JP5240065B2 - 排気浄化装置の故障検出装置 - Google Patents

排気浄化装置の故障検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5240065B2
JP5240065B2 JP2009121086A JP2009121086A JP5240065B2 JP 5240065 B2 JP5240065 B2 JP 5240065B2 JP 2009121086 A JP2009121086 A JP 2009121086A JP 2009121086 A JP2009121086 A JP 2009121086A JP 5240065 B2 JP5240065 B2 JP 5240065B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nox
reducing agent
purification rate
amount
ratio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009121086A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010270614A (ja
Inventor
大介 柴田
裕 澤田
怜 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2009121086A priority Critical patent/JP5240065B2/ja
Publication of JP2010270614A publication Critical patent/JP2010270614A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5240065B2 publication Critical patent/JP5240065B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Description

本発明は、排気浄化装置の故障検出装置に関する。
内燃機関の排気通路に設けられる選択還元型NOx触媒の下流側のアンモニア濃度の推
定値と実測値との差が所定値よりも大きいときに該NOx触媒が劣化したと判定する技術
が知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、アンモニアを供給する装置に異常がある場合にもNOx触媒が劣化したと判定される虞がある。つまり、NOx触媒が劣化しても、アンモニアを供給する装置に異常があっても、NOxの浄化率が低下するため、
どちらの影響によりNOxの浄化率が低下しているのか判断する必要がある。
特開2006−125323号公報 特開2006−207512号公報 特開2002−250220号公報
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、選択還元型NOx触媒
の劣化と区別して還元剤供給装置の異常を判定することができる技術の提供を目的とする。
上記課題を達成するために本発明による排気浄化装置の故障検出装置は、以下の手段を採用した。すなわち、本発明による排気浄化装置の故障検出装置は、
内燃機関の排気通路に設けられ還元剤により選択的にNOxを還元する選択還元型NOx触媒と、
前記選択還元型NOx触媒よりも上流の排気中へ還元剤を供給する還元剤供給装置と、
前記選択還元型NOx触媒よりも上流側のNOx濃度を検知する上流側検知手段と、
前記選択還元型NOx触媒よりも下流側のNOx濃度を検知する下流側検知手段と、
を備えた排気浄化装置の故障検出装置において、
前記選択還元型NOx触媒に流入するNOx中のNOの比率を推定する推定手段と、
前記推定手段により推定されるNOの比率が所定範囲内のときにおいて前記還元剤供給装置により還元剤が供給されたときの前記上流側検知手段及び前記下流側検知手段により検知されるNOx濃度に基づいて前記選択還元型NOx触媒におけるNOxの浄化率を算
出する算出手段と、
前記算出手段により複数回算出されるNOx浄化率の平均値及びばらつきに基づいて前
記還元剤供給装置の異常を判定する判定手段と、
を備えることを特徴とする。
選択還元型NOx触媒は、例えばアンモニアを還元剤として、NOxを選択的に還元する。還元剤供給装置は、例えばアンモニアまたは尿素水を噴射する噴射装置を備えて構成されていても良い。上流側検知手段はNOx濃度を、例えば内燃機関の運転状態に基づいて
推定しても良く、センサにより測定しても良い。下流側検知手段は、選択還元型NOx触
媒によりNOxが浄化された後のNOx濃度を例えばセンサにより測定する。なお、NOx
にはNO及びNOが含まれる。還元剤供給装置は、例えば、選択還元型NOx触媒に流
入するNOxの還元に十分な量の還元剤を供給する。
推定手段は、例えば内燃機関の運転状態に基づいてNOx中のNOの比率を推定する
。センサ等を用いてNOx中のNOの比率を検知しても良い。
算出手段は、NOxの浄化率をNOの比率が所定範囲内のときにおいて算出している
。このNOの比率の算出は複数回行なわれる。複数回算出することにより、NOの比率が異なるときのNOx浄化率が夫々算出される。すなわち、NO比率の変化に対して
、NOx浄化率がどのように変化するのかが分かる。
ここで、選択還元型NOx触媒におけるNOxの浄化率は、還元剤が十分に供給されている場合には、該選択還元型NOx触媒に流入するNOx中のNOの比率によって変わる。すなわち、NO+NO+2NH→2N+3HOの反応式によりNOxが還元され
るため、NOとNOとが略同じ量ずつ浄化されるので、NOの比率が特定の値(例えば50%近傍)のときにNOxの浄化率が最大となる。選択還元型NOx触媒が劣化したときには、NOx浄化率は全体的に低下するものの、NOの比率が特定の値のときにNOxの浄化率が最大となることに変わりはない。
しかし、還元剤の供給量が不足すると、NOx中のNOの比率がNOx浄化率に与える影響よりも、還元剤の供給量が不足することによるNOx浄化率に与える影響のほうが大
きくなる。すなわち、NOの比率によらずNOx浄化率が低下する。このため、NO
の比率が前記特定の値のときであっても、NOx浄化率は低くなる。すなわち、NOx浄化率が全体的に低下すれば、還元剤供給装置に異常があると判定できる。ここでいう還元剤供給装置の異常は、還元剤の要求量に対して、実際の供給量が少ない場合のことをいう。そして、NOx浄化率の平均値が低下すれば、NOx浄化率が全体的に低下していると判定できる。
また、還元剤の供給量が不足すると、NOx浄化率の平均値が低下すると共にNOx浄化率のばらつきが小さくなる。一方、選択還元型NOx触媒の劣化の度合いが大きくなると
、NOx浄化率が大きく低下する。このように選択還元型NOx触媒が劣化しているときであっても、NO比率に応じてNOx浄化率が変化するため、NOx浄化率のばらつきが大きくなる。すなわち、NOx浄化率のばらつきが小さい場合には、還元剤供給装置に異常
があると判定できる。
このように、還元剤供給装置に異常がある場合には、NOx浄化率の平均値が低下し且
つばらつきが小さくなる。これにより、選択還元型NOx触媒の劣化と還元剤供給装置の
異常とを区別することができる。
なお、所定範囲とは、還元剤供給装置に異常がない場合であってもNOx浄化率が低い
NO比率の範囲をいう。上述のように、NOとNOとが略同量ずつ浄化されるため、NOの比率が特定の値から高くなるほど、また、低くなるほど、NOx浄化率は低下す
る。そして、NOの比率が0%近傍の場合や、100%近傍の場合には、NOx浄化率
が0%近傍になる。このような場合には、還元剤供給装置に異常がない場合であっても、NOx浄化率の平均値が低くなったり、NOx浄化率のばらつきが小さくなったりするため、該還元剤供給装置の異常を判定することが困難となる。つまり、還元剤供給装置の異常の有無によるNOx浄化率の違いが判別可能な範囲として所定範囲が設定される。
また、本発明ではNOx中のNOの比率を用いて還元剤供給装置の異常を判定してい
るが、これに代えてNOx中のNOの比率を用いて劣化度合いの判定を行うこともできる
。つまり、NOxがNOとNOとからなるとすれば、NOx中のNOの比率が大きくな
るほど、その分NOの比率は小さくなる。この関係を用いれば、NOx中のNOの比率を
用いて劣化度合いの判定を行うことができる。
また、本発明においては、前記判定手段は、前記NOx浄化率の平均値が第1所定値以
下で且つ偏差が第2所定値以下のときに前記還元剤供給装置に異常があると判定することができる。
ここで、NOx浄化率の平均値が小さい場合には、還元剤の供給量が不足していること
の他に、選択還元型NOx触媒の劣化または、上流側検知手段若しくは下流側検知手段の
異常も考えられる。一方、NOx浄化率の偏差が小さい場合には、還元剤の供給量が不足
していることの他に、上流側検知手段若しくは下流側検知手段の異常も考えられる。しかし、NOx浄化率の平均値が小さく且つNOx浄化率の偏差が小さい場合には、還元剤供給装置の異常しか考えられない。このような判定基準として、第1所定値及び第2所定値が設定されている。
このように、NOx浄化率の平均値を第1所定値と比較し、且つNOx浄化率の偏差を第2所定値と比較することで、還元剤供給装置の異常を容易に判定することができる。なお、偏差は、平均値との差であり、代わりに、標準偏差または分散等のNOx浄化率のばら
つきを表す値を用いることもできる。
また、本発明においては、前記判定手段は、前記算出手段により算出されるNOx浄化
率の平均値が第1所定値よりも大きく且つ偏差が第2所定値以下のときに、前記還元剤供給装置に異常があり且つ前記上流側検知手段若しくは下流側検知手段の少なくとも一方に異常があると判定することができる。
すなわち、NOx浄化率の平均値が第1所定値よりも大きい場合には、どこにも異常が
ないか、または上流側検知手段または下流側検知手段に異常があると考えることができる。また、NOx浄化率の偏差が第2所定値よりも小さい場合には、還元剤の供給量が不足
していることの他に、上流側検知手段若しくは下流側検知手段の異常も考えられる。しかし、NOx浄化率の平均値が第1所定値よりも大きく且つNOx浄化率の偏差が第2所定値以下の場合には、還元剤供給装置に異常があり、且つ上流側検知手段若しくは下流側検知手段に異常があると考えられる。このようにして、還元剤供給装置以外の異常を判定することができる。
本発明によれば、選択還元型NOx触媒の劣化と区別して還元剤供給装置の異常を判定
することができる。
実施例に係る内燃機関とその排気系の概略構成を示す図である。 添加量比とNOx浄化率との関係を示した図である。 NOx中のNOの比率とNOx浄化率との関係を示した図である。 上から順に、NOx中のNO比率、還元剤添加量が十分な場合のNOx浄化率、還元剤添加量が不足している場合のNOx浄化率、NOx浄化率の偏差のタイムチャートを示した図である。 実施例1に係る還元剤添加量の異常判定のフローを示したフローチャートである。 NOx浄化率の平均値と偏差と異常個所との関係を示した図である。 実施例2に係る異常個所の判定を行うためのフローチャートである。
以下、本発明に係る排気浄化装置の故障検出装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関とその排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、4つの気筒を有するディーゼル機関である。そして本実施例では、尿素SCRシステムを採用している。
内燃機関1には、排気通路2が接続されている。この排気通路2の途中には、選択還元型NOx触媒4(以下、NOx触媒4という。)が備えられている。
また、NOx触媒4よりも上流の排気通路2には、排気中に尿素水を噴射する噴射弁5
が取り付けられている。噴射弁5は、後述するECU10からの信号により開弁して排気中へ尿素水を噴射する。なお、本実施例においては噴射弁5が、本発明における還元剤供給装置に相当する。また、還元剤供給装置には、還元剤を吐出するポンプ、該還元剤が流通する通路、噴射弁5を制御するECU10を含めることができる。
噴射弁5から噴射された尿素水は、排気の熱で加水分解されアンモニア(NH)となり、NOx触媒4に吸着する。このNHがNOxを還元させる。
噴射弁5よりも上流の排気通路2には、排気中のNOx濃度を測定する第1NOxセンサ7が取り付けられている。また、NOx触媒4よりも下流の排気通路2には、排気中のN
Ox濃度を測定する第2NOxセンサ8及び排気の温度を測定する温度センサ9が取り付けられている。なお、本実施例においては第1NOxセンサ7が、本発明における上流側検
知手段に相当する。また、本実施例においては第2NOxセンサ8が、本発明における下
流側検知手段に相当する。また、第1NOxセンサ7によりNOx濃度を測定することに代えて、内燃機関1の運転状態に基づいてNOx濃度を推定しても良い。
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU10が併設されている。このECU10は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。
また、ECU10には、上記センサの他、運転者がアクセルペダル11を踏み込んだ量に応じた電気信号を出力し機関負荷を検知するアクセル開度センサ12、および機関回転数を検知するクランクポジションセンサ13が電気配線を介して接続され、これら各種センサの出力信号がECU10に入力されるようになっている。
一方、ECU10には、噴射弁5が電気配線を介して接続されており、該ECU10により噴射弁5の開閉時期が制御される。
ここで、NOx触媒4におけるNOxの浄化率は、NOx中のNOの比率と還元剤の添
加量比とに応じて変化する。この添加量比とは、NOx触媒4に流入するNOxを全て還元するのに必要となる還元剤添加量に対する実際の還元剤添加量である。
なお、NOx触媒4では主に以下の反応が起こると考えられる。
NO+NO+2NH→2N+3HO・・・式(1)
この反応によればNOとNOとが等しい量だけ浄化される。つまり、この反応では、NOとNOとの比が1対1のときにNOxの浄化率が最大となる。
ここで、NOx触媒4に流入するNOx中のNOの比率は、内燃機関1から排出されるNOx中のNOの比率と等しいものとする。そして、内燃機関1から排出されるNOx中のNOの比率は、機関回転数、燃料量(機関負荷としても良い)、燃焼温度等に基づいて推定することができる。この推定には周知の技術を用いることができるため、説明を省略する。また、これらの関係を予め実験等により求めてマップ化し、ECU10に記憶させておいても良い。
図2は、添加量比とNOx浄化率との関係を示した図である。菱形はNOx中のNOの比率が比較的高い場合を示し、三角形はNOx中のNOの比率が比較的低い場合を示し
ている。
添加量比がAよりも少ない場合には、NOx中のNOの比率の違いによるNOx浄化率の違いは殆どない。すなわち、還元剤の添加量が不足して、必要量の半分(添加量比が50%)よりも少なくなった場合には、NOx浄化率に対するNOx中のNOの比率の影響は殆どない。
次に図3は、NOx中のNOの比率とNOx浄化率との関係を示した図である。実線は還元剤の添加量が十分な場合(還元剤の添加量が正常の場合)を示し、一点鎖線は還元剤の添加量が不十分な場合(還元剤の添加量が正常時の半分の場合)を示している。還元剤の添加量が正常の場合とは、NOx触媒4に流入するNOxの全量を還元するために必要となる還元剤量が添加されている場合としても良い。
還元剤の添加量が十分な場合には、式(1)の反応によりNOとNOとが等しい量だけ浄化されるため、NO比率がおよそ50%のときにNOx浄化率が最大となる。一方
、還元剤の添加量が不十分な場合には、全体的にNOx浄化率が低い。つまり、還元剤の
添加量が不十分な場合には、NOx浄化率に対するNO比率の影響が殆ど無い。これは
、NHの量が少なくなると、NO比率よりもNHで式(1)の反応速度が決まるため、NO比率が還元反応速度に及ぼす影響が小さくなるためである。さらには、還元剤の添加量が十分な場合と比較して、還元剤の添加量が不十分な場合には、NOx浄化率が
かなり低くなるため、両者を区別することができる。
また、還元剤の添加量が十分な場合には、還元剤の添加量が不十分な場合と比較して、NOx浄化率のばらつきが比較的大きい。これは、たとえNOx触媒4が劣化したとしても、NO比率によってNOx浄化率がばらつくためである。すなわち、NOx浄化率のばらつきによって還元剤の添加量が十分であるか否か判定することができる。
そこで本実施例では、NOx浄化率の平均値及びばらつきに基づいて還元剤の添加量が
十分であるか否か判定する。すなわち、還元剤供給装置の異常を判定する。
なお、NOx中のNOの比率が例えば30%未満、または70%以上となると、還元
剤の添加量が十分な場合と不十分な場合との両方でNOx浄化率が低くなることにより、
両者の差が小さくなる。このような範囲でNOx浄化率を用いて還元剤の添加量不足を判
定すると、判定を誤る虞がある。そこで本実施例では、NOx中のNOの比率が30%
以上で且つ70%未満のときのNOx浄化率に基づいて還元剤の添加量不足を判定する。
また、外乱等の誤差を考慮して、NOx浄化率を複数回検知し、その平均値を用いて還
元剤の添加量が正常であるか否か判定する。例えば、NOx浄化率の平均値が第1所定値
以下のときに還元剤の添加量が不十分である可能性がある。同様に、NOx浄化率の偏差
が第2所定値以下のときに還元剤の添加量が不十分である可能性がある。そして、例えば、NOx浄化率の平均値が第1所定値以下のときで、且つNOx浄化率の偏差が第2所定値
以下のときに還元剤の添加量が不十分であると判定する。
図4は、上から順に、NOx中のNO比率、還元剤添加量が十分な場合のNOx浄化率、還元剤添加量が不足している場合のNOx浄化率、NOx浄化率の偏差のタイムチャートを示した図である。
NOx中のNO比率は、内燃機関1の運転状態に応じて変化する。還元剤添加量が十
分な場合のNOx浄化率は、図3の実線で示したようにNOx中のNO比率に応じて変化する。そして、この平均値は比較的高い。一方、還元剤添加量が不足している場合には、NOx浄化率がNOx中のNOの比率に殆ど影響されない。そして、この平均値は比較的低い。
NOx浄化率の偏差において、実線は還元剤添加量が不足している場合を示し、破線は
還元剤添加量が十分な場合を示している。このように、NOx浄化率の偏差には差があり
、還元剤添加量が不足している場合のほうが偏差は小さくなる。
次に図5は、本実施例に係る還元剤添加量の異常判定のフローを示したフローチャートである。本ルーチンは、還元剤が添加されている期間において、ECU10により所定の時間毎に繰り返し実行される。
ステップS101では、還元剤添加量の異常判定要求があるか否か判定される。例えば、車両が規定の距離を走行した場合、または所定の運転状態が所定の時間行われた場合に異常判定要求があるものとする。また、例えば噴射弁5の詰まりが発生する状態となった場合に異常判定要求があるものとする。ステップS101で肯定判定がなされた場合にはステップS102へ進み、否定判定がなされた場合には還元剤添加量の異常判定をする必要はないため、本ルーチンを終了させる。
ステップS102では、カウンタTCに0が代入される。このカウンタTCは、NOx
浄化率の平均値を求めるときにNOx量を記憶した回数をカウントするために用いる。初
期値として0が代入される。
ステップS103では、NOx触媒4に流入するNOx中のNOの比率が所定範囲内であるか否か判定される。図3に示したように、例えばNO比率が30%以上で且つ70%未満のときを所定範囲内とする。この範囲は、異常判定を正確に行うことができるNO比率の範囲である。また、NOx触媒4に流入するNOx中のNOの比率は、内燃機関1の運転状態に応じて変化するため、例えば内燃機関1の運転状態をマップに代入してNOの比率を得る。ステップS103で肯定判定がなされた場合にはステップS104へ進み、否定判定がなされた場合には正確な異常判定が困難であるため本ルーチンを終了させる。なお、本実施例ではステップS103でNOの比率を推定するECU10が、本発明における推定手段に相当する。
ステップS104では、入NOx量が取得される。入NOx量とは、単位時間当たりにNOx触媒4に流入するNOx量である。なお、入NOx量は、第1NOxセンサ7により得られるNOx濃度と機関運転状態(吸入空気量、燃料噴射量)に基づいて算出する。そして
、カウンタTCと関連付けてECU10に記憶される。
ステップS105では、出NOx量が取得される。出NOx量とは、単位時間当たりにNOx触媒4から流出するNOx量である。なお、出NOx量は、第2NOxセンサ8により得られるNOx濃度と機関運転状態(吸入空気量、燃料噴射量)に基づいて算出する。そし
て、カウンタTCと関連付けてECU10に記憶される。
ステップS106では、カウンタTCに1を加える。
ステップS107では、カウンタTCが規定値以上であるか否か判定される。この規定値は、NOx浄化率の平均値に還元剤添加量の不足の影響が現れるのに必要な値である。
ステップS107で肯定判定がなされた場合にはステップS108へ進み、否定判定がなされた場合にはステップS103へ戻り入NOx量及び出NOx量を引き続き算出する。
ステップS108では、NOx浄化率平均値NOx_aveが算出される。NOx浄化率
は、入NOx量に対し、NOx触媒4で浄化されるNOx量の比率であり以下の式により求
める。
NOx浄化率=(入NOx量−出NOx量)/(入NOx量)
なお、本実施例ではNOx浄化率を算出するECU10が、本発明における算出手段に
相当する。そして、NOx浄化率平均値NOx_aveは、この平均値である。
ステップS109では、NOx浄化率偏差NOx_devが算出される。これは、ECU10に記憶されている入NOx量及び出NOx量に基づいて算出する。この偏差は、NOx
浄化率の最大値と最小値との差としても良い。
ステップS110では、NOx浄化率平均値NOx_aveが第1所定値以下で且つNOx浄化率偏差NOx_devが第2所定値以下であるか否か判定される。第1所定値及び第2所定値は、夫々還元剤添加量が異常であるときの最大値として予め実験等により求めてECU10に記憶させておく。ステップS110で肯定判定がなされた場合にはステップS111へ進み、否定判定がなされた場合にはステップS112へ進む。なお、本実施例ではステップS110を処理するECU10が、本発明における判定手段に相当する。
ステップS111では、異常フラグがONとされる。異常フラグとは、還元剤添加量が正常である場合にOFFとされ、異常である場合にONとされるフラグである。異常フラグがONとされた場合には、還元剤供給装置または排気浄化装置に異常があると運転者等に警告しても良い。
ステップS112では、異常フラグがOFFとされ、その後、本ルーチンを終了させる。
以上説明したように本実施例によれば、NOx浄化率の平均値とばらつきとから還元剤
添加量の不足を判定することができるため、還元剤供給装置に異常があるか否か判定することができる。この判定を行うときには、NOx触媒4の劣化と区別することができる。
すなわち、還元剤添加量が不足している場合には、NOx浄化率に対するNO比率の影
響が小さいことから還元剤供給装置の異常をNOx触媒4の劣化と区別して判定すること
ができる。ここで、NOx浄化率は排気浄化装置が正常の場合にはNOx中のNO比率によって変化するが、このNO比率を正確に求めることが困難な場合もある。例えばNOx触媒4やその上流に備わる触媒の劣化度合いによってもNO比率が変化するため、こ
れらの触媒の劣化度合いを正確に求めなくてはNO比率を正確に求めることが困難となる。このように、NO比率の正確な推定が困難な場合であっても、おおよそのNO比率が分かれば還元剤添加システムの異常を判定することができる。
本実施例では、NOx触媒4のNOx浄化率の平均値及び偏差に基づいて還元剤添加量以外の異常をも判定する。その他の装置については実施例1と同じため説明を省略する。本実施例では、還元剤添加量の異常の他に、NOx触媒4の劣化または、第1NOxセンサ7
又は第2NOxセンサ8の異常を判定することができる。
図6は、NOx浄化率の平均値と偏差と異常が生じている個所との関係を示した図であ
る。NOx浄化率の平均値及び偏差は実施例1と同様にして得る。
NOx浄化率の平均値が高く且つ偏差が大きい場合には、排気浄化装置は正常である。
つまり、NO比率に応じてNOx浄化率が変化し、且つNOx浄化率が高い。
NOx浄化率の平均値が高く且つ偏差が小さい場合には、偏差が小さいことによれば還
元剤添加量が減少していると考えられる。しかし、NOx浄化率の平均値が高いことによ
れば還元剤添加量は正常であると考えられる。このような場合には、還元剤添加量の異常及び第1NOxセンサ7若しくは第2NOxセンサ8の異常と判定される。
NOx浄化率の平均値が低く且つ偏差が大きい場合には、NOx触媒4の劣化又は第1NOxセンサ7若しくは第2NOxセンサ8の異常と判定される。すなわち、還元剤添加量の異常ではない。
NOx浄化率の平均値が低く且つ偏差が小さい場合には、実施例1で説明したように、
還元剤添加量の異常である。
図7は、本実施例に係る異常個所の判定を行うためのフローチャートである。本ルーチンは、図5に示したフローと比較してステップS109から後の処理が異なる。
ステップS201では、NOx浄化率平均値NOx_aveが第1所定値以下であるか否か判定される。第1所定値は、還元剤添加量が異常であるときの最大値として予め実験等により求めてECU10に記憶させておく。ステップS201で肯定判定がなされた場合にはステップS202へ進み、否定判定がなされた場合にはステップS205へ進む。
ステップS202では、NOx浄化率偏差NOx_devが第2所定値以下であるか否か判定される。第2所定値は、還元剤添加量が異常であるときの最大値として予め実験等により求めてECU10に記憶させておく。ステップS202で肯定判定がなされた場合にはステップS203へ進み、否定判定がなされた場合にはステップS204へ進む。
ステップS203では、還元剤添加量の異常と判定される。
ステップS203では、NOx触媒4が劣化しているか、又は第1NOxセンサ7若しくは第2NOxセンサ8が異常であると判定される。
ステップS205では、ステップS202と同じ処理がなされる。ステップS205で肯定判定がなされた場合にはステップS206へ進み、否定判定がなされた場合にはステップS207へ進む。
ステップS206では、還元剤添加量が異常であるか、又は第1NOxセンサ7若しく
は第2NOxセンサ8が異常であると判定される。
ステップS207では、排気浄化装置は正常であると判定される。
このように、本実施例によれば、還元剤添加量以外の異常も判定することができる。
1 内燃機関
2 排気通路
4 選択還元型NOx触媒
5 噴射弁
7 第1NOxセンサ
8 第2NOxセンサ
9 温度センサ
10 ECU
11 アクセルペダル
12 アクセル開度センサ
13 クランクポジションセンサ

Claims (3)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ還元剤により選択的にNOxを還元する選択還元型NOx触媒と、
    前記選択還元型NOx触媒よりも上流の排気中へ還元剤を供給する還元剤供給装置と、
    前記選択還元型NOx触媒よりも上流側のNOx濃度を検知する上流側検知手段と、
    前記選択還元型NOx触媒よりも下流側のNOx濃度を検知する下流側検知手段と、
    を備えた排気浄化装置の故障検出装置において、
    前記選択還元型NOx触媒に流入するNOx中のNOの比率を推定する推定手段と、
    前記推定手段により推定されるNOの比率が所定範囲内のときにおいて前記還元剤供給装置により還元剤が供給されたときの前記上流側検知手段及び前記下流側検知手段により検知されるNOx濃度に基づいて前記選択還元型NOx触媒におけるNOxの浄化率を算
    出する算出手段と、
    前記算出手段により複数回算出されるNOx浄化率の平均値及びばらつきに基づいて前
    記還元剤供給装置の異常を判定する判定手段と、
    を備えることを特徴とする排気浄化装置の故障検出装置。
  2. 前記判定手段は、前記NOx浄化率の平均値が第1所定値以下で且つ偏差が第2所定値
    以下のときに前記還元剤供給装置に異常があると判定することを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置の故障検出装置。
  3. 前記判定手段は、前記算出手段により算出されるNOx浄化率の平均値が第1所定値よ
    りも大きく且つ偏差が第2所定値以下のときに、前記還元剤供給装置に異常があり且つ前記上流側検知手段若しくは下流側検知手段の少なくとも一方に異常があると判定することを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置の故障検出装置。
JP2009121086A 2009-05-19 2009-05-19 排気浄化装置の故障検出装置 Active JP5240065B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009121086A JP5240065B2 (ja) 2009-05-19 2009-05-19 排気浄化装置の故障検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009121086A JP5240065B2 (ja) 2009-05-19 2009-05-19 排気浄化装置の故障検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010270614A JP2010270614A (ja) 2010-12-02
JP5240065B2 true JP5240065B2 (ja) 2013-07-17

Family

ID=43418847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009121086A Active JP5240065B2 (ja) 2009-05-19 2009-05-19 排気浄化装置の故障検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5240065B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5762832B2 (ja) * 2011-06-09 2015-08-12 ボッシュ株式会社 選択還元触媒の劣化診断装置及び排気浄化装置
KR101317410B1 (ko) * 2011-11-22 2013-10-10 서울대학교산학협력단 녹스 발생량 예측 방법
RU2606468C1 (ru) 2012-12-13 2017-01-10 Тойота Дзидося Кабусики Кайся Устройство диагностики неисправностей устройства управления выхлопными газами
GB2518287A (en) * 2014-07-28 2015-03-18 Daimler Ag Method and control assembly for operating an exhaust gas system
JP6330614B2 (ja) 2014-10-17 2018-05-30 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置の故障判定装置
CN115370454B (zh) * 2022-08-12 2024-05-28 湖南道依茨动力有限公司 催化还原异常的诊断方法、装置、存储介质和工程机械

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3979153B2 (ja) * 2002-04-03 2007-09-19 三菱ふそうトラック・バス株式会社 内燃機関のNOx浄化装置
JP4267534B2 (ja) * 2004-07-23 2009-05-27 日野自動車株式会社 排気浄化装置の異常検知方法
JP5182200B2 (ja) * 2009-04-10 2013-04-10 トヨタ自動車株式会社 触媒劣化判定装置及び触媒劣化判定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010270614A (ja) 2010-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4985849B2 (ja) 触媒劣化判定装置及び触媒劣化判定方法
EP3106640B1 (en) Malfunction diagnosis apparatus and malfunction diagnosis method
US9624804B2 (en) Abnormality diagnosis device for a sensor
JP5120464B2 (ja) 排気浄化装置の異常検出装置及び排気浄化装置の異常検出方法
JP5240065B2 (ja) 排気浄化装置の故障検出装置
WO2006046339A1 (ja) 排気浄化装置
JP6238564B2 (ja) 診断装置、排気浄化装置、および診断方法
US8806928B2 (en) Catalyst deterioration detection apparatus and catalyst deterioration detection method for internal combustion engine
KR20110063140A (ko) Lnt촉매의 열화 감지장치 및 방법
WO2012176280A1 (ja) 排気浄化装置の異常検出装置
JP5839118B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置の異常判定システム
JP2011226293A (ja) 排気浄化装置の故障検出装置
EP2284369B1 (en) Diagnosis apparatus for reducing agent supply apparatus
JP5182200B2 (ja) 触媒劣化判定装置及び触媒劣化判定方法
US9594065B2 (en) Apparatus for detecting deterioration of NOx selective reduction catalyst
US9938876B2 (en) Abnormality diagnosis device for exhaust gas purification apparatus in internal combustion engine
JP2012082703A (ja) 選択還元型NOx触媒の劣化検出装置及び方法
US9884292B2 (en) Exhaust gas purification apparatus for an internal combustion engine
JP6631479B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置の異常診断装置
CN103797222A (zh) 内燃机的排气净化装置
JP2010156243A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2010151110A (ja) 内燃機関の触媒劣化判定装置
JP2010133375A (ja) センサの出力補正装置及びセンサの出力補正方法
JP2020060121A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2010133298A (ja) 内燃機関の排気浄化装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130318

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412

Year of fee payment: 3