JP5229030B2 - 液滴噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液滴を噴射する液滴噴射装置に関する。
従来から、液滴噴射装置として、液滴噴射ヘッドで使用する液体を貯留する液体カートリッジが着脱自在に装着されるように構成されたものがある。例えば、様々な記録媒体にインクを噴射して所望の文字や画像を記録するインクジェットプリンタは、一般的に、複数色のインクを貯留した複数のインクカートリッジがそれぞれ着脱自在に装着されるように構成されている。
また、特許文献1にも記載されているように、インクジェットプリンタに装着されるインクカートリッジとしては、インクジェットプリンタの購入時にプリンタと一緒に同梱されているインクカートリッジと、ユーザーが販売店の店頭などで別途購入するインクカートリッジの、2種類のカートリッジが一般的に存在する。ここで、プリンタに同梱されているインクカートリッジは、インクジェットプリンタを使用する前にインクジェットヘッド内のインク流路等に初期導入するインクを含む、初期導入用のインクカートリッジである。また、ユーザーが別途購入するインクカートリッジは、現在装着されているインクカートリッジの残量が無くなったときに、替わりに装着される交換用のインクカートリッジである。尚、初期導入用カートリッジは、前述した初期導入用インクを含む分、交換用カートリッジよりも多いインクが貯留されているのが普通である。
特開2001−353880号公報(段落0019等)
ところで、一度、インクジェットプリンタなどの液滴噴射装置に液体の初期導入が行われた後に、交換用カートリッジではなく、初期導入用カートリッジが再び装着されることは、そう頻繁に起こることではないが、全く起こりえないとも言えない。例えば、本来はプリンタに同梱される初期導入用カートリッジが、製造元から流通過程に流れる可能性があり、この場合に、ユーザーが販売店の店頭などにおいて交換用カートリッジを購入するつもりが、初期導入用カートリッジを購入してしまい、それをプリンタに装着することは十分に考えられる。
このように、液滴噴射装置への液体の初期導入後に、交換用カートリッジではなく、それよりも初期貯留量の多い初期導入用カートリッジが装着されると、その貯留量の違いから、装置に不具合が生じる虞がある。例えば、貯留量の多い初期導入用カートリッジが誤って装着されたときに、交換用カートリッジが装着されたときと比べてカートリッジ内液面が高くなることによって、液滴噴射ヘッドのノズルに作用する圧力(水頭圧)が設計値よりも高くなり、ノズル内のメニスカスがブレイクしてしまうことなどが考えられる。
本発明の目的は、液体の初期導入が完了した状態で、液体貯留量の多い初期導入用カートリッジが再び装着されてしまうことを防止可能な、液滴噴射装置を提供することである。
第1の発明の液滴噴射装置は、液体を貯留する液体カートリッジが着脱自在に装着されるカートリッジ装着部と、前記カートリッジ装着部に装着された前記液体カートリッジから供給された液体を噴射する液滴噴射ヘッドを備えた液滴噴射装置であって、
前記カートリッジ装着部には、装置使用前に前記液滴噴射ヘッドに初期導入される液体を含む初期導入用カートリッジと、前記初期導入するための液体を含まない分だけ前記初期導入用カートリッジよりも液量の少ない交換用カートリッジの、2種類の前記液体カートリッジが装着可能であり、
前記カートリッジ装着部への前記液体カートリッジの装着を検出するカートリッジ装着検出手段と、前記カートリッジ装着部に装着された前記液体カートリッジが、前記初期導入用カートリッジと前記交換用カートリッジの何れであるかを判別するカートリッジ判別手段と、前記液滴噴射ヘッドへの液体の初期導入の有無を検出する初期導入検出手段を有し、
前記カートリッジ判別手段は、前記初期導入が完了している状態で前記カートリッジ装着部に装着された前記液体カートリッジが、前記初期導入用カートリッジであると判別したときには、その液体カートリッジの使用を禁止する、あるいは、誤った前記液体カートリッジが装着されている旨の警告を行うことを特徴とするものである。
本発明によれば、液滴噴射ヘッドへの液体の初期導入が完了している状態で、初期導入用カートリッジの装着が検出されたときには、その使用を禁止する、あるいは、誤ったカートリッジが装着されたことを警告してユーザーに知らせる。これにより、初期貯留量の多い初期導入用カートリッジが装着されることにより生じる不具合を防止できる。
第2の発明の液滴噴射装置は、前記第1の発明において、前記カートリッジ装着部に装着された前記液体カートリッジの残量を、予め設定された初期貯留量と前記液滴噴射ヘッドにおける液体の消費量とから推測する残量推測手段を有することを特徴とするものである。
液体カートリッジの液体残量を液滴噴射ヘッドにおける液体消費量から推測するように構成されている場合に、本来装着されるべき交換用カートリッジとは異なる、初期導入用カートリッジが装着されたために、カートリッジの初期貯留量が予め設定された初期貯留量(交換用カートリッジの初期貯留量)と異なっていると、液体残量を正確に推測することはできない。従って、カートリッジ内の液体残量を正確に推測するという観点からも、液体の初期導入後に、貯留量の多い、初期導入用カートリッジが装着されてしまうのを防止することは意義がある。
第3の発明の液滴噴射装置は、前記第2の発明において、前記残量推測手段は、前記液体カートリッジの残量を表示する表示部に対して、推測した前記液体カートリッジの残量の情報を送信し、
前記カートリッジ判別手段により、前記初期導入が完了している状態で前記カートリッジ装着部に前記初期導入用カートリッジが装着されたことが検出されたときには、前記残量推測手段における推測残量に基づいて前記表示部に表示される前記液体カートリッジの残量は正常でないことを報知する、報知手段を有することを特徴とするものである。
初期導入後に、誤って初期導入用カートリッジが装着されたときには、残量推測手段により推測される残量は、実際の残量からずれた値となる。しかし、本発明では、その誤った推測残量に基づいて表示部に残量表示が行われたとしても、それは正常ではないと報知されるため、ユーザーが誤った残量を認識してしまうことが防止される。
本発明によれば、液滴噴射ヘッドへの液体の初期導入が完了したことが検出されている状態で、初期導入用カートリッジの装着が検出されたときには、その使用を禁止する、あるいは、誤ったカートリッジが装着されたことを警告してユーザーに知らせる。これにより、初期貯留量の多い初期導入用カートリッジが装着されることにより、液滴噴射ヘッドに不具合が生じるのを防止できる。
本実施形態に係るプリンタの概略平面図である。 サブタンクとインクジェットヘッド、及び、インク供給装置の鉛直断面図である。 (a)は初期導入用カートリッジの断面図、(b)は交換用カートリッジの断面図である。 カートリッジ未装着状態のホルダの断面図である。 (a)はカートリッジ装着途中のホルダの断面図、(b)はカートリッジ装着完了状態のホルダの断面図である。 光センサの出力波形を示す図であり、(a)は初期導入用カートリッジ装着時、(b)は交換用カートリッジの装着時をそれぞれ示す。 プリンタの電気的構成を概略的に示すブロック図である。 インクカートリッジの種類判別、及び、インクジェットヘッド3への初期導入に関する処理のフローチャートである。 変更形態に係る、カートリッジ装着状態におけるホルダの断面図である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。本実施形態は、インクジェットヘッドから記録用紙に対してインクの液滴を噴射することにより、記録用紙に所望の文字や画像等を記録(印刷)するプリンタに、本発明を適用したものである。
図1は、本実施形態に係るプリンタの概略構成を示す平面図である。図1に示すように、プリンタ1(液滴噴射装置)は、一方向に沿って往復移動可能に構成されたキャリッジ2と、このキャリッジ2に搭載されたインクジェットヘッド3(液滴噴射ヘッド)、及び、サブタンク4と、インクを貯留するインクカートリッジ6(液体カートリッジ)が着脱自在に装着されるインク供給装置5と、エア混入等によってインクジェットヘッド3の液滴噴射性能が低下したときに、その性能を回復させるメンテナンス機構7と、プリンタ1の各部をそれぞれ制御する制御装置8(図7参照)等を備えている。
プリンタ1には、水平な一方向(図1の左右方向:走査方向)に平行に延びるとともに、走査方向と直交する紙送り方向に間隔を空けて配置された2本のガイドフレーム17a,17bが設けられており、これら2本のガイドフレーム17a,17bにキャリッジ2が取り付けられている。そして、キャリッジ2は、2本のガイドフレーム17a,17bによって案内されつつ、キャリッジ駆動機構12によって走査方向に往復駆動される。尚、本実施形態においては、キャリッジ駆動機構12は、キャリッジ2に連結された無端ベルト18と、無端ベルト18を走行させるキャリッジ駆動モータ19を含んでいる。そして、キャリッジ駆動モータ19によって無端ベルト18が走行駆動されたときに、キャリッジ2が、無端ベルト18の走行に伴って左右方向に移動するようになっている。
キャリッジ2には、インクジェットヘッド3と4つのサブタンク4が搭載されている。図2は、サブタンク4とインクジェットヘッド3、及び、インク供給装置5の鉛直断面図である。
図1に示すように、4つのサブタンク4は走査方向に沿って並べて配置され、これら4つのサブタンク4の下端にインクジェットヘッド3が設けられている。また、図2に示すように、各サブタンク4は、インクを貯留するインク室22と、このインク室22に連通するとともに鉛直下方に延びる連通流路23とを有する。また、これら4つのサブタンク4の端部にはチューブジョイント21が一体的に設けられており、サブタンク4内のインク室22は、チューブジョイント21に連結された可撓性のチューブ11を介して、インク供給装置5に接続されている。一方、連通流路23の下端は、インクジェットヘッド3の上面に設けられたインク供給口(図示省略)に接続されている。これにより、インク供給装置5からチューブ11を介して供給されたインクが、インク室22で貯留され、さらに、インク室22内のインクは連通流路23を介してインクジェットヘッド3へ供給される。
インクジェットヘッド3は、その下面に、多数のノズルが開口した液滴噴射面3aを有する。そして、このインクジェットヘッド3は、キャリッジ2とともに走査方向に往復移動しつつ、給紙モータ27や排紙モータ28を含む搬送機構9(図7参照)により紙送り方向(図1の下方)に搬送される記録用紙Pに向けて、サブタンク4から供給されたインクを多数のノズルからそれぞれ噴射する。これにより、記録用紙Pに所望の文字や画像等が記録される。
図1、図2に示すように、インク供給装置5は、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの4色のインクをそれぞれ貯留する4つのインクカートリッジ6と、4つのインクカートリッジ6が着脱自在に装着される4つのカートリッジ装着部24を備えたホルダ10とを備えている。そして、4つのインクカートリッジ6に貯留された4色のインクは、ホルダ10に接続されたチューブ11を介してサブタンク4に供給される。このインク供給装置5の詳細については、後ほど説明する。
図1に示すように、メンテナンス機構7は、走査方向に関するキャリッジ2の移動範囲のうちの、記録用紙Pと対向する印刷領域よりも外側(図1における右側)の領域(メンテナンス位置)に配置されている。このメンテナンス機構7は、インクジェットヘッド3の下面(液滴噴射面3a)に密着可能なキャップ部材13と、このキャップ部材13に接続された吸引ポンプ14と、インクジェットヘッド3の下面に付着したインクを拭き取るワイパー16等を備えている。
インクジェットヘッド3の液滴噴射性能を回復させるために、メンテナンス位置にキャリッジ2が移動してきたときに、キャップ部材13は、インクジェットヘッド3の下面(液滴噴射面3a)と対向する。さらに、キャップ部材13は、キャップ駆動装置25(図7参照)によって上方(図1の紙面手前側)に駆動されて、インクジェットヘッド3の下面に密着することで、多数のノズルを一度に覆うように構成されている。
また、このキャップ部材13は、切り替えユニット15を介して吸引ポンプ14と接続されている。そして、キャップ部材13がインクジェットヘッド3の下面に配置されたノズルを覆っている状態で、吸引ポンプ14を作動させることにより、ノズルからインクを吸引して排出するように構成されている。これにより、乾燥によって粘度が高くなった(増粘した)ノズル内のインクやインクジェットヘッド3内に混入した気泡を、ノズルから排出すること(吸引パージ)が可能となっている。また、ノズルからインクが吸引排出された後に、キャップ部材13が下降してインクジェットヘッド3の下面から離れた状態で、キャリッジ2とともにワイパー16に対して走査方向に移動することで、インクジェットヘッド3の下面に付着したインクが、ワイパー16によって拭き取られる。
尚、キャップ部材13は、ブラックインク用ノズルを覆う第1キャップ部13aと、3色のカラーインク用ノズルを覆う第2キャップ部13bとを備えている。そして、ブラックインク用ノズルとカラーインク用ノズルとで、別々に吸引パージを行うために、切り替えユニット15によって、第1キャップ部13aと第2キャップ部13bの何れか一方が選択的に吸引ポンプ14に接続される。
次に、インクカートリッジ6とこのインクカートリッジ6が装着されるホルダ10とを備えたインク供給装置5について詳細に説明する。尚、本実施形態においては、ホルダ10の1つのカートリッジ装着部24には、同じ色のインクを貯留するものであるが、そのインク貯留量の異なる2種類のインクカートリッジ6a,6bを装着可能となっている。一方のインクカートリッジは、インクジェットプリンタ1を初めて使用する際に装着される初期導入用カートリッジ6aであり、他方のインクカートリッジは、空となったインクカートリッジを交換するために装着される交換用カートリッジ6bである。図3(a)は初期導入用カートリッジ6aの断面図、図3(b)は交換用カートリッジ6bの断面図である。図3に示すように、交換用カートリッジ6bは、プリンタ1を使用する前にインクジェットヘッド3に導入される初期導入用インクを含まない分、初期導入用カートリッジ6aよりも貯留しているインク量が少なくなっている。
まず、インクカートリッジ6(6a,6b)について説明する。尚、初期導入用カートリッジ6aと交換用カートリッジ6bの構造は、一部を除いてほぼ同じであるため、2種類のインクカートリッジ6に共通の構成についてはカートリッジの種類(初期導入用カートリッジ6aか交換用カートリッジ6bか)を特定せずに説明し、異なる構成についてのみカートリッジの種類を特定して説明するものとする。尚、図3において、インクカートリッジ6のホルダ10への装着方向を前方、装着方向と逆の方向(取り外し方向)を後方と定義する。
図3に示すように、インクカートリッジ6は、インクを貯留するとともにインク導出孔37を有するカートリッジ本体30と、カートリッジ本体30内のインク残量を検出するためのセンサアーム31とを備えている。
カートリッジ本体30は、合成樹脂材料等の光透過性材料により、ほぼ直方体形状に形成されている。このカートリッジ本体30内には、インクを貯留するためのインク貯留室33が形成されている。また、カートリッジ本体30には、その内部にインク貯留室33と連通するセンサ室34を備えた突出部35が、前壁部36よりもさらに前方へ突出するように設けられ、この突出部35内のセンサ室34には、後述するセンサアーム31の遮光板31cが配置される。
カートリッジ本体30の前壁部36の下端部には、インク貯留室33の下部空間と連通し、このインク貯留室33からインクを導出するためのインク導出孔37が設けられている。尚、前壁部36のインク導出孔37が設けられた部分には、ゴム等からなる環状のシール部材39が取り付けられている。さらに、前壁部36の上端部には、インク貯留室33の上部空間と連通し、インク貯留室33に大気を導入する大気連通孔38が設けられている。
センサアーム31は、インク貯留室33内においてカートリッジ本体30に回動自在に支持されたアーム部31aと、このアーム部31aの一端に設けられ、インク貯留室33内のインク量に応じて上下に移動するフロート31bと、アーム部31aの他端に設けられた遮光板31cとを有する。遮光板31cは、突出部35内のセンサ室34に収容されており、後述するカートリッジ装着部24への装着状態において、センサ室34の底面に当接した下限位置にあるときに、カートリッジ装着部24に設けられた光センサ53(図4参照)の光を遮断するように構成されている。
そして、センサアーム31は、カートリッジ本体30に形成されたインク貯留室33のインク量に応じてフロート31bが上下に移動したときには、このフロート31bとアーム部31aを介して連結された遮光板31cが、センサ室34内においてカートリッジ本体30に対して上下に移動(揺動)するように構成されている。より具体的には、インク貯留室33内に十分なインクがある場合には、フロート31bに大きな浮力が作用し、アーム部31aに図3の反時計回りの方向のモーメントが働くため、遮光板31cはセンサ室34の底面に当接する。一方、インク貯留室33内のインク残量が少なくなってフロート31bが液面から一部露出した後は、フロート31bはインクの減少にしたがって液面に追従して変位するため、アーム部31aは図3の時計回りの方向に回動して、フロート31bがインク貯留室33の底面に当接するとともに遮光板31cがセンサ室34の天井面に当接する。
さらに、2種類のインクカートリッジ6a,6bの、カートリッジ本体30の突出部35には、形状の異なる遮光部材40a,40bがそれぞれ設けられている。図3(a)に示すように、初期導入用カートリッジ6aにおいては、突出部35の前面に、所定厚みT1の遮光部41aを有する遮光部材40aが設けられており、遮光部41aと突出部35の前面との間には隙間42aが形成されている。また、図3(b)に示すように、交換用カートリッジ6bにおいても、突出部35の前面に、所定厚みT2の遮光部41bを有する遮光部材40bが設けられており、遮光部41bと突出部35の前面との間には隙間42bが形成されている。但し、初期導入用カートリッジ6aの遮光部41aの厚みT1は、交換用カートリッジ6bの遮光部41bの厚みT2よりも大きくなっている。
2種類の遮光部41a,41bは、後述するカートリッジ装着部24への装着時に、カートリッジ装着部24に設けられた光センサ53(図4参照)の光を一時的に遮断するように構成されている。そして、2種類の遮光部41a,41bの厚みが異なることから、遮断時間に差が生じ、この差によって、カートリッジ装着部24に装着されたインクカートリッジ6が、初期導入用カートリッジ6aか交換用カートリッジ6bかを判別することができるようになる。
次に、インクカートリッジ6が装着されるホルダ10について説明する。図1に示すように、ホルダ10は、一方向(図1では走査方向と平行な方向)に配列されて、4つのインクカートリッジ6が装着される4つのカートリッジ装着部24を有する。尚、4つのカートリッジ装着部24は同じ構成を有するものであるため、以下ではそれらのうちの1つについて説明する。
図4は、インクカートリッジ未装着状態のホルダ10(カートリッジ装着部24)の断面図である。図4に示すように、ホルダ10の1つのカートリッジ装着部24は、後方に開口したカートリッジ収容室50と、カートリッジ収容室50を形成するホルダ10の前壁部51に形成されたインク導出路52と、前壁部51に設けられた光センサ53を備えている。
カートリッジ収容室50には、開口した後方からインクカートリッジ6が挿入される。また、前壁部51の下部はそれよりも上の部分と比べて後方へ張り出しており、この張出部分51aに、インク導出路52が設けられている。このインク導出路52は、図2に示すように、チューブ11を介してインクジェットヘッド3と接続されている。光センサ53は、前壁部51の上下方向中央部に設けられており、図4の紙面垂直方向に関して所定間隔を空けて対向配置された発光部53aと受光部53bとを備えた透過型光学式センサである。この光センサ53は、発光部53aからの光が被検出体によって遮断されて受光部53bで受光されないときには制御装置8に対して信号を出力し(ON)、発光部53aからの光が受光部53bで受光されているときには信号を出力しない(OFF)。
そして、光センサ53の出力信号は、カートリッジ装着部24へのインクカートリッジ6の装着動作の検出と、装着されたインクカートリッジ6の種類の判別と、装着されているインクカートリッジ6のインク残量(所定量以上のインクがあるか否か)の検出という、3つの検出動作にそれぞれ用いられる。これについては、次のインクカートリッジ6の装着動作の説明の中で詳しく説明する。
次に、インクカートリッジ6の装着動作について説明する。図5は、インクカートリッジ6の装着動作を示す図であり、(a)は装着中、(b)は装着完了状態をそれぞれ示す。尚、図5(a),(b)は、共に、初期導入用カートリッジ6aが装着されるときの状態を示している。
インクカートリッジ6のカートリッジ本体30が、カートリッジ装着部24のカートリッジ収容室50に挿入されると、図5(a),(b)に示すように、カートリッジ本体30がシール部材39を介して前壁部51の張出部分51aと当接すると同時に、張出部分51aに形成されたインク導出路52と、カートリッジ本体30に形成されたインク導出孔37とが連通する。このとき、カートリッジ本体30に形成された大気連通孔38は開放された状態となっており、その結果、大気連通孔38からインク貯留室33内に大気が導入されて、インク貯留室33内のインクがインク導出孔37から、ホルダ10側のインク導出路52へ導出されることになる。
また、インクカートリッジ6がカートリッジ装着部24に装着される際には、カートリッジ本体30に設けられた突出部35と、この突出部35に設けられた遮光部41(遮光部材40)が、光センサ53の発光部53aと受光部53bの間に挿入される。インクカートリッジ6の装着時における、光センサ53の出力信号の波形を図6に示す。尚、図6(a)は、初期導入用カートリッジ6aの装着時、(b)は交換用カートリッジ6bの装着時をそれぞれ示す。
まず、図5(a)のように、遮光部材40の遮光部41が発光部53aからの光を一時的に遮断することにより、図6に示すように、光センサ53の制御装置8への出力は、OFF(光透過状態)→ON(遮光状態:t1)→OFF(光透過状態:t2)に変化する。この出力の変化により、カートリッジ装着部24にインクカートリッジ6が装着されたことが制御装置8側で認識される。また、装着時におけるインクカートリッジ6の移動速度が急激に変化しないと仮定すると、遮光部41が光を遮断する時間は、遮光部41の厚みにほぼ比例する。そのため、図6(a),(b)に示すように、2種類のインクカートリッジ6a,6bでON(遮光状態)となる時間(初めのパルス長:t1−t2間とt1−t2’間)が異なることになり、装着されているインクカートリッジ6が、初期導入用カートリッジ6aか交換用カートリッジ6bかが制御装置8側で判別される。
さらに、図5(b)に示されるように、装着されるインクカートリッジ6内に所定量以上のインクがある場合には、インク中に存在するフロート31bに作用する浮力が大きいことから、センサアーム31の遮光板31cはセンサ室34の底面に当接した下限位置にあり、遮光板31cは、光センサ53の発光部53aから照射された光を遮断することから、受光部53bで受光しなくなる。つまり、図6に示すように、光センサ53の出力は、OFF(光透過状態)→ON(遮光状態:t3)に変化し、これにより、インクカートリッジ6に所定量(フロート31bが一部露出するインク量)以上のインクがあることが制御装置8側で認識される。
また、カートリッジ装着部24にインクカートリッジ6が装着された後、インクジェットヘッド3でインクが使用されて、インクカートリッジ6内にインクが少ない状態となると、フロート31bが下降し、その結果、センサアーム31の遮光板31cは、センサ室34の上面に当接した上限位置に移動する。このとき、遮光板31cは、発光部53aから照射された光を遮断しなくなり、発光部53aからの光がインクカートリッジ6を透過して受光部53bで受光される。このとき、光センサ53は制御装置8へOFFの信号を出力し、インクカートリッジ6内のインクが所定量以下の低残量状態(ニアエンプティ)となったことが制御装置8側で認識される。
次に、プリンタ1の制御系について、図7のブロック図を参照して説明する。図7に示されるプリンタ1の制御装置8は、例えば、中央処理装置であるCPU(Central Processing Unit)と、プリンタ1の全体動作を制御する為の各種プログラムやデータ等が格納されたROM(Read Only Memory)と、CPUで処理されるデータ等を一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等を備え、ROMに格納されたプログラムがCPUで実行されることにより、以下に説明するような種々の制御を行う。あるいは、演算回路を含む各種回路が組み合わされたハードウェア的なものであってもよい。
また、制御装置8は、記録制御部61、メンテナンス制御部62、カートリッジ検出部63、残量推測部64、及び、初期導入検出部65を備えている。尚、記録制御部61、メンテナンス制御部62、カートリッジ検出部63、残量推測部64、及び、初期導入検出部65の機能は、上述したCPU、RAM、ROM等によって実現することができる。
記録制御部61は、PC60から入力された記録画像等に関するデータに基づいて、インクジェットヘッド3、キャリッジ2を駆動するキャリッジ駆動モータ19、搬送機構9の給紙モータ27及び排紙モータ28等を制御して、記録用紙Pへの所望の画像等の記録を行わせる。メンテナンス制御部62は、メンテナンス機構7のキャップ駆動装置25や吸引ポンプ14を制御して、インクジェットヘッド3の吸引パージを実行させる。
カートリッジ検出部63は、図6に示されるような光センサ53の出力信号に基づいて、上述した、カートリッジ装着部24へのインクカートリッジ6の装着、装着されたインクカートリッジ6の種類判別、及び、装着されているインクカートリッジ6のインク残量が所定量以下の状態(ニアエンプティ)であるか否かの判定、をそれぞれ行う。ここで、ニアエンプティの検出は、インクカートリッジ6がほぼ空の状態になっているのに、インクジェットヘッド3のインク噴射動作が行われてしまって、インクジェットヘッド3にエアが引き込まれてしまうことを事前に防止するために行われるものである。尚、このカートリッジ検出部63が、本願発明のカートリッジ装着検出手段とカートリッジ判別手段に相当する。また、カートリッジ検出部63は、インクカートリッジ6がニアエンプティ状態であると判定したときには、その情報をPC60に送信する。
残量推測部64(残量推測手段)は、カートリッジ検出部63により、インクカートリッジ6がカートリッジ装着部24に装着されたことが検出されたときには、ROMに予め記憶されたインクカートリッジ6の初期貯留量と、装着を認識した時点からのインクジェットヘッド3におけるインク消費量とから、インクカートリッジ6内のインクの残量を推測する。ここでの推測残量は、主に、インクがどの程度残っているかを、PC60のディスプレイのインジケーターで概略表示して、ユーザーにインク残量の目安を知らせるために使用されるものである。
ここで、残量推測部64によるインク残量推測の初期貯留量をどのような値とするかについては後ほど詳述するが、基本は、交換用カートリッジ6bの初期貯留量とする。また、インクジェットヘッド3のインク消費量とは、印刷動作中の記録用紙Pへの液滴噴射によるインク消費量はもちろんのこと、印刷動作以外でのインク消費量、例えば、メンテナンス機構7による吸引パージ時のインク排出量や、印刷動作中、または、印刷動作前後に行うフラッシング時のインク消費量を含む。より詳細には、残量推測部64は、印刷動作における噴射液滴数、吸引パージの実行回数、フラッシング回数を積算するとともに、予めROMに記憶された、各液滴の体積、1回の吸引パージにおけるインク排出量、1回のフラッシングでのインク消費量を参照して、インクジェットヘッド3における総インク消費量を算出する。そして、残量推測部64は、推測したインク残量に関する情報をPC60に送信する。
そして、PC60は、残量推測部64から送信された推測残量の情報に基づいて、ディスプレイにインクカートリッジ6の残量を表示させる。また、カートリッジ検出部63からインクカートリッジ6のニアエンプティの情報が送信されたときには、ディスプレイにその旨を表示し、ユーザーに、インクカートリッジ6の残量がかなり少なくなっていることを認識させる。尚、PC60のディスプレイが、インクカートリッジ6の残量を表示する本願発明の表示部に相当する。
ところで、前述したように、ホルダ10のカートリッジ装着部24には、初期導入用カートリッジ6aと交換用カートリッジ6bの2種類のカートリッジを装着可能である。但し、これらのうち、初期導入用カートリッジ6aは、プリンタ1の使用前に、インクジェットヘッド3や、このインクジェットヘッド3までのインク供給系統(サブタンク4やチューブ11等)にインクを導入するための初期導入用インクを余分に貯留している。そのため、交換用カートリッジ6bよりも初期のインク貯留量が多くなっている。
未使用のプリンタ1を初めて使用する際には、ホルダ10のカートリッジ装着部24に、初期導入用カートリッジ6aが装着される。この初期導入用カートリッジ6aがカートリッジ検出部63で検出されると、メンテナンス制御部62が、メンテナンス機構7の吸引ポンプ14やキャップ駆動装置25を制御して、インクジェットヘッド3のノズルからの吸引を行わせることで、初期導入用カートリッジ6aのインクを、インクジェットヘッド3まで導入する。
初期導入検出部65は、上記のインク初期導入の有無を検出するものであり、本実施形態においては、吸引ポンプ14の吸引量が所定量以上になったとき(より具体的には、初期導入開始からの吸引ポンプ14の回転数の積算値が所定回数以上に達したとき)に、インクジェットヘッド3のノズルまでインクが導入されて、初期導入が完了したと判定する。
尚、この初期導入完了直後における、初期導入用カートリッジ6a内のインク貯留量は、初期貯留量から初期導入に使用したインク量を引いた値となり、その結果、初期導入用のインクを余分に貯留していない、交換用カートリッジ6bの初期貯留量と同じかそれよりも少ない量となる。ここで、初期導入後の初期導入用カートリッジ6a内のインク残量が、交換用カートリッジ6bの初期貯留量とほぼ同じとなる場合には、前述した残量推測部64は、初期導入直後から行う残量推測においても、その残量初期値を、交換用カートリッジ6bの初期貯留量、即ち、交換用カートリッジ6bが装着された場合の残量推測と同じとする。
一方、初期導入後の初期導入用カートリッジ6a内のインク残量が、交換用カートリッジ6bの初期貯留量よりも少なくなる場合には、残量推測部64は、初期導入直後から行う残量推測に限り、その残量初期値を、交換用カートリッジ6bの初期貯留量よりも少ない所定の初期値に設定する。尚、この所定の初期値は、予めROM等に記憶されている。
上述したインク初期導入完了後に、インクジェットヘッド3の印刷動作や吸引パージ等によってインクジェットヘッド3でインクが消費されて、カートリッジ装着部24に装着されているインクカートリッジ6内のインクが無くなったことが、カートリッジ検出部63や残量推測部64で検出されたときには、ユーザーは、空のインクカートリッジ6を取り外し、新しい交換用カートリッジ6bをカートリッジ装着部24に装着する。
ところで、このインクカートリッジ6の交換の際に、ユーザーによって、本来装着されるべき交換用カートリッジ6bではなく、それよりもインク貯留量の多い初期導入用カートリッジ6aがカートリッジ装着部24に誤って装着されてしまうことも考えられる。この場合には、以下のような問題が生じる虞がある。
インクジェットヘッド3のノズル内にメニスカスを安定して形成し、インクジェットヘッド3内における多少の圧力変動が生じてもメニスカスがブレイクしないように、ノズル内のメニスカスに負の背圧を作用させておくことが好ましい。これを簡便に実現するために、図2に示すように、インクジェットヘッド3のノズルが開口する液滴噴射面3aの高さレベルL1を、インクカートリッジ6のインク液面L2よりも常に高い位置となるようにして、液滴噴射面3aの高さレベルL1とインク液面L2の間の高さ(水頭差)に相当する負圧を、ノズルに作用させることが一般的に行われている。
ここで、初期導入後にカートリッジ装着部24に装着されるインクカートリッジ6は、交換用カートリッジ6bが想定されているため、ノズルに常時負圧を作用させるために液滴噴射面3aの高さレベルL1を決定する際の基準となる、インクカートリッジ6のインク液面は、未使用の交換用カートリッジ6bの液面L2となる。つまり、液滴噴射面3aのレベルL1は、液面レベルL2よりも高くしておけばよい。また、初期導入完了直後にカートリッジ装着部24に初期導入用カートリッジ6aが装着されている、プリンタ1の使用開始直後の場合を考慮したとしても、このときの初期導入用カートリッジ6aのインク貯留量は、初期導入用にインクを消費したために、交換用カートリッジ6bの初期貯留量以下まで減っていることから、交換用カートリッジ6bの液面レベルL2を基準に、インクジェットヘッド3の液滴噴射面3aのレベルL1を決定しても問題ない。
但し、この液滴噴射面3aの高さレベルL1の決定は、先に述べたような、インクジェットヘッド3への初期導入後に、インク貯留量の多い初期導入用カートリッジ6aが装着されるという、イレギュラーな使い方まで想定して決定しているものではない。このように、初期導入後に、初期導入用カートリッジ6aが装着された場合には、インクカートリッジ6のインク液面が、想定しているレベルL2よりも高いレベルL3(図2の2点鎖線の位置)となり、液滴噴射面3aよりも高い位置となって、ノズルに正圧が作用してしまうことが考えられる。このように、ノズルに正圧が作用する条件下では、直前の液滴噴射による残留圧力波やキャリッジ2の往復移動時の慣性力などによって生じた、インクジェットヘッド3内の圧力変動がノズル内に作用したときに、本来は液滴を噴射しないタイミングにおいて、ノズルのメニスカスがブレイクしてしまう虞がある。また、ノズルに正圧がかからないまでも、インク液面が高くなってノズルに作用する負圧が少なくなる(大気圧に近づく)と、その分、メニスカスがインクジェットヘッド3内の圧力変動の影響を受けやすくなる。
このような問題を回避するには、液滴噴射面3aの高さレベルL1を、未使用の初期導入用カートリッジ6aのインク液面L3よりも十分に高くしておけばよいのだが、そうすると、インクカートリッジ6を含むインク供給装置5とインクジェットヘッド3との上下高さを大きくする必要があり、プリンタ1が大型化するという問題がある。
また、前述した残量推測部64は、初期導入後には交換用カートリッジ6bが装着されることを前提としてインクカートリッジ6の残量推測を行うため、その残量推測の初期値を、交換用カートリッジ6bの初期貯留量に設定する。そのため、初期導入用カートリッジ6aが誤って装着されたときには、残量推測の初期値が設定値と異なるため、インクカートリッジ6の残量を正確に推測することができず、誤った残量がPC60のディスプレイに表示されてしまう。
そこで、上述したような問題を解決するために、本実施形態のプリンタ1は、初期導入検出部65によってインクジェットヘッド3へのインク初期導入が検出されている状態で、カートリッジ検出部63により、カートリッジ装着部24に初期導入用カートリッジ6aが装着されたことが検出されたときには、その初期導入用カートリッジ6aの使用を禁止する。より具体的には、記録制御部61は、誤装着された初期導入用カートリッジ6aが、交換用カートリッジ6bと交換されるまで、インクジェットヘッド3に記録用紙Pへの画像等の記録を行わせない。これにより、初期貯留量の多い初期導入用カートリッジ6aが誤って装着されることによる不具合を防止できる。
以上説明した、インクカートリッジ6の種類判別、及び、インクジェットヘッド3への初期導入に関する処理内容を、図8のフローチャートを参照して整理すると、次のようになる。尚、図8におけるSi(i=10,11,12・・・)はステップ番号を示す。
まず、光センサ53からの出力信号に基づいて、カートリッジ検出部63が、カートリッジ装着部24にインクカートリッジ6が装着されたことを検出したときに(S10:Yes)、そのインクカートリッジ6が交換用カートリッジ6bである場合は(S11:No)、そのままリターンして記録用紙Pへの記録が可能な状態となる。一方、装着されたインクカートリッジ6が初期導入用カートリッジ6aである場合には(S11:Yes)、初期導入検出部65においてインクジェットヘッド3へのインク初期導入完了が検出されたか否かを参照する(S12)。
初期導入が完了していない場合には(S12:No)、メンテナンス機構7の吸引ポンプ14等を制御してインクジェットヘッド3へのインク初期導入を行い(S13)、初期導入完了後、リターンして、記録用紙Pへの記録が可能な状態となる。一方、初期導入が完了している場合には(S12:Yes)、初期導入用カートリッジ6aが誤って装着された旨の警告メッセージをPC60のディスプレイに表示させるとともに(S14)、インクジェットヘッド3による記録動作を禁止する(S15)。その後、カートリッジ検出部63により、カートリッジ装着部24に交換用カートリッジ6bが装着されたことが検出されると(S16:Yes)、記録動作の禁止を解除して(S17)、リターンし、記録用紙Pへの記録が可能な状態となる。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]前記実施形態においては、初期導入後に誤ってカートリッジ装着部24に装着された初期導入用カートリッジ6aの使用を禁止する構成として、インクジェットヘッド3による記録動作を禁止する例が挙げられているが、これ以外にも様々な構成を採用できる。
例えば、図9に示すように、カートリッジ装着部24に、その前壁部51を貫通し、前後に移動可能に移動可能な棒状部材70と、この棒状部材70を前後方向に駆動するシリンダやソレノイド等からなる駆動部71が設けられ、初期導入後に、初期導入用カートリッジ6aがカートリッジ装着部24に装着されたときには、駆動部71により棒状部材70を後方へ突き出させて、初期導入用カートリッジ6aをカートリッジ装着部24から強制的に排出するように構成されてもよい。
2]インクジェットヘッド3への初期導入を検出する手法としては、前記実施形態のものには限られない。例えば、カートリッジ検出部63により初期導入用カートリッジ6aが1回装着されたことが検出された段階で初期導入が行われたと判定し、一度その判定がなされた後に、初期導入用カートリッジ6aが装着されたときには、それは本来の初期導入のための装着ではなく、誤って装着されたと判断する。
あるいは、ノズルから液滴が噴射されたか否かを直接検出可能なセンサ(例えば、レーザーセンサ)を備えた上で、初期導入用カートリッジ6aが装着されて、所定の初期導入動作(吸引ポンプ14による吸引等)が行われた後に、インクジェットヘッド3に液滴噴射動作を行わせたときに、実際にノズルから液滴が噴射されているか否かを前記センサで検出することによって、初期導入の完了を判定するようにしてもよい。
3]前記実施形態では、初期導入が済んでいる状態で初期導入用カートリッジ6aが装着されたときに、まず、PC60のディスプレイに警告メッセージを表示させた上で、そのカートリッジの使用を禁止するようになっているが(図8のS14)、ユーザーへの警告を行わない構成であってもよい。
あるいは、PC60のディスプレイに警告メッセージを表示して、ユーザーに誤ったインクカートリッジ6が装着されている旨の警告を行うだけで、その使用を禁止することまでは行わない構成であってもよい。
尚、ユーザーへ警告するための構成は、PC60のディスプレイへのメッセージ表示に限られるものではなく、プリンタ1が備えている液晶画面等からなる表示部に、警告メッセージを表示させてもよい。あるいは、プリンタ1に設けられたランプを点灯あるいは点滅させたり、ブザーを鳴らしたりすることで、ユーザーへの警告を行う構成であってもよい。
また、誤って初期導入用カートリッジ6aがカートリッジ装着部24に装着されても、警告のみが行われるだけの場合には、プリンタ1に不具合が生じるのを承知の上で、ユーザーが使用を続けることも可能ではある。しかし、この場合、前記実施形態でも述べたように、残量推測部64による残量推測の初期値が、交換用カートリッジ6bの初期貯留量となっていると、初期導入用カートリッジ6aが装着されたときにはその初期値の設定値が実際の初期貯留量と異なるため、残量推測部64で推測されるインク残量は、実際の残量からずれた値となる。そこで、初期導入が完了している状態でカートリッジ装着部24に初期導入用カートリッジ6aが装着されたときに、そのまま使用が継続される場合には、残量推測部64における推測残量に基づいて、PC60のディスプレイやプリンタ1の表示部に表示されるインクカートリッジ6の残量は正常でないことを報知するメッセージを、残量推測部64が、PC60のディスプレイや表示部等に表示させることが好ましい。これにより、誤った推測残量に基づいて表示部に残量表示が行われたとしても、それは正常ではないと報知されるため、ユーザーが誤った残量を認識してしまうことが防止される。尚、上記メッセージをPC60や表示部に表示させる残量推測部64が、本願発明の報知手段に相当する。
4]前記実施形態では、インクカートリッジ6の装着検出と、装着されたインクカートリッジ6の種類判別とを、共に、1つの光センサ53からの出力信号に基づいて行っていたが、装着検出を行うためのセンサと、種類判別を行うためのセンサを別々に設けてもよい。
また、インクカートリッジ6の装着検出や種類判別を行うためのセンサは、光センサに限られるものではない。例えば、カートリッジ装着部24側とインクカートリッジ6側にそれぞれ電気接点が設けられ、インクカートリッジ6がカートリッジ装着部24に装着されたときに両者の接点が導通した状態を検出することにより、インクカートリッジ6の装着を検出するように構成されてもよい。あるいは、近接センサや接触型のセンサなどを使用することもできる。
以上説明した実施形態及びその変更形態は、記録用紙Pにインクの液滴を噴射して画像等を形成するインクジェットプリンタに本発明を適用した一例であるが、本発明の適用対象はこのようなインクジェットプリンタには限られず、様々な技術分野で用いられる液滴噴射装置に適用することが可能である。
1 インクジェットプリンタ
3 インクジェットヘッド
6 インクカートリッジ
6a 初期導入用カートリッジ
6b 交換用カートリッジ
8 制御装置
24 カートリッジ装着部
53 光センサ
63 カートリッジ検出部
64 残量推測部
65 初期導入検出部

Claims (3)

  1. 液体を貯留する液体カートリッジが着脱自在に装着されるカートリッジ装着部と、前記カートリッジ装着部に装着された前記液体カートリッジから供給された液体を噴射する液滴噴射ヘッドを備えた液滴噴射装置であって、
    前記カートリッジ装着部には、
    装置使用前に前記液滴噴射ヘッドに初期導入される液体を含む初期導入用カートリッジと、前記初期導入するための液体を含まない分だけ前記初期導入用カートリッジよりも液量の少ない交換用カートリッジの、2種類の前記液体カートリッジが装着可能であり、
    前記カートリッジ装着部への前記液体カートリッジの装着を検出するカートリッジ装着検出手段と、
    前記カートリッジ装着部に装着された前記液体カートリッジが、前記初期導入用カートリッジと前記交換用カートリッジの何れであるかを判別するカートリッジ判別手段と、
    前記液滴噴射ヘッドへの液体の初期導入の有無を検出する初期導入検出手段を有し、
    前記カートリッジ判別手段は、前記初期導入が完了している状態で前記カートリッジ装着部に装着された前記液体カートリッジが、前記初期導入用カートリッジであると判別したときには、その液体カートリッジの使用を禁止する、あるいは、誤った前記液体カートリッジが装着されている旨の警告を行うことを特徴とする液滴噴射装置。
  2. 前記カートリッジ装着部に装着された前記液体カートリッジの残量を、予め設定された初期貯留量と前記液滴噴射ヘッドにおける液体の消費量とから推測する残量推測手段を有することを特徴とする請求項1に記載の液滴噴射装置。
  3. 前記残量推測手段は、前記液体カートリッジの残量を表示する表示部に対して、推測した前記液体カートリッジの残量の情報を送信し、
    前記カートリッジ判別手段により、前記初期導入が完了している状態で前記カートリッジ装着部に前記初期導入用カートリッジが装着されたことが検出されたときには、前記残量推測手段における推測残量に基づいて前記表示部に表示される前記液体カートリッジの残量は正常でないことを報知する、報知手段を有することを特徴とする請求項2に記載の液滴噴射装置。
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