JP5233221B2 - アクチュエータ、光スキャナ、および画像形成装置 - Google Patents

アクチュエータ、光スキャナ、および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、アクチュエータ、光スキャナ、および画像形成装置に関するものである。
例えば、レーザープリンタやディスプレイ等にて光走査により描画を行うための光スキャナとして、捩り振動子を構成する構造体を有するアクチュエータを用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
例えば、特許文献1に開示されたアクチュエータは、ミラー面を有するミラー部を1対のトーションバーにより支持した構造を有している。そして、ミラー部を各トーションバーの捩り変形を伴って回動させ、光反射部で反射した光を走査する。これにより、光走査により描画を行うことができる。
特許文献1にかかるアクチュエータにあっては、トーションバー上に歪ゲージ(ピエゾ抵抗素子)が設けられている。そして、歪ゲージの抵抗値の変化量に基づき、ミラー部の回動角を検知する。このような検知結果に基づいてミラー部を回動駆動することにより、ミラー部の挙動を所望のものとすることができる。
しかしながら、特許文献1にかかる光スキャナでは、次の(1)〜(3)のような問題点を有している。
(1)歪みゲージのための配線がトーションバー上に設けられているため、トーションバーの幅が小さいと、当該配線を引き回すことが難しく、アクチュエータの小型化を図ることが難しい。
(2)また、配線を引き回すスペースを確保するために歪みゲージを小さくすると、歪みゲージと配線とのアライメント及び電気的なコンタクトが難しくなる。また、配線の引き回しのためのスペースを確保するためにトーションバーの幅を大きくしても、トーションバーの単位捩り量に対する歪みゲージの出力が低下し、その結果、検出精度の低下を招いてしまう。
(3)また、トーションバーの捩れ変形によって配線に大きな応力が生じてしまう。そのため、配線の断線が生じやすく、アクチュエータの信頼性を低下させてしまう。
特開平5−119280号公報
本発明の目的は、可動板の挙動検知のためのピエゾ抵抗素子を有する構成において、小型化を図りつつ検出精度を優れたものとするとともに、優れた信頼性を発揮することができるアクチュエータ、光スキャナ、および画像形成装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のアクチュエータは、可動板と、該可動板を支持する1対の軸部材とを備えた振動部と、
前記振動部を支持する支持部と、
前記振動部に設けられ、前記可動板の挙動を検出するためのピエゾ抵抗素子と、
前記支持部に設けられた複数の電極と、
一部が前記振動部および前記支持部に接合され、残部が前記各軸部材に対し離間するように形成された樹脂層と、
前記樹脂層上に成膜され、前記ピエゾ抵抗素子と前記電極とを電気的に接続する配線と、
前記可動板を前記各軸部材の捩れ変形を伴って回動させる駆動手段とを有し、
前記配線は、その少なくとも一部が前記各軸部材に対し離間するように配設され
前記樹脂層は、前記樹脂層の前記配線側の面を前記振動部側とするように設けられ、前記各配線は、導電性を有するバンプを介して前記ピエゾ抵抗素子に接合され、
前記樹脂層は、前記支持部に対して前記軸部材側にて、前記複数の配線を一括して担持し、
前記樹脂層は、前記支持部に対して前記軸部材とは反対側に延出する部分を有し、該部分に前記複数の電極が接合されていることを特徴とする。
これにより、各軸部材の幅が小さい場合でも、配線を簡単に引き回すことができる。また、各軸部材の幅方向においてピエゾ抵抗素子の両側に配線を引き回すためのスペースを要しないため、ピエゾ抵抗素子のレイアウトの自由度が高い。そのため、アクチュエータの小型化を図りつつ、ピエゾ抵抗素子による検出精度を優れたものとすることができる。
さらに、各軸部材の捩れ変形によって配線に生じる応力を低減することができる。そのため、配線の断線が生じにくく、アクチュエータの信頼性を向上させることができる。
また、樹脂層が配線を補強するため、配線の断線を防止することができる。また、樹脂層および配線をそれぞれ柔軟なものとし、各軸部材に対する配線の影響を少なくすることができる。
さらに、樹脂層の一部が前記振動部および前記支持部に接合され、残部が前記各軸部材に対し離間するように形成されていることにより、各軸部材に対する配線の影響を少なくしつつ、樹脂層による配線の補強を強固なものとすることができる。
また、樹脂層は、その配線側の面を振動部側とするように設けられ、配線は、導電性を有するバンプを介してピエゾ抵抗素子に接合されているため、配線を樹脂層上に予め形成したものを振動部および支持部に貼り付けるだけで、簡単に配線を設置することができる。
さらに、樹脂層は、支持部に対して軸部材とは反対側に延出する部分を有し、該部分に複数の電極が接合されているため、樹脂層の下面側から各電極に容易にアクセスすることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記ピエゾ抵抗素子は、前記1対の軸部材のうちの少なくとも一方の軸部材上に設けられ、前記配線は、当該少なくとも一方の軸部材に沿って設けられていることが好ましい。
これにより、ピエゾ抵抗素子が軸部材の捩れ変形量を検出し、その検出結果に基づいて可動板の挙動を検出することができる。また、このような場合、配線を軸部材に沿って設けることで、軸部材に対する配線の影響を少なくすることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記ピエゾ抵抗素子は、前記軸部材上に設けられたピエゾ抵抗領域と、該ピエゾ抵抗領域に互いに離間して設けられた少なくとも1対の端子とを有することが好ましい。
このようなピエゾ抵抗領域を有するピエゾ抵抗素子は、軸部材の一部に不純物をドーピングすることにより形成することができ、幅の狭い軸部材に用いるのに適している。したがって、このようなピエゾ抵抗素子を用いた場合に、前述したような本発明の効果が顕著となる。
本発明のアクチュエータでは、前記少なくとも1対の端子は、前記軸部材の軸線方向に互いに離間して並設された1対の第1の端子と、前記軸部材の軸線に直交する方向に互いに離間して並設された1対の第2の端子とを含むことが好ましい。
このように2対の端子を有するピエゾ抵抗素子は、優れた検出精度を有する。また、このようなピエゾ抵抗素子は、端子の数が多く、これに伴い配線の数も多いが、本発明を適用することで、前述したような本発明の効果が極めて顕著となる。
本発明のアクチュエータでは、前記ピエゾ抵抗素子は、前記各軸部材に設けられており、前記配線は、前記1対の軸部材に対する影響が互いに等しくなるように設けられていることが好ましい。
これにより、振動部の振動特性を優れたものとしつつ、ピエゾ抵抗素子の検出精度を向上させることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記ピエゾ抵抗素子は、前記軸部材の前記支持部側の端部に設けられていることが好ましい。
これにより、配線の長さを短くして、各軸部材に対する配線の影響を少なくすることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記可動板および前記各軸部材は、シリコンで一体的に形成されていることが好ましい。
これにより、振動部の振動特性を優れたものとすることができる。また、シリコンの結晶方向によってせん断応力に対するピエゾ抵抗素子の検出精度を高める構成が可能である。
本発明のアクチュエータでは、前記配線は、金属で構成されていることが好ましい。
金属は一般に優れた電気伝導性を有するものの変形を繰り返すことにより金属疲労が生じる。したがって、金属で構成された配線を用いた場合に、本発明を適用することによる効果が顕著となる。
本発明の光スキャナは、光反射部が設けられた可動板と、該可動板を支持する1対の軸部材とを備えた振動部と、
前記振動部を支持する支持部と、
前記振動部に設けられ、前記可動板の挙動を検出するためのピエゾ抵抗素子と、
前記支持部に設けられた複数の電極と、
一部が前記振動部および前記支持部に接合され、残部が前記各軸部材に対し離間するように形成された樹脂層と、
前記樹脂層上に成膜され、前記ピエゾ抵抗素子と前記電極とを電気的に接続する配線と、
前記可動板を前記各軸部材の捩れ変形を伴って回動させる駆動手段とを有し、
前記光反射部で反射した光を走査するように構成され、
前記配線は、その少なくとも一部が前記各軸部材に対し離間するように配設され
前記樹脂層は、前記樹脂層の前記配線側の面を前記振動部側とするように設けられ、前記各配線は、導電性を有するバンプを介して前記ピエゾ抵抗素子に接合され、
前記樹脂層は、前記支持部に対して前記軸部材側にて、前記複数の配線を一括して担持し、
前記樹脂層は、前記支持部に対して前記軸部材とは反対側に延出する部分を有し、該部分に前記複数の電極が接合されていることを特徴とする。
これにより、本発明の光スキャナは、可動板の挙動検知のためのピエゾ抵抗素子を有する構成において、小型化を図りつつ検出精度を優れたものとするとともに、優れた信頼性を発揮することができる。
本発明の画像形成装置は、光反射部が設けられた可動板と、該可動板を支持する1対の軸部材とを備えた振動部と、
前記振動部を支持する支持部と、
前記振動部に設けられ、前記可動板の挙動を検出するためのピエゾ抵抗素子と、
前記支持部に設けられた複数の電極と、
一部が前記振動部および前記支持部に接合され、残部が前記各軸部材に対し離間するように形成された樹脂層と、
前記樹脂層上に成膜され、前記ピエゾ抵抗素子と前記電極とを電気的に接続する配線と、
前記可動板を前記各軸部材の捩れ変形を伴って回動させる駆動手段とを有し、
前記光反射部で反射した光を走査して、画像を形成するように構成され、
前記配線は、その少なくとも一部が前記各軸部材に対し離間するように配設され
前記樹脂層は、前記樹脂層の前記配線側の面を前記振動部側とするように設けられ、前記各配線は、導電性を有するバンプを介して前記ピエゾ抵抗素子に接合され、
前記樹脂層は、前記支持部に対して前記軸部材側にて、前記複数の配線を一括して担持し、
前記樹脂層は、前記支持部に対して前記軸部材とは反対側に延出する部分を有し、該部分に前記複数の電極が接合されていることを特徴とする。
これにより、本発明の画像形成装置は、高画質な画像が得られるとともに、優れた信頼性を発揮することができる。
以下、本発明のアクチュエータの好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明のアクチュエータの第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1に示すアクチュエータの平面図、図3は、図1に示すアクチュエータの断面図((a)は図2中のA−A線断面図、(b)は図2中のB−B線断面図)、図4は、図1に示すアクチュエータに備えられたコイルを説明するための部分拡大斜視図、図5は、図1に示すアクチュエータに備えられたピエゾ抵抗素子およびその配線を説明するための部分拡大斜視図である。
なお、以下では、説明の便宜上、図3中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1に示すように、本実施形態のアクチュエータ1は、電磁駆動方式(より具体的にはムービングコイル方式)を採用するアクチュエータであって、振動系(振動部)を有する基体2と、この基体2を支持する支持体3と、1対の磁石(永久磁石)41、42と、基体2の振動系の挙動を検出するためのピエゾ抵抗素子51、52とを有している。
以下、アクチュエータ1を構成する各部を順次説明する。
基体2は、図1に示すように、可動板21と、可動板21を支持する1対の軸部材22、23と、これらを囲むように枠状に形成された支持部24とを有している。
可動板21は、板状をなし、本実施形態では、平面視形状が長方形をなしている。そして、可動板21の板面(上面)には、光反射性を有する光反射部211が設けられている。これにより、アクチュエータ1を光スキャナ、光アッテネータ、光スイッチ等の光学デバイスに適用することができる。
また、図3および図4に示すように、可動板21の下面には、コイル212が設けられている。このコイル212は、後述する1対の磁石41、42の磁界中に配され、通電により可動板21に電磁力を作用させることができる。ここで、コイル212と1対の磁石41、42は、可動板21が各軸部材22、23の捩れ変形を伴って回動させる駆動手段を構成する。
このコイル212は、可動板21の光反射部211とは反対側の面に設けられているため、光反射部211の設計の自由度が低下することはない。
また、本実施形態では、コイル212は、図4に示すように、可動板21の板面に沿って渦巻状に形成されている。このような渦巻状のコイル212は、単に環状に形成したコイルに比し大きな磁力を発生させることができ、また、可動板21の厚さ方向に積層して形成したコイルに比し構成が簡単で製造も容易である。すなわち、コイル212の構成を比較的簡単なものとするとともに、駆動電圧を抑えつつ、コイル212に生じる磁力を大きくすることができる。
また、コイル212を構成する素線の一端(渦巻きの外周側の端)は、可動板21と軸部材23との境界部付近に位置し、配線231に電気的に接続されている。また、コイル212を構成する素線の他端(渦巻きの中心側の端)は、可動板21の板面の中心付近に位置しているが、ワイヤーボンディングで構成された配線214を介して、可動板21と軸部材22との境界部付近で、配線221に電気的に接続されている。
なお、コイル212を構成する素線の他端(渦巻きの中心側の端)と配線221との接続は、ワイヤーボンディングに限定されず、例えば、振動部上に絶縁膜を介して配線パターンを成膜するとともに、その絶縁膜に配線パターンに導通する貫通電極を設けた構成でもよい。
ここで、前述した配線214は、その一端がコイル212を構成する素線の他端(渦巻きの中心側の端)付近の接合点213で可動板21に接合・固定され、他端が可動板21と軸部材22との境界部付近の第1の接合点222に接合・固定されている。
また、可動板21(振動部)とコイル212との間には、絶縁膜が介在しているのが好ましい。これにより、コイル212と可動板21と間の絶縁性を優れたものとし、信頼性を向上させることができる。この場合、コイル212を構成する素線の外周に絶縁膜を形成してもよいし、可動板21の下面全域に絶縁膜を形成してもよい。また、この絶縁膜の構成材料としては、絶縁性を有していれば特に限定されないが、樹脂、金属酸化物等が挙げられる。
また、コイル212の構成材料としては、導電性を有するものであれば、特に限定されないが、銅、アルミニウム等の金属が好適に用いられる。
このような可動板21は、1対の軸部材22、23によって支持(両持ち支持)されている。
1対の軸部材22、23は、それぞれ、弾性変形可能であるとともに、可動板21と支持部24とを連結している。
また、1対の軸部材22、23は、互いに同軸的に設けられており、これらを回動中心軸(回転軸)Xとして、可動板21が各軸部材22、23の捩れ変形を伴って支持部24に対して回動可能となっている。
また、軸部材22の上面には、ピエゾ抵抗素子51が設けられ、また、軸部材23の上面には、ピエゾ抵抗素子52が設けられている。より具体的には、ピエゾ抵抗素子51は、軸部材22の支持部24側(可動板21と反対側)の端部に設けられ、ピエゾ抵抗素子52は、軸部材23の支持部24側(可動板21と反対側)の端部に設けられている。これにより、後述する配線群53、55(配線)の長さを短くして、各軸部材22、23に対する配線の影響を少なくすることができる。
ピエゾ抵抗素子51は、配線群53を介して、支持部24上に設けられた電極群54に電気的に接続されている。また、ピエゾ抵抗素子52は、配線群55を介して、支持部24上に設けられた電極群56に電気的に接続されている。
配線群53と配線群55とは、1対の軸部材22、23に対する影響が互いに等しくなるように設けられている。より具体的には、配線群53および配線群55の各配線の太さ、長さ等が、1対の軸部材22、23に対する影響が互いに等しくなるように設定されている。これにより、基体2の振動系(振動部)の振動特性を優れたものとしつつ、ピエゾ抵抗素子51、52の検出精度を向上させることができる。
電極群54は、電極541、542、543、544で構成され、電極群56は、電極561、562、563、564で構成され、平面視にて可動板21の中心に対し対称となるように設けられている。より具体的には、電極541、542、543、544と、電極561、562、563、564とは、平面視にて可動板の21の中心に対し互いに対称となるように、それぞれの形状、大きさ、配置などが設定されている。これにより、比較的簡単に、軸部材22に対する配線群53の影響と、軸部材23に対する配線群55の影響とを等しくすることができる。
ここで、ピエゾ抵抗素子52およびその配線群55についてさらに詳細に説明する。なお、ピエゾ抵抗素子51およびその配線群53については、ピエゾ抵抗素子51および配線群55と同様であるので、その説明を省略する。
図5に示すように、ピエゾ抵抗素子52は、軸部材23上に設けられたピエゾ抵抗領域521と、ピエゾ抵抗領域521上に回動中心軸X方向に並設された1対の第1の端子(入力電極)522、523と、ピエゾ抵抗領域521上に回動中心軸Xに対し直角な方向に並設された1対の第2の端子(出力電極)524、525とを有している。
ピエゾ抵抗領域521は、軸部材23表面にn型またはp型の不純物をドーピング(拡散あるいはイオン注入)することにより形成されたものである。より具体的には、基体2がp型シリコン単結晶基板を加工することにより形成されたものである場合、ピエゾ抵抗領域521は、軸部材23表面にリンなどの不純物をドーピングすることにより形成されたn型シリコン単結晶(n型抵抗領域)である。一方、基体2がn型シリコン単結晶基板を加工することにより形成されたものである場合、ピエゾ抵抗領域521は、軸部材23表面にボロンなどの不純物をドーピングすることにより形成されたp型シリコン単結晶(p型抵抗領域)である。
また、基体2が(001)面のp型シリコン単結晶基板を加工することにより形成されたものである場合、ピエゾ抵抗領域521の<110>方向(すなわち、回動中心軸X方向)に沿って、軸部材23が延在している。一方、基体2が(001)面のn型シリコン単結晶基板を加工することにより形成されたものである場合、ピエゾ抵抗領域521の<100>方向または<010>方向(すなわち、回動中心軸X方向)に沿って、軸部材23が延在している。
このような結晶方位に沿って軸部材23が延在していると、軸部材23の捩れ変形によりピエゾ抵抗領域521にせん断応力が生じたとき、ピエゾ抵抗領域521の比抵抗値の変化率を最も大きくすることができる。
このようなピエゾ抵抗領域521上における回動中心軸X方向での両端部のうち、一端部(可動板21側の端部)に第1の端子522が設けられ、他端部(可動板21と反対側の端部)に第1の端子523が設けられている。第1の端子522は、配線551を介して前述した電極561に接続され、第1の端子523は、配線553を介して前述した電極563に接続されている。これにより、電極561、563および配線551、553を介して1対の第1の端子522、523間に電圧を印加することができる。
また、ピエゾ抵抗領域521上における回動中心軸Xに対し直角な方向での両端部のうち、一端部(図5にて左側の端部)に第2の端子524が設けられ、他端部(図5にて右側の端部)に第2の端子525が設けられている。第2の端子524は、配線554を介して前述した電極564に接続され、第2の端子525は、配線552を介して前述した電極562に接続されている。これにより、電極562、564および配線552、525を介して1対の第2の端子524、525間の電圧値や比抵抗値を検知することができる。
このように構成されたピエゾ抵抗素子52にあっては、1対の第1の端子522、523を介してピエゾ抵抗領域521に電界Eを印加しつつ、1対の第2の端子524、525を介してピエゾ抵抗領域521の電圧値を検知することにより、ピエゾ抵抗領域521の比抵抗値を検知することができる。
より具体的に説明すると、1対の第1の端子522、523間に電圧を印加することにより、ピエゾ抵抗領域521上に電界Eを生じさせる。そして、このような電界Eのもと、ピエゾ抵抗領域521にせん断応力が生じると、そのせん断応力の程度に応じて、ピエゾ抵抗領域521の比抵抗値が変化し、その変化に応じた電位差が1対の第2の端子524、525間に生じる。この電位差は、軸部材23の捩れ変形量や可動板21の回動角に応じたものである。したがって、この電位差に基づき、可動板21の挙動を検知することができる。
以上説明したようにピエゾ抵抗素子52と各電極561、562、563、564とを電気的に接続する配線551、552、553、554(すなわち配線群55)は、それぞれ、ピエゾ抵抗素子52と対応する電極561、562、563、564との間の距離よりも長尺となっている。その結果、配線551、552、553、554は、それぞれ、軸部材23に対し離間するように配設されている。
これにより、軸部材23の幅(平面視にて回動中心軸Xに直角な方向での長さ)を小さくしても、配線551、552、553、554を簡単に引き回すことができる。また、軸部材23の幅方向においてピエゾ抵抗素子52の両側に配線を引き回すためのスペースを要しないため、ピエゾ抵抗素子のレイアウトの自由度が高い。そのため、アクチュエータ1の小型化を図りつつ、ピエゾ抵抗素子52による検出精度を優れたものとすることができる。
さらに、軸部材23の捩れ変形によって各配線551、552、553、554に生じる応力を低減することができる。そのため、各配線551、552、553、554の断線が生じにくく、アクチュエータ1の信頼性を向上させることができる。
また、前述したようにピエゾ抵抗領域521を有するピエゾ抵抗素子52は、前述したように不純物のドーピングより形成できるため、幅の狭い軸部材23に用いるのに適している。したがって、このようなピエゾ抵抗素子52を用いた場合に、前述したような本発明の効果が顕著となる。
また、2対の端子を有するピエゾ抵抗素子52は、優れた検出精度を有するが、端子の数が多く、これに伴い配線の数も多い。しかし、本発明を適用することで、軸部材23上に配線のためのスペースをほとんど考慮する必要がなくなる。そのため、このようなピエゾ抵抗素子52について本発明を適用すると、その効果が極めて顕著となる。
特に、本実施形態では、各配線551、552、553、554は、ピエゾ抵抗素子52と対応する各電極561、562、563、564との間をワイヤーボンディングすることにより形成されたものである。すなわち、各配線551、552、553、554は、ボンディングワイヤーで構成されている。これにより、各配線551、552、553、554の形成を比較的簡単なものとすることができる。また、ボンディングワイヤーで構成された各配線551、552、553、554は柔軟であり、そのバネ定数は軸部材23のバネ定数に比し極めて低いため、軸部材23に対する各配線551、552、553、554の影響を極めて低くすることができる。
また、各配線551、552、553、554は軸部材23に沿って設けられている。これにより、軸部材23に対する配線551、552、553、554の影響を少なくすることができる。
また、各配線551、552、553、554の構成材料としては、導電性を有するものであれば、特に限定されないが、本実施形態のようにワイヤーボンディング法を用いる場合、金のような金属が好適に用いられる。
金属は一般に優れた電気伝導性を有するものの変形を繰り返すことにより金属疲労が生じる。しかしながら、前述したように各配線551、552、553、554が軸部材23に対し離間しているため、軸部材23の捩れ変形や可動板21の回動によって各配線551、552、553、554に生じる応力を低減して、各配線551、552、553、554の断線を防止することができる。
支持部24の下面には、図3に示すように、各軸部材22、23との境界部付近に、端子241、242が設けられている。
そして、端子241は、前述したコイル212と配線221を介して電気的に接続され、端子242は、コイル212と配線231を介して電気的に接続されている。これにより、配線221、231を介してコイル212に通電することができる。
配線221は、その一端が可動板21と軸部材22との境界部付近の第1の接合点222で、可動板21に接合・固定され、他端が端子241上の第2の接合点223で支持部24に接合・固定されている(図3参照。)。
このような配線221は、第1の接合点222と第2の接合点223とをワイヤーボンディングすることにより形成されたものである。
同様に、配線231は、その一端が可動板21と軸部材23との境界部付近の第1の接合点232で、可動板21に接合・固定され、他端が端子242上の第2の接合点233で支持部24に接合・固定されている(図3参照。)。
このような配線231は、前述した配線221と同様、第1の接合点232と第2の接合点233とをワイヤーボンディングすることにより形成されたものである。
なお、配線221、231は、ワイヤーボンディング法により形成されたものに限定されない。
このような各配線221、231は、各軸部材22、23に対し離間するように配設されている。これにより、各軸部材22、23の捩れ変形によって配線221、231に生じる応力を低減して、アクチュエータ1の信頼性を向上させることができる。
また、配線221が軸部材22に沿って設けられているとともに、配線231が軸部材23に沿って設けられているため、可動板21の回動によって配線221、231に生じる応力を低減して、アクチュエータ1の信頼性を向上させることができる。
また、各配線221、231は前述したようにワイヤーボンディングを用いて形成されたものであるため、配線221、231の形成を比較的簡単なものとしつつ、アクチュエータ1の信頼性を向上させることができる。
また、配線221、231が前述したような1対の第1の接合点222、232を有しているため、可動板21の回動によって配線221、231に生じる応力を低減して、アクチュエータ1の信頼性を向上させることができる。
その上、配線221、231が前述したような1対の第2の接合点223、233を有しているため、可動板21の回動によって配線に生じる応力を簡単かつ確実に低減して、アクチュエータ1の信頼性を向上させることができる。
また、各接合点222、223、232、233が回動中心軸X上に位置するとともに、第1の接合点222と第2の接合点223との間の距離と、第1の接合点232と第2の接合点233との間の距離とが等しくなっている。したがって、1対の第1の接合点222、232および1対の第2の接合点223、233は、1対の軸部材22、23に対する配線221、231の影響が互いに等しくなるように設けられている。これにより、アクチュエータ1の設計を簡単なものとしつつ、振動部の振動特性を優れたものとすることができる。
また、各配線221、231は、1対の軸部材22、23に対する影響が互いに等しくなるように設けられている。より具体的には、配線221の長さと配線231の長さとが等しく設定され、また、配線221の横断面形状と配線231の横断面形状とが等しく設定され、さらに、配線221の横断面積(太さ)と配線231の横断面積(太さ)とが等しく設定されている。言い換えすれば、配線221と配線231とは対称的に構成されている。これにより、アクチュエータ1の設計を簡単なものとしつつ、振動部の振動特性を優れたものとすることができる。
また、配線221は第1の接合点222と第2の接合点223との間の距離よりも長く、また、配線231は第1の接合点232と第2の接合点233との間の距離よりも長くなっている。これにより、軸各配線221、231に生じる張力を小さくして、配線221、231に生じる応力を低減することができる。
このような各配線221、231についても、前述したコイル212と同様に、軸部材22(振動部)と配線221との間や、軸部材23(振動部)と配線231との間には、絶縁膜が介在しているのが好ましい。これにより、配線221、231と振動部と間の絶縁性を優れたものとし、信頼性を向上させることができる。
また、各配線221、231の構成材料としては、導電性を有するものであれば、特に限定されないが、本実施形態のようにワイヤーボンディング法を用いる場合、金のような金属が好適に用いられる。
このような可動板21および1対の軸部材22、23は、振動系(振動部)を構成している。すなわち、本実施形態では、振動部が可動板21および1対の軸部材22、23からなる1つの振動系(すなわち1自由度振動系)を有するものである。
このような振動系を有する基体2は、例えば、シリコンを主材料として構成されていて、可動板21と1対の軸部材22、23と支持部24が一体的に形成されている。これにより、振動部の振動特性および耐久性を優れたものとすることができる。
また、このような振動部は、1つの基板をエッチングすることにより一体的に形成されたものである。これにより、シリコンで一体的に形成された振動部を簡単に製造することができる。
この基板の平均厚さ(すなわち可動板21や軸部材22、23の厚さ)は、それぞれ、特に限定されないが、1〜1500μmであるのが好ましく、10〜300μmであるのがより好ましい。
また、前述したような振動系(振動部)を支持するための支持部24は、可動板21の外周を囲むように枠状をなしている。そして、この支持部24の下面に、支持体3が接合されている。
支持体3は、例えば、ガラスやシリコンを主材料として構成されている。そして、基体2と支持体3とは直接接合または陽極接合により接合されている。なお、基体2と支持体3とは、例えば、ガラス、シリコン、またはSiOを主材料として構成された接合層を介して接合されていてもよいし、接着剤を介して接合されていてもよい。
支持体3は、前述した支持部24に沿って枠状をなしている。なお、支持体3の形状は、前述したものに限定されない。
このような支持体3にあっては、その内側の空間が、基体2の振動系の振動、すなわち可動板21が回動(振動)する際に、支持体3に接触するのを防止する逃げ部を構成する。このような逃げ部を設けることにより、アクチュエータ1全体の大型化を防止しつつ、可動板21の振れ角(振幅)をより大きく設定することができる。
このような支持体3の側面には、1対の磁石41、42が接合・固定されている。
この1対の磁石41、42は、可動板21の回動中心軸Xを介して互いに対向するとともに、それぞれ非回動時の可動板21の端面に対向するように設けられている。このようにして各磁石41、42は、コイル212に対向している。
また、磁石41は、可動板21側をS極とし、磁石42は、可動板21側をN極とするように設置されている。したがって、1対の磁石41、42は、可動板21付近に、非回動時の可動板21の板面に平行で、かつ、可動板21の回動中心軸Xに直角な方向の磁界を発生させる。
なお、磁石41、42は、永久磁石ではなく、電磁石であってもよい。また、磁石41、42の極性は、図示のものに限定されないことは言うまでもない。
以上のような構成を有するアクチュエータ1は、次のようにして作動する。
図示しない電源回路が配線221、231を介してコイル212に交番電圧を印加することにより、コイル212に生じる磁界の方向が上方向と下方向とで交互に切り換わる。
そのため、1対の磁石41、42の磁界中に配された可動板21は、各軸部材22、23の捩れ変形を伴いながら、可動板21が支持部24に対し回動(振動)する。
一方、1対の第1の端子522、523間に電圧を印加することにより、ピエゾ抵抗領域521上に電界Eを生じさせる。そして、このような電界Eのもと、1対の第2の端子524、525間に生じる電位差を検出し、この電位差に基づき、可動板21の周波数、振幅、回動角などの挙動を検知する。図示しない制御手段は、検出された挙動に基づき、可動板21が所望の挙動となるように、コイル212への交番電圧を制御する。
ここで、可動板21と1対の軸部材22、23とからなる振動系の固有振動数ωは、可動板21の慣性モーメントJと、1対の軸部材22、23のばね定数kとにより、ω=(k/J1/2によって与えられる。コイル212に印加する交番電圧の周波数は、固有振動数ω1と同じであっても異なっていてもよいが、固有振動数ω1と同じである場合、効率よくアクチュエータ1を作動させることができる。
以上説明したように構成されたアクチュエータ1によれば、ピエゾ抵抗素子51と電極群54とを電気的に接続する配線群53が軸部材22に対し離間し、また、ピエゾ抵抗素子52と電極群56とを電気的に接続する配線群55が軸部材23に対し離間するように配設されているため、軸部材23の幅を小さくしても、配線群53および配線群55の各配線を簡単に引き回すことができる。また、各軸部材22、23の幅方向においてピエゾ抵抗素子の両側に配線を引き回すためのスペースを要しないため、各ピエゾ抵抗素子のレイアウトの自由度が高い。そのため、アクチュエータ1の小型化を図りつつ、各ピエゾ抵抗素子51、52による検出精度を優れたものとすることができる。
さらに、軸部材22、23の捩れ変形によって配線群53、55の各配線に生じる応力を低減することができる。そのため、配線群53、55の各配線の断線が生じにくく、アクチュエータ1の信頼性を向上させることができる。
特に、本実施形態では、配線群53、55の各配線は、ボンディングワイヤーで構成されているため、配線群53、55の各配線の形成を比較的簡単なものとすることができる。また、軸部材22、23に対する配線群53、55の各配線の影響を少なくすることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明のアクチュエータの第2実施形態について説明する。
図6は、本発明のアクチュエータの第2実施形態を示す平面図、図7は、図6に示すアクチュエータに備えられたピエゾ抵抗素子およびその配線を説明するための部分拡大斜視図である。
以下、第2実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態のアクチュエータは、ピエゾ抵抗素子のための配線の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、一方の軸部材側の構成のみについて説明するが、他方の軸部材側の構成に関しても同様である。
図6に示すように、本実施形態のアクチュエータ1Aでは、ピエゾ抵抗素子51は、配線群53Aを介して、電極群54に電気的に接続されている。また、ピエゾ抵抗素子52は、配線群55Aを介して電極群56に電気的に接続されている。
各配線群53A、55Aは、薄膜状をなし、前述した第1実施形態の各配線群53、55と同様、1対の軸部材22、23に対する影響が互いに等しくなるように設けられている。
ここで、配線群55Aについてさらに詳細に説明する。なお、配線群53Aについては、配線群55Aと同様であるので、その説明を省略する。
配線群55Aは、配線551A〜554Aで構成されている。
配線551Aは、軸部材23に沿った直線状の部分とL字状をなす部分とを有し、ピエゾ抵抗素子52の第1の端子522と電極561とを電気的に接続している。
配線552Aは、L字状をなし、ピエゾ抵抗素子52の第2の端子525と電極562とを電気的に接続している。
配線553Aは、直線状をなし、ピエゾ抵抗素子52の第1の端子523と電極563とを電気的に接続している。
配線554Aは、L字状をなし、ピエゾ抵抗素子52の第2の端子524と電極564とを電気的に接続している。
これらの配線551A〜554Aにおいては、配線551A、552A、554Aはそれぞれ軸部材23に対し離間した部分を有している。これにより、前述した第1実施形態のアクチュエータ1と同様の効果を発揮することができる。
なお、配線553Aは軸部材23上に設けられているが、配線553Aと軸部材23とは、接合されていてもよいし、接合されずに接触または非接触であってもよい。
このような各配線551A〜554Aの形成方法(薄膜形成方法)としては、特に限定されないが、真空蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、金属箔の接合等を用いることができる。
また、これらの配線551A〜554Aは、前述したような薄膜形成方法を用いることにより、第1の端子522、523と第2の端子524、525と電極561〜564と一体的に形成されている。これにより、アクチュエータ1Aの製造工程を簡略化するとともに、配線群55Aの機械的強度を優れたものとし、アクチュエータ1Aの信頼性を向上させることができる。
また、このように構成された各配線551A、552A、553A、554Aのバネ定数は軸部材23のバネ定数に比し極めて低いため、軸部材23に対する各配線551A、552A、553A、554Aの影響を極めて低くすることができる。
以上説明したように、第2実施形態にかかるアクチュエータ1Aによっても、前述した第1実施形態のアクチュエータ1と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明のアクチュエータの第3実施形態について説明する。
図8は、本発明の第3実施形態にかかるアクチュエータに備えられたピエゾ抵抗素子およびその配線を説明するための部分拡大斜視図である。
以下、第3実施形態について説明するが、前述した第1、2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態のアクチュエータは、配線を樹脂層上に設けた以外は、前述した第2実施形態と同様である。なお、以下の説明では、一方の軸部材側の構成のみについて説明するが、他方の軸部材側の構成に関しても同様である。
図8に示すように、本実施形態のアクチュエータでは、配線551A〜554Aおよび電極561〜564が樹脂層57を介して基体2上に接合されている。すなわち、配線551A〜554Aおよび電極561〜564は、基体2上に接合された樹脂層57上に接合されている。
このように各配線551A〜554Aが樹脂層57上に成膜されたものであるため、樹脂層57が各配線551A〜554Aを補強するため、各配線551A〜554Aの断線を防止することができる。また、柔軟な材料を選択したり厚さを抑えたりすることで、樹脂層57および各配線551A〜554Aをそれぞれ柔軟なものとし、軸部材23に対する各配線551A〜554Aの影響を少なくすることができる。
より具体的に説明すると、樹脂層57は、電極群56を担持する四角状の本体部571と、本体部571から延出し配線群56Aの各配線を個別に担持する複数の延出部572〜575とを有し、これらが一体的に形成されている。
本体部571は、その下面が基体2の支持部24上に接合され、上面に各電極561〜564が接合されている。これにより、各電極561〜564は、基体2に対し固定的に設置されている。
延出部572は、配線551Aに沿ってL字状に形成され、配線551Aをその下面側から支持している。また、延出部572は、その一端部が軸部材23に接合され、他端部が支持部24に接合されている。
延出部573は、配線552Aに沿ってL字状に形成され、配線552Aをその下面側から支持している。また、延出部573は、その一端部が軸部材23に接合され、他端部が支持部24に接合されている。
延出部574は、配線553Aに沿って(回動中心軸Xに沿って)直線状をなし、配線553Aをその下面側から支持している。また、延出部574は、その長手方向でのほぼ全域に亘って基体2に接合されている。
延出部575は、配線554Aに沿ってL字状をなし、配線554Aをその下面側から支持している。また、延出部575は、その一端部が軸部材23に接合され、他端部が支持部24に接合されている。
このように、樹脂層57は、その一部が軸部材23(振動部)および支持部24に接合され、残部が軸部材23に対し離間するように形成されているため、軸部材23に対する配線群55A(特に配線551A、552A、554A)の影響を少なくしつつ、樹脂層57による各配線の補強を強固なものとすることができる。
このような樹脂層57の構成材料としては、特に限定されず、各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂を1種または2種以上を組み合わせて(例えば2層以上の積層体として)用いることができるが、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル(不飽和ポリエステル)樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いるのが好ましく、特に、フレキシブルプリント基板(FPC)に用いるような樹脂を用いるのが好ましい。これにより、樹脂層57の機械的強度や熱的特性を優れたものとすることができる。
また、樹脂層57の形成方法としては、特に限定されず、各種成膜法を用いることができる。
また、樹脂層57と基体2との接合方法としては、特に限定されず、接着剤によるもの等が挙げられる。
<第4実施形態>
次に、本発明のアクチュエータの第4実施形態について説明する。
図9は、本発明の第4実施形態にかかるアクチュエータに備えられたピエゾ抵抗素子およびその配線を説明するための部分拡大斜視図である。
以下、第4実施形態について説明するが、前述した第1〜3実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態のアクチュエータは、樹脂層の形状および設置位置と、配線群の形状と、配線とピエゾ抵抗素子との接合形態とが異なる以外は、前述した第3実施形態と同様である。なお、以下の説明では、一方の軸部材側の構成のみについて説明するが、他方の軸部材側の構成に関しても同様である。
図9に示すように、本実施形態のアクチュエータでは、ピエゾ抵抗素子52が配線群55Bを介して電極群56に接合されている。そして、配線群55Bおよび電極群56の上面には、樹脂層58が接合されている。
言い換えすれば、配線群55Bおよび電極群56は、樹脂層58上に接合(担持)され、樹脂層58は、その配線群55Bおよび電極群56側の面を基体2側(振動部側)とするように設けられている。
配線群55Bは、配線551B〜554Bで構成されている。そして、配線551B〜554Aは、導電性のバンプを介してピエゾ抵抗素子52に接合されている。
例えば、図9に示すように、配線554Bは、略半球状をなすバンプ59を介して第2の端子524に接合されている。なお、図示しないが、配線551B〜553Bに関しても、配線554Bと同様に、配線551Bは第1の端子522に導電性のバンプを介して接合され、配線552Bは第2の端子525に導電性のバンプを介して接合され、配線553Bは第1の端子523に導電性のバンプを介して接合されている。
このように各配線551B〜554Bが導電性のバンプを介してピエゾ抵抗素子52に接合されているため、配線551B〜554Bを樹脂層58上に予め形成したものを基体2(軸部材23(振動部)および支持部24)に貼り付けるだけで、簡単に各配線561B〜564Bを設置することができる。例えば、溶融した金属材料の液滴を第1の端子522、523および第2の端子524、525にそれぞれ付与し、当該各液滴が完全に固化または硬化する前に(すなわち溶融状態または半固化状態のときに)、第1の端子522、523および第2の端子524、525と配線群55Bとを接触させ、その後、当該各液滴を硬化または固化させることで、バンプを形成する。これにより、配線群55Bおよび樹脂層58からなる構造体が基体2に貼り付けられる。
バンプの構成材料としては、導電性を有していれば特に限定されないが、金属材料が好適に用いられる。
また、本実施形態では、樹脂層58が支持部24の縁部から延出する部分581を有し、当該部分581に電極群56が設けられている。これにより、樹脂層58の下面側から電極群56に容易にアクセスすることができる。
また、樹脂層58の構成材料としては、前述した第3実施形態における樹脂層57の構成材料と同様のものを用いることができる。
以上説明したような第1〜4実施形態にかかるアクチュエータは、例えば、光スキャナ、光スイッチ、光アッテネータなどに適用することができる。
かかるアクチュエータを光スキャナとして用いた場合、その光スキャナ(本発明にかかる光スキャナ)は、光反射部211で反射した光を走査する。このような本発明にかかる光スキャナは、優れた信頼性を発揮することができる。
このような光スキャナは、例えば、レーザープリンタ、イメージング用ディスプレイ、バーコードリーダー、走査型共焦点顕微鏡などの画像形成装置に好適に適用することができる。
以下、本発明の光スキャナを備えた画像形成装置の具体例を説明する。
まず、電子写真方式を採用するプリンタに本発明を適用した例を説明する。
図10は、本発明の光スキャナを備える画像形成装置(プリンタ)の一例を示す全体構成の模式的断面図、図11は、図10に示す画像形成装置に備えられた露光ユニットの概略構成を示す図である。
図10に示す画像形成装置110(プリンタ)は、露光・現像・転写・定着を含む一連の画像形成プロセスによって、トナーからなる画像を紙やOHPシートなどの記録媒体に記録するものである。このような画像形成装置110は、図10に示すように、図示矢印方向に回転する感光体111を有し、その回転方向に沿って順次、帯電ユニット112、露光ユニット113、現像ユニット114、転写ユニット115、クリーニングユニット116が配設されている。また、画像形成装置110は、図10にて、下部に、紙などの記録媒体Pを収容する給紙トレイ117が設けられ、上部に、定着装置118が設けられている。
このような画像形成装置110にあっては、まず、図示しないホストコンピュータからの指令により、感光体111、現像ユニット114に設けられた現像ローラ(図示せず)、および中間転写ベルト151が回転を開始する。そして、感光体111は、回転しながら、帯電ユニット112により順次帯電される。
感光体111の帯電された領域は、感光体111の回転に伴って露光位置に至り、露光ユニット113によって、第1色目、例えばイエローYの画像情報に応じた潜像が前記領域に形成される。
感光体111上に形成された潜像は、感光体111の回転に伴って現像位置に至り、イエロー現像のための現像装置144によってイエロートナーで現像される。これにより、感光体111上にイエロートナー像が形成される。このとき、現像ユニット114は、現像装置144が選択的に前記現像位置にて感光体111と対向している。なお、この選択は、保持体145の軸146まわりの回転により、現像装置141〜144の相対位置関係を維持しつつそれぞれの位置を変えることで行う。
感光体111上に形成されたイエロートナー像は、感光体111の回転に伴って一次転写位置(すなわち、感光体111と一次転写ローラ152との対向部)に至り、一次転写ローラ152によって、中間転写ベルト151に転写(一次転写)される。このとき、一次転写ローラ152には、トナーの帯電極性とは逆の極性の一次転写電圧(一次転写バイアス)が印加される。なお、この間、二次転写ローラ155は、中間転写ベルト151から離間している。
前述の処理と同様の処理が、第2色目、第3色目および第4色目について繰り返して実行されることにより、各画像信号に対応した各色のトナー像が、中間転写ベルト151に重なり合って転写される。これにより、中間転写ベルト151上にはフルカラートナー像が形成される。
一方、記録媒体Pは、給紙トレイ117から、給紙ローラ171、レジローラ172によって二次転写位置(すなわち、二次転写ローラ155と駆動ローラ154との対向部)へ搬送される。
中間転写ベルト151上に形成されたフルカラートナー像は、中間転写ベルト151の回転に伴って二次転写位置に至り、二次転写ローラ155によって記録媒体Pに転写(二次転写)される。このとき、二次転写ローラ155は中間転写ベルト151に押圧されるとともに二次転写電圧(二次転写バイアス)が印加される。また、中間転写ベルト151は、駆動ローラ154を回転させることで一次転写ローラ152および従動ローラ153を従動回転させながら回転する。
記録媒体Pに転写されたフルカラートナー像は、定着装置118によって加熱および加圧されて記録媒体Pに融着される。その後、片面プリントの場合には、記録媒体Pは、排紙ローラ対173によって画像形成装置110の外部へ排出される。
一方、感光体111は一次転写位置を経過した後に、クリーニングユニット116のクリーニングブレード161によって、その表面に付着しているトナーが掻き落とされ、次の潜像を形成するための帯電に備える。掻き落とされたトナーは、クリーニングユニット116内の残存トナー回収部に回収される。
両面プリントの場合には、定着装置118によって一方の面に定着処理された記録媒体Pを一旦排紙ローラ対173により挟持した後に、排紙ローラ対173を反転駆動するとともに、搬送ローラ対174、176を駆動して、当該記録媒体Pを搬送路175を通じて表裏反転して二次転写位置へ帰還させ、前述と同様の動作により、記録媒体Pの他方の面に画像を形成する。
このような画像形成装置に備えられた露光ユニット113は、図示しないパーソナルコンピュータなどのホストコンピュータから画像情報を受けこれに応じて、一様に帯電された感光体111上に、レーザーを選択的に照射することによって、静電的な潜像を形成する装置である。
より具体的に説明すると、露光ユニット113は、図11に示すように、光スキャナであるアクチュエータ1と、レーザー光源131と、コリメータレンズ132と、fθレンズ133とを有している。
露光ユニット113にあっては、レーザー光源131からコリメータレンズ132を介してアクチュエータ1(光反射部211)にレーザー光Lが照射される。そして、光反射部211で反射したレーザー光Lがfθレンズを介して感光体111上に照射される。
その際、アクチュエータ1の駆動(可動板21の回動中心軸Xまわりの回動)により、光反射部211で反射した光(レーザーL)は、感光体111の軸線方向に走査(主走査)される。一方、感光体111の回転により、光反射部211で反射した光(レーザーL)は、感光体111の周方向に走査(副走査)される。また、レーザー光源131から出力されるレーザー光Lの強度は、図示しないホストコンピュータから受けた画像情報に応じて変化する。
このようにして露光ユニット113は、感光体111上を選択的に露光して画像形成(描画)を行う。
次に、イメージングディスプレイ(表示装置)に本発明を適用した例を説明する。
図12は、本発明の画像形成装置(イメージングディスプレイ)の一例を示す概略図である。
図12に示す画像形成装置119は、光スキャナであるアクチュエータ1と、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の光源191、192、193と、クロスダイクロイックプリズム(Xプリズム)194と、ガルバノミラー195と、固定ミラー196と、スクリーン197とを備えている。
このような画像形成装置119にあっては、光源191、192、193からクロスダイクロイックプリズム194を介してアクチュエータ1(光反射部211)に各色の光が照射される。このとき、光源191からの赤色の光と、光源192からの緑色の光と、光源193からの青色の光とが、クロスダイクロイックプリズム194にて合成される。
そして、光反射部211で反射した光(3色の合成光)は、ガルバノミラー195で反射した後に、固定ミラー196で反射し、スクリーン197上に照射される。
その際、アクチュエータ1の駆動(可動板21の回動中心軸Xまわりの回動)により、光反射部211で反射した光は、スクリーン197の横方向に走査(主走査)される。一方、ガルバノミラー195の軸線Yまわりの回転により、光反射部211で反射した光は、スクリーン197の縦方向に走査(副走査)される。また、各色の光源191、192、193から出力される光の強度は、図示しないホストコンピュータから受けた画像情報に応じて変化する。
このようにして画像形成装置119は、スクリーン197上に画像形成(描画)を行う。
以上、本発明のアクチュエータ、光スキャナ、および画像形成装置について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明のアクチュエータ等では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
前述した実施形態では、ピエゾ抵抗素子が軸部材22、23のそれぞれに設けられ、各ピエゾ抵抗素子のための配線の少なくとも一部を軸部材に対し離間した構成を説明したが、一方のピエゾ抵抗素子のための配線のみを軸部材に対し離間した構成でも本発明の効果を発揮し得る。
また、前述した実施形態では、振動部が1自由度振動系を構成するものについて説明したが、振動部が2次自由度以上の振動系を構成していてもよい。例えば、振動部が2自由度振動系を構成する場合、振動部は、各軸部材の途中に駆動部材(質量部)を設けることにより構成する。これにより、振動部が2自由度振動系を構成し、駆動電圧を低減しつつ、可動板の振れ角を大きくすることができる。この場合、電磁駆動用のコイルは、1つまたは1対の駆動部材に設け、また、配線の接合点を駆動部材上に設ける。
なお、前述した実施形態では駆動方式としてムービングコイル方式を採用したアクチュエータについて説明したが、これに限定されず、本発明のアクチュエータの駆動方式(すなわち駆動手段の構成)は、ムービングコイル方式であってもよいし、圧電駆動方式や静電駆動方式などの電磁駆動方式以外の駆動方式であってもよい。
本発明のアクチュエータの第1実施形態を示す斜視図である。 図2は、図1に示すアクチュエータの平面図である。 図1に示すアクチュエータの断面図((a)は図2中のA−A線断面図、(b)は図2中のB−B線断面図)である。 図1に示すアクチュエータに備えられたコイルを説明するための部分拡大斜視図である。 図1に示すアクチュエータに備えられたピエゾ抵抗素子およびその配線を説明するための部分拡大斜視図である。 本発明のアクチュエータの第2実施形態を示す平面図である。 図6に示すアクチュエータに備えられたピエゾ抵抗素子およびその配線を説明するための部分拡大斜視図である。 本発明の第3実施形態にかかるアクチュエータに備えられたピエゾ抵抗素子およびその配線を説明するための部分拡大斜視図である。 本発明の第4実施形態にかかるアクチュエータに備えられたピエゾ抵抗素子およびその配線を説明するための部分拡大斜視図である。 本発明の光スキャナを備える画像形成装置(プリンタ)の一例を示す模式的断面図である。 図10の画像形成装置に備えられた露光ユニットの概略構成を示す図である。 本発明の光スキャナを備える画像形成装置(イメージングディスプレイ)の一例を示す模式的断面図である。
符号の説明
1、1A‥‥‥アクチュエータ 2‥‥‥基体 21‥‥‥可動板 22、23‥‥‥軸部材 24‥‥‥支持部 211‥‥‥光反射部 212‥‥‥コイル 213‥‥‥接合点 221、231‥‥‥配線 222、232‥‥‥第1の接合点 223、233‥‥‥第2の接合点 241、242‥‥‥端子 214‥‥‥配線 41、42‥‥‥磁石 3‥‥‥支持体 110、119‥‥‥画像形成装置 111‥‥‥感光体 112‥‥‥帯電ユニット 113‥‥‥露光ユニット 114‥‥‥現像ユニット 115‥‥‥転写ユニット 116‥‥‥クリーニングユニット 117‥‥‥給紙トレイ 118‥‥‥定着装置 131‥‥‥レーザー光源 132‥‥‥コリメータレンズ 133‥‥‥fθレンズ 141〜144‥‥‥現像装置 145‥‥‥保持体 146‥‥‥軸 151‥‥‥中間転写ベルト 152‥‥‥一次転写ローラ 153‥‥‥従動ローラ 154‥‥‥駆動ローラ 155‥‥‥二次転写ローラ 161‥‥‥クリーニングブレード 171‥‥‥給紙ローラ 172‥‥‥レジローラ 173‥‥‥排紙ローラ対 174、176‥‥‥搬送ローラ対 175‥‥‥搬送路 191〜193‥‥‥光源 194‥‥‥クロスダイクロイックプリズム 195‥‥‥ガルバノミラー 196‥‥‥固定ミラー 197‥‥‥スクリーン 51、52‥‥‥ピエゾ抵抗素子 53、53A、55、55A、55B‥‥‥配線群 54、56‥‥‥電極群 57、58‥‥‥樹脂層 59‥‥‥バンプ 521‥‥‥ピエゾ抵抗領域 522、523‥‥‥第1の端子 524、525‥‥‥第2の端子 541〜544、561〜564‥‥‥電極 551〜554、551A〜554A、551B〜554B‥‥‥配線 571‥‥‥本体部 572〜575‥‥‥延出部 581‥‥‥部分 P‥‥‥記録媒体 X‥‥‥回動中心軸 E‥‥‥電界

Claims (10)

  1. 可動板と、該可動板を支持する1対の軸部材とを備えた振動部と、
    前記振動部を支持する支持部と、
    前記振動部に設けられ、前記可動板の挙動を検出するためのピエゾ抵抗素子と、
    前記支持部に設けられた複数の電極と、
    一部が前記振動部および前記支持部に接合され、残部が前記各軸部材に対し離間するように形成された樹脂層と、
    前記樹脂層上に成膜され、前記ピエゾ抵抗素子と前記電極とを電気的に接続する配線と、
    前記可動板を前記各軸部材の捩れ変形を伴って回動させる駆動手段とを有し、
    前記配線は、その少なくとも一部が前記各軸部材に対し離間するように配設され
    前記樹脂層は、前記樹脂層の前記配線側の面を前記振動部側とするように設けられ、前記各配線は、導電性を有するバンプを介して前記ピエゾ抵抗素子に接合され、
    前記樹脂層は、前記支持部に対して前記軸部材側にて、前記複数の配線を一括して担持し、
    前記樹脂層は、前記支持部に対して前記軸部材とは反対側に延出する部分を有し、該部分に前記複数の電極が接合されていることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記ピエゾ抵抗素子は、前記1対の軸部材のうちの少なくとも一方の軸部材上に設けられ、前記配線は、当該少なくとも一方の軸部材に沿って設けられている請求項に記載のアクチュエータ。
  3. 前記ピエゾ抵抗素子は、前記軸部材上に設けられたピエゾ抵抗領域と、該ピエゾ抵抗領域に互いに離間して設けられた少なくとも1対の端子とを有する請求項に記載のアクチュエータ。
  4. 前記少なくとも1対の端子は、前記軸部材の軸線方向に互いに離間して並設された1対の第1の端子と、前記軸部材の軸線に直交する方向に互いに離間して並設された1対の第2の端子とを含む請求項に記載のアクチュエータ。
  5. 前記ピエゾ抵抗素子は、前記各軸部材に設けられており、前記配線は、前記1対の軸部材に対する影響が互いに等しくなるように設けられている請求項ないしのいずれかに記載のアクチュエータ。
  6. 前記ピエゾ抵抗素子は、前記軸部材の前記支持部側の端部に設けられている請求項ないしのいずれかに記載のアクチュエータ。
  7. 前記可動板および前記各軸部材は、シリコンで一体的に形成されている請求項1ないしのいずれかに記載のアクチュエータ。
  8. 前記配線は、金属で構成されている請求項1ないしのいずれかに記載のアクチュエータ。
  9. 光反射部が設けられた可動板と、該可動板を支持する1対の軸部材とを備えた振動部と、
    前記振動部を支持する支持部と、
    前記振動部に設けられ、前記可動板の挙動を検出するためのピエゾ抵抗素子と、
    前記支持部に設けられた複数の電極と、
    一部が前記振動部および前記支持部に接合され、残部が前記各軸部材に対し離間するように形成された樹脂層と、
    前記樹脂層上に成膜され、前記ピエゾ抵抗素子と前記電極とを電気的に接続する配線と、
    前記可動板を前記各軸部材の捩れ変形を伴って回動させる駆動手段とを有し、
    前記光反射部で反射した光を走査するように構成され、
    前記配線は、その少なくとも一部が前記各軸部材に対し離間するように配設され
    前記樹脂層は、前記樹脂層の前記配線側の面を前記振動部側とするように設けられ、前記各配線は、導電性を有するバンプを介して前記ピエゾ抵抗素子に接合され、
    前記樹脂層は、前記支持部に対して前記軸部材側にて、前記複数の配線を一括して担持し、
    前記樹脂層は、前記支持部に対して前記軸部材とは反対側に延出する部分を有し、該部分に前記複数の電極が接合されていることを特徴とする光スキャナ。
  10. 光反射部が設けられた可動板と、該可動板を支持する1対の軸部材とを備えた振動部と、
    前記振動部を支持する支持部と、
    前記振動部に設けられ、前記可動板の挙動を検出するためのピエゾ抵抗素子と、
    前記支持部に設けられた複数の電極と、
    一部が前記振動部および前記支持部に接合され、残部が前記各軸部材に対し離間するように形成された樹脂層と、
    前記樹脂層上に成膜され、前記ピエゾ抵抗素子と前記電極とを電気的に接続する配線と、
    前記可動板を前記各軸部材の捩れ変形を伴って回動させる駆動手段とを有し、
    前記光反射部で反射した光を走査して、画像を形成するように構成され、
    前記配線は、その少なくとも一部が前記各軸部材に対し離間するように配設され
    前記樹脂層は、前記樹脂層の前記配線側の面を前記振動部側とするように設けられ、前記各配線は、導電性を有するバンプを介して前記ピエゾ抵抗素子に接合され、
    前記樹脂層は、前記支持部に対して前記軸部材側にて、前記複数の配線を一括して担持し、
    前記樹脂層は、前記支持部に対して前記軸部材とは反対側に延出する部分を有し、該部分に前記複数の電極が接合されていることを特徴とする画像形成装置。
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