JP5237846B2 - エンジンの冷却構造 - Google Patents

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Description

本発明は、冷却ファンによって起風する冷却風を利用してエンジンの冷却を行うエンジンの冷却構造に関する。
特許文献1に示すように、汎用エンジンにおいては、クランク軸と一体回転する冷却ファンがブロアハウジングに覆われるように設けられている。そして、冷却ファンによって起風した冷却風が、ブロアハウジングによってクランクケースやシリンダの周囲にあてられて、エンジン全体が冷却されるようにしている。
特開2002−242756号公報
しかしながら、特許文献1に示すような汎用エンジンにおいては、冷却ファンによって起風した冷却風は、クランクケースやシリンダブロックの周囲に均等にあたるわけではなく、冷却風がほとんどあたらない部分がどうしても生じてしまう。特に、シリンダブロックの周囲は、燃焼室における混合気の爆発に起因して高温となるため、十分に冷却風をあてる必要があるが、冷却ファンと反対側に位置する部分には、ほとんど冷却風があたらず、十分な冷却効果を得られないという問題があった。
本発明の目的は、冷却ファンによって起風した冷却風を、効率的にシリンダブロックの周囲にあてることで、高い冷却効果を発揮しうるエンジンの冷却構造を提供することである。
請求項1に記載の発明は、クランクケースに回転自在に支持されたクランク軸の一端側に配設される冷却ファンによって起風した冷却風を、該冷却ファンを覆うブロアハウジングによってシリンダブロックに導くエンジンの冷却構造において、前記クランクケースに取り付けられ前記クランク軸の他端側を支持するベアリングカバーにエアガイドが一体に形成され、該エアガイドは、前記クランク軸の一端側から他端側に向かって前記シリンダブロックの側面に沿って流れる冷却風の流れを屈曲させ、前記シリンダブロックにおける前記冷却ファン側の面と反対側の面に導くことを特徴とする。
請求項1に記載の発明においては、クランク軸の一端側がクランクケースによって支持され、このクランク軸の一端側に冷却ファンが配設される。この冷却ファンは、クランク軸の一端側の突出部位に直接設けてもよいし、所定の連結部材を介して間接的にクランク軸の一端側に設けてもよい。
また、クランク軸の他端側は、ベアリングカバーによって支持されて、このベアリングカバーにはエアガイドが一体に形成されている。このとき、クランク軸の一端側に位置するシリンダブロックの所定の面側に冷却ファンが配設され、クランク軸の他端側、すなわちシリンダブロックにおける冷却ファン側の面と反対側の所定の面(裏面)側にベアリングカバーが配設されることとなる。
そして、冷却ファンの回転によって起風した冷却風は、クランク軸の一端側から他端側に導かれる。シリンダブロックは、この冷却風の流路上に位置しており、冷却風によって熱交換がなされる。ベアリングカバーに形成されたエアガイドは、クランク軸の一端側から他端側へとシリンダブロックと熱交換をしながら吹き抜ける冷却風にあたるように配設されている。また、エアガイドは、エアガイドにあたった冷却風が、シリンダブロックにおける冷却ファン側の面の裏面側に位置する部位に導くように設けられている。なお、エアガイドの形状や配置は、前述以外に特に限定されない。
請求項2に記載の発明は、前記エアガイドが、前記シリンダブロックにおける前記クランク軸の他端側に位置する面に臨む本体部と、前記クランク軸の一端側から他端側に向かって前記シリンダブロックの側面に沿って流れる冷却風を前記本体部に導く導入部から構成されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記エアガイドが、前記本体部に導かれた冷却風を排気する排風部が設けられることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記排風部が、前記シリンダブロックに対してシリンダヘッド側に設けられることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、前記排風部が、マフラに向かって開口することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、前記本体部が、前記ベアリングカバーからシリンダヘッドまで延伸することを特徴とする
請求項1〜に記載の発明によれば、クランク軸の一端側から他端側に向かって前記シリンダブロックの側面に沿って流れる冷却風が、エアガイドによってシリンダブロックにおける冷却ファン側の面と反対側の面に導かれる。したがって、シリンダブロックの周囲に満遍なく冷却風があてられて、冷却効果を高めることができる。
特にエアガイドがベアリングカバーと一体に形成されているので、エアガイドの取り付け作業等が不要となり、しかも一体成型により簡単に製造することができる。
特に請求項2に記載の発明によれば、シリンダブロックの側面を流れる冷却風を、確実にシリンダブロックにおける冷却ファン側の面と反対側の面に導くことができる。
特に請求項3に記載の発明によれば、冷却風を排気する排風部が設けられたので、冷却風がエアガイド内に滞留することがなくなり、一層冷却効果を高めることができる。
特に請求項4に記載の発明によれば、排風部がシリンダヘッド側に設けられているので、冷却風によってシリンダブロックの周囲が満遍なく冷却された後、さらにより高温であるシリンダヘッド側をも冷却することができる。
特に請求項5に記載の発明によれば、シリンダブロックを冷却した冷却風によってマフラをも冷却することができ、エンジン全体の冷却効率を高めることができる。
特に請求項6に記載の発明によれば、エアガイドの本体部がシリンダヘッドまで延伸しているので、ベアリングカバーからシリンダヘッドまで、冷却ファン側の面と反対側の面を確実に冷却することができる。
本発明の第1実施形態に係るエンジン本体の側面図である。 エンジンの内部構造の説明図である。 第1実施形態に係るベアリングカバーの正面図である。 図3のB−B線断面図である。 第1実施形態に係るベアリングカバーの背面図である。 図1の部分拡大図である。 本発明の第2実施形態に係るベアリングカバーの背面図である。 本発明の第3実施形態に係るエンジン本体の側面図である。 第3実施形態に係るベアリングカバーの正面図である。 第3実施形態に係るベアリングカバーの背面図である。 第4実施形態に係るエンジン本体の側面図である。 第4実施形態に係るベアリングカバーの背面図である。 大型発電機の一例を示す図である。
本発明の第1実施形態について図面を用いて説明する。図1は、単気筒4サイクルエンジンの側面図、図2は、図1のII−II線断面図であり、エンジン本体の内部構造を示している。
図2に示すように、エンジン本体1は、クランク軸2が収容されるクランクケース3を備えている。このクランクケース3には、接地面に対して所定角度傾斜させたシリンダブロック4が一体に形成されており、このシリンダブロック4の先端にシリンダヘッド5が取り付けられている。
上記クランクケース3は、クランク軸2の一端2a側(図2中左側)に位置する第1の面3aと、クランク軸2の他端2b側(図2中右側)に位置し、上記第1の面3aに対向する第2の面3bとを有している。そして、クランクケース3の第1の面3aには、クランク軸貫通孔6が形成されており、このクランク軸貫通孔6にベアリング7が固定され、クランク軸2の一端2aを回転自在に支持している。
一方、クランクケース3の第2の面3bは、開口部8を有しており、この開口部8を覆うようにしてベアリングカバー9が装着されている。これにより、クランクケース3内にクランク室10が形成され、その内部に潤滑油が貯留されている。
また、ベアリングカバー9の略中央部には、クランク軸貫通孔9aが形成されており、このクランク軸貫通孔9aに、クランク軸2の他端2bを回転自在に支持するベアリング12が固定されている。このようにして、ベアリング6,12に回転自在に支持されるクランク軸2は、その一端2aを、クランクケース3の第1の面3aよりも外方に突出させ、その他端2bを、ベアリングカバー9よりも外方に突出させている。
そして、クランク軸2を回転駆動するのが、シリンダブロック4のシリンダ(不図示)内に摺動自在に組み込まれたピストン13である。このピストン13には、コネクティングロッド14の小端部がピストンピン(不図示)によって固定されている。また、クランク軸2には、コネクティングロッド14の大端部がクランクピン2cによって固定されている。これにより、ピストン13とクランク軸2とがコネクティングロッド14によって連係され、ピストン13の往復運動がクランク軸2の回転運動に変換される。
ここで、ピストン13は、シリンダブロック4、ピストン13の頂面13a、ヘッドカバー5によって区画される燃焼室15における爆発圧力により往復動する。この爆発圧力は、燃焼室15に吸入される混合気を点火プラグ16で引火することで得られるが、混合気の吸排気機構については周知の技術であるため詳細な説明は省略する。
なお、ヘッドカバー5には、燃焼室15に連通する不図示の排気ポートが設けられており、爆発によって生じた燃焼ガスは、この排気ポートからマフラ17(図1参照)に導かれ、マフラ17で温度と圧力とを低下させた後、大気中に排出されることとなる。
以上説明したように、燃焼室15における爆発圧力によってエンジン本体1が駆動することとなるが、この燃焼室15の爆発により生じるエンジン本体1の温度上昇を低減するのが、冷却ファン18である。
冷却ファン18は、クランク軸2の一端2a側に固定されており、クランクケース3の第1の面3aに対向して配置される。そして、クランク軸2が回転すると、冷却ファン18が一体となって回転し、複数のフィン18aによって冷却風が起風する。この冷却ファン18は、クランクケース3に装着されるブロアハウジング19によって覆われているが、冷却ファン18の回転により、吸気口19aからブロアハウジング19内に外気が取り込まれるようにしている。
なお、ブロアハウジング19には、冷却ファン18に対面する位置に、リコイル装置20が設けられている。このリコイル装置20は、リコイルレバー21を引っ張ることにより、クランク軸2を回転させ、エンジン本体1を始動させるものである。このリコイル装置20を収容するリコイルカバー22にも通風口22aが形成されており、ブロアハウジング19内への外気の取り込みを阻害しないようにしている。
そして、冷却ファン18によって起風した冷却風は、ブロアハウジング19によって、図2中矢印で示すように、クランク軸2の一端2a側から他端2b側、すなわちクランクケース3の第1の面3a側から第2の面3b側に流れる。このとき、主にシリンダブロック4やシリンダヘッド5の側面を冷却する。そして、冷却風は、通常、クランクケース3の第2の面3b側に到達したところで拡散してしまうため、シリンダブロック4における冷却ファン18側と反対側の面には冷却風がほとんどあたらない。そのため、シリンダブロック4やシリンダヘッド5における冷却ファン18側と反対側の面の冷却効率が極めて低くなってしまう。そこで、冷却ファン18とは反対側に位置する部位を冷却すべく、本実施形態においては、ベアリングカバー9を次のように構成している。
図3はベアリングカバー9の正面図、図4は図3におけるB−B線断面図、図5はベアリングカバー9の背面図である。
ベアリングカバー9の周縁には、クランクケース3の第2の面3bに当接する取付面23が形成されており、この取付面23に所定の間隔でボルト孔24が形成されている。クランクケース3の第2の面3bには、ベアリングカバー9のボルト孔24に対応する不図示のボルト固定部が形成されており、ボルトをボルト孔24に挿通させてボルト固定部に固定することにより、クランクケース3にベアリングカバー9が装着される。これにより、ベアリングカバー9の密封面25によって、クランクケース3の開口部8が密封されることとなる。なお、クランクケース3の第2の面3bと、ベアリングカバー9の取付面23との間には、不図示のガスケットが介在される。
また、ベアリングカバー9の密封面25の略中央部には、クランク軸2の端部2bを貫通させるクランク軸貫通孔9aが形成されている。このクランク軸貫通孔9aは、図4に示すように、ベアリング固定部26と、このベアリング固定部26よりも僅かに小径に形成されたシール固定部27とによって構成されており、これら両固定部26,27の間には段部28が形成されている。ベアリング固定部26には、クランク軸2の端部2bを支持するベアリング12が圧入固定され、シール固定部27には、クランク室10からの潤滑油の漏れを防ぐシール29が固定される(図2参照)。
また、ベアリングカバー9には、ベアリング12およびベアリング固定部26を介して、クランク軸2を回転駆動する爆発圧力が作用する。そこで、この爆発圧力による負荷に耐えうるように、ベアリングカバー9のほぼ全周や、クランク軸貫通孔9aの周囲、さらには密封面25に複数の補強リブ壁30が設けられている。
そして、ベアリングカバー9には、シリンダブロック4およびシリンダヘッド5における冷却ファン18とは反対側に位置する部位の冷却効率を高めるためのエアガイド31が設けられている。
このエアガイド31は、ベアリングカバー9をクランクケース3に装着したとき、図1に示すように、シリンダブロック4のシリンダの軸線方向に沿って、シリンダヘッド5側へ延伸するように設けられている。このとき、エアガイド31は、シリンダブロック4の周囲近傍であって、クランクケース3の第2の面3b側(冷却ファン18とは反対側)に位置している。
より詳細には、図6に示すように、エアガイド31は、本体部31aと導入部31bとからなり、これら本体部31aおよび導入部31bが一体的に連続して形成されている。本体部31aは、シリンダブロック4におけるクランクケース3の第2の面3b側(冷却ファン18とは反対側)に位置する面に臨んで位置している。このとき、本体部31aの先端は、シリンダブロック4とシリンダヘッド5との連結面xよりもシリンダヘッド5側へ突出している。つまり、本体部31aは、その先端がシリンダヘッド5の外周に臨む位置まで延伸している。また、本体部31aは、シリンダブロック4およびシリンダヘッド5の外周面(冷却ファン18とは反対側の面)との間に冷却風通路41aを形成している。
また、エアガイド31の導入部31bは、図示の装着状態において、本体部31aからシリンダブロック4の側面(図6においては上方側面)に沿って、クランクケース3の第1の面3a側(冷却ファン18側)に向かって延伸している。これにより、導入部31bは、シリンダブロック4の周囲に形成される空間yに露出することになる。また、導入部31bは、シリンダブロック4の側面との間に冷却風通路41bを形成している。また、冷却風通路41bは、その屈曲方向に延伸する冷却風通路41aと連通している。
そして、冷却ファン18によって起風された冷却風は、クランク軸2の一端2a側から他端2b側、すなわちクランクケース3の第1の面3a側から第2の面3b側に向かって、シリンダブロック4の側面に沿って流れる。このとき、冷却風は、空間yを通過すると、導入部31bによって、冷却風通路41bに導入される。そして、この導入された冷却風は、本体部31aによって、その流れが屈曲され、冷却風通路41aを流れる。これにより、冷却風は、シリンダブロック4およびシリンダヘッド5のクランクケース3の第2の面3b側に位置する面(冷却ファン18とは反対側の面)を冷却することになる。
導入部31bには、シリンダヘッド5側に位置する先端部に切り欠き32が形成されている。これは、連結面xよりもシリンダヘッド5側において、導入部31bが、シリンダヘッド5の側面(図6においては上方側面)を覆う範囲を可能な限り少なくするためである。言い換えれば、シリンダヘッド5の周囲を冷却した冷却風は、導入部31bによって冷却風通路41bに導入され難くなり、そのままクランクケース3の第2の面3b側に流れ、拡散するようにしている。このように、シリンダヘッド5の側面を冷却した冷却風を本体部31aに導かない措置を講じたのは、燃焼室15が形成されているシリンダヘッド5がシリンダブロック4以上に高温であるためである。すなわち、シリンダヘッド5の側面を冷却した冷却風は、シリンダブロック4の側面を冷却した冷却風よりも高温であるため、その冷却風をエンジン本体1の冷却に利用すると、エンジン本体1の冷却効率を低下させることになるからである。そこで、シリンダヘッド5の側面を通過して高温になった冷却風をそのまま拡散させるべく導入部31bの先端に切り欠き32を形成したのである。
以上のように、第1実施形態のエンジンの冷却構造によれば、冷却ファン18によって起風した冷却風により、シリンダブロック4とシリンダヘッド5における冷却ファン18とは反対側の面側を広く冷却することができる。しかも、エアガイド31の導入部31bは、シリンダヘッド5の周囲を通過する冷却風をそのまま拡散させ、シリンダブロック4の周囲を通過する冷却風のみを第2の面3b側に導くので、高い冷却効率を実現することができる。
また、エアガイド31は、ベアリングカバー9に一体成形するだけなので、ボルト等の取り付けが不要であり、またボルト等の部品点数が減るため、簡易かつ低コストで設けることができる。
次に、本発明の第2実施形態について図7を用いて説明する。なお、この第2実施形態のエンジンの冷却構造は、エアガイドにガイド壁が設けられた点のみ上記第1実施形態と異なり、その他の構成は上記第1実施形態と全て同じである。したがって、第1実施形態と同一の構成については、上記と同一の符号を付して説明するとともに、ここでは、第1実施形態と異なる点について説明する。
図7は、ベアリングカバー9の背面図であるが、この図に示すように、エアガイド31のシリンダブロック4に臨む面には、ガイド壁33a〜33cを立設させている。このガイド壁33a〜33cは、導入部31bから本体部31aにわたって設けられており、導入部31bにあたった冷却風は、各ガイド壁33a〜33cに沿って流れることとなる。
これにより、シリンダブロック4における冷却ファン18側の面と反対側の面に、冷却風を均等にあてることが可能となる。また、図7に示すように、ガイド壁33aは本体部31aの先端方向に大きく傾斜しているため、導入部31bより導入された冷却風を、本体部31aの先端側へ積極的に導くようにしている。したがって、空間yを通り、冷却風通路40bに導入された冷却風は、シリンダヘッド5における冷却ファン18側の面と反対側の面に臨む冷却風通路41aを流れるため、燃焼室15により高温となったシリンダヘッド5を確実に冷却することができる。
つまり、クランクケース3の第1の面3a側から第2の面3b側へ抜ける冷却風のうち、シリンダヘッド5の周囲を冷却した冷却風をそのまま拡散させながらも、シリンダブロック4の側面を冷却した冷却風によって、シリンダヘッド5における冷却ファン18側の面と反対側の面を広く均等に冷却することができる。
次に、本発明の第3実施形態について図8〜図10を用いて説明する。なお、この第3実施形態のエンジンの冷却構造は、エアガイドの構成のみ上記第1実施形態と異なり、その他の構成は上記第1実施形態と全て同じである。したがって、第1実施形態と同一の構成については、上記と同一の符号を付して説明するとともに、ここでは、第1実施形態と異なる点について説明する。
図8は単気筒4サイクルエンジンの側面図、図9はベアリングカバーの正面図、図10はベアリングカバーの背面図である。
図8〜図10に示すように、ベアリングカバー9には、エアガイド34が一体成形されている。このエアガイド34は、上記と同様に、本体部34aと導入部34bとを備えている。
本体部34aは、シリンダブロック4およびシリンダヘッド5の外周面(冷却ファン18とは反対側の面)との間に冷却風通路44aを形成している。一方、導入部34bは、シリンダブロック4の側面との間に冷却風通路44bを形成している。また、冷却風通路44bは、その屈曲方向に延伸する冷却風通路44aと連通している。
本体部34aは、その幅が上記第1実施形態におけるエアガイド31の本体部31aの幅よりも広く形成されている。これにより、冷却風通路44aは、シリンダブロック4の下方側面に露出している。その結果、冷却ファン18により起風され、シリンダブロック4の下方側面に沿って、クランク軸2の一端2a側から他端2b側に向かって流れる冷却風を冷却風通路44aに導入されることになる。したがって、第1実施形態と比較し、シリンダブロック4とシリンダヘッド5における冷却ファン18とは反対側の面側を冷却する冷却風の風量が多いため、エンジン本体1の冷却効率をさらに高めることができる。
なお、シリンダブロック4の下方側面に沿って、クランクケース3の第1の面3a側(冷却ファン18側)に向かって延伸する第2導入部(不図示)を、本体部34aに一体的に成形してもよい。このとき、シリンダブロック4の下方側面との間に形成される冷却風通路(不図示)は、その屈曲方向に延伸する冷却風通路44aと連通することになる。これにより、シリンダブロック4とシリンダヘッド5における冷却ファン18とは反対側の面側を冷却する冷却風の風量をさらに増やすことができる。
また、図10に示すように、エアガイド34の周縁には、クランクケース3への装着状態において、シリンダブロック4側に起立する起立壁35が形成されている。なお、導入部34bは、第1実施形態と同様に切り欠き36が形成されているが、切り欠き36の周縁には起立壁35が形成されていない。
上記の構成からなるエアガイド34によれば、シリンダブロック4の側面に沿って流れる冷却風を、上記第1、2実施形態と比較し、より多くシリンダブロック4およびシリンダヘッド5の冷却ファン18側の面と反対側の面に導くことができる。すなわち、図8の矢印に示すように、シリンダブロック4の上方側面に沿って流れる冷却風は、導入部34bと本体部34aによりシリンダブロック4とシリンダヘッド5における冷却ファン18側の面と反対側の面に導かれる。これに加えて、シリンダブロック4の下方側面に沿って流れる冷却風は、本体部34aによりシリンダブロック4とシリンダヘッド5における冷却ファン18側の面と反対側の面に導かれる。そして、シリンダブロック4の上方側面側から導かれた冷却風の流れと、シリンダブロック4の下方側面側から導かれた冷却風の流れとが、冷却風通路44aで衝突する。このとき、冷却風は、起立壁35が形成されてない切り欠き36により形成される排風部37から外部に排出される。また、この排風部37は、シリンダヘッド5の上方側に位置するマフラ17に向かって形成されているため、シリンダブロック4とシリンダヘッド5を冷却した冷却風は、マフラ17に向かって放出される。したがって、冷却ファン18により起風した冷却風は、シリンダブロック4およびシリンダヘッド5における冷却ファン18側の面と反対側の面まで冷却した後、マフラ17を冷却して大気中に拡散することとなる。
この第3実施形態のエンジンの冷却構造によれば、冷却ファン18によって起風した冷却風を、より多くシリンダブロック4とシリンダヘッド5における冷却ファン18側の面と反対側の面に導くことができるので、シリンダブロック4およびシリンダヘッド5に対する冷却効率が一層高くなる。しかも、シリンダブロック4およびシリンダヘッド5の周囲を冷却した冷却風を、マフラ17に向かって放出させるので、シリンダブロック4およびシリンダヘッド5の冷却のみならず、マフラ17をも冷却して、エンジン本体1全体の冷却効率を高めることができる。
次に、本発明の第4実施形態について図11、図12を用いて説明する。なお、この第4実施形態のエンジンの冷却構造は、エアガイドの構成のみ上記第1実施形態と異なり、その他の構成は上記第1実施形態と全て同じである。したがって、第1実施形態と同一の構成については、上記と同一の符号を付して説明するとともに、ここでは、第1実施形態と異なる点について説明する。
図11は単気筒4サイクルエンジンの側面図、図12はベアリングカバーの背面図である。
図11、図12に示すように、ベアリングカバー9には、エアガイド38が一体成形されている。このエアガイド38は、上記と同様に、本体部38aと導入部38bとを備えている。本体部38aは、シリンダブロック4およびシリンダヘッド5の外周面(冷却ファン18とは反対側の面)との間に冷却風通路48aを形成している。一方、導入部38bは、シリンダブロック4の側面との間に冷却風通路48bを形成している。また、冷却風通路48bは、その屈曲方向に延伸する冷却風通路48aと連通している。また、これら本体部38aおよび導入部38bの周縁には、起立壁39がシリンダブロック4側に向かって立設している。さらに、本体部38aの先端側には、貫通孔からなる排風部40が形成されている。
上記の構成からなるエアガイド38は、第1実施形態と同様に、シリンダブロック4の側面に沿って流れる冷却風が、導入部38bによって、冷却風通路48bに導入される。そして、この導入された冷却風は、本体部38aによって、その流れが屈曲され、冷却風通路48aを流れる。これにより、冷却風は、シリンダブロック4およびシリンダヘッド5のクランクケース3の第2の面3b側に位置する面(冷却ファン18とは反対側の面)を冷却することになる。本体部38aおよび導入部38bの周縁(排風部40の周縁は除く)には、起立壁39が連続して形成されているため、シリンダブロック4およびシリンダヘッド5における冷却ファン18側の面と反対側の面を冷却した冷却風は、その多くが排風部40から排気される。
このように、排風部40を設けることによって、シリンダブロック4を冷却した後の冷却風の排気方向を適宜決定することが可能である。上記第3実施形態においては、排風部37をマフラ17に向かって開口させることにより、さらにマフラ17を冷却することとしたが、この第4実施形態においては、エンジン本体1に並んで配置される部材を冷却することができる。
図13は、クランク軸に発電体が設けられた大型発電機の一例を示す図であるが、エンジン本体1には、その用途に応じてさまざまな部材が並列に設けられる。第4実施形態のエンジン本体1をこのような大型発電機に用いた場合には、排風部40から排気される冷却風を、エンジン本体1に並列に設置された発電体やマフラにあてることができる。いずれにしても、第4実施形態のように排風部40をエアガイド38に形成することにより、シリンダブロック4を冷却した後の冷却風を有効に活用して、エンジン本体1に並列に設置される部材を冷却することが可能となる。
2 クランク軸
2a クランク軸の一端
2b クランク軸の他端
3 クランクケース
3a クランクケースの第1の面
3b クランクケースの第2の面
4 シリンダブロック
5 シリンダヘッド
9 ベアリングカバー
17 マフラ
18 冷却ファン
19 ブロアハウジング
31,34,38 エアガイド
31a,34a,38a 本体部
31b,34b,38b 導入部
37,40 排風部

Claims (6)

  1. クランクケースに回転自在に支持されたクランク軸の一端側に配設される冷却ファンによって起風した冷却風を、該冷却ファンを覆うブロアハウジングによってシリンダブロックに導くエンジンの冷却構造において、
    前記クランクケースに取り付けられ前記クランク軸の他端側を支持するベアリングカバーにエアガイドが一体に形成され、
    該エアガイドは、前記クランク軸の一端側から他端側に向かって前記シリンダブロックの側面に沿って流れる冷却風の流れを屈曲させ、前記シリンダブロックにおける前記冷却ファン側の面と反対側の面に導くことを特徴とするエンジンの冷却構造。
  2. 前記エアガイドは、前記シリンダブロックにおける前記クランク軸の他端側に位置する面に臨む本体部と、前記クランク軸の一端側から他端側に向かって前記シリンダブロックの側面に沿って流れる冷却風を前記本体部に導く導入部から構成されることを特徴とする請求項1記載のエンジンの冷却構造。
  3. 前記エアガイドは、前記本体部に導かれた冷却風を排気する排風部が設けられることを特徴とする請求項2記載のエンジンの冷却構造。
  4. 前記排風部は、前記シリンダブロックに対してシリンダヘッド側に設けられることを特徴とする請求項3記載のエンジンの冷却構造。
  5. 前記排風部は、マフラに向かって開口することを特徴とする請求項3または4記載のエンジンの冷却構造。
  6. 前記本体部は、前記ベアリングカバーからシリンダヘッドまで延伸することを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のエンジンの冷却構造。
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