JP5229872B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、液体燃料を直接供給して作動させる直接液体燃料型燃料電池及び燃料電池システムに関する。
固体高分子形燃料電池は、低温作動で高電流密度を得ることができ、小型化が可能であるなどの優れた特徴を有することから、電気自動車、宇宙航空機器などの輸送機器用の電源、携帯用の小型電源などとして研究開発が進められている。
固体高分子形燃料電池に供給される燃料としては、天然ガス、メタノール、ガソリンなどの改質により製造された水素ガスが用いられることが多いが、貯蔵、運搬などに際しての液体燃料としての利便性から、メタノールを燃料として直接供給する固体高分子形燃料電池(ダイレクトメタノール燃料電池)が近年注目を集めている。特に、携帯機器用の小型電源や充電器の用途では、メタノール燃料電池が主流となっている。また、メタノールの他に、エタノール( 非特許文献1)、グリコール(特許文献1)等を始めとする種々
のアルコール類を燃料とする直接型燃料電池やギ酸を燃料とする燃料電池(特許文献2及び特許文献3 )の研究も行われている。しかしながら、これらの燃料は安全性に問題が
あるほか、起電力が必ずしも高くなく、十分な性能を有するものということはできない。
一方、NaBH4のようなテトラヒドロホウ酸塩のアルカリ性水溶液を燃料として用いる燃
料電池(非特許文献3〜6及び特許文献4〜6)の研究も行われているが、この燃料は強いアルカリ性を有するため、安全性やアルカリ濃度(pH値)の制御などの問題点がある。
従って、安全性が高く取り扱い容易な燃料を直接供給することにより、高い起電力で作動することのできる燃料電池の実現が大きな課題となっている。
アンモニアボランまたはその誘導体の水溶液は、安全性が高く取り扱いが容易であり、これを陽イオン交換膜を電解質膜とする公知の固体高分子形燃料電池の燃料極に供給することによって高い起電力で作動する燃料電池が得られることが見出されている(非特許文献7、特許文献7)。
アンモニアボランを燃料とする燃料電池では、負極及び正極において、下記の反応が進行すると考えられる。
Figure 0005229872
この様な電極反応を利用する公知の構造の固体高分子形燃料電池では、電解質膜におけるNH4 +イオンの移動度が低いために十分な性能を得ることができず、また、正極においてNH4 +イオンからNH3が放出され、これが燃料電池の性能に悪い影響を与える等の問題点が
ある。
C. Lamy, E. M. Belgsir,and J. -M. Legar, J. Appl. Electrochem., 31, 799 (2001). M. Weber, J.-T. Wang, S. Wasmus, and R. F. Savinell, J. Electrochem. Soc. 143, L158 (1996). S. C. Amendola, P. Onnerud, M. T. Kelly, P. J. Petillo, S. L. Sharp-Goldman, M. Binder, J. Power Source, 84, 130, (1999). B. H. Liu, Z. P. Li, S. Suda, J. Electrochem. Soc. 150, A398 (2003). Z. P. Li, B. H. Liu, K. Arai, S. Suda, J. Electrochem. Soc. 150, A868 (2003). Z. P. Li, B. H. Liu, K. Arai, S. Suda, J. Power Source, 126, 28, (2004). X.-B. Zhang, S. Han, J.-M. Yan, M. Chandra, H. Shioyama, K. Yasuda, N. Kuriyama, T. Kobayashi, Q. Xu, J. Power Sources, 168, 1671 (2007). 特開2002-151132号公報 特表平10−507572号公報 特開2001-219271号公報 米国特許5,804,329号 特開2003-132932号公報 特開2004-356084号公報 特開2006-286549号公報
本発明は、上記した従来技術の現状に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、安全性が高く取り扱いが容易であり、しかも優れた性能を有する新規な燃料電池を提供することである。
本発明者は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、固体高分子形燃料電池において、燃料としてアンモニアボランまたはその誘導体の水溶液を用い、電解質膜として陰イオン交換樹脂膜を用いることにより、上記した目的が達成されることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の燃料電池及び燃料電池システムを提供するものである。
1. 正極、負極、および該正極と該負極との間に配置された電解質膜を含む固体高分子形燃料電池であって、
該電解質膜が陰イオン交換膜であり、
該負極には、化学式:RNH3−n2m+1 (式中、Rは一価の炭化水素基であり、nは0〜3の整数であり、mは1又は3である。但し、2個又は3個のRが相互に結合して、窒素原子と共に含窒素環状構造を形成しても良い。)で表されるアンモニアボラ
ン化合物の水溶液が燃料として供給される
直接液体燃料型燃料電池。
2. アンモニアボラン化合物が、アンモニアボラン、ジメチルアミンボラン、ジエチルアミンボラン、トリメチルアミンボラン、トリエチルアミンボラン、t-ブチルアミンボラン、アンモニアトリボラン、モルホリンボラン及びピリジンボランからなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物である上記項1に記載の燃料電池。
3. 化学式:RNH3−n2m+1 (式中、Rは一価の炭化水素基であり、nは0〜3の整数であり、mは1又は3である。但し、2個又は3個のRが相互に結合して、窒素原子と共に含窒素環状構造を形成しても良い。)で表されるアンモニアボラン化合
物の水溶液を、陰イオン交換膜を電解質膜とする固体高分子形燃料電池の負極に供給することを特徴とする燃料電池システム。
4. 化学式:RNH3−n2m+1 (式中、Rは一価の炭化水素基であり、nは0〜3の整数であり、mは1又は3である。但し、2個又は3個のRが相互に結合して、窒素原子と共に含窒素環状構造を形成しても良い。)で表されるアンモニアボラン化合
物の水溶液からなる、陰イオン交換膜を電解質膜とする固体高分子形燃料電池の負極に供給される液体燃料。
本発明の燃料電池は、正極、負極、および該正極と該負極との間に配置された電解質膜を含む固体高分子形燃料電池であって、電解質膜として陰イオン交換膜を用い、燃料としてアンモニアボラン化合物の水溶液を用いることを特徴とするものである。
この様な構造を有する燃料電池では、燃料として用いるアミンボラン化合物は、安全性が高く取り扱いが容易であり、しかも負極反応によって高い起電力を発生することができ、液体燃料として優れた性能を有するものである。
更に、本発明の燃料電池では、アミンボラン化合物の水溶液を燃料とすることに加えて、電解質膜として陰イオン交換膜を用いることが必要である。前述したように、燃料電池の正極に酸素又は水素を供給することによって、正極反応によってOH-イオンが生じるが
、本発明の燃料電池では、電解質膜として陰イオン交換膜を用いることによって、正極で発生したOH-イオンを電解質膜における伝導イオンとすることができる。従来の陽イオン
交換膜を電解質膜とする燃料電池では、移動度の低いNH4 +イオンが伝導イオンとなるためにアミンボラン化合物を燃料として高性能の燃料電池することは難しかったが、本発明の燃料電池によれば、陰イオン交換膜を電解質膜とすることによって、移動度の高いOH-
オンが伝導イオンとなり、高電流、高電圧の高性能の燃料電池とすることができる。しかも、陰イオン交換膜を用いることによって、NH4 +イオンの正極への移動がなく、正極におけるNHの放出の問題を回避できる。
以下、本発明の燃料電池について詳細に説明する。
(1)燃料
本発明の燃料電池は、化学式:RNH3−n2m+1 (式中、Rは一価の炭化水素基であり、nは0〜3の整数であり、mは1又は3である。但し、2個又は3個のRが相互に結合して、窒素原子と共に含窒素環状構造を形成しても良い。)で表されるアン
モニアボラン化合物の水溶液を燃料として用いるものである。
上記化学式において、一価の炭化水素基としては、低級アルキル基を例示できる。この様な低級アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基等の炭素数1〜5程度の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を挙げることができる。上記化学式において、Rが二個以上含まれる場合には、Rは全て同一であって良く、或いは、一部又は全部が相互に異なっていても良い。
また、2個又は3個のRが相互に結合して窒素原子と共に含窒素環状構造を形成する場合には、形成される環状構造は、飽和及び不飽和のいずれでもよく、その他の窒素原子、酸素原子、硫黄原子などが含まれていても良い。
上記化学式で表されるアンモニアボラン化合物は、公知化合物であり、固体の状態で軽量・安全に運搬・貯蔵することができ、燃料電池に供給する前に水に溶解するという簡単な方法で燃料電池用の液体燃料とすることができる。また、該アンモニアボラン化合物は、水に可溶であるが、水に溶解しても水と容易に反応することなく比較的安定に存在し、その取り扱いは容易、且つ安全であり、液体燃料としての利便性を有するものである。
上記化学式で表されるアンモニアボラン化合物の内で、mが1である化合物の具体例と
しては、NHBHで表されるアンモニアボラン、(CHNHBHで表されるジメチルアミンボラン、(CHCH2)NHBHで表されるジエチルアミンボラン、
(CH3NBHで表されるトリメチルアミンボラン、(CHCHNBH
で表されるトリエチルアミンボラン、(CHCNH2BHで表されるt-ブチルア
ミンボラン等を挙げることができる。また、mが3である化合物の具体例としては、NHで表されるアンモニアトリボランを挙げることができる。
また、含窒素環状構造を含む化合物の具体例としては、
Figure 0005229872
で表されるモルホリンボラン、
Figure 0005229872
で表されるピリジンボラン等を挙げることができる。
本発明では、上記化学式で表されるアンモニアボラン化合物は、一種単独又は二種以上混合して用いることができる。
本発明の燃料電池では、上記したアンモニアボラン化合物を水溶液の状態で燃料として用いる。水溶液中におけるアンモニアボラン化合物の濃度は、特に限定的ではないが、例えば、10−4mol/L〜8mol/L程度の濃度範囲とすることができ、10−3mol/L〜2mol/L程度の濃度範囲とすることが好ましい。この様な濃度範囲において、要求される起電力などに応じて、具体的な濃度を決めればよい。この水溶液には、有効成分であるアンモニアボラン化合物が含まれていればよく、燃料電池の燃料として悪影響の無い限りその他の成分が同時に含まれていても良い。
(2)電解質膜
本発明の燃料電池では、電解質膜として陰イオン交換膜を用いることが必要である。陰イオン交換膜を電解質膜とすることによって、上記した負極反応によって発生するOH-
オンが伝導イオンとなり、高電流、高電圧の優れた性能の燃料電池とすることができる。
陰イオン交換膜としては、特に限定的ではなく、陰イオンを伝導させることができる各種の高分子化合物を用いることができる。例えば、四級アンモニウム基、ピリジニウム基等の陰イオン交換基を有する各種の高分子化合物を用いることができる。この様な陰イオン交換基を有する高分子化合物は、低温で作動し、装置の小型化が可能である。陰イオン交換膜における樹脂骨格の種類については特に限定的ではなく、例えば、フッ素系樹脂、炭化水素系樹脂など各種の材質の樹脂を使用できる。
陰イオン交換膜の厚さについては、通常、膜としての強度、電気抵抗等を考慮して決めればよい。膜強度の観点からは、通常5μm程度以上の厚さであることが好ましく、燃料電池作製時の取り扱いやすさを考えると10μm程度以上がより好ましい。また、膜厚が厚くなるほど電池の内部抵抗が大きくなるため、200μm程度以下の膜厚であることが好ましい。
(3)燃料電池の構造
本発明の燃料電池の構造は、電解質膜として陰イオン交換膜を用いること以外は、公知の固体高分子形燃料電池と同様とすればよい。
即ち、電解質膜として陰イオン交換膜を用い、電極触媒、膜−電極接合体、セル構造などについては、公知の固体高分子形燃料電池と同様とすればよい。
負極(燃料極)および正極(酸素極)の各電極としては、反応物を供給でき、かつ生成物を排出できるような構造とすればよく、更に、性能を上げるために、電極表面積を大きくすることが好ましい。また、酸化還元を促進させるために、電極中に触媒を担持させることが好ましい。
例えば、電子、イオン、外部から供給される液体燃料及び気体等について、それぞれの反応界面への経路を確保し、かつ電極(および触媒)の表面積を大きくするために、メッシュ状金属、カーボン紙、カーボン布等の多孔性(網目状構造または細孔を持つ構造)の電子伝導物質を支持体として用い、該支持体に電解質を含む層を形成又は接合した構造の電極とすることができる。電極に触媒を含ませる場合には、上記多孔性の電子伝導物質よりなる支持体に触媒を直接担持させるか、他の電子伝導物質に担持させ、これを該支持体に接合すればよい。触媒金属としては、従来から知られている種々の金属、金属合金などを使用することができる。具体例としては、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、白金−ルテニウムをはじめとする各種金属触媒が挙げられる。
陰イオン交換膜と電極との接合体は、公知の方法により作製することができる。例えば、触媒粉末と電解質溶液とを混合して作製した触媒インクを薄膜化させた後、陰イオン交換膜上にホットプレスする方法、あるいは陰イオン交換膜上に、塗布・乾燥する方法などが適用される。その他にも、吸着還元法、無電解めっき法やスパッタ、CVDなどの方法で陰イオン交換膜に直接触媒を取り付けることもできる。また、ガス拡散層や集電体に直接触媒インクを塗布・乾燥する方法、あるいは前駆体となる金属錯体を含浸・還元するなどの方法によって電極を作製してもよい。
得られた膜−電極接合体の両面をカーボンペーパー、カーボンクロスなどの集電体で挟んでセルに組み込むことによって、燃料電池セルを作製することができる。
本発明の燃料電池では、上記したアンモニアボラン化合物の水溶液を燃料として、負極に供給し、正極側には、空気又は酸素を供給又は自然拡散させればよい。
本発明の燃料電池の作動温度は、使用する電解質膜によって異なるが、通常0℃〜100℃ 程度であり、好ましくは10℃〜80℃ 程度である。
以上の通り、本発明の燃料電池において燃料として用いるアンモニアボラン化合物は、固体状態で軽量・安全に運搬・貯蔵することができ、燃料電池に供給する前に水に溶解するという簡単な方法で燃料電池用の液体燃料とすることができる。
また、本発明の燃料電池では、陰イオン交換膜を電解質膜として用いることにより、OH
-イオンを伝導イオンとすることができ、固体電解質におけるイオンの伝導が促進され、
しかも正極におけるNH3の放出という問題点を回避することができる。
従って、本発明の燃料電池は、安全性が高く非常に利便性の良い燃料電池であって、高い起電力で作動する高性能の燃料電池である。
以下に実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1
主鎖が炭化水素系重合体からなり側鎖末端に四級アンモニウム基を含む陰イオン交換型高分子電解質をテトラヒドロフランと1-プロパノールからなる混合溶媒に溶解した溶液中に、負極触媒としての白金を加えて混合して、負極用の触媒インクを得た。この触媒インクを薄膜化させて負極用の電極シートを作製した。
電解質膜として、主鎖が炭化水素系重合体からなり側鎖末端に四級アンモニウム基を有する陰イオン交換型高分子電解質膜(膜厚28μm、イオン交換容量は1.8 meq/g)を用い、該高分子電解膜の片面に上記方法で得た電極シートをホットプレスして、膜−電極接合体を得た。
また、主鎖が炭化水素系重合体からなり側鎖末端に四級アンモニウム基を含む陰イオン型高分子電解質をテトラヒドロフランと1-プロパノールからなる混合溶媒に溶解した溶液中に、正極触媒としての白金を加えて混合して、正極用の触媒インクを得た。この触媒インクを薄膜化させて正極用の電極シートを作製した後、上記した高分子電解質膜のもう一方の面にホットプレスして、膜−電極接合体を得た。この膜−電極接合体の両面をカーボンクロスで挟んで燃料電池セルを組み立てた。
上記した方法で得た燃料電池セルの負極に、0.1 mol/Lのアンモニアボラン(NH3BH3)水溶液を供給し、正極に酸素を供給し、室温で燃料電池の発電性能を評価した。電流−電圧特性を図1に曲線(c)として示す。
実施例2
実施例1で作製した燃料電池セルの負極側に、0.5 mol/Lのアンモニアボラン(NH3BH3
)水溶液を供給し、正極に酸素を供給し、室温で燃料電池の発電性能を評価した。電流−電圧特性を図1に曲線(d)として示す。
比較例1
負極触媒として白金を用いて、陽イオン型高分子電解質の溶液(“ Nafion溶液”、ア
ルドリッチ社製)と混合して触媒インクとし、薄膜化させて電極シートを作製した後、陽イオン交換型高分子電解質膜(“Nafion-117”、デュポン社製)の片面にホットプレスして、膜−電極接合体を得た。正極触媒として白金を用いて、陽イオン型高分子電解質の溶液と混合して触媒インクとし、薄膜化させて電極シートを作製した後、高分子電解質膜のもう一方の面にホットプレスして、膜−電極接合体を得た。この膜−電極接合体の両面をカーボンクロスで挟んで燃料電池セルを組み立てた。
上記した方法で得た燃料電池セルの負極に、0.1mol/Lのアンモニアボラン(NH3BH3)水溶液を供給し、正極に酸素を供給し、室温で燃料電池の発電性能を評価した。電流−電圧特性を図1に曲線(a)として示す。
比較例2
比較例1で作製した燃料電池セルの負極側に、0.5mol/Lのアンモニアボラン(NH3BH3)水溶液を供給し、正極に酸素を供給し、室温で燃料電池の発電性能を評価した。電流−電圧特性を図1に曲線(b)として示す。
図1に示す電流−電圧曲線から明らかなように、電解質膜として陰イオン交換膜を用いた燃料電池に、アンモニアボランNH3BH3の水溶液を直接供給した場合(曲線(c)及び(d))には、陽イオン交換膜を電解質膜として用いた燃料電池にアンモニアボラン水溶液を供給した場合(曲線(a)及び(b))と比較すると高い性能を示すことが判る。
実施例1〜2及び比較例1〜2で得られた各固体高分子形燃料電池の電流−電圧特性を示すグラフ。

Claims (4)

  1. 正極、負極、および該正極と該負極との間に配置された電解質膜を含む固体高分子形燃料電池であって、
    該電解質膜が陰イオン交換膜であり、
    該負極には、化学式:RNH3−n2m+1 (式中、Rは一価の炭化水素基であり、nは0〜3の整数であり、mは1又は3である。但し、2個又は3個のRが相互に結合して、窒素原子と共に含窒素環状構造を形成しても良い。)で表されるアンモニアボラ
    ン化合物の水溶液が燃料として供給される
    直接液体燃料型燃料電池。
  2. アンモニアボラン化合物が、アンモニアボラン、ジメチルアミンボラン、ジエチルアミンボラン、トリメチルアミンボラン、トリエチルアミンボラン、t-ブチルアミンボラン、アンモニアトリボラン、モルホリンボラン及びピリジンボランからなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物である請求項1に記載の燃料電池。
  3. 化学式:RNH3−n2m+1 (式中、Rは一価の炭化水素基であり、nは0〜3の整数であり、mは1又は3である。但し、2個又は3個のRが相互に結合して、窒素原子と共に含窒素環状構造を形成しても良い。)で表されるアンモニアボラン化合物の水
    溶液を、陰イオン交換膜を電解質膜とする固体高分子形燃料電池の負極に供給することを特徴とする燃料電池システム。
  4. 化学式:RNH3−n2m+1 (式中、Rは一価の炭化水素基であり、nは0〜3の整数であり、mは1又は3である。但し、2個又は3個のRが相互に結合して、窒素原子と共に含窒素環状構造を形成しても良い。)で表されるアンモニアボラン化合物の水
    溶液からなる、陰イオン交換膜を電解質膜とする固体高分子形燃料電池の負極に供給される液体燃料。
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