JP5246502B2 - リアクトル、及びコンバータ - Google Patents

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Description

本発明は、電圧の昇圧動作や降圧動作を行う回路の部品に利用されるリアクトルに関するものである。特に、小型で放熱性に優れるリアクトルに関する。
電圧の昇圧動作や降圧動作を行う回路の部品の一つに、リアクトルがある。例えば、特許文献1,2は、ハイブリッド自動車などの車両に載置されるコンバータの回路部品に利用されるリアクトルを開示している。このリアクトルは、環状の磁性コアと、このコアの外周に横並びに配置される一対のコイル素子を有するコイルと、これら磁性コアとコイルとの組合体を収納するケースとを具える。ケースは、アルミニウムからなるものが代表的である(特許文献2の段落0037)。上記組合体は、このケース内に充填されたポッティング樹脂により封止され(特許文献2の図3)、このケースは、通電時に発熱するコイルや磁性コアを効率よく冷却できるように、ネジやボルトなどを用いて冷却ベースに固定されて、放熱経路に利用される。磁性コアの外周には、絶縁性樹脂からなる筒状のボビンが配置され(特許文献2の図8)、磁性コアとコイルとの間が絶縁される。
特開2006-351675号公報 特開2007-116066号公報
自動車などの車両に載置される部品では、特に、小型、軽量であることが望まれる。しかし、上述のようにケースを具えるリアクトルでは、更なる小型化、軽量化が難しい。
小型化、軽量化のためにケースを省略することが考えられる。しかし、この場合、放熱性の低下が懸念される。また、ケースを省略した場合、磁性コアとコイルとの相互の位置決めが難しくなったり、組み合わせた後にずれが生じる恐れがある。
そこで、本発明の目的の一つは、小型でありながら、放熱性に優れるリアクトルを提供することにある。また、本発明の他の目的は、コイルの位置決めを容易に行えて組立作業性に優れるリアクトルを提供することにある。
ケース全体を省略するのではなく、ケースの一部、例えば、側壁のみを省略した台座を利用することが考えられる。しかし、台座を平滑な平板状のものとすると、磁性コアとコイルとの組合体と上記台座との接触面積が小さいことで、放熱性の向上効果が少ない。また、上述のような台座では、上記組合体を台座に位置決めし難く、リアクトルの組立作業性も劣る。そこで、上記組合体の外周形状に沿った凹みを台座に設け、この凹みに上記組合体を嵌め込むことで位置決めを行う構成を検討した。しかし、平板に比較的大きな凹みを一つだけ形成した構成では、台座に反りが生じる恐れがあるとの知見を得た。台座に反りが生じた場合、台座が冷却ベースに密着し難くなることで、放熱性の低下を招く。また、上述のように、比較的大きな凹みを一つだけ形成した構成では、台座の機械的強度を低下させる。
そこで、本発明では、台座に組合体を嵌め込むための凹部を設けることに加えて、この台座を反りが生じ難い形状とする。
本発明は、環状の磁性コアと、この磁性コアの外周に配置されるコイルとを具えるリアクトルであり、上記磁性コアと上記コイルとの組合体が配置される放熱台を具える。この放熱台は、少なくとも上記組合体が配置される側の表面が絶縁性材料で構成されている。また、この放熱台は、上記組合体の一部が嵌め込まれる凹部を有する。この凹部は、当該凹部の内部空間を複数の小空間に仕切る仕切り部を有する。そして、上記コイルの両端面及び外側面は、上記仕切り部により仕切られた凹部の小空間に上記コイルの一部が嵌め込まれることで位置決めされている。
本発明リアクトルは、台座と台座から立設する側壁とからなるケースを具えておらず、側壁を有していない台座部分のみからなる放熱台を具えることから、軽量、小型である上に、放熱性に優れる。特に、この放熱台には、組合体の一部が嵌め込まれる凹部を有することで、組合体と凹部との接触面積(直接接触の場合だけでなく、介在物(微細な隙間を含む)を介して間接接触している場合も含む)を大きくすることができる。そのため、組合体のうち、凹部に嵌め込まれて凹部に囲まれた箇所からも組合体の熱を放熱台に効率よく伝えられ、放熱性により優れる。かつ、上記凹部に組合体を嵌め込むことで、コイルの両端面及び外側面を容易に位置決めすることができるため、本発明リアクトルは、組立作業性にも優れる上に、放熱台により組合体が一体化されることでハンドリング性にも優れる。また、コイルの両端面及び外側面が位置決めされることで、組み立てた後もその位置がずれ難い。更に、コイルの両端面を位置決めすることで、コイルを圧縮状態に保持することができる。かつ、上記凹部が仕切り部により複数の小空間に区切られていることで、一つの大きな凹みを設けた場合と比較して放熱台の反りを抑制することができる。そのため、放熱台を冷却ベースなどの固定対象に密着させ易く、この点からも本発明リアクトルは、放熱性に優れる。また、上記仕切り部を具えることで、放熱台の機械的強度をも高めることができる。以下、本発明リアクトルのより具体的な構成を説明する。
本発明リアクトルに具える磁性コアとして、例えば、上記コイルが配置されるコイル巻回部と、上記コイルが配置されない露出部とを具えた形態が挙げられる。特に、この露出部における放熱台側の面が、上記コイル巻回部における放熱台側の面よりも突出した形状が挙げられる。磁性コアがこのような形状である場合、上記放熱台の凹部は、上記仕切り部として、上記磁性コアの露出部と上記コイルの端面との間に介在される組合体仕切り部を有する形態が挙げられる。また、この凹部に具える上記小空間として、上記コイルが嵌め込まれて当該コイルの位置決めを行うコイル凹部と、上記磁性コアの露出部における突出箇所が嵌め込まれて、当該磁性コアの位置決めを行うコア凹部とを有する形態が挙げられる。
上述のようにコイル凹部及びコア凹部を具える構成では、コイル及び磁性コアの双方がそれぞれ凹部に嵌め込まれることで放熱台との接触面積が増えて、放熱性を高められる上に、コイル及び磁性コアの双方を容易に位置決めすることができる。なお、この形態では、組合体仕切り部は、コイルの軸方向に直交するように配置される。
本発明リアクトルに具えるコイルとして、例えば、上記磁性コアの外周に配置される一対のコイル素子を有する形態が挙げられる。コイルがこのような形態である場合、上記放熱台の凹部は、上記仕切り部として、上記コイル素子間に介在される素子間仕切り部を有する形態が挙げられる。また、この凹部に具える上記小空間として、上記各コイル素子がそれぞれ嵌め込まれて当該コイル素子の位置決めを行うコイル凹部を有する形態が挙げられる。
上記構成によれば、高温になり易いコイル素子間に素子間仕切り部が存在することで、素子間仕切り部にコイルの熱を伝えられるため、放熱性を高められる。また、各コイル凹部にそれぞれコイル素子が嵌め込まれることで、各コイル素子の両端面及び両外側面が位置決めされると共に、コイル凹部内でコイル素子がずれ難い。
上記両コイル素子の配置形態として、各コイル素子の軸方向が同軸となるように配置された縦並び状態と、各コイル素子の軸方向が平行するように配置された横並び状態が挙げられる。縦並び状態の場合、素子間仕切り部は、上記軸方向に直交するように配置される。横並び状態の場合、素子間仕切り部は、上記軸方向に平行するように配置される。両コイル素子が横並びの場合、縦並びの場合と比較して、コイル素子間が高温になり易いため、素子間仕切り部を具えることで、放熱性を高められる。
特に、上記組合体仕切り部と素子間仕切り部との双方を具える構成であると、組合体における凹部に嵌め込まれる部分が多くなることで放熱性に優れると共に、コイルや磁性コアの位置決めをより確実に行える。また、この構成では、放熱台の反りをより効果的に抑制することができる上に、放熱台の機械的強度をより高められる。特に、両コイル素子が上述した横並びの場合、コイルの軸方向に沿った仕切り部と、コイルの軸方向に直交する方向に沿った仕切り部との双方が存在することで、反りを更に効果的に抑制することができる。
上記凹部の小空間、より具体的には、コア凹部やコイル凹部はいずれも、底部を有する有底凹部でもよいし、上記放熱台の一面から他面に貫通する貫通孔でもよい。有底凹部と貫通孔との双方を具える構成でもよい。
上記小空間の少なくとも一つが有底凹部である場合、この有底凹部に嵌め込まれた組合体の一部を上記底部に接する構成とすると、組合体と放熱台との接触面積が大きくなることで、放熱性を高められる。また、この構成では、有底凹部に嵌め込まれた組合体が固定対象などに直接接触することが無いため、組合体を機械的に保護することができる。
上記小空間の少なくとも一つが貫通孔である場合、この貫通孔に嵌め込まれた組合体の一部が上記貫通孔から露出しており、当該組合体における露出した箇所が放熱台の一面と面一である構成であると、当該露出した箇所は、冷却ベースなどの固定対象に直接接触することができる。そのため、組合体の熱を固定対象に直接放出することができる。なお、貫通孔であっても、上述のように仕切り部を具えることで、放熱台は、機械的強度が高い。
上記仕切り部の大きさは適宜調整することができる。例えば、コイルと磁性コア(代表的には露出部)との間に配置される組合体仕切り部の大きさとして、コイルの内周面が磁性コアのコイル巻回部に接触せず、かつ組合体仕切り部の端面がコイル巻回部に接する大きさが挙げられる。この場合、磁性コアとコイルの端面との間に組合体仕切り部が介在することで、磁性コアとコイルとの絶縁を高められることに加えて、コイルの内周面と磁性コアのコイル巻回部との間に隙間を生じさせることができる。この隙間によりコイルと磁性コアとの間の絶縁を高められ、従来磁性コアの外周に設けていたボビンを省略、又は簡素化することができると期待される。
本発明リアクトルは、小型、軽量であり、放熱性に優れる。
図1は、実施形態1のリアクトルの組み立て手順を説明する説明図である。 図2は、実施形態1のリアクトルの概略正面図である。 図3は、放熱台の変形例を示しており、図3(A)は、ボルト穴を具える放熱台の断面図、図3(B)は、ナット部を具える放熱台の断面図、図3(C)は、組合体の外形に沿った形状の放熱台の概略斜視図である。 図4は、放熱台の別の変形例を示す概略斜視図であり、図4(A)は、組合体仕切り部に切欠を有する例、図4(b)は、組合体仕切り部に凸部を有する例を示す。 図5は、別の放熱台の概略斜視図であり、図5(A)は、組合体仕切り部の変形例、図5(B)は、組合体仕切り部及び素子間仕切り部を具える例、図5(C)は、上記変形例の組合体仕切り部、及び素子間仕切り部を具える例を示す。 図6(A)は、実施形態2のリアクトルの概略正面図であり、図6(B)は、このリアクトルに具える放熱台の概略斜視図である。 図7(A)は、実施形態1のリアクトルと固定構造が異なるリアクトルの概略正面図であり、図7(B)は、このリアクトルに具える放熱台の概略斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
<実施形態1>
図1は、本発明リアクトルの概略を示す分解斜視図、図2は、このリアクトルの概略正面図であって、放熱台を切断した状態を示す。以下、図中の同一符号は同一名称物を示す。リアクトル1は、環状の磁性コア11と、磁性コア11の外周に配置されるコイル12とを有する組合体10と、組合体10が配置される放熱台13とを具える。リアクトル1は、この放熱台13を冷却ベースといった固定対象100(図2)に固定して利用される。このリアクトル1の特徴とするところは、放熱台13の形状にある。以下、各構成をより詳細に説明する。
[磁性コア]
磁性コア11は、コイル12が配置される一対の直方体状のコイル巻回部11cと、コイル12が配置されない一対の直方体状の端部コア(露出部)11eとを有し、離間して配置されるコイル巻回部11cを挟むように端部コア11eが配置されて閉ループ状(環状)に形成される。この磁性コア11は、主として、鉄や鋼などの鉄を含有する軟磁性材料から構成され、インダクタンスの調整のためにエアギャップやアルミナなどの非磁性材料からなるギャップ材を具えてもよい。ここでは、コイル巻回部11cは、軟磁性粉末の圧粉成形体や、複数の電磁鋼板を積層した積層体からなるコア片とギャップ材とを交互に積層して構成され、端部コア11eは、上記コア片から構成される。コア片とギャップ材、コア片同士は、例えば、接着剤などで一体に接合される。コア片の分割数やギャップの有無(個数)は、リアクトル1が所望のインダクタンスとなるように適宜選択することができる。また、コイル巻回部11cや端部コア11eの形状は適宜選択することができる。例えば、コイル巻回部を円柱状としてもよいし、端部コア11eを特許文献2の図8に示すような湾曲面を有する形状としてU字状のコアとしてもよい。上記湾曲面を有するU字状のコアとすると、磁束を通過させ易く、端部コアを直方体状とすると、作製が容易である上に、上記U字状のコアにおける外方に出っ張った湾曲箇所が無いため、磁性コアをより小型にできる。
この磁性コア11は、図2に示すように正面から見るとH字状であり、コイル巻回部11cの外周面よりも端部コア11eの外周面が突出している。より具体的には、端部コア11eにおける放熱台側(固定対象側)の面(以下、載置面と呼ぶ)110eがコイル巻回部11cにおける放熱台側(固定対象側)の面(以下、載置面と呼ぶ)110cよりも突出している。また、端部コア11eの載置面110eと対向する対向面111eもコイル巻回部11cよりも突出している。なお、図2に示すリアクトル1では、コイル12の放熱台側(固定対象側)の面(以下、載置面と呼ぶ)120、及び載置面120の対向面が磁性コア11の端部コア11eの載置面110e及び対向面111eよりも突出した形状としているが、端部コアの大きさを調整して、コイルの載置面及び対向面と端部コアの載置面及び対向面とが面一となるようにしてもよい。
[コイル]
コイル12は、1本の連続する巻線を螺旋状に巻回してなる一対のコイル素子12a,12bを具える。各コイル素子12a,12bは、上記各コイル巻回部11cにそれぞれ配置される。ここでは、巻線は、銅製の平角線の表面にエナメル被覆を具える被覆線を利用しているが、上記平角線以外に、断面が円形状、多角形状などの種々の形状のものを利用できる。各コイル素子12a,12bは、上記被覆線をエッジワイズ巻きにして形成されている。また、両コイル素子12a,12bは、各コイル素子12a,12bの軸方向が平行するように横並びに配置され、図示しない巻返し部により連結されている。各コイル素子を別々の巻線にて作製し、各コイル素子を形成する巻線の端部を溶接などにより接合して一体のコイルとしてもよい。
コイル12を形成する巻線の両端部(図示せず)は、導電材料からなる端子部材(図示せず)が接合され、この端子部材を介して、コイル12に電力供給を行う電源などの外部装置(図示せず)が接続される。接合には、TIG溶接などの溶接が利用できる。
[放熱台]
上記磁性コア11とコイル12との組合体10は、放熱台13に搭載されている。放熱台13は、矩形の平板状であり、組合体10の一部が嵌め込まれる有底の凹部14を有している。ここでは、凹部14は、二つの矩形板状の仕切り部(組合体仕切り部)15a,15bより、凹部14の内部空間が三つの小空間に区切られている。小空間の一つは、コイル12の一部が嵌め込まれるコイル凹部140であり、残りの二つの小空間はそれぞれ、端部コア11eにおいてコイル巻回部11cよりも突出した突出箇所が嵌め込まれるコア凹部141,142である。
コイル凹部140及びコア凹部141,142はいずれも、矩形箱状の有底凹部である。より具体的には、コイル凹部140は、底部14bと、一対の側面140sと、組合体仕切り部15aの一面及び組合体仕切り部15bの一面とにより構成され、横並びされた状態のコイル素子12a,12bの形状に沿った形状であり、両コイル素子12a,12bが嵌め込める大きさを有する。このコイル凹部140にコイル12が嵌め込まれると、図2に示すようにコイルの載置面120が底部14bに接し、コイル12の両端面(コイルのターンが環状に見える面、図2において左右の面)が組合体仕切り部15a,15bの一面に挟まれ、各コイル素子12a,12bの一方の外側面(図1においてコイル素子12a,12b同士が接触していない左右の面、図2において正面に見えている面)がコイル凹部140の両側面140sに挟まれる。このようにコイル12の一部がコイル凹部140に囲まれることで、コイル12の位置が規定される。即ち、上記組合体仕切り部15a,15bの一面により、コイル12の軸方向の位置が規定され、コイル凹部140の両側面140sにより、コイル12の横並び方向(図1において左右方向)の位置が規定される。
コア凹部141,142はいずれも同一形状であり、底部141b(142b)と(図2)、一対の側面と、組合体仕切り部15a(15b)の他面及びこの他面に対向する面とにより構成され、直方体状の端部コア11eに沿った形状であり、端部コア11eを嵌め込める大きさを有する。これらコア凹部141,142に磁性コア11の端部コア11eが嵌め込まれると、図2に示すように端部コア11eの載置面110eが底部141b,142bに接し、コア凹部141,142の上記両側面と上記組合体仕切り部15a,15bの他面及びその対向面とに囲まれることで、磁性コア11(特に、端部コア11e)の位置が規定される。
このリアクトル1では、コイル12を放熱台13のコイル凹部140に嵌め込み、端部コア11eをコア凹部141,142に嵌め込んだ状態において、コイル12の内周面12iがコイル巻回部11cの外周面に接触しないようにコイル凹部140及びコア凹部141,142の深さを調整している。かつ、上述のようにコイル12及び端部コア11eを凹部14(140,141,142)に嵌め込んだ状態において、組合体仕切り部15a,15bの端面150a,150bがコイル巻回部11cの載置面110cに接するように、組合体仕切り部15a,15bの高さt(図2において上下方向の大きさ)を調整している。
上述のように放熱台13の凹部14の深さを調整することで、凹部14に組合体10を嵌め込むと、コイル凹部140の底部14bによりコイル12が支持されて、その位置(高さ)が維持され、コア凹部141,142の底部141b,142bにより端部コア11eが支持されて、その位置(高さ)が維持されることで、コイル12の内周面12iとコイル巻回部11cの外周面(特に、載置面110c及びその対向面)との間に隙間が形成される。更に、上述のように組合体仕切り部15a,15bの高さtを調整することで、端部コア11eとコイル12の端面との間に組合体仕切り部15a,15bを介在させることができる。
放熱台の構成材料は、放熱性に優れる種々の材料が利用できる。特に、放熱台にはコイルが配置されることから、非磁性材料が好ましい。このような材料として、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)樹脂といった有機材料(樹脂)、鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金といった金属無機材料、アルミナ(Al2O3):20〜30W/m・K程度、窒化珪素(Si3N4):20〜150W/m・K程度、窒化アルミニウム(AlN):200〜250W/m・K程度、窒化ほう素(BN):50〜65W/m・K程度、炭化珪素(SiC):50〜130W/m・K程度などのセラミックスといった非金属の無機材料(数値は熱伝導率)、上述の樹脂に上記セラミックス粒子を混合したフィラー入り樹脂などが挙げられる。樹脂やセラミックスは、軽量であり、金属材料は、放熱性が高い。放熱台は、上記の材料から選択される1種の材料から構成されるものでもよいし、複数種の材料を組み合わせて構成されるものでもよい。樹脂を用いる場合、インサート成形や射出成形などにより、セラミックスを用いる場合、所望の形状に成形して焼結した後、適宜レーザ加工や研削加工を施すことにより、金属を用いる場合、所望の形状に鋳造したりその後適宜切削加工などを施すことにより、放熱台を形成することができる。
特に、放熱台とコイルとの間の絶縁性を高めるために、放熱台において少なくも磁性コアとコイルとの組合体が配置される側の表面の構成材料は、絶縁性材料、例えば、上記樹脂やセラミックス、セラミックス粒子を混合したフィラー入り樹脂とする。従って、放熱台は、絶縁性材料のみからなるものや、上記金属を利用する場合、金属部分がコイルなどと接触しないように絶縁性材料で被覆されているものとする。例えば、金属板の一面を覆うように樹脂を成形して、或いは金属板の全面を覆うように樹脂を成形して、コイル凹部やコア凹部を具える放熱台を形成することができる。放熱台の最終形状に相似な金属製の土台を鋳造や切削などにより形成し、この土台の表面を覆うように樹脂を被覆してもよいし、その他、絶縁紙や絶縁性材料からなるシート材をコイルと金属製の土台との間に介在させた構成としてもよい。放熱台における金属の占める割合が多いほど、放熱性を高められる。ここでは、放熱台13は、エポキシ樹脂により成形されたものを利用している。
その他、放熱台13は、組合体10が配置されない箇所、具体的には四隅にそれぞれ、リアクトル1を固定対象100に固定するためのボルト200が挿通される挿通孔16を有している。
[リアクトルの組立]
上記構成を具えるリアクトル1は、以下のようにして形成することができる。
まず、磁性コア11とコイル12との組合体10を形成する。具体的には、コア片やギャップ材を接着剤などで固定してコイル巻回部11cを形成し、その外周にコイル素子12a,12bをそれぞれ配置する。コイル12は、巻線を巻回して別途作製しておく。コイル12の両端面を端部コア11eで挟むように、コイル12に端部コア11eを配置して、接着剤などで端部コア11eとコイル巻回部11cとを接合して、組合体10を形成する。また、コイル凹部140,コア凹部141,142を有する放熱台13を射出成形などにより作製しておく。
次に、形成した組合体10のコイル12を放熱台13のコイル凹部140に、端部コア11eをそれぞれコア凹部141,142に嵌め込むことで、リアクトル1が組み立てられる。
放熱台13に組合体10をより確実に固定するために、コイル12とコイル凹部140との隙間や磁性コア11の端部コア11eとコア凹部141,142との隙間に接着剤を充填してもよい。また、組合体10と放熱台13との組物の外周を覆うように樹脂被覆層を形成してもよい。樹脂被覆層を設けることで、コイルや磁性コアの機械的保護をも図ることができる。樹脂被覆層の構成材料には、エポキシ樹脂、PPS樹脂、液晶ポリマー(LCP)などの樹脂が挙げられる。或いは、セラミックスなどの熱伝導性の高いフィラーを含有した樹脂を利用してもよく、この場合、熱伝導性をより高められる。なお、放熱台13において固定対象100に固定する面は、樹脂被覆層から露出させて固定対象100と接触するようにしていると、放熱台13からの熱を固定対象100に効率よく放出することができる。
[リアクトルの固定]
上記構成を具えるリアクトル1は、放熱台13の一面が固定対象100に接するように固定対象100に配置され、挿通孔16にボルト200を挿通して固定対象100にねじ込むことで、固定対象100に固定されて使用される。
[効果]
上記リアクトル1は、放熱台13を具えることで、ケースを具えるリアクトルと比較して軽量、小型である上に、放熱性に優れる。特に、放熱台13には、コイル12が嵌め込まれるコイル凹部140と、磁性コア11が嵌め込まれるコア凹部141,142とを具えることで、組合体10における凹部140,141,142に嵌め込まれた箇所から、コイル12や磁性コア11の熱を直接放熱台13に伝えて放出できるため、放熱性により優れる。かつ、リアクトル1は、凹部14に組合体10を嵌め込むことで、コイル12の両端面だけでなくコイル12の外側面をも容易に位置決めできる上に、磁性コア11をも容易に位置決めできることで、組立作業性にも優れる。また、コイル12だけでなく磁性コア11(特に、端部コア11e)をも凹部14に嵌め込まれる構成であることで、リアクトル1は、組み立てた後にもコイル12及び磁性コア11の双方の位置がずれ難い。更に、コイル12の両端面が位置決めされることで、コイルを圧縮状態に保持することができる。加えて、放熱台13により組合体10が一体化されることで、リアクトル1はハンドリング性にも優れ、固定作業などが行い易い。
そして、リアクトル1は、凹部14を一つの大きな凹みとするのではなく、組合体仕切り部15a,15bにより区切られた複数の有底凹部を具える構成であることから、放熱台13が比較的薄い板状であっても反りなどが生じ難い。そのため、放熱台13の一面を冷却ベースといった固定対象100に密着させ易く、この点からもリアクトル1は放熱性に優れる。また、組合体仕切り部15a,15bを具えることで、放熱台13の機械的強度を高めることもできる。
更に、リアクトル1は、凹部14の深さ及び組合体仕切り部15a,15bの高さを調整することにより、コイル12の内周面12iとコイル巻回部11cの外周面との間に所定の隙間を設けられる上に、コイル12の端面と端部コア11eとの間に絶縁物を介在させることができる。従って、リアクトル1は、ボビンを省略して部品点数及び作業工程の削減を図ることができる上に、ボビンを省略したことによる軽量化を図ることができながら、絶縁性にも優れる。
その他、リアクトル1の磁性コア11は、端部コア11eがコイル巻回部11cよりも突出していることで、端部コアとコイル巻回部とが面一である磁性コアと同じ体積である場合、この磁性コアと比較して、コイルの軸方向の長さが短くなる。そのため、リアクトル1は、設置面積が小さく、小型である。
また、リアクトル1は、コイル12の軸方向が水平方向となるようにリアクトル1を冷却ベースといった固定対象100に固定する構成である。このような固定構造とすると、コイル12が放熱台13を介して固定対象100に接する面積が大きくなるため、コイル12の熱を効率よく固定対象100に伝達することができ、放熱性に優れる。このような固定構造は、リアクトルが、例えば、ハイブリッド自動車などの車両に搭載されるコンバータといった比較的電流量が大きく、コイルの発熱が大きい回路に利用される場合に好適に利用することができる。
(変形例1)
上記実施形態1では、放熱台13として1種類の材料からなるものを利用したが、複数の材料を利用して形成された放熱台、例えば、金属板の表面を樹脂で被覆した放熱台を利用してもよい。
(変形例2)
実施形態1では、組合体仕切り部15a,15bの端面150a,150bがコイル巻回部11cに接触する高さを有する構成としたが、コイル巻回部に接触しない高さとしてもよい。また、上記実施形態1では、コイル巻回部11cの外周にボビンを具えていない構成としたが、磁性コア11とコイル12との間にボビンを具えてもよい。ボビンの構成材料には、PPS樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、LCPなどが利用できる。
(変形例3)
図3は、本発明リアクトルに具える放熱台の変形例を示しており、(A)は、ボルト穴を有する放熱台の断面模式図、(B)は、ナット部を有する放熱台の断面模式図、(C)は、組合体の外形に沿った形状を有する放熱台の概略斜視図である。図3(A),(B)では、ボルト穴近傍やナット部近傍のみを示す。上記実施形態1では、放熱台13にボルト200が挿通される挿通孔16を具える構成としたが、図3(A)に示す放熱台13Aのように、ネジきりをしたボルト穴16Aを具えていてもよい。また、図3(B)に示す放熱台13Bのように、貫通孔16Bと共に、貫通孔16Bと同軸に配置されたナット210を具えた構成としてもよい。ナット210は、放熱台13Bを構成する樹脂などにより固定することができる。そして、固定対象100に貫通孔やボルト孔を設けておき、ボルト200をねじ込むことで、放熱台13A,13Bを固定対象100に固定することができる。或いは、図3(C)に示す放熱台13Cのように組合体の外形に沿った形状とし、ボルトが挿通されたりねじ込まれたりする孔の形成箇所(実施形態1のリアクトル1の放熱台13における四隅)を省略してもよい。放熱台13Cは、比較的厚く形成されており、図3(C)において放熱台13Cの下面に図3(A)に示すようなボルト穴(図示せず)が設けられている。このボルト穴の形成箇所は、コイル凹部140やコア凹部141,142の形成箇所に重複することから、放熱台13Cは実施形態1の放熱台13よりも載置面積が小さく、小型である。これらの放熱台13A,13B,13Cは、特に、固定対象100が回路基板といった比較的薄く、ネジきりが行い難い場合に好適に利用することができる。
(変形例4)
上記実施形態1では、コイル凹部140及びコア凹部141,142をいずれも有底凹部としたが、コイル凹部を放熱台の一面から他面に抜ける貫通孔とし、更に、放熱台の厚さを調整して、この貫通孔からコイル12の載置面120が露出して、冷却ベースといった固定対象100に接触する構成としてもよい。また、端部コアの載置面とコイルの載置面とを面一とする場合、コイル凹部及びコア凹部の双方を貫通孔としてもよい。この構成では、貫通孔から露出したコイルの載置面や磁性コアの載置面を冷却ベースに直接接触させることができるため、コイルや磁性コアの熱を冷却ベースに効率よく伝達することができる。また、コイル凹部やコア凹部を貫通孔としても、組合体仕切り部が存在することで、放熱台を補強することができる。
(変形例5)
上記実施形態1では、組合体仕切り部15a,15bがそれぞれ一つの矩形板状の部材から構成されている形態を説明したが、一つの組合体仕切り部として、複数の部材が離間して配置された形態としてもよい。各部材は、丸棒状や角棒状など、任意の形状が選択できる。また、上記実施形態1では、組合体仕切り部15a,15bにおける端部コア11eに対向する面の大きさが当該端部コア11eの大きさにほぼ等しい構成を説明したが、組合体仕切り部の大きさは適宜選択することができる。例えば、端部コアにおいてコイルの横並び方向の長さ(以下、端部コアの長さと呼ぶ)よりも小さい一つの突起が端部コアとコイルの端面との間に介在されるように放熱台に上記突起を具え、この突起を組合体仕切り部としてもよい。
(変形例6)
図4は、本発明リアクトルに具える放熱台の変形例を示しており、(A)は、組合体仕切り部に切欠を具える例、(B)は、組合体仕切り部に凸部を具える例である。ここでは、放熱台のみを説明し、その他の構成は実施形態1と同様であるため、説明を省略する。実施形態1では、放熱台13にコア凹部141,142を具えることで、磁性コア11のうち、特に端部コア11eの位置決めを行える構成を説明した。図4(A)に示す放熱台13Dのように、組合体仕切り部15a,15bに磁性コアのコイル巻回部が嵌め込まれる切欠155を具える構成としてもよい。切欠155にコイル巻回部が嵌め込まれることで、コイル巻回部の水平方向の位置決めを行うことができる。また、コイル凹部140の水平方向の長さと共に、切欠155の水平方向の形成位置を調整することで、コイルの内周面とコイル巻回部の外周面(特に、載置面及びその対向面に垂直な二面)との間に所定の隙間を設けることができる。更に、実施形態1で説明したようにコイル凹部140及びコア凹部141,142の深さを調整することで、コイルの内周面とコイル巻回部の外周面の全周との間に隙間を設けられる。従って、放熱台13Dを具えることで、ボビンを省略しても、絶縁性に優れる。
図4(B)に示す放熱台13Eのように、上記切欠155に代えて、組合体仕切り部15a,15bの端面150a,150bに複数の凸部156を具え、凸部156間に磁性コアのコイル巻回部が嵌め込まれる構成としても、上記放熱台13Dと同様にコイル巻回部の水平方向の位置決めを行える。
上記変形例1〜6は、後述する実施形態や変形例に適宜適用することができる。
<実施形態2>
図5は、本発明リアクトルに具える別の放熱台を示す概略斜視図であり、図5(A)は、実施形態1よりも長い組合体仕切り部を具える例、図5(B)は、組合体仕切り部及び素子間仕切り部を具える例、図5(C)は、上記長い組合体仕切り部、及び素子間仕切り部を具える例を示す。ここでは、放熱台のみを説明し、その他の構成は実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
(放熱台13α)
実施形態1では、放熱台13に具えるコア凹部141,142の形状が磁性コア11の端部コア11eの外形に沿った構成を説明した。図5(A)に示す放熱台13αのように、コア凹部141α,142αは、端部コアの外形に沿っていなくてもよい。放熱台13αのコア凹部141α,142αは、一面が端部コアの長さに沿った大きさであり、この一面に対向する他面、即ち、組合体仕切り部15aα,15bαにおける端部コア側の面が端部コアの長さよりも長い。具体的には、組合体仕切り部15aαにおける端部コア側の面の長さが、組合体仕切り部15aαにおけるコイル側の面の長さに等しい。放熱台13αは、このような組合体仕切り部15aα,15bαを具えることで、実施形態1の放熱台13よりも反りが生じ難い。
(放熱台13β)
実施形態1では、放熱台13に具えるコイル凹部140として、二つのコイル素子12a,12bが一緒に嵌め込まれる形態、即ち、二つのコイル素子12a,12bに対して一つのコイル凹部140を具える構成を説明した。図5(B)に示す放熱台13βのように、各コイル素子がそれぞれ嵌め込まれる一対のコイル凹部140a,140bを具える構成としてもよい。即ち、放熱台13βは、組合体仕切り部15a,15bに加えて別の仕切り部(素子間仕切り部15c)を具えており、実施形態1の放熱台13に具える一つのコイル凹部140の内部空間を素子間仕切り部15cにより二つの小空間に区切り、各小空間をコイル凹部140a,140bとする。素子間仕切り部15cは、コイル素子の軸方向に平行に配置され、放熱台13βに組合体を嵌め込んだ際、横並びされたコイル素子間に介在される。ここでは、素子間仕切り部15cは矩形板状である。
放熱台13βは、各コイル素子がそれぞれ嵌め込まれるコイル凹部140a,140bを具えることで、組合体と放熱台との接触箇所(或いは組合体が凹部に囲まれる箇所)が多くなるため、組合体の熱を、放熱台13βを介して効率よく放出することができる。また、各コイル素子がそれぞれコイル凹部140a,140bに嵌め込まれると、各コイル素子の両端面及び両外側面がコイル凹部140a,140bにそれぞれ囲まれることで、各コイル素子を容易に位置決めできる上に、その位置がずれ難い。更に、放熱台13βは、コイルの軸方向に沿って配置される素子間仕切り部15cと、コイルの軸方向に直交する方向に配置される組合体仕切り部15a,15bとを具えることで、放熱台13βの反りをより効果的に抑制することができる。
(放熱台13γ)
更に、図5(C)に示す放熱台13γのように、上述した放熱台13αの組合体仕切り部15aα,15bαと、放熱台13βの素子間仕切り部15cとを具える構成としてもよい。これらの仕切り部15aα,15bα,15cを具える放熱台13γは、反りを更に効果的に抑制することができる。
<実施形態3>
図6(A)は、実施形態1と異なる形状の磁性コアを具える本発明リアクトルの概略正面図、(B)は、このリアクトルに具える放熱台の概略斜視図である。図6(A)では、放熱台を切断した状態を示す。ここでは、実施形態1との相違点を中心に説明し、その他の構成は実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
実施形態1では、磁性コア11の端部コア11eがコイル巻回部11cよりも突出した構成を説明した。図6(A)に示すリアクトル2のように、磁性コア21の端部コア21eの外周面とコイル巻回部21cの外周面とが面一であってもよい。このような磁性コア21を具えるリアクトル2では、磁性コア21の外周面よりもコイル12の外周面が突出した形状となる。そこで、放熱台23は、コイル12において磁性コア21よりも突出した箇所が嵌め込まれる有底の凹部24を具える。また、放熱台23は、凹部24の内部空間を二つの小空間に区切る仕切り部(素子間仕切り部25c)を有しており、各小空間をそれぞれコイル素子が嵌め込まれるコイル凹部240a,240bとする。
ここでは、素子間仕切り部25cは矩形板状であり、コイル素子の軸方向に平行するように配置されており、放熱台23に組合体20を嵌め込んだ際、横並びされたコイル素子間に介在される。また、各コイル素子は、各コイル凹部240a,240bに嵌め込まれることで、各コイル素子の両端面及び両外側面がコイル凹部240a,240bにそれぞれ囲まれる。各コイル素子の載置面120は、各コイル凹部240a,240bの底部24bに接して支持される。一方、磁性コア21の端部コア21eの載置面210eは、放熱台23の一面(以下、支持面23fと呼ぶ)に支持される。
上記リアクトル2は、実施形態1のリアクトル1と同様に、凹部24を有する放熱台23を具えることで、高熱になり易いコイル素子の熱を、放熱台23を介して効果的に放出することができ、放熱性に優れる上に、小型、軽量である。特に、コイル素子間に素子間仕切り部25cが介在することで、コイル12の熱を更に効果的に放出できる。かつ、各コイル凹部240a,240bにコイル素子をそれぞれ嵌め込むことで、各コイル素子の両端面及び両外側面を容易に位置決めできる上に、その位置がずれ難い。そして、リアクトル2は、実施形態1のリアクトル1と同様に凹部24が、一つの大きな凹みではなく、複数の有底凹部から構成されることから、放熱台23に反りが生じ難い上に、放熱台23の機械的強度を高められる。
また、リアクトル2は、凹部24の深さ、即ち、放熱台23の支持面23fの高さを調整し、各コイル素子が各コイル凹部240a,240bの底部24bに支持され、端部コア21eの載置面210eが放熱台23の支持面23fに支持された状態において、コイル巻回部21cの外周面とコイル12の内周面12iとが接触しない構成である。そのため、このリアクトル2もボビンを省略することができる。
更に、放熱台23の支持面23fに突部を適宜設けて、この突起を端部コア21eの位置決め部材に利用してもよい。上記突起は、例えば、端部コア21eの外周面に沿った]状の板体としてもよいし、端部コア21eの外周面に沿って配置される複数の小片としてもよく、形状や個数などは特に問わない。
(参考例)
図7(A)は、実施形態1とは固定構造が異なるリアクトルの概略正面図、(B)は、このリアクトルに具える放熱台の概略斜視図である。図7(A)では、放熱台を切断した状態を示す。実施形態1,2では、コイル12の軸方向が水平方向となるようにリアクトルを配置する形態を説明した。その他、図7(A)に示すリアクトル3のように、コイル12の軸方向が鉛直方向となるように固定対象100に固定することができる。リアクトル3の基本的構造は実施形態1のリアクトル1と同様であり、放熱台33の形状が異なる。以下、放熱台33を説明し、その他の構成は、説明を省略する。
放熱台33は、磁性コア11の端部コア11eが嵌め込まれる凹部(コア凹部)34を有する。凹部34は、矩形箱状の有底凹部であり、底部34bの両端から一対の矩形板材が平行に立設されている。矩形板材の端面は、放熱台33の一面(コイル12を支持する支持面33f)から突出している。これらの矩形板材は、組合体10を凹部34に嵌め込んだとき、コイル巻回部11cと各コイル素子12a,12bの内周面12iとの間に介在され、磁性コア11とコイル12とを区切る仕切り部35a,35bとして機能する。また、組合体10を凹部34に嵌め込んだとき、各コイル素子12a,12bの放熱台33側の端面は、放熱台33の支持面33fに支持される。なお、図7(A)に示す固定構造は、例えば、回路基板などに固定する場合に利用することができる。
上記リアクトル3は、実施形態1のリアクトル1と同様に、凹部34を有する放熱台33を具えることで、組合体10の熱を、放熱台33を介して放出することができ、放熱性に優れる上に、小型、軽量である。特に、各コイル素子12a,12bとコイル巻回部11cとの間に仕切り部35a,35bが介在することで、コイル素子12a,12bの熱を放熱台33に直接伝えられる。かつ、凹部34に磁性コア11の端部コア11eを嵌め込むと共に、仕切り部35a,35bをそれぞれ各コイル素子12a,12bとコイル巻回部11cとの間に挿入することで、各コイル素子12a,12bの放熱台33側の端面の位置決め、及び磁性コア11の位置決めを容易に行える上に、これらの位置がずれ難い。そして、リアクトル3では、凹部34が一つであるものの、仕切り部35a,35bを複数具えることで、放熱台33に反りが生じ難い上に、放熱台33の機械的強度を高められる。更に、各コイル素子12a,12bとコイル巻回部11cとの間に仕切り部35a,35bが介在することで、各コイル素子12a,12bとコイル巻回部11cとの間に隙間を設けることができるため、ボビンを省略することができる。
上記凹部34に加えて、各コイル素子がそれぞれ嵌め込まれるように、各コイル素子の端面に沿った環状の凹部(コイル凹部)を放熱台33に設けてもよい。上記環状のコイル凹部に各コイル素子をそれぞれ嵌め込むことで、各コイル素子の放熱台33側の端面及び外周面を位置決めすることができる。また、コイル素子と放熱台との接触面積をより大きくすることができるため、放熱性を高められる。
なお、上述した実施形態は、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であり、上述した構成に限定されるものではない。
本発明リアクトルは、ハイブリッド自動車や電気自動車、燃料電池車などの車両に搭載されるコンバータといった電力変換装置の構成部品、その他一般産業界で利用されるリアクトルに好適に利用することができる。
1,2,3 リアクトル
10,20 組合体
11,21 磁性コア 11c,21c コイル巻回部 11e,21e 端部コア
110c,110e,210e 載置面 111e 対向面
12 コイル 12a,12b コイル素子 12i 内周面 120 載置面
13,13A,13B,13C,13D,13E,13α,13β,13γ,23,33 放熱台
14,24,34 凹部 140,140a,140b,240a,240b コイル凹部
141,142,141α,142α コア凹部
14b,141b,142b,24b,34b 底部
140s 側面
15a,15b,15aα,15bα 組合体仕切り部 15c,25c 素子間仕切り部
150a,150b 端面 155 切欠 156 凸部
16 挿通孔 16B 貫通孔 16A ボルト穴
23f,33f 支持面 35a,35b 仕切り部
100 固定対象 200 ボルト 210 ナット

Claims (7)

  1. 環状の磁性コアと、この磁性コアの外周に配置されるコイルとを具えるリアクトルであって、
    前記磁性コアと前記コイルとの組合体が配置される放熱台を具えており、
    前記磁性コアは、前記コイルが配置されるコイル巻回部と、前記コイルが配置されない露出部とを具えており、この露出部における前記放熱台側の面が前記コイル巻回部における前記放熱台側の面よりも突出しており、
    前記放熱台は、前記組合体の一部が嵌め込まれる凹部を有しており、
    前記凹部は、この凹部の内部空間を複数の小空間に仕切る仕切り部を具え、
    前記小空間は、
    前記コイルが嵌め込まれるコイル凹部と、
    前記露出部における突出箇所が嵌め込まれるコア凹部とを有し、
    前記仕切り部は、前記磁性コアの露出部と前記コイルの端面との間に介在される組合体仕切り部を有しており、
    前記放熱台のうち、少なくとも前記組合体が配置される側の表面は、絶縁性材料で構成されていることを特徴とするリアクトル。
  2. 前記コイルは、前記磁性コアの外周に配置される一対のコイル素子を有しており、
    前記凹部は、
    前記仕切り部として、前記コイル素子間に介在される素子間仕切り部を有しており、
    前記小空間として、前記各コイル素子がそれぞれ嵌め込まれてコイル素子の位置決めを行うコイル凹部を有することを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記両コイル素子は、各コイル素子の軸方向が平行するように配置されていることを特徴とする請求項2に記載のリアクトル。
  4. 前記組合体仕切り部は、
    前記コイルの内周面が前記コイル巻回部に接触せず、かつ前記組合体仕切り部の端面が前記コイル巻回部に接する大きさであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリアクトル。
  5. 前記小空間の少なくとも一つは、底部を有する有底凹部であり、この有底凹部に嵌め込まれた前記組合体の一部が前記底部に接することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のリアクトル。
  6. 前記小空間の少なくとも一つは、前記放熱台の一面から他面に貫通する貫通孔であり、この貫通孔に嵌め込まれた前記組合体の一部が前記貫通孔から露出しており、
    前記組合体における露出した箇所は、前記放熱台の一面と面一であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のリアクトル。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のリアクトルを用いたコンバータ。
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