JP5222650B2 - ピストンリング - Google Patents

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Description

本発明は内燃機関に使用されるピストンリングに関し、特に、ピストンリングへのアルミニウム凝着(溶着)現象を効果的に防止しうるピストンリングに関する。
一般に往復動のピストンには、ピストンリングとして圧力リングとオイルリングとが装着される。この圧力リングは、高圧の燃焼ガスが燃焼室側からクランク室側へ流出する現象(ブローバイ)の防止機能を持たせている。一方、オイルリングは、シリンダ内壁の余分な潤滑油がクランク室側から燃焼室側へ侵入して消費される現象(オイルアップ)の抑制機能を主に有する。そして、従来の標準的なピストンリングの組合せとしては、トップリングおよびセカンドリングからなる2本の圧力リングと1本のオイルリングとの計3本のピストンリングの組合せが知られている。
近年、内燃機関の軽量化と高出力化に伴い、ピストンリングに要求される品質が益々高まってきている。従来、内燃機関用ピストンリングにはその耐久性を改善する手段として摺動面に窒化処理やイオンプレーティング処理あるいは硬質クロムめっき処理等の耐摩耗表面処理が施されている。
これらの表面処理のうちで特に窒化処理は優れた耐摩耗性を示すことから苛酷な運転条件の下で使用されるピストンリングの表面処理として注目され広く利用に供されている。
しかしながら、窒化処理層を形成したピストンリングは耐摩耗性には優れているものの、アルミ合金製ピストンに装着した場合、ピストンのリング溝摩耗が増大する傾向があった。また、ピストンのリング溝摩耗に起因して、図1(a)〜(c)に示すように、ピストンリング1の下面3にアルミ合金製ピストン10の溝下面11のアルミニウムが凝着するアルミ凝着が生ずる(図1(c))。
図2(a)〜(c)にピストンのリング溝の上面2および下面3の表面状態の変化の様子を現わす触針式表面粗さ試験機によるチャートを示す。図2に示すように、ピストンのリング溝の上面2および下面3の表面状態は、正常状態(図2(a))から、ピストン溝荒れ状態(図2(b))、アルミ凝着状態(図2(c))へと変化する。
なお、図2(a)〜(c)いずれにおいても、横軸はピストンの位置を示しており、縦軸はピストン溝のうねりを示している。図中の(F)はフロント方向、(AT)はアンチスラスト方向、(R)はリア方向、(T)はスラスト方向を示している。
また、図3(a)〜(c)は、アルミ凝着メカニズムを示し、ピストンリング1の下面3とアルミ合金製ピストン10の溝下面11とが、双方の表面にそれぞれ形成された酸化膜8(0.2μm以下)を介して接触し(図3(a))、次いで、接触部分の酸化膜8の応力が局部的に高くなり酸化膜8が破壊されて、ピストンリング1の下面3のFeとアルミ合金製ピストン10の溝下面11のAlとが接合され(図3(b))、アルミニウム合金20がピストンリング1の下面3に溶着する(図3(c))。なお、アルミ凝着部分の拡大図を図4に示す。図4において、20は凝着したアルミニウムを示し、21はAlとFeとの接合部を示す。
上述したように、ピストンリングの上下運動に伴い、ピストンの溝の一定部分にこの溶着現象に起因する局部的摩耗(ピストン溝荒れともいう。)が発生すると、内燃機関はブローバイガスの吹き抜けによりシール性が低下し、出力が低下する。この現象はピストンのリング溝の下側に短時間で発生し、内燃機関の耐久性に大きな影響を与えるため、従来から多くのピストン溝摩耗対策が提案されている。
例えば、ピストン溝摩耗対策として、ピストンとピストンリングとの直接接触を防止するため、ピストンへの対策としては陽極酸化皮膜処理、メッキ処理あるいはマトリックス強化処理(ピストン中)を施し、またピストンリングへの対策としては、リン酸塩皮膜処理、メッキ処理を施したり、あるいは図5(a)および(b)に示すように、ピストン10とピストンリング1の表面に樹脂コーティング処理8(例えば、デフリック((株)川邑研究所製 コーティング処理)を施したりしている。
また、前記問題を解消するために、ピストンリングの上面および下面、または下面に、窒化層またはクロムメッキ層等の耐摩耗性処理層を形成し、かつ該耐摩耗性処理層の表面に固体潤滑剤を含有するポリベンゾイミダゾール樹脂皮膜を形成したピストンリングを開発している(特許文献1参照)。
さらに、本願出願人以外にあっても、固体潤滑剤を含有する耐熱樹脂によりその表面が被覆されたピストンリングが開発されている(例えば、特許文献2、3参照)
特開平07−063266号公報 特開平10−246149号公報 特開平11−246823号公報
しかしながら、上述した従来のピストン溝摩耗対策は、ピストン使用時の初期段階におけるアルミニウム凝着防止の効果はあるものの、中、長期的な寿命が不充分であり、さらなる耐久性の向上が望まれている。
より具体的には、例えば、前記特許文献1には、ポリベンゾイミダゾール樹脂と固体潤滑剤(グラファイトやMoS2)とからなる表面皮膜が開示されているが、ポリベンゾイミダゾール樹脂は皮膜形成の際、液状樹脂が酸化しやすく、経時変化による劣化があり使用に注意を要する。また、長期間にわたって品質を安定させることが困難な場合がある。
また、前記特許文献2には、ポリアミドイミド樹脂やポリイミド樹脂と固体潤滑剤(グラファイト、MoS2、WS2、ポリテトラフルオロエチレン)とからなる表面皮膜が開示されているが、このような表面皮膜では、アルミ凝着を十分に防止することはできず、またコスト高が問題となる。
さらに、前記特許文献3には、ポリアミドイミド樹脂やポリイミド樹脂と固体潤滑剤としてのMoS2と酸化アンチモン(Sb23)とからなる表面皮膜が開示されているが、やはりこのような皮膜ではアルミ凝着を十分に防止することができず、また、酸化アンチモンは環境に有害であり、使用することは好ましくない。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、耐摩耗性を向上させ、かつ、ピストンリングへのアルミニウム凝着現象を効果的に防止し、さらには表面皮膜のピストンリング本体からの剥離を効果的に防止しうるピストンリングを提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本願第一の発明は、ピストンリング本体と、該ピストンリング本体の上面または下面のどちらか一方、または該ピストンリングの上面と下面の両方に形成される表面皮膜とからなるピストンリングであって、前記表面皮膜は、耐熱樹脂と該耐熱樹脂中に含有された金属粉末とからなる最表面層と、前記ピストンリング本体の最も近くに配置され、耐熱樹脂と該耐熱樹脂中に含有された金属粉末とからなるからなる基底層と、を少なくとも有し、前記最表面層、及び前記基底層に含有される金属粉末が、銅(Cu)系粉末、ニッケル(Ni)粉末、ニッケル合金粉末、鉛(Pb)系粉末、スズ(Sn)系粉末または珪素(Si)系粉末のいずれかであり、前記最表面層、及び前記基底層を構成する耐熱樹脂には、さらに自己潤滑性金属が含有されており、前記最表面層、及び前記基底層に含有される自己潤滑性金属が、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、またはグラファイトのいずれかであり、前記基底層全体に対し、前記基底層に含有される前記金属粉末の含有率が40質量%以下であり、かつ前記基底層に含有される自己潤滑性金属の含有率が5質量%以下であり、前記最表面層全体に対し、前記最表面層に含有される前記金属粉末の含有率が40〜80質量%であり、かつ前記最表面層に含有される自己潤滑性金属の含有率が2〜10質量%であり、前記基底層に含有される前記金属粉末、及び自己潤滑性金属の平均粒径が5μm以下であり、前記最表面層に含有される前記金属粉末、及び自己潤滑性金属の平均粒径が5〜40μmであり、前記最表面層、及び前記基底層に含有される前記金属粉末の形状は鱗片状であり、該鱗片状の金属粉末は、前記表面皮膜の厚み方向に重なるように配置されていることを特徴とする。
また、上記課題を解決するための本願第二の発明は、ピストンリング本体と、該ピストンリング本体の上面または下面のどちらか一方、または該ピストンリングの上面と下面の両方に形成される表面皮膜とからなるピストンリングであって、前記表面皮膜は、耐熱樹脂と該耐熱樹脂中に含有された金属粉末とからなる最表面層と、前記ピストンリング本体の最も近くに配置され、耐熱樹脂と該耐熱樹脂中に含有された金属粉末とからなる基底層と、を少なくとも有し、前記基底層に含有される金属粉末の含有率が、前記最表面層に含有される金属粉末の含有率と比較して少ないことを特徴とする。
また、前記耐熱樹脂がポリアミドイミド樹脂、又はポリイミド樹脂であってもよい。
本願第一の発明によれば、ピストンリングの上面または下面の一方、または双方に、耐熱樹脂と耐熱樹脂中に含有された金属粉末とからなる最表面層を形成することにより、表面皮膜に耐摩耗性付与させるとともにアルミニウム合金製ピストンのリング溝の一部が剥離してピストンリングに付着することを防止することができ、耐熱樹脂からなる基底層により、該基底層を介して最表面層とピストンリング母材とを強固に密着させることで、表面皮膜がピストンリング本体から剥離することを防止することができる。
また、本願第二の発明によれば、基底層に含有される金属粉末の含有率を最表面層に含有される金属粉末の含有率に対して少なくすることで、ピストンリング本体と表面皮膜との密着性についても維持することができ表面皮膜がピストンリング本体から剥離することを防止することができる。さらに、最表面層が摩耗によってなくなり基底層が露出した場合であっても、基底層の耐摩耗性効果により表面皮膜の耐摩耗性を維持することができる。
前述したピストンリング溝摩耗対策、言い換えればアルミ凝着防止策(従来技術の欄参照)にあっては、ピストンリング本体の表面に潤滑性を付与する目的で固体潤滑剤を含有する表面皮膜を形成しているのに対し、本発明は、固体潤滑剤ではなく金属粉末を含有する表面皮膜を形成している点に特徴を有している。
従来は、ピストンリング溝の摩耗をできるだけ少なくするための方策として、ピストンリングの表面の潤滑性を向上せしめることに着目している。このことは、ピストンリングの表面の潤滑性を向上すれば、その分だけピストンリングのピストンリング溝に対する攻撃性を低減することができ、その結果ピストンリング溝の摩耗を防止することができるだろう。
しかしながら、この方策では、潤滑性に寄与する表面皮膜が十分に存在している初期段階では問題は生じないが、長時間が経過した後にあっては、表面皮膜自体が摩耗し剥離する可能性が高く、摩耗や剥離した後には、もはや潤滑性がなくなり、露出したピストンリング本体によりピストンリング溝の摩耗が発生してしまうこととなる。
本願発明者はこの問題に着目し、当該問題を解決するために、表面皮膜を構成する耐熱樹脂により潤滑性を確保するとともに、当該耐熱樹脂による潤滑性をより長時間保持するために、表面皮膜を構成する最表面層中に金属粉末を分散配合せしめ、当該金属粉末により表面皮膜に耐摩耗性を付与することを想到し、さらには耐熱樹脂からなる基底層を設けることで、ピストンリング本体と最表面層とを接合する基底層に密着性を付与することを想到したものである。つまり、本発明は、従来とは着想を異にしており、本発明における最表面層に含有される金属粉末は、表面皮膜を構成する最表面層に耐摩耗性を付与することを主たる役割とし、基底層を構成する耐熱樹脂は、基底層に密着性を付与することを主たる役割としているのである。
このような本発明によれば、表面皮膜を構成する最表面層の耐熱樹脂によりピストンリングの表面に潤滑性を付与することができるとともに、金属粉末によりピストンリング表面に形成された表面皮膜に耐摩耗性を付与し、さらに表面皮膜を構成する基底層の耐熱樹脂により基底層に密着性を付与することで、初期摩耗を抑制し、長時間にわたり耐摩耗性を維持でき、表面皮膜のピストンリングからの剥離を防止することができるので、前記耐熱樹脂による潤滑性を長時間にわたって機能せしめることができる。
まずはじめに、本願第一の発明のピストンリングについて、図面を用いて具体的に説明する。
図6は、本願第一の発明のピストンリングの断面図である。
図7(a)は、図6に示すピストンリングの上表面近傍の拡大断面図であり、(b)は図6に示すピストンリングの上表面の拡大正面図である。
図6に示すように、本発明のピストンリング60は、ピストンリング本体61と、その上面または下面の一方、またはその両方(図6にあっては両方)に形成された表面皮膜62とから構成され、表面皮膜62は、摺動面側のピストンリング本体61から最も離れた位置に配置され、耐熱樹脂65と該耐熱樹脂中に含有された金属粉末67とからなる最表面層64と、前記ピストンリング本体61の最も近くに配置され、耐熱樹脂66からなる基底層63とから構成されている。
本発明のピストンリング本体61の材質については、特に限定されることはなくいかなる材質も用いることができる。例えば、その材質としては、主にスチール(鋼材)を用いることができ、またステンレス鋼としては、SUS440、SUS410、SUS304等、あるいは8Cr鋼、10Cr鋼、SWOSC−V、SWRH材などを用いることができる。また、ピストンリングの種類としては、いわゆる圧力リングとして機能するトップリングはもとより、同じ圧力リングであるセカンドリングに用いることもでき、さらにはオイルリングにも本発明は適用可能である。
最表面層64は、表面皮膜62の耐摩耗性を向上させ、かつ、ピストンリングへのアルミニウム凝着現象を防止するために設けられるものであり、耐熱樹脂65と、耐熱樹脂中に含有される金属粉末67とから構成される。
最表面層64を構成する耐熱樹脂65は、主にピストンリング表面に潤滑性を付与することを目的としており、一方で金属粉末67は、これが含有せしめられる表面皮膜62を構成する最表面層64に耐摩耗性を付与し、これにより前記耐熱樹脂65による潤滑性を長時間保持することを目的としている。
最表面層64を構成する耐熱樹脂65としては、当該ピストンリングが用いられる環境(温度)に耐え得ることができ、かつ潤滑性を有しており、後述する金属粉末67を保持固定することができる樹脂であれば特に限定されることはない。具体的には、ポリアミドイミド(PAI)樹脂やポリイミド(PI)樹脂などを挙げることができる。
一方、本発明の最表面層64を構成する金属粉末67にあっては、これが含有せしめられる表面皮膜62に耐摩耗性を付与することを目的とし、このような目的を達成することができる金属粉末67であれば、金属粉末67の材質について特に限定されることはない。
しかしながら、本発明において、金属粉末は、前述の耐熱樹脂が摩耗するのを防止する役目がある一方で、相手材であるピストンリング溝を攻撃することは避けなければならず、このような観点からすれば、金属粉末67の材質としては、耐摩耗性に優れ、相手材であるピストンリング溝への攻撃性が低いという特徴を有する銅(Cu)系粉末、ニッケル(Ni)粉末、ニッケル合金粉末、鉛(Pb)系粉末、スズ(Sn)系粉末または珪素(Si)系粉末等が好ましい。
このような金属粉末67の形状については、本発明は特に限定することはなく、鱗片状、球形状または多角形状のような定形状であっても、不定形状であってもよい。しかしながら、金属粉末67によって相手材であるピストンリング溝を攻撃することは避けなければならず、このような観点からすると、多角形状であることは好ましくなく、図7に示すような鱗片状や、球形状(図示せず)であることが好ましい。金属粉末67の形状を鱗片状や球形状とし、図7に示すように、表面皮膜の厚さ方向に重ねるように配置することにより、ピストンリング溝が傷つくことを防止することができる。
金属粉末67を鱗片状や球形状とした場合において、その大きさは特に限定することはないが、平均粒径を5〜40μmとすることが好ましい。最表面層64に含有される金属粉末67の粒径を前記範囲内とすることで、最表面層64の耐摩耗性をさらに向上させることができる。なお、鱗片状や球形状の金属粉末67の粒径とは、図7(b)に示す符号rの長さであり、鱗片の長軸の長さを意味する。
本発明の表面皮膜62を構成する最表面層64において、前記耐熱樹脂65に対する前記金属粉末67の含有率については、耐熱樹脂65が潤滑性能を十分に発揮し、かつ金属粉末67が耐摩耗性能を十分に発揮できる程度のバランスで適宜設定することができるが、具体的には、金属粉末67の含有率を40〜80質量%とすることが好ましく、50〜60質量%とすることが特に好ましい。金属粉末67の含有率が40質量%未満では、表面皮膜の摩耗による減少・消滅を十分に防止することができず、またアルミ凝着を十分に防止することができない。一方で金属粉末67の含有率が80質量%を超えると、表面皮膜全体としてのフレキシブル性が低下するとともに、耐熱樹脂65により金属粉末67を固定することが困難となり、金属粉末67が脱離してしまうおそれがある。
本発明のピストンリングを構成する最表面層64における金属粉末67がしめる面積比率(図7(b)参照)は、6〜74%であることが好ましい。当該面積比率をこの範囲内に限定することによって、耐熱樹脂65と金属粉末67とのバランスが良好となり、それぞれの効果を十分に発揮することができる。
図8に示すように前記耐熱樹脂65中には、自己潤滑性金属68を含有させることが好ましく、これらは均一に分散されていることが好ましい。当該自己潤滑性金属68としては、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、またはグラファイトのいずれかであることが好ましい。このように、自己潤滑性金属68を添加することで、アルミニウム凝着の初期なじみを向上させることができる。具体的な含有率としては、最表面層全体64に対する自己潤滑性金属68の含有率を2〜10質量%とすることが好ましく、3〜5質量%とすることがより好ましい。(この場合、所定の材料からなる金属粉末67の含有量が40〜80質量%とすると、その残部が耐熱樹脂65となる。)。所定の材料からなる金属粉末67に加え自己潤滑性金属67が含有された表面皮膜62をピストンリングの上下面に形成することにより、アルミニウム材からなるピストン材との初期なじみ性、耐摩耗性を向上することができ、その結果、アルミニウム凝着の発生を防止し、耐久性に優れたピストンリングを提供することができる。
なお、自己潤滑性金属68としては、上記で列挙したものの他、セレン化タングステン、セレン化モリブデン、窒化ホウ素、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレンなど)を用いても同様の効果を得ることができる。
基底層63は、前述した最表面層64とピストンリング本体61とを密着し、ピストンリングから表面皮膜62が剥離することを防止するために設けられる。
基底層を構成する耐熱樹脂65は、基底層に密着性を付与するために用いられるものであり、前記効果を奏することができれば、基底層63を構成する耐熱樹脂66の材質について特に限定されることはなく、従来公知の材質を適宜選択して用いることができる。このような耐熱樹脂66として具体的には、ポリアミドイミド(PAI)樹脂やポリイミド(PI)樹脂などを挙げることができる。このような樹脂からなる基底層63とピストンリング本体61及び最表面層64との密着性は高いことから、ピストンリング本体61と最表面層64との密着性を高め、ピストンリングからの表面皮膜62の剥離を防止することができる。
本発明における表面皮膜62の形成方法については特に限定することはなく、例えば、耐熱樹脂66をスプレー塗装、浸漬塗装、静電塗装などによりピストンリング本体61の表面に塗布して基底層63を形成し、その後、前述の金属粉末67を耐熱樹脂65に含有せしめ、これを基底層63の表面に塗布することで最表面層64を形成してもよい。また、当該表面皮膜62は必要に応じて加熱焼成等の後処理を行ってもよい。
このような方法で形成された本発明における最表面層64の膜厚については、5.0〜11.0μmとし、基底層63の膜厚については0.1〜2.0μm程度とすることが好ましい。
表面皮膜62を構成する最表面層64及び基底層63をこのような膜厚とすることで、基底層において母材との密着性をより向上させ、最表面層において耐摩耗性をより維持することができる。
以上説明したように、本願第一の発明によれば表面皮膜62を構成する層として最表面層64と基底層63を設けることで、最表面層64により表面皮膜62の耐摩耗性を向上させ、ピストンリングへのアルミニウム凝着現象を防止することができ、基底層63によりピストンリングから表面皮膜62が剥離することを防止することができる。
次に本願第二の発明について説明する。
図8は、本願第二の発明のピストンリングの断面図である。
図9(a)は、図8に示すピストンリングの上表面近傍の拡大断面図であり、(b)は図8に示すピストンリングの最表面層表面の拡大正面図であり、(c)は図8に示すピストンリングの基底層表面の拡大正面図である。
本願第二の発明は、前記基底層63を構成する耐熱樹脂66に金属粉末67が含有されたものであり、基底層63に含有される金属粉末67の含有率が、最表面層64に含有される金属粉末67の含有率と比較して少ないことに特徴を有するものであり、ピストンリング60を構成するピストンリング本体61、最表面層64及び基底層63を構成する耐熱樹脂66については、前述した図6、図7に対応するものであり詳細な説明は省略する。
基底層63に含有される金属粉末67がピストンリング本体61に沈降すると、基底層63とピストンリング本体61との密着率は低下することから、基底層63に含有される金属粉末67の含有率は、最表面層64に含有される金属粉末67の含有率と比較して少ないことが好ましい。
このように基底層63の金属粉末67の含有率を少なくすることで、密着性を付与するための耐熱樹脂66の効果によりピストンリング本体61と基底層63、及び最表面層64と基底層63の密着性は向上し、ピストンリングからの表面皮膜62の剥離を防止することができ、最表面層64の金属粉末67の含有率を増やすことにより表面皮膜62の耐摩耗性を維持することができる。さらには、基底層63に含有される金属粉末67により基底層63自体も耐摩耗性を有することから、最表面層64が摩耗により消滅した場合であっても、金属粉末が含有されていない基底層と比較して一定の耐摩耗性を維持することができる。
基底層63を構成する耐熱樹脂66に含有される金属粉末67としては、最表面層64に含有される金属粉末67と同様、金属粉末粉末である銅(Cu)系粉末、ニッケル(Ni)粉末、ニッケル合金粉末、鉛(Pb)系粉末、スズ(Sn)系粉末または珪素(Si)系粉末が挙げられ、金属粉末67の形状及び表面積については前述した図6、図7に対応するものであり省略する。
本発明の表面皮膜62を構成する基底層63において、前記耐熱樹脂66に対する前記金属粉末67の含有率については、耐熱樹脂66がピストンリング本体61と最表面層64との密着性能を発揮し、かつ金属粉末67が耐摩耗性能を発揮できる程度のバランスで適宜設定することができるが、基底層はピストンリング本体と最表面層とを接合させる必要があり、このような点を考慮すると、最表面層64の金属粉末67の含有量に対して基底層63の金属粉末67の含有量は少ないことが好ましく、基底層63に含有される金属粉末67の含有率を基底層63全体の質量の40質量%以下とすることがより好ましい。金属粉末67の含有率が40質量%より大きいと、基底層63中の樹脂成分の含有量が少なくなることから基底層63の密着性能は低下しピストンリングからの表面皮膜62の剥離を効果的に防止することができず、表面皮膜62が剥離するおそれがある。
また、基底層63を構成する耐熱樹脂中には、図8、図9に示すように自己潤滑性金属68を含有させることが好ましく、これらは均一に分散されていることが好ましい。当該自己潤滑性金属68としては、前述した最表面層64に含有される自己潤滑性金属68と同様、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、またはグラファイトのいずれかであることが好ましい。このように、自己潤滑性金属68を添加することで、アルミニウム凝着の初期なじみを向上させることができる。
基底層63の自己潤滑性金属68がピストンリング本体61に沈降し基底層63の密着性能が低下することを防止するために、基底層63の自己潤滑性金属68の含有率は、最表面層64の自己潤滑性金属68の含有率に対してすくないことが好ましく、基底層全体63に対する自己潤滑性金属68の含有量を5質量%以下とすることがより好ましい。(この場合、所定の材料からなる金属粉末67の含有量が40質量%以下とすると、その残部が耐熱樹脂66となる。)。自己潤滑性金属の含有率が5%より大きくなるとアルミニウム材からなるピストン材との初期なじみ性、耐摩耗性を向上することができるが、前述したように自己潤滑性金属がピストンリング表面へ沈降することにより、基底層の密着性が低下してしまうおそれがある。
このように所定の材料からなる金属粉末67に加え自己潤滑性金属68が含有された基底層63をピストンリングの上下面に形成することにより、最表面層が消滅した場合であっても、アルミニウム材からなるピストン材との初期なじみ性、耐摩耗性を維持することができ、さらに基底層63に含有される金属粉末67及び自己潤滑性金属68を最表面層64に含有されるそれと比較して少なくすることで、密着性を付与するための耐熱樹脂66の含有量を確保することができ、その結果、アルミニウム凝着の発生を防止し、耐久性に優れ、表面皮膜62が剥離することのないピストンリングを提供することができる。
なお、自己潤滑金属としては、上記で列挙したものの他、セレン化タングステン、セレン化モリブデン、窒化ホウ素、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレンなど)を用いても同様の効果を得ることができる。
基底層63に含有される金属粉末67及び自己潤滑性金属68の平均粒径が大きくなると密着性が低下してしまうことから、基底層63に含有される金属粉末67及び自己潤滑性金属68の平均粒径は最表面層64の金属粉末67及び自己潤滑性金属68の平均粒径と比較して小さいことが好ましい。また平均粒径が5μm以上となると基底層の密着性は著しく低下してしまうことから基底層63に含有される金属粉末67及び自己潤滑性金属68の平均粒径は5μm以下であることが好ましい。このように基底層63に含有される金属粉末67及び自己潤滑性金属68の平均粒径を5μm以下とすることで、基底層の密着性は向上し、ピストンリング本体61と表面皮膜62との密着性をさらに向上させることができる。
以上説明した本願第二の発明によれば、基底層63に金属粉末67を含有させることで、基底層63は耐摩耗性について一定の効果を発揮することができ、最表面層64が消滅した場合であっても表面皮膜62の耐摩耗性を維持することができる。
また、基底層63に含有される金属粉末67の含有量を、最表面層64に含有されるそれと比較して少なくすることで、基底層63の密着性能を維持することができ、ピストンリングから表面皮膜62が剥離することを防止することができる。
さらには、基底層63に含有される金属粉末67及び自己潤滑性金属68の平均粒径を、最表面層64に含有されるそれと比較して小さくすることで、基底層63の密着性及び最表面層64の耐摩耗性をさらに向上させることができる。
本発明のピストンリングを実施例を用いてさらに具体的に説明する。
(実施例1〜29、比較例1〜6)
JIS SWOSC−V材相当材を用いてピストンリング本体に相当する部材を用意した。ピストンリングの寸法は、外径:71mm、リング径方向幅(a1寸法):2.55mm、リング軸方向幅(h1寸法):1.2mmとした。なお、JIS SWOSC−V材相当材の組成は、C:0.55質量%、Si:1.4質量%、Mn:0.6質量%、P:0.02質量%、S:0.02質量%、Cr:0.65質量%、Cu:0.08質量%、残部はFeおよび不可避不純物である。
前記材料からなる部材の上面と下面の両方に、耐熱樹脂としてポリアミドイミド樹脂を用い、これに金属粉末として銅系粉末を、自己潤滑性金属として二硫化モリブデンを含有せしめ、スプレー法にて、厚さ2.0μmの基底層を形成した。次に基底層上に基底層と同様の材料を用いスプレー法にて、厚さ8.0μmの最表面層を形成した。なお、金属粉末の平均粒径、および基底層及び最表面層全体に対する金属粉末及び自己潤滑性金属の含有率、金属粉末の平均粒径については、それぞれ表1に示す通りである。
なお、比較例1は、銅系粉末を含有させず、ポリアミドイミド樹脂に二硫化モリブデンを2質量%含有させた最表面層と、ポリアミドイミド樹脂に銅系粉末を20質量%、二硫化モリブデンを2質量%含有させた基底層とからなり、これら最表面層および基底層を試験片に形成した場合における、すべりたたき試験後のピストン材摩耗量およびピストンリング材摩耗量を100とし、それぞれの摩耗量を算出した。
このようにして形成された各ピストンリング試験片を、実施例1〜29および比較例1〜6とする(表1参照)。
以上の実施例および比較例それぞれの試験片に対し、すべりたたき試験を行った。
<すべりたたき試験>
この試験は、図10に示す高温弁座摩耗試験機101を使用して行った。試験条件は、ストローク:4mm、繰り返し速度:500回/分、リング回転数:3rpm、試験時間:7時間、ピストンの温度:約250℃、ピストンの材質:アルミニウム合金(AC8A)、とした。
なお、すべりたたき試験とは、ピストン材103を試験機101に対して軸方向移動不能に固定し、ピストンリング試験片102をピストン材103に同心円上に装着し、ピストンリング試験片102の内局面側に備わっている鋳鉄製円棒105を軸方向に往復させて行う試験であり、ピストンリング試験片102を回転しつつピストン材103をたたく動作モードを付与した試験方法である。試験機101は、被験材加熱用のヒータ104を有しており、実際に燃料を燃焼させずともエンジン内の燃焼時の高温状態を再現することができ、ピストン材の状態変化を模すことができる。
当該試験によりピストン側の摩耗量とピストンリング側の摩耗量を評価した。なお、摩耗量は表面粗さ計にて段差を測定し、比較例1の摩耗量を100とした場合におけるそれぞれの摩耗量を算出し、ピストン材摩耗量比およびピストンリング材摩耗量比が90以下である場合を「◎」、ピストン材摩耗量比およびピストンリング材摩耗量比が90より大きく95未満である場合を「○」、ピストン材摩耗量比およびピストンリング材摩耗量比が95以上である場合を「×」とした。
評価結果を以下の表1に示す。
表1に示す実施例1〜5と、比較例1〜3とを比較すると最表面層に金属粉末を含有した本願発明の実施例の耐摩耗性が極めて良好であること、また実施例6〜29と、比較例4〜6とを比較すると基底層に含有される金属粉末の含有率を最表面層に含有される金属粉末の含有率より少なくした本願発明の実施例の耐摩耗性が極めて良好であることは、ピストン材およびピストンリング材の摩耗量比の数値からも明確である。
Figure 0005222650
アルミ凝着現象の説明図であり、(a)はピストンの斜視図、(b)はピストンのリング溝およびピストンリングの拡大斜視図、(c)はピストンリングへのアルミ凝着を示す拡大斜視図である。 (a)〜(c)は、ピストンのリング溝の状面および下面の表面状態の変化の様子を示す図である。 (a)〜(c)は、アルミ凝着メカニズムを示す断面図である。 アルミ凝着部分の拡大図である。 従来の樹脂コーティング処理を示す断面図である。 本願第一の発明のピストンリングの断面図である。 (a)は、図6に示すピストンリングの表面皮膜近傍の拡大断面図であり、(b)は図6に示すピストンリングの最表面層表面の拡大正面図である。 本願第二の発明のピストンリングの断面図である。 (a)は、図8に示すピストンリングの表面皮膜近傍の拡大断面図であり、(b)は図8に示すピストンリングの最表面層表面の拡大正面図であり、(c)は図8に示すピストンリングの基底層表面の拡大正面図である。 高温弁座摩耗試験機である。
符号の説明
1、60…ピストンリング
2…ピストンリングの上面
3…ピストンリングの下面
10…ピストン
61…ピストンリング本体
62…表面皮膜
63…基底層
64…最表面層
65、66…耐熱樹脂
67…金属粉末
68…自己潤滑性金属

Claims (2)

  1. ピストンリング本体と、該ピストンリング本体の上面または下面のどちらか一方、または該ピストンリングの上面と下面の両方に形成される表面皮膜とからなるピストンリングであって、
    前記表面皮膜は、耐熱樹脂と該耐熱樹脂中に含有された金属粉末とからなる最表面層と、前記ピストンリング本体の最も近くに配置され、耐熱樹脂と該耐熱樹脂中に含有された金属粉末とからなる基底層と、
    を少なくとも有し、
    前記最表面層、及び前記基底層に含有される金属粉末が、銅(Cu)系粉末、ニッケル(Ni)粉末、ニッケル合金粉末、鉛(Pb)系粉末、スズ(Sn)系粉末または珪素(Si)系粉末のいずれかであり、
    前記最表面層、及び前記基底層を構成する耐熱樹脂には、さらに自己潤滑性金属が含有されており、
    前記最表面層、及び前記基底層に含有される自己潤滑性金属が、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、またはグラファイトのいずれかであり、
    前記基底層全体に対し、前記基底層に含有される前記金属粉末の含有率が40質量%以下であり、かつ前記基底層に含有される自己潤滑性金属の含有率が5質量%以下であり、
    前記最表面層全体に対し、前記最表面層に含有される前記金属粉末の含有率が40〜80質量%であり、かつ前記最表面層に含有される自己潤滑性金属の含有率が2〜10質量%であり、
    前記基底層に含有される前記金属粉末、及び自己潤滑性金属の平均粒径が5μm以下であり、
    前記最表面層に含有される前記金属粉末、及び自己潤滑性金属の平均粒径が5〜40μmであり、
    前記最表面層、及び前記基底層に含有される前記金属粉末の形状は鱗片状であり、該鱗片状の金属粉末は、前記表面皮膜の厚み方向に重なるように配置されていることを特徴とするピストンリング。
  2. 前記耐熱樹脂がポリアミドイミド樹脂、又はポリイミド樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のピストンリング。
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