JP5230455B2 - 記録ヘッドとその製造方法、ならびに多数個取り基体および記録装置 - Google Patents

記録ヘッドとその製造方法、ならびに多数個取り基体および記録装置 Download PDF

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Description

本発明は、蓄熱層上に複数の発熱部とクラック低減層とを備えている記録ヘッドとその製造方法、ならびに多数個取り基体および記録装置に関する。
ファクシミリやレジスターなどのプリンタとしては、サーマルヘッドおよびプラテンローラを備えるサーマルプリンタが用いられている。このようなサーマルプリンタに搭載されるサーマルヘッドとしては、基板表面上に形成されている蓄熱層上に配列されている複数の発熱部と、この発熱部上に位置するとともに発熱部を保護する機能を有する保護層とを有しているものがある。プラテンローラは、例えば感熱紙などの記録媒体を発熱部上に位置する保護層に対して押し当てる機能を有するものである。このような構成のサーマルプリンタでは、所望の画像に応じて発熱部を発熱させるともに、発熱部上に位置する保護層に対して記録媒体をプラテンローラで略均等に押圧することにより発熱部の発する熱を記録媒体に対して良好に伝達させている。記録媒体に対する所望の印画は、この処理を繰り返すことにより行われている。
このようなサーマルプリンタでは、搭載されるサーマルヘッドにプラテンローラを押し当てた際に、製造時に生じた亀裂により保護層に剥がれが生じる場合があった。そこで、保護層の形成時の亀裂を低減すべく、発熱部の配列方向に沿って延びているクラック低減層を設けたサーマルヘッドが開発され、例えば特許文献1に開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載されたサーマルヘッドでは、発熱部の配列方向に沿って裂ける亀裂を十分に低減することができない場合があった。
特開平10−264427号公報
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、信頼性の高い記録ヘッドとその製造方法、ならびに多数個取り基体および記録装置を提供することを目的とする。
本発明の記録ヘッドは、主走査方向に沿って延びている一辺を有している基板と、該基板の少なくとも前記一辺側の端部を含む領域上に設けられている蓄熱層と、前記基板の前記一辺から離間している前記蓄熱層上に、前記主走査方向に沿って配列されている複数の発熱部と、前記基板の前記一辺と前記複数の発熱部との間に位置する前記蓄熱層上に、前記主走査方向に沿って延びている基部、および前記主走査方向と交差する方向に沿って前記基部から前記一辺まで延びている複数の延出部を有しているクラック低減層とを含んで構成され、該クラック低減層は、平面視において前記複数の延出部の間に位置する前記蓄熱層上に前記延出部と電気的に独立した第2のクラック低減層を含んで構成されており、前記基部の側面と前記延出部の側面とが曲面状に連なっていることを特徴としている。
本発明の記録ヘッドにおいて、平面視して、該第2のクラック低減層の端部が滑らかな面を構成していることが好ましい。
本発明の記録ヘッドは、前記クラック低減層を覆っている保護層を含んで構成されており、該保護層は、残留応力が前記蓄熱層の残留応力に比べて大きいことが好ましい。
本発明の記録ヘッドの多数個取り基体は、主走査方向に延びる境界で2つ以上の領域に区画されている素基板と、該素基板上に前記境界を跨って設けられている蓄熱層と、前記区画上に位置する前記蓄熱層上に、前記主走査方向に沿って配列されている複数の発熱部と、一の前記区画における前記複数の発熱部と前記境界との間に位置する前記蓄熱層上に、前記主走査方向に沿って延びている基部および、該基部から前記境界を超えて前記一の区画に隣接する他の前記区画に延びている複数の延出部を有しているクラック低減層とを含んで構成され、該クラック低減層は、前記他の区画における前記複数の発熱部と前記境界との間に位置する前記蓄熱層上に前記主走査方向に沿って前記延出部と離間して配列されている、当該複数の発熱部に電気的に接続するための複数の導電層を含んでおり、前記基部の側面と前記延出部の側面とが曲面状に連なっていることを特徴としている。
本発明の記録ヘッドの多数個取り基体は、前記導電層は、平面視して、該導電層の端部が滑らかな面を構成していることが好ましい。
本発明の形態の記録ヘッドの製造方法は、主走査方向に延びる境界で2つ以上の領域に区画されている素基板を準備する第1の工程と、前記素基板上に前記境界を跨って蓄熱層を設ける第2の工程と、前記区画における前記蓄熱層上に前記主走査方向に沿って配列されている複数の発熱部と、一の前記区画における前記複数の発熱部と前記境界との間に前記主走査方向に沿って延びる基部、および該基部から前記境界を超えて前記一の区画に隣接する他の前記区画に延びる複数の延出部を有するとともに、前記基部の側面と前記延出部の側面とが曲面状に連なっており、前記他の区画における前記複数の発熱部と前記境界との間に位置する前記蓄熱層上に前記主走査方向に沿って前記延出部と離間して配列されている、当該複数の発熱部に電気的に接続するための複数の導電層を有するクラック低減層とを形成する第3の工程と、前記素基板を前記境界に沿って分割する第4の工程とを含んでいることを特徴としている。
本発明の形態の記録ヘッドの製造方法は、前記導電層は、平面視して、該導電層の端部が滑らかな面を構成していることが好ましい。
本発明の記録装置は、上述の記録ヘッドと、記録媒体を搬送する搬送部とを備えることを特徴としている。
本発明の記録ヘッドは、主走査方向に沿って延びている一辺を有している基板と、基板の少なくとも一辺側の端部を含む領域上に設けられている蓄熱層と、基板の一辺から離間している蓄熱層上に、主走査方向に沿って配列されている複数の発熱部と、基板の一辺と複数の発熱部との間に位置する蓄熱層上に、主走査方向に沿って延びている基部、および主走査方向と交差する方向に沿って基部から一辺まで延びている複数の延出部を有しているクラック低減層とを含んで構成され、クラック低減層は、平面視において複数の延出部の間に位置する蓄熱層上に延出部と電気的に独立した第2のクラック低減層を含んで構成されており、基部の側面と延出部の側面とが曲面状に連なっている。そのため、本発明の記録ヘッドでは、蓄熱層に亀裂が生じていたとしても、主走査方向に沿って延びている基部によって、主走査方向と交差する方向に亀裂が進展するのを低減できることは勿論のこと、交差方向に延びている延出部によって、主走査方向に亀裂が進展するのも低減することができる。また、基部の側面と延出部の側面とが曲面状に連なっていることから、蓄熱層に亀裂が生じた場合でも亀裂が進展するのをより低減することができる。したがって、本発明の記録ヘッドは、信頼性を高めることができる。
本発明の記録ヘッドにおいて、クラック低減層は、平面視して、該第2のクラック低減層の端部が滑らかな面を構成している場合、蓄熱層に亀裂が生じた場合でも亀裂が進展するのをより低減することができる。そのため、この記録ヘッドでは、信頼性をより高めることができる。
本発明の記録ヘッドは、クラック低減層を覆っている保護層を含んで構成されており、該保護層が、残留応力が蓄熱層の残留応力に比べて大きい場合でも、蓄熱層に亀裂が生じるのを低減することができる。そのため、この記録ヘッドでは、信頼性をより高めることができる。
本発明の記録ヘッドの多数個取り基体は、主走査方向に延びる境界で2つ以上の領域に区画されている素基板と、素基板上に境界を跨って設けられている蓄熱層と、区画上に位置する蓄熱層上に、主走査方向に沿って配列されている複数の発熱部と、一の区画における複数の発熱部と境界との間に位置する蓄熱層上に、主走査方向に沿って延びている基部および、基部から境界を超えて一の区画に隣接する他の区画に延びている複数の延出部を有しているクラック低減層とを含んで構成され、該クラック低減層は、前記他の区画における前記複数の発熱部と前記境界との間に位置する前記蓄熱層上に前記主走査方向に沿って前記延出部と離間して配列されている、当該複数の発熱部に電気的に接続するための複数の導電層を含んでおり、前記基部の側面と前記延出部の側面とが曲面状に連なっているそのため、本発明の記録ヘッドの連結基体では、境界に沿って連結基体を分割する際に、蓄熱層に亀裂が生じたとしても、交差方向に延びている延出部によって、主走査方向に亀裂が進展するのを低減することができる。また、基部の側面と延出部の側面とが曲面状に
連なっていることから、蓄熱層に亀裂が生じた場合でも亀裂が進展するのをより低減することができる。したがって、本発明の記録ヘッドの連結基体は、信頼性を高めることができる。
本発明の記録ヘッドの多数個取り基体は、導電層は、平面視して、導電層の端部が滑らかな面を構成している場合、クラック低減層が導電性を有している場合でも基板領域の他方上に設けられている導電層がクラック低減層を介して短絡するのを低減することができる。
本発明の記録ヘッドの製造方法は、主走査方向に延びる境界で2つ以上の領域に区画されている素基板を準備する第1の工程と、素基板上に境界を跨って蓄熱層を設ける第2の工程と、区画における蓄熱層上に主走査方向に沿って配列されている複数の発熱部と、一の区画における複数の発熱部と境界との間に主走査方向に沿って延びる基部、および基部から境界を超えて一の区画に隣接する他の区画に延びる複数の延出部を有するとともに、基部の側面と延出部の側面とが曲面状に連なっており、他の区画における複数の発熱部と境界との間に位置する蓄熱層上に主走査方向に沿って延出部と離間して配列されている、当該複数の発熱部に電気的に接続するための複数の導電層を有するクラック低減層とを形成する第3の工程と、素基板を境界に沿って分割する第4の工程とを含んでいる。そのため、本発明の記録ヘッドの製造方法は、第4工程で素基板を分割する際に、蓄熱層に亀裂が生じたとしても、交差方向に延びている延出部によって、主走査方向に亀裂が進展するのを低減することができる。また、基部の側面と延出部の側面とが曲面状に連なっていることから、蓄熱層に亀裂が生じた場合でも亀裂が進展するのをより低減することができる。したがって、本発明の記録ヘッドの製造方法は、信頼性を高めることができる。
本発明の記録ヘッドの製造方法は、導電層は、平面視して、導電層の端部が滑らかな面を構成している場合、クラック低減層が導電性を有している場合でも基板領域の他方上に設けられている導電層がクラック低減層を介して短絡するのを低減することができる。
本発明の記録装置は、上述の記録ヘッドを備えている。そのため、本発明の記録装置は、上述の記録ヘッドの有する効果を享受することができる。したがって、本発明の記録装置は、信頼性を高めることができる。
本発明の記録ヘッドの実施形態の一例であるサーマルヘッドの概略構成を示す平面図である。 図1に示したサーマルヘッドの要部を拡大した平面図である。 図2に示したIII−III線に沿った断面図である。 本発明の記録ヘッドの実施形態の一例であるサーマルヘッドの連結基体の概略構成を示す平面図である。 図4に示したサーマルヘッドの連結基体の要部を拡大した平面図である。 図5に示したVI−VI線に沿った断面図である。 図1に示したサーマルヘッドの製造工程を示した断面図である。 図1に示したサーマルヘッドの製造工程を示した断面図である。 本発明の記録装置の実施形態の一例であるサーマルプリンタの概略構成を示す図である。 図1に示したサーマルヘッドの変形例を示した平面図である。 図4に示したサーマルヘッドの連結基体の変形例を示した平面図である。
<記録ヘッド>
図1は、本発明の記録ヘッドの実施形態の一例であるサーマルヘッド10の概略構成を示す平面図である。
図2は、図1に示したサーマルヘッド10の要部を拡大した平面図である。
図3は、図2に示したIII−III線に沿った断面図である。
サーマルヘッド10は、基体20と、駆動IC21と、外部接続用部材22とを含んで構成されている。
基体20は、基板30と、蓄熱層40と、電気抵抗層50と、導電層60と、保護層70とを含んで構成されている。
基板30は、蓄熱層40と、電気抵抗層50と、導電層60と、保護層70と、駆動IC21とを支持する機能を有している。この基板30は、平面視において主走査方向D1,D2に延びる矩形状に構成されており、一辺30aが主走査方向D1,D2に沿って延びている。この基板30の厚み方向D5,D6のうちD5方向側の上面には、蓄熱層40が全面に渡って設けられている。
蓄熱層40は、電気抵抗層50の後述する発熱部51において発生する熱の一部を一時的に蓄積する機能を有している。すなわち、蓄熱層40は、発熱部51の温度を上昇させるのに要する時間を短くして、サーマルヘッド10の熱応答特性を高める役割を担っている。この蓄熱層41を形成する材料としては、例えば石英ガラスが挙げられる。本実施形態の蓄熱層40は、厚み方向D5,D6のうちD5方向に部分的に突出している突出部41を有している。
突出部41は、記録媒体を発熱部51上に位置する保護層70に対して良好に押し当てるのに寄与する部位である。この突出部41は、主走査方向D1,D2に延びる帯状に構成されている。この突出部41は、主走査方向D1,D2に直交する副走査方向D3,D4における断面形状が略半楕円状に構成されている。
電気抵抗層50は、電力供給によって発熱する発熱部として機能する発熱部51を有している。この電気抵抗層50は、単位長さ当たりの電気抵抗値が導電層60の単位長さ当たりの電気抵抗値に比べて大きくなるように構成されている。この電気抵抗層50を形成する材料としては、例えばTaN系材料と、TaSiO系材料と、TaSiNO系材料と、TiSiO系材料と、TiSiCO系材料と、NbSiO系材料とが挙げられる。この電気抵抗層50は、蓄熱層40上に設けられており、一部が突出部41上に設けられている。本実施形態では、導電層60から電圧が印加される電気抵抗層50のうち導電層60が上に形成されていない部位が発熱部51として機能している。
発熱部51は、電力供給により発熱する発熱部として機能する部位である。この発熱部51は、導電層60からの電力供給による発熱温度が例えば200[℃]以上550[℃]以下の範囲となるように構成されている。この発熱部51は、蓄熱層40の突出部41上に位置しており、主走査方向D1,D2に沿って配列されている。本実施形態では、この発熱部51の配列方向がサーマルヘッド10の主走査方向となる。
導電層60は、電気抵抗層50上に設けられている。この導電層60を主として形成する材料としては、例えばアルミニウム、金、銀、銅のいずれか一種の金属またはこれらの合金が挙げられる。また、この導電層60は、第1導電層61と、第2導電層62と、第3導電層63と、第4導電層64とを含んで構成されている。本実施形態の導電層64では、アルミニウムを採用している。
第1導電層61は、発熱部51への電力供給に寄与するものである。この第1導電層61は、各々の副走査方向D3,D4のうちD3方向側の一端部が発熱部51の一端側に位置している。また、この第1導電層61は、IC接続層611と、電源接続層612とを含んで構成されている。このIC接続層611は、各々の副走査方向D3,D4のうちD4方向側の他端部が駆動IC21に電気的に接続されている。また、この電源接続層612は、各々の副走査方向D3,D4のうちD4方向側の他端部が駆動IC21を介して電源に電気的に接続されている。
第2導電層62は、2つの発熱部51を電気的に接続するものである。この第2導電層62は、副走査方向D3,D4のうちD4方向側の端部が主走査方向D1,D2において隣接する発熱部51の他端側に位置している。
第3導電層63は、駆動IC21と、外部接続用部材22とを電気的に接続するものである。この第3導電層63は、副走査方向D3,D4のうちD3方向側の一端部が駆動IC21に接続されており、副走査方向D3,D4のうちD4方向側の他端部が外部接続用部材22に接続されている。
第4導電層64は、蓄熱層40の副走査方向D3,D4のうちD3方向側の端部に生じたクラックがD4方向に進展するのを低減するクラック低減層として機能するものである。本実施形態の第4導電層64としては、蓄熱層40に比べて展性の大きい金属材料を採用して、クラック低減層として機能させている。この第4導電層64は、第2導電層62の副走査方向D3,D4のうちD3方向側に設けられている。この第4導電層64は、基部64aと、延出部64bとを有している。この基部64aは、主走査方向D1,D2に延びており、両端が主走査方向D1,D2における基板30の端まで延びている。また、この延出部64bは、基部64aから副走査方向D3,D4に沿って延びており、端が基板30の副走査方向D3,D4のうちD3方向側の端まで延びている。言い換えると、この第4導電層64は、主走査方向D1,D2において基板30の一端から他端まで延びており、副走査方向D3,D4において基板30の副走査方向D3,D4のうちD3方向側の端まで延びている。また、この第4導電層64は、副走査方向D3,D4のうちD3方向側の端から副走査方向D3,D4のうちD4方向に向かって延びており、副走査方向D3,D4のうちD4方向側の端が閉じている溝64bを有している。この溝64bは、主走査方向D1,D2において隣接する延出部64bの間隙である。さらに、本実施形態の第4導電層64は、基部64aの側面と延出部64bの側面とが曲面状に連なっており、平面視において溝64bの副走査方向D3,D4のうちD4方向側の端部が滑らかな面を形成している。ここで、第4導電層64としてアルミニウムを採用した場合に、クラック低減層として好ましい寸法を例示する。この基部64aの副走査方向D3,D4における長さLとしては、例えば100[μm]以上250[μm]以下の範囲が挙げられる。この延出部64bの副走査方向D3,D4における長さLとしては、例えば100[μm]以上300[μm]以下の範囲が挙げられる。また、この延出部64bの主走査方向D1,D2における幅Wとしては、例えば100[μm]以上250[mm]以下の範囲が挙げられる。さらに、この主走査方向D1,D2において隣り合う延出部64bの主走査方向D1,D2における間隔dとしては、例えば50[μm]以上2.0[mm]以下の範囲が挙げられる。
保護層70は、発熱部51と、導電層60とを保護する機能を有するものである。この保護層70は、発熱部51と、導電層60の一部とを覆うように設けられている。保護層70を主として形成する材料としては、例えばダイヤモンドライクカーボン材料と、SiC系材料と、SiN系材料と、SiCN系材料と、SiON系材料と、SiONC系材料と、SiAlON系材料と、SiO系材料と、Ta系材料と、TaSiO系材料と、TiC系材料と、TiN系材料と、TiO系材料と、TiB系材料と、AlC系材料と、AlN系材料と、Al系材料と、ZnO系材料と、BC系材料と、BN系材料とが挙げられる。ここで「ダイヤモンドライクカーボン材料」とは、sp混成軌道をとる炭素原子(C原子)の割合が1[原子%]以上100[原子%]未満の範囲である膜をいう。また、ここで「〜系材料」とは、SiC系材料を例に挙げると、Si原子と、C原子とからなる材料であって、化学量論的組成を有する材料は勿論のこと、化学量論的組成からずれた組成比率を有する材料であってもよい。また、「〜系材料を主とする材料」とは、主とする材料が全体に対して50[wt%]以上であるものをいい、例えば添加物を含んでいてもよい。本実施形態の保護層70は、蓄熱層40に比べて大きな残留応力が生じている。
駆動IC21は、複数の発熱部51の発熱を制御する機能を有するものである。この駆動IC21は、第1導電層61を介して発熱部51に電気的に接続されている。このような構成とすることにより、発熱部51に供給される電力を選択的に制御し、発熱を制御することができる。
外部接続用部材22は、発熱部51を選択的に発熱させるための電気信号を供給する機能を有するものである。この外部接続用部材22としては、例えばフレキシブルケーブルおよびコネクタの組み合わせが挙げられる。
サーマルヘッド10は、主走査方向D1,D2に沿って延びている一辺を有している基板30と、基板30の一辺側の端部を含む上面全体に設けられている蓄熱層40と、基板10の一辺から離間している蓄熱層40上に、主走査方向D1,D2に沿って配列されている複数の発熱部51と、基板10の一辺と複数の発熱部51との間に位置する蓄熱層40上に、主走査方向D1,D2に沿って延びている基部64a、および副走査方向D3,D4に沿って基部64aから当該一辺まで延びている複数の延出部64bを有している第4導電層64とを含んで構成されている。そのため、サーマルヘッド10では、延出部64b間に位置している蓄熱層40に亀裂が生じていたとしても、主走査方向D1,D2に沿って延びている基部64aによって、副走査方向D3,D4に沿って亀裂が進展するのを低減できることは勿論のこと、副走査方向D3,D4に沿って延びている延出部64bによって、主走査方向D1,D2に亀裂が進展するのも低減することができる。したがって、サーマルヘッド10は、信頼性を高めることができる。
サーマルヘッド10において、溝64bが、厚み方向D5,D6のうちD6方向視において、副走査方向D3,D4のうちD4方向側の端部が滑らかな面を形成しているので、蓄熱層40に亀裂が生じた場合でも亀裂が進展するのをより低減することができる。そのため、サーマルヘッド10では、信頼性をより高めることができる。
サーマルヘッド10は、第4導電層64を覆っている保護層70を含んで構成されており、該保護層70は、残留応力が蓄熱層40の残留応力に比べて大きい場合でも、蓄熱層40に亀裂が生じるのを低減することができる。そのため、サーマルヘッド10では、信頼性をより高めることができる。
<記録ヘッドの多数個取り基体>
図4は、本発明の記録ヘッドの連結基体の実施形態の一例である多数個取り基体20Xの概略構成を示す平面図である。
図5は、図4に示した多数個取り基体20Xの要部を拡大した平面図である。
図6は、図5に示したVI−VI線に沿った断面図である。
多数個取り基体20Xは、基体20の一部構成を連結して構成されているものである。この多数個取り基体20Xは、素基板30Xと、連結蓄熱層40Xと、電気抵抗層50と、連結導電層60Xとを含んで構成されている。
素基板30Xは、基板30として機能する複数の基板領域30Xaを有している。この素基板30Xは、基板領域30Xaの他に割り代30Xbを有している。この素基板30Xは、主走査方向D1,D2に延びる矩形状の基板領域30Xaが副走査方向D3,D4に連なっており、各々の基板領域30Xaの主走査方向D1,D2における両端に割り代30Xbを有している。また、この素基板30Xは、基板領域30Xaおよび割り代30Xbの境界に沿って配列している、厚み方向D5,D6のうちD6方向側からD5方向側に向かって形成された略円錐状の分割溝30Xを有している。さらに、この素基板30Xには、厚み方向D5,D6のうちD5方向側の上面全体に渡って連結蓄熱層40Xが設さけられている。
連結蓄熱層40Xは、蓄熱層40として機能する複数の蓄熱領域40Xaを各基板領域30Xa上に有している。
多数個取り基体20Xにおける電気抵抗層50は、基板領域30Xaの各々に設けられている。
連結導電層60Xは、第1導電層61と、第2導電層62と、第3導電層63と、第4導電層64として機能する部位を有する第4連結導電層64Xとを含んで構成されている。この第1導電層61、第2導電層62、および第3導電層63は、基板領域30Xaの各々に設けられている。
第4連結導電層64Xは、第4導電層64として機能する領域を有している。この第4連結導電層64Xは、隣接する基板領域30Xaの境界を越えて一方から他方に渡って設けられており、基板領域30Xa間の境界を跨っている。この第4連結導電層64Xのうち、一方の基板領域30Xaに設けられている領域が第4導電層64として機能する。この第4導電層64のうち延出部64bとして機能する延出領域64Xbは、他方の基板領域30Xaに延びており、副走査方向D3,D4のうちD3方向側の端が他方の基板領域30Xaに設けられている第3導電層63と対向している。また、第4連結導電層64Xは、主走査方向D1,D2において隣接する割り代30Xbに渡って延びている。この第4導電層64の基部64aとして機能する領域は、素基板30Xの主走査方向D1,D2における両端まで延びている。ここでアルミニウムを第4連結導電層64Xとして採用した場合の延出領域64Xbの副走査方向D3,D4における長さLXbとしては、例えば150[μm]以上500[μm]以下の範囲が挙げられる。
サーマルヘッド10の多数個取り基体20Xは、主走査方向D1,D2に延びる境界で隔てられている2つの基板領域30Xaを有している連結基板20Xと、該連結基板20Xの2つの基板領域30Xaの一方から他方に跨って設けられている蓄熱層40と、該蓄熱層40上に設けられている、主走査方向D1,D2に沿って配列されている複数の発熱部51と、一の基板領域30Xaにおける複数の発熱部51と境界との間に位置する蓄熱層40上に設けられている、主走査方向D1,D2に沿って延びている基部64aおよび、該基部64aから一の基板領域30Xaに隣接する他の基板領域30Xaに渡って延びている複数の延出部64bを有している第4導電層64とを含んで構成されている。そのため、サーマルヘッド10の多数個取り基体20Xでは、境界に沿って多数個取り基体20Xを分割する際に、蓄熱層40に亀裂が生じたとしても、主走査方向D1,D2に沿って延びている基部64aによって、副走査方向D3,D4に沿って亀裂が進展するのを低減できることは勿論のこと、副走査方向D3,D4に延びている延出部64bによって、主走査方向D1,D2に亀裂が進展するのも低減することができる。したがって、サーマルヘッド10の多数個取り基体20Xは、信頼性を高めることができる。
サーマルヘッド10の多数個取り基体20Xは、他の基板領域30Xaにおける複数の発熱部51と境界との間に位置する蓄熱層40上に主走査方向D1,D2に沿って延出部64bとなる領域と離間して配列されている複数の第3導電層63を含んで構成されているので、第4導電層64が基板領域30Xaの他方上に設けられている第3導電層63が導電材を介して外部接続用部材70に接続された場合でも第4導電層64を介して短絡するのを低減することができる。
以下に、本実施形態に係るサーマルヘッド10およびその多数個取り基体20Xの製造方法について、図7および図8を参照しつつ、説明する。
<蓄熱層形成工程>
図7(a)に示すように、まず分割溝30Xを有している素基板30Xを準備し、その上に連結蓄熱層40Xを形成する。具体的には、スパッタリングなどの成膜技術により素基板30Xの厚み方向D5,D6のうちD5方向側の上面全体に略平坦状の連結蓄熱膜を成膜する。次に、スパッタリングなどの成膜技術により連続蓄熱膜をエッチングして、突出部41となる領域を有する連結蓄熱層40Xを形成する。
<連結抵抗膜形成工程>
図7(b)に示すように、連結蓄熱層40Xの厚み方向D5,D6のうちD5方向側の上面全体に連結抵抗膜50Yを形成する。具体的には、スパッタリングおよび蒸着などの成膜技術によって、連結蓄熱膜40X上に連結抵抗膜50Yを成膜する。
<連結導電膜形成工程>
図7(c)に示すように、連結抵抗膜50Yの厚み方向D5,D6のうちD5方向側の上面全体に連結導電膜60Yを形成する。具体的には、スパッタリングおよび蒸着などの成膜技術によって、連結抵抗膜50Y上に略平坦状の膜を成膜することによって、連結導電膜60Yを形成する。
<パターニング工程>
図8(a)に示すように、電気抵抗体層50および連結導電層60Xを形成する。具体的には、まず、フォトリソグラフィなどの微細加工技術によって、連結導電層60X上にマスクを形成する。次に、フォトリソグラフィなどの微細加工技術によって、電気抵抗体層50および連結導電層60Xとなる領域を残して当該マスクを剥離する。次に、このマスクから露出した連結抵抗膜50Yおよび連結導電膜60Yの一部をエッチングする。これによって、エッチングされずに残った連結抵抗膜50Yおよび連結導電膜60Yの他の部分が電気抵抗体層50および連結導電層60Xとすることができる。
このようにして、本実施形態のサーマルヘッド10の多数個取り基体20Xを製造することができる。
<基体分割工程>
図8(b)に示すように、分割溝30Xに沿って多数個取り基体20Xを分割し、基板30を得る。
<保護層形成工程>
図8(c)に示すように、電気抵抗体層50および導電層60を覆う保護層70を形成する。具体的には、まず、フォトリソグラフィなどの微細加工技術によって、保護層70で保護する部位上を露出させるようにマスクを形成する。次に、スパッタリングや蒸着などの成膜技術により保護層70を形成する。
以上のようにして基体20を製造する。
<駆動ICの配置工程>
基体20の所定の領域に駆動IC21を配置する。具体的には、基体20と駆動IC21とを例えば導電性バンプおよび異方性導電材などの導電性部材を介して接続する。
<外部接続用部材の配置工程>
基体20の所定の領域に外部接続用部材22を配置する。具体的には、基体20と外部接続用部材22とを例えば導電性バンプおよび異方性導電材などの導電性部材を介して接続する。
以上のようにして本実施形態のサーマルヘッド10を製造することができる。
サーマルヘッド10の製造方法は、主走査方向D1,D2に延びる境界で2つ以上の基板領域30Xaに区画されている素基板30Xを準備する工程と、素基板30X上に境界を跨って蓄熱層40を設ける工程と、蓄熱層40上に主走査方向D1,D2に沿って配列されている複数の発熱部51と、一の基板領域30Xaにおける複数の発熱部51と境界との間に主走査方向D1,D2に沿って延びる基部64a、および該基部64aから境界を超えて一の基板領域30Xaに隣接する他の基板領域30Xaの区画に延びる複数の延出部64bを有する第4導電層64とを形成する工程と、素基板30Xを境界に沿って分割する工程とを含んでいる。そのため、サーマルヘッド10の製造方法は、第4工程で連結基板20Xを分割する際に、蓄熱層40に亀裂が生じたとしても、主走査方向D1,D2に沿って延びている基部64aによって、副走査方向D3,D4に沿って亀裂が進展するのを低減できることは勿論のこと、副走査方向D3,D4に延びている延出部64bによって、主走査方向D1,D2に亀裂が進展するのも低減することができる。したがって、サーマルヘッド10の製造方法は、信頼性を高めることができる。
サーマルヘッド10の製造方法は、他の基板領域30Xaの区画における複数の発熱部51と境界との間に主走査方向D1,D2に沿って延出部64bと離間して配列される複数の第3導電層63とを形成するので、第4導電層64が基板領域30Xaの他方上に設けられている第3導電層63が導電材を介して外部接続用部材70に接続された場合でも第4導電層64を介して短絡するのを低減することができる。
<記録装置>
図9は、本発明の記録装置の実施形態の一例であるサーマルプリンタ1の概略構成を示す図である。
サーマルプリンタ1は、サーマルヘッド10と、搬送機構11と、制御装置12とを有している。
搬送機構11は、記録媒体Pを副走査方向D3,D4のうちD3方向に搬送しつつ、記録媒体Pをサーマルヘッド10の発熱部51上に位置する保護層70に接触させる機能を有するものである。この搬送機構11は、プラテンローラ111と、搬送ローラ112,113,114,115とを含んで構成されている。
プラテンローラ111は、記録媒体Pを発熱部51上の保護層70に対して押し付ける機能を有するものである。このプラテンローラ111は、発熱部51上に位置する保護層70に接触した状態で回転可能に支持されている。このプラテンローラ111は、円柱状の素管の外表面を弾性部材により被覆して構成されている。この素管は、例えばステンレスなどの金属により形成されている。この弾性部材は、例えばブタジエンゴムにより形成されており、厚みの寸法が3[mm]以上15[mm]以下の範囲に設定されている。
搬送ローラ112,113,114,115は、記録媒体Pを副走査方向D3,D4のうちD3方向に搬送する機能を有するものである。すなわち、搬送ローラ112,113,114,115は、サーマルヘッド10の発熱部51とプラテンローラ111との間に記録媒体Pを供給するとともに、サーマルヘッド10の発熱部51とプラテンローラ111との間から記録媒体Pを引き抜く役割を担うものである。これらの搬送ローラ112,113,114,115は、例えば金属製の円柱状部材により形成してもよいし、例えばプラテンローラ111と同様に円柱状の基体の外表面を弾性部材により被覆した構成であってもよい。
制御装置12は、駆動IC21に画像情報を供給する機能を有するものである。つまり、制御装置12は、外部接続用部材22を介して発熱部51を選択的に駆動する画像情報を駆動IC21に供給する役割を担うものである。
サーマルプリンタ1は、サーマルヘッド10を備えている。そのため、サーマルプリンタ1は、サーマルヘッド10の有する効果を享受することができる。したがって、サーマルプリンタ1は、サーマルヘッド10の保護層70の保護層としての機能が良好に維持されることにより、サーマルプリンタ1の長期信頼性を高めることができる。
以上、本発明の具体的な実施形態を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の要旨から逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
本実施形態の蓄熱層40は、基板30の上面全体に設けられているが、このような構成に限るものではなく、少なくとも副走査方向D3,D4のうちD3方向側の端部を含む領域上に設けられていればよい。
本実施形態の電気抵抗層50は、蓄熱層40上に直接設けられているが、このような構成に限るものではなく、例えば製造の際のエッチングから蓄熱層40を保護すべく、蓄熱層40と電気抵抗層50と間に他の層を形成していてもよい。
本実施形態の第4導電層64は、図10に示したように、さらに基部64Aaおよび延出部64Abと電気的に独立している独立部64Acを延出部64Ab間の領域に有していてもよい。この場合、蓄熱層40に亀裂が生じた場合でも亀裂が進展するのをより低減することができ、信頼性をより高めることができる。
本実施形態では、クラック低減層として金属またはこれらの合金からなる第4導電層64を例に挙げたが、このような材料に限るものではない。他の材料としては、例えば蓄熱層40に比べて延性の高い材料と、蓄熱層40に比べて靱性の高い材料とが挙げられる。ここで延性の高い材料としては、上述の金属またはこれらの合金の他に、例えばシリコン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂が挙げられる。また、靱性の高い材料としては、上述の金属またはこれらの合金の他に、例えばウレタンアクリレート系樹脂と、エポキシ系樹脂と、オキセタン系樹脂とが挙げられる。上述の樹脂材料をクラック低減層として採用する場合、パターニング工程と基体分割工程との間に形成することが好ましい。
本実施形態の多数個取り基体20Xは、第3導電層63と第4連結導電層64Xが別々に設けられているが、このような構成に限るものではない。例えば、図11に示したように第3導電層63および第4導電層64となる領域を有する第5連結導電層65BXを有していてもよい。
1 サーマルプリンタ
10 サーマルヘッド
11 搬送機構(搬送部)
111 プラテンローラ
112,113,114,115 搬送ローラ
12 制御装置
20 基体
20X 多数個取り基体
21 駆動IC
22 外部接続用部材
30 基板
30a 主走査方向に沿って延びている一辺
30X 素基板
30Xa 基板領域
30Xb 割り代
40 蓄熱層
40X 連結蓄熱層
50 電気抵抗層
51 発熱部
60 導電層
60X 連結導電層
61 第1導電層
62 第2導電層
63 第3導電層
64 第4導電層(クラック低減層)
64a 基部
64b 延出部
64X 第4連結導電層
64Xb 延出領域
65 第5導電層(第2のクラック低減層)
70 保護層
P 記録媒体
D1,D2 主走査方向
D3,D4 副走査方向
D5,D6 厚み方向
副走査方向における基部の長さ
副走査方向における延出部の長さ
Xb 副走査方向における延出領域の長さ
主走査方向における延出部の幅
主走査方向において隣り合う延出部の間隔

Claims (8)

  1. 主走査方向に沿って延びている一辺を有している基板と、
    該基板の少なくとも前記一辺側の端部を含む領域上に設けられている蓄熱層と、
    前記基板の前記一辺から離間している前記蓄熱層上に、前記主走査方向に沿って配列されている複数の発熱部と、
    前記基板の前記一辺と前記複数の発熱部との間に位置する前記蓄熱層上に、前記主走査方向に沿って延びている基部、および前記主走査方向と交差する方向に沿って前記基部から前記一辺まで延びている複数の延出部を有しているクラック低減層とを含んで構成され、該クラック低減層は、平面視において前記複数の延出部の間に位置する前記蓄熱層上に前記延出部と電気的に独立した第2のクラック低減層を含んで構成されており、
    前記基部の側面と前記延出部の側面とが曲面状に連なっていることを特徴とする記録ヘッド。
  2. 平面視して、該第2のクラック低減層の端部が滑らかな面を構成していることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  3. 前記クラック低減層を覆っている保護層を含んで構成されており、
    該保護層は、残留応力が前記蓄熱層の残留応力に比べて大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録ヘッド。
  4. 主走査方向に延びる境界で2つ以上の領域に区画されている素基板と、
    該素基板上に前記境界を跨って設けられている蓄熱層と、
    前記区画上に位置する前記蓄熱層上に、前記主走査方向に沿って配列されている複数の発熱部と、
    一の前記区画における前記複数の発熱部と前記境界との間に位置する前記蓄熱層上に、前記主走査方向に沿って延びている基部および、該基部から前記境界を超えて前記一の区画に隣接する他の前記区画に延びている複数の延出部を有しているクラック低減層とを含んで構成され、該クラック低減層は、前記他の区画における前記複数の発熱部と前記境界との間に位置する前記蓄熱層上に前記主走査方向に沿って前記延出部と離間して配列されている、当該複数の発熱部に電気的に接続するための複数の導電層を含んでおり、前記基部の側面と前記延出部の側面とが曲面状に連なっていることを特徴とする記録ヘッドの多数個取り基体。
  5. 前記導電層は、平面視して、該導電層の端部が滑らかな面を構成していることを特徴と
    する請求項4に記載の記録ヘッドの多数個取り基体。
  6. 主走査方向に延びる境界で2つ以上の領域に区画されている素基板を準備する第1の工程と、
    前記素基板上に前記境界を跨って蓄熱層を設ける第2の工程と、
    前記区画における前記蓄熱層上に前記主走査方向に沿って配列されている複数の発熱部と、一の前記区画における前記複数の発熱部と前記境界との間に前記主走査方向に沿って延びる基部、および該基部から前記境界を超えて前記一の区画に隣接する他の前記区画に延びる複数の延出部を有するとともに、前記基部の側面と前記延出部の側面とが曲面状に連なっており、前記他の区画における前記複数の発熱部と前記境界との間に位置する前記蓄熱層上に前記主走査方向に沿って前記延出部と離間して配列されている、当該複数の発熱部に電気的に接続するための複数の導電層を有するクラック低減層とを形成する第3の工程と、
    前記素基板を前記境界に沿って分割する第4の工程とを含んでいることを特徴とする記録ヘッドの製造方法。
  7. 前記導電層は、平面視して、該導電層の端部が滑らかな面を構成していることを特徴とする請求項6に記載の記録ヘッドの製造方法。
  8. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の記録ヘッドと、記録媒体を搬送する搬送部とを備えることを特徴とする記録装置。
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