或いはフィルムを水蒸気に曝し、含水率が所定の範囲内となったフィルムを延伸する方法等が知られている(例えば、特許文献2、3)。
特開2002−179819号公報 特開2003−90915号公報 特開2003−62899号公報
ところで、液晶表示装置に対して、所定の環境条件下で一定の特性、品質を確保できるか否かを調べる湿熱耐久試験が行われる。同様にして、液晶表示装置等に用いられるフィルムに対しても、湿熱耐久試験が行われる。ところが、このフィルムに湿熱耐久試験を行うと、フィルムの光学特性が変動してしまうことがわかった。特に、高温高湿の環境(例えば、温度60℃以上湿度90%RH)下における湿熱耐久試験の前後において、厚み方向のレターデーションRthが大きく変動してしまう結果、フィルムのレターデーションRthが液晶表示装置に適した範囲から大きく外れてしまう現象が多発した。
特許文献1には、溶液製膜方法によって得られたフィルムに加湿処理を施して、高温高湿の環境下におけるフィルムの寸法変化を抑制する方法が開示されている。これは、フィルムの含水率の増大に起因してガラス転移温度Tgが低下する現象を利用して、フィルム内の歪を除去するものである。このような加湿処理を行うことにより、位相差フィルムにおいて重要な光学特性である面内レターデーションReや厚み方向レターデーションRthが変動すると考えられるが、特許文献1では、加湿処理に起因するレターデーションRe、Rthの変動について言及していない。したがって、特許文献1に記載の方法は、位相差フィルムのレターデーションRe、Rthの変動を考慮したものではない。
また、特許文献2、特許文献3に記載の方法は、λ/4近傍の面内レターデーションReで異なったNzファクターを得るフィルムの製造方法に関するものであり、湿熱耐久試験前後における光学特性の変動を抑えることを考慮したものではない。
本発明は、上記課題を解決するものであり、湿熱耐久試験前後におけるレターデーションRthの変動が低い位相差フィルムを効率よく製造することのできるポリマーフィルムの性状調整方法及び装置、並びに光学フィルムの製造方法を提供するものである。
本発明のポリマーフィルムの性状調整装置は、延伸処理が施されたポリマーフィルムのフィルム搬送部を有するケーシングと、前記フィルム搬送部に設けられる前処理エリアと、前記前処理エリアよりも前記搬送方向の下流側の前記フィルム搬送部に設けられる本処理エリアと、前記本処理エリアにある前記ポリマーフィルム及び湿潤気体を接触させる本処理部と、前記前処理エリアにある前記ポリマーフィルム及び前記湿潤気体よりも湿度が低い前処理気体を接触させる前処理部とを備えることを特徴とする。
前記フィルム搬送部は、前記本処理エリアよりも前記搬送方向の下流側に後処理エリアを有し、前記後処理エリアにある前記ポリマーフィルム及び前記湿潤気体よりも湿度が低い後処理気体を接触させる後処理部を備えることが好ましい。
本発明のポリマーフィルムの性状調整方法は、延伸処理が施されたポリマーフィルム及び湿潤気体を接触させる本処理と、前記本処理を経る前の前記ポリマーフィルム及び前記湿潤気体よりも湿度が低い前処理気体を接触させる前処理とを有することを特徴とする。
前記前処理の開始時における前記ポリマーフィルムと接触する前記前処理気体の絶対湿度をVHas(g/m)とし、前記前処理の完了の際に前記ポリマーフィルムと接触する前記前処理気体の絶対湿度をVHae(g/m)とし、前記前処理の開始から前記前処理の完了までの所要時間をPa(秒)とするときに、(|VHas−VHae|/Pa)の値が500(g/m秒)以下であることが好ましい。
前記本処理の後で、前記湿潤気体よりも湿度が低い後処理気体及び前記ポリマーフィルムを接触させる後処理を行うことが好ましい。また、前記後処理の開始時に前記ポリマーフィルムと接触する前記後処理気体の絶対湿度をVHcs(g/m)とし、前記後処理の完了の際に前記ポリマーフィルムと接触する前記後処理気体の絶対湿度をVHce(g/m)とし、前記後処理の開始から前記後処理の完了までの所要時間をPc(秒)とするときに、(|VHcs−VHce|/Pc)の値が1000(g/m秒)以下であることが好ましい。
また、前記ポリマーフィルムが、溶液製膜方法により製造されたことが好ましい。
本発明の光学フィルムの製造方法は、上記のポリマーフィルムの性状調整方法により、前記ポリマーフィルムから光学フィルムを製造することを特徴とする。
本発明によれば、延伸処理を施されたポリマーフィルムと湿潤気体とを接触させる本処理を行うため、湿熱耐久試験前後におけるレターデーションRthの変動が小さいフィルムを製造することが可能になる。そして、本処理の前に、湿潤気体よりも湿度が低い前処理気体とポリマーフィルムとを接触させるため、湿潤気体との接触に起因するフィルムのシワの発生を抑制することができる。したがって、本発明によれば、使用環境の温度や湿度の大きな変化に左右されず、安定した光学特性を発揮することのできる光学フィルムを提供することができる。
(オフライン延伸設備)
図1に示すように、オフライン延伸設備2は、TACフィルム3を延伸するものであり、供給室4と、テンタ部5と、湿潤気体接触室6と、冷却室7と、巻取室8とを備える。供給室4には、長尺状のTACフィルム3が巻き芯に巻き取られた状態で収納されている。TACフィルム3は、後述するフィルム製造設備で製造される。供給ローラ9は、巻き芯からTACフィルム3を取り出して、テンタ部5に供給する。
(テンタ部)
図2に示すように、テンタ部5は、TACフィルム3をX方向に搬送するフィルム搬送路を有し、このフィルム搬送路にあるTACフィルム3を、X方向と直交する方向(以下、Y方向と称する)に延伸する延伸処理を行うものであり、第1レール11と、第2レール12と、これらレール11,12に案内される1対のエンドレスチェーン(以下、第1、第2チェーンと称する)13,14とを備えている。第1、第2チェーン13,14には、クリップ15が一定の間隔で多数取り付けられている。
レール11、12は、フィルム搬送路のY方向両端に沿うように設けられ、フィルム搬送路を介して互い対向するように配される。レール11,12のX方向上流側には、テンタ入口26が設けられ、レール11,12のX方向下流側には、テンタ出口27が設けられる。テンタ出口27のフィルム搬送路のY方向両側には、原動スプロケット21,22が設けられ、テンタ入口26のフィルム搬送路のY方向両側には、従動スプロケット23,24が設けられる。第1、第2チェーン13,14は、原動スプロケット21,22及び従動スプロケット23,24の間に掛け渡されており、これらスプロケット21〜24の間では、第1チェーン13は第1レール11によって、第2チェーン14は第2レール12によって案内される。各スプロケット21〜22が回転すると、第1、第2チェーン13、14はレール11、12に沿って走行する。
テンタ入口26近傍のレール11,12には把持開始位置Piが設けられ、テンタ出口27近傍のレール11,12には把持解除位置Poが設けられる。第1、第2チェーン13、14の走行により、クリップ15が把持開始位置Piを通過すると、クリップ15はTACフィルム3の耳部を把持する状態となる。そして、クリップ15が把持解除位置Poを通過すると、クリップ15はTACフィルム3の耳部の把持を解除する状態となる。レール11,12は、把持解除位置PoにおけるTACフィルム3のY方向の幅Woが、把持開始位置PiにおけるTACフィルム3のY方向の幅Wiよりも大きくなるように配される。チェーン13、14の走行により、クリップ15は、把持開始位置PiにあるTACフィルム3を把持解除位置Poまで搬送しながら、TACフィルム3をY方向に延伸する。なお、X方向における位置Pi及び位置Poの間に位置Pkを設け、この位置PkにおけるTACフィルム3のY方向の幅Wkが、幅Wiより大きくなるようにレール11、12を配してもよい。なお、幅Wkは、幅Woよりも大きくてもよいし、幅Woと等しくてもよい。
図示しない空調機により、テンタ部5の内部の雰囲気の条件を所定範囲内で一定となるように保持する。また、必要に応じて、テンタ部5を、X方向で複数のゾーンに分けて、ゾーン毎に、フィルム加熱条件を変えるようにしてもよい。例えば、X方向の上流側から順に、TACフィルム3を予熱するための予熱ゾーン、延伸可能な程度までTACフィルム3を加熱するための加熱ゾーン、及びTACフィルム3を延伸する延伸ゾーンを設けてもよいし、これらに加えて、TACフィルム3の延伸を停止し、TACフィルム3に残留する歪が緩和するようにTACフィルム3を加熱する熱緩和ゾーンを、延伸ゾーンよりもX方向下流側に設けてもよい。
図1に示すように、テンタ部5と湿潤気体接触室6との間には、耳切装置30が設けられる。耳切装置30は、TACフィルム3のY方向(図2参照)の側縁部をスリット状の耳屑として切り離す。耳切装置30に接続するカットブロア31は、この耳屑を細かく切断する。図示しない風送装置は、カットブロア31を経た耳屑をクラッシャ32に送り、クラッシャ32は耳屑を更に細かく切断して、チップとする。このチップはドープ調製用に再利用されるので、この方法はコストの点において有効である。
湿潤気体接触室6に送られたTACフィルム3には所定の処理が施され、TACフィルム3は光学フィルム35となる。湿潤気体接触室6にて行われる所定の処理の詳細は後述する。光学フィルム35は、冷却室7に送られ、所定の温度になるまで冷却された後、巻取室8に送られる。
巻取室8には、巻取り軸を有する巻取機36とプレスローラ37とが設けられている。巻取り軸には巻き芯36aが取り付けられる。巻取室8に送られた光学フィルム35は、プレスローラ37によって押圧されながら、巻き芯36aに巻き取られる。
(湿潤気体接触室)
図1及び図3に示すように、湿潤気体接触室6には、X方向について上流側から順に、前処理エリア6a、本処理エリア6b及び後処理エリア6cが設けられる。各エリア6a〜6cには複数のローラが設けられる。複数のローラは、TACフィルム3をX方向に搬送するフィルム搬送路を形成する。本処理エリア6bに設けられるローラ41は千鳥状に配される。なお、図示しない仕切り部材により、湿潤気体接触室6を各エリア6a〜6cの3つに仕切ってもよい。また、後処理エリア6cを省略してもよい。
各エリア6a〜6cにおけるフィルム搬送路の近傍には、各給気ヘッド42a〜42cが設けられる。また、本処理エリア6bには、複数の給気ヘッド43bが設けられる。
給気ヘッド42a〜42cは、棒状に形成され、Y方向に横たわるように配され、X方向に離間して並べられる。図中では、前処理エリア6aに設ける給気ヘッド42aの数、後処理エリア6cに設ける給気ヘッド42cの数は1つであるが、2つ以上であってもよい。同様に、本処理エリア6bに設ける給気ヘッド42bの数を、1つ、2つ、または4つ以上としてもよい。
図4に示すように、給気ヘッド42aは、円柱状の給気ヘッド本体51と、複数の噴出孔52と、流路56とを有する。複数の噴出孔52は、給気ヘッド本体51の周面に設けられる。複数の噴出孔52は、給気ヘッド本体51の周方向及びY方向に並ぶように配される。給気ヘッド本体51の内部には流路56が形成される。流路56は湿潤気体供給設備と複数の噴出孔52とを連通する。湿潤気体供給設備から流路56へ送られた第1湿潤気体400aは、複数の噴出孔52から吹き出す。また、図1に示す給気ヘッド42b、42cは、給気ヘッド42aと同様の構造を有し、湿潤気体供給設備から送られた各湿潤気体400b、400cを、複数の噴出孔から吹き出す。
図3に示すように、棒状に形成される複数の給気ヘッド43bは、X方向に横たわるように配され、Y方向に離間して並べられる。給気ヘッド43bは、円柱状の給気ヘッド本体60と、複数の噴出孔61とを有する。複数の噴出孔61は、給気ヘッド本体60の周面に設けられる。給気ヘッド本体60の内部には流路が形成される。流路は湿潤気体供給設備と複数の噴出孔61とを連通する。湿潤気体供給設備から流路へ送られた第1湿潤気体400aは、複数の噴出孔61から吹き出す。
図1に戻って、各エリア6a〜6cには、戻りダクト(図示しない)が設けられる。戻りダクトは、図示しない配管を介して、湿潤気体供給設備70と接続する。
(湿潤気体供給設備)
湿潤気体供給設備70は、混合部、加熱部、制御部、及び送風部を備える。混合部は、制御部の制御の下、所定の気体(例えば、空気等)及び水蒸気を所定の混合比で混合して、第1湿潤気体400aを得る。また、加熱部は、制御部の制御の下、第1湿潤気体400aを加熱する。制御部は、混合部への水蒸気及び空気の供給量や第1湿潤気体400aへの加熱量を調節する。これにより、第1湿潤気体400aの温度Ta及び相対湿度Haを所定の範囲内で略一定に調節することができる。同様にして、湿潤気体供給設備70は、各湿潤気体400b、400cをつくり、第2湿潤気体400bの温度Tb及び相対湿度Hbや、第3湿潤気体400cの温度Tc及び相対湿度Hcを所定の範囲内で略一定に調節することができる。送風機は、給気ヘッド42a〜42c、及び43bを介して、湿度や温度が調節された各湿潤気体400a〜400cを各エリア6a〜6cに供給し、戻りダクトを介して各エリア6a〜6cにある空気を回収気体300として回収する。回収気体300は、各湿潤気体400a〜400cの調製に再利用されることが好ましい。
次に、オフライン延伸設備2における本発明の作用について説明する。図1に示すように、供給ローラ9は、供給室4からTACフィルム3をテンタ部5に供給する。
図2に示すように、図示しない空調機は、テンタ部5内の雰囲気の温度、湿度、ガス露点等を調節する。これにより、テンタ部5を通過するTACフィルム3の温度を所望の範囲内に調節することができる。図示しない駆動機構は、スプロケット21〜24を回転駆動し、第1、第2チェーン13、14は、第1、第2レール11、12に沿って無端走行する。第1、第2チェーン13、14に取り付けられるクリップ15は、把持開始位置Piにて、TACフィルム3の方向Yの両側縁部を把持し、把持解除位置Poにて両側縁部の把持を解除する。こうして、テンタ部5では、把持開始位置Piから把持解除位置Poまでの間で、方向Yへの延伸処理がTACフィルム3に施される。テンタ部5におけるTACフィルム3の延伸率Lx{=(Wo/Wi)×100}は、100.5%以上300%以下であることが好ましく、110%以上180%以下であることがより好ましい。
図1に示すように、テンタ部5から送られたTACフィルム3は、耳切装置30により、両側縁部が切り離され、湿潤気体接触室6へ送られる。湿潤気体接触室6にて所定の処理が行われる。所定の処理の詳細は後述する。湿潤気体接触室6から送り出されたTACフィルム3は、光学フィルム35となって、冷却室7に送られる。光学フィルム35は、冷却室7で略室温まで冷却される。冷却された光学フィルム35は、巻取室8に送られ、プレスローラ37によって押圧されながら、巻取機36の巻き芯36aに巻き取られる。
湿潤気体供給設備70は、第1湿潤気体400a〜第3湿潤気体400cの温度Ta〜Tc、相対湿度Ha〜Hc等を調節する。第1湿潤気体400a及び第3湿潤気体400cの相対湿度Ha、Hcは、第2湿潤気体400bの相対湿度Hbに比べて、低くなるように調節されている。そして、湿潤気体供給設備70は、給気ヘッド42aを介して前処理エリア6aに第1湿潤気体400aを供給し、給気ヘッド42bを介して本処理エリア6bに第2湿潤気体400bを供給し、給気ヘッド42cを介して後処理エリア6cに第3湿潤気体400cを供給する。これにより、各エリア6a〜6cでは、所定の条件に調節された各湿潤気体400a〜400cが充満する。
湿潤気体接触室6へ送られたTACフィルム3は、複数のローラ41等により、各エリア6a〜6cを通過する。こうして、前処理エリア6aでは、TACフィルム3と第1湿潤気体400aとが接触する前処理が行われ、本処理エリア6bでは、TACフィルム3と第2湿潤気体400bとが接触する本処理が、後処理エリア6cでは、TACフィルム3と第3湿潤気体400cとが接触する後処理が、それぞれ行われる。
本処理によって、TACフィルム3は水分子を吸収し、ガラス転移温度Tgが低下するとともに、一定以上の熱エネルギーを得るため、TACフィルム3における水分子の拡散が促進される。TACフィルム3における水分子の拡散の促進により、ポリマー分子の高次構造がより安定な構造に遷移しやすくなる結果、乾いたTACフィルム3を単に加熱する処理に比べ、ポリマー分子の構造の安定化を短時間で行うことができる。
したがって、本発明によれば、湿熱耐久試験の前後における厚み方向レターデーションRthの変動量ΔRthWETが小さいTACフィルム3を製造することができる。
また、延伸処理が施されたTACフィルム3について第2湿潤気体400bを接触させる本処理を行った場合、水分子の吸収に起因して、TACフィルム3が急激に膨張する結果、TACフィルム3、ひいては光学フィルム35にシワが発生してしまう。そこで、本処理が行われる前のTACフィルム3に、第2湿潤気体400bよりも湿度が低い第1湿潤気体400aを接触させる前処理を行う。これにより、水分子の吸収に起因するTACフィルム3の急激な膨張を抑えることができる。したがって、本発明によれば、水分子の吸収に起因するフィルムのシワの発生を抑えることができる。
以下、各処理の詳細について説明する。
(前処理)
前処理におけるTACフィルム3の温度Tfaは、100℃以上150℃以下であることが好ましく、104℃以上140℃以下であることがより好ましい。温度Tfaが100℃未満となるとTACフィルム3の表面や前処理エリア6aの壁面に結露が生じることがあるため好ましくない。また、Tfaが150℃を超えると、TACフィルム3のカールが顕著となるため好ましくない。したがって、第1湿潤気体400aの温度Taは、温度Tfaが上記の範囲となるように適宜調節すればよい。例えば、第1湿潤気体400aの温度Taは、70℃以上200℃以下であることが好ましく、90℃以上160℃以下であることがより好ましい。
第1湿潤気体400aの相対湿度Haの範囲は、特に限定されないが、本発明の効果が発揮される範囲内であれば、生産効率の点から出来るだけ高いほうが好ましい。相対湿度Haは、例えば、2%RH以上100%RH以下であることが好ましく、5%RH以上100%RH以下であることがより好ましい。
前処理の処理時間Paの範囲は、特に限定されないが、本発明の効果が発揮される範囲内であれば、生産効率の点から出来るだけ短いほうが好ましい。処理時間Paの上限として、例えば、10分以下であることが好ましく、5分以下であることがより好ましい。一方、処理時間Paの下限として、例えば、1秒以上であることが好ましい。
(本処理)
本処理におけるTACフィルム3の温度Tfbの下限は、100℃以上であることが好ましく、102℃以上であることがより好ましく、104℃以上であることが特に好ましい。また、温度Tfbの上限は、150℃以下であることが好ましく、140℃以下であることがより好ましく、120℃以下であることが特に好ましい。温度Tfbが100℃未満となると、湿熱耐久試験前後における光学特性の変化量を低減するのに必要な本処理の時間が長くなるため好ましくない。温度Tfbが150℃を超えると、TACフィルム3のカールが顕著となるため好ましくない。したがって、第2湿潤気体400bの温度Tbは、温度Tfbが上記の範囲となるように適宜調節すればよい。例えば、第2湿潤気体400bの温度Tbは、70℃以上200℃以下であることが好ましく、90℃以上160℃以下であることがより好ましく、95℃以上140℃以下であることが最も好ましい。
第2湿潤気体400bの相対湿度Hbは、20%RH以上100%RH以下であることが好ましく、40%RH以上100%RH以下であることがより好ましく、70%RH以上100%RH以下であることが特に好ましい。相対湿度Hbが20%RH未満である場合には、ΔRthWETを抑制する効果が小さいため好ましくない。
また、本処理の処理時間Pbの範囲は、特に限定されないが、本発明の効果が発揮される範囲内であれば、生産効率の点から出来るだけ短いほうが好ましい。処理時間Pbの上限として、例えば、60分以下であることが好ましく、10分以下であることがより好ましい。一方、処理時間Pbの下限として、例えば、5秒以上であることが好ましく、10秒以上であることがより好ましく、30秒以上であることが特に好ましい。
(後処理)
後処理におけるTACフィルム3の温度Tfcは、100℃以上150℃以下であることが好ましく、104℃以上140℃以下であることがより好ましい。温度Tfcが100℃未満となるとTACフィルム3の表面や後処理エリア6cの壁面に結露が生じることがあるため好ましくない。また、Tfcが150℃を超えると、TACフィルム3のカールが顕著となるため好ましくない。したがって、第3湿潤気体400cの温度Tcは、温度Tfcが上記の範囲となるように適宜調節すればよい。例えば、第3湿潤気体400cの温度Tcは、70℃以上200℃以下であることが好ましく、90℃以上160℃以下であることがより好ましい。
第3湿潤気体400cの相対湿度Hcの範囲は、特に限定されないが、本発明の効果が発揮される範囲内であれば、生産効率の点から出来るだけ高いほうが好ましい。相対湿度Hcは、例えば、2%RH以上100%RH以下であることが好ましく、5%RH以上100%RH以下であることがより好ましい。
後処理の処理時間Pcの範囲は、特に限定されないが、本発明の効果が発揮される範囲内であれば、生産効率の点から出来るだけ短いほうが好ましい。処理時間Pcの上限として、例えば、10分以下であることが好ましく、5分以下であることがより好ましい。一方、処理時間Pcの下限として、例えば、1秒以上であることが好ましい。
図3に示すように、前処理が開始する位置、すなわち前処理エリア6aのX方向上流端の位置Pasにある雰囲気の絶対湿度をVHas(g/m)とし、前処理が完了する際の位置、すなわち前処理エリア6aのX方向下流端の位置Paeにある雰囲気の絶対湿度をVHae(g/m)とし、位置PasにあるTACフィルム3が位置Paeに到達するまでの所要時間をPa(秒)とするときに、(|VHas−VHae|/Pa)の値が、500(g/m秒)以下であることが好ましく、300(g/m秒)以下であることがより好ましい。これにより、TACフィルム3等におけるシワの発生を確実に抑えることができる。
また、後処理が開始する位置、すなわち後処理エリア6cのX方向上流端の位置Pcsにある雰囲気の絶対湿度をVHcs(g/m)とし、後処理が完了する際の位置、すなわち後処理エリア6cのX方向下流端の位置Pceにある雰囲気の絶対湿度をVHce(g/m)とし、位置PcsにあるTACフィルム3が位置Pceに到達するまでの所要時間をPc(秒)とするときに、(|VHcs−VHce|/Pc)の値が1000(g/m秒)以下であることが好ましく、700(g/m秒)以下であることがより好ましい。これにより、TACフィルム3等におけるシワの発生を確実に抑えることができる。
各位置における絶対湿度は、各処理が行われる区画において、Y方向中央部にて測定された絶対湿度であってもよいし、複数箇所にて測定された絶対湿度の平均値であってもよい。絶対湿度は、公知の湿度計により測定することができる。
(|VHas−VHae|/Pa)や(|VHcs−VHce|/Pc)の値は、各エリア6a、6cに設ける給気ヘッド42a、42cの数、フィルム搬送路との間隔、噴出孔52〜54の寸法、形成数などにより調節することができる。
上記実施形態では、各湿潤気体400a〜400cが充満する各エリア6a〜6cにTACフィルム3を通過させたが、本発明はこれに限られず、各エリア6a〜6cにて各湿潤気体400a〜400cをTACフィルム3にあててもよい。
上記実施形態では、本処理エリア6bのX方向上流側に前処理エリア6aを1つ設けたが、本発明はこれに限られず、本処理エリア6bのX方向上流側に複数の前処理エリア6aを並べてもよい。同様にして、本処理エリア6bのX方向下流側に複数の後処理エリア6cを並べてもよい。これにより、(|VHas−VHae|/Pa)や(|VHcs−VHce|/Pc)の値を低くすることが容易となるため、TACフィルム3におけるシワの発生を確実に抑えることが可能になる。
上記実施形態では、本処理エリア6bにおいて本処理を行ったが、本発明はこれに限られず、テンタ部5から巻取室8までの間のTACフィルム3に本処理を行っても良い。また、前処理、本処理、及び後処理を連続して行ってもよいし、前処理と本処理のとの間、または本処理と後処理との間に別の処理を行ってもよい。例えば、テンタ部5で本処理を行う場合には、延伸処理と同時に、或いは延伸処理の後の熱緩和処理として、本処理を行ってもよい。また、前処理は、本処理の前であればよく、延伸処理や熱緩和処理と同時、延伸処理や熱緩和処理の前、または延伸処理や熱緩和処理の後に行ってもよい。同様に、後処理は、本処理の後であれば、延伸処理や熱緩和処理と同時、延伸処理や熱緩和処理の前、または延伸処理や熱緩和処理の後に行ってもよい。
上記実施形態では、水蒸気と所定の気体とからなる湿潤気体を用いて、各処理を行ったが本発明はこれに限られず、湿潤気体に代えて水蒸気を用いてもよい。この場合において、各処理の条件を調節するために、給気ヘッド66からの噴出される水蒸気の温度や噴出量を調節してもよい。
上記実施形態の延伸処理では、TACフィルム3をY方向に延伸したが、本発明はこれに限られず、TACフィルム3をX方向に延伸してもよいし、TACフィルム3をX方向及びY方向に延伸してもよい。また、本発明における延伸手段は、テンタ部5に限られず、TACフィルム3に所定のテンションを付与することができる等の公知の延伸手段を用いてもよい。
本処理が施されるTACフィルム3は、十分乾燥された、すなわち溶剤がほとんど残っておらず、ポリマー分子の流動性がほとんど消失しているものを用いることが好ましく、乾量基準の残留溶剤量が5重量%以下であることが好ましく、2重量%以下であることがより好ましく、0.3重量%以下であることが特に好ましい。ここで、乾量基準の残留溶剤量とは、湿潤フィルムやTACフィルム3に残留する溶剤の量を示したものを指す。残留溶剤量は、対象となるフィルムからサンプルフィルムを採取し、採取時のサンプルフィルムの重量をx、サンプルフィルムを乾燥した後の重量をyとするとき、{(x−y)/y}×100で表される。
TACフィルム3の幅は600mm以上であることが好ましく、1400mm以上2500mm以下であることがより好ましく、2500mmより大きい場合にも本発明の効果が発現する。また、TACフィルム3の厚みが20μm以上200μm以下であることが好ましく、40μm以上100μm以下であることがより好ましい。
TACフィルム3は、溶液製膜方法によって製造されたものを用いることが好ましく、特に、冷却ゲル化方式により製造されたものを用いることが好ましい。以下、冷却ゲル化方式の概要について説明する。なお、上記実施形態と同一の部材などには同一の符号を付しその詳細の説明は省略する。
図5に示すように、フィルム製造設備80は、冷却ゲル化方式の溶液製膜方法を行う。ポリマーと溶剤とを含む流延ドープ81の温度は、30℃以上40℃以下の範囲内でほぼ一定となるように維持されている。図示しない制御部の制御の下、流延ドラム82は軸82aを中心に回転する。この回転により、周面82bは、所定の速度(50m/分以上200m/分以下)で走行方向Z1へ走行する。また、伝熱媒体循環装置83により、周面82bの温度は、−10℃以上10℃以下の範囲内で略一定に保持される。
流延ダイ84は、流延ドープ81を周面82bへ吐出する。減圧チャンバ85は、吐出された流延ドープ81が形成するビードの方向Z1下流側を減圧し、ビードの安定化を図る。吐出した流延ドープ81により、周面82b上に流延膜86が形成する。流延膜86をなす流延ドープ81は、周面82b上での冷却によりゲル化が進行する。流延ドープ81のゲル化の結果、流延膜86には自己支持性が発現する。本明細書において、ゲル化とは、流延ドープ81に含まれる溶剤がポリマーの分子鎖の中で保持された状態で流動性を失い、結果的に流延ドープ81の流動性が失われた状態にあることを意味する。流延膜86は、自己支持性を有するものとなった後に、湿潤フィルム88として剥取ローラ89で支持されながら周面82bから剥ぎ取られる。剥ぎ取り時の流延膜86の残留溶剤量は、250重量%以上280重量%以下であることが好ましい。
ゲル化状態が維持された湿潤フィルム88は、渡り部90、ピンテンタ91、及びテンタ部5に順次送られる。渡り部90、ピンテンタ91、及びテンタ部5では、湿潤フィルム88に所定の乾燥空気をあてて、湿潤フィルム88に含まれる溶剤を蒸発させる。渡り部90におけるドローテンション(=V2/V1)は、1.00以上1.05以下とすることが好ましい。ここで、V1は、第1の搬送ローラの周速度であり、V2は、第1の搬送ローラの下流側に設けられた第2の搬送ローラの周速度である。
また、ピンテンタ91やテンタ部5では、溶剤の蒸発を行いつつ、湿潤フィルム88を所定の方向に延伸する延伸処理を行う。ピンテンタ91に導入される湿潤フィルム88の残留溶剤量は、200重量%以上250重量%以下であることが好ましい。テンタ部5に導入される湿潤フィルム88の残留溶剤量は、30重量%以上200重量%以下であることが好ましい。
乾燥室97では、湿潤フィルム88に所定の乾燥空気をあてて、湿潤フィルム88に含まれる溶剤を蒸発させる。乾燥室97における湿潤フィルム88の温度は140℃以上180℃以下であることが好ましい。
乾燥室97にて十分に乾燥した湿潤フィルム88は、TACフィルム3となり、冷却室7では所定の温度になるまで冷却処理が施される。また、強制除電装置98は、TACフィルム3の帯電圧が所定の範囲(例えば、−3kV〜+3kV)となるように除電する。ナーリング付与ローラ99は、TACフィルム3の両縁にエンボス加工でナーリングを付与する。その後、TACフィルム3は、巻取室8に送られ、プレスローラ37によって押圧されながら、巻取機36の巻き芯36aに巻き取られる。
フィルム製造設備80では、テンタ部5を、ピンテンタ91と乾燥室97との間に設けたが、本発明はこれに限られず、乾燥室97と冷却室7の間に設けてもよい。
上記実施形態では、オフライン延伸設備2(図1参照)において、溶液製膜方法によって製造されたTACフィルム3に延伸処理を施し、その後に本処理を行ったが、本発明はこれに限られない。巻き芯に巻き取られたTACフィルム3が溶液製膜方法において延伸処理が施されている場合には、巻き芯から取り出したTACフィルム3に延伸処理を施さずに、そのまま本処理を行ってもよい。この場合には、オフライン延伸設備2におけるテンタ部5を省略してもよい。
上記実施形態では、フィルム製造設備80における支持体として流延ドラム82を用いたが、本発明はこれに限られず、走行するエンドレスバンドを用いても良い。また、流延膜86に乾燥空気を接触させて、流延膜86から溶剤を蒸発させることにより、流延膜86に自己支持性を発現させてもよい。
本発明は、ドープを流延する際に、2種類以上のドープを同時に共流延させて積層させる同時積層共流延、または、複数のドープを逐次に共流延して積層させる逐次積層共流延を行うことができる。なお、両共流延を組み合わせてもよい。同時積層共流延を行う場合には、フィードブロックを取り付けた流延ダイを用いてもよいし、マルチポケット型の流延ダイを用いてもよい。ただし、共流延により多層からなるフィルムは、空気面側の層の厚さと支持体側の層の厚さとの少なくともいずれか一方が、フィルム全体の厚みの0.5〜30%であることが好ましい。また、同時積層共流延を行う場合には、ダイスリットから支持体にドープを流延する際に、高粘度ドープが低粘度ドープにより包み込まれることが好ましく、ダイスリットから支持体にかけて形成される流延ビードのうち、外界と接するドープが内部のドープよりもアルコールの組成比が大きいことが好ましい。
(熱処理)
本処理を経たTACフィルム3に、乾燥空気をあて、TACフィルム3の温度を所定の範囲内にする熱処理を行うことが好ましい。熱処理は、本処理と後処理との間で行ってもよいし、後処理の後に行ってもよい。この熱処理により、湿熱耐久試験の前後のみならず、乾熱耐久試験の前後における各レターデーションの変動量、X方向、Y方向の寸法変化量の小さいTACフィルム3を製造することができる。ここで、乾熱耐久試験とは、高温低湿度の条件(例えば、温度80℃以上湿度5%RH以下)下で行われる耐久試験を指す。
熱処理におけるTACフィルム3の温度Tf2の下限は、110℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましい。また、温度Tf2の上限は160℃以下であることが好ましく、150℃以下であることがより好ましい。したがって、乾燥空気の温度は、温度Tf2と同等の範囲とすることが好ましい。温度Tf2が110℃未満となる、或いは、温度Tf2が160℃を超えると、湿熱耐久試験及び乾熱耐久試験の前後における各レターデーションの変動量、X方向、Y方向の寸法変化量を抑えることができないため好ましくない。また、温度Tf2は、温度Tfaよりも高いことが好ましい。
乾燥空気の相対湿度H2は、20%RH以下であることが好ましく、10%RH以下であることがより好ましい。乾燥空気の相対湿度H2が20%RHを超える場合には、フィルムの含水率を増加させ、ロールの巻き姿など経時で変形するため好ましくない。
また、熱処理の処理時間P2の上限は、5分以下であることが好ましく、4分以下であることがより好ましい。一方、処理時間P2の下限は、1分以上であることが好ましい。処理時間P2が5分を超える、或いは、1分未満であると、湿熱耐久試験及び乾熱耐久試験の前後における各レターデーションの変動量、X方向、Y方向の寸法変化量を抑えることができないため好ましくない。
熱処理は、渡り部90または乾燥室97(図5参照)と同様の構成の熱処理室にて行うことができる。熱処理室を、本処理が行われる設備の下流側に設けることが好ましい。熱処理室は、冷却室の上流側、下流側いずれに設けてもよいが、上流側に設けることが好ましい。
(結露防止処理)
本処理のTACフィルム3において結露を抑えるために、本処理が施される前のTACフィルム3に乾燥空気をあて、上記実施形態のTACフィルム3の温度を所定の範囲内にする結露防止処理を行うことが好ましい。結露防止処理は、前処理の前に行ってもよいし、本処理と前処理との間で行ってもよい。
結露防止処理の完了時におけるTACフィルム3の温度Tf0の範囲は、各湿潤気体400a〜400cの露点よりもΔT0だけ高い温度にすることが好ましい。ΔT0は5℃以上150℃以下であることが好ましく、10℃以上150℃以下であることがより好ましい。ΔT0が5℃未満となると、結露防止効果が薄れるため好ましくない。ΔT0が150℃を超えるとフィルムが軟化しやすくなるため好ましくない。より具体的には、Tf0は80℃以上160℃以下であることが好ましく、100℃以上140℃以下であることがより好ましい。
結露防止処理は、渡り部90または乾燥室97(図5参照)と同様の構成の結露防止処理室にて行うことができる。結露防止処理室を、本処理が行われる設備の上流側に設けることが好ましい。結露防止処理は、冷却室の上流側、下流側いずれに設けてもよいが、上流側に設けることが好ましい。
上記実施形態では、TACフィルムを用いたが、本発明はTACフィルムに限られず、セルロースアシレートや環状オレフィン等、他のポリマーからなり、溶液製膜方法によって得られるポリマーフィルムや、溶融製膜方法によって製造されたポリマーフィルムにも用いることができる。
溶融製膜方法に用いることのできるポリマーは、熱可塑性樹脂であれば特に限定されず、例えば、セルロースアシレート、ラクトン環含有重合体、環状オレフィン、ポリカーボネイト等が挙げられる。中でも好ましいのがセルロースアシレート、環状オレフィンであり、中でも好ましいのがアセテート基、プロピオネート基を含むセルロースアシレート、付加重合によって得られた環状オレフィンであり、さらに好ましくは付加重合によって得られた環状オレフィンである。
(セルロースアシレート)
セルロースアシレートとしては、トリアセチルセルロース(TAC)が特に好ましい。そして、セルロースアシレートの中でも、セルロースの水酸基をカルボン酸でエステル化している割合、すなわち、アシル基の置換度が下記式(I)〜(III)の全てを満足するものがより好ましい。なお、以下の式(I)〜(III)において、A及びBは、アシル基の置換度を表わし、Aはアセチル基の置換度、またBは炭素原子数3〜22のアシル基の置換度である。なお、TACの90重量%以上が0.1mm〜4mmの粒子であることが好ましい。
(I) 2.5≦A+B≦3.0
(II) 0≦A≦3.0
(III) 0≦B≦2.9
セルロースを構成するβ−1,4結合しているグルコース単位は、2位,3位及び6位に遊離の水酸基を有している。セルロースアシレートは、これらの水酸基の一部または全部を炭素数2以上のアシル基によりエステル化した重合体(ポリマー)である。アシル置換度は、2位,3位及び6位それぞれについて、セルロースの水酸基がエステル化している割合(100%のエステル化は置換度1である)を意味する。
全アシル化置換度、即ち、DS2+DS3+DS6は2.00〜3.00が好ましく、より好ましくは2.22〜2.90であり、特に好ましくは2.40〜2.88である。また、DS6/(DS2+DS3+DS6)は0.28以上が好ましく、より好ましくは0.30以上、特に好ましくは0.31〜0.34である。ここで、DS2はグルコース単位の2位の水酸基のアシル基による置換度(以下、「2位のアシル置換度」とも言う)であり、DS3は3位の水酸基のアシル基による置換度(以下、「3位のアシル置換度」とも言う)であり、DS6は6位の水酸基のアシル基による置換度(以下、「6位のアシル置換度」とも言う)である。
本発明のセルロースアシレートに用いられるアシル基は1種類だけでも良いし、あるいは2種類以上のアシル基が使用されていても良い。2種類以上のアシル基を用いるときは、その1つがアセチル基であることが好ましい。2位,3位及び6位の水酸基による置換度の総和をDSAとし、2位,3位及び6位の水酸基のアセチル基以外のアシル基による置換度の総和をDSBとすると、DSA+DSBの値は、より好ましくは2.22〜2.90であり、特に好ましくは2.40〜2.88である。また、DSBは0.30以上であり、特に好ましくは0.7以上である。さらにDSBはその20%以上が6位水酸基の置換基であるが、より好ましくは25%以上が6位水酸基の置換基であり、30%以上がさらに好ましく、特には33%以上が6位水酸基の置換基であることが好ましい。また更に、セルロースアシレートの6位の置換度が0.75以上であり、さらには0.80以上であり特には0.85以上であるセルロースアシレートも挙げることができる。これらのセルロースアシレートにより溶解性の好ましい溶液(ドープ)が作製できる。特に非塩素系有機溶剤において、良好な溶液の作製が可能となる。さらに粘度が低く、濾過性の良い溶液の作製が可能となる。
セルロースアシレートの原料であるセルロースは、リンター,パルプのどちらから得られたものでも良い。
本発明のセルロースアシレートの炭素数2以上のアシル基としては、脂肪族基でもアリール基でも良く特に限定されない。それらは、例えばセルロースのアルキルカルボニルエステル、アルケニルカルボニルエステルあるいは芳香族カルボニルエステル、芳香族アルキルカルボニルエステルなどであり、それぞれさらに置換された基を有していても良い。これらの好ましい例としては、プロピオニル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイル、オクタノイル、デカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ヘキサデカノイル、オクタデカノイル、iso−ブタノイル、t−ブタノイル、シクロヘキサンカルボニル、オレオイル、ベンゾイル、ナフチルカルボニル、シンナモイル基などを挙げることができる。これらの中でも、プロピオニル、ブタノイル、ドデカノイル、オクタデカノイル、t−ブタノイル、オレオイル、ベンゾイル、ナフチルカルボニル、シンナモイルなどがより好ましく、特に好ましくはプロピオニル、ブタノイルである。
(溶剤)
ドープを調製する溶剤としては、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン,トルエンなど)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン,クロロベンゼンなど)、アルコール(例えば、メタノール,エタノール,n−プロパノール,n−ブタノール,ジエチレングリコールなど)、ケトン(例えば、アセトン,メチルエチルケトンなど)、エステル(例えば、酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸プロピルなど)及びエーテル(例えば、テトラヒドロフラン,メチルセロソルブなど)などが挙げられる。なお、本発明において、ドープとはポリマーを溶剤に溶解または分散して得られるポリマー溶液,分散液を意味している。
これらの中でも炭素原子数1〜7のハロゲン化炭化水素が好ましく用いられ、ジクロロメタンが最も好ましく用いられる。TACの溶解性、流延膜の支持体からの剥ぎ取り性、フィルムの機械的強度など及びフィルムの光学特性などの物性の観点から、ジクロロメタンの他に炭素原子数1〜5のアルコールを1種ないし数種類混合することが好ましい。アルコールの含有量は、溶剤全体に対し2重量%〜25重量%が好ましく、5重量%〜20重量%がより好ましい。アルコールの具体例としては、メタノール,エタノール,n−プロパノール,イソプロパノール,n−ブタノールなどが挙げられるが、メタノール,エタノール,n−ブタノールあるいはこれらの混合物が好ましく用いられる。
ところで、最近、環境に対する影響を最小限に抑えることを目的に、ジクロロメタンを使用しない場合の溶剤組成についても検討が進み、この目的に対しては、炭素原子数が4〜12のエーテル、炭素原子数が3〜12のケトン、炭素原子数が3〜12のエステル、炭素数1〜12のアルコールが好ましく用いられる。これらを適宜混合して用いることがある。例えば、酢酸メチル,アセトン,エタノール,n−ブタノールの混合溶剤が挙げられる。これらのエーテル、ケトン,エステル及びアルコールは、環状構造を有するものであってもよい。また、エーテル、ケトン,エステル及びアルコールの官能基(すなわち、−O−,−CO−,−COO−及び−OH)のいずれかを2つ以上有する化合物も、溶剤として用いることができる。
なお、セルロースアシレートの詳細については、特開2005−104148号の[0140]段落から[0195]段落に記載されている。これらの記載も本発明にも適用できる。また、溶剤及び可塑剤,劣化防止剤,紫外線吸収剤(UV剤),光学異方性コントロール剤,レターデーション制御剤,染料,マット剤,剥離剤,剥離促進剤などの添加剤についても、同じく特開2005−104148号の[0196]段落から[0516]段落に詳細に記載されている。
(環状オレフィン)
環状オレフィンはノルボルネン系化合物から重合されるものが好ましい。この重合は開環重合、付加重合いずれの方法でも行える。付加重合としては例えば特許3517471号公報記載のものや特許3559360号公報、特許3867178号公報、特許3871721号公報、特許3907908号公報、特許3945598号公報、特表2005−527696号公報、特開2006−28993号公報、国際公開第2006/004376号パンフレットに記載のものが挙げられる。特に好ましいのは特許3517471号公報に記載のものである。
開環重合としては国際公開第98/14499号パンフレット、特許3060532号公報、特許3220478号公報、特許3273046号公報、特許3404027号公報、特許3428176号公報、特許3687231号公報、特許3873934号公報、特許3912159号公報記載のものが挙げられる。なかでも好ましいのが国際公開第98/14499号パンフレット、特許3060532号公報記載のものである。
これらの環状オレフィンの中でも付加重合のものの方がより好ましい。
(ラクトン環含有重合体)
下記(一般式1)で表されるラクトン環構造を有するものを指す。
Figure 0005249057
(一般式1)中、R1、R2、R3は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の有機残基を表す。なお、有機残基は酸素原子を含んでいてもよい。
(一般式1)のラクトン環構造の含有割合は、好ましくは5〜90重量%、より好ましくは10〜70重量%、さらに好ましくは10〜50重量%である。
(一般式1)で表されるラクトン環構造以外に、(メタ)アクリル酸エステル、水酸基含有単量体、不飽和カルボン酸、下記(一般式2)で表される単量体から選ばれる少なくとも1種を重合して構築される重合体構造単位(繰り返し構造単位)が好ましい。
Figure 0005249057
(一般式2)中、R4は水素原子又はメチル基を表し、Xは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、−OAc基、−CN基、−CO−R5基、又は−C−O−R6基を表し、Ac基はアセチル基を表し、R5及びR6は水素原子又は炭素数1〜20の有機残基を表す。
例えば、国際公開第2006/025445号パンフレット、特開2007−70607号公報、特開2007−63541号公報、特開2006−171464号公報、特開2005−162835号公報記載のものを用いることができる。
(用途)
本発明の光学フィルムは、偏光板保護フィルムや位相差フィルムとして有用である。この光学フィルムに光学的異方性層、反射防止層、防眩機能層等を付与して、視野角拡大フィルムや防眩フィルム等の高機能フィルムとしてもよい。
位相差フィルムとして用いる場合、面内レターデーションReは30nm以上100nm以下であることが好ましく、厚み方向レターデーションRthは70nm以上300nm以下であることが好ましい。
(フィルムの製造)
実施例に用いた各ポリマーフィルム(試料No.A1〜A4、B〜D)の製造方法について説明する。
(試料No.A1)
フィルム製造に使用したポリマー溶液(ドープ)の調製に際しての配合を下記に示す。
原料ドープの調製に用いた化合物の処方を下記に示す。
セルローストリアセテート(置換度2.86) 89.3重量%
可塑剤A(トリフェニルフォスフェート) 7.1重量%
可塑剤B(ビフェニルジフェニルフォスフェート) 3.6重量%
の組成比からなる固形分(溶質)を
ジクロロメタン 80重量%
メタノール 13.5重量%
n−ブタノール 6.5重量%
からなる混合溶剤に適宜添加し、攪拌溶解して原料ドープを調製した。なお、原料ドープのTAC濃度は略23重量%になるように調整した。原料ドープを濾紙(東洋濾紙(株)製,#63LB)にて濾過後さらに焼結金属フィルタ(日本精線(株)製06N,公称孔径10μm)で濾過し、さらにメッシュフイルタで濾過した後にストックタンクに入れた。
[セルローストリアセテート]
なお、ここで使用したセルローストリアセテートは、残存酢酸量が0.1重量%以下であり、Ca含有率が57ppm、Mg含有率が41ppm、Fe含有率が0.4ppmであり、遊離酢酸38ppm、さらに硫酸イオンを13ppm含むものであった。また6位水酸基の水素に対するアセチル基の置換度は0.91であった。また、全アセチル基中の32.5%が6位の水酸基の水素が置換されたアセチル基であった。また、このTACをアセトンで抽出したアセトン抽出分は8重量%であり、その重量平均分子量/数平均分子量比は2.5であった。また、得られたTACのイエローインデックスは1.7であり、ヘイズは0.08、透明度は93.5%であった。このTACは、綿から採取したセルロースを原料として合成されたものである。以下の説明において、これを綿原料TACと称する。
[マット剤液の調製]
下記の処方からマット剤液を調製した。
シリカ(日本アエロジル(株)製アエロジルR972) 0.67重量%
セルローストリアセテート 2.93重量%
トリフェニルフォスフェート 0.23重量%
ビフェニルジフェニルフォスフェート 0.12重量%
ジクロロメタン 88.37重量%
メタノール 7.68重量%
上記処方からマット剤液を調製して、アトライターにて体積平均粒径0.7μmになるように分散を行った後、富士フイルム(株)製アストロポアフィルタにてろ過した。そして、マット剤液用タンクに入れた。
[紫外線吸収剤溶液の調製]
下記の処方から紫外線吸収剤溶液を調製した。
2(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジ−tert―ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール 5.83重量%
2(2´−ヒドロキシ3´,5´−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール 11.66重量%
セルローストリアセテート 1.48重量%
トリフェニルフォスフェート 0.12重量%
ビフェニルジフェニルフォスフェート 0.06重量%
ジクロロメタン 74.38重量%
メタノール 6.47重量%
上記処方から紫外線吸収剤溶液を調製し、富士フイルム(株)製のアストロポアフィルタにてろ過した後に紫外線吸収剤液法用タンクに入れた。
図5に示すように、フィルム製造設備80を用いてTACフィルム3を製造した。紫外線吸収剤溶液に、マット剤液や後述するレターデーション制御剤を含む液を添加し、インラインミキサで混合攪拌して混合添加剤を得た。添加剤供給ラインは、混合添加剤を配管内に送液した。インラインミキサは原料ドープと混合添加剤とを混合攪拌して流延ドープ81を得た。流延ドラム82は、制御部の制御の下、軸82aを中心に回転し、走行方向Z1における周面82bの速度を50m/分以上200m/分以下の範囲内でほぼ一定となるように保持した。流延ドラム82の周面82bの温度を、−10℃以上10℃以下の範囲内でほぼ一定となるように保持した。流延ダイ84は、流延ドープ81を周面82b上に流延し、周面82bに流延膜86を形成した。冷却により、流延膜86が自己支持性を有するものとなった後、剥取ローラ89を用いて、流延ドラム82から流延膜86を湿潤フィルム88として剥ぎ取った。剥取不良を抑制するために流延ドラム82の速度に対する剥取速度(剥取ローラドロー)を、100.1%〜110%の範囲で適切に調整した。湿潤フィルム88は、渡り部90、ピンテンタ91、及び乾燥室97へ順次案内された。渡り部90、ピンテンタ91、及び乾燥室97は、湿潤フィルム88に乾燥空気をあてて、所定の乾燥処理を行った。この乾燥処理によって得られるTACフィルム3を冷却室7に送った。冷却室7では、TACフィルム3を30℃以下になるまで冷却した。その後、TACフィルム3に、除電処理、ナーリング付与処理などを行った後、巻取室8に搬送した。巻取室8では、プレスローラ37で所望のテンションを付与しつつ、TACフィルム3を巻取機36の巻き芯36aに巻き取った。フィルム製造設備80により製造されたTACフィルム3は、幅が1600m〜2500mであり、膜厚が110μmであった。
(試料No.A2〜A4)
表1に示すこと以外は試料No.A1のTACフィルムと同様にして、試料No.A2〜A4のTACフィルム3を得た。
(試料No.B)
溶液製膜方法を用いて、特開2001−188128の実施例1に記載のフイルムNo.1(セルロースアセテートプロピオネート:厚み80μm、幅1900mm)を得た。これを試料No.Bのフィルムと称する。
(試料No.C)
国際公開第2006/025445号パンフレット記載の実施例1に従って溶融製膜方法を行い、ラクトン環含有重合体樹脂からなるポリマーフイルム(厚み90μm、幅1500mm)を得た。これを試料No.Cのフィルムと称する。
(試料No.D)
溶融製膜方法を行い、シクロオレフィン樹脂Aからなるポリマーフイルム(厚み90μm、幅1500mm)を得た。これを試料No.Dのフィルムと称する。
シクロオレフィン樹脂A(付加重合系):ポリプラスチックス(株)製TOPAS6013(Tg=130℃)
試料No.Dのフィルムを製造した溶融製膜方法の詳細は次の通りである。シクロオレフィン樹脂Aを110℃の真空乾燥機で乾燥し含水率を0.1%以下とした後、1軸混練押出し機を用い260℃で溶融しギアポンプから送り出した後、濾過精度5μmのリーフディスクフィルタにて濾過し、スタティックミキサーを経由してスリット間隔0.8mm、270℃のハンガーコートダイから、(Tg−5)℃、Tg℃、(Tg−10)℃に設定した3連のキャストロール上にメルト(溶融樹脂)を押出した。この時、最上流側のキャストロールに面圧0.1MPaでタッチロールを接触させ、厚み100μmの未延伸フイルムを製膜した。タッチロールは特開平11−235747号公報の実施例1に記載のもの(二重抑えロールと記載のあるもの)を用い、Tg−5℃に調温した(但し薄肉金属外筒厚みは2mmとした)。
この後、巻き取り直前に両端(全幅の各3%)をトリミングした後、両端に幅10mm、高さ20μmの厚みだし加工(ナーリング)をつけた。各水準とも、幅は1.5mで30m/分で3000m巻き取った。
Figure 0005249057
なお、表1に示すCAPは、セルロースアセテートプロピオネートを示し、ラクトンはラクトン環含有重合体樹脂を、シクロオレフィンはシクロオレフィン樹脂Aをそれぞれ示す。置換度Aは、アセチル基による置換度であり、置換度Bは、プロピオニル基による置換度である。表1に示す添加量は、化3に示すレターデーション制御剤の添加量である。表1に示す膜厚、面内レターデーションRe、厚み方向レターデーションRth及びヘイズは、上記方法により得られたポリマーフィルムについての値である。
Figure 0005249057
(面内レターデーションReの測定方法)
各ポリマーフィルムから所定の大きさに切り出したものをサンプルフィルムとした。このサンプルフィルムを温度25℃,湿度60%RHで2時間調湿し、自動複屈折率計(KOBRA21DH 王子計測(株))にて589.3nmにおける垂直方向から測定したレターデーション値の外挿値より次式に従い算出した。
Re=|nX−nY|×d
nXは、X方向の屈折率,nYはY方向の屈折率,dはフィルムの厚み(膜厚)を表す。
(厚み方向レターデーションRthの測定方法)
各ポリマーフィルムから所定の大きさに切り出したものをサンプルフィルムとした。このサンプルフィルムを温度25℃,湿度60%RHで2時間調湿し、自動複屈折率計(KOBRA21DH 王子計測(株))にて589.3nmにおける垂直方向から測定した値と、フィルム面を傾けながら同様に測定したレターデーション値の外挿値とから下記式に従い算出した。
Rth={(nX+nY)/2−nTH}×d
nTHは厚み方向の屈折率を表す。
(ヘイズの測定方法)
ヘイズは、各ポリマーフィルムから40mm×80mmの大きさで切り出したものをサンプルフィルムとし、このサンプルフィルムについて25℃60%RHでヘイズメータ(型式:HGM−2DP,スガ試験機)を用いてJIS K−6714に従って測定した。
図1に示すように、上記方法で得られた各ポリマーフィルム(試料No.A1〜A4、B〜D)を、オフライン延伸設備2の供給室4に収納した。供給ローラ9は、供給室4からポリマーフィルムをテンタ部5に供給した。テンタ部5ではポリマーフィルムに延伸処理を施した。この延伸処理の延伸率Lx{=(Wo/Wi)×100}、及び延伸処理におけるポリマーフィルムの温度Tfeは、表1に示すとおりであった。
(実験1〜実験35)
テンタ部5における延伸処理を経たTACフィルム3(試料No.A1)に、結露防止処理、本処理、及び熱処理を順次行った。その後、室温まで冷却した。結露防止処理では、TACフィルム3に乾燥空気をあてて、TACフィルム3の温度Tf0を調節した。本処理では、第2湿潤気体400bの絶対湿度VHb、相対湿度Hbが表2に示す値となるように、そして、第2湿潤気体400bの露点は、TACフィルム3の温度Tf0よりも10℃以上高い温度となるように調節し、TACフィルム3の温度Tfbが表2に示す値となる状態を、処理時間Pbだけ維持しながら、TACフィルム3を搬送した。湿潤気体接触室6内における搬送テンションFは表2に示すとおりである。熱処理では、熱処理室内の乾燥気体の相対湿度H2が表2に示す値になるように調節し、TACフィルム3の温度Tf2が表2に示す値となる状態を、処理時間P2だけ維持した。なお、表2に示す「−」は、該当する処理を行わなかったことを表す。
また、表3中の膜厚TH0、面内レターデーションRe0、厚み方向レターデーションRth0、ヘイズ、及び内部ヘイズは、表2に示す条件で結露防止処理、本処理及び熱処理を行った後であり、湿熱耐久試験及び乾熱耐久試験を行う前のTACフィルムについての値である。
内部ヘイズは、次のようにして測定した。サンプルフィルムを25℃60%RHで2時間以上調湿した後に、2枚のスライドガラス板に流動パラフィンを介して挟み込み、ヘイズメータ(HGM−2DP、スガ試験機)にて、サンプルフィルムのヘイズを測定した。また、2枚のスライドガラス板にサンプルフィルムなしで、流動パラフィンのみを挟み込んだ状態のブランクサンプルを作成し、このブランクサンプのヘイズを測定した。そして、サンプルフィルムのヘイズの測定値から、ブランクサンプのヘイズの測定値を引いたものを内部ヘイズとした。
Figure 0005249057
Figure 0005249057
表2に示す条件で結露防止処理、本処理及び熱処理を行った後のTACフィルムについて次の試験を行った。
(湿熱耐久性試験)
TACフィルムから、X方向の長さX0、Y方向の長さY0のサンプルフィルムを切り出し、このサンプルフィルムについて湿熱耐久性試験を行った。湿熱耐久性試験では、サンプルフィルムを試験室内に21日間継続して配置した。試験室内部の環境条件は、温度60℃、湿度90%RHでほぼ一定に保った。湿熱耐久性試験後のサンプルフィルムについて、面内レターデーションRe1WET、厚み方向レターデーションRth1WET、X方向の長さX1WET、及びY方向の長さY1WETを測定した。
(乾熱耐久性試験)
TACフィルム3から、X方向の長さX0、Y方向の長さY0のサンプルフィルムを切り出し、このサンプルフィルムについて乾熱耐久性試験を行った。乾熱耐久性試験では、サンプルフィルムを試験室内に21日間継続して配置した。試験室内部の環境条件は、温度80℃、湿度5%RHでほぼ一定に保った。乾熱耐久性試験後のサンプルフィルムについて、面内レターデーションRe1DRY、厚み方向レターデーションRth1DRY、X方向の長さX1DRY、及びY方向の長さY1DRYを測定した。
表4に示すΔXWET、ΔYWET、ΔReWET、及びΔRthWETは、湿熱耐久試験前後におけるサンプルフィルムにおける、X方向の寸法の変動量{(X1WET−X0)/X0}、Y方向の寸法の変動量{(Y1WET−Y0)/Y0}、面内レターデーションの変動量(Re1WET−Re0)、及び厚み方向レターデーションの変動量(Rth1WET−Rth0)を示す。また、表5に示すΔXDRY、ΔYDRY、ΔReDRY、及びΔRthDRYは、乾熱耐久試験前後におけるサンプルフィルムにおける、X方向の寸法の変動量{(X1DRY−X0)/X0}、Y方向の寸法の変動量{(Y1DRY−Y0)/Y0}、面内レターデーションの変動量(Re1DRY−Re0)、及び厚み方向レターデーションの変動量(Rth1DRY−Rth0)を示す。
湿熱耐久試験の開始から1日経過、5日経過、10日経過、そして21日経過におけるΔReWET及びΔRthWETを測定した。表4中の@1d、@5d、@10d、@21dは、それぞれ、1日経過、5日経過、10日経過、そして21日経過におけるΔReWET及びΔRthWETの測定値を示す。同様に、乾熱耐久試験の開始から1日経過、5日経過、10日経過、そして21日経過におけるΔReDRY及びΔRthDRYを測定した。表5中の@1d、@5d、@10d、@21dは、それぞれ、1日経過、5日経過、10日経過そして21日経過におけるΔReDRY及びΔRthDRYの測定値を示す。
Figure 0005249057
Figure 0005249057
表1に記載の試料No.A2〜A4、C〜Dのフィルムについても、実験1〜実験35と同様にして各処理を行ったところ、実験1〜実験35と同様の傾向の結果を得ることができた。
実験1〜実験35の結果から、ポリマーフィルムに本処理を行うことにより、湿熱耐久性試験前後における位相差フィルムのレターデーションの変動を抑えることが出来ることがわかった。
(実験41)
結露防止処理と本処理との間において前処理を行い、本処理と熱処理との間において後処理を行ったこと以外は、実験1〜35と同様にして、TACフィルム3から光学フィルム35を製造した。前処理では、第1湿潤気体400aをTACフィルム3に接触させた。後処理では、第3湿潤気体400cをTACフィルム3に接触させた。第1湿潤気体400aの相対湿度Ha及び第2湿潤気体400bの相対湿度Hbの差(=Hb−Ha)は、70%RHであった。また、第2湿潤気体400bの相対湿度Hb及び第3湿潤気体400cの相対湿度Hcの差(=Hb−Hc)は、70%RHであった。(|VHas−VHae|/Pa)の値が、500(g/m秒)であった。
(実験42)
(|VHas−VHae|/Pa)の値が、600(g/m秒)であったこと以外は、実験21と同様にして、TACフィルム3から光学フィルム35を製造した。
(シワの発生の評価)
実験41〜42により得られた各光学フィルムについて、シワが発生しているか否かを、目視により判断した。実験41により得られた光学フィルムにはシワが発生していなかったが、実験42により得られた光学フィルムにはシワが発生していた。
実験41〜42より、本発明によれば、光学フィルムにおけるシワ発生を確実に抑えることができることがわかった。
オフライン延伸設備の概要を示す説明図である。 テンタ部の概要を示す平面図である。 湿潤気体接触室の概要を示す斜視図である。 給気ヘッドの概要を示す部分断面図である。 フィルム製造設備の概要を示す説明図である。
2 オフライン延伸設備
3 TACフィルム
5 テンタ部
6 湿潤気体接触室
6a 前処理エリア
6b 本処理エリア
6c 後処理エリア
42a〜42c、43b 給気ヘッド
70 湿潤気体供給設備
80 フィルム製造設備
400a〜400c 第1湿潤気体〜第3湿潤気体

Claims (8)

  1. 延伸処理が施されたポリマーフィルムのフィルム搬送部を有するケーシングと、
    前記フィルム搬送部に設けられる前処理エリアと、
    前記前処理エリアよりも前記搬送方向の下流側の前記フィルム搬送部に設けられる本処理エリアと、
    前記本処理エリアにある前記ポリマーフィルム及び湿潤気体を接触させる本処理部と、
    前記前処理エリアにある前記ポリマーフィルム及び前記湿潤気体よりも湿度が低い前処理気体を接触させる前処理部とを備えることを特徴とするポリマーフィルムの性状調整装置。
  2. 前記フィルム搬送部は、前記本処理エリアよりも前記搬送方向の下流側に後処理エリアを有し、
    前記後処理エリアにある前記ポリマーフィルム及び前記湿潤気体よりも湿度が低い後処理気体を接触させる後処理部を備えることを特徴とする請求項1記載のポリマーフィルムの性状調整装置。
  3. 延伸処理が施されたポリマーフィルム及び湿潤気体を接触させる本処理と、
    前記本処理を経る前の前記ポリマーフィルム及び前記湿潤気体よりも湿度が低い前処理気体を接触させる前処理とを有することを特徴とするポリマーフィルムの性状調整方法。
  4. 前記前処理の開始時における前記ポリマーフィルムと接触する前記前処理気体の絶対湿度をVHas(g/m)とし、前記前処理の完了の際に前記ポリマーフィルムと接触する前記前処理気体の絶対湿度をVHae(g/m)とし、前記前処理の開始から前記前処理の完了までの所要時間をPa(秒)とするときに、
    (|VHas−VHae|/Pa)の値が500(g/m秒)以下であることを特徴とする請求項3記載のポリマーフィルムの性状調整方法。
  5. 前記本処理の後で、前記湿潤気体よりも湿度が低い後処理気体及び前記ポリマーフィルムを接触させる後処理を行うことを特徴とする請求項3または4記載のポリマーフィルムの性状調整方法。
  6. 前記後処理の開始時に前記ポリマーフィルムと接触する前記後処理気体の絶対湿度をVHcs(g/m)とし、前記後処理の完了の際に前記ポリマーフィルムと接触する前記後処理気体の絶対湿度をVHce(g/m)とし、前記後処理の開始から前記後処理の完了までの所要時間をPc(秒)とするときに、
    (|VHcs−VHce|/Pc)の値が1000(g/m秒)以下であることを特徴とする請求項5記載のポリマーフィルムの性状調整方法。
  7. 前記ポリマーフィルムが、溶液製膜方法により製造されたことを特徴とする請求項3ないし6のうちいずれか1項記載のポリマーフィルムの性状調整方法。
  8. 請求項3ないし7のうちいずれか1項記載のポリマーフィルムの性状調整方法により、前記ポリマーフィルムから光学フィルムを製造することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
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