JP5236850B2 - 新規な細菌株、これを調製する方法、およびl−リジン産生のための発酵プロセスにおけるそれらの使用 - Google Patents

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Description

(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、微生物学および微生物遺伝学の分野に関する。より詳細には、本発明は、アミノ酸の発酵産生のために有用な、新規の細菌株、方法およびプロセスに関する。
(関連技術)
Corynebacteriaは、アミノ酸の発酵産生のために有用であるという認識(S.Kinoshitaら、Proceedings of the International Symposium on Enzyme Chemistry 2:464〜468(1957))に従って、L−リジンの工業的生産は、経済的に重要な産業プロセスになった。この必須アミノ酸の商業的生産は、主に、グラム陽性のCorynebacterium glutamicum、Brevibacterium flavum、およびBrevibacterium lactofermentumを利用して行われる(Kleemann,A.ら、「Amino Acids」、ULLMANN’S ENCYCLOPEDIA OF INDUSTRIAL CHEMISTRY、第A2巻、57〜97頁、Weinham:VCH−Verlagsgesellschaft(1985))。これらの生物は、現在、年間に生成されるL−リジンの約250,000トンを占める。
L−リジンの商業的生産の効率は、より多量のL−リジンを産生する変異細菌株の単離によって増大され得る。アミノ酸産生のための微生物プロセスにおいて用いられる微生物は、4つのクラス:野生型株、栄養要求性変異体、調節性変異体、および栄養要求性調節性変異体に分けられる(K.Nakayamaら、Nutritional Improvement of Food and Feed Proteins、M.Friedman編、(1978)、649〜661頁)。Corynebacteriumの変異体および関連の生物は、直接発酵によって、安価な炭素源(例えば、糖蜜、酢酸およびエタノール)からのアミノ酸の安価な生成を可能にする。さらに、発酵によって産生されるアミノ酸の立体特異性(L異性体)により、このプロセスは合成プロセスと比較して有利になる。
発酵プロセスによるL−リジンの生成の経済的な重要性を考えると、リジン合成のための生化学的経路は、表向きは生成されるL−リジンの総量を増加しそして生産コストを減少する目的のたあに、集中的に研究されている(最近、Sahmら、Ann.N.Y.Acad.Sci.782:25〜39(1996)により再検討された)。リジン経路に入ることは、L−アスパルテートで始まり(図1を参照のこと)、このL−アスパルテート自体は、オキサロ酢酸のアミノ基転移によって生成される。C.glutamicumの特別な特徴は、リジン中間体のピペリジン2,6−ジカルボキシレートをジアミノピメレートに、2つの異なる経路(すなわち、スクシニル化中間体に関与する反応によって、またはジアミノピメレートデヒドロゲナーゼの単一の反応によって)によって変換するその能力である。全体として、この経路への炭素フラックスは、以下の2点において調節される:第1に、L−スレオニンおよびL−リジンの両方のレベルによるアスパラギン酸キナーゼのフィードバック阻害によって;そして第2に、ジヒドロジピコリン酸シンターゼのレベルの制御によって。従って、L−リジンの増加した生成は、これら2つの酵素の活性を調節解除および増加することによって、Corynebacteriaにおいて得られ得る。
L−リジン合成に至る生化学的経路に加えて、最近の証拠によって、細胞から培地へのL−リジンの輸送は、C.glutamicumのリジン過剰産生株の開発において考慮されるべき別の因子であることが示された。Kraemerらによる研究により、漏出性膜の結果として、細胞からのリジンの受動輸送は、リジン流出の唯一の説明ではないことが示され;それらのデータは、以下の特性を有する特定のキャリアを示唆する:(1)輸送体はリジンについてかなり高いKm値(20mM)を有する;(2)輸送体はOH-共輸送系である(取込み系は、H+対向輸送系である);そして(3)輸送体は、正に荷電しており、そして膜電位は分泌を刺激する(S.BroeerおよびR.Kraemer、Eur.J.Biochem.202:137〜143(1991))。
栄養要求特性または耐性特性について単離された様々な株を利用するいくつかの発酵プロセスは、L−リジンの産生の分野で公知であり:米国特許第2,979,439号は、ホモセリン(またはメチオニンおよびスレオニン)を必要とする変異体を開示し;米国特許第3,700,557号は、スレオニン、メチオニン、アルギニン、ヒスチジン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、シスチンまたはシステインについての栄養的要件を有する変異体を開示し;米国特許第3,707,441号は、リジンアナログに対する耐性を有する変異体を開示し;米国特許第3,687,810号は、L−リジンを産生する能力、およびバシトラシン、ペニシリンGまたはポリミキシンに対する耐性の両方を有する変異体を開示し;米国特許第3,708,395号は、ホモセリン、スレオニン、スレオニンおよびメチオニン、ロイシン、イソロイシン、またはそれらの混合物についての栄養的要件、ならびにリジン、スレオニン、イソロイシンまたはそれらのアナログに対する耐性を有する変異体を開示し;米国特許第3,825,472号は、リジンアナログに対する耐性を有する変異体を開示し;米国特許第4,169,763号は、L−リジンを産生し、そして少なくとも1つのアスパラギン酸アナログおよびサルファ剤に対して耐性であるCorynebacteriumの変異体株を開示し;米国特許第5,846,790号は、いずれのビオチン作用抑制剤の非存在下でも、L−グルタミン酸およびL−リジンを産生し得る変異体株を開示し;そして米国特許第5,650,304号は、4−N−(D−アラニル)−2,4−ジアミノ−2,4−ジデオキシ−L−アラビノース−2,4−ジデオキシ−L−アラビノース、またはそれらの誘導体に対して耐性であるL−リジンの産生のためのCorynebacteriumまたはBrevibacterium属に属する株を開示する。
CorynebacteriaにおけるL−リジンの発酵産生の領域のより最近の開発は、リジン産生を増加する分子生物学的技術の使用を包含する。以下の例は、当該分野の例示として提供される:米国特許出願番号第4,560,654号および同第5,236,831号は、S−(2−アミノエチル)−システインに対して感受性である宿主CorynebacteriumまたはBrevibacterium微生物を組換えDNA分子で形質転換することによって得られる、L−リジン産生変異体株(ここで、S−(2−アミノエチル)−システインに対する耐性およびリジン産生能力を与えるDNAフラグメントは、ベクターDNAに挿入される)を開示し;米国特許出願番号5,766,925号は、アスパルトキナーゼについてコードし、Coryneform細菌由来であり、L−リジンおよびL−スレオニンにより除感作されるフィードバック阻害を有する遺伝子を、漏出型ホモセリンデヒドロゲナーゼを有するCoryneform細菌の染色体DNA、またはホモセリンデヒドロゲナーゼ遺伝子を欠損するCoryneform細菌の染色体DNAに組み込むことによって産生される変異体株を開示する。
細菌変異体株を利用して設計される多くのプロセスは、他の栄養素を補充することによって細菌増殖を弱め、それ故、アミノ酸産生の収量を高めるように設計される。通常、グルコースのような基質由来のアミノ酸の収率%を改良するように設計された変異体はまた、それらの野生型株のような活発な増殖能力を失う。アミノ酸収率の全体的な減少となることに加えて、これらの変異体はまた、それらの増殖を支持するためにより多くの栄養素を必要とし、これは製造コストを有意に増加し得る。
従って、当該分野において、低コストの製造で特定のアミノ酸の収率を最大にし得る新規のアミノ酸産生細菌株の開発の継続的な必要性が存在する。これらの問題の観点から、代替の方法は、生産力を増大し、そして成分のコストを減少するために用いられる特別な変異体および培地を含む。
(発明の要旨)
本発明は一般的に、より高い収量のアミノ酸が産生されることを可能にする、改善されたラフィネート耐性および改善された増殖特性を有する新規の微生物を提供する。
本発明の第1の目的は、アミノ酸を産生する能力が増した微生物の産生のための新規の方法を提供することである。本発明の第1の実施形態では、アミノ酸を産生する親細菌株の変異誘発、その後の本発明の改善されたラフィネート耐性株についての選択による新規の株の産生のための方法が提供される。本発明のより特定の実施形態では、この方法は、アミノ酸を産生する親細菌株(例えば、CorynebacteriumおよびBrevibacterium)に関する。特に好適な実施形態は、L−リジンを産生するBrevibacteriumである、改善されたラフィネート耐性のアミノ酸産生細菌株の産生のための方法に関する。
本発明の別の目的は、改善されたラフィネート耐性、改善された増殖特徴を有し、そしてより多量のアミノ酸を産生する、新規の細菌株に関する。第1の実施形態では、本発明の細菌株は、プロセスによって産生され、ここで、親細菌株は変異誘発に供され、そして変異体子孫細菌は、改善されたラフィネート耐性、改善された増殖特徴および改善されたアミノ酸産生について選択される。より特定の実施形態は、改善されたラフィネート耐性、改善された増殖特徴および改善されたアミノ酸産生を有する、新規のCorynebacterium微生物または新規のBrevibacterium微生物に関する。本発明の特に好適な実施形態は、多量のL−リジンを産生するBrevibacteriumに関する。最も好適な実施形態は、ADM L63.148株(NRRL B−30059)、ADM L64.132株(NRRL B−30060)、ADM L69.53株(NRRL B−30061)、ADM L69.74株(NRRL B−30062)およびADM L69.100株(NRRL B−30063)またはそれらの変異体に関する。
本発明の第3の目的は、アミノ酸の産生のためのプロセスを提供することであり、このプロセスは、(a)細菌をラフィネート含有培地中で培養する工程、および(b)アミノ酸を培養培地から回収する工程を包含する。好ましい実施形態では、工程(a)の培養された細菌は、アミノ酸を産生する親細菌株が変異誘発に供され、そして子孫が、改善されたラフィネート耐性、改善された増殖特徴およびアミノ酸の改善された産生について選択される方法によって得られる。好適な実施形態は、CorynebacteriumまたはBrevibacteriumを利用したアミノ酸の産生のためのプロセスに関する。アミノ酸の産生のためのプロセスについての本発明の特に好適な実施形態は、L−リジンを産生するBrevibacteriumを利用する。
上記の一般的記載および以下の詳細な説明の両方が、単なる例示および説明であって、請求された発明のさらなる説明を提供することを意図していることが理解されるべきである。
(好適な実施形態の詳細な説明)
(1.定義)
明細書および特許請求の範囲(このような用語が与えられる範囲を含む)の明確かつ一貫した理解を提供するために、以下の定義が提供される。
高収量誘導体:本明細書中で使用される場合、この用語は、デキストロースから、その株を誘導した親株と比較して高収量の特定のアミノ酸を産生する微生物株をいう。
変異:本明細書中で使用される場合、この用語は、目的のヌクレオチド配列における単一塩基対の変化、挿入または欠失をいう。
オペロン:本明細書中で使用される場合、この用語は、DNA中の構造遺伝子および調節エレメントを含めて、細菌遺伝子発現および調節の単位をいう。
親株:本明細書中で使用される場合、この用語は、何らかの形態の変異誘発に供されて、本発明の微生物を生じた微生物株をいう。
表現型:本明細書中で使用される場合、この用語は、微生物の遺伝的構成に依存して観察可能な物理的特徴をいう。
ラフィネート:本明細書中で使用される場合、この用語は、リジン回収のためのイオン交換操作からの廃流(wastestream)産物をいう。ラフィネートは、多量の硫酸アンモニア、L−リジン、他のアミノ酸、塩および炭水化物(例えば、イソマルトース)を含む。熱処理を用いたラフィネート含有培地の滅菌は、培養物の増殖阻害を引き起こす、アミノ酸誘導体および他の代謝アンタゴニストを産生する。
熱で滅菌されたラフィネート含有培地を用いて、その中に含まれる、培養物の増殖を阻害するアミノ酸誘導体に耐性である;その中に含まれる、培養物の増殖を阻害する代謝インヒビターに耐性である、ならびに/またはその中に含まれる、培養物の増殖を阻害するリジンおよび/もしくはリジンの前駆体の分解産物に耐性である、微生物(例えば、BrevibacteriumまたはCorynebacterium)を選択し得る
相対的増殖:本明細書中で使用される場合、この用語は、親株の増殖を、子孫の株の増殖と、規定された時間の期間にわたって、そして規定された培地を用いて直接比較することによって増殖の評価を提供する測定値をいう。
変異誘発:本明細書中で使用される場合、この用語は、DNA中に変異が産生されるプロセスをいう。「ランダム」変異誘発を用いると、正確な変異部位は予測可能ではなく、微生物の染色体のどこにでも生じ、そしてこの変異は、因子(例えば、放射線または化学的処理)によって引き起こされる物理的損傷の結果として生じる。
(2.親細菌株の変異誘発)
本発明は、多量のアミノ酸を産生し、そしてラフィネートに対する改善された耐性を有する微生物の産生のための方法を提供する。研究経過を通して、増殖およびアミノ酸生合成に必要とされる硫酸アンモニアが、ラフィネート(リジン回収のイオン交換操作からの廃流産物)で置換され得ることが今や見出された。ラフィネートは、多くの硫酸アンモニア、L−リジン、他のアミノ酸、塩および炭水化物(例えば、イソマルトース)を含む。しかし、培地を滅菌するための熱処理の間に、このラフィネート培地は、培養物の増殖阻害を引き起こす、多くのアミノ酸誘導体および他の代謝アンタゴニストを産生する。この問題を克服するために、培地中の高レベルのラフィネートに耐え得、そしてそれらのアミノ酸産生を増大させ得る株を選択するために方法が設計された。
本発明の細菌株は好ましくは、親細菌株の変異誘発、続いて改善されたラフィネート耐性表現型の選択によって作製される。親微生物は、アミノ酸の発酵産生に有用であることが当該分野で公知の任意の生物から選択され得る;好適な親微生物は、アミノ酸を産生するCorynebacteriumおよびBrevibacteriumであり、そして特に最も好適な生物は、L−リジンを産生するCorynebacteriumおよびBrevibacteriumである。
第1の実施形態では、本発明は、改善されたラフィネート耐性の、アミノ酸産生細菌株の産生のための方法を提供し、この方法は、以下を包含する:
(a)親細菌株Aを変異誘発に供する工程;
(b)上記変異誘発された親株Aを、硫酸アンモニア含有量に基づいて少なくとも約1%のラフィネートを含む培地と接触させる工程;
(c)ラフィネート耐性細菌株Bを選択する工程;および
(d)上記ラフィネート耐性細菌株BのL−リジン産生を決定する工程。
親株は、放射線および化学的手順を含むがこれらに限定されない、当該分野で公知の任意のランダム変異誘発技術を用いて変異誘発され得る。特に好適なのはランダム化学的変異誘発であり、そして最も好適なのは、適切な薬剤(例えば、N−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(NTG))を用いた変異誘発である。
新規の細菌株の変異誘発および選択についての一般的方法は、当該分野で周知であり、そして例えば、以下に記載される:J.H.Miller,Experiments in Molecular Genetics,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New York(1972);J.H.Miller,A Short Course in Bacterial Genetics,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New York(1992);M.SingerおよびP.Berg,Genes & Genomes,University Science Books,Mill Valley,California(1991);J.Sambrook,E.F.FritschおよびT.Maniatis,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第2版,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New York(1989);P.B.Kaufmanら,Handbook of Molecular and Cellular Methods in Biology and Medicine,CRC Press,Boca Raton,Florida(1995);Methods in Plant Molecular Biology and Biotechnology,B.R.GlickおよびJ.E.Thompson編,CRC Press,Boca Raton,Florida(1993);ならびにP.F.Smith−Keary,Molecular Genetics of Escherichia coli,The Guilford Press,New York,NY(1989)。
本発明の株は、改善されたラフィネート耐性表現型を有し、この表現型は、用いられた選択培地中の硫酸アンモニウム含有量によって測定した場合のラフィネートの濃度によって決定される。第1の実施形態では、表現型選択は、少なくとも約1%のラフィネートを含有する培地中で行われ得る。最も好ましい実施形態では、本発明の微生物は、約5%のラフィネートを含有する培地中で選択される。他の例としては、改善されたラフィネート耐性株の選択において使用するための、少なくとも約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%および約8%のラフィネートを含有する培地が挙げられる。
本発明は一般的に、より高い収量のアミノ酸が産生されるのを可能にする、改善されたラフィネート耐性および改善された増殖特性を有する新規の微生物を提供する。本発明の方法、プロセスまたは微生物の重要な要因または特性は、ラフィネート耐性に関する。
発酵アミノ酸産生の分野の当業者は、本明細書中で使用される用語「ラフィネート」との用語に精通している。しかし、出願人の発明の詳細な説明をより充分に提供する目的のために、ラフィネートの定義およびその産生のための方法が提供される。
用語「ラフィネート」は、液体−液体抽出の領域の化学的操作分野に最も密接に関連する。この用語は、溶剤精製において、「処理された液体混合物のうちの、不溶性のままであり、そして選択溶媒によって除去されない部分」と定義される(Dictionary of Scientific and Technical Terms,Sybil P.Parker編,McGraw−Hill(1989))。本明細書中で使用される場合、この用語は、アミノ酸の単離におけるイオン交換クロマトグラフィーの適用に関連する。液体−液体抽出のプロセスと類似の様式で、イオン交換クロマトグラフィーと関連して用いられる場合、用語ラフィネートは、液体混合物のうちの、クロマトグラフィー樹脂によって選択的に結合された部分をいう。より詳細には、アミノ酸の発酵産生に関連して、ラフィネートは、細胞培養培地のうちの、クロマトグラフィーカラムに結合しない部分である;ラフィネートは、アミノ酸のイオン交換クロマトグラフィー精製の間に産生されるブロス流出物廃流産物である。代表的に、本明細書中で使用される場合、ラフィネートとは、イオン交換樹脂への増殖培地の最初の適用後に産生される第1の廃流産物をいう。
種々のイオン交換クロマトグラフィー方法が、アミノ酸の精製のために利用され得る。代表的に、カチオン交換樹脂は、リジンの精製のために利用される。イオン交換クロマトグラフィーは、固定層(fixed bed)またはシミュレート移動層(simulated moving bed)樹脂を利用して行われ得る。例えば、Van WalsernおよびThompsonは、リジンの単離のためのシミュレート移動層技術を記載する(Van Walsem,H.J.およびThompson,M.C.,J Biotechnology 59:127−132(1997));米国特許第4,714,767号および同第5,684,190号は、アミノ酸の精製のための固定層クロマトグラフィー技術の使用を記載し、そしてWolfgangおよびPriorは、環状クロマトグラフを利用して、炭水化物の分離における連続形態の操作を達成する(Wolfgang,J.およびPrior,A.,Separation Science and Technology 32:71−82(1997))。従って、ラフィネートを作製する特定のクロマトグラフィー方法は変化し得るが、ラフィネートを規定する基礎となる原理は一定のままである。
例示の目的のみで、出願人は、実施例5において、細胞増殖培地補充物として使用するためのラフィネートの産生についての詳細を提供する。当業者にはわかるように、ラフィネートは、ラフィネートが単離される発酵培地において産生される特定のアミノ酸に従って定性的に特徴付けられ得る;例えば、ラフィネートは、リジン発酵培地から単離された場合、リジン−ラフィネートとして、グリシン発酵培地から単離された場合、グリシン−ラフィネートとして、イソロイシン発酵培地から単離された場合、イソロイシン−ラフィネートとして、などとして公知であり得る。一般的用語ラフィネートが本明細書中で用いられる場合、選択された特定の型のラフィネートが実施者の設計に依存することが当業者に容易に明らかである。
本明細書中に提供される実施例は、ラフィネート、特にリジン−ラフィネートの産生についての例示である。当業者に明らかであるように、他の方法が、ラフィネートの作製において利用され得る。
(3.本発明の改善されたラフィネート耐性株)
本発明の別の目的は、改善されたラフィネート耐性を有し、そしてアミノ酸を産生する微生物に関する。当業者にはわかるように、このような微生物は、任意の特定の型のラフィネート(例えば、グリシン−ラフィネート、バリン−ラフィネート、イソロイシン−ラフィネート、リジン−ラフィネートなど)に対する改善された耐性を有するように選択され得る。特に好ましい実施形態では、この微生物は、リジン−ラフィネートに対する改善された耐性を有する。
本発明の特定の実施形態では、ラフィネート耐性微生物は、プロセスによって産生され、ここで:
(a)親細菌株Aが変異誘発に供される;
(b)変異誘発された親株Aを、硫酸アンモニア含有量に基づいて少なくとも約1%のラフィネートを含有する培地と接触させる;
(c)ラフィネート耐性細菌株Bが選択される;および
(d)上記のラフィネート耐性細菌株Bのアミノ酸産生が決定される。
親細菌株の選択、変異誘発および改善されたラフィネート耐性を有する本発明の微生物の選択は、これまで記載された通りに行われ得る。
本発明のより特定の実施形態は、CorynebacteriumまたはBrevibacteriumに関し;特に好適なのは、L−リジンを産生するCorynebacteriumまたはBrevibacteriumである。
本発明はまた、少なくとも約1%のラフィネートを含有する培地において増殖させた場合、少なくとも約10gのL−リジン/リットル/24時間を産生するCorynebacterium株を提供する。
本発明の特に好適な実施形態は、L−リジン産生Corynebacterium株に関し、ここで、この株は、NRRL B−30059、NRRL B−30060、NRRL B−30061、NRRL B−30062、NRRL B−30063およびそれらの変異体からなる群より選択される。
(4.アミノ酸産生および精製)
本発明の他の実施形態は、ラフィネート含有培地におけるアミノ酸の産生のためのプロセスに関する。このようなプロセスは、(a)改良されたラフィネート耐性細菌株の培養工程および(b)培養培地からのアミノ酸の回収工程、を包含する。
第1の特定の実施形態において、本発明は、以下の工程を包含するアミノ酸産生のためのプロセスを提供する:
(a)ラフィネートを含む培地において、細菌B株を培養する工程であって、それによって株を、以下の方法によって得る、工程:
(i)アミノ酸を産生する親細菌株Aを選択する工程;
(ii)その親株Aを突然変異する工程;
(iii)改良されたラフィネート耐性細菌株B選択する工程;および
(b)培養培地からアミノ酸を回収する工程。
親細菌株の選択、突然変異誘発および改良されたラフィネート耐性を有する本発明の微生物の選択は、これまでに記載されるように行われ得る。
本発明の好ましい実施形態において、他のプロセスは、L−リジン産生CorynebacteriumおよびBrevibacterium微生物からなる群から選択された親株に関し、そして本発明の最も好ましい実施形態は、アミノ酸L−リジンを産生するBrevibacteriumである親株に関する。
本発明のプロセスは、さらに、本発明の微生物を培養する特定の方法のために、異なり得る。従って、種々の発酵技術が、当該分野で公知であり、アミノ酸の産生に関する本発明のプロセスに使用され得る。
適切な炭素源の具体例としては、炭水化物(例えば、グルコース、フルクトース、スクロース、デンプン加水分解産物、セルロース加水分解産物および精密);有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、ギ酸、リンゴ酸、クエン酸、およびフマル酸)ならびにアルコール(例えば、グリセロール)が挙げれるが、これらに限定されない。
適切な窒素源の具体例としては、アンモニア(気体アンモニアおよび液体アンモニアを含む);無機酸または有機酸のアンモニウム塩(例えば、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム、硫酸アンモニウムおよび酢酸アンモニウム);ならびに他の窒素含有物(食肉抽出物、ペプトン、コーンスティープリカー(corn steep liquor)、カゼイン加水分解産物、大豆油粕(soybean cake)加水分解産物および酵母抽出物を含む)が挙げられるが、これらに限定されない。
一般的に、アミノ酸は、バッチ型またはフェッドバッチ(fed−batch)型のような発酵プロセスにおいて、本発明から商業的に産生され得る。バッチ型発酵プロセスにおいて、すべての栄養分は、発酵の開始時に添加される。フェッドバッチまたは拡張フェッドバッチ型発酵において、1または多数の栄養分が、発酵の開始即座に、または培養が特定の熟度に達した後に、連続的に培地に添加されるか、または供給される栄養物が培養流体から消耗された場合に連続的に培地に添加される。フェッドバッチ型発酵の拡張バッチの変形は、反復フェッドバッチまたはフィルアンドドロー(fill−and‐draw)発酵であり、ここで、例えば発酵槽が充満した場合に、栄養分の供給が続く間に、発酵槽の内容物の一部が、時折除去される。この方法において、発酵は長時間に及ぶ。
発酵の別の型である、連続発酵またはケモスタット培養は、完全培地の連続供給を使用し、その間、培養流体は、発酵槽内の培養液の容量が、およそ一定であるような様式で、連続的または半連続的に取り除かれる。連続発酵は、原則的に時間制限なく維持され得る。
バッチ発酵において、培地中の1つの必須の栄養物が消費されるまで、または発酵条件が好ましくなくなるまで(例えば、微生物の増殖を阻害する値までの、pHの減少)、生物は増殖する。フェッドバッチ発酵において、測定は、通常、好ましい増殖条件を維持するために(例えば、pH制御の使用によって)行われ、そして1以上の必須栄養物の消費は、これらの栄養物を培地に供給することによって防がれる。微生物は、栄養物供給の速度によって示される増殖速度で、増殖し続ける。一般的に、単一の栄養物(頻繁には、炭素源)が、増殖に対して限界となる。同じ原理を連続発酵に適用し、通常、培地供給中の1つの栄養物が限定され、すべての他の栄養物は過剰である。制限栄養物は、培養流体中に非常に低い濃度(しばしば測定不可能に低い)で存在する。異なる型の栄養物の制限が、使用され得る。炭素源の制限は、もっともよく使用される。他の例は、窒素源による限定、酸素による限定、特定の栄養分(例えば、ビタミンまたはアミノ酸)による限定(微生物が、このような化合物を要求性である場合)、硫黄による限定およびリンによる限定である。
アミノ酸、特にL−リジンの回収および精製のための方法は、当業者に周知である。代表的には、アミノ酸は、細胞を除去するための遠心分離および濾過の後に、陽イオン交換によって、増殖培地から回収され得る。米国特許第5,684,190号は、以下に関与するL−リジンのようなアミノ酸の回収を記載する:(1)その等電点より低いpHで、アミノ酸を樹脂に吸着するための、第1陽イオン交換樹脂のアミノ酸含有水溶液の通過、続いて、第1溶液を生成するために水酸化アンモニウムを用いたpHの増加によるアミノ酸の溶出;および(2)さらに不純物を溶出するための類似の様式での、第2の陽イオン交換樹脂の第1溶液の通過。
別の例は、米国特許第4、714、767号に記載され得、それは直列の陽イオン交換樹脂タワーを使用して、水溶液から塩基性アミノ酸を分離するプロセスを提供する。このプロセスは、順にそれぞれ吸着および溶出の工程を包含し、ここで吸着および溶出工程において使用される洗浄水は、第1のタワー吸着工程または続くサイクルの溶出工程から排出された溶液の後の部分を再利用することによって得られる。
このような陽イオン交換単離手順から得た溶出液は、アンモニアの除去をさらに提供する、エバポレーションによって濃縮され得る。次いでアミノ酸は、塩酸を用いて、溶液から結晶化され得、例えばL−リジン・HCl・2H2Oを生成する。遠心分離または濾過後、単離されたLリジンの結晶を乾燥する。
(実施例)
(実施例1.改良されたラフィネート耐性微生物の変異誘発、スクリーニングおよび選択)
より高い濃度のラフィネートによってその増殖が阻害されるリジン産生株(例えば、T125、L58.23および96T116)を、突然変異に供し、そしてより高い濃度のラフィネートに対する耐性を示す変異体を回収した。変異誘発について、細菌培養物を、培地Bにおいて中間の対数期まで増殖させ(表1)、遠心分離によってペレットにし、そして15mlのポリプロピレンコニカルチューブ内の2mLのフィルター滅菌されたTM緩衝液中(Tris.HCL 6.0g/L、マレイン酸 5.8g/L、(NH2SO41.0g/L、Ca(NO32 5mg/L、MgSO4.7H2O 0.1g/L、FeSO4.7H2O 0.25mg/L、KOHを使用してpH6.0に調整した)に再懸濁した。2mLの細胞懸濁液を、N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(NTG)の50μLの5.0mg/L溶液(50μL)と混合し、次いで、30℃で30分間インキュベートした。未処理の細胞懸濁液を同様にコントロールとしてインキュベートし、死滅率を推定した。インキュベーション後、10mLのTM緩衝液を各チューブに添加し、そして細胞を遠心分離によってペレットにし、TM緩衝液で2度洗浄し、そして4.0mLの0.1M NaH2PO4(リン酸緩衝液)に再懸濁し、KOHを使用してpH7.2に調整した。洗浄した細胞懸濁液を、リン酸緩衝液にさらに希釈し、そしてアリコートを培地Aのプレートに広げた(表1)。30℃で4〜6日間インキュベートした後、培地A寒天上で増殖するコロニーを選び、そして振盪フラスコおよび発酵槽内のブドウ糖からL−リジンを産生する、改良された可能性について試験した。
(実施例2 ラフィネート培地における株の増殖)
各試験株について(表2)、0.1mLの凍結培地を、20mLのラフィネート培地C(表1)を含む250mLのバッフルフラスコに接種し、次いで、30℃で240rpmで、18時間インキュベートした。インキュベーション後、50μlの培養物を取り出し、そして0.1N HCl溶液中に1:100の比に希釈した。分光光度計を用いて、希釈サンプルの光学密度(OD)を、660nmで測定した。結果を表2に示す。改良されたラフィネート耐性(RF)を有するすべての株、L63.148、L64.132、L69.53およびL69.74は、それらの親株、108T125、LS8.23および96T116よりも、ラフィネート培地C中で、優れて増殖した(より高いOD)。
(実施例3 振盪フラスコ発酵槽におけるブドウ糖消費、増殖およびリジン産生)
各株について、0.1mLの凍結培地を、20mLの種培地Cを含む250mLのバッフルフラスコ(baffled flask)に接種し、そして18時間30℃で24rpmでインキュベートした。2mLの種培地を使用し、250mLバッフルフラスコ中に20mLの発酵培地Dを接種した。次いで、そのフラスコを、24時間30℃かつ240rpmで振盪した。24時間の発酵後、サンプルを分析のために取り出した。ブドウ糖濃度を測定するために、100μLのサンプルを取り出し、そして脱イオン(DI)水を用いて1:50に希釈し、そしてYSI生化学分析機(Yellow Springs Instrument Co.Inc.)を用いて測定した。L−リジン濃度を、HPLCにより決定した。光学密度測定を実施例2に記載されるように、増殖を測定するために行った。結果を表3に示す;すべてのラフィネート耐性株、L63.148、L64.132、L69.53およびL69.74は、優れて増殖し、ブドウ糖をより効率的に使用し、そしてL−リジンをそれらの親株、108T125、L58.23、および96T116よりも産生した。
(実施例4 ベンチスケール発酵槽における増殖およびL−リジン産生)
2段階接種物プロトコルを使用してベンチスケール発酵槽を作動した。第1段階の培地は、50.0g/l スクロース、3.0g/l K2HPO4、3.0g/l 尿素、0.5g/l MgSO4−7H2O、30.0g/l ダイズペプトン、5.0g/l 酵母抽出物、0.765mg/l ビオチン、3.0mg/l チアミンHCl、および0.125g/l ナイアシンアミドからなる。500mlのこの培地を含む2リットルのバッフルフラスコに、培養物を接種し、そして30℃かつ250rpmで19時間インキュベートした。この時点で、22.5mlの成熟第1培養物を使用し、第2段階接種物培地をインキュベートした。
第2段階接種物を、3000mlの培地を用いて、6.6リットルの発酵槽内に調製した。培地処方は、20.2g/l(db)コーンステープリカー(corn steep liquior)、ラフィネートとしての10.0g/l 硫酸アンモニウム、12.0mg/l MnSO4−H2O、3.0mg/l ビオチン、3.0g/l チアミンHCl、125mg/l ナイアシンアミド、0.5ml/l 消泡剤、および60g/l ブドウ糖であり、360g/l溶液として別に滅菌され、そして接種のすぐ前に発酵槽に添加される。発酵槽を32℃、1.2vvm空気、600rpm、および7.2のpH制御点で操作した。pH制御を、NH3またはNH4OHの添加によって達成した。18〜20時間後、接種物が成熟したと考え、そして産生段階容器に接種した。
産生段階培地は、40g/l(db)コーンステープリカー、ラフィネートとしての20g/l 硫酸アンモニウム、12.0mg/l MnSO4−H2O、0.75ml/l 消泡剤および12g/lブドウ糖からなり、250g/l溶液として別に滅菌され、そして接種のすぐ前に添加される。培地処方は、500mlの成熟第2段階培養液を、接種物として含む2.1リットルの開始容量に基づく。パラメーターの操作は以下のようである:32℃、2.1vvm空気、および7.2の開始および制御点pH。pH制御を再び、NH3またはNH4OHを用いて行った。攪拌を初めに600rpm、9時間の培養時間で700rpmに増加し、そして19時間の培養時間で900rpmに増加した。ブドウ糖の消費に起因する、pH増加によって示される場合、発酵に、必要に応じてブドウ糖および硫酸アンモニウムを供給した。供給物を、2310gのブドウ糖および800mlの水、ならびに合計176gの硫酸アンモニウムを含むラフィネートの量を、別に滅菌することによって調製し、次いで、2つの溶液を混合し、室温まで冷却した。合計発酵時間は、48時間であった。容器のサイズは、第2段階接種の発達に使用したサイズと同じであった。
ベンチスケール発酵において、上記の単離物と親株とを比較した実験の結果を表4に示す。
(実施例5 ラフィネートの産生)
上記のように、ラフィネートは、ラフィネートが単離された発酵培地において産生される特定のアミノ酸によって定性的に特徴付けられ得る。本明細書中で提供される例は、リジンラフィネートの産生のための例である。しかし、当業者は、他の型のラフィネート(例えば、バリン−ラフィネート、またはイソロイシン−ラフィネートなど)が、単に適切な発酵培地(例えば、バリンまたはイソロイシン発酵培地など)を用いて開始することによって、同様に産生され得ることを知り得る。
リジン−ラフィネートの産生における第1工程として、リジン発酵増殖培地は、65.5g/lのリジン濃度まで希釈される。限外濾過して40.3g/lのリジン濃度を有する透過物を生成した後、次いで透過物を207g/lの合計乾燥固体濃度を有する123g/l リジンまで濃縮する。
次いで、透過物の濃縮物を、クロマトグラフィー分離システム(例えば、Advanced Separation Technologies Incorporated(St.Petersburg,FL)により製造されるI−SEPまたはC−SEP)に供給する。イオン交換クロマトグラフィー分離システムは、米国特許第4、808、317号および同第4,764,276号(これらは本明細書中で、参考として援用される)に例証されるように、当該分野で一般的に公知である。そこから得られる廃棄溶出液は、「希釈リジン−ラフィネート」溶液であると考えられる。希釈リジン−ラフィネートは、5.1のpHを有し、そして34.3g/l 硫酸アンモニウムおよび総固体レベル67g/lを有する2.8g/l リジンを含む。
希釈リジン−ラフィネート溶液を、295g/l 総固体まで溝締する。この「濃縮リジン−ラフィネート」の定量化成分は、以下を含む:137.9g/l 硫酸アンモニウム、14.8g/l リジン、8.7g/l バリン、8.1g/l アラニン、2.4g/l 乳酸および2.2g/l 酢酸。この濃縮リジン−ラフィネート溶液を培地調製に使用する。
(表)
以下の表を、実施例の節において参照する。
(表1 実施例1、2、および3において使用された培地)
Figure 0005236850
1.コーンステープリカーの量を、培地1リットルあたりの乾燥固体グラムとして表す。
2.ラフィネートの量を、培地1リットルあたりの硫酸アンモニウムのグラムとして表す。
(表2 ラフィネートを含む培地Cにおける株の増殖)
Figure 0005236850
1.108T125株、L58.23株および96T116株は、親株かつ野生型株であり、それらを使用して、本発明の改良された耐性株を産生する。
2.L63.148株、L64.132、L69.53株およびL69.74株は、改良されたラフィネート耐性(RF)株であり、それらは、記載されたそれらの野生型親株に由来する。
(表3 培地D内で24時間の振盪フラスコ発酵における株のブドウ糖消費(Dex)、増殖(OD660)、およびリジン産生(Lys))
Figure 0005236850
(表4 6.6lの発酵槽内での、増殖(OD660)およびL−リジン産生の親および子孫の比較)
Figure 0005236850
1.総産物は、収穫時の発酵槽におけるリジンの合計グラムを表す。
2.計算は、初めの2.1リットル容量に基づく。
図1Aは、CorynebacteriumにおいてL−リジン産生をもたらす生化学的経路の模式図である。 図1Bは、CorynebacteriumにおいてL−イソロイシン産生をもたらす生化学的経路の模式図である。

Claims (4)

  1. L−リジン産生細菌株であって、ここで該株が、
    (a)NRRL B−30059;
    (b)NRRL B−30060;
    (c)NRRL B−30061;
    (d)NRRL B−30062;
    (e)NRRL B−30063;および
    (f)(a)、(b)、(c)、(d)、または(e)の変異体であって、硫酸アンモ
    ニウム含有量に基づいて少なくとも1%のラフィネートを含有する培地に耐性を有する変
    異体(ただし、該ラフィネートは、137.9g/l 硫酸アンモニウム、14.8g/
    l リジン、8.7g/l バリン、8.1g/l アラニン、2.4g/l 乳酸および2
    .2g/l 酢酸含み、熱処理で滅菌されたものである。)、
    からなる群から選択される、L−リジン産生細菌株。
  2. L−リジンの産生のためのプロセスであって、該プロセスは、
    硫酸アンモニウム含有量に基づいて少なくとも2%のラフィネートを含有する細菌発酵
    培地においてラフィネート耐性細菌株Bを培養する工程;及び
    前記耐性細菌株Bが産生したL−リジンを該細菌発酵培地から回収する工程;
    を含み、
    前記ラフィネートは、137.9g/l 硫酸アンモニウム、14.8g/l リジン、
    8.7g/l バリン、8.1g/l アラニン、2.4g/l 乳酸および2.2g/l
    酢酸を含み、
    前記ラフィネート耐性細菌株Bは、請求項1に記載のL−リジン産生細菌株である、
    ロセス。
  3. 請求項に記載のプロセスであって、前記細菌発酵培地は、硫酸アンモニウム
    含有量に基づいて少なくとも4%のラフィネートを含有する、プロセス。
  4. 請求項2又は3に記載のプロセスであって、前記産生されるL−リジンの量は、24時
    間で、前記発酵培地1リットル当たり少なくとも10gのL−リジンである、プロセス。
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