JP5223914B2 - 自在継手の誤組付け防止具 - Google Patents

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Description

本発明は自在継手、特に、ステアリング装置のステアリングシャフトの回転を伝達する軸同士を連結する自在継手の誤組付け防止具に関する。
車両の前輪を操舵するステアリング装置では、ステアリングホイールの操作で回転するステアリングシャフトの動きを、自在継手を介してステアリングギヤの入力軸に伝達している。
ステアリングホイールの動きは、ステアリングコラム内に回転自在に設けたステアリングシャフトおよび中間シャフトを介してステアリングギアに伝達され、ステアリングギアによって車輪の方向を操舵する。通常、ステアリングシャフトとステアリングギアの入力軸とは、互いに同一直線上に設けることが出来ない。
このため従来から、ステアリングシャフトとステアリングギアへの入力軸との間に中間シャフトを設け、この中間シャフトの端部とステアリングシャフト、および、中間シャフトの端部とステアリングギアの入力軸の端部とを、自在継手を介して結合することにより、同一直線上に存在しないステアリングシャフトと入力軸との間での動力伝達が行えるようにしている。
このような自在継手は、軸を嵌合するための内周面を備えた結合筒部と、この結合筒部の内周面に貫通するスリットを挟んで結合筒部と一体に設けられた一対のフランジ部を備えている。そして、フランジ部に形成されたボルト孔にボルトを内嵌して締付けることにより、結合筒部の内周面を縮径して、軸の外周面を結合筒部の内周面で締め付けて固定するようにしている。
また、軸の外周には軸方向の所定位置に略U字形の凹部が形成され、ボルトが凹部を挿通することにより、軸が結合筒部から抜け出そうとすると、ボルトの軸部外周が凹部に当接して、軸が結合筒部から抜け出すのを防止している。
結合筒部への軸の挿入量が不足し、軸が正規位置に達していない場合には、ボルトの先端が軸と干渉することで、ボルトをボルト孔のねじ孔側へ挿入できなくしている。これにより、正規位置にない軸が結合筒部に組み付けられるという、誤組み付けを防止するようにしている。しかし、軸の先端がボルトの位置まで達しない状態では、軸がボルトの挿通を許容する恐れがあり、その場合には、誤組み付けが発生してしまうという問題がある。
特許文献1に示す自在継手の誤組付け防止具は、全体を一体の板金により形成し、一端の固定部を固定具によってボルト孔に固定し、他端を折り曲げてスリット内に進入させて阻止部を形成している。この阻止部が、結合筒部に挿入された軸の先端で押されることにより、弾性変形して、ボルトがボルト孔に挿通されることを阻止可能な阻止位置から阻止を解除する解除位置に変位する。
特許文献1に示す自在継手の誤組付け防止具は、誤組付け防止具を自在継手に固定するための固定具が必要であるため、部品点数が増えて製造コストが増大する。また、阻止部が固定部を支点にして複雑に捩れながら弾性変形するため、阻止部を弾性変形させるのに必要な力が大きくなり、軸を結合筒部に挿入する時の挿入抵抗が大きい。
特開2006−226415号公報
本発明は、部品点数が少なくて製造コストを低減することができ、軸を結合筒部に挿入する時の挿入抵抗が小さい自在継手の誤組付け防止具を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、回転トルクを伝達可能に軸を嵌合するための内周面を備えた結合筒部、上記結合筒部に形成され、上記内周面に貫通するスリット、上記スリットを挟んで上記結合筒部と一体に設けられた一対のフランジ部、上記結合筒部と一体に設けられ、十字軸を軸支するための軸受け孔を有する一対のアーム部、上記フランジ部に形成されたボルト孔にボルト軸部を内嵌し、上記一対のフランジ部の間のスリットの間隔を狭めて、上記結合筒部の内周面を縮径し、上記軸の外周面を結合筒部の内周面で締め付けるボルトを備えた自在継手の組付けに使用され、上記軸が結合筒部の軸方向の正規位置に挿入されない状態で結合筒部に固定されることを防止するための誤組付け防止具であって、上記結合筒部の外周面を包囲し、この外周面としまりばめで嵌合する外周面包囲部、上記外周面包囲部に形成され、上記結合筒部の反アーム部側の端面に当接する端面当接部、上記外周面包囲部のアーム部に向かって延びるスリット側延長部に形成され、上記一対のアーム部の少なくとも一方を把持する把持爪部、上記外周面包囲部のスリット側に形成され、上記スリット内に進入して、上記結合筒部に挿入された軸の先端で押されることにより、上記ボルトがボルト孔に挿通されることを阻止する阻止位置から阻止を解除する解除位置に弾性変形可能なボルト挿通阻止部を備え、上記誤組付け防止具が全体を一体の樹脂により形成されていることを特徴とする自在継手の誤組付け防止具である。
第2番目の発明は、第1番目の発明の自在継手の誤組付け防止具において、上記外周面包囲部は上記結合筒部の外周面にしまりばめで嵌合することを特徴とする自在継手の誤組付け防止具である。
第3番目の発明は、第1番目の発明の自在継手の誤組付け防止具において、上記把持爪部は、上記一対のアーム部の一方を把持する第1の把持爪部と、上記一対のアーム部の他方を把持する第2の把持爪部とを有することを特徴とする自在継手の誤組付け防止具である。
第4番目の発明は、第1番目の発明の自在継手の誤組付け防止具において、上記把持爪部は上記結合筒部のアーム部側の端面に当接して誤組付け防止具の軸方向位置を規制することを特徴とする自在継手の誤組付け防止具である。
第5番目の発明は、第1番目の発明の自在継手の誤組付け防止具において、上記把持爪部の根元に切欠き溝を形成し、この切欠き溝近傍の根元で把持爪部を弾性変形させて上記アーム部を把持爪部で把持することを特徴とする自在継手の誤組付け防止具である。
第6番目の発明は、第1番目の発明の自在継手の誤組付け防止具において、上記ボルト挿通阻止部の根元の幅を小さく形成し、この幅の小さい根元でボルト挿通阻止部を弾性変形させることを特徴とする自在継手の誤組付け防止具である。
第7番目の発明は、第1番目の発明の自在継手の誤組付け防止具において、上記結合筒部の外周面に半径方向外側に突出して形成された係合突起と、上記外周面包囲部に形成され、上記係合突起に係合して誤組付け防止具の軸方向移動を規制する係合溝とを有することを特徴とする自在継手の誤組付け防止具である。
本発明の自在継手の誤組付け防止具は、結合筒部の外周面を包囲する外周面包囲部、外周面包囲部に形成され、結合筒部の反アーム部側の端面に当接する端面当接部、外周面包囲部に形成され、一対のアーム部の少なくとも一方を把持する把持爪部、外周面包囲部のスリット側に形成され、スリット内に進入して、結合筒部に挿入された軸の先端で押されることにより、ボルトがボルト孔に挿通されることを阻止する阻止位置から阻止を解除する解除位置に弾性変形可能なボルト挿通阻止部を備え、誤組付け防止具が全体を一体の樹脂により形成されている。従って、部品点数が少なくて製造コストを低減することができ、軸を結合筒部に挿入する時の挿入抵抗を小さくすることを可能にしている。
本発明の実施例の誤組付け防止具を組み込んだ自在継手を備えたステアリング装置の全体側面図である。 本発明の実施例1の誤組付け防止具を組み込んだ自在継手を示し、(a)は正面図、(b)は(a)の右側面図である。 図2(a)の下面図である。 本発明の実施例1の誤組付け防止具を組み込んだ自在継手の斜視図である。 本発明の実施例1の誤組付け防止具単体を示し、(a)は正面図、(b)は(a)の右側面図、(c)は(a)の下面図である。 本発明の実施例1の誤組付け防止具の斜視図である。 本発明の実施例1の誤組付け防止具を組み込む自在継手単体を示し、(a)は正面図、(b)は(a)の右側面図、(c)は(a)の下面図である。 図7(a)のA−A断面図である。 本発明の実施例1の誤組付け防止具を組み込んだ自在継手に軸を挿入する途中の状態を示す縦断面図である。 本発明の実施例1の誤組付け防止具を組み込んだ自在継手に軸を挿入し、軸が正規位置に達した状態を示す縦断面図である。 本発明の実施例2の誤組付け防止具を組み込んだ自在継手を示し、(a)は正面図、(b)は(a)の右側面図である。 本発明の実施例2の誤組付け防止具を組み込んだ自在継手の斜視図である。 本発明の実施例2の誤組付け防止具単体を示し、(a)は正面図、(b)は(a)の右側面図である。 本発明の実施例2の誤組付け防止具の斜視図である。 本発明の実施例3の誤組付け防止具を組み込んだ自在継手の斜視図である。 本発明の実施例3の誤組付け防止具の斜視図である。 本発明の実施例3の誤組付け防止具を組み込む自在継手単体を示し、(a)は正面図、(b)は(a)の下面図である。
以下本発明の実施例1から実施例3について説明する。
以下、図面に基づいて本発明の実施例1を説明する。図1は、本発明の実施例の誤組付け防止具を組み込んだ自在継手を備えたステアリング装置の全体側面図である。図1に示すように、本発明の実施例の誤組付け防止具を組み込んだ自在継手を備えたステアリング装置は、車体後方側(図1の右側)にステアリングホイール11を装着可能なステアリングシャフト12と、このステアリングシャフト12を挿通したステアリングコラム13と、このステアリングシャフト12に補助トルクを付与する為のアシスト装置(操舵補助部)20と、このステアリングシャフト12の車体前方側(図1の左側)に、図示しないラック/ピニオン機構を介して連結されたステアリングギヤ30とを備える。
ステアリングシャフト12は、雌ステアリングシャフト12Aと雄ステアリングシャフト12Bとを、回転トルクを伝達可能に、かつ軸方向に関して相対移動可能にスプライン嵌合している。従って、上記雌ステアリングシャフト12Aと雄ステアリングシャフト12Bとは、衝突時に、このスプライン嵌合部が相対移動して、全長を縮めることができる。
また、上記ステアリングシャフト12を挿通した筒状のステアリングコラム13は、アウターコラム13Aとインナーコラム13Bとをテレスコピック移動可能に組み合わせている。そのため、ステアリングコラム13は、衝突時に軸方向の衝撃が加わった場合に、この衝撃によるエネルギを吸収しつつ全長が縮まる、所謂コラプシブル構造としている。
そして、上記インナーコラム13Bの車体前方側端部を、ギヤハウジング21の車体後方側端部に圧入嵌合して固定している。また、上記雄ステアリングシャフト12Bの車体前方側端部を、このギヤハウジング21の内側に通し、アシスト装置20の図示しない入力軸の車体後方側端部に連結している。
ステアリングコラム13は、その中間部を支持ブラケット14により、ダッシュボードの下面等、車体18の一部に支承している。また、この支持ブラケット14と車体18との間に、図示しない係止部を設けて、この支持ブラケット14に車体前方側に向かう方向の衝撃が加わった場合に、この支持ブラケット14が上記係止部から外れ、車体前方側に移動するようにしている。
また、上記ギヤハウジング21の上端部も、上記車体18の一部に支承している。また、本実施例の場合には、チルト機構及びテレスコピック機構を設けることにより、上記ステアリングホイール11の車体前後方向位置、及び、高さ位置の調節を自在としている。このようなチルト機構及びテレスコピック機構は、従来から周知であり、本発明の特徴部分でもない為、詳しい説明は省略する。
上記ギヤハウジング21の車体前方側端面から突出した出力軸23は、自在継手(上側自在継手)4を介して、中間シャフト15の後端部に連結している。また、この中間シャフト15の前端部に、別の自在継手(下側自在継手)5を介して、ステアリングギヤ30のピニオン軸(以下軸と呼ぶ)6を連結している。中間シャフト15は、雄中間シャフト(雄シャフト)15Aの車体前方側に、雌中間シャフト(雌シャフト)15Bの車体後方側が外嵌し、回転トルクを伝達可能に、かつ、軸方向に関して相対移動可能に嵌合している。
図示しないピニオンが、軸6の下端(車体前方側端部)に形成されている。また、図示しないラックが、このピニオンに噛み合っており、ステアリングホイール11の回転が、タイロッド31を移動させて、図示しない車輪を操舵する。
アシスト装置20のギヤハウジング21には、電動モータ26のケース261が固定され、この電動モータ26の図示しない回転軸にウォームが結合されている。出力軸23には図示しないウォームホイールが取り付けられ、このウォームホイールに電動モータ26の回転軸のウォームが噛合っている。
また、出力軸23の中間部の周囲には、図示しないトルクセンサが設けられている。上記ステアリングホイール11からステアリングシャフト12に加えられるトルクの方向と大きさを、トルクセンサで検出し、この検出値に応じて、電動モータ26を駆動し、ウォームとウォームホイールから成る減速機構を介して、出力軸23に、所定の方向に所定の大きさで補助トルクを発生させる。補助トルクを発生させるアシスト装置は、電動式に限定されるものではなく、油圧式のアシスト装置でもよい。
図2から図4は、本発明の実施例1の誤組付け防止具を組み込んだ自在継手を示し、図1の自在継手5の一方のヨーク51と軸6との結合部に適用した例を示す。図2は、本発明の実施例1の誤組付け防止具を組み込んだ自在継手を示し、(a)は正面図、(b)は(a)の右側面図である。図3は図2(a)の下面図である。図4は本発明の実施例1の誤組付け防止具を組み込んだ自在継手の斜視図である。本発明の実施例1の誤組付け防止具は、図1の自在継手4と雄中間シャフト15Aとの結合部や、自在継手4と出力軸23との結合部に適用してもよい。
図7は本発明の実施例1の誤組付け防止具を組み込む自在継手単体を示し、(a)は正面図、(b)は(a)の右側面図、(c)は(a)の下面図である。図8は図7(a)のA−A断面図である。図7、図8に示すように、本発明の実施例1の自在継手のヨーク51には、二股状のアーム部52、52が形成され、このアーム部52、52に形成された円孔521、521に、軸受を介して十字軸(図示せず)が挿入され、この十字軸を介して、他方の図示しないヨーク51が結合されている。
ヨーク51には筒状の結合筒部53が形成され、この結合筒部53の内周面531に、図7(a)の左側から、結合筒部53の軸方向に平行に軸(ピニオン軸)6を挿入する。そして、軸6の外周面に対向して形成された平坦面61、61(図2、図3参照)を、内周面531に形成された平坦面532、532に係合させて、回転トルクを伝達可能に構成している。
ヨーク51の結合筒部53には、結合筒部53から接線方向に延びる左右一対のフランジ部54A、54Bが形成されている。フランジ部54A、54Bの間には、内周面531に連通するスリット(切り割り)56が形成されている。
一方のフランジ部54Aには、ボルト55のボルト軸部551を挿入するためのボルト孔541が形成されている。また、他方のフランジ部54Bには、ボルト55の雄ねじ552をねじ込むための雌ねじ542が、ボルト孔541と同心状に形成されている。
結合筒部53の内周面531に軸6を挿入し、ボルト孔541に、図8の右側からボルト55を挿入し、雌ねじ542に雄ねじ552をねじ込むと、フランジ部54A、54Bが弾性変形してスリット56の溝幅が狭まり、軸6の外周面を結合筒部53の内周面531で強く締付けて固定することができる。
軸6の外周面には、略U字形の凹部(図2、図3参照)62が形成されている。軸6が結合筒部53の軸方向の正規位置に達していれば、ボルト軸部551が凹部62を挿通する。従って、軸6が結合筒部53から抜け出そうとすると、ボルト軸部551の外周が凹部62に当接して、軸6が結合筒部53から抜け出すのを防止する。
上記した自在継手のヨーク51に、図5、図6に示す誤組付け防止具7を組み込み、図2から図4に示す状態にする。誤組付け防止具7は、全体を一体の樹脂によって形成されている。図5、図6に示すように、誤組付け防止具7は、外周面包囲部71、第1の把持爪部72、ボルト挿通阻止部73を有している。
外周面包囲部71は、ヨーク51の結合筒部53の外周面(図7、図8参照)533に外嵌する内周面711を有している。誤組付け防止具7の外周面包囲部71を、結合筒部53の反アーム部側の端面(図7(a)参照)534側から結合筒部53に挿入すると、内周面711が外周面533に外嵌して、外周面533を包囲する。
内周面711の幅(図5(b)の左右方向の長さ)B1は、結合筒部53の幅(図8の左右方向の長さ)B2よりも若干短く形成されている。従って、外周面包囲部71の内周面711を結合筒部53の外周面533に外嵌すると、内周面711が外周面533にしまりばめで嵌合するため、誤組付け防止具7は結合筒部53から脱落しにくくなる。
外周面包囲部71には、結合筒部53のスリット56側に、結合筒部53の外周面533に沿い、アーム部52に向かって(図5(a)の右側に向かって)延びるスリット側延長部74が形成されている。スリット側延長部74には、外周面包囲部71との接続部にR凹面(端面当接部)741が形成されている。結合筒部53の反アーム部側の端面534には、スリット56側にR凸面(図7(a)参照)535が形成されている。図2(a)に示すように、外周面包囲部71を結合筒部53に挿入すると、誤組付け防止具7のR凹面741が結合筒部53のR凸面535に当接し、誤組付け防止具7の軸方向位置を規制する。
外周面包囲部71には、結合筒部53の反スリット側に、結合筒部53の外周面533に沿い、アーム部52に向かって(図5(a)の右側に向かって)延びる円弧状の反スリット側延長部75が形成されている。従って、誤組付け防止具7は、スリット側延長部74と反スリット側延長部75によって、結合筒部53の上下方向(図2(a)の上下方向)両側から結合筒部53を挟み込む。
スリット側延長部74には、アーム部52側の端部に、結合筒部53の軸心に向かって(図5(a)の上方に向かって)延びる第1の把持爪部72、72が形成されている。第1の把持爪部72、72の根元には切欠き溝721、721が形成されている。スリット56側から、スリット56側のアーム部52に第1の把持爪部72、72を押し込むと、この切欠き溝721、721近傍の根元で第1の把持爪部72、72が弾性変形し、アーム部52、52の間の間隔が広がって、第1の把持爪部72、72でアーム部52を把持する。
第1の把持爪部72、72の上端には、結合筒部53の幅方向の中心に向かってL字形に折り曲げられて形成された係合突起722、722が形成されている。係合突起722、722の上面には、傾斜面723、723が形成されている。傾斜面723、723は、結合筒部53の幅方向の外側から中心に向かって下降する形状に形成されている。また、係合突起722、722の下面には、アーム部52の内側面(図7(a)、(b)参照)522に係合する係合面724が形成されている。
従って、スリット56側から、スリット56側のアーム部52に第1の把持爪部72、72を押し込むと、係合突起722、722の傾斜面723、723が、アーム部52の外側面523に当接する。さらに、アーム部52に第1の把持爪部72、72を押し込むと、傾斜面723、723に作用する幅方向外側への分力によって、切欠き溝721、721近傍の根元で第1の把持爪部72、72が弾性変形し、係合突起722、722の間の間隔が広がるため、係合突起722、722がアーム部52の内側面522側に押し込まれる。
係合突起722、722がアーム部52の内側面522に到達すると、第1の把持爪部72、72の弾性変形が元に戻り、係合突起722、722の間の間隔が狭まって、係合面724、724がアーム部52の内側面522に係合する。
従って、スリット側延長部74のアーム部52側の端部は、係合突起722、722によってアーム部52に係止される。その結果、スリット側延長部74に図2(a)の下方向の力が加わっても、誤組付け防止具7はヨーク51から外れにくくなる。
アーム部52の内側面522と結合筒部53のアーム部側の端面536は、R凹面537で滑らかに接続されている。係合突起722、722は、R凹面537と内側面522との接続部近傍で、係合面724、724が内側面522に係合している。従って、誤組付け防止具7に図2(a)の左方向の力が加わっても、係合突起722、722がR凹面537に当接し、誤組付け防止具7の軸方向位置を規制する。
スリット側延長部74には、スリット側延長部74の幅方向の中央部に、ボルト挿通阻止部73が形成されている。ボルト挿通阻止部73は、外周面包囲部71との接続部近傍から結合筒部53の軸心に向かって(図5(a)の上方に向かって)延び、結合筒部53のスリット56内に進入する。ボルト挿通阻止部73は、スリット56に平行で、スリット56の溝幅よりも薄い板状に形成されている。
ボルト挿通阻止部73は、根元731の幅が小さく形成され、この幅の小さい根元731でボルト挿通阻止部73が弾性変形する。従って、ボルト挿通阻止部73は剛性を小さくした根元731で容易に弾性変形し、ボルト挿通阻止部73が弾性変形した時に、根元731が破断しないようにしている。ボルト挿通阻止部73には、上方側に幅の広いボルト挿通阻止面732が形成されている。スリット側延長部74には、ボルト挿通阻止部73の周囲に切欠き溝76が形成され、ボルト挿通阻止部73が弾性変形した時に、ボルト挿通阻止部73がスリット側延長部74に入り込むのを許容している。
上記したように、本発明の実施例1の誤組付け防止具7は、組み付け用の工具が不要で、誤組付け防止具7をヨーク51に押し付けるだけでヨーク51に組み込むことができるため、組付け作業時間が短縮される。また、部品が樹脂製の誤組付け防止具7だけで済むため、製造コストを低減することができる。また、本発明の実施例1の誤組付け防止具7は、全体を一体の樹脂によって形成されているため、板金製よりも軽量で、組付け中のけがの危険性が少なく、繰り返し使用時の耐久性に優れている。
本発明の実施例1の誤組付け防止具7をヨーク51に組み込んだ後、結合筒部53の内周面531に、軸方向に平行に軸6を挿入する。図9は誤組付け防止具7を組み込んだヨーク51に軸6を挿入する途中の状態を示す縦断面図である。図9に示すように、誤組付け防止具7をヨーク51に組み込むと、ボルト挿通阻止部73のボルト挿通阻止面732が雌ねじ542に覆いかぶさっている。従って、図9に示すように、結合筒部53の内周面531への軸6の挿入量が不足し、軸6が正規位置に達していない場合には、ボルト挿通阻止面732に邪魔されて、ボルト55の雄ねじ552を雌ねじ542にねじ込むことができない。
図9の状態から、軸6を内周面531へさらに挿入すると、軸6の先端63がボルト挿通阻止部73の上端733に当接し、ボルト挿通阻止部73が根元731を支点にして、時計方向に弾性変形する。ボルト挿通阻止部73は、結合筒部53のスリット56に平行に弾性変形するため、ボルト挿通阻止部73を弾性変形させるのに必要な力が小さく、軸6を内周面531に挿入する時の挿入抵抗が小さい。図10は軸6が正規位置に達した状態を示す縦断面図である。軸6が正規位置に達すると、ボルト挿通阻止部73のボルト挿通阻止面732が雌ねじ542から完全に外れる。
従って、ボルト55の雄ねじ552を雌ねじ542にねじ込むことができる。また、軸6が結合筒部53の軸方向の正規位置に達しているため、ボルト55のボルト軸部551が軸6の凹部62を挿通する。従って、軸6が結合筒部53から抜け出そうとすると、ボルト軸部551の外周が凹部62に当接して、軸6が結合筒部53から抜け出すのを防止することができる。
次に本発明の実施例2について説明する。図11は本発明の実施例2の誤組付け防止具を組み込んだ自在継手を示し、図11(a)は正面図、図11(b)は図11(a)の右側面図である。図12は本発明の実施例2の誤組付け防止具を組み込んだ自在継手の斜視図である。図13は本発明の実施例2の誤組付け防止具単体を示し、図13(a)は正面図、図13(b)は図13(a)の右側面図、図14は本発明の実施例2の誤組付け防止具の斜視図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例2は、一対のアーム部52の一方を把持する第1の把持爪部72に追加して、他方のアーム部52を把持する第2の把持爪部を形成した例である。すなわち、図11から図14に示すように、実施例2の誤組付け防止具7は、実施例1と同様に、全体を一体の樹脂によって形成され、外周面包囲部71、第1の把持爪部72、ボルト挿通阻止部73、第2の把持爪部77を有している。
外周面包囲部71を、結合筒部53の反アーム部側の端面534側から結合筒部53に挿入すると、内周面711が外周面533に外嵌して、外周面533を包囲する。
内周面711の幅(図13(b)の左右方向の長さ)B1は、結合筒部53の幅(図8の左右方向の長さ)B2よりも若干短く形成されている。従って、外周面包囲部71の内周面711を結合筒部53の外周面533に外嵌すると、内周面711が外周面533にしまりばめで嵌合するため、誤組付け防止具7は結合筒部53から脱落しにくくなる。
外周面包囲部71には、結合筒部53のスリット56側に、結合筒部53の外周面533に沿い、アーム部52に向かって(図13(a)の右側に向かって)延びるスリット側延長部74が形成されている。スリット側延長部74には、外周面包囲部71との接続部にR凹面(端面当接部)741が形成されている。図11(a)に示すように、外周面包囲部71を結合筒部53に挿入すると、誤組付け防止具7のR凹面741が結合筒部53のR凸面535に当接し、誤組付け防止具7の軸方向位置を規制する。
外周面包囲部71には、結合筒部53の反スリット側に、結合筒部53の外周面533に沿い、アーム部52に向かって(図13(a)の右側に向かって)延びる円弧状の反スリット側延長部75が形成されている。従って、誤組付け防止具7は、スリット側延長部74と反スリット側延長部75によって、結合筒部53の上下方向(図11(a)の上下方向)両側から結合筒部53を挟み込む。
スリット側延長部74には、アーム部52側の端部に、結合筒部53の軸心に向かって(図13(a)の上方に向かって)延びる第1の把持爪部72、72が形成されている。第1の把持爪部72、72の根元には切欠き溝721、721が形成されている。スリット56側から、スリット56側のアーム部52に第1の把持爪部72、72を押し込むと、この切欠き溝721、721近傍の根元で第1の把持爪部72、72が弾性変形し、アーム部52、52の間の間隔が広がって、第1の把持爪部72、72でアーム部52を把持する。
第1の把持爪部72、72の上端には、結合筒部53の幅方向の中心に向かってL字形に折り曲げられて形成された係合突起722、722が形成されている。係合突起722、722の上面には、傾斜面723、723が形成されている。傾斜面723、723は、結合筒部53の幅方向の外側から中心に向かって下降する形状に形成されている。また、係合突起722、722の下面には、アーム部52の内側面(図11参照)522に係合する係合面724が形成されている。
従って、スリット56側から、スリット56側のアーム部52に第1の把持爪部72、72を押し込むと、係合突起722、722の傾斜面723、723が、アーム部52の外側面523に当接する。さらに、アーム部52に第1の把持爪部72、72を押し込むと、傾斜面723、723に作用する幅方向外側への分力によって、切欠き溝721、721近傍の根元で第1の把持爪部72、72が弾性変形し、係合突起722、722の間の間隔が広がるため、係合突起722、722がアーム部52の内側面522側に押し込まれる。
係合突起722、722がアーム部52の内側面522に到達すると、第1の把持爪部72、72の弾性変形が元に戻り、係合突起722、722の間の間隔が狭まって、係合面724、724がアーム部52の内側面522に係合する。
従って、スリット側延長部74のアーム部52側の端部は、係合突起722、722によってアーム部52に係止される。その結果、スリット側延長部74に図11(a)の下方向の力が加わっても、誤組付け防止具7はヨーク51から外れにくくなる。
アーム部52の内側面522と結合筒部53のアーム部側の端面536は、R凹面537で滑らかに接続されている。係合突起722、722は、R凹面537と内側面522との接続部近傍で、係合面724、724が内側面522に係合している。従って、誤組付け防止具7に図11(a)の左方向の力が加わっても、係合突起722、722がR凹面537に当接し、誤組付け防止具7の軸方向位置を規制する。
また、反スリット側延長部75には、アーム部52側の端部に、結合筒部53の軸心に向かって(図13(a)の下方に向かって)延びる第2の把持爪部77、77が形成されている。第2の把持爪部77の形状は、第1の把持爪部72と同一形状に形成されている。すなわち、第2の把持爪部77、77の根元には切欠き溝771、771が形成されている。反スリット側から、反スリット側のアーム部52に第2の把持爪部77、77を押し込むと、この切欠き溝771、771近傍の根元で第2の把持爪部77、77が弾性変形し、アーム部52、52の間の間隔が広がって、第2の把持爪部77、77で反スリット側のアーム部52を把持する。
第2の把持爪部77、77の下端には、結合筒部53の幅方向の中心に向かってL字形に折り曲げられて形成された係合突起772、772が形成されている。係合突起772、772の下面には、傾斜面773、773が形成されている。傾斜面773、773は、結合筒部53の幅方向の外側から中心に向かって上昇する形状に形成されている。また、係合突起772、772の上面には、反スリット側のアーム部52の内側面(図11参照)522に係合する係合面774が形成されている。
従って、反スリット側から、反スリット側のアーム部52に第2の把持爪部77、77を押し込むと、係合突起772、772の傾斜面773、773が、反スリット側のアーム部52の外側面523に当接する。さらに、反スリット側のアーム部52に第2の把持爪部77、77を押し込むと、傾斜面773、773に作用する幅方向外側への分力によって、切欠き溝771、771近傍の根元で第2の把持爪部77、77が弾性変形し、係合突起772、772の間の間隔が広がるため、係合突起772、772が反スリット側のアーム部52の内側面522側に押し込まれる。
係合突起772、772が反スリット側のアーム部52の内側面522に到達すると、第2の把持爪部77、77の弾性変形が元に戻り、係合突起772、772の間の間隔が狭まって、係合面774、774が反スリット側のアーム部52の内側面522に係合する。
従って、反スリット側延長部75のアーム部52側の端部は、係合突起772、772によって反スリット側のアーム部52に係止される。その結果、反スリット側延長部75に図11(a)の上方向の力が加わっても、誤組付け防止具7はヨーク51から外れにくくなる。
反スリット側のアーム部52の内側面522と結合筒部53のアーム部側の端面536は、R凹面537で滑らかに接続されている。係合突起772、772は、R凹面537と内側面522との接続部近傍で、係合面774、774が内側面522に係合している。従って、誤組付け防止具7に図11(a)の左方向の力が加わっても、係合突起772、772がR凹面537に当接し、誤組付け防止具7の軸方向位置を規制する。
スリット側延長部74には、スリット側延長部74の幅方向の中央部に、実施例1と同一形状のボルト挿通阻止部73が形成されている。すなわち、ボルト挿通阻止部73は、根元731の幅が小さく形成され、上方側に幅の広いボルト挿通阻止面732が形成されている。
本発明の実施例2の誤組付け防止具7は、上記した実施例1の誤組付け防止具7の効果に加えて、下記の効果がある。すなわち、実施例2の誤組付け防止具7は、スリット側のアーム部52に係合する第1の把持爪部72と、反スリット側のアーム部52に係合する第2の把持爪部77を有している。従って、誤組付け防止具7の軸方向及び軸方向に直交する方向の移動が阻止され、誤組付け防止具7をヨーク51に押し付けるだけで、ヨーク51からの誤組付け防止具7の脱落を確実に防止することができる。
次に本発明の実施例3について説明する。図15は本発明の実施例3の誤組付け防止具を組み込んだ自在継手の斜視図である。図16は本発明の実施例3の誤組付け防止具の斜視図、図17は本発明の実施例3の誤組付け防止具を組み込む自在継手単体を示し、図17(a)は正面図、図17(b)は図17(a)の下面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例3は、結合筒部に形成した係合突起に誤組付け防止具7に形成した係合溝を係合して、誤組付け防止具7の軸方向移動を規制するようにした例である。すなわち、図17に示すように、本発明の実施例3の誤組付け防止具7を組み込む自在継手のヨーク51は、実施例1の自在継手のヨーク51と同様に、二股状のアーム部52、52が形成されている。このアーム部52、52に形成された円孔521、521に、軸受を介して十字軸(図示せず)が挿入され、この十字軸を介して、他方の図示しないヨーク51が結合されている。
ヨーク51には筒状の結合筒部53が形成され、この結合筒部53の内周面531に、図17(a)の左側から、結合筒部53の軸方向に平行に軸(ピニオン軸)6(図15参照)を挿入する。ヨーク51の結合筒部53には、結合筒部53から接線方向に延びる左右一対のフランジ部54A、54Bが形成されている。フランジ部54A、54Bの間には、内周面531に連通するスリット(切り割り)56が形成されている。
結合筒部53の外周533には、スリット56の反対側に、円柱状ピン(係合突起)57が半径方向外側に突出して形成されている。また、図15、図16にに示すように、実施例3の誤組付け防止具7は、実施例1と同様に、全体を一体の樹脂によって形成され、外周面包囲部71、第1の把持爪部72、ボルト挿通阻止部73、係合溝78を有している。
外周面包囲部71を、結合筒部53の反アーム部側の端面534側から結合筒部53に挿入すると、内周面711が外周面533に外嵌して、外周面533を包囲する。内周面711の幅は、結合筒部53の幅よりも若干短く形成されている。従って、外周面包囲部71の内周面711を結合筒部53の外周面533に外嵌すると、内周面711が外周面533にしまりばめで嵌合するため、誤組付け防止具7は結合筒部53から脱落しにくくなる。
外周面包囲部71には、結合筒部53のスリット56側に、結合筒部53の外周面533に沿い、アーム部52に向かって延びるスリット側延長部74が形成されている。スリット側延長部74には、外周面包囲部71との接続部にR凹面(端面当接部)741が形成されている。外周面包囲部71を結合筒部53に挿入すると、誤組付け防止具7のR凹面741が結合筒部53のR凸面535に当接し、誤組付け防止具7の軸方向位置を規制する。
外周面包囲部71には、結合筒部53の反スリット側に、結合筒部53の外周面533に沿い、アーム部52に向かって延びる円弧状の反スリット側延長部75が形成されている。従って、誤組付け防止具7は、スリット側延長部74と反スリット側延長部75によって、結合筒部53の上下方向(図15の上下方向)両側から結合筒部53を挟み込む。
スリット側延長部74には、アーム部52側の端部に、結合筒部53の軸心に向かって延びる第1の把持爪部72、72が形成されている。第1の把持爪部72、72の根元には切欠き溝721、721が形成されている。スリット56側から、スリット56側のアーム部52に第1の把持爪部72、72を押し込むと、この切欠き溝721、721近傍の根元で第1の把持爪部72、72が弾性変形し、アーム部52、52の間の間隔が広がって、第1の把持爪部72、72でアーム部52を把持する。
第1の把持爪部72、72の上端には、結合筒部53の幅方向の中心に向かってL字形に折り曲げられて形成された係合突起722、722が形成されている。係合突起722、722の上面には、傾斜面723、723が形成されている。傾斜面723、723は、結合筒部53の幅方向の外側から中心に向かって下降する形状に形成されている。また、係合突起722、722の下面には、アーム部52の内側面522に係合する係合面724が形成されている。
従って、スリット56側から、スリット56側のアーム部52に第1の把持爪部72、72を押し込むと、係合突起722、722の傾斜面723、723が、アーム部52の外側面523に当接する。さらに、アーム部52に第1の把持爪部72、72を押し込むと、傾斜面723、723に作用する幅方向外側への分力によって、切欠き溝721、721近傍の根元で第1の把持爪部72、72が弾性変形し、係合突起722、722の間の間隔が広がるため、係合突起722、722がアーム部52の内側面522側に押し込まれる。
係合突起722、722がアーム部52の内側面522に到達すると、第1の把持爪部72、72の弾性変形が元に戻り、係合突起722、722の間の間隔が狭まって、係合面724、724がアーム部52の内側面522に係合する。
従って、スリット側延長部74のアーム部52側の端部は、係合突起722、722によってアーム部52に係止される。その結果、スリット側延長部74に図15の下方向の力が加わっても、誤組付け防止具7はヨーク51から外れにくくなる。
アーム部52の内側面522と結合筒部53のアーム部側の端面536は、R凹面537で滑らかに接続されている。係合突起722、722は、R凹面537と内側面522との接続部近傍で、係合面724、724が内側面522に係合している。従って、誤組付け防止具7に図15の左方向の力が加わっても、係合突起722、722がR凹面537に当接し、誤組付け防止具7の軸方向位置を規制する。
反スリット側延長部75には、図15、図16に示すように、係合溝78が形成されている。係合溝78は、円柱状ピン57の直径よりも若干溝幅が広く形成され、アーム部52側の端部が閉鎖され、結合筒部53の反アーム部側の端面534側の端部が開放されている。誤組付け防止具7をヨーク51に組み込むと、外周533に形成された円柱状ピン57が係合溝78に内嵌して係合する。円柱状ピン57は、係合溝78の閉鎖端部に当接して、反スリット側延長部75が結合筒部53の反アーム部側の端面534側に移動するのを防止する。
スリット側延長部74には、スリット側延長部74の幅方向の中央部に、実施例1と同一形状のボルト挿通阻止部73が形成されている。すなわち、ボルト挿通阻止部73は、根元731の幅が小さく形成され、上方側に幅の広いボルト挿通阻止面732が形成されている。
本発明の実施例3の誤組付け防止具7は、上記した実施例1の誤組付け防止具7の効果に加えて、下記の効果がある。すなわち、実施例3の誤組付け防止具7は、図15に示すように、誤組付け防止具7をヨーク51に組み込むと、スリット側のアーム部52に第1の把持爪部72が係合するとともに、反スリット側の外周533の円柱状ピン57に係合溝78が係合する。従って、誤組付け防止具7の軸方向及び軸方向に直交する方向の移動が阻止され、誤組付け防止具7をヨーク51に押し付けるだけで、ヨーク51からの誤組付け防止具7の脱落を確実に防止することができる。
上記実施例では、一対のフランジ部54A、54Bのうちの一方にボルト孔541が形成され、他方に雌ねじ542が形成された自在継手に適用した例について説明したが、一対のフランジ部54A、54Bの両方にボルト孔541、541を形成し、ボルト55の雄ねじ552にナットをねじ込むようにした自在継手に適用してもよい。
11 ステアリングホイール
12 ステアリングシャフト
12A 雌ステアリングシャフト
12B 雄ステアリングシャフト
13 ステアリングコラム
13A アウターコラム
13B インナーコラム
14 支持ブラケット
15 中間シャフト
15A 雄中間シャフト
15B 雌中間シャフト
18 車体
20 アシスト装置
21 ギヤハウジング
23 出力軸
26 電動モータ
261 ケース
30 ステアリングギヤ
31 タイロッド
4 自在継手(上側自在継手)
5 自在継手(下側自在継手)
51 ヨーク
52 アーム部
521 円孔(軸受け孔)
522 内側面
523 外側面
53 結合筒部
531 内周面
532 平坦面
533 外周面
534 反アーム部側の端面
535 R凸面
536 アーム部側の端面
537 R凹面
54A、54B フランジ部
541 ボルト孔
542 雌ねじ
55 ボルト
551 ボルト軸部
552 雄ねじ
56 スリット(切り割り)
57 円柱状ピン(係合突起)
6 軸(ピニオン軸)
61 平坦面
62 凹部
63 先端
7 誤組付け防止具
71 外周面包囲部
711 内周面
72 第1の把持爪部
721 切欠き溝
722 係合突起
723 傾斜面
724 係合面
73 ボルト挿通阻止部
731 根元
732 ボルト挿通阻止面
733 上端
74 スリット側延長部
741 R凹面(端面当接部)
75 反スリット側延長部
76 切欠き溝
77 第2の把持爪部
771 切欠き溝
772 係合突起
773 傾斜面
774 係合面
78 係合溝

Claims (7)

  1. 回転トルクを伝達可能に軸を嵌合するための内周面を備えた結合筒部、
    上記結合筒部に形成され、上記内周面に貫通するスリット、
    上記スリットを挟んで上記結合筒部と一体に設けられた一対のフランジ部、
    上記結合筒部と一体に設けられ、十字軸を軸支するための軸受け孔を有する一対のアーム部、
    上記フランジ部に形成されたボルト孔にボルト軸部を内嵌し、上記一対のフランジ部の間のスリットの間隔を狭めて、上記結合筒部の内周面を縮径し、上記軸の外周面を結合筒部の内周面で締め付けるボルトを備えた自在継手の組付けに使用され、
    上記軸が結合筒部の軸方向の正規位置に挿入されない状態で結合筒部に固定されることを防止するための誤組付け防止具であって、
    上記結合筒部の外周面を包囲し、この外周面としまりばめで嵌合する外周面包囲部、
    上記外周面包囲部に形成され、上記結合筒部の反アーム部側の端面に当接する端面当接部、
    上記外周面包囲部のアーム部に向かって延びるスリット側延長部に形成され、上記一対のアーム部の少なくとも一方を把持する把持爪部、
    上記外周面包囲部のスリット側に形成され、上記スリット内に進入して、上記結合筒部に挿入された軸の先端で押されることにより、上記ボルトがボルト孔に挿通されることを阻止する阻止位置から阻止を解除する解除位置に弾性変形可能なボルト挿通阻止部を備え、
    上記誤組付け防止具が全体を一体の樹脂により形成されていること
    を特徴とする自在継手の誤組付け防止具。
  2. 請求項1に記載された自在継手の誤組付け防止具において、
    上記外周面包囲部は上記結合筒部の外周面にしまりばめで嵌合すること
    を特徴とする自在継手の誤組付け防止具。
  3. 請求項1に記載された自在継手の誤組付け防止具において、
    上記把持爪部は、
    上記一対のアーム部の一方を把持する第1の把持爪部と、
    上記一対のアーム部の他方を把持する第2の把持爪部とを有すること
    を特徴とする自在継手の誤組付け防止具。
  4. 請求項1に記載された自在継手の誤組付け防止具において、
    上記把持爪部は上記結合筒部のアーム部側の端面に当接して誤組付け防止具の軸方向位置を規制すること
    を特徴とする自在継手の誤組付け防止具。
  5. 請求項1に記載された自在継手の誤組付け防止具において、
    上記把持爪部の根元に切欠き溝を形成し、この切欠き溝近傍の根元で把持爪部を弾性変形させて上記アーム部を把持爪部で把持すること
    を特徴とする自在継手の誤組付け防止具。
  6. 請求項1に記載された自在継手の誤組付け防止具において、
    上記ボルト挿通阻止部の根元の幅を小さく形成し、この幅の小さい根元でボルト挿通阻止部を弾性変形させること
    を特徴とする自在継手の誤組付け防止具。
  7. 請求項1に記載された自在継手の誤組付け防止具において、
    上記結合筒部の外周面に半径方向外側に突出して形成された係合突起と、
    上記外周面包囲部に形成され、上記係合突起に係合して誤組付け防止具の軸方向移動を規制する係合溝とを有すること
    を特徴とする自在継手の誤組付け防止具。
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