JP5248173B2 - 酸性洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、酸性洗浄剤組成物に関する。更に詳しくは、プリント配線基板等の回路形成時に使用するアルカリ現像装置等の各種機器に付着する汚れ(スカム)を効率的に除去し、更に、除去したスカムの再付着を防止する酸性洗浄剤組成物に関する。
プリント配線等の各種基材上のアルカリ可溶型感光膜を露光し、アルカリ現像して画像を形成し、次いでエッチングあるいはめっきレジストを利用し回路形成を行う方法があるが、そのアルカリ現像工程は、従来、炭酸アルカリ等の現像液をスプレー装置により感光膜面に吹き付けることによって行われている。しかし、このようにしてアルカリ現像液で溶解された感光膜は、しだいに粘着性のある物質(粘着性ポリマー)に変化していく。したがって、現像液を循環して使用するスプレー装置内には粘着性ポリマーが容易に堆積しやすくなる。このように堆積した汚れをスカムと言うが、時としてスカムは、スプレー配管内の堆積により現像液の吐出量の低下あるいはスプレーノズルの詰まりをもたらす。このようにスプレー式アルカリ現像では、適正な吐出量が得られない場合があり、現像不足が生じ、更には粘着性ポリマーが生成するとプリント配線等の基材上への再付着も生じて、次工程での回路形成時に回路の欠線あるいは短絡という問題を引き起こす。また、粘着性ポリマーは、現像液の温度センサー、加熱ヒーター、冷却チラー上にも堆積するため、液温コントロールに誤差が生じ、しばしば現像不足を併発させるという問題もかかえている。
以上の理由から、プリント配線基板等の回路形成時に使用する各種機器、特にレジスト剥離装置やアルカリ現像装置の洗浄では、定期的な洗浄が必要となり、従来では水酸化ナトリウム水溶液で前洗浄した後、硫酸水溶液で後洗浄する手法や、酢酸水溶液で洗浄する手法が採られていた。しかし、前者は洗浄能力が低く、粘着性ポリマーの大半が除去できないという問題点があり、また後者はある程度の洗浄能力を有するが臭気面で作業環境が著しく悪く、洗浄に多大な時間を費やすという問題点があった。
そこで、有機カルボン酸をこうした装置の洗浄剤に利用することが知られている(例えば、特許文献1を参照)。しかし、有機カルボン酸を使用した洗浄剤は、装置内に付着したスカムをある程度除去することはできるものの完全に除去することはできなかった。また、モノヒドロキシ化合物を使用した酸性水溶液からなる洗浄剤も知られている(例えば、特許文献2を参照)が、こうした洗浄剤は、スカムを除去する能力は大きいが、除去したスカムが装置に再付着する場合や、スカムを溶解して除去しても、すすぎ時にスカムが析出して装置に再付着するという問題があり、スカムの再付着を防ぐことができなかった。
特開2001−164292号公報 特開2003−253296号公報
従って、本発明が解決しようとする課題は、スカムと呼ばれる難溶性の付着物を除去し、除去したスカムの再付着を防止することができる酸性洗浄剤組成物を提供することにある。
そこで本発明者等は鋭意検討し、本発明に至った。即ち、本発明は、(A)成分としてカチオンポリマー、(B)成分として有機酸及び/又は無機酸を含有することを特徴とするアルカリ現像装置用の酸性洗浄剤組成物である。
本発明の効果は、スカムと呼ばれる難溶性の付着物を除去した後、スカムの再付着を防止することができる酸性洗浄剤組成物を提供したことにある。
本発明の(A)成分であるカチオンポリマーとは、4級アンモニウム塩を含有したモノマーを単独重合させたもの、または、4級アンモニウム塩を含有したモノマーとその他のモノマーとを共重合させたものである。4級アンモニウム塩を含有したモノマーとしては、例えば、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、アクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル−m−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−n−プロピル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−n−オクチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−(4−メチル)ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−フェニル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの4級化物、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートの4級化物、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートの4級化物、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレートの4級化物、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドの4級化物、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドの4級化物、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの4級化物、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの4級化物等が挙げられる。
上記の4級アンモニウム塩を含有したモノマーと共重合させることのできるその他のモノマーとしては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキルアクリルアミド、ジアルキルアクリルアミド、アルキルメタクリルアミド及びジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルカプロラクトン、及びビニルピロリドンのような水溶性モノマーが挙げられる。
上記の4級アンモニウム塩含有モノマーの単独重合及び他のモノマーとの共重合は、公知の方法で重合すればよい。共重合したポリマーの場合、再付着防止効果が高いことから、4級アンモニウム塩含有モノマーの割合がモノマー全量中の50モル%以上であることが好ましい。上記の4級アンモニウム塩含有モノマーの4級化前のモノマー(3級アミン含有モノマー)を重合あるいは共重合させた後に4級化を行ってもよい。これらのポリマーの中でも、製品安定性及びスカムの再付着防止性能が良好なことから、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドをモノマーとして使用したホモポリマー又はコポリマーが好ましく、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドがより好ましい。
得られたポリマーの分子量に制限はないが、数平均分子量が1000〜100000が好ましい。分子量が1000未満のポリマーは再付着防止効果に劣る場合があり、分子量が100000を超えると、ポリマーの粘度が高くなって取り扱いが困難になる場合がある。
(B)成分の有機酸及び無機酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、過塩素酸等の無機酸;酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、グリコール酸、乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシイソ酪酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸、メタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸(イセチオン酸)、2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、フェノールスルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸、及びこれら無機酸及び有機酸から選ばれる2種以上の混合物が挙げられる。これらの中でも、スカムを除去する能力が高いことから、有機酸が好ましく、ヒドロキシ基を有する有機酸がより好ましい。
また、本発明の酸性洗浄剤組成物のpHは、通常、2以下であり、1以下であることが好ましい。従って、弱酸を使用する場合には強酸と組み合わせて使用することが好ましい。pHが低くない場合には、スカムを完全に除去できない場合がある。
本発明の洗浄剤組成物は(B)成分の酸によってスカムを除去し、(A)成分のカチオンポリマーが除去したスカムの再付着を防止するが、スカムを更に効率よく除去するために、(C)成分として下記の一般式(1)で表わされる化合物及び/又はノニオン界面活性剤を含有させることが好ましい。
R−O−(AO)−H (1)
(式中、Rは炭素数2〜6の直鎖または分岐のアルキル基またはフェニル基であり、Aは同一でも異なっていてもよい炭素数2〜4のアルキレン基であり、nは0〜20の数を表わす。)
一般式(1)中のRは、炭素数2〜6の直鎖または分岐のアルキル基またはフェニル基を表わすが、こうした基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ターシャリブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソへキシル基、フェニル基等が挙げられる。これらの基の中でも、スカムを溶解させる能力が高いことから、炭素数3〜5の直鎖または分岐のアルキル基が好ましく、炭素数4の直鎖または分岐のアルキル基がより好ましい。
一般式(1)中のAは2〜4のアルキレン基を表わすが、こうした基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基等が挙げられる。AO鎖中のAはこれら単一の基でも、2つ以上の基の混合物でもよいが、AO鎖中のオキシエチレン基の含有量が10質量%以上であることが好ましく、10〜80質量%がより好ましく、15〜65質量%が更に好ましい。また、nの値は0〜20の数であるが、スカムを溶解させる能力が高いことから、1〜20が好ましく、1〜15がより好ましい。nの数が20を超えると、スカムを溶解させる能力が低下する場合がある。
一般式(1)の具体的な化合物としては、例えば、エタノール,1−プロパノール,2−プロパノール,1−ブタノール,2−ブタノール,2−メチル−1−プロパノール,1−ペンタノール,2−ペンタノール,3−メチル−1−ブタノール,1−ヘキサノール,2−ヘキサノール,4−メチル−1−ペンタノール等のモノアルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル,エチレングリコールモノプロピルエーテル,エチレングリコールモノブチルエーテル,エチレングリコールモノペンチルエーテル,エチレングリコールモノヘキシルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;ジエチレングリコールモノエチルエーテル,ジエチレングリコールモノプロピルエーテル,ジエチレングリコールモノブチルエーテル,ジエチレングリコールモノペンチルエーテル,ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル等のジエチレングリコールモノアルキルエーテル類;トリエチレングリコールモノエチルエーテル,トリエチレングリコールモノプロピルエーテル,トリエチレングリコールモノブチルエーテル,トリエチレングリコールモノペンチルエーテル,トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル等のトリエチレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノエチルエーテル,プロピレングリコールモノプロピルエーテル,プロピレングリコールモノブチルエーテル,プロピレングリコールモノペンチルエーテル,プロピレングリコールモノヘキシルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;ジプロピレングリコールモノエチルエーテル,ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル,ジプロピレングリコールモノブチルエーテル,ジプロピレングリコールモノペンチルエーテル,ジプロピレングリコールモノヘキシルエーテル等のジプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;トリプロピレングリコールモノエチルエーテル,トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル,トリプロピレングリコールモノブチルエーテル,トリプロピレングリコールモノペンチルエーテル,トリプロピレングリコールモノヘキシルエーテル等のトリプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
オキシエチレンおよびオキシプロピレンからなるポリオキシアルキレンのモノエチルエーテル,オキシエチレンおよびオキシプロピレンからなるポリオキシアルキレンのモノプロピルエーテル,オキシエチレンおよびオキシプロピレンからなるポリオキシアルキレンのモノブチルエーテル,オキシエチレンおよびオキシプロピレンからなるポリオキシアルキレンのモノペンチルエーテル,オキシエチレンおよびオキシプロピレンからなるポリオキシアルキレンのモノヘキシルエーテル;オキシエチレンおよびオキシブチレンからなるポリオキシアルキレンのモノエチルエーテル,オキシエチレンおよびオキシブチレンからなるポリオキシアルキレンのモノプロピルエーテル,オキシエチレンおよびオキシブチレンからなるポリオキシアルキレンのモノブチルエーテル,オキシエチレンおよびオキシブチレンからなるポリオキシアルキレンのモノペンチルエーテル,オキシエチレンおよびオキシブチレンからなるポリオキシアルキレンのモノヘキシルエーテル;オキシエチレン、オキシプロピレンおよびオキシブチレンからなるポリオキシアルキレンのモノエチルエーテル,オキシエチレン、オキシプロピレンおよびオキシブチレンからなるポリオキシアルキレンのモノプロピルエーテル,オキシエチレン、オキシプロピレンおよびオキシブチレンからなるポリオキシアルキレンのモノブチルエーテル,オキシエチレン、オキシプロピレンおよびオキシブチレンからなるポリオキシアルキレンのモノペンチルエーテル,オキシエチレン、オキシプロピレンおよびオキシブチレンからなるポリオキシアルキレンのモノヘキシルエーテル等のポリオキシアルキレンのモノアルキルエーテル類;およびフェノールを挙げることができる。
また、(C)成分のもう一つの成分はノニオン界面活性剤であり、公知のノニオン界面活性剤であればいずれも使用することができる。一般式(1)で表わされる化合物も広い意味ではノニオン界面活性剤であるが、ここではそれ以外のノニオン界面活性剤を示す。こうしたノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル(エチレンオキシドとプロピレンオキシドの付加形態は、ランダム状、ブロック状の何れでもよい。)、ポリエチレングリコールプロピレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、グリセリン脂肪酸エステル又はそのエチレンオキサイド付加物、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、脂肪酸モノエタノールアミド又はそのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸−N−メチルモノエタノールアミド又はそのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸ジエタノールアミド又はそのエチレンオキサイド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキル(ポリ)グリセリンエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸メチルエステルエトキシレート、N−長鎖アルキルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。(C)成分は、これら一般式(1)で表わされる化合物及びノニオン界面活性剤から選択される1種または2種以上の混合物であるが、スカムの除去性が良好なことから、(C)成分としては一般式(1)で表わされる化合物を含有していることが好ましい。
上記(A)成分、(B)成分及び(C)成分の配合割合は特に限定されないが、製品安定性及び洗浄剤としての性能の面から、本発明の酸性洗浄剤組成物全量に対して(A)成分を0.001〜5質量%、好ましくは0.001〜1質量%配合し、(B)成分を1〜30質量%、好ましくは5〜20質量%配合し、残りは水で調整すればよい。また、更に(C)成分を配合する場合は、本発明の酸性洗浄剤組成物全量に対して(C)成分を2〜70質量%、好ましくは5〜60質量%、より好ましくは10〜50質量%配合すればよい。(C)成分を配合した場合も、製品安定性を高めるためには水溶液にする方がよく、本発明の酸性洗浄剤組成物全量に対して水を20〜70質量%、好ましくは30〜60質量%配合した水溶液にすることが好ましい。これらの濃度で配合された本発明の酸性洗浄剤組成物は原液のまま使用しても、水で希釈して使用してもよく、水で希釈する場合には、上記の濃度で調製された本発明の酸性洗浄剤組成物を水で2〜100倍程度に希釈して使用すればよい。希釈する場合は、(A)成分が0.001〜0.3質量%、好ましくは0.005〜0.2質量%になるように希釈することが好ましい。
本発明の酸性洗浄剤組成物は、更に(D)成分として有機酸塩及び/又は無機酸塩を含有することが好ましい。(A)成分であるカチオンポリマーは、酸性水溶液中で均一に溶解させることが難しく、長期間放置した場合や温度変化が大きい場合に製品が分離する場合がある。分離した場合であっても、再撹拌して均一化してやれば洗浄剤としての機能に問題はないが、使用者にとっては非常に手間がかかるものになる。(D)成分は、カチオンポリマーの可溶化剤としての機能を持ち、本発明の酸性洗浄剤組成物の製品安定性を改善することができる。
有機酸塩としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、グリコール酸、乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシイソ酪酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸、メタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸(イセチオン酸)、2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、フェノールスルホン酸、トルエンスルホン酸等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩が挙げられる。
無機酸塩としては、例えば、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸アンモニウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アンモニウム等が挙げられる。
これらの塩の中でも、アルカリ金属塩、アンモニウム塩が好ましく、ナトリウム塩、カリウム塩がより好ましい。また、効果の面から無機酸塩より有機酸塩の方が好ましい。有機酸塩に対応する酸としては、メタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸(イセチオン酸)、2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、フェノールスルホン酸、トルエンスルホン酸が好ましく、フェノールスルホン酸、トルエンスルホン酸がより好ましい。
(D)成分の配合量は特に限定されないが、配合量が少なすぎると可溶化剤としての効果を十分に発揮できない場合があり、配合量が多すぎると配合量に見合う効果が現れない場合や、沈殿等の不溶物が現れる場合があるので、(A)成分1質量部に対して10〜500質量部配合するのが好ましく、50〜300質量部がより好ましい。また、過剰に添加した(B)成分である酸を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等のアルカリで部分中和することで(D)成分を組成物内で製造することもできる。その場合のアルカリの添加量等は、上記に挙げた(A)成分及び(D)成分の好ましい配合量になるように調整して添加することが好ましい。
本発明の酸性洗浄剤は、酸洗浄のできる用途であるならいずれの用途にも使用でき、例えば、各種精密機械の洗浄、半導体基盤の洗浄、プリント配線基板等の回路形成時に使用する装置の洗浄等に使用できるが、スカムの再付着防止能に優れていることから、半導体基板の洗浄、プリント配線基板等の回路形成時に使用する装置の洗浄に使用することが好ましく、レジスト剥離装置の洗浄、アルカリ現像装置の洗浄、半導体製造工程におけるウエハー加工前後の洗浄に使用することがより好ましく、アルカリ現像装置の洗浄に使用することが更に好ましい。洗浄方法としては、公知の洗浄方法で洗浄すればよく、例えば、本発明の洗浄剤組成物を10〜50℃の温度で装置内を循環させる方法や、スプレー等で本発明の洗浄剤組成物を吹き付ける方法等で洗浄すればよい。
以下本発明を実施例により、具体的に説明する。尚、以下の実施例等において%及びppmは特に記載が無い限り質量基準である。
<試験方法>
Cu回路形成用ドライフィルムフォトレジストの剥離装置内の汚れが付着した部品を、下記の表1及び表2に示した組成(表中の数字の単位は質量%)の洗浄剤組成物に入れて30℃で60分攪拌し、部品に付着した汚れの除去性及び除去された粘性汚れの部品及び試験容器への再付着の有無を確認した。また、配合した洗浄剤組成物を40℃の恒温槽に10日間放置し、10日後の溶液の状態を目視で判断した。評価はいずれも目視で行い下記の基準で評価した。なお、比較例3のpHは3.6、比較例6のpHは6.8であり、それ以外の実施例および比較例の組成物のpHは全て1以下であった。
<除去性>
◎:完全に汚れが除去できている。
○:目視ではほとんど確認できない微量の汚れは残っている。
△:目視で確認できる汚れがわずかに残っている。
×:かなりの汚れが残っている。
<再付着性>
◎:再付着が確認できない。
○:わずかに再付着する。
×:かなりの量の汚れが再付着する。
−:汚れが除去できないため、再付着性の評価ができない。
<安定性>
○:透明均一の溶液。
△:溶液の上部又は底部にわずかな分離が見られる。
×:分離が確認される。
Figure 0005248173
カチオンポリマー1:ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(数平均分子量50000)
カチオンポリマー2:ジアリルジメチルアンモニウムクロライド/アクリルアミド=1/1(モル比)の共重合物(数平均分子量30000)
カチオンポリマー3:ポリアクリルオキシエチルトリメチルアンモニムクロライド(数平均分子量6000)
ポリエーテル1:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
ポリエーテル2:オキシエチレン/オキシプロピレン=1/1(質量比)のポリオキシアルキレングリコールモノブチルエーテル(ランダム付加、数平均分子量550)
ノニオン界面活性剤1:ポリオキシエチレン(8)ラウリルエーテル
Figure 0005248173
実施例1、2及び比較例1、2を比較すると除去性に差が出ているが、これはカチオンポリマーに洗浄性があるのではなく、洗浄した部品に汚れが再付着しないために除去性に差が出ている。また、除去性については、△以上の性能であれば実使用においては問題なく、更に安定性においても△以上であれば問題なく使用できる。実施例は、いずれの評価でも問題なく使用できるが、比較例ではカチオンポリマーを含有していないものはいずれも再付着性が悪化している。

Claims (4)

  1. (A)成分としてカチオンポリマー、(B)成分として有機酸及び/又は無機酸を含有することを特徴とするアルカリ現像装置用の酸性洗浄剤組成物。
  2. (C)成分として下記の一般式(1)
    R−O−(AO)−H (1)
    (式中、Rは炭素数2〜6の直鎖または分岐のアルキル基またはフェニル基であり、Aは同一でも異なっていてもよい炭素数2〜4のアルキレン基であり、nは0〜20の数を表わす。)
    で表わされる化合物及び/又はノニオン界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1に記載のアルカリ現像装置用の酸性洗浄剤組成物。
  3. (D)成分として有機酸塩及び/又は無機酸塩を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のアルカリ現像装置用の酸性洗浄剤組成物。
  4. 酸性洗浄剤組成物全量に対して、(A)成分が0.001〜5質量%、(B)成分が1〜30質量%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアルカリ現像装置用の酸性洗浄剤組成物。
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