JP5238147B2 - トール脂肪酸エステル、その製造方法およびその用途 - Google Patents

トール脂肪酸エステル、その製造方法およびその用途 Download PDF

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Description

本発明は、バイオディーゼル燃料等に利用しうるトール脂肪酸エステルとその製造方法に関し、さらに該トール脂肪酸エステルを用いたバイオディーゼル燃料に関する。
近年、地球環境保全に関する意識が高まるなか、特に地球温暖化を防止する対策の実行が求められている。具体的には、1997年に開催された地球温暖化防止京都会議において我国は温室効果の高い二酸化炭素の排出量を1990年実績比で6%削減することを国際公約しており、この目標を達成するために、省エネルギーの一層の推進および新エネルギーの開発利用を促進する法律が成立している。
植物由来のバイオマスは、カーボンニュートラルの考え方を基礎として新エネルギー法により規定されたエネルギー資源であり、植物油脂類から製造される脂肪酸メチルエステルがバイオディーゼル燃料として実用化されつつある。例えば、資源の有効利用を主目的として、脂肪酸グリセリンエステルを主成分とする油脂類とメタノールとを触媒の存在下で反応させて得られる脂肪酸メチルエステルをバイオディーゼル燃料に利用することが検討されている。バイオディーゼル燃料を燃料油とした場合、利点として、炭酸ガス排出削減効果、パティキュレート(PM)・黒煙の減少効果、硫黄酸化物の削減効果などが期待される。
従来から、脂肪酸エステルは、遊離脂肪酸と低級アルコールとの直接エステル化反応により得られることが知られている(非特許文献1参照)。このようなエステル化反応は、生成する水による加水分解が起こるために可逆反応となり、化学平衡を生成系側に移行させるためには、原料として用いるアルコールの量を過剰にすることや、生成水を効率よく反応系外に取り出すことなどの工夫が必要になる。また、遊離脂肪酸と低級アルコールとのエステル化反応には、反応触媒として、一般に酸やアルカリが使用されるが、反応後の分離工程を簡略化するためには、イオン交換樹脂やヘテロポリ酸担持シリカゲルなどの固体酸触媒あるいは酵素(リパーゼ)等も使用されることがある。
しかしながら、遊離脂肪酸と低級アルコールとから脂肪酸エステルを生成する場合、一般的な条件ではエステル化反応を100%完結させることは困難である。例えば、前述したような反応触媒を用い、かつ生成水を反応系外に排出させる操作を行っても、反応を100%完結させるには多大な反応時間を要することになる。さらに、生じたエステルの精製方法として、アルカリ水溶液で水洗することにより未反応の脂肪酸を除去する方法が知られているが、この場合にはアルカリ廃水が発生し、しかもその精製処理には多大な労力がかかるという問題があった。また、反応触媒は反応液中で均一状態となる場合が多く、分離するための煩雑な工程が必要になるという問題もある。これらの問題はいずれも、脂肪酸エステルのコストの高騰を招く要因となる。バイオディーゼル燃料の実用化には、品質確保は勿論のこと、汎用化を目指すには低コストを実現することが必要不可欠である。
ところで、クラフト法パルプ化工程において発生する粗トール油には、木材の油脂がパルプ蒸解工程で加水分解されて生成した脂肪酸や、木材中に遊離酸の形で存在するロジン酸および多種類の中性物質が含まれている。これらトール油成分は連続精留操作によりそれぞれ分離され、ロジン(松脂)およびトール脂肪酸が製造されることとなる。したがって、トール脂肪酸は、天然油脂(植物油脂、動物油脂、魚油など)の加水分解により得られる一般的な脂肪酸に比べて安価であり、バイオディーゼル燃料に用いる脂肪酸エステルの原料として有用であると言える。
しかしながら、クラフト法パルプ化工程では蒸解時に硫化ナトリウムを使用するため、植物成分とイオウが反応して有機性イオウ化合物を生じる。この有機性イオウ化合物は粗トール油の精留によっては完全に分離されず、結果としてトール脂肪酸には、通常、イオウ分が数百ppm程度残留する。このようなイオウ分濃度でイオウ化合物を含んだままバイオディーゼル燃料に供すると、燃焼によって硫黄酸化物(SOX)を発生することになる。したがって、これまで、バイオディーゼル燃料に用いる脂肪酸エステルの原料としてトール脂肪酸を利用することは困難であった。
また、トール脂肪酸は、通常、その組成中にロジン酸を1〜5質量%程度含有している。このロジン酸のカルボン酸基は2級の構造であるので、反応性が低く、トール脂肪酸と低級アルコールとをエステル化する際に大部分が未反応のまま残存し、生成するエステルの酸価を一層高める原因となっている。酸価が高いまま(すなわち、カルボン酸基が多く残留したまま)燃料に供すると、燃焼機器類の腐食など好ましくない現象を引き起こすことになるので、この点でもやはり、トール脂肪酸をバイオディーゼル燃料に用いる脂肪酸エステルの原料とすることには無理があった。なお、トール脂肪酸は、通常、ロジン酸のほかにもステロイド、ジテルペン、トリテルペン、ワックスアルコール、プレノール、ポリフェノール、スチルベンなどの中性物質を1〜10質量%程度含有している。
なお、一般に、油脂や脂肪酸エステルの精製方法として、油脂を白土で精製する方法(非特許文献2参照)、脂肪酸エステルを白土、アルミナ、シリカゲル、活性炭などで吸着精製する方法(特許文献1、2参照)等が知られている。しかしながら、これらの精製方法をトール酸エステルに適用した例はこれまで報告されていない。
特開平6−65591号公報 特開平7−233121号公報 「新版 脂肪酸化学」p161、幸書房(1981) 「新版 脂肪酸化学」p13、幸書房(1981)
本発明の課題は、低酸価でイオウ分が少ないというバイオディーゼル燃料に適した特性を有するとともに安価でもあるトール脂肪酸エステルと、該トール脂肪酸エステルを特別な装置を使用せずに簡単な操作で製造する製造方法と、該トール脂肪酸エステルを用いたバイオディーゼル燃料とを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、比較的安価なトール脂肪酸と低級アルコールとを脂肪酸エステルの原料として用いれば、バイオディーゼル燃料として汎用される可能性を有する程度の低コストを達成できるのではないかと考えた。ただし、トール脂肪酸を原料としたトール脂肪酸エステルは、バイオディーゼル燃料としては品質(具体的には、酸価およびイオウ分)が不充分であったので、コストを高騰させることなくこれを改善する方法を検討した。そして、トール脂肪酸と低級アルコールとのエステル化で得られた反応生成物から未反応のトール脂肪酸やロジン酸、低級アルコールおよび中性物質等からなる不純物(特に酸価を上げるロジン酸およびイオウ分)等をコストをかけずに効率良く取り除くには、トール脂肪酸エステルと前述した不純物等との極性の違いを利用し、これら不純物等を無機系吸着剤に吸着させて分離する方法が、種々ある精製方法の中でも最も有効であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の構成からなる。
(1)トール脂肪酸と低級アルコールとを原料として得られるトール脂肪酸エステルであって、酸価が0.5mgKOH/g未満、イオウ分が50質量ppm以下である、ことを特徴とするトール脂肪酸エステル。
(2)トール脂肪酸と低級アルコールとを原料としエステル化反応によりトール脂肪酸エステル反応液を得、この反応液を無機系吸着剤が充填された吸着カラムに通液させる、ことを特徴とするトール脂肪酸エステルの製造方法。
(3)前記トール脂肪酸エステル反応液を、無機系吸着剤100質量部に対して100質量部以下の割合で、かつ0.01〜1.00mL/cm2・分の溶出速度で通液させる前記(2)記載のトール脂肪酸エステルの製造方法。
(4)トール脂肪酸と低級アルコールとを原料としエステル化反応によりトール脂肪酸エステル反応液を得、この反応液に無機系吸着剤を加えて攪拌する、ことを特徴とするトール脂肪酸エステルの製造方法。
(5)前記トール脂肪酸エステル反応液が無機系吸着剤100質量部に対して100質量部以下となる割合で、無機系吸着剤を加える前記(4)記載のトール脂肪酸エステルの製造方法。
(6)原料とする前記トール油脂肪酸は、1〜5質量%のロジン酸を含むものである前記(2)〜(5)のいずれかに記載のトール脂肪酸エステルの製造方法。
(7)原料とする前記低級アルコールは、炭素数1〜4のアルキルアルコールである前記(2)〜(6)のいずれかに記載のトール脂肪酸エステルの製造方法。
(8)前記無機系吸着剤は、活性炭、ゼオライト、活性アルミナ、活性白土およびシリカゲルからなる群より選ばれる少なくとも1種である前記(2)〜(7)のいずれかに記載のトール脂肪酸エステルの製造方法。
(9)前記(1)記載のトール脂肪酸エステルを含む、ことを特徴とするバイオディーゼル燃料。
本発明によれば、低酸価でイオウ分が少ないというバイオディーゼル燃料に適した特性を有するとともに安価でもあるトール脂肪酸エステルを、特別な装置を使用せずに簡単な操作で製造することができる、という効果がある。また、本発明のバイオディーゼル燃料は、汎用される可能性を有する程度の低コストを達成できるものであり、しかも低酸価でイオウ分が少ないというバイオディーゼル燃料に適した特性を有する。
以下、本発明にかかるトール脂肪酸エステル、トール脂肪酸エステルの製造方法およびバイオディーゼル燃料の一実施形態について詳細に説明する。
本発明のトール脂肪酸エステルは、トール脂肪酸と低級アルコールとを原料として得られるものであり、具体的には、後述する本発明のトール脂肪酸エステルの製造方法によって得ることができる。ただし、本発明のトール脂肪酸エステルは、後述する本発明の製造方法で得られたものに限定されるわけではない。
本発明のトール脂肪酸エステルは、酸価が0.5mgKOH/g未満であり、イオウ分が50質量ppm以下である。イオウ分は、40質量ppm以下であるのが好ましく、10質量ppm以下であるのがより好ましい。酸価が0.5mgKOH/g以上であると、長期間の使用において燃焼機器類の腐食原因となる。他方、イオウ分が50質量ppmを超えると、軽油のJIS規格値を超えることとなる。なお、本発明における酸価およびイオウ分は、実施例で後述する方法により測定されるものである。
本発明におけるトール脂肪酸は、粗トール油を精留に付した際の留分として得られるものである。トール脂肪酸は、通常、酸価(中和価)が180〜195mgKOH/gであり、組成としては、脂肪族カルボン酸(オレイン酸、リノール酸など)を主成分とし、若干のロジン酸および中性成分が含まれる。特に、本発明においては、1〜5質量%のロジン酸を含むトール脂肪酸を原料とするのが好ましい。なぜなら、この場合、通常は酸価が上がるところ、本発明においては前記範囲の低い酸価を維持できる、という効果が有意になるからである。トール脂肪酸は1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。なお、粗トール油に含まれる脂肪酸およびロジン酸を真空蒸留により分離し各々を工業原料に利用する分野はネーバルストアーズと呼ばれる。
本発明における低級アルコールとしては、特に制限はないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の炭素数1〜4のアルキルアルコールが、得られるトール脂肪酸エステルの燃料特性の点で好ましく挙げられる。低級アルコールは1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
特に、低級アルコールの炭素数が1〜3のアルコールは水と広い割合で混合するために反応生成水の分離が困難となり、しかも沸点が低いので反応温度も低くなり、反応速度が不十分となる。炭素数が大きくなると生成水の分離や反応速度の面では有利であるが、それ自体の価格も高くなる。これらの理由により、常圧での回分式反応においてエステル化反応を行う際には低級アルコールの炭素数は4(ブタノール)が好ましい。
本発明において原料として用いるトール脂肪酸と低級アルコールとの使用割合は、特に限定されないが、低級アルコールが過剰となるようにするのが望ましく、具体的には、トール脂肪酸:低級アルコール=1:1〜5(モル比)の範囲が好ましい。低級アルコールの割合が前記範囲よりも低い場合、反応の達成率が不充分となるおそれがあり、一方、低級アルコールの割合が前記範囲よりも高い場合、反応中のアルコール留出量が大きくなり、その結果、アルコールを回収再利用するにしても経済的に不利となり、トール脂肪酸を原料とすることにより低コストを実現できるという本発明の効果が損なわれる傾向がある。
本発明のトール脂肪酸エステルの製造方法においては、トール脂肪酸と低級アルコールとを原料としエステル化反応によりトール脂肪酸エステル反応液を得る。
本発明の製造方法において用いられるトール脂肪酸および低級アルコールについては、前述した通りである。また、トール脂肪酸と低級アルコールの使用割合についても前述した通りである。
前記エステル化反応は、まず、トール脂肪酸と低級アルコールと、必要に応じて溶剤(例えば、トルエン、キシレン等)を所定の割合で混合し、適当な反応触媒を加えて加熱することにより行なう。
エステル化反応で用いられる触媒については、特に制限はなく、例えば、酸およびアルカリ、さらには固体触媒や酵素(リパーゼ)など公知の触媒から適宜選択すればよい。本発明においては、特に、反応活性及び反応後の分離が容易であるなどの点から、エステル化反応を後述する回分式で行なう場合にはパラトルエンスルホン酸が好ましく、エステル化反応を後述する連続式で行なう場合には硫酸化ジルコニアが好ましい。
前記エステル化反応の反応装置の形式としては、回分式(バッチ式)または流通式反応器を用いた連続式が採用できる。エステル化反応を回分式で行なう場合、反応温度は高いほど反応速度が速くなり好ましいが、常圧での回分操作では還流する低級アルコールまたは溶剤の沸点により反応温度が制約される。他方、連続式のエステル化反応については、バイオディーゼル燃料として公知の脂肪酸メチルエステルを製造する際に、通常、加圧下での連続式反応が選択されている。この場合には効率的に生成水を反応系外に排出するために特殊な脱水装置が必要となるので、設備費用負担面では不利となる。しかし、本発明においては、固体触媒を充填した連続式反応器を使用して2段階反応を行うことで、トール脂肪酸エステルの残存酸価を次工程での精製可能な範囲にすることができる。
本発明のトール脂肪酸エステルの製造方法においては、前記エステル化反応で得られたトール脂肪酸エステル反応液に対して、(I)無機系吸着剤が充填された吸着カラムに通液させる処理を施すか、もしくは、(II)無機系吸着剤を加えて攪拌する処理を施す、ものである。この(I)または(II)により、トール脂肪酸エステル反応液に含まれる極性物質(未反応の脂肪酸・樹脂酸、中性成分および反応触媒)を無機系吸着剤に吸着させて除去するのである。(I)、(II)のいずれにしても、トール脂肪酸エステルと極性物質との極性の違いを利用するものであるので、特別な装置を使用せずに、簡単な操作でトール脂肪酸エステルを製造することができる。
前記(I)または(II)を行う際には、あらかじめエステル反応に続いて、蒸留操作などにより残存する低級アルコールを除去させておくことが好ましい。低級アルコールが残存していると、エステル反応液中の極性物質が無機系吸着剤に吸着されることを妨害するからである。
前記無機系吸着剤は、極性物質を吸着することができる無機系吸着剤であれば、特に制限されるものではないが、活性炭、ゼオライト、活性アルミナ、活性白土およびシリカゲルからなる群より選ばれる少なくとも1種であるのが、極性物質に対する吸着性の点で好ましい。これらの中でも、極性物質に対する分離性能および収率の点で、多孔質シリカゲルが特に好ましい。好ましく用いられるシリカゲルの物性は、例えば、細孔径は5〜10nm、細孔容積は0.1〜2.0mL/g、比表面積は300〜600m2/g、粒度は45〜75μmが65〜85%以上、75μm残分が1〜10%以下程度である。このような物性を有する多孔質シリカゲルの具体例として、例えば、和光純薬工業社製の商品名「ワコーゲルC300」等が挙げられる。
前記(I)においては、前記トール脂肪酸エステル反応液を、無機系吸着剤100質量部に対して100質量部以下の割合で、かつ0.01〜1.00mL/cm2・分の溶出速度で通液させることが好ましい。これにより、トール脂肪酸エステル反応液に含まれる極性物質を効率よく無機系吸着剤に吸着させることができる。トール脂肪酸エステル反応液の量が無機系吸着剤100質量部に対して100質量部を超えると、極性物質の全量が無機系吸着剤に吸着されないおそれがある。また、溶出速度が0.01mL/cm2・分よりも遅いと、作業効率が低下し、一方、1.00mL/cm2・分より速いと、極性物質が無機系吸着剤に吸着されにくくなるので好ましくない。
前記(I)においては、必要に応じて、トール脂肪酸エステル反応液に非極性溶剤(例えば、ヘキサン、ヘプタンなどの飽和炭化水素系溶剤)を混合し、混合溶液として通液させることもできる。これにより、極性物質の分離除去を促進するという効果が期待できる。
また、前記(I)においては、無機系吸着剤が充填された吸着カラムにトール脂肪酸エステル反応液を通液させた後、さらに所定量の非極性溶剤(例えば、前述と同様)を通液するのが好ましい。これにより、吸着カラム内に残存しているトール脂肪酸エステルを、吸着カラムから溶出させることができる。通液させる非極性溶剤の量は、残存しているトール脂肪酸エステルを溶出させることができる量であればよく、特に限定されるものではない。
前記(II)を行なう場合、具体的には、反応器に、無機系吸着剤、トール脂肪酸エステル反応液、および必要に応じて非極性溶剤(例えば、前述と同様)を入れて攪拌すればよい。非極性溶剤を加えることにより、極性物質の分離除去を促進するという効果が期待できる。
前記(II)においては、前記トール脂肪酸エステル反応液を、無機系吸着剤100質量部に対して100質量部以下となる割合で、無機系吸着剤を加えることが好ましい。これにより、トール脂肪酸エステル反応液に含まれる極性物質を効率よく無機系吸着剤に吸着させることができる。トール脂肪酸エステル反応液の量が無機系吸着剤100質量部に対して100質量部を超えると、極性物質の全量が無機系吸着剤に吸着されないおそれがある。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例における酸価およびイオウ分の測定方法は、下記の通りである。
<酸価> JIS−K0070に準じ、電位差滴定法にて測定した。
<イオウ分> JIS−K2541−2に準じ、微量電量滴定式酸化法にて測定した。
(実施例1)
攪拌装置、温度計、窒素ガス導入管、リービッヒ冷却器および水抜き管を備えたガラス製4つ口フラスコに、トール脂肪酸(ハリマ化成株式会社製「ハートールFH」;実機のトール油精留プラントより生産されたトール脂肪酸であり、酸価:190mgKOH/g、イオウ分:520質量ppm)300.0gと、ブタノール115.8gと、パラトルエンスルホン酸(試薬特級)1.5gと、キシレン50.0gとを仕込み、キシレン/ブタノール還流下100〜140℃で2時間攪拌し、生成水を水抜き管で排出しつつエステル化反応を行った後、ブタノールおよびキシレンを留去して、トール脂肪酸ブチルエステル反応液380.1gを得た。このトール脂肪酸ブチルエステル反応液の酸価は3.7mgKOH/gであった。
ついで、直径50mmのガラス製の吸着カラムにシリカゲル(和光純薬工業社製「ワコーゲルC300」;細孔径:7nm、細孔容積:0.8mL/g、比表面積:450m2/g、粒度:45〜75μmが75%以上であり、75μm残分が5%以下)300.0gをヘキサン湿式充填法により充填した。この吸着カラムに、上記で得たトール脂肪酸ブチルエステル反応液300.0gを0.25mL/cm2・分の溶出速度で通液して、吸着カラム底部より溶出する溶離液を回収した。さらに、ヘキサン900.0gを前記と同様の溶出速度で通液し、吸着カラム底部より溶出する溶離液を回収して、先に回収した溶離液と混合した。この混合した溶離液からヘキサンを蒸留操作により留去して、トール脂肪酸ブチルエステル282.3gを得た。得られたトール脂肪酸ブチルエステルの酸価は0.4mgKOH/gであり、イオウ分は37質量ppmであった。
(実施例2)
攪拌装置、温度計、窒素ガス導入管、リービッヒ冷却器および水抜き管を備えたガラス製4つ口フラスコに、トール脂肪酸(ハリマ化成株式会社製「ハートールFH」;実機のトール油精留プラントより生産されたトール脂肪酸であり、酸価:190mgKOH/g、イオウ分:520質量ppm)1000.0gと、メタノール541.9gと、パラトルエンスルホン酸5.0gとを仕込み、メタノール還流下65〜70℃で16時間攪拌し、エステル化反応を行った後、メタノールおよび生成水を留去して、トール脂肪酸メチルエステル反応液1050.9gを得た。このトール脂肪酸メチルエステル反応液の酸価は8.4mgKOH/gであった。
ついで、直径50mmのガラス製の吸着カラムにシリカゲル(和光純薬工業社製「ワコーゲルC300」;細孔径:7nm、細孔容積:0.8mL/g、比表面積:450m2/g、粒度:45〜75μmが75%以上であり、75μm残分が5%以下)300.0gをヘキサン湿式充填法により充填した。この吸着カラムに、上記で得たトール脂肪酸メチルエステル反応液100.0gを0.25mL/cm2・分の溶出速度で通液して、吸着カラム底部より溶出する溶離液を回収した。さらに、ヘキサン600.0gを前記と同様の溶出速度で通液し、吸着カラム底部より溶出する溶離液を回収して、先に回収した溶離液と混合した。この混合した溶離液からヘキサンを蒸留操作により留去して、トール脂肪酸メチルエステル90.5gを得た。得られたトール脂肪酸メチルエステルの酸価は0.2mgKOH/gであり、イオウ分は39質量ppmであった。
(実施例3)
内径15mm、長さ250mmのステンレス製円筒管に硫酸化ジルコニア(ペレット状試薬)100.0g充填して流通式反応器とした。この反応器の両端に原料供給および反応液流出用のステンレスチューブ(外径1.58mm、内径1.0mm)を装着し、180℃に設定した恒温油槽に円筒管全体を浸した。他方、トール脂肪酸(ハリマ化成株式会社製「ハートールFA−1」;実機のトール油精留プラントより生産されたトール脂肪酸であり、酸価194mgKOH/g、イオウ分100質量ppm)552.0gとメタノール305.6gとを混合した溶液を調製し、これを定量プランジャーポンプにより1mL/分の流量にて前記流通式反応管へ送液した。送液開始2時間後から流通式反応器より流出する反応液を採取し、この反応液からメタノールおよび反応生成水を留去して、トール脂肪酸メチルエステル445.0gを得た(ここまでを第1段反応とし、ここで得られたトール脂肪酸メチルエステルを「第1段反応後トール脂肪酸メチルエステル」と称す)。この第1段反応後トール脂肪酸メチルエステルの酸価は42.4mgKOH/gであった。
次に、上記で得た第1段反応後トール脂肪酸メチルエステル440.0gとメタノール244.0gとを混合した溶液を調製し、これを前記第1段反応と同様に定量プランジャーポンプにより1mL/分の流量にて前記流通式反応管へ送液した。送液開始2時間後から流通式反応器より流出する反応液を採取し、この反応液からメタノールおよび反応生成水を留去して、トール脂肪酸メチルエステル336.5gを得た(ここで得られたトール脂肪酸メチルエステルを「第2段反応後トール脂肪酸メチルエステル」と称す)。この第2段反応後トール脂肪酸メチルエステルの酸価は24.6mgKOH/gであった。
ついで、直径50mmのガラス製の吸着カラムにシリカゲル(和光純薬工業社製「ワコーゲルC300」;細孔径:7nm、細孔容積:0.8mL/g、比表面積:450m2/g、粒度:45〜75μmが75%以上であり、75μm残分が5%以下)300.0gをヘキサン湿式充填法により充填した。この吸着カラムに、上記で得た第2段反応後トール脂肪酸メチルエステル60.0gを0.125mL/cm2・分の溶出速度で通液して、吸着カラム底部より溶出する溶離液を回収した。さらに、ヘキサン400.0gを前記と同様の溶出速度で通液し、吸着カラム底部より溶出する溶離液を回収して、先に回収した溶離液と混合した。この混合した溶離液からヘキサンを蒸留操作により留去して、トール脂肪酸メチルエステル51.5gを得た。得られたトール脂肪酸メチルエステルの酸価は0.1mgKOH/gであり、イオウ分は9質量ppmであった。
以上の結果から、比較的安価なトール脂肪酸を原料としてエステル化反応を行い、トール脂肪酸エステルとその他不純物との極性の違いを利用すると、特別な装置を使用せずに、吸着カラムを使用するなどの簡単な操作で、高品質のトール脂肪酸エステルが得られることがわかる。
さらに、上記実施例1〜3で得られた高品質のトール脂肪酸エステルをそれぞれバイオディーゼル燃料に用いたところ、軽油の消費に関わる環境負荷を軽減することができた。

Claims (4)

  1. 1〜5質量%のロジン酸を含むトール脂肪酸と低級アルコールとを原料としエステル化反応によりトール脂肪酸エステル反応液を得、この反応液を無機系吸着剤が充填された吸着カラムに通液させて、酸価が0.5mgKOH/g未満であり、イオウ分が50質量ppm以下であるトール脂肪酸エステルを製造する方法であって、
    前記トール脂肪酸エステル反応液を、前記無機系吸着剤100質量部に対して100質量部以下の割合で、かつ0.01〜1.00mL/cm 2 ・分の溶出速度で通液させる、ことを特徴とするトール脂肪酸エステルの製造方法。
  2. 1〜5質量%のロジン酸を含むトール脂肪酸と低級アルコールとを原料としエステル化反応によりトール脂肪酸エステル反応液を得、この反応液に無機系吸着剤を加えて攪拌して、酸価が0.5mgKOH/g未満であり、イオウ分が50質量ppm以下であるトール脂肪酸エステルを製造する方法であって、
    前記無機系吸着剤100質量部に対して、前記トール脂肪酸エステル反応液が100質量部以下となる割合で、前記無機系吸着剤を加える、ことを特徴とするトール脂肪酸エステルの製造方法。
  3. 原料とする前記低級アルコールは、炭素数1〜4のアルキルアルコールである、請求項1または2に記載のトール脂肪酸エステルの製造方法。
  4. 前記無機系吸着剤は、活性炭、ゼオライト、活性アルミナ、活性白土およびシリカゲルからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜のいずれかに記載のトール脂肪酸エステルの製造方法。
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