JP5242937B2 - イオン注入装置及びイオン注入方法 - Google Patents

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Description

本発明はイオン注入装置に関し、特に質量分析磁石装置により所望の質量を持つイオンから成るイオンビームを取り出した後、必要に応じてイオンビームをビームラインから偏向させることによってイオンビームを退避させる機構を備えたイオン注入装置及びイオン注入方法に関する。
半導体ウェハにn型またはp型の導電層を形成する方法として、イオン源で生成したイオンを加速しイオンビームとしてウェハに打ち込む、いわゆるイオン注入技術が用いられている。イオン注入技術においては、質量分析磁石装置により所望の質量を持つイオンから成るイオンビームを取り出した後、質量分析スリットを通過したイオンビームをウェハに照射している(特許文献1)。
イオン注入技術においては、イオン源に供給された所要イオン種のガスをプラズマ室でイオン化することによってプラズマを発生させ、引出電極に所定電圧を印加することによりプラズマからイオンビームを引き出す。ところが、引出電極に所定電圧を印加していても何らかの原因によって引出電極の電位とプラズマ室の電位との電位差が所定値以下になることや、プラズマの発生が種々の原因により不安定になることが稀に発生する。これらの現象が発生すると、プラズマからイオンビームを引き出すことが困難となったり、プラズマ室からイオンビームを引き出すことができても、イオンビームがウェハまで到達することができなかったりして、イオン注入に必要なイオンビームを得られなくなることがある。こうした現象は、一般に「放電」または「短絡」もしくは「イオン源不安定」と呼ばれており、以下ではそれらを「放電現象」と呼んで説明を行う。
放電現象が発生した場合には、イオンビームの均一性を確保することや所望のドーズ量を確保することが困難となるので、ウェハへのイオン注入を停止する必要がある。このために、これまでのイオン注入装置では、イオンビームの照射領域であってウェハに隣接した箇所にイオンビームをモニタリングするための計測手段(例えばイオンビーム入射方式のドーズカップ)を設け、所望のイオンビームを得ることができなくなったときには、イオンビームをビームラインから大きく偏向させる、あるいは、ビームラインにビーム計測部材やシャッターを挿入することにより、イオンビームがウェハに到達しないようにしている。
イオンビームをビームラインから偏向させることによりイオンビームがウェハに到達しないようにする、つまりイオンビームの退避には、イオンビームを瞬時に偏向させる高速退避と、退避状態を短時間保持する一時的退避(ビームパークと呼ばれる)とがある。いずれにしても、これまでのイオン注入装置のうち、例えばビームスキャナを備えたイオン注入装置では、ビームスキャナの通常の走査範囲からこれを越えて大きく一方側へイオンビームを偏向させることで高速退避を行い、この状態を短時間保持することで一時的待避を行っていた。
図9は、ビームスキャナにおけるイオンビームの退避について説明するための平面断面図である。後で説明するが、ビームスキャナ200はスキャナハウジング210内に一対の走査電極220−1、220−2を配置して静電偏向によってイオンビームを往復走査させる。図9には、イオンビームB1の走査範囲を一点鎖線で示している。イオンビームを退避させる場合には、走査電極220−1、220−2で生成する電界を変化させてイオンビームを図9に破線で示すように走査範囲から大きく外れるように偏向させる。なお、230はパラレルレンズであり、図中実線で示すビームスキャナ200に入射する前のイオンビームの中心軌道に対し、水平方向に角度を持つように偏向されたイオンビームを、中心軌道に平行になるように再偏向するものであり、これについても後述する。
この退避方法によると、イオンビームの有効直径が比較的小さい場合には、待避空間の確保や周辺部材への影響がほとんどなかった。しかし、イオンビームの有効直径がかなり大きい場合(特に横方向に大きな径を持つ楕円あるいは扁平の断面形状を持つイオンビーム)には、退避時にイオンビームが走査電極に当たらないようにビームスキャナにおける走査電極の形状を特殊にする必要がある。またイオンビームの待避場所の確保が設計上困難となり、さらに周辺部材への大径のイオンビーム照射によるスパッタ等の影響が大きく対応が難しかった。
一方、ビームスキャナを備えていない、イオンビーム固定型のイオン注入装置の場合、イオン注入中のビーム計測はウェハを搭載しているディスク後方のビーム計測装置で行っているが、放電現象などのビームの異常を検出したときのイオンビームの退避は、ビーム計測のためのインジェクタフラグファラデーカップをビームラインに挿入してイオンビームを遮断することにより実施していた。この方法では、インジェクタフラグファラデーカップのビームラインへの挿入を機械的に行うので、イオンビームの高速退避とごく短時間の一時待避は実現が難しい。
特開2006−156259公報
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであり、イオンビームの高速退避、一時的退避を、イオンビームの径や断面形状にかかわりなくかつ周辺部材に影響を及ぼすことなく実現できるようにしたイオン注入装置及びイオン注入方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、イオン源から引き出されたイオンビームを、質量分析磁石装置及びその下流側に配置された質量分析スリットを経由させてウェハに照射することによりイオン注入を行うビームラインを有するイオン注入装置において、前記質量分析磁石装置の出口から前記質量分析スリット手前または前記質量分析スリット後側のビームライン区間に配置されて電界の作用によりイオンビームをビームライン上から外れた所定の向きに偏向させる偏向装置を備え、該偏向装置により必要に応じてイオンビームをビームラインから退避させる高速退避とこの退避状態を所定時間維持する一時的退避とを行うことができるようにしたことを特徴とするイオン注入装置が提供される。
本発明によるイオン注入装置においては、偏向装置が偏向動作状態に入ると、イオンビームはビームラインから偏向されて退避状態におかれる。これにより、イオンビームが質量分析スリットよりも下流側に進行しないことから、例えば放電現象の発生を検出した時にイオンビームを退避させれば、放電現象による不均一なイオンビームによるイオンがウェハに注入されることを阻止することができる。その後、放電現象が無くなった時にイオンビームの退避を解除すれば、イオン注入を再開することができる。
本発明によるイオン注入装置においては、前記質量分析スリットの下流側に、イオンビームを周期的に、水平方向あるいはそれ以外の特定方向に往復走査させるビームスキャナが備えられる。
本発明によるイオン注入装置においてはまた、前記質量分析磁石装置によりイオンビームが前記質量分析スリット部において水平方向に収束するとともに前記質量分析スリット部を出た後は発散していくように構成されるとともに、前記ビームスキャナの手前で前記水平方向には発散しかつ垂直方向に収束するようにされ、前記ビームライン上における前記水平方向の発散から収束に向かう中間過程または収束から発散に向かう中間過程の中間部分に前記偏向装置を配置しても良い。
本発明によるイオン注入装置においては、前記偏向装置は、イオンビームを間にして対向配置されイオンビームの進行方向に延びる一対の偏向電極を有し、一対の偏向電極の一方をイオンビーム進行方向の途中で他方の偏向電極から離間する方向に折り曲げてこの折り曲げた方にイオンビームを偏向させるようにすることが好ましい。この場合、前記一対の偏向電極と前記質量分析スリットとをハウジングに収納し、退避のために偏向されたイオンビームが当たる、前記質量分析スリットの上流側の面及び前記ハウジングの内壁にはイオンビームの衝突によってスパッタの発生が少ない材料からなるイオンビーム受け部材を設けることが望ましい。
本発明によるイオン注入装置においては更に、ウェハへのドーズ量をイオンビームの入射により計測するドーズ量計測手段と、イオン注入中において計測されたドーズ量が適切か否かを判定する判定手段とを備えることにより、計測されたドーズ量が不適切と判定された時に、前記偏向装置による前記一時的退避を行うようにされる。
また、前記ドーズ量が不適切と判定された時に、その時の前記ウェハの位置を記憶する記憶手段と、前記ウェハをイオンビームの照射領域外に退避させるウェハ退避手段とを更に備えることにより、前記所定時間が経過したら前記一時的退避動作を停止させることによりイオンビームをビームラインに復帰させて前記ドーズ量計測手段によるドーズ量の再計測を行い、再計測したドーズ量が前記判定手段により適切と判定されれば、再び前記一時的退避動作を実行させるとともに前記ウェハを前記記憶手段に記憶された位置に戻した後、前記一時的退避動作を停止させて、前記記憶された位置からイオンビーム照射を再開させることができる。
このような構成、作用により、ドーズ量が不適切と判定された時には、ウェハの位置情報が記憶されるので、仮に放電現象が発生した時にイオン注入している位置からウェハを退避させても、所定時間後にドーズ量が適切と判定されれば、記憶された位置情報に基づいて、ウェハを退避させる前の位置に復帰させることができる。従って、イオン注入の途中で放電現象が発生しても、放電現象が発生したときの注入位置からイオン注入を再開することができる。
本発明によるイオン注入装置においては更に、前記ビームスキャナの上流側において、インジェクタフラグファラデーカップがビームライン上に入れ出し可能に配置される場合、前記再計測したドーズ量が適切と判断された時には、前記インジェクタフラグファラデーカップをビームライン上に挿入するとともに前記一時的退避動作を解除するようにされる。
本発明によればまた、イオン源から引き出されたイオンビームを、質量分析磁石装置及びその下流側に配置された質量分析スリットを経由させてウェハに照射することによりイオン注入を行うイオン注入方法において、イオンビームに異常が発生した時には、前記質量分析磁石装置と前記質量分析スリットの間または前記質量分析スリット後側のビームライン区間において電界の作用によりイオンビームをビームライン上から外れた所定の向きに偏向させ、これを所定時間維持するイオンビームの一時的退避動作を実行することにより、前記所定時間はウェハへのイオンビーム照射を行わないことを特徴とするイオン注入方法が提供される。
本発明によるイオン注入方法においては、前記質量分析スリットの下流側に、イオンビームを周期的に、水平方向あるいはそれ以外の特定方向に往復走査させるビームスキャナが配置され、イオン注入中に前記ウェハへのドーズ量を計測するとともに、計測したドーズ量が適切か否かを判定し、計測したドーズ量が不適切と判定された時に、前記一時的退避動作を実行するようにされる。
本発明によるイオン注入方法においてはまた、前記ドーズ量が不適切と判定された時に、前記一時的退避動作に加えて、その時の前記ウェハの位置を記憶するとともに、前記ウェハをイオンビームの照射領域外に退避させ、前記所定時間が経過したら前記一時的退避動作を停止させることによりイオンビームをビームラインに復帰させて前記ドーズ量の再計測及び計測したドーズ量が適切か否かの再判定を行い、再計測したドーズ量が適切と判定された時には、再び前記一時的退避動作を実行させるとともに前記ウェハを前記記憶された位置に戻した後、前記一時的退避動作を停止させて、前記記憶された位置からイオンビーム照射を再開させるようにされる。
本発明によるイオン注入方法においては更に、前記ビームスキャナの上流側において、インジェクタフラグファラデーカップがビームライン上に入れ出し可能にされ、前記再計測したドーズ量が不適切と判定された時には、前記インジェクタフラグファラデーカップをビームライン上に挿入するとともに前記一時的退避動作を解除するようにされる。
本発明によれば、イオンビームのビーム径やビーム断面形状にかかわりなくイオンビームの高速退避、一時的退避を、ビームライン上の周辺部材に影響を及ぼすことなく実現することができる。
以下に、本発明によるイオン注入装置の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明を枚葉式のイオン注入装置に適用した場合の模式図であり、特に図1(a)は平面図、図1(b)は側面図である。イオン注入装置1の構成について、イオン源10を起点とするビームラインの最上流から説明する。イオン源10の出口側には、イオンチャンバー内で生成されたプラズマからイオンビームを引き出す引出電極12が設けられている。引出電極12の下流側近傍には、引出電極12から引き出されたイオンビーム中に含まれる電子が引出電極12に向かって逆流するのを抑制するサプレッション電極14が設けられている。イオン源10には、イオン源高圧電源16が接続され、引出電極12とターミナル18との間には、引出電源20が接続されている。
引出電極12の下流側には、入射するイオンビームから所定のイオンを分離し、分離したイオンからなるイオンビームを取り出すための質量分析磁石装置22が配置されている。質量分析磁石装置22の下流側には、イオンビームを上下方向に収束させる四重極縦収束電磁石(QD:Quadrupole Defocusing)24、イオンビームをビームラインから偏向させるパーク電極26、イオンビームのうち所定の質量のイオンからなるイオンビームを通過させる質量分析スリット28、イオンビームを上下方向に収束させる四重極縦収束電磁石(QD)30が配置されている。パーク電極26と質量分析スリット28とは、アルミニウム等のクロスコンタミネーションのほとんどない材料から構成されるパークハウジング27に収容されている。なお、質量分析スリット28は、固定式の専用スリットのほか、三段切替式(例えば、高ビーム電流用の楕円形/または長円形スリット、低ビーム電流用の細長円形スリット、ビーム軌道軸確認用の極小径スリットを機械的に切り替えるもの)の質量分析スリットを用いても良い。
四重極縦収束電磁石30の下流側には、イオンビームを必要に応じて遮断するとともにビーム電流を計測するインジェクタフラグファラデーカップ32、イオンビームの進行方向と直交する水平方向にイオンビームを周期的に往復走査させるビームスキャナ36が配置されている。ビームスキャナ36の上流側、下流側にはそれぞれ、イオンビームの断面サイズの大きさも制限することができる開口を有し、イオンビームの発散を抑制するとともにスキャン電場をまわりから遮蔽するための、スキャナサプレッション電極34、38が設けられている。なお、インジェクタフラグファラデーカップ32は後で説明されるように、ここでは上下方向の駆動機構によりビームライン上に入れ出し可能にされている。また、インジェクタフラグファラデーカップ32、ビームスキャナ36およびスキャナサプレッション電極34,38は、アルミニウムからなるスキャナハウジング37に収容されている。
引出電極12からパークハウジング27を含むスキャナハウジング37に至るビームライン上の各部材は、ターミナル18に収容されており、ターミナル18にはターミナル電源19が接続されている。従って、パークハウジング27およびスキャナハウジング37の電位は、ターミナル18と同電位であり、ターミナル電源19の電位となる。
ビームスキャナ36の下流側には、ビームライン(ビームスキャナ36で走査する前のイオンビームの中心軌道)に対し水平方向に角度を持つように偏向されたイオンビームを、ビームラインに平行となるように再偏向するパラレルレンズ40、イオンビームを加速または減速する加速/減速コラム42が配置されている。パラレルレンズ40は、中央にイオンビームが通過する孔が透設された円弧形状の電極で構成されており、上流側から1枚目の電極は、ターミナル電位に保たれている。2枚目の電極は、サプレッション電極と呼ばれ、サプレッション電源44が接続されて電子の流入を抑制している。3枚目の電極には、パラレルレンズ電源46が接続されて、2枚目の電極と3枚目の電極との間に電界が発生し、水平方向に偏向されたイオンビームが偏向前のイオンビーム中心軌道に平行なイオンビームとなる。パラレルレンズ40は、電界を利用する構造であり、2枚目の電極と3枚目の電極との間の電位差により、イオンビームは減速される。すなわち、ビームスキャナ36により偏向されたイオンビームが、2枚目の電極と3枚目の電極との間の電界により偏向前のイオンビーム中心軌道に平行な方向に軌道修正されるとともに減速されることとなる。
加速/減速コラム42は、直線形状の電極で構成されており、上流側から1枚目の電極には、パラレルレンズ40の3枚目の電極と同様に、パラレルレンズ電源46が接続されている。2枚目および3枚目の電極には、それぞれ第1加速/減速コラム電源48、第2加速/減速コラム電源50が接続されており、これらの電源電圧を調整してイオンビームを加減速させる。また、4枚目の電極はグランド電位に接地されている。
加速/減速コラム42の下流側には、ハイブリッド型の角度エネルギーフィルタ(AEF: Angular Energy Filter)52が配置されている。AEF52は、目的の加速エネルギーが得られているイオンビームを選別するエネルギーフィルタである。AEF52は、磁界偏向用の磁気偏向電磁石と電界偏向用電極とを備えている。磁界偏向用の磁気偏向電磁石は、AEFチャンバー54の上下を囲むように配置されており、上下左右を囲むヨーク部材とそのヨーク部材に巻回された上下及び左右のコイル群とから構成されている。そして、磁界偏向用の磁気偏向電磁石には、直流電圧電源(図示省略)が接続されている。
一方、電界偏向用電極は、上下一対のAEF電極56から構成され、イオンビームを上下方向より挟み込むように配置されている。一対のAEF電極56のうち、上側のAEF電極56には正電圧を、下側のAEF電極56には負電圧をそれぞれ印加している。磁気による偏向時には、磁気偏向電磁石からの磁界によりイオンビームを下方に約20度偏向させ、目的エネルギーのイオンビームのみが選択されることとなる。一方、磁界と電界もしくは電界のみによる偏向時には、磁気偏向電磁石からの磁界と一対のAEF電極56間で発生する電界とによる併用作用もしくは電界の偏向作用によって、イオンビームを下方に約20度偏向させ、目的エネルギーのイオンビームのみが選択されることとなる。
このようにAEF52は、必要に応じてそれぞれ使用する磁界と電界のハイブリッド型であるので、低エネルギービームの輸送には電子閉じ込め効果の高い磁界を主として使用し、高エネルギービームの輸送には、常時使用する磁界に加えて、電界偏向を併用することに加え、電界のみの偏向作用を用いることもできる。なお、磁界を常時使用する場合と、磁界と電界とを併用するもしくは電界のみの偏向作用を用いる場合との使い分けは、エネルギーやイオン源10のガスの種類によって異なっている。
AEF52には、電子を供給することでイオンビームの発散を抑え、ウェハ58までのイオンビームの輸送効率を向上させるAEFプラズマシャワー60が設けられている。また、AEF52は、AEFサプレッション電極62,64をAEFプラズマシャワー60の上流側および下流側に備えている。このAEFサプレッション電極62,64は、電子障壁およびイオンビームの形状サイズの大きさを制限することが主な役割である。
AEFチャンバー54の壁面には、カスプ磁場を形成する複数の永久磁石66が配置されている。このカスプ磁場の形成によって、電子がAEFチャンバー54内に閉じ込められている。各永久磁石66は、磁極をAEFチャンバー54内に向け、かつ、隣り合う磁極が互いに反対になるように配置されている。なお、AEFチャンバー54の出口側には、AEF52で偏向されずに直進するイオンが中性化した中性粒子などを受けるストライカープレート68が設けられている。
プロセスチャンバー(真空処理室)70は、AEFチャンバー54と連通している。プロセスチャンバー70内には、エネルギー分解可変スリット(SES:Selectable Energy Slit)72が配置されている。エネルギー分解可変スリット72は、イオンビームを上下方向から挟むように配置されており、上下の切り替えスリットは4つのスリット面を備えており、これらのスリット面を切り替えた後、さらに上下スリットの軸を上下方向に調整させたり、回転させたりすることによって、所望のスリット幅に変更する。これら4つのスリット面をイオン種に応じて順次切り替えることにより、クロスコンタミネーションを低減している。
プラズマシャワー74は、低エネルギー電子をイオンビームとともにウェハ58の前面に供給し、イオン注入で生じる正電荷のチャージアップを中和するととともに抑制している。プラズマシャワー74の左右端に配置されたドーズカップ76は、ドーズ量を測定する。具体的には、電流測定回路に接続されている左右のドーズカップに入ってくるイオンビームが、その回路を流れてくる電子により中性化されるので、この電子の流れを測定することによってイオンビームの測定を行う。
ビームプロファイラ78は、イオン注入位置でのビーム電流の強弱測定を行うためのビームプロファイラカップ(図示省略)と、ビーム形状・ビームX−Y位置を測定するためのバーティカルプロファイルカップ(図示省略)とを備えている。ビームプロファイラ78は、イオン注入前などに水平方向へ移動させながら、イオン注入位置のイオンビーム密度を測定する。ビームプロファイル測定の結果、イオンビームの予想不均一性(PNU:Predicted Non Uniformity)がプロセスの要求に満たない場合には、ビームスキャナ36の印加電圧などをプロセス条件に満たすように自動的に調整する。バーティカルプロファイルカップは、注入位置でのビーム形状を測定し、ビーム幅やビーム中心位置の確認を行う。
ビームラインの最下流には、最終セットアップビームを計測するトリプルサーフェスビームダンプ(TSBD:Triple Surface Beam Dump)80が配置されている。トリプルサーフェスビームダンプ80は、イオン源10のガスの種類に応じて三角柱の3面を切り替えることにより、クロスコンタミネーションを低減している。なお、ビームラインは高真空で維持されていることは言うまでもない。
図2は、本実施形態における特徴部分の1つである、質量分析磁石装置22の出口から質量分析スリット28手前のビームライン区間に配置された、偏向装置の原理を説明するための図である。本発明において使用される偏向装置は、電界による偏向、磁界による偏向のいずれを用いても良いが、以下では、一対の電極から成るパーク電極を用いた電界方式による偏向装置について説明する。
図2に示すように、パーク電極は、イオンビームを上下方向から挟むように上下に配置された一対の電極102、104から成る。パークハウジング27の電位はターミナル18と同電位であるが、ターミナル電位であるパーク電極は、上側の電極102を零電圧とする(又は正電圧を印加する)のでプラス電極と呼び、下側の電極104には負電圧を印加するのでマイナス電極と呼ぶものとする。プラス電極102を零電圧とする(又は正電圧を印加する)とともに、マイナス電極104に負電圧を印加すると、プラス電極102の端部間およびマイナス電極104の端部間には、それぞれ同じ電位の点を連ねた等電位線を得ることができる。この等電位線に対して直交し、プラス電極102からマイナス電極104に向かって、電界の向きを示す電気力線を得ることができる。なお、図2においては、理解を容易にするために等電位線や電気力線を誇張して描いている。なお、パークハウジング27をターミナル18外に配置した場合はパークハウジング27の電位はグランド電位に対して任意に設定する。
図3は、プラス電極102とマイナス電極104との間をイオンビームが通過するときの様子を示す側面図である。図3に示すように、上側の電極を零電位に保持する(又は正の所定電圧を印加する)および下側の電極に負の所定電圧を印加すると、プラス電極102とマイナス電極104との間には、プラス電極102からマイナス電極104に向かう電界が発生することから、イオンビームが両電極間を通過する際には、イオンビームが電界によりマイナス電極104に向かってビームライン(一点鎖線で示す)から下方に偏向されることとなる。
このようにイオンビームは、電界によってビームラインから下方に偏向されるので、下方に偏向される距離(あるいは角度)を見込んで両電極の離間距離を決定する必要がある。しかし、両電極間の電位差が一定の場合において、両電極の離間距離が長くなると、電界強度が弱くなる。そこで、本発明では、イオンビームが偏向される距離を見込んで、一方の電極をイオンビームの進行方向に沿った途中で折り曲げることで両電極間を拡開させる構成を採用している。
プラス電極102を零電圧、すなわちターミナル電位とし、マイナス電極104に負電圧を印加する構成においては、プラス電極102に正電圧を印加する構成に比べて、2次電子がプラス電極102に吸い込まれることが無くなるので、プラス電極102に電流が流れる可能性を抑制することができる。一方、プラス電極102にターミナル電源38の電位を基準としてさらに正電圧を印加し、マイナス電極104に負電圧を印加する構成においては、イオンビームを偏向させる力は大きいものの、パークハウジング27内の壁面などに当たって発生した2次電子がプラス電極102に吸い込まれて、プラス電極102に電流が流れる可能性がある。また、後者の構成では、プラス電極102に印加する正電位の電源と、マイナス電極104に印加する負電位の電源との両方が必要である。しかし、前者の構成によれば、パークハウジング27およびプラス電極102の電位が同一であるので、マイナス電極104に印加する負電圧電源を用意するだけで、パーク電極の電源を確保することができる。従って、電源を確保する観点や異なる電位間の絶縁を確保する観点からも前者の構成は、後者の構成に比べて有利な構成であると言える。
図4は、本発明に係る偏向装置として作用するパーク電極を示す側面図である。図4(a)に示すように、パーク電極26は、前述したプラス電極102に対応するプラス電極26−1と、マイナス電極104に対応したマイナス電極26−2とからなる。プラス電極26−1は、水平方向に延びる電極であり、マイナス電極26−2はイオンビームの進行方向に沿って延び、途中からプラス電極26−1に対して拡開する方向に折り曲げられている。具体的には、イオンビームが偏向される曲率とほぼ同じ曲率でマイナス電極26−2をプラス電極26−1から離れる方向に折り曲げている。その結果、パーク電極26で生成される電界でイオンビームが偏向されても、イオンビームがマイナス電極26−2に当たることは無い。また、図4(b)は、図4(a)の平面図であり、質量分析磁石装置22から質量分析スリット28に届く過程のイオンビームのパーク電極部での水平方向の収束を示している。
図5(a)は、バーク電極と質量分析スリットとこれらを収容したパークハウジングとを示す断面図である。図5(a)中、二点鎖線で示すビームラインにおいて、質量分析スリット28の手前、つまり上流側にパーク電極26が配置されている。これらパーク電極26と質量分析スリット28とは、アルミニウム等のクロスコンタミネーションのほとんどない材料から構成されるパークハウジング27収容されている。図5(b)は、図5(a)におけるb−b線による断面図である。図5(b)に示すように、質量分析スリット28の中央には、イオンビームのうち所定の質量のイオンからなるイオンビームを通過させる孔120が透設されている。また、質量分析スリット28の上流側の面、孔120の壁面及びマイナス電極26−2の下流側に対応するパークハウジング27の内壁面は、グラファイト122で覆われる。グラファイト122は、イオンビームが当たっても、アルミニウム等に比べてスパッタされ難く剥がれ難い。しかも、グラファイト(炭素の同素体)122は、ウェハ58がシリコンウェハの場合には、同族元素であることから、万一、ウェハ58に注入されても、ウェハ特性に与える影響は極めて小さい。なお、グラファイト122の内壁を設けない場合、退避したイオンビームがパークハウジング27に当たる時間が長いと、スパッタされたアルミニウムの表面がかなり変化するため、イオンビームの一時的退避は最小限とする必要がある。
図6(a)において、パーク電極26にパーク電圧が印加されずにプラス電極26−1とマイナス電極26−2との間に電位差がなく、パーク電極26に電界が存在していないときには、質量分析磁石装置22で分離されたイオンビームは、パーク電極26をビームラインに沿って通過する。パーク電極26を通過したイオンビームのうち所定の質量のイオンからなるイオンビームが質量分析スリット28の孔120を通過する。質量分析スリット28の孔120を通過したイオンビームは、下流側に位置するビームスキャナ36に向かって進行する(図1参照)。
一方、パーク電圧が印加されることにより、プラス電極26−1とマイナス電極26−2とからなるパーク電極26に電界が存在しているときには、質量分析磁石装置22で分離されたイオンビームは、図6(a)に実線で示すように、パーク電極26でマイナス電極26−2に向かって下方に偏向される。マイナス電極26−2に印加される電圧は、イオン源10における数十kV以上の引出電圧の時にはその10%前後が好ましい。この偏向によるイオンビームの退避は、機械的に行われる偏向に比べて非常に高速(マイクロ秒オーダー)であり、高速退避と呼ばれる。偏向したイオンビームは、質量分析スリット28の上流側の面あるいはパークハウジング27の内壁を覆っているグラファイト122に当たった状態を維持する。この状態は、通常、数秒程度の短時間であり、イオンビームの一時的退避と呼ばれる。この状態においてパーク電極26への印加電源をオフとして電位差をなくすと、パーク電極26に電界が存在しない状態となり、偏向していたイオンビームは、図6(a)に二点鎖線で示すビームラインに沿うように復帰する。これにより、パーク電極26を通過したイオンビームのうち所定の質量のイオンからなるイオンビームが質量分析スリット28の孔120を通過する。そして、質量分析スリット28の孔120を通過したイオンビームは、下流側に位置するビームスキャナ36に向かって進行する。
図6(b)は、イオンビーム退避時の周辺部材への影響を無くすための別の例を示す。本例では、マイナス電極26−2の下流側に対応するパークハウジング27の内壁にビームライン側に向けてビーム当て板123を立設している。勿論、ビーム当て板123の高さは、通常時にビームラインを通るイオンビームに当たらないようにされる。ビーム当て板123はその上流側の面にグラファイト122が設けられているが、これらはグラファイト単体で実現されても良い。退避のためにイオンビームが偏向された場合には、偏向されたイオンビームはこのビーム当て板123のグラファイト122に当たって阻止されるので、ビーム当て板123の下流側のパークハウジング27内壁にグラファイト122を設ける必要は無い。
図6(a)、図6(b)のいずれの例においても、イオンビームの断面形状が、通常の円形、横方向あるいは上下方向に長い楕円あるいいは扁平形状のいずれであっても、その断面形状の影響を受けることなく、イオンビームをパークハウジング27内で良好に退避させることができる。そして、一時的退避状態にあるイオンビームが当たる領域にはこのイオンビームによりスパッタの生じにくいグラファイト材で覆われているので、質量分析スリット28の下流側においてスパッタ粒子による汚染等の悪影響を受けることは無い。
なお、前述したように、パーク電極26は、質量分析磁石装置22の出口から質量分析スリット28手前のビームライン区間に配置されるが、この配置位置は以下のように定義されても良い。質量分析磁石装置22によりイオンビームが一方向に収束するようにされて四重極縦収束電磁石24の位置で横方向のサイズが最小、上下方向のサイズが最大になる。そして、四重極縦収束電磁石24によりイオンビームは上下方向に収束するようにされて四重極縦収束電磁石30の位置で横方向のサイズが最大、上下方向のサイズが最小になる。このような四重極縦収束電磁石24、30を備える場合にはイオンビームの収束と発散との中間状態となるビームライン上にパーク電極26を配置することが望ましい。
次に、上記のように構成されたイオン注入装置1において、放電現象が発生して所望のイオンビームを得ることができなくなった時の動作について説明するが、その前に通常時のイオン注入について簡単に説明する。
図7は、ウェハ58にイオン注入を行うときの様子を示す説明図である。図7に示すように、昇降装置130は、ウェハ58を保持するプラテン(図示省略)を備え、プラテンを上下方向に昇降させることによりウェハ58を昇降させる。また、昇降装置130は、制御を司るCPU(Central Processing Unit)132と、ウェハ58の上下方向の位置を記憶するRAM(Random Access Memory)134とを備え、必要に応じてウェハ58の位置を記憶する。一対のドーズカップ140は、イオンビームが照射される領域内の固定位置、ここでは昇降装置130の左右位置に配置されており、ドーズ量を測定し、測定値を出力する。ドーズ量判定部142は、一対のドーズカップ140で測定された測定値に基づいてドーズ量が適切か否かを判定し、判定結果を判定信号として出力する。具体的には、ドーズ量が所定値以上である場合には、ドーズ量判定部142はドーズ量が適切である旨の判定信号を出力する。一方、ドーズ量が所定値未満である場合には、ドーズ量判定部142はドーズ量が不適切である旨の判定信号を出力する。
破線の矢印(横方向の矢印)で示すように、イオンビームは、ビームスキャナ36によって周期的に一対のドーズカップ140を横切るように水平方向に往復走査される。水平方向に往復走査しているイオンビームに対して、実線の矢印(上下方向の矢印)で示すように、ウェハ58が上下方向に移動すると、イオンビームはウェハ58の全面を往復走査することとなり、その結果としてイオンビームのイオンがウェハ58の全面に注入される。具体的には、ウェハ58が最下位置から最上位置、または最上位置から最下位置まで移動する間に、イオンがウェハ58全面に注入される。
ところで、このようにウェハ58にイオン注入を行っているときに、放電現象が発生して所望のイオンビームを得ることができなくなると、ドーズカップ140で測定しているドーズ量が減少する。そして、ドーズ量が所定値未満になると、ドーズ量判定部142は、ドーズ量が不適切である旨の判定信号を出力する。この判定信号を受け取ると、パーク電源制御部144は、パーク電圧をパーク電極26に印加する。パーク電圧が印加されると、パーク電極26は、イオンビームを瞬時にビームラインから下方に偏向させることにより退避させ、この状態が所定時間(例えば2秒)維持される。その結果、イオンビームは、質量分析スリット28のグラファイト122、またはパークハウジング27内のグラファイト122に当たる。従って、質量分析スリット28やパークハウジング27を退避場所として活用することができる。加えて、イオンビームが質量分析スリット28やパークハウジング27内のグラファイト122に向けて偏向されるため、イオンビームがウェハ58に到達することはなく、ウェハ58に注入されることもない。
また、ドーズ量が不適切である旨の判定信号を受け取ると、昇降装置130のCPU132は、ウェハ58の上下方向の位置情報をRAM134に記憶させるとともに、念のためウェハ58をイオン注入されない位置(イオンビームの照射領域外)に退避させる。具体的には、放電現象が発生したときのウェハ58へのイオン注入位置が、ウェハ58の中心よりも上側である場合には、ウェハ58を最上位置まで上昇させることにより、ウェハ58をイオンビームの照射領域から退避させる。一方、放電現象が発生したときのイオン注入位置が、ウェハ58の中心よりも下側である場合には、ウェハ58を最下位置まで下降させることにより、ウェハ58をイオンビームの照射領域から退避させる。
続いて、ドーズ量が不適切である旨の判定信号を受け取ってから所定時間が経過してウェハ58が最上位置または最下位置に退避したと判断すると、パーク電源制御部144はパーク電極26への印加を停止する。その結果、退避しているイオンビームが瞬時にビームラインに復帰する。イオンビームが復帰すると、ビームスキャナ36で周期的に往復走査が行われるので、イオンビームのドーズ量がドーズカップ140で測定される。測定の結果、ドーズ量が所定値以上であると、ドーズ量判定部142は、ドーズ量が適切である旨の判定信号を出力する。この判定信号を受け取ると、パーク電源制御部144は、パーク電圧をパーク電極26に印加する。パーク電圧が印加されると、パーク電極26は、イオンビームを瞬時にビームラインから下方に偏向させることによりイオンビームを退避させる。また、この判定信号を受け取ると、CPU132はRAM134からウェハ58の位置情報を読み出し、昇降装置130を駆動してウェハ58を放電現象が発生したときの位置に復帰させる。
次に、ドーズ量が適切である旨の判定信号を受け取ってから所定時間が経過してウェハ58が退避前の位置(放電現象が発生したときの位置)に復帰したと判断すると、パーク電源制御部144はパーク電極26へのパーク電圧の印加を停止する。パーク電極26へのパーク電圧印加が停止されると、イオンビームの偏向が停止され、イオンビームが瞬時にビームラインに復帰する。その結果、質量分析スリット28の孔120を通過したイオンビームはビームスキャナ36に向かって進行し、ビームスキャナ36でイオンビームが周期的に水平方向に往復走査される。このとき、ウェハ58は、放電現象が発生したときの位置に復帰しているので、イオン注入が中断された時の途中位置からイオン注入を再開することができる。従って、万一、放電現象が発生しても、それが所定時間以内であればイオンビームの均一性を確保することや、ドーズ量を均一にすることが困難となることはなく、ウェハ58に均一にイオン注入することができる。
図8は、インジェクタフラグファラデーカップ32をビームライン上に入れ出しする機構を概略的に示す。ここでは、インジェクタフラグファラデーカップ32を上下方向に駆動して、図中二点鎖線で示すビームライン上に入れ出しするために、スキャナハウジング37上に駆動機構32−1が設けられている。駆動機構32−1から駆動軸32−2がスキャナハウジング37内に導入され、駆動軸32−2の先端にインジェクタフラグファラデーカップ32が取り付けられている。スキャナハウジング37内の真空状態(減圧状態)を劣化させないようにするために、駆動機構32−1はハウジング32−3内に収容されて気密状態が維持され、スキャナハウジング37を貫通している駆動軸32−2の周囲もシールが施される。
インジェクタフラグファラデーカップ32はイオンビームの電流を計測するために用いられ、通常は図8に実線で示す退避位置にあるが、計測の際に下動されて図中破線で示すビームライン上に出される。
上記のような構成によるインジェクタフラグファラデーカップ32を備えることにより、ドーズ量が不適切である旨の判定信号を受け取ってから所定時間(例えば2秒)が経過し、ドーズ量の再計測を行った時にドーズ量が適切である旨の判定信号を受け取ることができない場合には、スキャナハウジング37においてインジェクタフラグファラデーカップ32をビームライン上に進出させることでイオンビームをインジェクタフラグファラデーカップ32で遮断することとしている。勿論、イオンビームの一時的退避は解除される。このような作用により、イオンビームを退避させている時間が長くなることはなく、質量分析スリット28やパークハウジング27に設けられたグラファイト122がスパッタされることを抑制することができる。
以上説明した実施形態によれば、イオンビームの径や断面形状の影響を受けることなくイオンビームの高速退避、一時的退避を、周辺部材に影響を及ぼすことなく実現できる。また、ドーズ量計測手段、ドーズ量判定手段、制御手段としてのCPU及びRAM、パーク電源制御手段及びウェハの移動手段(昇降手段)との組み合わせにより、所望のイオンビームが得られない場合には、イオンビームの一時的退避動作とウェハの退避動作とを組み合わせることで不均一なイオンビームがウェハに照射されることを防ぐことができ、ウェハ対し常に、均一にイオン注入を行うことができる。
なお、上記の実施形態は、次のように変更して実現することも可能である。
上記実施形態では、パーク電極26は、質量分析磁石装置22とビームスキャナ36との間、特にビームライン上における水平方向の発散から収束に向かう中間過程の中間部分に配置したが、収束から発散に向かう中間過程の中間部分に配置しても良い。一方、ビームスキャナ36を備えていないイオン注入装置、つまりイオンビーム固定型のイオン注入装置においては、パーク電極26は、質量分析磁石装置22と質量分析スリット28との間または質量分析スリット28の後側に配置しても良い。
上記実施形態では、パーク電極26の電界でイオンビームを下方に偏向させる構成であったが、パーク電極26の電界でイオンビームを下方以外の方向、例えば上方に偏向させる構成であっても良い。この場合、イオンビームがパークハウジング27と当たる部分にグラファイト122を設けることは言うまでもない。
上記実施形態では、イオンビームをイオンビームの進行方向と直交する方向に周期的に往復走査させる構成であったが、これに代えて、イオンビームを往復走査させない構成のイオン注入装置に本発明を適用しても良い。
上記実施形態では、イオンビームの進行方向と直交する水平方向にイオンビームを周期的に往復走査させる構成であったが、これに代えて、イオンビームを水平方向以外の特定方向、例えば垂直方向に周期的に往復走査させる構成であっても良い。
上記実施形態では、ドーズ量が不適切である旨の判定信号を受け取ると、昇降装置130のCPU132がウェハ58の上下方向の位置情報をRAM134に記憶させる構成であったが、イオン注入装置1の動作を制御しているCPU(図示省略)がウェハ58の上下方向の位置情報をRAM134に記憶させ、昇降装置130を制御する構成としても良い。
上記実施形態では、ウェハ58の上下方向の位置情報をRAM134に記憶させる構成であったが、ウェハ58の位置情報(例えば、水平方向、上下方向、ウェハ58の傾きなど)をRAM134に記憶させる構成としても良い。
上記実施形態では、ウェハ58の上下方向の位置情報をRAM134に記憶させる構成であったが、ウェハ58を上下方向に昇降させない構成、つまりウェハ58を走査させず、イオンビームをウェハ58の上端から下端まで走査させる構成にあっては、位置情報としてイオン注入位置、つまりイオンビームがウェハ58に当たっている位置を記憶する構成にしても良い。
上記実施形態では、枚葉式のイオン注入装置に本発明を適用したが、これに代えて、バッチ式のイオン注入装置に本発明を適用しても良い。
図1(a)は本発明を枚葉式のイオン注入装置に適用した場合の構成を模式的示した平面図であり、図1(b)は図1(a)に示したイオン注入装置を側面から模式的に示した図である。 図2は、本発明において用いられるパーク電極の原理を説明するための図である。 図3は、図2に示したパーク電極をイオンビームが通過するときの様子を説明するための側面図である。 図4(a)は、本発明に係るパーク電極を示す側面図であり、図4(b)は、図4(a)の平面図である。 図5(a)は、本発明によるイオン注入装置の要部であるパーク電極(偏向装置)と質量分析スリットとこれらを収容したハウジングとを示す側面断面図であり、図5(b)は図5(a)におけるb−b線による正面断面図である。 図6(a)は、パーク電極に電界が存在していない場合及びパーク電極に電界が存在している場合に、イオンビームがパーク電極を通過するときの様子を説明するための側面断面図であり、図6(b)は、質量分析スリット及びパークハウジング内に設けられるグラファイトの他の例を示した側面断面図である。 図7は、本発明によるイオン注入装置においてウェハにイオン注入するときの様子を説明するための図である。 図8は、本発明によるイオン注入装置においてパーク電極によるイオンビームの一時的退避動作と連動して作用するインジェクタフラグファラデーカップの動作について説明するための断面図である。 図9は、従来のイオン注入装置においてビームスキャナで行われているイオンビームの退避について説明するための平面断面図である。
符号の説明
1…イオン注入装置
10…イオン源
22…質量分析磁石装置
26…パーク電極
27…パークハウジング
28…質量分析スリット
36…スキャナ
58…ウェハ
26−1…プラス電極
26−2…マイナス電極
120…孔
130…昇降装置
134…RAM
140…ドーズカップ
142…ドーズ量判定部

Claims (8)

  1. イオン源から引き出されたイオンビームを、質量分析磁石装置及びその下流側に配置された質量分析スリットを経由させてウェハに照射することによりイオン注入を行うビームラインを有するイオン注入装置において、
    前記質量分析スリットの下流側に、イオンビームを周期的に、水平方向あるいはそれ以外の特定方向に往復走査させるビームスキャナを備え、
    前記質量分析磁石装置を出たイオンビームが前記質量分析スリットの位置で水平方向に収束するとともに前記質量分析スリットを出た後は水平方向に発散していくように構成するとともに、前記ビームスキャナの手前でイオンビームが水平方向には発散しかつ垂直方向に収束するように構成し、
    前記質量分析磁石装置の出口から前記質量分析スリット手前の間であって前記ビームライン上におけるイオンビームの水平方向の発散から収束に向かう中間過程に、電界の作用によりイオンビームを前記ビームライン上から外れた下側の向きに偏向させるパーク電極による偏向装置を配置し、
    ウェハへのドーズ量をイオンビームの入射により計測するドーズ量計測手段と、計測されたドーズ量が適切か不適切かを判定する判定手段とを備え、
    前記偏向装置により必要に応じてイオンビームをビームラインから退避させる高速退避と、イオン注入中において計測されたドーズ量が不適切と判定された時に、前記高速退避状態を所定時間維持する一時的退避とを、行うことができるように構成したことを特徴とするイオン注入装置。
  2. 前記偏向装置は、イオンビームを間にして対向配置されイオンビームの進行方向に延びる一対の偏向電極を有し、一対の偏向電極の一方をイオンビーム進行方向の途中で他方の偏向電極から離間する下側方向に折り曲げてこの折り曲げた方にイオンビームを偏向させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のイオン注入装置。
  3. 前記一対の偏向電極と前記質量分析スリットとをハウジングに収納し、退避のために偏向されたイオンビームが当たる、前記質量分析スリットの上流側の面及び前記ハウジングの内壁にはイオンビームの衝突によってスパッタの発生が少ない材料からなるイオンビーム受け部材を設けたことを特徴とする請求項に記載のイオン注入装置。
  4. 前記ドーズ量が不適切と判定された時に、その時の前記ウェハの位置を記憶する記憶手段と、前記ウェハをイオンビームの照射領域外に退避させるウェハ退避手段とを更に備え、
    前記所定時間が経過したら前記一時的退避動作を停止させることによりイオンビームをビームラインに復帰させて前記ドーズ量計測手段によるドーズ量の再計測を行い、
    再計測したドーズ量が前記判定手段により適切と判定されれば、再び前記一時的退避動作を実行させるとともに前記ウェハを前記記憶手段に記憶された位置に戻した後、前記一時的退避動作を停止させて、前記記憶された位置からイオンビーム照射を再開させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のイオン注入装置。
  5. 前記ビームスキャナの上流側において、インジェクタフラグファラデーカップがビームライン上に入れ出し可能に配置されており、
    前記再計測したドーズ量が適切と判断された時には、前記インジェクタフラグファラデーカップをビームライン上に挿入するとともに前記一時的退避動作を解除することを特徴とする請求項に記載のイオン注入装置。
  6. イオン源から引き出されたイオンビームを、質量分析磁石装置及びその下流側に配置された質量分析スリットと、イオンビームを周期的に水平方向あるいはそれ以外の特定方向に往復走査させるビームスキャナを経由させてウェハに照射することによりイオン注入を行うイオン注入方法において、
    前記質量分析磁石装置を出たイオンビームが前記質量分析スリットの位置で水平方向に収束するとともに前記質量分析スリットを出た後は水平方向に発散していくように構成するとともに、前記ビームスキャナの手前でイオンビームが水平方向には発散しかつ垂直方向に収束するように構成し、
    前記質量分析磁石装置の出口から前記質量分析スリット手前の間であって前記ビームライン上におけるイオンビームの水平方向の発散から収束に向かう中間過程に、電界の作用によりイオンビームを前記ビームライン上から外れた下側の向きに偏向させるパーク電極による偏向装置を配置し、
    ウェハへのドーズ量をイオンビームの入射により計測するドーズ量計測手段と、計測されたドーズ量が適切か不適切かを判定する判定手段とを備えることにより、イオン注入中において計測されたドーズ量が不適切と判定された時に、前記偏向装置によりイオンビームをビームライン上から外れた下側の向きに偏向させ、これを所定時間維持するイオンビームの一時的退避動作を実行することにより、前記所定時間はウェハへのイオンビーム照射を行わないことを特徴とするイオン注入方法。
  7. 前記ドーズ量が不適切と判定された時に、前記一時的退避動作に加えて、その時の前記ウェハの位置を記憶するとともに、前記ウェハをイオンビームの照射領域外に退避させ、
    前記所定時間が経過したら前記一時的退避動作を停止させることによりイオンビームをビームラインに復帰させて前記ドーズ量の再計測及び計測したドーズ量が適切か否かの再判定を行い、
    再計測したドーズ量が適切と判定された時には、再び前記一時的退避動作を実行させるとともに前記ウェハを前記記憶された位置に戻した後、前記一時的退避動作を停止させて、前記記憶された位置からイオンビーム照射を再開させることを特徴とする請求項に記載のイオン注入方法。
  8. 前記ビームスキャナの上流側において、インジェクタフラグファラデーカップがビームライン上に入れ出し可能にされており、
    前記再計測したドーズ量が不適切と判定された時には、前記インジェクタフラグファラデーカップをビームライン上に挿入するとともに前記一時的退避動作を解除することを特徴とする請求項に記載のイオン注入方法。
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