JP5248344B2 - レーザ溶接方法 - Google Patents

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Description

本発明は、重ね面の少なくとも一方が表面処理された金属板からなるワークに対するレーザ溶接方法に関し、特に、レーザ溶接中に発生する表面処理層からのガスの影響を可及的に少なくしたレーザ溶接方法に関する。
従来、自動車の車体等の構造部材として、亜鉛メッキ鋼板等の表面処理された金属板が広く用いられている。これら金属板をレーザ溶接するにあたり、表面処理層と金属板が溶融する過程で、表面処理層を形成する金属からガスが発生する。この表面処理層金属のガスの圧力で、溶融した金属板の一部が吹き飛ばされる、すなわち、スパッタや内部欠陥が発生し、溶接不良の要因となることは周知である。そこで、このような不都合を克服すべく表面処理された金属板間に適当な空間である隙間を形成し、表面処理された金属からのガスを拡散させることによって、良好な溶接を行うことができることも知られている。これに伴い、前記の如き隙間を金属板間に形成する様々な方法が提案されており、例えば、レーザフォーミングにおける、溶融金属の凝固、冷却過程において生じる積層された金属板の体積収縮の差を利用して、レーザ照射側の金属板の一端部を拘束しないことで、隙間を形成する方法も一つの好例と言えよう(例えば、特許文献1参照)。
特許第3115456号公報
しかしながら、一般的なレーザ溶接においては、溶接箇所が金属板の端部に位置するとは限らず、金属板の中央部付近となることも当然にありうる。この場合には、表面処理層からのガスを拡散させることが困難となる。
一方、レーザ溶接する位置を問わない隙間の形成方法として、レーザフォーミングがあるが、金属板の位置、形状、又はクランプ状況等に基因した金属板の剛性変化によって、所望の隙間が形成できない、という問題点があった。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、金属板の位置、形状、又はクランプ状況等に影響されずに、溶接の際に発生する表面処理層を形成していた金属のガスを拡散させ、これにより、スパッタや内部欠陥を生じることなく安定したレーザ溶接を行い、その結果、溶接品質の優れた製品を得ることを可能としたレーザ溶接方法を提供することを目的とする。
本発明に係るレーザ溶接方法は、重ね面の少なくとも一方が表面処理された金属板からなる第1と第2のワークを積層して、レーザで溶接を行うレーザ溶接方法において、円形の開口部を有するクランプ用治具で、第1ワークの溶接箇所周辺をクランプする第1工程と、前記第1工程の後、前記溶接箇所に対して、前記レーザを照射して溶融部を形成する第2工程と、前記第2工程の後、前記溶融部の周囲に、前記レーザを照射して加熱部を形成することにより、前記第1ワークと、第2ワークとの重ね面の間に隙間を設ける第3工程と、前記第3工程の後、前記溶接箇所にレーザを照射して前記第1ワークと前記第2ワークとを本溶接するとともに、該本溶接期間中に発生する表面処理層から生じたガスを前記隙間内に拡散させる第4工程とを有することを特徴とする。
これによって、金属板の位置、形状、又はクランプ状況等に影響されずに、本溶接の際に発生する表面処理層を形成していた金属のガスを拡散させ、これにより、スパッタや内部欠陥を生じることなく安定したレーザ溶接を行い、その結果、溶接品質の優れた製品を得ることを可能にするという効果を達成することができる。
また、本発明に係るレーザ溶接方法は、前記クランプ用治具が少なくとも1箇所に該治具の外部と連通する連通口を有し、前記加熱部に前記連通口に対応してフォーミング欠落部を設けることを特徴とする。
これによって、溶接の際に発生する表面処理層を形成していた金属のガスを前記フォーミング欠落部から外部へと拡散排出することができる。
本発明に係るレーザ溶接方法によれば、金属板の位置、形状、又はクランプ状況等に影響されずに積層されたワーク間に所望の大きさを有するガス拡散用の隙間、又は排出口が形成されることにより、溶接の際に発生する表面処理層を形成していた金属のガスを拡散させ、この結果、レーザ溶接中に表面処理層から生じるガスの圧力を低減化し、これによってスパッタや内部欠陥が生じることを回避し、安定したレーザ溶接を行うと共に、品質に優れた製品を得ることができるという効果を達成することができる。
第1の実施の形態に係るレーザ溶接方法を実施するためのクランプ用治具とワークとの関係を示す概略斜視図である。 図2Aは、第1工程後の一部縦断断面図である。図2Bは、第2工程で、溶融部を形成した後の一部縦断断面図である。図2Cは、第3工程で、加熱部を形成した後の一部縦断断面図である。図2Dは、第3工程で、隙間を形成した後の一部縦断断面図である。図2Eは、溶接作業完了後の一部縦断断面図である。 第3工程完了後の一部省略平面図である。 第2の実施の形態に係るレーザ溶接方法を実施するためのクランプ用治具とワークとの関係を示す概略斜視図である。 図5Aは、第1工程後の一部縦断断面図である。図5Bは、第2工程で、溶融部を形成した後の一部縦断断面図である。図5Cは、第3工程で、加熱部を形成した後の一部縦断断面図である。図5Dは、第3工程で、隙間を形成した後の一部縦断断面図である。図5Eは、第4工程完了後の一部縦断断面図である。 第2の実施の形態の変形例における第2工程完了後の一部省略平面図である。 クランプ用治具の底部に連通口を複数設けた例を示す一部省略平面図である。
以下、本発明に係るレーザ溶接方法について、それを実施するための装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本発明における第1の実施の形態に係るレーザ溶接方法は、第1の金属板である第1ワーク12と、第2の金属板である第2ワーク14と、クランプ用治具16とを用いる。この場合、レーザ光を予備照射と本照射に分けて、前記第1ワーク12側に照射する。
第1の実施の形態では、第1ワーク12の上部表面処理層12a及び下部表面処理層12b、並びに、第2ワーク14の上部表面処理層14a及び下部表面処理層14bには、表面処理層として亜鉛メッキが施されている。
前記クランプ用治具16は、用いられるレーザ光の照射では溶融しない金属からなり、直方体形状の本体16aと、この本体16aに一体的に形成された略半円状の押さえ部16bとを有し、前記本体16aの長手方向に沿う両端部近傍に一対の肉抜き用孔部16cが設けられ、一方、押さえ部16bには円形状の開口部16dが設けられる。前記開口部16dは、一端部から他端部に至るまで同径の円形状であるが、第1ワーク12の上部表面処理層12aに近づくにつれて狭径となる、円錐台形状を有してもよい。このように円錐台形状を有することによって、レーザ光の光源をクランプ用治具16に接することなく、第1ワーク12により近づけ、溶接点に対して正確にレーザ光を照射する作業が可能になる。しかも、前記クランプ用治具16が第1ワーク12の上部表面処理層12aとの接触面よりもレーザ光の光源側が広い円錐台形状を有していれば、レーザ溶接の進捗状況が視認し易くなる。
最初に予備照射に用いられるレーザ光L1は、重ねられた第1ワーク12及び第2ワーク14に対して、第1ワーク12側から照射する際、第1ワーク12のみを加熱又は溶融する照射条件に設定される。レーザ光L1の種類としては、例えば、ファイバーレーザ、YAGレーザ、CO2レーザや半導体励起レーザ等が挙げられるが、その種類は問わない。
一方、本照射に用いられるレーザ光L2は、重ねられた第1ワーク12を貫通した後、後述する隙間G1を通過し、第2ワーク14に達することで、第1ワーク12と、第2ワーク14とを溶接できる照射条件に設定される。本照射に用いられるレーザ光L2の種類としては、前記レーザ光L1と同様であり、その種類は問わない。また、該レーザ光L2として、レーザ光L1と同じものを用いることもできるが、異なるレーザ光源から出射される、異なる種類のレーザであってよい。
以上のような基本的構成のクランプ用治具16を用いて行われるレーザ溶接の工程を説明する。
第1工程として、例えば第1ワーク12と第2ワーク14をそれぞれ下部表面処理層12bと上部表面処理層14aを重ね合わせて積層し、溶接箇所18aが、開口部16dの第1ワーク12との接触面の略中心となるように、クランプ用治具16で、溶接箇所18a周辺の第1ワーク12を押圧してクランプする(図2A参照)。すなわち、押さえ部16bに形成された開口部16dの略中心に前記溶接箇所18aが位置するようにクランプ用治具16を位置決め固定する。
次いで、第2工程として、溶接箇所18aに対して、レーザ光L1による予備照射を行う。これによって、溶接箇所18aが加熱、溶融され、溶融部19が形成されるに至る。この場合、前記溶融部19の溶融接合は、第1ワーク12を貫通することなく、第1ワーク12の金属板の範囲に留まる(図2B参照)。なお、溶融部19は、溶接箇所18aへ、レーザ光L1による予備照射によって形成されるため、後述する第4工程後は、その形跡が残らず、第1ワーク12の外観への影響はない。
次に、第3工程として、前記溶融部19が溶融状態にある間に、該溶融部19の周囲に、レーザ光L1による照射より弱い照射条件で第1ワーク12側から円を描くようにレーザ光L1を走査する。この際、走査された線に沿って、第1ワーク12は溶融しない程度に加熱され、加熱部20a(フォーミング部)が形成されるに至る。この場合、溶融部19と同様に加熱部20aは、第1ワーク12の金属板の範囲に留まるが、図2Cから諒解されるように、加熱部20aは、溶融部19よりも入熱量が小さい。
これにより、加熱部20aは、熱膨張し、その後に凝固、冷却する。該凝固、冷却過程で、第1ワーク12には広範囲のレーザ光L1の照射によって体積収縮が生じる。ただし、前記加熱部20aは、第1ワーク12内に留まるため、その体積収縮は下部表面処理層12bに比べて、上部表面処理層12aの方が大きい。このため、上部表面処理層12aには、開口部16dの外縁方向へ引っ張られる力が生じるが、溶接箇所18aの周囲が押さえ部16bによってクランプされた状態にあるため、第1ワーク12では溶接箇所18aを中心として上部表面処理層12a方向に持ち上げられる。また、第2工程で形成された溶融部19を有することによって、該溶融部19の剛性は、溶融前の状態と比べて低下しているため、溶接箇所18aの近傍は上部表面処理層12a方向に持ち上げ易くなる。さらに、第3工程で形成された加熱部20aは、溶融しない程度に加熱されていることで、剛性を適度に低下させるため、第1ワーク12の曲げの制御を確実に行い易くなる。この結果、第1ワーク12の下部表面処理層12bと、第2ワーク14の上部表面処理層14aと(以下、重ね面と称することもある)の間に空間である隙間G1が形成される(図2D参照)。図3は、第3工程完了後の一部省略平面図である。
次に、第4工程として開口部16dの略中心に位置する溶接箇所18aに対して、さらにレーザ光L2による本照射を行う。レーザ光L2は、第1ワーク12を貫通した後、隙間G1を通過し、第2ワーク14に達する。これと同時に、該第1ワーク12におけるレーザ光L2の貫通部分及びその周辺部分は溶融し、第1ワーク12が第2ワーク14と溶着するに至る。この間、下部表面処理層12b、及び上部表面処理層14aにおける、レーザ光L2の貫通部分及びその周辺部分は、前記下部表面処理層12bと上部表面処理層14aを構成する亜鉛メッキが蒸発する温度以上に加熱され、亜鉛ガス22が発生する(図2E参照)。
発生した亜鉛ガス22は、図2Eの鎖線矢印で示すように、隙間G1内に拡散する。しかしながら、該隙間G1が形成されたことによって、隙間G1内の前記亜鉛ガス22の圧力は、溶接箇所18aにスパッタや内部欠陥が発生することがない程度に低減され、これによって安定したレーザ溶接が可能となると共に、品質に優れた製品を得ることができる。
次に、第2の実施の形態に係るレーザ溶接方法について説明する。この場合、第2の実施の形態に係るレーザ溶接方法について、レーザ溶接方法で用いられる構成要素と同じ構成要素については同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図4に示すように、第2の実施の形態において、クランプ用治具16は、開口部16dが外部と連通する円弧状の連通口16eを有している。すなわち、前記第1の実施の形態において、円錐台状の開口部16dに対して、連通口16eを有する。連通口16eは、開口部16dの中心に対して20°〜40°、好ましくは30°に拡開する円弧形状を有するとよい。このような形状を有することによって、後述する加熱部20bの形成時に、レーザ光L1の走査箇所の目安となり、結果、第1ワーク12の剛性を適度に低下させ、後述する隙間G2及び排出口28の形成に好適となる。
前記第2の実施の形態におけるクランプ用治具16を用いてレーザ溶接を行う工程について説明すれば、第1の実施の形態と同じく、前記クランプ用治具16を用いて、その押さえ部16bの開口部16dの中心に溶接箇所18bを位置せしめ、周囲を固定する。この第1工程終了時の一部縦断断面図を図5Aに示す。図5Aから容易に諒解されるように、連通口16eが形成された部位はクランプ用治具16による押圧作用がないために、その箇所はクランプされてはいない。
次に、第2工程において、溶接箇所18bに対して、レーザ光L1を照射する。これによって、第1ワーク12は加熱され、第1ワーク12が溶融した溶融部19が形成されるに至る。この場合、溶融部19は、第1ワーク12を貫通することなく、第1ワーク12の金属板の範囲に留まる(図5B参照)。
次に、第3工程において、まず、開口部16dの内側周縁に、すなわち、溶融部19の周囲にレーザ光L1を第1ワーク12側から走査し、加熱部20bを形成する(図5C参照)。この場合、レーザ光L1は、連通口16eに対応する部分には照射されない。すなわち、加熱部20bも、平面視すると連通口16eに対応する部分のない円弧形状を有している。連通口16eの拡開角度に対応して加熱部20bの欠落部位(以下、フォーミング欠落部と称する)26は、20°〜40°、好ましくは30°欠落していることになる。本実施の形態では、加熱部20bを円弧形状、すなわち、フォーミング欠落部26を1箇所としたが、複数箇所、例えば、2箇所以上設けてもよく、1箇所に限定されない。これによって、後述する排出口28が、フォーミング欠落部26と同数、すなわち複数設けられ、これら複数の排出口28によって後述する隙間G2が外部と連通することで、亜鉛ガス22の拡散や排出に好適となる。
これにより、加熱部20bに沿って、上部表面処理層12aには、開口部16dの外縁方向へ引っ張られる力が生じるが、第1工程において、第1ワーク12が連通口16eに対応する箇所を除きクランプされたことと、第2工程において、溶融部19が形成されたことによって、第1ワーク12は上部表面処理層12a方向に持ち上げられる。さらに、第3工程において、加熱部20bが形成されたことで、第1ワーク12の曲げの制御を確実に行い易くなる。その結果、重ね面の間に空間である隙間G2が形成される(図5D参照)。この際、連通口16e、及びフォーミング欠落部26を有することにより、重ね面の間には排出口28が形成される。図6は、このように排出口28が形成された後の連通口16eとフォーミング欠落部26との関係を示す一部省略平面図である。
次に、開口部16dの略中心に位置する溶接箇所18bに対して、レーザ光L2による本照射を行い、本溶接する。この際、下部表面処理層12b、及び上部表面処理層14aは、亜鉛メッキが蒸発する温度以上に加熱され、亜鉛ガス22が発生する(図5E参照)。
発生した亜鉛ガス22は、図5Eの鎖線矢印で示すように、隙間G2内に拡散し、排出口28から排出される。これによって、隙間G2内は、溶接箇所18bにスパッタが発生するような圧力とはならず、安定したレーザ溶接を行うと共に、品質に優れた製品を得ることが可能となる。
変形例としては、図6の斜線で示すように、第2工程として、レーザ光L1を、開口部16d内の第1ワーク12の域内に照射し、該開口部16d内全体を加熱してもよい。これによって、第1ワーク12の剛性が下がり、隙間G2の形成が容易となる。
上述した実施の形態では、第1ワーク12及び第2ワーク14は、その上下両面に表面処理として亜鉛メッキが施されたものであるとしたが、これに限らず、重ね面の少なくとも一方、すなわち、下部表面処理層12b、又は上部表面処理層14aの少なくとも一方に亜鉛メッキが施されていれば、本発明のレーザ溶接方法は有効に適用することができる。
また、上述した実施の形態では、連通口16eを円弧形状に、1箇所形成しているが、図7に破線で示すようにクランプ用治具16の底面を切り欠いて、前記連通口16eを複数箇所、例えば、2箇所以上設けてもよく、1箇所に限定されない。これによって、排出口28が、連通口16eと同数、すなわち複数設けられ、これら複数の排出口28によって隙間G2が外部と連通することで、亜鉛ガス22の排出がより一層容易となる。
さらに、上述した実施の形態では、亜鉛メッキ鋼板であるとしたが、アルミメッキ鋼板やクロムメッキ鋼板等でもよい。
上述したように、本実施の形態に係るレーザ溶接方法によれば、鋼板の位置、形状、又はクランプ状況等に影響されずに、重ね面間に所望の大きさを有するガス拡散用の隙間、又は排出口が形成されることで、溶接の際に発生する表面処理層を形成していた金属のガスを拡散排出させることができ、よって、スパッタや内部欠陥が生じることを回避し、しかも安定したレーザ溶接を行うと共に、品質に優れた製品を得ることが可能となる。
本発明に係るレーザ溶接方法は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
12…第1ワーク 12a、14a…上部表面処理層
12b、14b…下部表面処理層 14…第2ワーク
16…クランプ用治具 16a…本体
16b…押さえ部 16c…肉ぬき用孔部
16d…開口部 16e…連通口
18a、18b…溶接箇所 19…溶融部
20a、20b…加熱部 22…亜鉛ガス
26…フォーミング欠落部 28…排出口
L1、L2…レーザ光 G1、G2…隙間

Claims (2)

  1. 重ね面の少なくとも一方が表面処理された金属板からなる第1と第2のワークを積層して、レーザで溶接を行うレーザ溶接方法において、
    円形の開口部を有するクランプ用治具で、第1ワークの溶接箇所周辺をクランプする第1工程と、
    前記第1工程の後、前記溶接箇所に対して、前記レーザを照射して溶融部を形成する第2工程と、
    前記第2工程の後、前記溶融部の周囲に、前記レーザを照射して加熱部を形成することにより、前記第1ワークと、第2ワークとの重ね面の間に隙間を設ける第3工程と、
    前記第3工程の後、前記溶接箇所にレーザを照射して前記第1ワークと前記第2ワークとを本溶接するとともに、該本溶接期間中に発生する表面処理層から生じたガスを前記隙間内に拡散させる第4工程とを有すること
    を特徴とするレーザ溶接方法。
  2. 請求項1記載のレーザ溶接方法において、
    前記クランプ用治具は少なくとも1箇所に該治具の外部と連通する連通口を有し、
    前記加熱部に前記連通口に対応してフォーミング欠落部を設けること
    を特徴とするレーザ溶接方法。
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