JP5495118B2 - 亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接方法 - Google Patents

亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接方法 Download PDF

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Description

本発明は、亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接方法に関し、さらに詳しくは、亜鉛めっき鋼板を隙間無く重ねてレーザ溶接する方法における溶接区間の端部処理方法に係わるものである。
亜鉛めっき鋼板は、耐食性に優れるだけでなく高比強度、低コストであるため、自動車産業を始め様々な分野で広く用いられている。特に大面積の鋼板を使用する自動車産業等では、大量の亜鉛めっき鋼板を重ねて溶接するに際し、スポット溶接等と比較して高速処理が可能なレーザ溶接の導入が試みられてきた。
しかし、亜鉛の融点(約420℃)および沸点(907℃)は、鉄の融点(約1535℃)に比べてかなり低く、単に重ね合わせてレーザ照射するだけでは、めっき層の亜鉛が蒸発する際に周囲の溶融金属を吹き飛ばしたり、溶融金属内に泡として残留したりすることで、ピット、ポロシティ、ウォームホールと言った溶接欠陥を生じる。そのため、特許文献1〜3に記載されるように、レーザ重ね溶接を行なう亜鉛めっき鋼板間に、スペーサや段差などを利用して、事前に亜鉛蒸気が逃げるための隙間を設けておく等の措置が講じられてきたが、このような方法は非常に手間が掛かり、レーザ溶接を導入するメリットを損なうものであった。
そこで、特許文献4には、通常よりも大きいパワー密度かつ高速度でレーザを照射することにより、図1(a)(b)に示すように、レーザ照射位置(10)の後方の溶融池2内に一時的に細長い穴20(キーホール)を生じさせ、この穴20から金属蒸気23をレーザ照射源側に排出させつつ溶接(3)するレーザ重ね溶接方法が開示されている。この方法により、上記のような付加的な準備工程は不要になり、亜鉛めっき鋼板を直接重ね合わせて直ちにレーザ溶接でき、大面積かつ大量の亜鉛めっき鋼板を効率よく溶接できるようになった。
特開昭60−210386号公報 特開昭61−74793号公報 特開2007−38269号公報 国際出願公開第2010/005025号公報
その一方で、細長いキーホールから金属蒸気を排出させるという特徴から、図2(a)(b)に示すように、溶接区間3の終端部32に細長い穴(20)の痕跡30が残留し、また、溶接区間3の始端部31では、溶接方向Fと反対側にプルーム(23)が噴出され、溶融金属の盛り上がり33を生じるという新たな課題が浮上した。溶接箇所の痕跡は、レーザ溶接以外の溶接方法でも見られ、意匠面を避けて実施され、あるいは、他部品で覆われるが、このような外観上の問題はともかく、自動車部品等では液密性や気密性といった機能上の問題から、穴痕跡(30)は許容されない場合が多い。また、溶接部の盛り上がり(33)も、その上に装着される艤装部品等との整合性の問題から許容されない場合が多い。
上記のような溶接区間端部の痕跡は、亜鉛めっき鋼板の重ね合わせ端部からレーザ照射を開始し、端部に抜けるような場合には生じない。しかし、溶接区間の始端および終端の何れか一方あるいは両方が亜鉛めっき鋼板の重ね合わせ領域内に設定される場合も少なくない。従来の一般的なレーザ溶接では、溶接区間の終端部でレーザ出力をフェードダウンさせる方法があるが、亜鉛めっき鋼板を直接重ね合わせるレーザ溶接方法では、図3に示すように、レーザ出力をフェードダウンさせる過程で、上述したパワー密度や速度などの溶接条件が維持されなくなり、金属蒸気による溶接欠陥を生じるので、この方法は直ちに適用できない。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、亜鉛蒸気による溶接欠陥を回避するための付加的工程を必要とせず、亜鉛めっき鋼板を密着させた状態での高速かつ高品質の溶接接合を行えるとともに、溶接区間の始端部の盛り上がりや終端部の穴痕跡を防止できる亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも1枚が亜鉛めっき鋼板である2枚の鋼板(11,12)を、その亜鉛めっき層を接合面として直接重ね合わせ、該直接重合領域における一方の鋼板表面に、所定のパワーおよび速度条件にてレーザ照射を行い、レーザ照射位置(10)から後方に延びる溶融池(2)内で、少なくとも前記表面側の鋼板に細長い穴(20)を生じさせ、レーザ照射で発生した金属蒸気を前記細長い穴(20)からレーザ走行方向後方側かつレーザ照射源側に排出させつつ溶接する亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接方法において、前記直接重合領域内に位置した溶接区間(103,203,303)の始端部(131,231,331)にて、前記細長い穴を生じる前記条件を維持した状態で、当該溶接区間(103)または別の溶接区間(204,304)の溶接を終端(132,242,342)させることを特徴とする。
本発明に係る亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接方法によれば、亜鉛蒸気による溶接欠陥を回避するための付加的工程を必要とせず、亜鉛めっき鋼板を直接密着させた状態での高速かつ高品質の溶接接合を行えるとともに、溶接区間始端部の盛り上がり分だけ余剰した溶融金属によって、溶接区間終端部の金属不足が補填され、溶接区間終端部における穴痕跡を防止できる。
亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接を概念的に示す平面図(a)およびそのB−B断面図(b)である。 亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接区間を概念的に示す平面図(a)およびそのB−B断面図(b)である。 亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接におけるレーザ出力と欠陥との関係を示すグラフである。 本発明の第1実施形態に係る亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接方法による溶接区間を概念的に示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係る亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接方法による溶接区間を概念的に示す平面図である。 本発明の第3実施形態に係る亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接方法による溶接区間を概念的に示す平面図である。
以下、本発明をその実施形態に基づいて説明する。
本発明の前提となる亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接方法は、図1(a)(b)に示されるように、2枚の亜鉛めっき鋼板11、12を隙間無く重ねた状態で実施される。これらの亜鉛めっき鋼板11、12の板厚に比較して、一般的なレーザ重ね溶接よりも格段に大きいパワー(例えば、板厚0.7mmの亜鉛めっき鋼板の場合、7kW以上)のレーザを、一般的な走行速度よりも格段に高速な走行速度(例えば、板厚0.7mmの亜鉛めっき鋼板の場合、9m/min以上)で移動させながら照射する。
レーザ溶接は、レーザ照射エネルギーで金属を加熱溶融させて一体化した後、溶融金属が凝固することで接合がなされる。このため、レーザ照射の走行速度を単に高速にしただけでは、単位時間当たりに供給されるパワーが不足して溶接不良となり、一方、パワー密度が高すぎると溶融部分が融合できずに溶断されることになる。
しかし、大パワーかつ高速度でレーザ照射を行い、単位時間・体積当たりのパワー(パワー密度)が後述するような所定の範囲内にあると、レーザ照射位置(10)の後方の溶融池2内に細長いキーホール20が生じ、金属の蒸発が細長いキーホール20のレーザ走行方向Fの前端側に集中し、金属蒸気23(レーザ誘起プルーム)は、キーホール20の前端からレーザ走行方向後方Rかつレーザ照射源側に噴出するので、キーホール20は細長い穴となる。このようにして生じる細長い穴(20)の前端付近から亜鉛蒸気が排出されるので、亜鉛蒸気が溶融池2内の溶融金属を吹き飛ばしたり、溶融池2内に残留したりすることがない。
亜鉛めっき鋼板11,12を隙間無く重ねた状態で良好なレーザ溶接を実施するためには、例えば、薄板鋼板では、レーザのパワーPが7(kW)以上、レーザ照射スポット径φが0.4(mm)以上にて、亜鉛めっき鋼板の板厚t(mm)とした場合のレーザの単位時間・体積当たりのパワーP/φtvが、0.07〜0.11(kW・sec/mm3)となる走行速度v(mm/sec)が選定されることが好ましい。
レーザの単位時間・体積当たりのパワーP/φtvが上記のような範囲にあることは、照射されるべきレーザのパワーPが、照射幅(照射スポット径)φ、板厚t、走行速度v(照射スポットの単位時間あたりの移動距離)に応じて決定されることを示している。これは、レーザ重ね溶接が実施される亜鉛めっき鋼板の実用的な板厚から近似的かつ実験的に求めたものであるが、レーザの走行方向に一様でありかつ高さ(溶け込み深さ)が2t(2枚分の板厚)の断面逆三角形状の領域であると仮定すると、「φtv」は、その三角形の断面積(=φ・2t/2)に走行速度vを掛けたものと考えることができる。重ね溶接する2枚の亜鉛めっき鋼板の板厚tが異なる場合は、レーザ照射側に位置した亜鉛めっき鋼板の板厚tが基準になる。また、3枚以上の鋼板を重ね溶接する場合は、合計の板厚の1/2を適用すれば良い。
なお、溶接に使用するレーザ発振器やレーザ走査を行う加工ヘッドなどは特に限定されるものではなく、既知のレーザ溶接装置を使用可能であるが、上述したように大出力のレーザを高速移動させる必要から、一対のガルバノミラーとfθレンズを組み合わせたガルバノスキャン方式の加工ヘッドを備えたレーザ溶接装置が好適である。
次に、本発明に係る亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接方法(溶接区間の端部処理方法)について説明する。
(第1実施形態)
亜鉛めっき鋼板11,12を隙間無く重ねた状態で大パワーかつ高速度でレーザ照射を行うレーザ重ね溶接では、細長いキーホールから金属蒸気を排出させることで、亜鉛蒸気による溶接欠陥を防止できる反面、亜鉛めっき鋼板の重ね合わせ領域内に溶接区間の始端や終端が設定される場合、図2(a)(b)に示すように、溶接区間3の終端部32に細長い穴(20)の痕跡30が残留し、また、溶接区間3の始端部31では、溶接方向Fと反対側にプルーム(23)が噴出され、溶融金属の盛り上がり33を生じることは既に述べた通りである。
そこで、図4に示す第1実施形態の溶接部100では、亜鉛めっき鋼板11,12の直接重合領域内に位置した溶接区間103の始端部131から所定の大パワーかつ高速度でレーザ照射を開始し、破線矢印で示されるように円弧状(閉曲線状)にレーザ照射を行い、溶接条件を維持した状態で、当該溶接区間103の始端部131にてレーザ照射を終了する。すなわち、溶接区間103の終端部132を、当該溶接区間103の始端部131に重ねる。
これにより、図2(a)(b)で生じていた溶接区間終端部32の穴痕跡30における金属の不足分が、溶接区間始端部31の盛り上がり33による金属の余剰分で補填され、このような閉曲線状の溶接区間103の接続部(131,132)では、穴痕跡30も盛り上がり33も残らないか、少なくとも、膨出傾向または凹陥傾向が劇的に軽減されることになる。換言すれば、大パワーかつ高速度という溶接条件は終端部132まで維持されているが、溶接区間始端部131に存在していた盛り上がり33の分だけ、細長いキーホール20が形成されるために必要な条件が局所的に上昇し、結果的に(相対的に)フェードダウンが達成されたと見ることもできる。
溶接区間終端部32の穴痕跡30における金属の不足分と、溶接区間始端部31の盛り上がり33による金属の余剰分とは、相関関係があるので、亜鉛めっき鋼板11,12の板厚やその他の溶接条件が異なる場合にも同様に実施できる。
(第2実施形態)
図5に示す第2実施形態の溶接部200では、例えば、亜鉛めっき鋼板11,12の直接重合領域内に位置した第1の始端部231から第1のレーザ照射を開始して、第1の溶接区間203のレーザ溶接を行い、その溶接条件を維持した状態のまま、亜鉛めっき鋼板11,12の重合領域の端部232を通過し、前記重合領域の外側で第1のレーザ照射を終了する。その後、例えば、亜鉛めっき鋼板11,12の重合領域の別の端部241の外側から第2のレーザ照射を開始し、第2の溶接区間204のレーザ溶接を行い、前記第1の溶接区間203の始端部231にて第2のレーザ照射を終了する。すなわち、第2の溶接区間204の終端部242を、それとは別の第1の溶接区間203の始端部231に重ねる。
この場合にも、前記第1実施形態と同様に、溶接区間終端部(242)における金属の不足分が、溶接区間始端部(231)における金属の余剰分で補填され、このような第1および第2の溶接区間203,204の接続部(231,242)では、穴痕跡も盛り上がりも残らないか、少なくとも、膨出傾向または凹陥傾向が劇的に軽減される。
(第3実施形態)
以上述べた第1および第2実施形態の各溶接部100,200では、何れも、溶接区間(103,204)の終端部(132,242)を、溶接区間(103,203)の始端部(131,231)に同方向から重ねる場合を示したが、異なる方向から重ねることもできる。例えば、図6に示す第3実施形態の溶接部300(第2実施形態の変形例)では、第2の溶接区間304の終端部342を、それ以前に実施された第1の溶接区間303の始端部331に直角方向から重ねてレーザ照射を終了している。その他の構成は第2実施形態と同様である。
始端部に終端部を重ねる方向は任意に設定でき、同方向(0度)や直角方向(90度)以外の任意の角度で重ねることができ、始端部に対して反対方向(180度)から重ねることもできる。また、第1実施形態のような閉曲線状の溶接区間100においても、終端部(132)を始端部131に任意の方向から重ねることができる。
また、始端部(131,231,331)に終端部(132,242,342)を重ねて当該溶接区間(103,204,304)のレーザ照射を終了する際に、既に溶接済みの区間(103,203,303)においてレーザ出力をフェードダウンさせることもできる。
(実施例)
次に、本発明に係る亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接方法における溶接区間の端部処理の効果を検証するために、上記第1実施形態の溶接部100のレーザ溶接において、始端部131に対する終端部132の位置すなわちレーザ走査における制御座標上の始点/終点のオーバーラップ量を意図的に変化させ、以下のような比較実験を行った。
実験では、IPGフォトニクス社製のファイバーレーザ発振器(最大出力7kW、伝送ファイバー径:φ0.2mm)およびスキャナヘッド(ジャストフォーカス加工焦点径:φ0.6mm)を使用し、板厚t=0.7mmの亜鉛めっき鋼板を、亜鉛めっき層を接合面として隙間無く重ね合わせて、スポット径φ=0.67mm、レーザ出力7kW、パワー密度19.9kW/mm、走行速度11m/minにてレーザ照射を行い、始端部と終端部のオーバーラップ量:
(a)2.5mm(最適値);
(b)0mm(オーバーラップ無し);
(c)4.4mm(超過オーバーラップ、すなわちオーバーラン)
の各場合について、溶接状況および溶接区間終端部(接続部)の状況を調べた。
また、比較例(d)として、レーザ出力4.5kW、パワー密度12.8(kW/mm)、走行速度8(m/min)の細長いキーホールを生じない溶接条件にて、オーバーラップ量:0mmでレーザ照射を行い、上記各場合と比較した。各場合および比較例の結果は以下の通りである。
(1)溶接状況
上記(a)〜(c)の各場合には、何れも溶接時に溶接箇所の後方に長さ約1.5mmの細長い穴(キーホール)が確認できた。また、溶接区間(ビード)の中間部に溶接欠陥は見られなかった。一方、上記(d)では、溶接時に溶接箇所後方の穴は確認できなかった。また、溶接区間(ビード)の表面側に9箇所、裏面側に4箇所の溶接欠陥(ブローホール)が見られた。
(2)溶接区間終端部(接続部)の状況
上記(a)のオーバーラップ量:2.5mm(最適値)の場合には、溶接開始直後の始端部に盛り上がりが見られたが、該始端部131に終端を適正長さ分オーバーラップさせたことで、溶接終了後には終端部(接続部)には凹部などの穴痕跡は見られず、溶接区間終端部における金属の不足分が、溶接区間始端部の盛り上がりによる金属の余剰分で補填されることが確認できた。
一方、上記(b)のオーバーラップ量:0mm(オーバーラップ無し)の場合には、溶接区間始端部に盛り上がりが残り、その直前に隣接した溶接区間終端部に穴痕跡が残った。
また、上記(c)のオーバーラップ量:4.4mm(オーバーラン)の場合には、溶接区間始端部に盛り上がりは殆ど解消されたが、それに隣接した溶接区間終端部に穴痕跡が残った。
なお、上記(d)では、オーバーラップ無しで溶接を終了したが、始端部の盛り上がりや終端部の穴痕跡は生じなかった。しかし、上述したように、溶接区間(ビード)の表裏に多数の欠陥を生じており、終端部(接続部)以前の問題として、許容されるレベルではなかった。
以上、本発明のいくつかの実施の形態について述べたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいてさらに各種の変形および変更が可能である。
例えば、上記第1実施形態では、溶接部100が1つの円形状の溶接区間103で構成される場合を示したが、楕円形状や水滴形状等他の閉曲線形状とすることもできる。また、このような溶接区間103を単位溶接としてレーザ溶接装置の制御部に記憶させ、円形状の中心などの基準位置を指定するだけで単位溶接を実行できるようにしても良い。また、亜鉛めっき鋼板を重ねた開口部周辺のフランジや、物品の取付部などに沿って周回する溶接区間103を設定することもできる。
2 溶融池
3 溶接区間
10 レーザ
11,12 亜鉛めっき鋼板
20 キーホール(細長い穴)
23 金属蒸気(レーザ誘起プルーム)
30 穴痕跡
31 始端部
32 終端部
33 盛り上がり
100,200,300 溶接部
103 溶接区間
131,231,331 始端部
132,242,342 終端部
203,303 第1の溶接区間
204,304 第2の溶接区間

Claims (1)

  1. 少なくとも1枚が亜鉛めっき鋼板である2枚の鋼板を、その亜鉛めっき層を接合面として直接重ね合わせ、該直接重合領域における一方の鋼板表面に、所定のパワーおよび速度条件にてレーザ照射を行い、レーザ照射位置から後方に延びる溶融池内で、少なくとも前記表面側の鋼板に細長い穴を生じさせ、レーザ照射で発生した金属蒸気を前記細長い穴からレーザ走行方向後方側かつレーザ照射源側に排出させつつ溶接する亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接方法において、
    前記直接重合領域内に位置した溶接区間の始端部にて、前記細長い穴を生じる前記条件を維持した状態で、当該溶接区間または別の溶接区間の溶接を終端させることを特徴とする亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接方法。
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