JP5233857B2 - 衝突安全装置 - Google Patents

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Description

本発明は、衝突安全装置に関する。
人が通常歩行しているエリアを走行可能な車両が開発されている。このような車両は、人などの障害物に対する衝突安全性を向上させる必要がある。衝突安全装置としては、例えば、特許文献1に記載の装置では、障害物の種別(人、動物など)や形状・大きさを判別し、その判別した障害物に応じて急制動度合いを変更する。
特開2004−161191号公報
従来の衝突安全装置では、障害物を検知した場合、システム側の減速制御によって車両を停止させていた。しかし、このような衝突安全装置を上記したような人が歩行しているエリアなどの多くの障害物が存在するエリアを走行することを想定した車両に適用した場合、障害物を検知する毎に停止することになるので、円滑な走行が困難となる。また、障害物と衝突する危険がある場合には常にシステム側の減速制御によって障害物に衝突する前に停止させるので、運転者は、システム側が障害物に衝突しないように制御してくれるものと過信し、自らの責任で安全に走行する意識が低下してしまう。
そこで、本発明は、障害物が存在するエリアを走行する場合でも円滑な走行を可能とする衝突安全装置を提供することを課題とする。
本発明に係る衝突安全装置は、障害物と衝突の可能性のある部位に衝撃吸収構造を有する移動体に搭載される衝突安全装置であって、移動体の周辺の障害物を検出する障害物検出手段と、障害物検出手段で障害物を検出した場合に減速制御を行う制御手段とを備え、制御手段は、減速制御を行うときの速度の制御値を少なくとも移動体の障害物との衝突部位の衝撃吸収性能に応じて設定することを特徴とする。
この衝突安全装置では、障害物検出手段によって移動体周辺の障害物を検出する。そして、衝突安全装置では、障害物が検出された場合、制御手段によって減速制御を行う。特に、制御手段では、減速制御時に障害物と衝突した場合でも移動体の衝突部位の衝撃吸収構造で衝突による衝撃を十分に吸収するために、減速制御を行うときの速度の制御値を衝突部位の衝撃吸収性能に応じて設定し、少なくとも速度制御値まで減速させる。このように、衝突安全装置では、障害物と衝突した場合でもその衝撃を十分に吸収できる程度の速度に設定して減速制御を行うので、障害物が存在するエリアを走行する場合でも、不要な停止制御を行うことなく、安全性を確保した上で円滑な走行が可能である。また、障害物が存在する場合でも自動で完全に停止させないので、運転者が、システムを過信せず、自ら安全運転を行うようになる。
本発明の上記衝突安全装置では、衝突部位での障害物との衝突による衝撃を検出する衝撃検出手段を備え、制御手段は、衝撃検出手段で衝撃を検出した場合に停止制御を行うと好適である。
この衝突安全装置では、衝撃検出手段によって衝突部位での障害物との衝突による衝撃を検出する。そして、衝突安全装置では、衝突部位での障害物との衝突による衝撃を検出した場合、制御手段によって停止制御を行う。このように、衝突安全装置では、障害物と衝突した場合には停止制御を行うので、衝突部位の衝撃吸収長以下で車両を確実に停止させることができ、安全性をより向上させることができる。
本発明は、障害物と衝突した場合でもその衝撃を十分に吸収できる程度の速度に設定して減速制御を行うので、障害物が存在するエリアを走行する場合でも、不要な停止制御を行うことなく、安全性を確保した上で円滑な走行が可能である。
本実施の形態に係る速度制御装置の構成図である。 図1のECUにおける速度制限制御の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明に係る衝突安全装置の実施の形態を説明する。なお、各図において同一又は相当する要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施の形態では、本発明に係る衝突安全装置を、車両(移動体)に搭載される速度制御装置に適用する。本実施の形態に係る車両は、少なくとも人が通常歩行するエリアで走行することが可能な車両であり、モータの駆動によって駆動力を発生し、モータの回生とメカブレーキによって制動力を発生する。また、本実施の形態に係る車両は、低速で人と衝突した場合でも人に損傷を与えない衝撃吸収構造を有する車両である。
図1を参照して、本実施の形態に係る速度制御装置1について説明する。図1は、本実施の形態に係る速度制御装置の構成図である。
速度制御装置1は、通常、運転者によるアクセル操作とブレーキ操作に応じた速度に制御する。特に、速度制御装置1は、車両の進行方向(前方)に障害物(歩行者、自転車などの移動物体、電柱、郵便ポスト、落下物などの静止物体)を検知した場合、障害物と衝突の可能性があるときには衝撃吸収バンパBの許容速度以下になるように減速制御する。
衝撃吸収バンパBは、障害物と衝突する可能性がある車両前端部に設けられる。衝撃吸収バンパBは、衝突したときの衝撃を緩和する構造を有しており、衝撃吸収材(例えば、ウレタンフォーム)で形成されている。車両に障害物が衝突した場合でも、この衝撃吸収材の衝撃吸収長以下で車両が停止すれば、衝撃吸収バンパBで衝突による衝撃を十分に吸収できるので、障害物(特に、人)や乗員に損傷を与えない。衝撃吸収長は、衝撃吸収性能を示す1つの指標であり、衝突部位(衝撃吸収材)の材質に応じて変化する。
そこで、速度制御装置1では、障害物を検知した場合には障害物と所定距離L0離れた地点から減速制御を開始し、車両が人と衝突した場合でも人に損傷を与えない速度Vcまで減速させる。これによって、車両が人と衝突したとしても、衝撃吸収バンパBによって人に損傷を与えない程度まで衝撃を吸収できる。
人に損傷を与えない圧力をP、人が衝撃吸収バンパBと接触する面積をSとすると、車両が衝突した場合にはP×Sの力で車両を減速停止させることができれば、人に損傷を与えることなくかつ車両を停止させることができる。そのために、衝撃吸収バンパBの衝撃吸収材は、その硬度が衝突時の圧力がP以上にならないように設計され、人が当たっても人に損傷を与えない材質である。
この圧力Pと面積Sを用いて、衝突時の車両の減速度G1は、車両の重量をmとすると、式(1)によって求められる。減速度G1は、障害物が衝突した場合に衝撃吸収バンパBの作用による減速度である。この減速度G1を用いて、障害物と衝突してから車両が停止するまでの距離L1は、衝突時の車両の速度をVcとすると、式(2)によって求められる。
Figure 0005233857
この距離L1を衝撃吸収バンパBの衝撃吸収材の衝撃を吸収するのに有効な厚さ(衝撃吸収長)とすることによって、衝突時の衝撃を衝撃吸収バンパBで十分に吸収できかつ車両も停止できる。この有効な厚さL1は、車両や衝撃吸収材の制約などから予め決められ、衝撃吸収材の材質に応じて変化する。このL1が決まれば、速度Vcを、式(1)と式(2)から導出した式(3)によって求めることができる。この衝突時に許容される速度Vcは、P,S,L1を用いて式(3)によって算出され、設定される。なお、圧力Pと面積Sは、衝撃吸収バンパBの衝撃吸収材の特性(材質、硬さ、有効厚さL1など)との関係を考慮し、衝突する対象が人として、実験などによって予め設定される。
Figure 0005233857
さらに、衝突時に許容速度Vcまでに減速するために必要な距離L0は、速度Vcが設定されると、式(4)によって求めることができる。式(4)における減速度G0は、各種路面やタイヤの状態を想定して車両が常に発生可能な減速度であり、実験などによって予め設定される。したがって、障害物との相対距離がL0離れているときに減速制御を開始することによって、路面やタイヤがどのような状態でもあっても車両速度をVcまで低下させることができる。距離L0は、Vc,G0を用いて式(4)によって算出され、設定される。
Figure 0005233857
なお、上記の設定では衝突時の車両の制御はフリー(車輪にトルクがかからない状態)として求めたが、衝突時に車両側からも減速制御することも考えられる(速度制御装置1では許容速度Vcまでの減速制御を予め行い、衝突したときには停止制御を行っている)。この場合、車両側からの減速制御による減速度をG2とすると、衝突時の車両の減速度G1は式(5)によって求められる。この場合、式(1)の代わりに式(5)を用いて、速度Vcを上記と同様に設定すればよく、式(6)によって速度Vcを求めることができる。
Figure 0005233857
それでは、速度制御装置1について具体的に説明する。速度制御装置1は、前方監視レーザレーダ10、圧力スイッチ11、速度センサ12、操作量検出センサ13、インバータ20、モータ21、ブレーキアクチュエータ22、ブレーキ23、オーディオアンプ24、スピーカ25及びECU[Electronic Control Unit]30を備えており、ECU30に障害物情報検知部31、速度制御部32、速度制限制御部33が構成される。
なお、本実施の形態では、前方監視レーザレーダ10及び障害物情報検知部31が特許請求の範囲に記載する障害物検出手段に相当し、速度制限制御部33が特許請求の範囲に記載する制御手段に相当し、圧力スイッチ11が特許請求の範囲に記載する衝撃検出手段に相当する。
前方監視レーザレーダ10は、レーザビームを利用して物体(障害物)を検出するための一次元のビームスキャンレーザレーダである。前方監視レーザレーダ10は、車両の前側の中央に取り付けられ、車両の進行方向の物体を検出する。また、前方監視レーザレーダ10は、車体に対して水平に取り付けられる。前方監視レーザレーダ10では、一定時間毎に、レーザビームを所定角度毎に左右方向にスキャンしながら車両から前方に向けて出射し、物体に当たって反射してきたレーザビームを受光する。そして、前方監視レーザレーダ10では、そのレーザビームのデータをレーダ信号としてECU30に送信する。このデータには、スキャンした角度毎に出射したレーザビームの情報(車両正面方向からのスキャン角度、出射時刻など)、出射したレーザビームを受光できたか否かの情報、受光できた場合にはその受光情報(受光角度(スキャン角度)、受光時刻、受光強度など)などが含まれる。なお、このレーダ信号として送信するデータについては、受光できた場合のデータだけでもよい。
圧力スイッチ11は、車両に物体が接触したかを検出する接触センサである。圧力スイッチ11は、衝撃吸収バンパBの内部に取り付けられ、衝撃吸収バンパBに物体が接触したかを検出する。圧力スイッチ11では、一定時間毎に、予め設定された閾値以上の圧力(障害物の衝突による衝撃に相当)が衝撃吸収バンパBに加わった場合にはリミットスイッチが作動してON信号を出力し、加わらなかった場合にはOFF信号を出力し、このON/OFF信号からなる圧力検出信号をECU30に送信する。この閾値は、衝撃吸収バンパBに物体が接触したことを検出するために必要な圧力値であり、実験などによって予め設定される。
速度センサ12は、車両の速度を検出するセンサである。速度センサ12では、一定時間毎に、車両の速度を検出し、その検出した速度を速度信号としてECU30に送信する。
操作量検出センサ13は、車両のアクセル用、ブレーキ用、旋回用の各操作レバー(ジョイスティックなどでもよい)にそれぞれ設けられ、各操作レバーの操作量を検出するセンサである。操作量検出センサ13では、一定時間毎に、各操作レバーの操作量を検出し、その検出した操作量を操作量信号としてECU30に送信する。
インバータ20は、モータ21の回転駆動/回生発電を制御するインバータである。インバータ20では、ECU30からモータ駆動制御信号を受信すると、そのモータ駆動制御信号に応じてバッテリ(図示せず)に充電されている電力を直流から交流に変換し、その交流電流をモータ21に供給する。また、インバータ20では、ECU30からモータ回生制御信号を受信すると、そのモータ回生制御信号に応じてモータ21の回生発電による電力を交流から直流に変換し、バッテリに充電する。
モータ21は、車両の駆動源である電気モータである。また、モータ21は、ジェネレータとしての機能を有しており、車輪の回転エネルギ(運動エネルギ)を電気エネルギに変換し、回生発電を行う。モータ21では、インバータ20から交流電流が供給されると、その交流電流に応じて回転駆動して駆動力を発生する。また、モータ21では、インバータ20による制御によって回生発電し、その発電した電力をインバータ20を介してバッテリに充電する。
ブレーキアクチュエータ22は、車両のブレーキ23を作動させるアクチュエータである。ブレーキアクチュエータ22では、ECU30からメカブレーキ制御信号を受信すると、そのメカブレーキ制御信号に応じてブレーキ23を作動させる。
ブレーキ23は、車両のメカブレーキである。ブレーキ23では、ブレーキアクチュエータ22によって作動されると、制動力を発生する。
オーディオアンプ24は、スピーカ25からの出力音を制御するアンプである。オーディオアンプ24では、ECU30から音制御信号を受信すると、その音制御信号を増幅し、その増幅された音制御信号(電気信号)をスピーカ25に送信する。
スピーカ25は、車両に備えられるスピーカであり、運転者に対する音の出力装置である。スピーカ25では、オーディオアンプ24から増幅された音制御信号を受信すると、その音制御信号(電気信号)を音に変換して出力する。
ECU30は、CPU[CentralProcessing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[RandomAccess Memory]などからなる電子制御ユニットであり、速度制御装置1を統括制御する。ECU30は、ROMに格納されているアプリケーションプログラムをRAM上にロードし、CPUで実行することによって障害物情報検知部31、速度制御部32、速度制限制御部33を構成する。ECU30では、所定時間毎に、各センサ10,11,12,13から検出信号をそれぞれ受信する。そして、ECU30では、各検出信号に基づいて各部31,32,33の処理を行い、必要に応じてインバータ20、ブレーキアクチュエータ22、オーディオアンプ24に各制御信号をそれぞれ送信する。
障害物情報検知部31では、レーダ信号に基づいて、レーザビームを受光できたときのデータがある場合(検出点(反射点)がある場合)には車両の前方に障害物が存在すると判定し、検出点のデータがない場合には車両の前方に障害物が存在しないと判定する。この際、障害物はある程度の大きさを有するので、隣り合う検出点の個数が所定個数以上の場合に、障害物が存在すると判定してもよい。障害物が存在すると判定した場合、障害物情報検知部31では、各検出点についてのデータに基づいて、車両に対する障害物の相対距離を算出する。この算出方法としては、例えば、レーザビームの速度とその検出点でのレーザビームの出射から受光までの時間に基づいて検出点との相対距離を算出する。また、障害物情報検知部31では、各検出点についてのデータから、車両に対する障害物の相対方向としてその検出点のスキャン角度を取得する。
速度制御部32では、通常(障害物情報検知部31で障害物が存在しないと判定した場合など)、運転者がアクセル用の操作レバーを操作している場合、アクセル用の操作レバーの操作量信号に示される操作レバーの操作量に応じてモータ21による目標駆動力を設定する。そして、速度制御部32では、その目標駆動力をモータ21で発生させるために必要な目標電流を設定し、その目標電流を示すモータ駆動制御信号をインバータ20に送信する。
また、速度制御部32では、通常、運転者がブレーキ用の操作レバーを操作している場合、ブレーキ用の操作レバーの操作量信号に示される操作レバーの操作量に応じて目標制動力を設定する。そして、速度制御部32では、その目標制動力をモータ21による回生制動力だけで発生できるか否かを判定する。目標制動力をモータ21による回生制動力だけで発生できると判定した場合、速度制御部32では、その目標制動力をモータ21による回生制動力で発生させるために必要な目標回生量を設定し、その目標回生量を示すモータ回生制御信号をインバータ20に送信する。一方、目標制動力をモータ21による回生制動力だけで発生できないと判定した場合、速度制御部32では、そのときにモータ21で発生できる最大の回生制動力に応じて目標回生量を設定し、その目標回生量を示すモータ回生制御信号をインバータ20に送信するとともに、目標制動力から最大の回生制動力を引いた制動力をブレーキ23で発生させるために必要な目標ブレーキ量を設定し、その目標ブレーキ量を示すメカブレーキ制御信号をブレーキアクチュエータ22に送信する。
速度制限制御部33では、障害物情報検知部31で障害物が存在すると判定した場合、障害物との相対距離Lが予め設定されている距離L0以下か否か判定する。この際、障害物が複数存在する場合、相対距離が最も短い障害物と判定を行う。
障害物との相対距離Lが距離L0より長い場合、速度制限制御部33では、その相対距離Lと上記で説明した減速度G0を用いて、式(7)によって衝突回避に必要な最高速度Vmaxを算出する。この最高速度Vmaxは、車両が常時発生可能な減速度G0で減速した場合に障害物に衝突する前に停止可能な速度である。
Figure 0005233857
そして、速度制限制御部33では、速度信号に示される車両の現在速度が最高速度Vmaxより高いか否かを判定する。車両の現在速度が最高速度Vmax以下の場合、速度制御部32による通常の速度制御が行われる。一方、車両の現在速度が最高速度Vmaxより高い場合、速度制限制御部33では、車両の速度が最高速度Vmax以下になるために必要な目標制動力を設定し、この目標制動力に基づいて上記した速度制御部32と同様の処理によって減速制御を行う。さらに、速度制限制御部33では、システム側で減速を行うことを通知する通知音を出力するための音制御信号をオーディオアンプ24に送信する。
障害物との相対距離Lが距離L0以下の場合、速度制限制御部33では、速度信号に示される車両の現在速度が予め設定されている許容速度Vcより高いか否かを判定する。車両の現在速度が許容速度Vc以下の場合、速度制御部32による通常の速度制御が行われる。
一方、車両の現在速度が許容速度Vcより高い場合、速度制限制御部33では、車両の速度が許容速度Vc以下になるために必要な目標制動力を設定し、この目標制動力に基づいて上記した速度制御部32と同様の処理によって減速制御を行う。さらに、速度制限制御部33では、衝突する危険があることを知らせる警報音を出力するための音制御信号をオーディオアンプ24に送信する。減速制御時、速度制限制御部33では、圧力検出信号に基づいて、障害物との接触(衝突)を検知したか否かを判定する。障害物との接触を検知した場合(圧力検出信号がON信号の場合)、速度制限制御部33では、車両が停止するために必要な目標制動力を設定し、この目標制動力に基づいて上記した速度制御部32と同様の処理によって停止制御を行う。さらに、速度制限制御部33では、障害物との衝突に応じて停止させたことを知らせる通知音を出力するための音制御信号をオーディオアンプ24に送信する。
図1を参照して、速度制御装置1における動作について説明する。特に、ECU30における速度制限制御については、図2のフローチャートに沿って説明する。図2は、図1のECUにおける速度制限制御の流れを示すフローチャートである。
前方監視レーザレーダ10では、一定時間毎に、車両の前方をスキャンしながらレーザビームを出射するとともに反射してきたレーザ光を受光し、レーダ信号をECU30に送信している。ECU30では、このレーダ信号を受信し、車両前方の物体検出のレーダ情報を取得する。圧力スイッチ11では、一定時間毎に、衝撃吸収バンパBに閾値以上の圧力が加わったか否かを検知し、圧力検出信号をECU30に送信している。ECU30では、この圧力検出信号を受信し、障害物との接触の検知情報を取得する。速度センサ12では、一定時間毎に、車両の速度を検出し、速度信号をECU30に送信している。ECU30では、この速度信号を受信し、車両の現在速度を取得する。各操作レバーの操作量検出センサ13では、一定時間毎に、操作量を検出し、操作量信号をECU30に送信している。ECU30では、この操作量信号を受信し、各操作レバーの操作量を取得する。
一定時間毎に、ECU30では、前方監視レーザレーダ10からのレーダ情報に基づいて、車両の進行方向に障害物が存在するか否かを判定する(S1)。S1の判定で障害物が存在しないと判定した場合、ECU30では、運転者によるアクセル用とブレーキ用の各操作レバーの操作量に応じた通常の速度制御を行い、今回の処理を終了する。
S1の判定で障害物が存在すると判定した場合、ECU30では、レーダ情報に基づいて、スキャン角度θのレーザビームで検出された障害物の位置(距離L,角度θ)を算出する。そして、ECU30では、障害物までの距離Lが予め設定された距離L0以下か否かを判定する(S2)。
S2の判定で障害物までの距離Lが距離L0より長いと判定した場合、ECU30では、障害物までの距離Lから式(7)により衝突回避に必要な最高速度Vmaxを算出する(S3)。そして、ECU30では、車両の速度Vが最高速度Vmaxより高いか否かを判定する(S4)。S4の判定で車両の速度Vが最高速度Vmax以下と判定した場合、ECU30では、運転者によるアクセル用とブレーキ用の各操作レバーの操作量に応じた通常の速度制御を行い、今回の処理を終了する。
S4の判定で車両の速度Vが最高速度Vmaxより高いと判定した場合、ECU30では、車両の速度が最高速度Vmax以下になるために必要な目標制動力を設定し、この目標制動力に基づいて目標回生量を示すモータ回生制御信号をインバータ20に送信し、更に必要な場合には目標ブレーキ量を示すメカブレーキ制御信号をブレーキアクチュエータ22に送信する(S5)。インバータ20では、ECU30からモータ回生制御信号を受信すると、そのモータ回生制御信号に応じてモータ21の回生発電による電力を交流から直流に変換し、バッテリに充電する。この際、モータ21は、回転エネルギを電気エネルギに変換して回生発電し、回生制動力を発生させる。また、ブレーキアクチュエータ22では、ECU30からメカブレーキ制御信号を受信すると、そのメカブレーキ制御信号に応じてブレーキ23を作動させる。この際、ブレーキ23では、作動し、制動力を発生させる。これによって、車両は、少なくとも最高速度Vmaxまで減速する。また、ECU30では、システム側で減速させることを知らせる通知音を出力するための音制御信号をオーディオアンプ24に送信する(S6)。オーディオアンプ24では、この音制御信号を受信すると、その音制御信号を増幅してスピーカ25に送信する。この際、スピーカ25では、増幅された音制御信号を所定の通知音に変換して出力する。
S2の判定で障害物までの距離Lが距離L0以下と判定した場合、ECU30では、車両の速度Vが予め設定された許容速度Vcより高いか否かを判定する(S7)。S7の判定で車両の速度Vが許容速度Vc以下と判定した場合、ECU30では、運転者によるアクセル用とブレーキ用の各操作レバーの操作量に応じた通常の速度制御を行い、今回の処理を終了する。
S7の判定で車両の速度Vが許容速度Vcより高いと判定した場合、ECU30では、車両の速度が許容速度Vc以下になるために目標制動力を設定し、この目標制動力に基づいて目標回生量を示すモータ回生制御信号をインバータ20に送信し、更に必要な場合には目標ブレーキ量を示すメカブレーキ制御信号をブレーキアクチュエータ22に送信する(S8)。このモータ回生制御信号に応じて、インバータ20とモータ21では上記した動作と同様に動作する。また、このメカブレーキ制御信号に応じて、ブレーキアクチュエータ22とブレーキ23では上記した動作と同様に動作する。これによって、車両は、少なくとも許容速度Vcまで減速する。また、ECU30では、障害物との衝突の危険があることを知らせる警報音を出力するための音制御信号をオーディオアンプ24に送信する(S9)。この音制御信号に応じて、オーディオアンプ24とスピーカ25では上記した動作と同様に動作し、スピーカ25から警報音を出力する。このとき、運転者が衝突回避動作(転舵や停止操作など)を実施しない場合には車両は障害物と衝突するが、許容速度Vc(微低速)まで減速しているので、人に損傷を与えない程度まで衝撃吸収バンパBでその衝突の衝撃を十分に吸収することができる。
さらに、ECU30では、障害物との接触の検知情報に基づいて、車両が障害物と接触したか否かを判定する(S10)。S10の判定で車両が障害物と接触していないと判定した場合、ECU30では、今回の処理を終了する。
S10の判定で車両が障害物と接触したと判定した場合、ECU30では、車両が停止するために必要な目標制動力を設定し、この目標制動力に基づいて目標回生量を示すモータ回生制御信号をインバータ20に送信し、更に必要な場合には目標ブレーキ量を示すメカブレーキ制御信号をブレーキアクチュエータ22に送信する(S11)。このモータ回生制御信号に応じて、インバータ20とモータ21では上記した動作と同様に動作する。また、このメカブレーキ制御信号に応じて、ブレーキアクチュエータ22とブレーキ23では上記した動作と同様に動作する。これによって、車両は、停止する。また、ECU30では、障害物との衝突に応じて停止したことを知らせる通知音を出力するための音声信号をオーディオアンプ24に送信する(S12)。この音声信号に応じて、オーディオアンプ24とスピーカ25では上記した動作と同様に動作し、スピーカ25から通知音を出力する。
この速度制御装置1によれば、障害物と衝突の可能性がある場合には減速制御を行うので、障害物が存在するエリアを走行する場合でも、不要な停止制御を行うことなく、円滑な走行が可能である。障害物と衝突の可能性がある場合でも自動で完全に停止させないので、運転者は、システムを過信せず、自ら安全運転を行うようになる。また、速度制御装置1によれば、減速制御によって衝撃吸収バンパBで衝突の衝撃を十分に吸収可能な許容速度Vcまで減速させるので、障害物(特に、人)や乗員に損傷を与えない。
さらに、速度制御装置1によれば、障害物と衝突した場合でも停止制御を行うので、衝撃吸収バンパBの衝撃を吸収するのに有効な厚さL1以下で車両を確実に停止させることができ、安全性をより向上させることができる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、本実施の形態では移動体として人が通常歩行しているエリアで走行可能である電動の車両に適用したが、、障害物との衝突による衝撃を十分に吸収できる衝撃吸収構造を有する移動体であれば、他の移動体にも適用可能である。また、移動体の駆動方式や制動方式についても他の方式でも適用可能である。
また、本実施の形態では障害物を検出する手段としてレーザレーダを適用したが、ミリ波レーダ、カメラなどの他の検出手段でもよい。
また、本実施の形態では障害物との衝突による衝撃を検出する手段として圧力スイッチ(接触センサ)を適用したが、他の検出手段でもよい。
また、本実施の形態では車両の前方に適用したが、後方などの他の方向にも適用可能である。
また、本実施の形態では衝撃吸収バンパを備える構成としたが、そのようなバンパがなくてもよく、車両のボディの前端部が衝突時の衝撃を緩和する構造を有していてもよい。
また、本実施の形態では前方の障害物が地面より高い位置に存在する物体を対象とした場合の微低速制御(減速制御)としたが、障害物が下り階段のような段差などの車両転倒の可能性がある地面より低い障害物の場合には障害物手前で停止制御する。
また、本実施の形態では障害物の種類まで判別しなかったが、障害物検出手段で障害物の種類まで判別できる場合、障害物の種類に応じて微低速制御と停止制御とを切り替えてもよい。例えば、障害物が人の場合には停止制御に切り替え、障害物が物の場合には微低速制御に切り替える。
また、圧力センサ(接触センサ)が故障した場合には微低速制御を行わずに、停止制御を行うようにするとよい。
また、本実施の形態では許容速度Vcの設定方法として算出方法の一例を示したが、他の方法によって許容速度を設定してもよい。
また、本実施の形態では障害物が存在し、障害物との相対距離LがL0以下の場合に車両速度が許容速度Vcになるように減速制御を行う構成としたが、障害物との相対距離に関係なく、障害物が存在する場合には許容速度Vcになるように減速制御を行ってもよい。この場合、最高速度Vmaxに応じた減速制御を行わなくてもよい。
また、本実施の形態では障害物との接触を検知した場合には停止制御まで行う構成としたが、このような停止制御を行わない構成としてもよい。停止制御を行わない場合でも、車両を微低速制御しているので、障害物が衝突した場合でも衝撃吸収バンパBによる作用によって、有効な厚さL1(衝撃吸収長)以下で車両を停止させることができる。
また、本実施の形態では車両制御の他に通知や警報出力も行う構成としたが、行わない構成としてもよい。
1…速度制御装置、10…前方監視レーザレーダ、11…圧力スイッチ、12…速度センサ、13…操作量検出センサ、20…インバータ、21…モータ、22…ブレーキアクチュエータ、23…ブレーキ、24…オーティオアンプ、25…スピーカ、30…ECU、31…障害物情報検知部、32…速度制御部、33…速度制限制御部

Claims (2)

  1. 障害物と衝突の可能性のある部位に衝撃吸収構造を有する移動体に搭載される衝突安全装置であって、
    前記移動体の周辺の障害物を検出する障害物検出手段と、
    前記障害物検出手段で障害物を検出した場合に減速制御を行う制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、減速制御を行うときの速度の制御値を少なくとも前記移動体の障害物との衝突部位の衝撃吸収性能に応じて設定することを特徴とする衝突安全装置。
  2. 前記衝突部位での障害物との衝突による衝撃を検出する衝撃検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記衝撃検出手段で衝撃を検出した場合に停止制御を行うことを特徴とする請求項1に記載する衝突安全装置。
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