JP5225818B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収体、トップシート及びバックシートを備え、吸収体に軟便や水様便を収容する孔が形成された吸収性物品に関するものである。
一般に、使い捨ておむつ、尿パッド等の吸収性物品は、吸収体と、少なくとも一部が液透過性材料からなり、吸収体の表面を被覆するように配置されたトップシートと、液不透過性材料からなり、吸収体の裏面を被覆するように配置されたバックシートと、を備えている。
このような吸収性物品は、トップシートが着用者の肌と接するように使用され、着用者が***した尿はトップシートの液透過性部分を透過して吸収体に吸収・保持される。そして、吸収体の裏面側に配置された液不透過性のバックシートによって、***物が外部に漏洩することが防止される。
しかしながら、前記構造の吸収性物品は、尿の吸収・保持には適しているものの、便の処理については十分に考慮されたものではなかった。即ち、トップシートを容易に透過する尿とは異なり、便はその殆どがトップシートを透過せず、トップシート表面に残留する。従って、トップシート表面に残留した便が着用者の肌に付着し易く、便の払拭作業が煩瑣となる他、便の付着によるカブレが発生し易いという問題があった。
そこで、吸収性物品の一部に便を収容するスペースを形成することが提案されている。例えば、吸収体の一部に便の収容を目的とした凹部や便ポケット等が形成された使い捨て衛生吸収物品等が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。また、着用者の肌とは反対側(股下部下側)に伸展する大便収容袋が取り付けられた使い捨ておむつが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
実開平6−5614号公報 特開平8−191857号公報 特開2007−21191号公報 特開2002−253609号公報
しかしながら、特許文献1〜4に記載の使い捨て衛生吸収物品等は、固形便の収容を念頭においたものであり、軟便や水様便(以下、「軟便等」と記す。)の吸収・保持については十分に考慮されたものではなかった。即ち、軟便等は、固形便と比較して流動性が高いという特徴がある。しかし、特許文献1〜4に記載の使い捨て衛生吸収物品等は、前記凹部が着用者の肌に対して開放されているため、軟便等が一旦前記凹部に収容されたとしても、着用者の動作等によって前記凹部から流れ出し、トップシート表面に広く拡散してしまうおそれがある。そして、軟便等は尿と比較して吸収体に吸収され難いため、軟便等が着用者の肌に長時間接触する状態になり易い。このような状態が長時間放置されれば、着用者の皮膚は刺激を受け、カブレを起こし易くなる。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、軟便等を着用者の肌に長時間接触させることを回避し、軟便等に起因するカブレを有効に防止し得る吸収性物品を提供するものである。より具体的には、軟便等をトップシートの表面から迅速に除去して着用者の肌から離隔することができ、軟便等の***を容易に視認でき軟便等の***後速やかに交換することが可能な吸収性物品を提供するものである。
本発明者は、前記のような従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、上下2層の吸収体の各々に貫通孔を形成し、両吸収体の貫通孔の一部のみを連通させて下層吸収体の貫通孔に軟便等を導くとともに、バックシートの光透過性を所定値以上として下層吸収体の貫通孔に導かれた軟便等をバックシート側から視認可能とすることによって、上記課題が解決されることに想到し、本発明を完成させた。具体的には、本発明により、以下の吸収性物品が提供される。
[1] 前身頃、股下部及び後身頃の各部から形成され、吸収体と、少なくとも一部が液透過性材料からなり、前記吸収体の表面を被覆するように配置されたトップシートと、液不透過性材料からなり、前記吸収体の裏面を被覆するように配置されたバックシートと、を備え、前記吸収体は、下層吸収体と、前記下層吸収体の表面に積層された上層吸収体と、からなり、前記上層吸収体の前記股下部に配置される部分には、前記上層吸収体の厚さ方向に貫通する第1貫通孔が形成され、前記下層吸収体の前記股下部に配置される部分には、前記下層吸収体の厚さ方向に貫通する第2貫通孔が形成されており、前記第1貫通孔の開口部の一部と前記第2貫通孔の開口部の一部とが重畳するように、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔が配置されることによって、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とを相互に連通させる連通部が形成され、前記連通部の開口面積が、前記上層吸収体と前記下層吸収体との重畳面積に対し、0面積%超、5面積%以下となるように、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔が配置され、且つ、前記連通部の開口面積が、連通される第1貫通孔の開口面積に対して、50面積%以下であり、前記バックシートは、その全光線透過率が30%以上のものである吸収性物品。
] 前記第1貫通孔は、前記上層吸収体の幅方向中央部に1個形成されており、前記第2貫通孔は、前記下層吸収体の前記第1貫通孔と重畳する部分の左右両側に各1個形成されており、前記第1貫通孔の開口部の側縁部と前記第2貫通孔の開口部の側縁部が重畳するように、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔が配置されることによって、前記連通部が形成されている前記[1]に記載の吸収性物品。
] 前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔は、その開口部形状が前記吸収体の前後方向に長辺が位置する矩形状のものである前記[1]又は[2]に記載の吸収性物品。
] 前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔は、その開口部形状が前記上層吸収体及び前記下層吸収体の前後方向に長軸が位置する楕円形状のものである前記[1]又は[2]に記載の吸収性物品。
] 前記上層吸収体と前記下層吸収体との重畳面積に対し、前記第1貫通孔の総開口面積が3〜15面積%の範囲内であり、前記上層吸収体と前記下層吸収体との重畳面積に対し、前記第2貫通孔の総開口面積が5〜30面積%の範囲内である前記[1]〜[]のいずれかに記載の吸収性物品。
[6] 前記上層吸収体と前記下層吸収体の層間に、前記第1貫通孔の開口部と前記第2貫通孔の開口部の双方を覆うように、親水性材料からなる拡散シートが配置されている前記[1]〜[]のいずれかに記載の吸収性物品。
] 前記拡散シートには、前記連通部を覆う部分にスリット又は孔が形成されている前記[]に記載の吸収性物品。
] 前記トップシートには、前記第1貫通孔の開口部と重畳する部分にスリット又は孔が形成されている前記[1]〜[]のいずれかに記載の吸収性物品。
本発明の吸収性物品は、軟便等を着用者の肌に長時間接触させることを回避し、軟便等に起因するカブレを有効に防止することができる。より具体的には、軟便等をトップシートの表面から迅速に除去して着用者の肌から離隔することができ、軟便等の***を容易に視認でき軟便等の***後速やかに交換することが可能である。
以下、本発明の吸収性物品を実施するための最良の形態について、テープ型使い捨ておむつの例により具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備える吸収性物品(例えば、パンツ型使い捨ておむつ、尿パッド等)を広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
[1]定義等:
「テープ型使い捨ておむつ」とは、図1A及び図1Bに示す吸収性物品1Aのように、吸収体22と、トップシート18と、バックシート20とを備え、後身頃6の左右の各側縁6a,6bから延出するように配置された、前身頃2と後身頃6とを固定するための止着テープ11を更に備えた使い捨ておむつを意味するものとする。
「前身頃」とは、図1Aに示すように、着用者に装着した際に、着用者の腹側(身体前方)を覆う部分(図中符号2)、「股下部」とは、着用者に装着した際に、着用者の股下を覆う部分(図中符号4)、「後身頃」とは、着用者に装着した際に、着用者の背側(身体後方)を覆う部分(図中符号6)を意味するものとする。
[2]本発明の実施形態:
本発明の吸収性物品は、図1A及び図1Bに示す吸収性物品1Aのように、吸収体22が、下層吸収体58Aと、下層吸収体58Aの表面に積層された上層吸収体56Aと、からなり、上層吸収体56Aの股下部4に配置される部分には、上層吸収体56Aの厚さ方向に貫通する第1貫通孔50Aが形成され、下層吸収体58Aの股下部4に配置される部分には、下層吸収体58Aの厚さ方向に貫通する第2貫通孔52Aが形成されており、第1貫通孔50Aの開口部の一部と第2貫通孔52Aの開口部の一部とが重畳するように、第1貫通孔50Aと第2貫通孔52Aが配置されることによって、第1貫通孔50Aと第2貫通孔52Aとを相互に連通させる連通部が形成され、前記連通部の開口面積が、前記上層吸収体と前記下層吸収体との重畳面積に対し、0面積%超、5面積%以下となるように、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔が配置され、且つ、前記連通部の開口面積が、連通される第1貫通孔の開口面積に対して、50面積%以下であり、バックシート20の全光線透過率が30%以上の吸収性物品である。
吸収性物品1Aのように、上層吸収体56Aに第1貫通孔50Aを形成することで、第1貫通孔50Aの形成部位においてトップシート18の裏面と吸収体22(具体的には上層吸収体56A)の表面に当接しない状態となる。従って、トップシートの裏面と吸収体の表面とが当接している場合と比較して、軟便等がトップシート18を通過し易くなる。
また、第1貫通孔50Aと第2貫通孔52Aとを相互に連通させる連通部60Aを形成することで、軟便等は第1貫通孔50Aを経由して、着用者の肌から遠い位置にある第2貫通孔52Aに導かれる。従って、軟便等をトップシート18の表面から迅速に除去して着用者の肌から離隔することができる。
そして、第1貫通孔50Aの開口部の一部と第2貫通孔52Aの開口部の一部とが重畳するように配置することで、連通部60Aの開口面積は第1貫通孔50Aの開口面積及び第2貫通孔52Aの開口面積のいずれよりも小さく保たれる。従って、第2貫通孔52Aの開口部の全てが着用者の肌に対して開放されることはなく、一旦、第2貫通孔52Aに収容された軟便等が再び流れ出し、トップシート18表面に広く拡散してしまう事態を有効に防止することができる。
更に、バックシート20は、全光線透過率が30%以上の光透過性が高いものであるため、第2貫通孔52Aに導かれた軟便等を吸収性物品1Aの外部から容易に視認することができる。従って、軟便等の***を容易に視認でき、軟便等の***後速やかに吸収性物品を交換することが可能となる。これにより、着用者の肌に軟便等が接触する時間を更に短縮することができる。
[2−1]吸収体の構成:
本発明の吸収性物品は、図1A及び図1Bに示すように、下層吸収体58Aと、下層吸収体58Aの表面に積層された上層吸収体56Aとからなる2層構造の吸収体22を備えている。
上層吸収体及び下層吸収体は2層構造とする必要から、両吸収体を積層した際に、通常の吸収体と同等の厚さとなるような厚さとすることが好ましい。通常の吸収性物品における吸収体は、厚さ2〜10mm程度であるから、各吸収体の厚さを1〜8mmとすることが好ましい。なお、上層吸収体と下層吸収体の厚さは必ずしも同じである必要はなく、厚さが異なっていてもよい。
[2−2]貫通孔の構成:
上層吸収体56Aの股下部4に配置される部分には、上層吸収体56Aの厚さ方向に貫通する第1貫通孔50Aが形成され、下層吸収体58Aの股下部4に配置される部分には、下層吸収体58Aの厚さ方向に貫通する第2貫通孔52Aが形成されている。
第1貫通孔又は第2貫通孔のサイズは特に限定されない。但し、上層吸収体56Aと下層吸収体58Aとの重畳面積に対し、第1貫通孔の総開口面積が3〜15面積%の範囲内であり、第2貫通孔52Aの総開口面積が5〜30面積%の範囲内であることが好ましい。
第1貫通孔の総開口面積が3面積%未満であると、開口面積が小さ過ぎて、軟便等が第1貫通孔に流入し難くなり、第1貫通孔周縁の吸収体表面に軟便等が拡散してしまうという不具合を生ずる場合がある。一方、第1貫通孔の総開口面積が15面積%を超えると、開口面積が大き過ぎて、第1貫通孔の内部に軟便等が残留するという不具合を生ずる場合がある。また、第2貫通孔の総開口面積が5面積%未満であると、開口面積が小さ過ぎて、第2貫通孔に導かれた軟便等を外部から視認し難くなるという不具合を生ずる場合がある。一方、第2貫通孔の開口面積が30面積%を超えると、吸収体に占める第2貫通孔の容積が大きくなるため、吸収体の体積が小さくなってしまう。従って、尿や軟便等の吸収量が低下するという不具合を生ずる場合がある。軟便等を確実に収容するという観点から、上記範囲を満たした上で、第1貫通孔の開口面積(即ち、容積)よりも第2貫通孔の総開口面積(即ち、容積)が大きいことが好ましい。
なお、「上層吸収体と下層吸収体との重畳面積」とは、吸収体を上部から透視的に観察した場合に、上層吸収体と下層吸収体とが重畳している部分の面積を意味する。また、「貫通孔の総開口面積」とは、第1貫通孔又は第2貫通孔が複数形成されている場合においては、それらの開口面積の総和を意味するものとする。
第1貫通孔50Aは、上層吸収体56Aのうち、吸収性物品の股下部4に配置される部分に形成される。そして、軟便等の流入を容易にするため、上層吸収体56Aの幅方向中央部(即ち、着用者の肛門が当接する部分)に形成することが好ましい。第1貫通孔50Aの数も限定されないが、上層吸収体56Aの幅方向中央部(即ち、着用者の肛門が当接する部分)に1個形成することが好ましい。
前記のように、第1貫通孔が1個形成されている場合、下層吸収体には、第1貫通孔と重畳する部分の左右両側に各1個形成されていることが好ましい。このような形態は、第1貫通孔の両側に第2貫通孔が位置していることで、軟便等が第1貫通孔から第2貫通孔に流入し易い。また、下層吸収体の第2貫通孔に流入した軟便等を吸収性物品の外部から視認する際に、左右どちらからでも視認することができるため好ましい。
第1貫通孔50A及び第2貫通孔52Aの開口部形状としては、例えば、吸収体22の前後方向に長辺が位置する矩形状であることが好ましい。
図1Aに示す吸収性物品1Aは、第1貫通孔50Aと第2貫通孔52Aの前後方向長さ(矩形長辺の長さ)を同一としているが、図2Aに示す吸収性物品1Bのように、第1貫通孔50Bと第2貫通孔52Bの前後方向長さ(矩形長辺の長さ)を異なるものとしてもよい。図2Aに示す吸収性物品1Bは、第1貫通孔50Bに対して第2貫通孔52Bを前方に長く形成した例である。
また、図3Aに示す吸収性物品1Cのように、第1貫通孔50C及び第2貫通孔52Cを、その開口部形状が上層吸収体56C及び下層吸収体58Cの前後方向に長軸が位置する楕円形状に形成することも好ましい。
本発明の吸収性物品は、第1貫通孔の開口部の一部と前記第2貫通孔の開口部の一部とが重畳するように、第1貫通孔と第2貫通孔が配置されることによって、第1貫通孔と第2貫通孔とを相互に連通させる連通部が形成されている。例えば、図1A及び図1Bに示す吸収性物品1Aは、第1貫通孔50Aの開口部の側縁部と第2貫通孔52Aの開口部の側縁部が重畳するように、第1貫通孔50Aと第2貫通孔52Aが配置されることによって、連通部60Aが形成されている例である。
第1貫通孔と第2貫通孔をこのような配置とすることで第1貫通孔に流入した軟便等を第2貫通孔に導くことができ、本発明の効果を得ることができる。一方、第1貫通孔と第2貫通孔とが重畳しない配置とすると、第1貫通孔から第2貫通孔への軟便等の移行が遅滞し、第1貫通孔に残留した軟便等が着用者の肌に付着するおそれがある。また、第1貫通孔と第2貫通孔の全部が重畳する配置とすると、特許文献1〜4に記載の使い捨て衛生吸収物品等と同様に、第2貫通孔が着用者の肌に対して大きく開放された構造となり、一旦第2貫通孔に収容された軟便等が、着用者の動作等によって第2貫通孔から流れ出し、トップシート表面に広く拡散してしまうおそれがある。そのような観点から、連通部の開口面積は、連通される第1貫通孔の開口面積に対して、50面積%以下であることが好ましく、40面積%以下であることが更に好ましい。
[2−3]拡散シートの付設:
本発明においては、図3A及び図3Bに示す吸収性物品1Cのように、上層吸収体56Cと下層吸収体58Cの層間に、第1貫通孔50Cの開口部と第2貫通孔52Cの開口部の双方を覆うように、親水性材料からなる拡散シート54が配置されていることが好ましい。
この拡散シートは、軟便等の拡散を目的として配置されるシート材である。吸収体とトップシートとの間に、尿等の一時的な貯留及び尿等の拡散を目的として、親水性シートを配置することがあるが(拡散シート、セカンドシート、トランスファーシート等とも称される。)、これと同様の効果を奏するものである。
拡散シートを付設すると、第1貫通孔と第2貫通孔との連通部の開口面積が小さい場合であっても、第1貫通孔50Cに流入した軟便等が拡散シート54中に拡散し、速やかに下層吸収体58C及び第2貫通孔52Cに導かれるという効果がある。
拡散シートとしては、後述するトップシートと類似の材料、例えば、不織布シートを好適に用いることができる。中でも、スパンボンド、カードエンボス、スパンレース、SMS等の嵩が低い不織布を好適に用いることができる。嵩が低い不織布を用いることにより、軟便等がシートの表面を流れ易くなり、良好な拡散効果を得ることができる。なお、「嵩が低い」とは、シートの坪量が30g/m以下、荷重2kPaで押圧した際のシート厚さが0.8mm以下であることを意味する。中でも、坪量が10〜20g/m、荷重2kPa押圧時の厚さが0.1〜0.5mmのシートを用いることが好ましい。
拡散シートは、トップシートと同様、不織布シートに界面活性剤による親水化処理等を施すことにより得ることができる。そして、拡散シートは、トップシートと比較して液透過性が同等又は高いシートにより構成されていることが好ましい。液透過性が低すぎると拡散シートを構成する繊維内の拡散性が低くなり、拡散効果を発揮させ難くなるからである。
なお、ここに言う「液透過性」は、以下の方法により評価した透過時間を基準に判断するものとする。(1)円筒状容器(中空部内径10cm)の開口端部を塞ぐように、前記円筒状容器に対して評価対象のシートを固定する。(2)前記シートの表面に、7ml/秒の速度で10mlの生理食塩水を滴下する。(3)前記生理食塩水を、前記シートを透過させて前記円筒状容器の中空部に自然落下させる。この際、滴下開始から前記生理食塩水がシート表面からなくなるまでの透過時間を測定する。
拡散シートは、図3Bに示すように、上層吸収体56Cと下層吸収体58Cの層間に、挟み込まれるように配置されていればよい。配置範囲は、図3Aに示すように、第1貫通孔50Cの開口部(下端開口部)と第2貫通孔52Cの開口部(上端開口部)の双方を覆うように配置されていればよく、上層吸収体56Cと下層吸収体58Cの層間全体に挟み込まれている必要はない。即ち、吸収体22を上部から透視的に観察した場合に、第1貫通孔50Cと第2貫通孔52Cの双方をカバーする範囲に、拡散シート54が配置されていればよい。
図4A及び図4Bは、図2A〜図2Cに示す吸収性物品1Bの構造において拡散シート54を付設した場合の例を示す一部切り欠き概略平面図である。本発明の吸収性物品は、図4A又は図4Bに示すように、拡散シート54の連通部60Bを覆う部分にスリット64又は孔62が形成されていることが好ましい。
このような構成では、上層吸収体56Bの第1貫通孔50Bに流入した軟便等がスリット64や孔62を通過して下層吸収体58Bの第2貫通孔52Bに流入するため、より速やかに軟便等を第2貫通孔52Bに導くことができる。また、連通部は拡散シートのスリットや孔以外の部分によって覆われているため、軟便等が一旦、第2貫通孔に流入した後は第1貫通孔に逆戻りし難い。更に、第2貫通孔の開口面積が大きい場合でも、孔やスリットから軟便等を第2貫通孔に落下させつつ、拡散シートの面方向に沿って軟便等を拡散させることができる。即ち、拡散シートにスリットや孔を形成することで、拡散シートの面方向への拡散と、第2貫通孔への軟便等の落とし込みのバランスをとることが可能となる。
スリットや孔の形状は特に限定されるものではない。例えば、スリットであれば、幅0.1〜1mm、長さ5〜10mmのスリットを1〜10個形成することが好ましい。孔であれば、2〜8mmφの円孔を1〜5個形成することが好ましい。
なお、スリットや孔は、連通部を覆う部分に形成されている限り、他の部分にも形成されていてもよい。例えば、図4A及び図4Bに示す拡散シート54は、連通部60Bを覆う部分を含む拡散シート54全体にスリット64又は孔62が形成されている例である。
[2−4]バックシートの全光線透過率:
本発明の吸収性物品においては、バックシートの全光線透過率を30%以上とする。こうすることにより、第2貫通孔に流入した軟便等の***を容易に視認でき、軟便等の***後速やかに吸収性物品を交換することが可能となる。従って、軟便等が着用者の肌と接触し得る時間を更に短縮することができ、軟便等に起因するカブレを効果的に抑制することができる。
「全光線透過率」とは、JIS K 7361−1(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法−第一部:シングルビーム法)に準拠した測定法により測定された値を意味する。なお、図1Bに示す吸収性物品1Aのように、バックシート20の外表面側にカバーシート24を貼り合わせている場合には、「バックシートの全光線透過率」は、バックシートとカバーシートを貼り合わせた部材の全光線透過率を意味するものとする。
バックシートの中には、透湿性向上を目的として微小孔が多数形成され、全光線透過率が低いポリフィルムを用いているものがある。このようなバックシートの場合、一部の微小孔を透明樹脂で埋めると、光の散乱がなくなり透明性が向上する。
例えば、スチレン−ジエンブロック共重合体又はその水素添加誘導体5〜90質量%、粘着付与剤5〜90質量%及び可塑剤5〜50質量%を含むホットメルト樹脂等を好適に用いることができる。この場合の「粘着付与剤」としては、石油樹脂、水素添加石油樹脂、ロジン系樹脂、水素添加ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、水素添加テルペン系樹脂、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂等を用いることができる。「可塑剤」としては、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、芳香族系オイル等を用いることができる。
また、図1Bに示す吸収性物品1Aのように、バックシート20の外表面側にカバーシート24を貼り合わせる場合には、カバーシート24の全光線透過率も考慮する必要がある。カバーシートは不織布等により構成されることが多いため、このカバーシートにカレンダー処理を施すことで、カバーシートの全光線透過率を向上させることができる。
[2−5]トップシートへのスリット等の形成:
本発明の吸収性物品のトップシートには、第1貫通孔の開口部と重畳する部分にスリット又は孔が形成されていることが好ましい。このような構成では、トップシート表面に滞留する軟便等がスリットや孔を通過して上層吸収体の第1貫通孔に流入するため、より速やかに軟便等を第1貫通孔に導くことができる。
スリットや孔の形状は特に限定されるものではないが、拡散シートに形成するスリットや孔と同様の構成を採用することができる。
なお、吸収性物品が、上層吸収体と下層吸収体との層間に拡散シートを備えている場合には、トップシートにスリット等を形成し、更に拡散シートにもスリット等を形成することが好ましい。このような形態は、トップシートのスリット等と、拡散シートのスリット等の相乗効果により、軟便等を一層速やかに第2貫通孔に導くことができる。
[4]吸収性物品の他の構成部材:
本発明の吸収性物品は、図1A及び図1Bに示す吸収性物品1Aのように、前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部から形成され、吸収体22と、少なくとも一部が液透過性材料からなり、吸収体22の表面を被覆するように配置されたトップシート18と、液不透過性材料からなり、吸収体22の裏面を被覆するように配置されたバックシート20と、を備えるものである。
[4−1]吸収体:
「吸収体」は、着用者の尿等を吸収し、保持するための部材であり、吸収性材料によって構成される。
「吸収性材料」としては、例えば、フラッフパルプ、高吸水性ポリマー(Super
Absorbent Polymer;以下、「SAP」と記す。)、親水性シート等を挙げることができる。「フラッフパルプ」としては、木材パルプや非木材パルプを綿状に解繊したものを、「SAP」としては、ポリアクリル酸ナトリウムを、「親水性シート」としては、ティシュ、吸収紙、親水化処理を行った不織布等を用いることが好ましい。
吸収体は、1種又は2種以上の吸収性材料を単層又は複層のマット状に成形したものを用いることが好ましい。中でも、フラッフパルプ100質量部に対して、10〜500質量部のSAPを併用したものが好ましい。中でも、フラッフパルプ100質量部に対して、40〜80質量部のSAPを併用したSAP比率が高い吸収体を用いた場合に、本発明の効果が発揮される。この際、SAPはフラッフパルプのマット中に混在させるか、フラッフパルプのマットの層間に層状に配置して用いればよい。
吸収体は、矩形状、砂時計型、ひょうたん型、T字型等、所望の形状に成形して用いることができる。吸収体は、SAPの脱落を防止し、形状安定性を付与するという目的から、親水性シートによって被包されていることが好ましい。通常、吸収体はトップシートとバックシートの間に挟みこまれ、両シートと一体化された状態で用いられる。
[4−2]トップシート:
トップシートは、着用者の尿等を透過させる必要から、その少なくとも一部(全部又は一部)が液透過性材料により構成される。
「液透過性材料」としては、織布、不織布、多孔性フィルム等を挙げることができる。中でも、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、脂肪族ポリアミド等の熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを用いることが好ましい。
「不織布」としては、エアスルー(カード熱風)、カードエンボス等の製法によって製造された不織布を好適に用いることができる。「親水化処理」は、界面活性剤を塗布、スプレー、含浸等させることにより行うことができる。
トップシートは、「少なくとも一部」、具体的には、トップシートを平面的に見た場合に、少なくとも吸収体の表面近傍は液透過性材料により構成されていることが好ましい。
なお、吸収性物品の着用者の肌側に位置するシートが全てトップシートによって構成されている必要はない。即ち、着用者の肌と接するシートが、トップシートを含む複数のシートによって構成され、トップシートと他のシートがシートの表面方向に向かって継ぎ合わされたような構造となっていてもよい。
例えば、図1A及び図1Bに示す吸収性物品1Aは、おむつの幅方向中央部には液透過性材料からなるトップシート18を配置し、おむつのサイドフラップ9部分には液の透過に対して抵抗性を示す通気撥水性材料からなるサイドシート19を配置した例である。通気撥水性シートとしては、カードエンボス、スパンボンド等の製法により製造された不織布であってもよいが、防水性の高いSMS、SMMS等の不織布シートが更に好ましい。
[4−3]バックシート:
バックシートは、吸収体の裏面(おむつの装着時において着用者の肌から遠い側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。バックシートは、着用者の尿がおむつ外部に漏洩してしまうことを防止する必要から、液不透過性材料によって構成される。
バックシートの配置位置については特に制限はない。吸収体で吸収された尿の漏れを防止するという観点から、少なくとも吸収体の存在する部分にバックシートが配置されていることが好ましい。
バックシートを構成する液不透過性材料としては、例えば、ポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を挙げることができ、中でも、微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。この微多孔性ポリエチレンフィルムは、0.1〜数μmの微細な孔が多数形成されており、液不透過性ではあるが透湿性を有するため、おむつ内部の蒸れを防止することができるという利点がある。
なお、図1Bに示すように、バックシート20の外表面側にカバーシート24を貼り合わせてもよい。このカバーシートは、バックシートを補強し、バックシートの手触り(触感)を良好なものとするために用いられる。
カバーシートを構成する材料としては、例えば、織布、不織布等を挙げることができる。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂からなる乾式不織布、湿式不織布を用いることが好ましい。
[4−4]立体ギャザー:
本発明の吸収性物品は、撥水性シートからなり、吸収体の両側に配置された少なくとも一対の立体ギャザーを備えていることが好ましい。
立体ギャザーの構成は、従来の使い捨ておむつ、その他の吸収性物品に使用される構成を採用することができる。例えば、図1Bに示す吸収性物品1Aのように、撥水性シート32の層間に伸縮材(立体ギャザー伸縮材36)を挟み込んで固定し、その立体ギャザー伸縮材36の収縮力によってギャザー(襞)を形成したもの等を好適に用いることができる。これらの例では、撥水性シート32の折り返し部分に立体ギャザー伸縮材36を挟み込んで固定した例である。
なお、立体ギャザーは、前記のように立体ギャザー用の撥水性シートを別途付設してもよいし、おむつを構成するシート材の一部によって形成してもよい。例えば、図1Bに示す吸収性物品1Aは、サイドシート19を構成する撥水性シート32の一部によって立体ギャザー26a,26bを形成した例である。撥水性シートは、カードエンボス、スパンボンド等の製法により製造された不織布であってもよいが、防水性の高いSMS、SMMS等の不織布シートが更に好ましい。
[4−5]止着テープ:
本発明の吸収性物品は、図1Aに示すように、後身頃6の左右の各側縁6a,6bから延出するように配置された、前身頃2と後身頃6とを固定するための止着テープ11を備えていてもよい。
止着テープのファスニング部材としては、粘着剤により固定を行う粘着ファスナーであってもよいが、機械的な結合により固定を行うメカニカルファスナー(面状ファスナー)
を用いることが好ましい。メカニカルファスナーは、止着力が高いことに加え、複数回の脱着を行っても止着力が低下することがないという利点がある。
例えば、図1Aに示す吸収性物品1Aは、ファスニング部材として、メカニカルファスナー46を用いた例である。止着テープ11の先端近傍には、フック材46aが付設される一方、前身頃2には、ループ材46bからなるフロントパッチ13が付設されており、フロントパッチ13に対して、止着テープ11を止め付けることが可能なように構成されている。
止着テープの数は特に限定されず、着用者の体型(具体的には、ウエスト周り、脚周り等)の寸法に合わせて、適当な数の止着テープを付設すればよい。一般的には、乳幼児用の使い捨ておむつであれば一対(左右1個ずつ)、成人用の使い捨ておむつであれば二対(左右2個ずつ)が付設される。
[4−6]各種伸縮材:
本発明の吸収性物品が使い捨ておむつである場合は、脚周り伸縮材を配置し、ウエスト周り伸縮材を配置することが好ましい。
脚周り伸縮材は、脚周り開口部に沿って配置される伸縮材である。この脚周り伸縮材を配置することによって、脚周り開口部に伸縮性に富むギャザー(レグギャザー)を形成することができる。従って、脚周りに隙間が形成され難くなり、脚周り開口部からの尿漏れを効果的に防止することができる。
例えば、図1Aに示す吸収性物品1Aは、テープ型使い捨ておむつであり、おむつの長手方向に沿って、直線的に三本の脚周り伸縮材40を配置してレグギャザーを形成した例である。この脚周り伸縮材40は、糸ゴムや平ゴムによって構成される。
脚周り伸縮材は、例えば、図1Aに示す吸収性物品1Aのように、立体ギャザー26の起立線より外側の部分に、脚周り伸縮材40が形成されていることが好ましい。このような構成とすると、立体ギャザーの十分な防漏効果を確保しつつ、股下部の装用感・装着感を向上させることができる。
ウエスト周り伸縮材は、ウエスト周り開口部に沿って配置される伸縮材である。ウエスト周り伸縮材を配置することによって、ウエスト開口部に伸縮性に富むギャザー(ウエストギャザー)を形成することができる。このウエストギャザーにより、ウエスト周りに隙間が形成され難くなり、ウエスト周りからの尿漏れを防止することができる他、着用者へのおむつのフィット性が良好となり、おむつのずり下がりが防止される。
例えば、図1A及び図1Bに示す吸収性物品1Aは、おむつの後身頃6の端縁に沿って帯状のウエスト周り伸縮材42を配置した例である。この帯状のウエスト周り伸縮材42は、ウレタンフォーム等の伸縮性フォームによって構成されている。図示の例では、後身頃(背側)のみにウエスト周り伸縮材42を配置しているが、前身頃(腹側)にウエスト周り伸縮材を配置してもよい。
パンツ型使い捨ておむつでは、腹回り伸縮材が付設される場合がある。腹周り伸縮材は、ウエスト周り開口部と脚周り開口部との間の部分(即ち、着用者の腹周りに相当する部分)に配置される伸縮材である。腹周り伸縮材を配置することによって、着用者の腹周りに伸縮性に富むタミーギャザーを形成することができる。このタミーギャザーは、ウエストギャザーと相俟って、おむつのフィット性やずり下がり防止効果を一層優れたものとすることができる。
これらの伸縮材については、ギャザーの収縮の程度等を勘案した上で、構成材料、その材料の伸長率、固定時の伸長状態等を決定すればよい。
伸縮材としては、従来の使い捨ておむつで使用されてきた伸縮材を好適に用いることができる。具体的には、天然ゴムからなる平ゴムや合成ゴム(ウレタンゴム等)の弾性糸からなる糸ゴムの他、伸縮性ネット、伸縮性フィルム、伸縮性フォーム(ウレタンフォーム等)等を挙げることができる。
伸縮材は、十分な伸縮力を作用させるため、伸長状態で固定することが好ましい。例えば、伸縮材が天然ゴムからなる平ゴムや合成ゴムの弾性糸からなる糸ゴムである場合には、120〜400%の伸長状態で固定することが好ましく、200〜300%の伸長状態で固定することがより好ましい。このような範囲の伸長状態で固定することにより、着用者に対して過度の締め付け力を作用させることなく、十分な伸縮力を作用させることが可能となる。
前記のような伸縮材は、おむつの他の構成部材に対して、接着剤その他の手段により固定される。固定方法としては、例えば、ホットメルト接着剤、その他の流動性の高い接着剤を用いた接着であってもよいし、ヒートシールをはじめとする熱や超音波等による溶着であってもよい。
[4−6]適用対象:
なお、本発明の吸収性物品は、テープ型使い捨ておむつの他、パンツ型使い捨ておむつ、尿パッドにも適用することができる。
「パンツ型使い捨ておむつ」とは、前身頃と後身頃の対応する側縁同士を接合することによって、一つのウエスト周り開口部及び一対の脚周り開口部12が形成され、予めパンツ型に構成された使い捨ておむつを意味するものとする。
中でも、トップシートとバックシートとの層間に吸収体が内包され、パッド状に形成された吸収性本体と、一つのウエスト周り開口部及び一対の脚周り開口部が形成されたパンツ型を呈する外装シートとを備え、外装シートの内側に吸収性本体14が配置・固定された形態を「2ピースタイプ」と称することがある。
「尿パッド」とは、インナーパッド、補助パッドとも称され、専ら尿吸収を目的とする吸収パッドである。この尿パッドは、下着の内面や使い捨ておむつのトップシートの表面に載置した状態で用いられる。尿パッドは、使い捨ておむつと同様に、吸収体と、吸収体の表面を被覆するように配置されたトップシートと、吸収体の裏面を被覆するように配置されたバックシートとを備えるが、着用者の腰周りを被包する部分を持たない小型のパッド状に構成されることが一般的である。
本発明の吸収性物品について、図面を参照しながら更に具体的に説明する。但し、本発明の吸収性物品は、その発明特定事項を備えた吸収性物品を全て包含するものであり、以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
実施例1の吸収性物品として、テープ型使い捨ておむつを作製した。具体的な構造は、図1A及び図1Bに示す吸収性物品1Aの構造とした。この吸収性物品1Aは、乳児用Lサイズのものであり、前後方向長さを485mm、後身頃6の幅(側縁6a,6b間の長さ)を325mmとした。
[1−1]吸収体の構成:
吸収性物品1Aは、吸収体として2層構造の吸収体22を用いた。この吸収体22は、下層吸収体58A(幅100mm×長さ395mm×厚さ2mm)と、その表面に積層された上層吸収体56A(幅100mm×長さ395mm×厚さ2mm)とからなるものであった。上層吸収体56A、下層吸収体58Aとも、フラッフパルプ100質量部に対して、85質量部のSAPを併用した。上層吸収体56A、下層吸収体58Aはホットメルト接着剤により相互に固着させた。
[1−2]貫通孔の構成:
上層吸収体56Aの股下部4に配置される部分には、上層吸収体56Aの厚さ方向に貫通する第1貫通孔50Aを形成し、下層吸収体58Aの股下部4に配置される部分には、下層吸収体58Aの厚さ方向に貫通する第2貫通孔52Aを形成した。
第1貫通孔50Aは、開口部形状が上層吸収体56Aの前後方向に長辺が位置する矩形状(幅30mm×長さ70mm)の貫通孔とした。第2貫通孔52Aも、開口部形状が下層吸収体58Aの前後方向に長辺が位置する矩形状(幅30mm×長さ70mm)の貫通孔とした。上層吸収体56Aと下層吸収体58Aとの重畳面積(39500mm)に対し、第1貫通孔50Aの開口面積(2100mm)は5.3面積%、第2貫通孔52Aの総開口面積(5.3mm×2)は10.6面積%であった。
第1貫通孔50Aは、上層吸収体56Aのうち、吸収性物品1Aの股下部4に配置される部分に形成した。また、上層吸収体56Aの幅方向中央部(即ち、着用者の肛門が当接する部分)に1個形成した。具体的には、第1貫通孔50Aの前端が上層吸収体56Aの前端から180mmに位置するように第1貫通孔50Aを形成した。
第2貫通孔52Aは、下層吸収体58Aのうち、吸収性物品1Aの股下部4に配置される部分に形成した。そして、下層吸収体58Aの第1貫通孔50Aと重畳する部分の左右両側に各1個形成した。具体的には、第2貫通孔52Aの前後端を第1貫通孔50Aの前後端と一致させ、第1貫通孔50Aの開口部の側縁部と第2貫通孔52Aの開口部の側縁部が幅5mmの範囲で重畳するように、第1貫通孔50Aと第2貫通孔52Aを配置し、連通部60Aを形成した。連通部60Aの開口面積は、第1貫通孔50Aの開口面積に対して、33.3面積%であった。
[1−3]バックシートの全光線透過率:
吸収性物品1Aにおいては、バックシートの全光線透過率を45%とした。吸収性物品1Aは、バックシート20の表面がカバーシート24によって被覆されているため、バックシート20にカバーシート24を貼り合わせた状態における全光線透過率を測定した。全光線透過率の測定は、JIS K 7361−1(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法−第一部:シングルビーム法)に準拠した測定法により行った。
バックシート20としては、微小孔が多数形成されたポリフィルムを用いた。このポリフィルムに、スチレン−ジエンブロック共重合体の水素添加誘導体20質量%、粘着付与剤(石油樹脂)50質量%及び可塑剤(パラフィン系オイル)30質量%を含むホットメルト樹脂を塗工して全光線透過率を向上させた。
カバーシート24としては、坪量18g/mのスパンポンド不織布からなる不織布シートを用いた。この不織布シートにカレンダー処理を施すことで、カバーシートの全光線透過率を向上させた。
〔2〕実施例2:
実施例2の吸収性物品として、テープ型使い捨ておむつを作製した。第2貫通孔の形状を除いては、実施例1の吸収性物品と同様に作製した。具体的な構造は、図2A及び図2Bに示す吸収性物品1Bの構造とした。
第2貫通孔52Bは、開口部形状が下層吸収体58Bの前後方向に長辺が位置する矩形状(幅25mm×長さ100mm)の貫通孔とした。上層吸収体56Bと下層吸収体58Bとの重畳面積(39500mm)に対し、第2貫通孔52Bの総開口面積(2500mm×2)は12.7面積%であった。
第2貫通孔52Bは、下層吸収体58Bのうち、吸収性物品1Bの股下部4に配置される部分に2個形成した。下層吸収体58Bには、第1貫通孔50Bと重畳する部分の左右両側に各1個形成した。具体的には、第2貫通孔52Bの前後端を第1貫通孔50Bの後端と一致させ、第1貫通孔50Bの開口部の側縁部と第2貫通孔52Bの開口部の側縁部が幅6mmの範囲で重畳するように、第1貫通孔50Bと第2貫通孔52Bを配置し、連通部60Bを形成した。連通部60Bの開口面積は、第1貫通孔50Bの開口面積に対して、40面積%であった。
〔3〕実施例3:
実施例3の吸収性物品として、テープ型使い捨ておむつを作製した。第1貫通孔、第2貫通孔の形状及び拡散シートを付設したこと除いては、実施例1の吸収性物品と同様に作製した。具体的な構造は、図3A及び図3Bに示す吸収性物品1Cの構造とした。
第1貫通孔50Cは、開口部形状が上層吸収体56C及び下層吸収体58Cの前後方向に長軸が位置する楕円形状(幅30mm×長さ90mm)の貫通孔とした。第2貫通孔52Cも、開口部形状が上層吸収体56C及び下層吸収体58Cの前後方向に長軸が位置する楕円形状(幅20mm×長さ70mm)の貫通孔とした。上層吸収体56Cと下層吸収体58Cとの重畳面積(39500mm)に対し、第1貫通孔50Cの開口面積(2120mm)は5.4面積%、第2貫通孔52Cの総開口面積(1099mm×2)は5.5面積%であった。
第1貫通孔50Cは、上層吸収体56Cのうち、吸収性物品1Cの股下部4に配置される部分に形成した。また、上層吸収体56Cの幅方向中央部(即ち、着用者の肛門が当接する部分)に1個形成した。具体的には、第1貫通孔50Cの前端が上層吸収体56Cの前端から190mmに位置するように第1貫通孔50Cを形成した。
第2貫通孔52Cは、下層吸収体58Cのうち、吸収性物品1Cの股下部4に配置される部分に2個形成した。下層吸収体58Cには、第1貫通孔50Cと重畳する部分の左右両側に各1個形成した。具体的には、第2貫通孔52Cの前端を第1貫通孔50Cの前端から10mm後方に位置させ、第1貫通孔50Cの開口部の側縁部と第2貫通孔52Cの開口部の側縁部が最大幅5mmで重畳するように、第1貫通孔50Cと第2貫通孔52Cを配置し、連通部60Cを形成した。連通部60Cの開口面積は、第1貫通孔50Cの開口面積に対して、15面積%であった。
上層吸収体56Cと下層吸収体58Cの層間には、第1貫通孔50Cの開口部と第2貫通孔52Cの開口部の双方を覆うように、親水性材料からなる拡散シート54を配置した。この拡散シート54は、幅70mm×長さ100mmのサイズで、坪量18g/m、荷重2kPa押圧時の厚さが0.25mmのカードエンボス不織布からなるシートを用いた。
本発明の吸収性物品は、乳幼児用又は介護を必要とする高齢者や障害者等の成人用の使い捨ておむつ、尿パッド等の吸収性物品に利用することができる。
本発明の吸収性物品を展開し、トップシート側から見た状態を示す概略平面図である。 図1Aに示す吸収性物品のA−A’断面を模式的に示す概略断面図である。 本発明の吸収性物品の別の実施形態を示す概略平面図であり、吸収性物品を展開し、トップシート側から見た状態を示す図である。 図2Aに示す吸収性物品のA−A’断面を模式的に示す概略断面図である。 本発明の吸収性物品の更に別の実施形態を示す概略平面図であり、吸収性物品を展開し、トップシート側から見た状態を示す図である。 図3Aに示す吸収性物品のA−A’断面を模式的に示す概略断面図である。 本発明の吸収性物品の更にまた別の実施形態を示す一部切り欠き概略平面図である。 本発明の吸収性物品の別の実施形態を示す一部切り欠き概略平面図である。
符号の説明
1A,1B,1C:吸収性物品、2:前身頃、2a,2b:側縁、4:股下部、6:後身頃、6a,6b:側縁、11:止着テープ、13:フロントパッチ、18:トップシート、19:サイドシート、20:バックシート、22:吸収体、24:カバーシート、26,26a,26b:立体ギャザー、32:撥水性シート、36:立体ギャザー伸縮材、40:脚周り伸縮材、42:ウエスト周り伸縮材、46:メカニカルファスナー、46a:フック材、46b:ループ材、50A,50B,50C:第1貫通孔、52A,52B,52C:第2貫通孔、54:親水性シート、56A,56B,56C:上層吸収体、58A,58B,58C:下層吸収体、60A,60B,60C:連通部、62:孔、64:スリット。

Claims (8)

  1. 前身頃、股下部及び後身頃の各部から形成され、
    吸収体と、少なくとも一部が液透過性材料からなり、前記吸収体の表面を被覆するように配置されたトップシートと、液不透過性材料からなり、前記吸収体の裏面を被覆するように配置されたバックシートと、を備え、
    前記吸収体は、下層吸収体と、前記下層吸収体の表面に積層された上層吸収体と、からなり、
    前記上層吸収体の前記股下部に配置される部分には、前記上層吸収体の厚さ方向に貫通する第1貫通孔が形成され、前記下層吸収体の前記股下部に配置される部分には、前記下層吸収体の厚さ方向に貫通する第2貫通孔が形成されており、
    前記第1貫通孔の開口部の一部と前記第2貫通孔の開口部の一部とが重畳するように、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔が配置されることによって、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とを相互に連通させる連通部が形成され、
    前記連通部の開口面積が、前記上層吸収体と前記下層吸収体との重畳面積に対し、0面積%超、5面積%以下となるように、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔が配置され、且つ、前記連通部の開口面積が、連通される第1貫通孔の開口面積に対して、50面積%以下であり、
    前記バックシートは、その全光線透過率が30%以上のものである吸収性物品。
  2. 前記第1貫通孔は、前記上層吸収体の幅方向中央部に1個形成されており、
    前記第2貫通孔は、前記下層吸収体の前記第1貫通孔と重畳する部分の左右両側に各1個形成されており、
    前記第1貫通孔の開口部の側縁部と前記第2貫通孔の開口部の側縁部が重畳するように、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔が配置されることによって、前記連通部が形成されている請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔は、その開口部形状が前記吸収体の前後方向に長辺が位置する矩形状のものである請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔は、その開口部形状が前記上層吸収体及び前記下層吸収体の前後方向に長軸が位置する楕円形状のものである請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  5. 前記上層吸収体と前記下層吸収体との重畳面積に対し、前記第1貫通孔の総開口面積が3〜15面積%の範囲内であり、
    前記上層吸収体と前記下層吸収体との重畳面積に対し、前記第2貫通孔の総開口面積が5〜30面積%の範囲内である請求項1〜のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記上層吸収体と前記下層吸収体の層間に、前記第1貫通孔の開口部と前記第2貫通孔の開口部の双方を覆うように、親水性材料からなる拡散シートが配置されている請求項1〜のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  7. 前記拡散シートには、前記連通部を覆う部分にスリット又は孔が形成されている請求項に記載の吸収性物品。
  8. 前記トップシートには、前記第1貫通孔の開口部と重畳する部分にスリット又は孔が形成されている請求項1〜のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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