JP5218501B2 - 溶鋼中Al濃度の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は鋼中Al濃度が0.001%以上0.007%以下の低Al鋼を製造する精錬方法に関し、詳しくは精度良く短時間で溶鋼中Al濃度を制御する方法に関する。なお、本発明において、溶鋼中の合金元素の成分濃度を示す「%」は質量%を意味する。また、溶鋼中Al濃度や鋼中Al濃度の表記は、特に断らない限り「sol.Al濃度」を意味する。
鉄鋼精錬において広く用いられる二次精錬装置として二本の浸漬管と真空槽からとなるRH式真空脱ガス装置(以下、「RH」という。)がある。このRHではN,Hといった脱ガスの他に脱炭処理、合金成分調整、介在物除去さらには溶鋼加熱が行われる。この溶鋼加熱は一般的に溶鋼に含有される、もしくは溶鋼に添加したAlと上吹きなどの方法で溶鋼に供給した酸素ガスとを反応させ、この反応で生じる反応熱を利用している。
この酸素上吹きの主な目的は温度調整にあるが、場合によって溶鋼中に過剰に存在するAlの低減に用いられる。例えば、転炉出鋼時のスラグ改質のためにAlを添加するが、この結果としての溶鋼中Al濃度が製品規格Al濃度より高くなると、RHでの酸素上吹きによってAl濃度を低減し、製品規格Al濃度内にAl濃度を調整する。
溶鋼加熱あるいはAl濃度調整の場合でも、通常、処理時間は上吹き酸素流量によって規定される。すなわち、酸素流量が大きければ、単位時間当たりのAlと酸素との反応量が増加し、単位時間当たりの温度上昇量とAl低下量が大きくなるため、処理時間が短縮される。したがって、工業的には酸素流量は大きければ大きいほど望ましい。ただし、酸素流量を過剰に増大させると、真空槽内でのスプラッシュ多発、真空槽内溶鋼過酸化および真空槽内耐火物過熱などの問題が発生するため、これらの問題が発生しない範囲で許容される最大の酸素流量が設定される。
以上の原理によりRHでの酸素上吹き処理が長く行われてきたが、徐々に品質やコストに対する要求が高くなり、RHでの酸素上吹き処理も技術改善が必要とされた。
例えば、特許文献1にはAl濃度および環流量に応じて酸素流量を制御することでスラグ中FeOとMnOの生成を抑止する清浄鋼溶製方法が、特許文献2には送酸量を制御してAl濃度低減時のスラグ中T.Fe+MnO濃度を3質量%未満とする方法が開示されている。さらに、特許文献3にはAlを含有したフラックスを吹き付けることで溶鋼の清浄性を損なうことなく加熱する方法が開示されている。
さらに、本発明者らも特許文献4にて真空槽内圧力を制御することで真空槽耐火物寿命向上を図る方法を示している。
加えて、さらに近年では鋼材や溶接性や機械特性の大幅な改善を図るため、鋼中Al濃度の低減が求められている。この要求に対し、低Al濃度溶鋼では清浄性が悪化しやすいことから、本発明者らは特許文献5にて酸素上吹き終了直前に制御されたAl量を添加することで清浄性を損なうことなくAl濃度を低減する方法を開示した。
以上のように、これまでの改善技術により一般的なAl濃度溶鋼でも清浄性の改善が可能となり、さらに低Al濃度溶鋼においても清浄性を改善させることが可能となった。そして、これらの既存改善技術は特定因子に応じて酸素流量を制御する方法を採用するものが多かった。
一方、品質の改善は達成されたが、Al濃度、特に低濃度域でのAl濃度の制御性に課題が残っていた。
要求される鋼中Al濃度が低くなれば、製品規格のAl濃度の上限と下限との幅も当然狭くなる。例えば、目標Al濃度が0.05%であれば製品Al濃度規格は0.03%以上0.07%以下と±0.02%=0.04%の幅が許容範囲となるが、Al濃度が1/10の0.005%要求であれば製品Al濃度規格は0.003%以上0.007%以下となり、許容範囲も1/10の0.004%となる。
したがって、0.01%以下の低Al濃度では0.03〜0.06%程度の一般的なAl濃度域に比較して高いAl制御精度が必要とされる。加えて、酸素流量が一定であれば、単位時間当たりの物質収支から得られるAl低下量はAl濃度によらず一定なので、酸素ガス停止を極めて正確に行う必要がある。
しかし、現実的には酸素ガス停止により許容範囲0.004%でのAl濃度制御を行うことは容易ではない。そのため、一旦、目標Al濃度よりもAl濃度を低減した後に溶鋼中Al濃度を測定し、必要Al量を算定して溶鋼に添加するという方法が用いられている。
無論この方法は処理時間が延長されるため、生産性を極度に低下させて量産性を損なわせる。さらに、一時的に溶鋼が過剰に酸化されるため、介在物の増加を招き、品質上も好ましくない。
一方、酸素ガス供給停止により低Al濃度域でAl濃度を精度良く制御する方法として酸素流量を低下させる、もしくは低Al濃度域となったと判断した時期から酸素流量を低下させる方法が考えられる。例えば、特許文献6にはCr含有鋼を酸素吹精して脱炭する処理において、Crの過剰酸化を抑制するためにC濃度が低下した時期に酸素流量を減少させる技術が開示されている。同様の技術を適用することで、低Al濃度域でのAl制御精度を改善できると考えられる。
ただし、酸素流量を低減すると単位時間当たりのAl濃度低下量は減少するが、この減少量にばらつきが生じるという問題があった。
特開平9−244910号公報 特開平10−102135号公報 特開2002−30330号公報 特開2006−283154号公報 特開2009−19221号公報 特開平9−296213号公報
本発明の目的は、上記問題を鑑み、0.001%以上0.007%以下の領域にAl濃度を低下させるにあたり、Al濃度の制御精度を向上させる精錬方法を提案することにある。
1.溶鋼の化学組成
課題を解決するための手段を検討するに当たって、溶鋼成分をC:0.001%以上0.3%以下、Si:0.01%以上0.7%以下、Mn:0.1%以上1.5%以下、Al濃度0.02%以上0.3%以下と限定した理由を説明する。
C:0.001%以上0.3%以下
Cは特に減圧雰囲気においてC+O→CO(g)なる反応により溶鋼中酸素に影響する。C濃度が0.3%を超えて高いとこの反応による酸素濃度変化が大きくなり、AlとOとの反応を阻害する。このためAl制御精度が低下する。よって、C濃度は0.3%以下とした。一方、C濃度が0.001%未満となると溶鋼中酸素濃度が高くなり、Al濃度制御精度が低下する。よって、C濃度は0.001%以上0.3%以下とした。
Si:0.01%以上0.7%以下
Siは脱酸剤として知られているように酸素との親和力を有する。Si濃度が0.01%未満となると溶鋼中酸素濃度が高くなり、Al濃度制御精度が低下する。一方、Si濃度が0.7%を超えて高くなるとAl−Si−O系酸化物が生成し、Al酸化量が変化するためAl濃度制御精度が低下する。よって、Si濃度は0.01%以上0.7%以下とした。
Mn:0.1%以上1.5%以下
MnはSiなどと併用して脱酸剤として用いられる。Mn濃度が0.1%未満では溶鋼中酸素濃度が高くなり、Al濃度制御精度が低下する。Mn濃度が1.5%を超えて高くなるとSiとともにAl−Si−Mn−O系酸化物を生成し、Al酸化量を変化させる。よって、Mn濃度は0.1%以上1.5%以下とした。
Al:0.02%以上0.2%以下
本発明はAl濃度が例えば0.007%以下といった低Al鋼を製造することを目的としているため、RH処理前Al濃度が低く、容易に低Al化できる条件は対象としない。よって、Al濃度は0.02%以上とした。一方、Al濃度が0.2%を超えて高くなると生成するアルミナ量だけで約4kg/tonとなり、RH処理中にRHで許容されるスラグ量を上回ってしまう場合がある。よって、0.2%以下とした。
2.鋼の化学組成
さらに下記成分に調整することにより、鋼の清浄性を向上させることができる。
本発明に係る、Al濃度0.001%以上0.007%以下の領域にてAl濃度の制御精度を向上させる精錬方法は、次の成分を有する鋼材の製造方法として特に適している。なお、以下の鋼材の化学組成の説明における各元素の含有量を示す「%」はいずれも質量%である。
C:0.001〜0.3%
C濃度は、前述したように、溶鋼のAl濃度の制御精度向上のために、溶鋼中C濃度を規定したことによって定まる。
Cは、弱い脱酸作用を有する元素である。その含有量が0.001%未満では、脱酸作用が十分でなく、予備脱酸が不安定となる。一方、Cの含有量が高くなると脱酸力が強くなり過ぎ、特に、0.3%を超えると、RHなどの減圧反応装置ではその影響が無視できなくなって介在物制御が不安定となる。したがって、Cの含有量を0.001〜0.3%とした。なお、Cの含有量は0.01〜0.25%とすることが好ましい。
Si:0.01〜0.7%
Si濃度も、前述したように、溶鋼のAl濃度の制御精度向上のために、溶鋼中Si濃度を規定したことによって定まる。
Siは、脱酸作用を有する元素である。しかしながら、本発明のような低Al含有鋼の場合には、Siの含有量が0.01%未満では十分な脱酸効果が得られず、逆に、Siの含有量が0.8%を超えると、その影響が大きくなって高SiO濃度介在物となる。したがって、Siの含有量を0.01〜0.7%とした。なお、Siの含有量は0.05〜0.35%とすることが好ましい。
Mn:0.1〜1.5%
Mn濃度も、前述したように、溶鋼のAl濃度の制御精度向上のために、溶鋼中Mn濃度を規定したことによって定まる。
Mnは、強度向上作用および脱酸作用を有する。しかしながら、Mnの含有量が0.1%未満では、鋼に所望の強度を具備させることができない。一方、Mnの脱酸力はSiよりも弱いものの、Mnの含有量が多くなり、特に、1.5%を超えると、脱酸反応に及ぼす影響が大きくなるので介在物中に多量のMnOが生成し、清浄性が低下する。したがって、Mnの含有量を0.1〜1.5%とした。なお、Mnの含有量は0.5〜1.3%とすることが好ましい。
NiとCrの合計:0.01〜11%
NiおよびCrは、鋼の機械的性質や耐食性を高める作用を有する。しかしながら、NiとCrの含有量の合計で0.01%未満の場合には効果が得られない。なお、NiおよびCrは、脱酸作用に影響しないものの酸素活量に影響を及ぼすので、両者の含有量の合計が多くなり、特に、11%を超えると、溶鋼中の酸素の含有量である酸素濃度が増加するため清浄性が悪化する。したがって、NiとCrの含有量の合計を0.01〜11%とした。
Al:0.001〜0.007%
Alは、脱酸作用を有する。しかしながら、Alの含有量が0.001%未満では、その効果が得られない。一方、Alの含有量が高くなり、特に、0.007%を超えると、溶接性や靱性の低下、さらには、介在物が起点となる欠陥の発生を招くことがある。したがって、Alの含有量を0.001〜0.007%とした。なお、Alの含有量は0.004〜0.006%とすることが好ましい。
B:0.0035%以下
Bは、比較的強い脱酸力を有する元素であり、その含有量が高くなって、特に、0.0035%を超えると、介在物形態が変化して介在物中SiO濃度が過度に低下する場合がある。したがって、Bの含有量を0.0035%以下とした。なお、Bの含有量は0.0015%以下とすることが好ましい。
Nb:0.1%以下
Nbは、凝固過程で炭窒化物を形成する元素である。Nbの含有量が高くなって、特に、0.1%を超えると、前記の介在物の個数が多くなり、清浄性の低下をきたすとともに、機械的性質の低下も招く場合がある。したがって、Nbの含有量を0.1%以下とした。なお、Nbの含有量は0.05%以下とすることが好ましい。一方で、Nbは結晶流微細化や析出効果の作用も有するため0.005%以上であることが望ましい。
P:0.015%以下
Pは、中心偏析しやすい元素である。その含有量が高くなり、特に、0.015%を超えると、中心偏析が著しくなって、機械的性質、なかでも靱性の大きな低下を招く。したがって、Pの含有量を0.015%以下とした。なお、Pの含有量は0.01%以下とすることが好ましい。
S:0.0035%以下
Sは、凝固過程で硫化物を形成する元素である。Sの含有量が高くなって、特に、0.0035%を超えると、前記の介在物の個数が多くなり、清浄性の低下をきたすとともに、耐食性や機械的性質の低下を招く場合がある。したがって、Sの含有量を0.0035%以下とした。なお、Sの含有量は0.0015%以下とすることが好ましい。
上記の理由から、本発明(3)に係る高い清浄性を有する低Al含有鋼は、C、Si、Mn、NiとCr、Al、B、Nb、P、Sを上述した範囲で含有し、残部はFeおよび不純物からなる化学組成であることと規定した。
本発明に係る高い清浄性を有する低Al含有鋼には、必要に応じて、上記本発明(3)におけるFeの一部に代えて、Ca:0.0028%以下を含有するものとすることができる。すなわち、介在物を球状化してより優れた特性を得るために、前記の量のCaを、本発明(3)の高い清浄性を有する低Al含有鋼におけるFeの一部に代えて、含有してもよい。以下、このことに関して説明する。
Ca:0.0028%以下
Caは、介在物を球状化する作用を有するので、この目的のために含有させてもよい。しかしながら、Caの含有量が多くなり、特に、0.0028%を超えると、Ca系酸硫化物が生成し、介在物個数を増加させる場合がある。
上記のCaの効果を確実に得るためには、Caの含有量を0.0004%以上とすることが好ましい。このため、添加する場合のより望ましいCa含有量は0.0004〜0.0028%である。
なお、Ti、V、Mo、WおよびCuはその含有量が、それぞれ、0.025%以下、0.1%以下、0.3%以下、2%以下および0.5%以下であれば、介在物組成に影響を及ぼすことがない。したがって、Ti:0.025%以下、V:0.1%以下、Mo:0.3%以下、W:2%以下およびCu:0.5%以下のうちの1種以上の元素を、上記の化学組成を有する低Al含有鋼の機械的性質や耐食性など各種特性を向上させるために含有させてもよい。
3.溶鋼中のAl濃度の制御精度を向上させる手段
次に、酸素流量を低減すると単位時間当たりのAl濃度低下量は減少するが、この減少量にばらつきが生じる原因について、以下のように考察した。
単純に酸素流量を低減すると、当然の事ながら上吹きランスノズルから吐出する酸素ガス噴流の速度が低下する。この速度の低下は、次の二つの現象を引き起こす。
第一は酸素ガス噴流の溶鋼表面への到達が困難になる。溶鋼処理量やRH装置規模によって異なるが、ランスノズル下端と真空槽内溶鋼表面との鉛直距離は1〜4mとされる場合が多い。酸素ガス噴流はこの距離を直進して溶鋼表面に到達しなければならないが、噴流速度が弱くなると酸素の一部が溶鋼表面に到達する前にRH真空排気系へ散逸してしまう。この結果、供給した酸素の全てが溶鋼中Alと反応できなくなるため、供給した酸素に対するAl濃度の低下量が変化する。
第二は溶鋼表面での酸素ガス−溶鋼間反応速度すなわち溶鋼の酸素溶解速度が変化する。噴流速度が低下する結果、溶鋼−噴流衝突面における噴流の動圧が低下する。溶鋼への酸素吸収は気相の酸素圧力に依存するため、動圧が低下すると酸素ガス吸収速度が低下する。このため、供給した酸素に対するAl濃度の低下量が変化する。
以上のように、酸素流量を低減すると噴流が弱くなるため、供給酸素量に対するAl低下量が変化する。この時、Al低下量の変化の再現性が高ければ、経験的に補正値を獲得できるため何ら問題ない。しかし、噴流速度低下によって誘発される諸現象は不安定であることや、低Al濃度域でのAl濃度規格範囲の狭さから経験的な補正値による解決は困難である。そこで、噴流の強さを維持もしくは向上させて、低Al濃度域でのAl濃度制御性を安定的に高める具体的な方法として、本発明者らは、酸素ガスに不活性ガスを混合して上吹きする方法を着想した。
この方法は以下の原理による。低Al濃度域でのAl制御精度を確保するには、酸素ガスと溶鋼中Alとの反応速度を低下させる必要がある。反応速度を低下させるには酸素流量(供給速度)を低下させる方法があるが、この方法は前述した課題を有する。
そこで、反応速度を低下させる他の方法を検討した結果、溶鋼への酸素吸収速度を低下させることで酸素ガスと溶鋼中Alとの反応速度を低下させる方法を着想した。溶鋼への酸素吸収速度は気相中酸素分圧に依存するため、酸素分圧を制御することで反応速度を制御できる。分圧を低下させる方法は全圧である雰囲気圧力を低下させる方法と雰囲気圧力を一定として不活性ガスなどで酸素ガスを希釈する方法がある。ただし、雰囲気圧力制御には一定の時間を要することや制御精度の観点から課題があると考え、後者を採用することとした。
ところで、反応速度を低下させればAl制御精度を高められるが、過剰に反応速度を低下させると処理時間が長くなる。一方で反応速度低下量が過小であれば、意図する効果が得られない。
さらに、酸素流量を一定として不活性ガスで希釈する場合、ガス総流量が増加するため、噴流による動圧が上昇して反応速度を増加させる作用が生じる。
よって、不活性ガスを用いて酸素分圧を制御することでAl制御精度を向上させるには分圧と動圧という共存する逆の効果を発生させる二つの因子を考慮する必要がある。
そこで、上記の着想に係る方法の効果確認ならびに適正条件明確化のため、1.5tonの溶鋼による次の実験を行った。
C,Si,Mn濃度を前述の範囲とし、溶鋼中Al濃度を0.02〜0.04%としてAl脱酸した溶鋼1.5tonを1873Kに加熱した後、溶解雰囲気を4kPaに減じた。その後、上吹きランスを介して酸素ガスを25Nl/minで溶鋼表面に吹き付けた。上吹きした酸素量と上吹き前Al濃度とから物質収支によって推算されたAl濃度が0.005%となった時点で上吹きを停止し、溶鋼からサンプルを採取して溶鋼中Al濃度を定量した。
この実験においては、推算Al濃度が0.015%となった時点で上吹き酸素ガスを25Nl/minで一定に保ったまま不活性ガスとしてのArガスを任意の流量で混合した。なお、Al濃度が0.015%を超えて高い状態では既往技術で十分Al濃度を制御できるため、0.015%にて混合を開始した。
混合比RはR=(酸素ガス流量)/(酸素ガス流量+Arガス流量)で定義し、Rの範囲を0.5以上0.95として実験を行った。そして、前記実験と同様に推算Al濃度が0.005%となった時点で上吹きを停止し、溶鋼からサンプルを採取して溶鋼中Al濃度を定量した。また、炉内側壁に飛散溶鋼捕集板(幅50×高さ300×厚さ5mm)を設置し、実験中に溶鋼から飛散する溶鋼滴を付着させた。そして、実験前後の飛散溶鋼捕集板の重量変化から上吹き中の飛散溶鋼量を算定した。
以上の実験を各4回実施し、4回の実験で得られたAl濃度とRとの関係を図1に示す。図1において、プロット(丸印)が平均値を、エラーバーは4回の実験の分布を示す。酸素のみを用いた場合は図1のx軸が1の場合であるが、平均値は目標Al濃度よりやや高く分布幅も非常に広い。一方、Arガスを混合すると分布幅は小さくなる。このことから、溶鋼中Al濃度が0.015%以下の領域であっても、酸素ガスに不活性ガスを混合して上吹きすることで溶鋼中Al濃度の制御精度を高められることが解る。さらに、Rを0.85以下とすることで安定した精度が得られることが解る。
R=1とした実験での飛散溶鋼量を1として、各実験での溶鋼飛散量を規格化し、Rとの関係を整理した結果を図2に示す。図2から、Rが0.75未満となると溶鋼飛散量が増加することが解る。Rが小さいことは総ガス流量が多いことを示すが、R<0.75ではこれによって溶鋼飛散が顕在化することが解る。
以上から、Al<0.015%の状態で不活性ガスを酸素ガスに混合することでAl濃度制御精度が向上すること、さらに混合比Rを0.75以上0.85以下とすることでAl濃度制御精度を安定させると同時に溶鋼飛散を抑制できることが確認された。
以上の知見に基づき完成された本発明は次のとおりである。
(1)質量%で、C:0.001%以上0.3%以下、Si:0.01%以上0.7%以下、Mn:0.1%以上1.5%以下、Al:0.02%以上0.2%以下の溶鋼をRHで真空処理するに際し、真空槽内溶鋼表面に酸素ガスを上吹きすることで溶鋼中Al濃度を低減する処理において、溶鋼中Al質量%が0.015%未満の状態で上吹き酸素ガス中に不活性ガスを混合することを特徴とする溶鋼中Al質量%が0.001%以上0.007%以下における溶鋼中Al濃度の制御方法。
(2)前記上吹き酸素ガス中に前記不活性ガスを混合することにより、前記上吹き酸素ガスの流量および前記不活性ガスの流量の総和に対する前記上吹き酸素ガスの流量の比率である上吹き混合ガス中酸素モル比を0.75以上0.85以下に調整する上記(1)記載の溶鋼中Al濃度の制御方法。
(3)上記(1)または(2)記載の溶鋼中Al制御方法により製造されることを特徴とする、鋼が質量%で、C:0.001〜0.3%、Si:0.01〜0.7%、Mn:0.1〜1.5%、NiとCrの合計:0.01〜11%、B:0.0035%以下、Nb:0.1%以下、P:0.015%以下、S:0.0035%以下、Al:0.001%以上0.007%以下を含有し、残部はFeおよび不純物からなる化学組成を有する低Al濃度鋼の製造方法。
本発明により、低Al鋼、具体的には、溶鋼中Al濃度が0.001%以上0.007%以下である鋼を制御性高く生産することができる。
酸素上吹き後のAl濃度と混合比Rとの関係を示すグラフである。 規格化された溶鋼飛散量と混合比Rとの関係を示すグラフである。 介在物中SiO濃度と混合比Rとの関係を示すグラフである。 介在物個数比率と混合比Rとの関係を示すグラフである。 介在物個数指数と混合比Rとの関係を示すグラフである。
RHで実施する場合を例として、本発明の形態について説明する。転炉処理終了後、溶鋼を取鍋内に出鋼し、取鍋をRHへ移送する。RHでは脱水素などの脱ガスは必要に応じて、任意に行って良いが、合金成分などの調整は以下の様に行うことが望ましい。
本発明はAl濃度を精密に制御することを目的とするため、本発明前にAlおよび酸化性ガスを用いた溶鋼加熱処理を実施しておくことが望ましい。
また、本発明後にAl濃度の調整を実施すると本発明によるAl制御効果が抑制される場合があるため、本発明後にAl添加によるAl濃度調整を行わないことが望ましい。
さらに、脱酸力が小さいMn、B、Nb、Ni、Cr、S、Pなどは本発明後または本発明前に調整してよいが、本発明実施中すなわち酸素ガス上吹き中に調整しないことが望ましい。これらの元素はAlに対して脱酸力は弱いが、RH真空槽内に一括で添加された際に、真空槽内で酸化する可能性があり、その酸化によってAl制御精度が低下するためである。
また、Si、Ti、CaやMgなどのアルカリ土類元素、Laなどの希土類元素は本発明前に調整しておくことが望ましい。これらの元素を本発明実施後に添加すると、溶鋼中もしくはスラグ中のアルミナを還元して、溶鋼中Al濃度を増加させる可能性があり、本発明の効果を抑制する場合がある。
また、本発明の作用をさらに高めるために、本発明実施前の溶鋼中酸素濃度を0.0025%以下としておくことが望ましい。本発明実施前の酸素濃度を抑制することで、既存の溶鋼中酸素と添加Alとの反応量を小さくし、Al制御精度を向上させることができる。この酸素濃度の制御方法として、前述したSi,Ti,Caなどを本発明に先立って添加することが有効である。
加えて、本発明実施前の溶鋼中酸素濃度を0.0025%以下にしておくことで、本発明実施後の溶鋼中酸素濃度も0.0025%以下とすることができる。本発明は酸素分圧の制御により、選択的に溶鋼中Alを酸化させる機能を有するため、SiやMnの酸化を抑制しこれらの介在物生成を抑制することができる。すなわち、本発明の実施によって介在物増加による溶鋼中酸素濃度増加を抑制できる。
本発明はAl濃度低減または溶鋼加熱とAl濃度低減とを同時に行う場合に適用する。その処理手順の一例を以下に説明する。
迅速分析装置もしくは固体電解質溶鋼中酸素活量センサを用いて酸素ガス上吹き前のAl濃度を測定する。溶鋼加熱が必要な場合は目標温度との差を測定し、必要加熱量に応じたAlを溶鋼に添加する。予め溶鋼に含まれていたAlおよび必要に応じて添加した溶鋼加熱用Alの合計濃度と目標とするAl濃度との差から上吹きする酸素量を決定する。ここで、本発明では酸素上吹きの途中から不活性ガスを混合するが、供給酸素量とAl低下量および温度上昇量との関係は不活性ガスを混合したことにより影響を受けない。したがって、この関係は従来技術に基づく実績から決定される関係をそのまま使用すればよい。
酸素供給量が決定したら、直ちに酸素上吹きを開始する。上吹きを開始し、溶鋼中Al濃度が0.015%未満となった時点で本発明に従い上吹き酸素ガスに不活性ガスを混合して上吹きを続行する。不活性ガスを混合しての上吹きは、溶鋼中Al濃度が目標値となる上吹き終了まで継続する必要がある。また、不活性ガスを混合して上吹きする時間は1分以上であることが望ましい。1分以下では不活性ガス混合による制御効果が小さくなる場合がある。また、3分を超えて長い場合は効果が飽和するため3分以内であることが望ましい。
Al濃度が0.015%となった時点の検知方法として、実績にもとづく決定法の他、固体電解質溶鋼中酸素活量センサ測定値からAl濃度を推算する方法などがある。なお、本発明では前述した既往技術からAl濃度0.015%としているが、処理時間や溶鋼温度に余裕がある場合はこれより高いAl濃度から不活性ガス混合を行っても良い。
不活性ガスの混合は速やかに完了する必要があるため、流量を自動制御により所定値に設定することが望ましい。好ましくは、不活性ガス混合導入開始から30秒以内にガス流量を安定させることが望ましい。なお、不活性ガス混合開始から不活性ガス混合安定までの間も、溶鋼中Al濃度は低下し続けるため、溶鋼中Al濃度が0.007%以上である状態で不活性ガス流量を安定させることがさらに望ましい。
また、本発明を適用するにおいて酸素流量も変更する必要はないが、酸素流量は0.1Nm/(min・溶鋼ton)以上0.2Nm/(min・溶鋼ton)以下が望ましく、さらに好ましくは0.14Nm/(min・溶鋼ton)以上0.16Nm/(min・溶鋼ton)以下である。0.1Nm/(min・溶鋼ton)未満では処理時間が長くなり、0.2Nm/(min・溶鋼ton)を超えて大きくなると単位時間当たりの温度上昇量が増加し、真空槽内耐火物に損傷を与える場合がある。
上吹き中の真空槽内雰囲気圧力は1.5kPa以上7kPa以下が望ましい。1.5kPa未満では酸素分圧が過剰に低下し、安定性を低下させる場合がある。7kPaを超えて高くなると酸素分圧が過剰に高くなり、安定性を低下させる場合がある。真空槽内雰囲気圧力は4kPa〜5.5kPaであることがさらに望ましく、効果がより安定する。
噴流による動圧に影響を与える因子として、一般的にノズル形状ならびにノズル下端−真空槽内溶鋼表面鉛直距離Hが知られている。本発明に従って酸素上吹き途中にガス総流量を変化させると噴流挙動が変化するが、本発明は不活性ガスによる酸素分圧制御が支配的であるため、噴流挙動変化の影響は無視できる。すなわち、本発明を適用するためにノズル形状ならびにHを変更する必要はなく、ラバールノズルや先細ノズルなどいかなる形状のノズルおよびHでよい。
ただし、ノズルは超音速が得られるノズルが望ましく、Hは1m以上3m以下が望ましく、さらに好ましくは1.5m以上2.5m以下である。音速または亜音速ノズルの場合、真空槽内雰囲気圧力の変動によって動圧が著しく変化する場合があるため、超音速ノズルが望ましい。また、Hが1m未満の場合、動圧が過剰に高くなり本発明の効果が小さくなる場合がある。一方で、Hが3mを超えて高くなるとノズル先端から吐出した噴流が溶鋼表面到達前に周辺ガスを巻き込み、予期せぬ酸素分圧低下を招くことがある。さらに好ましくは1.5m以上2.5m以下である。
本発明に係るAl制御方法は、前記した成分を有する鋼材の製造に適している。
さらに、次に記載する「高い清浄性を有する低Al含有鋼」の製造にも適している。低Al含有鋼では、本願発明者らが特許文献5において記載したように、一般に清浄度が低くなり易いという問題があった。その問題は、特許文献5に記載した方法によっても解決可能であるが、本発明の方法によっても解決することができる。
図1,2を用いて説明した上述の実験での介在物中SiO濃度を図3に、図4に介在物個数比率を示す。介在物中SiO濃度は、Al,Si,Mn,Oの合計質量が75%以上であって大きさ1〜10μmの酸化物介在物中のSiO濃度をSEM−EPMAを用いて測定して得られた結果である。介在物個数比率は、光学顕微鏡を用いて直径15mmサンプルを観察し、1〜10μmの介在物個数に占めるAl,Si,Mn,Oの合計質量が75%以上である酸化物介在物個数の比とした結果である。さらに、上記の光学顕微鏡で観察された1〜10μmの全介在物個数を、R=0.85のときの全介在物個数により規格化した介在物個数指数を図5に示す。
図3〜5から、不活性ガスを混合してRを1未満とすると、介在物中SiO濃度は低下し介在物個数比率は増加することが解る。また、Rを1未満とすると清浄性の程度を示す介在物個数指数は減少していることから、本発明に従うことで介在物を低減できることが解る。
さらに、Rを0.85以下とすると、介在物中SiO濃度は1〜12%、個数比率は0.7以上となり、介在物個数指数は1未満となり安定している。つまり、請求項2を満足するとより清浄性が安定することが解る。
これは、本発明を前記した成分を有する鋼材の製造に適切に適用すれば、溶鋼中のAlを適量の酸素により酸化して目標Al濃度±0.002%に速やかに低減できるため、余分な介在物を生成させることが無いことによる。
その結果、その鋼材中に含まれている1μm以上10μm以下の介在物のうち、当該介在物を構成する全元素の質量に対するAl,Si,Mn,Oの合計質量が75%以上、かつ、SiOが1〜12%である介在物が、個数比率で0.7以上という「高い清浄性を有する低Al含有鋼」を得ることができる。
言い換えると、その鋼材中に含まれている1μm以上10μm以下の介在物のうち、当該介在物を構成する全元素の質量に対するAl,Si,Mn,Oの合計質量が75%以上、かつ、SiOが1〜12%である介在物が、個数比率0.7以上である場合に、本発明に係る低Al濃度域でのAl濃度制御が適切に行われ、その結果として鋼材中に含まれる介在物個数が少ない等の清浄化が達成できていたと分かる。
予め、必要に応じて溶銑脱硫および溶銑脱燐処理を行った溶銑を、250トン(t)規模の上底吹き転炉に装入し、溶鉄中C含有率が0.05〜0.08%になるまで粗脱炭吹錬を行い、終点温度を1630〜1690℃として粗脱炭溶鋼を取鍋に出鋼し、出鋼時に各種脱酸剤および合金を添加して取鍋内溶鋼成分を、P<0.01%、S<0.005%、Mn=0.5〜0.8%、Si=0.1〜0.3%、Al=0.03〜0.05%に調整した。
取鍋をRHに移送後直ちに処理を環流開始し、始めにNi,B,Tiなどの合金元素の添加を行った。これらの合金を添加した。また、Si,Mnなどが上記範囲外となった場合はこれらを少量添加し、微調整を行った。
合金添加後に溶鋼を2分間環流させ、酸素上吹きを行い、溶鋼の加熱と溶鋼中Al濃度の調整を実施した。転炉出鋼時の溶鋼サンプルからAl濃度を分析し、RHに処理開始前に消耗型熱電対を用いて溶鋼温度を測定した。得られたAl濃度と溶鋼温度から、必要な加熱量と加熱量に対し不足している溶鋼中Al濃度を実績に基づき算出した。
算出されたAlを添加し、Al添加2分後にRH真空槽内に設置したストレートノズルを有したランスから酸素ガスを真空槽内溶鋼表面に吹き付けた。真空槽内溶鋼表面とノズル下端との鉛直距離は3mとした。なお、真空槽内雰囲気圧力は5kPa、溶鋼環流量は100〜120ton/minとした。酸素流量は0.14Nm/(min・溶鋼ton)一定とした。なお、上吹き酸素総量は酸素上吹き後の溶鋼中Al濃度が0.004%となるように設定し、その酸素量は0.12〜1.36Nm/(溶鋼ton)の範囲となった。
試験結果を表1に示す。実施例1はAl=0.015%となった段階で混合比Rが請求項2のRを満足するように自動調整にて上吹き酸素ガスにArガスを混合した結果である。実施例2は請求項2のRを満足しないがArガスを混合した結果である。比較例はArガスを混合しなかった計算結果である。なお、RH処理終了後にRH真空槽内に付着した地金を観察し、比較例での付着量と比較して、同程度の付着の場合は○を、顕著に付着量が多い場合を×として記載した。
実施例1の試験番号1〜6から混合比Rを0.75〜0.85とすることで、Al濃度を目標0.004%に対し0.0039〜0.0043と精度良く制御できることが解る。実施例2の試験番号7,8は本発明請求項2記載のRより大きな値であるが、実施例1に比較して劣るが、比較例に対しては精度良くAl濃度を制御できていることが解る。さらに、実施例2の試験番号9,10は本発明請求項2より小さなRであるが、Al制御精度は実施例1と同程度であるが地金付着が多い結果となった。
さらに、Ni等の成分が本発明請求項3を満足した例を実施例3試験番号11〜14に示す。表2中清浄度指数は以下の方法で算定した。光学顕微鏡を用いて、10mm×10mmの資料表面を倍率400倍で全面観察し、1μm以上の介在物個数を計測し、合計個数を求めた。試験番号1での合計個数を1として他の試験番号での結果を指数化して求めた。本発明請求項3を満足すると本発明請求項1、2を満足する実施例1、2に比較して清浄性が向上することが解る。また、実施例1〜3に比較して比較例は清浄性が劣る結果が得られており、本発明に従うことによりAl制御精度に加えて清浄性が改善されることが解る。
Figure 0005218501
以上から、本発明請求項1に従うことで低Al溶鋼を精度良く製造することができ、さらに請求項2に従うことで制御精度を安定的に高めると同時に地金付着を抑制することができる。本発明により、低Al濃度鋼を高効率、安価で大量に製造することができ、加えて清浄性向上による製品性能改善が期待される。

Claims (3)

  1. 質量%で、C:0.001%以上0.3%以下、Si:0.01%以上0.7%以下、Mn:0.1%以上1.5%以下、Al:0.02%以上0.2%以下の溶鋼をRHで真空処理するに際し、真空槽内溶鋼表面に酸素ガスを上吹きすることで溶鋼中Al濃度を低減する処理において、溶鋼中Al質量%が0.015%未満の状態で上吹き酸素ガス中に不活性ガスを混合することを特徴とする溶鋼中Al質量%が0.001%以上0.007%以下における溶鋼中Al濃度の制御方法。
  2. 前記上吹き酸素ガス中に前記不活性ガスを混合することにより、前記上吹き酸素ガスの流量および前記不活性ガスの流量の総和に対する前記上吹き酸素ガスの流量の比率である上吹き混合ガス中酸素モル比を0.75以上0.85以下に調整する請求項1記載の溶鋼中Al濃度の制御方法。
  3. 請求項1または請求項2記載の溶鋼中Al制御方法により製造されることを特徴とする、鋼が質量%で、C:0.001〜0.3%、Si:0.01〜0.7%、Mn:0.1〜1.5%、NiとCrの合計:0.01〜11%、B:0.0035%以下、Nb:0.1%以下、P:0.015%以下、S:0.0035%以下、Al:0.001%以上0.007%以下を含有し、残部はFeおよび不純物からなる化学組成を有する低Al濃度鋼の製造方法。
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