JP5246134B2 - 信号処理装置及び撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、音声信号に含まれるノイズ信号を低減する信号処理装置及び撮像装置に関する。
目的の音とノイズ音とが混合された音声信号からノイズ音に基づく成分(ノイズ成分)を低減する方法として、取得される音声信号からノイズ音を推定し、推定されたノイズ音の信号(以下、ノイズ信号)を音声信号から減算することが一般的である(例えば特許文献1参照)。
特開2005−195955号公報
このような方法では、予めノイズ音を取得している場合やノイズ音が周期的な音からなる場合には、ノイズ音の大きさやノイズ音が含まれるタイミングは容易に推定できるので、音声信号からノイズ信号を適切に低減することができる。しかしながら、装置内部の各種機構などが駆動したときの音(以下、動作音)をノイズ音とした場合、上述した動作音は発生するタイミングが不定期であることから音声信号に含まれるノイズ音を推定することは難しい。さらに、目的の音の大きさが変化する音声信号の場合には、このノイズ信号の推定は更に困難となることから、ノイズ信号を減算した後の音声信号にミュージカルノイズと呼ばれるノイズ成分が含まれてしまう。
本発明は、音声信号自体の大きさが変化する場合であっても、音声信号に含まれる動作音の影響を有効に低減することができるようにした信号処理装置及び撮像装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の信号処理装置は、時間関数で示される音声信号を所定時間間隔で分割した複数の第1の音声信号を、周波数関数で示される第2の音声信号にそれぞれ変換する信号変換手段と、複数の前記第2の音声信号のうち、動作音が混合された第2の音声信号と、前記動作音を示す音声信号とから、前記動作音の影響を低減した第3の音声信号を求める信号算出手段と、複数の前記第2の音声信号のうち、前記動作音を発する動作を実行するための動作信号が未出力のときに得られた、前記動作音が混合されていない第2の音声信号を基準信号として、前記基準信号の大きさと前記動作音が混合された第2の音声信号の大きさとの比率を求める比率算出手段と、前記第3の音声信号と前記比率が乗算された前記基準信号との周波数特性を比較し、前記比較した結果が予め定められた範囲でない場合に、前記比率が乗算された前記基準信号の周波数特性に近づけるように前記第3の音声信号の周波数特性を補正する補正手段と、前記補正手段により補正された前記第3の音声信号を、前記周波数関数で示される音声信号から、前記時間関数で示される音声信号に逆変換する信号逆変換手段と、を備えたことを特徴とする。
また、前記補正手段は、前記第3の音声信号と前記比率が乗算された前記基準信号とで少なくとも1つの周波数帯域の周波数スペクトルの値が予め定められた範囲でない場合、前記少なくとも1つの周波数帯域の周波数スペクトルの値を前記比率が乗算された前記基準信号に近づけるように前記第3の音声信号を補正するものである。
また、前記補正手段は、特定の周波数帯域の周波数スペクトルの値と全周波数帯域のうち少なくとも1つの周波数帯域の周波数スペクトルから得られる値との比を、前記第3の音声信号及び前記比率が乗算された前記基準信号からそれぞれ求め、前記第3の音声信号から得られる比が、前記比率が乗算された前記基準信号から得られる比に約等しくなるように、前記特定の周波数帯域の周波数スペクトルの値を補正するものである。
また、前記補正手段は、前記特定の周波数帯域の周波数スペクトルの値と、前記全周波数帯域の周波数スペクトルの値の総和又は前記全周波数帯域の周波数スペクトルの平均値のいずれか一方の値との比を、前記第3の音声信号及び前記比率が乗算された前記基準信号からそれぞれ求めるものである。
また、前記補正手段は、前記特定の周波数帯域の周波数スペクトルの値と、前記特定の周波数帯域及び前記特定の周波数帯域の近傍の周波数帯域の周波数スペクトルの値の総和、又は前記特定の周波数帯域及び前記特定の周波数帯域の近傍の周波数帯域の周波数スペクトルの平均値のいずれか一方の値との比を、前記第3の音声信号及び前記比率が乗算された前記基準信号から求めるものである。
また、本発明の撮像装置は、画像信号を取得する撮像手段と、前記撮像手段による前記画像信号の取得に同期して、音声信号を取得する収音手段と、上述した信号処理装置のいずれかと、前記撮像手段により取得された画像信号と、前記信号処理装置により信号処理が施された音声信号とを記憶する記憶手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、音声信号自体の大きさが変化する場合であっても音声信号に重畳される動作音の影響を有効に低減することができる。
デジタルカメラの構成を示す機能ブロック図である。 信号処理装置の構成を示す機能ブロック図である。 取得される音声信号、窓関数、フレーム分割及びAF動作信号の関係を示す図である。 信号処理装置における信号処理の流れを示す図である。
図1は、デジタルカメラ10の構成を示す機能ブロック図である。周知のように、デジタルカメラ10は、撮像光学系15によって取り込まれた被写体光を撮像素子16によって光電変換し、光電変換後の電気信号(画像信号)から画像データを取得する。
撮像光学系15は、複数のレンズから構成される。この撮像光学系15を構成する各レンズは、ズーム倍率の変更時やフォーカス調整時に、レンズ駆動部18の駆動により光軸Lに沿って移動する。この撮像光学系15には、絞り19が設けられる。この絞り19は絞り開口の大きさを変化させることで、撮像素子16に向けて入射する被写体光の光量を変化させる。この絞り19は、予め設定された絞り値となるように、その絞り開口の大きさが絞り駆動部20により変更される。
シャッタ21は、撮像光学系15と撮像素子16との間に配置される。このシャッタ21は、撮像光学系15を介して取り込まれる被写体光を撮像素子16に照射させる開放状態と、該被写体光を遮光する遮光状態との間で切り替えられる。なお、撮影時にはシャッタ21は、一旦遮光状態に保持された後、開放状態に切り替えられる。そして、シャッタ21が開放状態に切り替えられてから予め設定された時間経過すると、再度遮光状態に切り替えられる。なお、このシャッタ21における遮光状態と開放状態との間の切り替えは、シャッタ駆動部22により実行される。
撮像素子16は、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)などから構成される。撮像素子16は、撮像光学系15によって取り込まれる被写体光を受光し、受光した光量を信号電荷に変換(光電変換)して、変換した信号電荷を蓄積する。その後、撮像素子16にて蓄積された信号電荷は、AFE(Analog Front End)回路25に出力される。
AFE回路25は、図示しないAGC回路、CDS回路及びA/D変換回路を含んで構成される。AFE回路25は、入力された画像信号に対してゲインコントロール、雑音除去など処理を施す。これら処理の後、AFE回路25は、アナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換する。このデジタルの画像信号は1コマ毎にまとめられて画像メモリ30に記録される。なお、撮像素子16やAFE回路25は、図示を省略したタイミングジェネレータによって、その駆動タイミングが制御される。
画像処理回路35は、画像メモリ30に記憶された画像信号に対して、ホワイトバランス処理、色補間処理、輪郭補償処理、ガンマ処理などの画像処理を施す。これら画像処理の後、画像処理回路35は、例えばJPEG方式などの記憶方式で圧縮するためのフォーマット処理を施す。また、画像処理回路35は、画像データに対して符号化処理や復号化処理を行う。なお、符号37は記録用I/Fである。
LCD38は、デジタルカメラ10にて取得された画像、記憶媒体36に記憶された画像、撮影待機状態時に取り込まれるスルー画像を表示する他に、撮影条件等の設定や設定変更を行う際の設定画像などを表示する。デジタルカメラ10にて取得された画像や記憶媒体36に記憶された画像としては、静止画像の他に動画像が挙げられる。このLCD38は、表示制御回路39により制御される。スピーカ40は、動画像をLCD38に表示する際に動画像に対応付けられた音声などを出力する。このスピーカ40における音声の出力制御は、音声制御回路41により実行される。
収音部43は、例えばマイクから構成され、例えば動画撮影や録音時の音声を取得する。この収音部43により取得される音声信号は、音声メモリ44に記録される。
信号処理装置45は、収音部43にて取得される音声信号に対して、該音声信号に含まれるノイズ音を低減する処理を施す。なお、ノイズ音としては、動画撮影や録音時に、デジタルカメラ10の内部に設けられた各機構が駆動されるときに発生する動作音や、各種機構を駆動させる際に操作される操作音などが挙げられる。また、信号処理装置45は、取得された音声信号(上述したノイズ音を低減する処理が施された音声信号を含む)に対する圧縮符号化する処理や、圧縮符号化する処理が施された音声信号を復号化する処理を行う。
CPU50は、内蔵メモリ51に記憶された制御プログラム(図示省略)を実行することで、デジタルカメラ10の各部を統括的に制御する。このCPU50における制御としては、レリーズボタン52の操作に基づいた制御や、設定操作部53の操作に基づいた制御が挙げられる。レリーズボタン52の操作に基づいた制御としては、周知のAE処理やAF処理、撮像処理などが挙げられる。また、設定操作部53の操作に基づいた制御としては、初期設定や撮影条件の設定等の処理が挙げられる。
また、CPU50は、撮影時に取得される画像データを記憶媒体36に書き込む処理を行う。例えば、静止画撮影を行った場合には、CPU50は、画像処理回路35にて符号化処理が施された画像データを、デジタルカメラ10の機種情報や撮影時の撮影情報などと1つのファイル(静止画像ファイル)としてまとめて記憶媒体36に書き込む。同様にして、動画撮影を行った場合には動画撮影にて取得された各フレーム画像データが画像処理回路35にて符号化処理が施されるので、これら符号化処理が施された各フレーム画像データと、信号処理回路45にて信号処理が施された音声データとを、デジタルカメラ10の機種情報や撮影時の撮影情報などと1つのファイル(動画像ファイル)としてまとめて記憶媒体36に書き込む。
次に、上述した信号処理装置45の構成について、図2の機能ブロック図を用いて説明する。図2に示すように、信号処理装置45は、周波数変換部61、信号算出部62、記憶部63、比率算出部64、信号補正部65及び周波数逆変換部66を備えている。
周波数変換部61は、収音部43により取得された音声信号を、時間関数で示される信号(時間領域信号)から周波数関数で示される信号(周波数領域信号)に変換する。まず、周波数変換部61は、後述する窓関数における窓幅を決定する。この窓関数における窓幅を決定した後、周波数変換部61は、決定された窓幅を1フレームとしたときに、1フレーム当たりのサンプル数が例えば1024となるように、入力される音声信号を分割する。
次に、周波数変換部61は、0.5フレーム分ずらしながらハニング窓などの窓関数を掛けた後、窓関数が適用された音声信号にフーリエ変換処理を実行する。周知のように、ハニング窓と呼ばれる窓関数は、その両端値が0、中央値が1となる関数であることから、窓関数を掛け合わせた信号は、中心部分が強調された信号となる。このため、時間とともに変化する振動などの信号を1フレーム毎ずらして解析した場合には、特徴的な箇所を捕らえることが難しい。このため、0.5フレーム分ずらすことでオーバーラップさせた解析を行うことで、信号に特徴的な箇所を検出する。これら処理を行うことで、取得された音声信号が、0.5フレーム分ずらしながら、1フレーム毎に時間領域信号から周波数領域信号に変換される。これら処理が施された音声信号は、信号算出部62及び信号補正部65に出力される。
信号算出部62は、取得された音声信号に含まれるノイズ音を低減する処理を行う。上述したように、収音部43により取得された音声信号は、目的の音(目的音)と、ノイズ音(動作音)とが混合された信号からなる。信号算出部62は、周波数変換部61から出力される音声信号から、ノイズ音に基づく信号(ノイズ信号)を減算することで、音声信号に含まれるノイズ音を低減する。このノイズ信号は、周波数変換部61から出力される音声信号と同一のフレーム幅に対応する周波数領域信号からなる。また、このノイズ信号は記憶部63に予め記憶されている。
なお、本実施形態では、ノイズ信号を記憶部63に予め記憶させておき、周波数変換部61から出力された1フレーム毎の音声信号から、記憶部63に記憶されたノイズ信号を減算するが、これに限定される必要はなく、係数を乗算したノイズ信号を、周波数変換部61から出力される各フレームの音声信号から減算することも可能である。
また、ノイズ信号を記憶部63に予め記憶させておくのではなく、従来のノイズ推定の手法を用いてノイズ信号を取得し、取得したノイズ信号、又は該ノイズ信号に係数を乗算した後の信号を、周波数変換部61から出力された1フレーム毎の音声信号から減算してもよい。
比率算出部64は、目的音のみの音声信号を基準信号とした場合に、該基準信号の大きさに対する入力される1フレーム毎の音声信号の大きさとの比率を求める。上述したように、周波数変換部61によって1フレーム毎の音声信号は周波数領域信号、言い換えれば周波数帯域と周波数スペクトルの値(その周波数帯域の音の強度)との関係で示される信号に変換される。比率算出部64は、基準信号における各周波数帯域の周波数スペクトルの値の総和A0と、音声信号における各周波数帯域の周波数スペクトルの値の総和A1とをそれぞれ算出する。これら値を算出した後、比率BをB=A1/A0にて求める。つまり、この比率Bを求めることで、取得される音声信号の大きさが変化しているか否かを判断することができる。なお、比率算出部64は、求めた比率Bと基準信号とを信号補正部65に出力する。
信号補正部65は、信号算出部62によりノイズ成分が低減された音声信号(以下、低減処理済みの音声信号)に対する補正を実行する。まず、信号補正部65は、比率算出部64により求めた比率Bを基準信号に乗算する。その後、信号補正部65は、比率Bを乗算した基準信号に基づいて、低減処理済みの音声信号を補正する。この補正が行われた補正済み音声信号は、周波数逆変換部66に出力される。周波数逆変換部66は、補正済み音声信号を、周波数領域信号から時間領域信号に逆変換する。時間領域信号に逆変換された音声信号は、音声メモリ44に書き込まれる。
次に、図3及び図4を用いて、信号処理装置45における信号処理の流れについて説明する。図3に示すように、収音部43により取得される音声は、数十ms程度の短時間においては、周期的な信号となる。上述したように、周波数変換部61は、音声信号が入力されると、窓関数における窓幅を設定した後、フレーム分割を行う。
上述したように、周波数変換部61は、0.5フレーム分ずらしながらハニング窓などの窓関数を掛けた後、窓関数が適用された音声信号にフーリエ変換処理を実行する。このため、周波数変換部61に入力される音声信号に対して上述した処理が施されると、符号71で示す領域及び符号72で示す領域を1フレームとする音声信号、符号72で示す領域及び符号73で示す領域を1フレームとする音声信号、・・・・の順で1フレーム毎の音声信号が生成され、信号算出部62に出力される。信号算出部62は、1フレーム毎の音声信号が入力されると、記録部63に記録された動作音からなるノイズ信号を読み出し、1フレーム毎の音声信号からノイズ信号を減算する。
例えば、収音部43により音声を取得している際にAF(オートフォーカス)処理が実行されるときには、AF動作信号が出力される。このAF動作信号が出力されることを受けて、レンズ駆動部18が駆動し、撮像光学系15を構成するレンズが光軸L方向に移動する。このレンズ駆動部18の駆動及び撮像光学系15を構成するレンズの移動時には、その動作音が生じる。このため、収音部43により取得される音声信号は、目的音とノイズ音とが混合された音声信号となる。例えばAF駆動信号が出力されたタイミングが符号76で示す領域内の場合には、それ以降の領域では、音声信号にノイズ成分が重畳されていると推定することができる。
例えばノイズ成分が重畳された音声信号は、以下の(1)式で表すことができる。
x(t)=s(t)+n(t)・・・(1)
ここで、x(t)は収音部43により取得される音声信号、s(t)は目的音の音声信号、n(t)は動作音などのノイズ信号である。なお、これら信号は時間関数で示される。
上述したフーリエ変換を行うことで、目的音とノイズ音とが混合された音声信号は、時間関数で示される信号x(t)から、周波数関数で示される信号X(f)に変換される。なお、fは周波数を示す。
ここで、目的音の音声信号をSe(f)とすると、目的音の音声信号をSe(f)は以下に示す(2)式で表される。
|Se(f)|=|X(f)|−α|Ne(f)|・・・(2)
なお、Ne(f)はノイズ信号、αは減算係数である。このαの値は、上述した(2)式を用いて目的音のみの音声信号を求める際に、減算するノイズ信号の大きさによっては、算出される目的成分の信号の周波数特性が変化してしまう場合や、減算後の音声信号にミュージカルノイズなどを人工的に重畳させてしまうこともある。このため、αの値としては、0.5〜4の値が用いられることが望ましい。
図4は、各信号(81、82、83、83’、84、84’)の周波数スペクトルを示しており、各周波数スペクトルのグラフは、横軸が周波数帯域、縦軸が音の強度(以下、「周波数スペクトルの値」ともいう)を示している。
以下、図4に示されるように、取得された音声信号に対して符号81を、ノイズ信号に対して符号82を付して説明する。信号算出部62は、記憶部63に記憶されたノイズ信号82を読み出した後、フーリエ変換された音声信号81における周波数スペクトル81a〜81hから、ノイズ信号82における周波数スペクトル82a〜82hをそれぞれ対応する周波数帯域毎に減算する。この減算処理により、ノイズ成分が低減された低減処理済みの音声信号83が生成される。
次に、比率算出部64は、基準信号84における周波数帯域の周波数スペクトル84a〜84hの大きさの総和A0、及び音声信号81における周波数帯域の周波数スペクトル81a〜81hの大きさの総和A1を求める。これら総和A0、A1を求めた後、信号補正部65は、比率B=A1/A0を算出する。
信号補正部65は、比率算出部64により算出された比率Bを基準信号84の各周波数帯域のスペクトルの値に乗算した信号(符号84’)を生成する。そして、信号補正部65は、比率Bが乗算された基準信号84’と、低減処理済みの音声信号83とを比較する。この比較は、低減処理済みの音声信号83の各周波数スペクトル83a〜83hの値が、同一の周波数帯域において、比率Bが乗算された基準信号84’の各周波数スペクトル84’a〜84’hの値に対して所定の誤差範囲に含まれる値であるか否かを比較する。つまり、低減処理済みの音声信号83の周波数スペクトルの値をS1、比率Bが乗算された基準信号84の周波数スペクトルの値S0とした場合、S0−K≦S1≦S0+K(Kは誤差)を満足しているか否かを判定する。なお、誤差Kの値は、適宜設定して良い。図4は、低減処理済みの音声信号83の周波数スペクトル83a〜83hのうち、周波数スペクトル83f及び周波数スペクトル83gの値が、上述した式を満足していない場合を示している。
この場合、信号補正部65は、低減処理済みの音声信号83の全周波数帯域の周波数スペクトル83a〜83hの値の総和と、対象となる周波数スペクトル83f及び周波数スペクトル83gの値との比を求める。すなわち、周波数スペクトル83a〜83hの値の総和と周波数スペクトル83fの値との比(第1強度比)、及び周波数スペクトル83a〜83hの値の総和と周波数スペクトル83gの値との比(第2強度比)を求める。また、信号補正部65は、比率Bが乗算された基準信号84’の全周波数帯域の周波数スペクトル84’a〜84’hの値の総和と、対象となる周波数スペクトル84’f及び周波数スペクトル84’gの値の比を求める。すなわち、周波数スペクトル84’a〜84’hの値の総和と周波数スペクトル84’fの値との比(第3強度比)、及び周波数スペクトル84’a〜84’hの値の総和と周波数スペクトル84’gの値との比(第4強度比)を求める。そして、信号補正部65は、第1強度比が第3強度比と等しくなるように、対象となる周波数スペクトル83fの値を補正する。さらに、第2強度比が第4強度比と等しくなるように、対象となる周波数スペクトル83gの値を補正する。このようにして、補正済みの音声信号83’が生成される。図4においては、補正処理により、低減処理済みの音声信号83の周波数スペクトル83fの値を大きくし、周波数スペクトル83gの値を小さくする補正をし、音声信号83’が生成されている。
この補正済みの音声信号83’は、周波数逆変換部65による逆フーリエ変換等により、周波数関数で示される信号から時間関数で示される信号に変換される。なお、上述した信号補正は、0.5フレームずらした1フレーム毎に実行されることから、周波数逆変換部65により逆フーリエ変換処理が施された時間関数で示される音声信号は、0.5フレームずらしながら、つなぎ合わされた後、音声メモリ44に書き込まれる。
このように、音声信号からカメラ内部の機構が駆動したときに発生する動作音の成分を減算することで、動作音の影響を低減した音声信号を生成した後、この動作音の影響を低減した音声信号を目的音のみの音声信号に基づいて補正している。この際、基準信号の大きさと音声信号の大きさとの比率を求めることで、音声信号の大きさが変化しているか否かを判断することができ、また、その比率を音声信号に乗算することで、音声信号の大きさが変化する場合にも対応することが可能となる。また、比率を乗算した基準信号に基づいて、ノイズ信号を低減した音声信号を補正できるので、ノイズ信号を低減した音声信号に生じるミュージカルノイズの発生を防止することができる。このように、本実施形態においては、信号の大きさが変化する音声信号であっても、音声信号に含まれるノイズ音を適切に低減することができる。
本実施形態では、ノイズ音としての動作音の発生の要件として、AF駆動信号が出力されるタイミングを挙げているが、この他に、ズームボタンなどの操作部が操作されたときに出力される操作信号など、デジタルカメラに設けられた操作部の操作信号が出力されるタイミング、さらに、手ブレ補正機能を備えたデジタルカメラの場合には手ブレ補正処理の開始信号が出力されるタイミングが挙げられる。
本実施形態では、音声信号の全周波数帯域の周波数スペクトルの値の総和と、補正対象となる周波数スペクトルの値との比から強度比を算出しているが、これに限定される必要はなく、例えば音声信号の全周波数帯域の周波数スペクトルの値の平均値と、補正対象となる周波数スペクトルの値との比から強度比を求めても良い。また、音声信号の全周波数帯域の周波数スペクトルの値の総和ではなく、補正の対象となる周波数スペクトルの値と該周波数スペクトルの周波数帯域の近傍の周波数帯域の周波数スペクトルの値の総和や、その平均値を用いることで、上述した強度比を求めることも可能である。さらに、上述した総和や平均値を求める代わりに、補正の対象となる周波数帯域の周波数スペクトルの値と、該周波数スペクトルに隣り合う周波数帯域の周波数スペクトルの値との比を用いてもよい。
本実施形態では、低減処理済みの音声信号から求められる強度比と、比率Bが乗算された基準信号84から求められる強度比とが等しくなるように、補正の対象となる周波数スペクトルの値を補正しているが、これに限定される必要はなく、低減処理済みの音声信号から求められる強度比が、比率Bが乗算された基準信号84から求められる強度比の誤差範囲内となるように、補正の対象となる周波数スペクトルを補正しても良い。この場合、誤差は、例えば低減処理済みの音声信号83の周波数スペクトルの値と比率Bが乗算された基準信号84の周波数スペクトルの値とを比較した場合に用いた値Kに基づいて算出される値を用いることができる。
また、低減処理済みの音声信号83に基づく強度比や、比率Bが乗算された基準信号84に基づく強度比を算出する必要はなく、例えば低減処理済みの音声信号の周波数スペクトルの値が、比率Bが乗算された基準信号84の周波数スペクトルの値の誤差範囲に含まれるように補正してもよい。
本実施形態では、動画像撮影の際に取得される音声信号を例に挙げて説明しているが、これに限定される必要はなく、例えば音声信号のみを取得する場合にも適応できる。つまり、録音機能を有する電子機器であれば、適用することが可能である。また、動画撮影を行う装置としてデジタルカメラを例に挙げて説明しているが、この他に、携帯電話機や、PDAなどの携帯型端末機であってもよい。さらに、図2で示す信号処理装置の各機能をコンピュータにて実行させることが可能なプログラムであってもよい。この場合、該プログラムは、メモリカード、光学ディスク、磁気ディスクなどのコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されていることが好ましい。
10…デジタルカメラ、15…撮像光学系、16…撮像素子、18…レンズ駆動部、19…絞り、20…絞り駆動部、21…シャッタ、22…シャッタ駆動部、36…記憶媒体、43…収音部、44…音声メモリ、45…信号処理装置、61…周波数変換部、62…信号算出部、63…記録部、64…比率算出部、65…信号補正部、66…信号逆変換部

Claims (6)

  1. 時間関数で示される音声信号を所定時間間隔で分割した複数の第1の音声信号を、周波数関数で示される第2の音声信号にそれぞれ変換する信号変換手段と、
    複数の前記第2の音声信号のうち、動作音が混合された第2の音声信号と、前記動作音を示す音声信号とから、前記動作音の影響を低減した第3の音声信号を求める信号算出手段と、
    複数の前記第2の音声信号のうち、前記動作音を発する動作を実行するための動作信号が未出力のときに得られた、前記動作音が混合されていない第2の音声信号を基準信号として、前記基準信号の大きさと前記動作音が混合された第2の音声信号の大きさとの比率を求める比率算出手段と、
    前記第3の音声信号と前記比率が乗算された前記基準信号との周波数特性を比較し、前記比較した結果が予め定められた範囲でない場合に、前記比率が乗算された前記基準信号の周波数特性に近づけるように前記第3の音声信号の周波数特性を補正する補正手段と、
    前記補正手段により補正された前記第3の音声信号を、前記周波数関数で示される音声信号から、前記時間関数で示される音声信号に逆変換する信号逆変換手段と、
    を備えたことを特徴とする信号処理装置。
  2. 請求項1に記載の信号処理装置において、
    前記補正手段は、前記第3の音声信号と前記比率が乗算された前記基準信号とで少なくとも1つの周波数帯域の周波数スペクトルの値が予め定められた範囲でない場合、前記少なくとも1つの周波数帯域の周波数スペクトルの値を前記比率が乗算された前記基準信号に近づけるように前記第3の音声信号を補正する
    ことを特徴とする信号処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の信号処理装置において、
    前記補正手段は、特定の周波数帯域の周波数スペクトルの値と全周波数帯域のうち少なくとも1つの周波数帯域の周波数スペクトルから得られる値との比を、前記第3の音声信号及び前記比率が乗算された前記基準信号からそれぞれ求め、前記第3の音声信号から得られる比が、前記比率が乗算された前記基準信号から得られる比に約等しくなるように、前記特定の周波数帯域の周波数スペクトルの値を補正する
    ことを特徴とする信号処理装置。
  4. 請求項3に記載の信号処理装置において、
    前記補正手段は、前記特定の周波数帯域の周波数スペクトルの値と、前記全周波数帯域の周波数スペクトルの値の総和又は前記全周波数帯域の周波数スペクトルの平均値のいずれか一方の値との比を、前記第3の音声信号及び前記比率が乗算された前記基準信号からそれぞれ求めることを特徴とする信号処理装置。
  5. 請求項3に記載の信号処理装置において、
    前記補正手段は、前記特定の周波数帯域の周波数スペクトルの値と、前記特定の周波数帯域及び前記特定の周波数帯域の近傍の周波数帯域の周波数スペクトルの値の総和、又は前記特定の周波数帯域及び前記特定の周波数帯域の近傍の周波数帯域の周波数スペクトルの平均値のいずれか一方の値との比を、前記第3の音声信号及び前記比率が乗算された前記基準信号から求めることを特徴とする信号処理装置。
  6. 画像信号を取得する撮像手段と、
    前記撮像手段による前記画像信号の取得に同期して、音声信号を取得する収音手段と、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の信号処理装置と、
    前記撮像手段により取得された画像信号と、前記信号処理装置により信号処理が施された音声信号とを記憶する記憶手段と、
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
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