JP5217148B2 - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、エポキシ樹脂組成物に関する。
近年の電子機器の小型化、軽量化、高性能化の市場動向に伴って、半導体素子の高集積化および半導体装置の表面実装化が進み、これらに用いられる半導体封止用エポキシ樹脂組成物への要求は益々厳しいものとなってきている。この要求に対応するために、種々の樹脂や添加剤が配合された半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いられている。しかし、このような種々の樹脂等を配合した半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いると、連続成形時に金型汚れが発生し、金型取られ、未充填等の成形不具合が起こりやすくなり、そのため定期的に金型表面のクリーニングを行うことが通常となってきている。
従来、半導体封止用金型のクリーニング材は、アミノ系樹脂のような成形収縮率の大きい樹脂と結晶破砕シリカ、ガラス繊維等の硬度の高い充填材等からなり、このクリーニング材を用いて金型表面の汚れを削り落とすというものが主体であった。クリーニング材を使用した後は金型表面が綺麗になる反面、金型表面の離型剤も取り去られるため、クリーニングした直後に成形された半導体装置の封止樹脂硬化物は極端に離型性が悪くなるという場合があった。そのためクリーニング材の使用後に、金型離型回復樹脂組成物と呼ばれる樹脂組成物を別途用いて成形し、金型表面に金型離型回復樹脂組成物中の離型剤を移行させ塗布し、離型性を回復させる必要がある。
金型離型回復樹脂組成物の機能は、金型表面に離型剤を移行させ塗布し、速やかに離型性を回復させることにあるが、多量の離型剤を移行させてしまうと、その後成形した半導体装置の封止樹脂硬化物表面に油浮きや汚れを起こすという問題があり、十分に離型剤を移行できない場合は離型性の回復に時間を要し、離型回復樹脂組成物を多量に用いる必要があるという問題が発生する。更に離型性回復後の離型性を長く持続できない場合は、頻繁に離型回復樹脂組成物を用いる必要があり生産性が低下するという問題があった。
このため、離型剤としてモンタン酸系のエステルワックスや酸化、非酸化ポリエチレンワックスに酸化防止剤を添加することによって離型持続性を改善する手法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この手法により、離型持続性は改善されるが、離型剤の主鎖が炭素鎖であるため、半導体封止用エポキシ樹脂組成物と比較的相溶し易く、成形した半導体装置の表面に油浮きや汚れを起こすという問題を十分に解決できていなかった。
特開平4−259513号公報
本発明の目的は、樹脂封止型半導体装置の製造に使用する封止成形用金型の離型性を回復することが可能なエポキシ樹脂組成物を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(3)に記載の本発明により達成される。
(1)半導体封止用金型の離型性を回復するために用いるエポキシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂と、硬化剤と、一般式(1)で示されるポリカプロラクトン基を有するポリシロキサン化合物とを含み、かつ前記ポリシロキサン化合物が前記エポキシ樹脂組成物全体の0.8重量%以上、10重量%以下であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
(2)さらに、無機充填材を含むものである上記(1)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(3)さらに、硬化促進剤を含むものである上記(1)または(2)に記載のエポキシ樹脂組成物。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いると、樹脂封止型半導体装置の製造に使用する封止成形用金型の離型性を回復することができる。さらに、詳しく説明すると本発明のエポキシ樹脂を少数回成形するだけで離型性を回復させることができ、かつ離型性回復直後の半導体封止成形において半導体装置の表面に油浮きや汚れを生じさせることがなく、更に良好な離型性を長く維持することができる。
以下、本発明のエポキシ樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、半導体封止用金型の離型性を回復するために用いるエポキシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂と、硬化剤と、一般式(1)で示されるポリカプロラクトン基を有するポリシロキサン化合物とを含み、かつ前記ポリシロキサン化合物が前記エポキシ樹脂組成物全体の0.8重量%以上、10重量%以下であることを特徴とする。


ここで、半導体封止用金型の離型性を回復するとは、上述したように半導体パッケージを連続成形する際に行う金型表面のクリーニングにより除去された金型表面の離型性を回復させるという意味である。
前記エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂を含む。
前記エポキシ樹脂としては、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
前記エポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、前記エポキシ樹脂組成物全体の5重量%以上、40重量%以下が好ましく、特に7重量%以上、30重量%以下であることが好ましい。含有量が前記範囲内であると、充填性を向上させることができる。
前記エポキシ樹脂組成物は、硬化剤(B)を含む。
前記硬化剤としては、例えば重付加型の硬化剤、触媒型の硬化剤、縮合型の硬化剤の3タイプに大別される。
重付加型の硬化剤としては例えば、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、メタキシレリレンジアミン(MXDA)などの脂肪族ポリアミン、ジアミノジフェニルメタン(DDM)、m−フェニレンジアミン(MPDA)、ジアミノジフェニルスルホン(DDS)などの芳香族ポリアミンのほか、ジシアンジアミド(DICY)、有機酸ジヒドララジドなどを含むポリアミン化合物、ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(MTHPA)などの脂環族酸無水物、無水トリメリット酸(TMA)、無水ピロメリット酸(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸(BTDA)などの芳香族酸無水物などを含む酸無水物、ノボラック型フェノール樹脂、フェノールポリマーなどのポリフェノール化合物、ポリサルファイド、チオエステル、チオエーテルなどのポリメルカプタン化合物、イソシアネートプレポリマー、ブロック化イソシアネートなどのイソシアネート化合物、カルボン酸含有ポリエステル樹脂などの有機酸類などが挙げられる。
触媒型の硬化剤としては、例えば、ベンジルジメチルアミン(BDMA)、2,4,6−トリスジメチルアミノメチルフェノール(DMP−30)などの3級アミン化合物、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール(EMI24)などのイミダゾール化合物、BF3錯体などのルイス酸などが挙げられる。
縮合型の硬化剤としては、例えば、レゾール型フェノール樹脂等のフェノール樹脂系硬化剤、メチロール基含有尿素樹脂のような尿素樹脂、メチロール基含有メラミン樹脂のようなメラミン樹脂などが挙げられる。これらの中でもフェノール樹脂系硬化剤が好ましい。具体的にはフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリフェノールメタン型樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、フェニレン及び/又はジフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
前記硬化剤の含有量は、特に限定されないが、前記エポキシ樹脂組成物全体の3重量%以上、40重量%以下が好ましく、特に5重量%以上、30重量%以下であることが好ましい。含有量が前記範囲内であると、充填性に優れる。
また、硬化剤としてフェノール樹脂系硬化剤を用いる場合は、前記エポキシ樹脂と前記フェノール樹脂系硬化剤との配合割合は、特に限定されないが、エポキシ基/フェノール性水酸基の比としては、0.7以上、1.5以下が好ましく、特に0.9以上、1.2以下が好ましく、最も0.95以上、1.15以下が好ましい。配合割合が前記範囲内であると、前記エポキシ樹脂組成物の硬化性に優れ、離型性も特に向上する。
前記エポキシ樹脂組成物は、一般式(1)で示されるポリカプロラクトン基を有するポリシロキサン化合物を含む。これにより、エポキシ樹脂組成物を成形した際の金型離型性を向上することができる。このポリカプロラクトン基を有するポリシロキサン化合物を含有するエポキシ樹脂組成物の離型回復性が向上する理由は、前記ポリカプロラクトン基が極性を有しているため、エポキシ樹脂組成物の原料として含まれるエポキシ樹脂中でのポリシロキサン化合物の分散性が良好となり、金型表面に均一に染み出してくるためと考えられる。

上記式(2)中のポリカプロラクトン数aは、1以上、100以下であり、特に好ましくは、aが1以上、50以下である。ポリカプロラクトン基はエポキシ樹脂マトリックスとの相溶性に影響し、ポリカプロラクトン数aが前記範囲内であると、ポリカプロラクトン基を有するポリシロキサン化合物とエポキシ樹脂マトリックスとが適度に相溶することで分散性が良好となるため、流動性の低下による充填不良を引き起こすことなく、かつ離型剤が金型表面に均一に染み出すことで、金型に均一な離型効果を付与することができる。このことにより、離型性回復直後の半導体封止成形において、パッケージ表面の油浮きや汚れを生じさせることなく、良好な離型性を長く維持させることができる。
前記ポリカプロラクトン基を有するポリシロキサン化合物のジメチルシロキサン鎖長m+nは、1以上、300以下の整数であり、特に好ましくは、5以上、100以下である。鎖長を前記範囲内にすることで、流動性の低下による成形時における充填不良が発生せず、金型に均一に離型効果を付与することが出来る。
前記ポリカプロラクトン基を有するポリシロキサン化合物の含有量は、特に限定されないが、前記エポキシ樹脂組成物全体の0.8重量%以上、10重量%以下である。含有量は前記範囲内であると、離型回復性に優れる。
より具体的には、前記ポリカプロラクトン基を有するポリシロキサン化合物の含有量は、前記エポキシ樹脂組成物全体の0.8重量%以上、5重量%以下であることが好ましく、特に1.0重量%以上、3重量%以下が好ましい。含有量が記範囲内であると、さらに成型品外観にも優れる。

前記エポキシ樹脂組成物は、特に限定されないが、無機充填材を含むことが好ましい。これにより、前記エポキシ樹脂組成物の粘度を調整することができる。
前記無機充填材としては、一般に半導体封止用エポキシ樹脂組成物に使用されているものを用いることができる。例えば溶融球状シリカ、溶融破砕シリカ、結晶シリカ、タルク、アルミナ、チタンホワイト、窒化珪素等が挙げられる。これらの無機充填剤は、1種類を単独で用いても2種類以上を併用しても差し支えない。またこれらがカップリング剤により表面処理されていてもかまわない。
前記無機充填材の平均粒子径は、特に限定されないが、5μm以上、80μm以下であることが好ましく、特に10μm以上、50μm以下であることが好ましい。平均粒子径が前記範囲内であると、特に流動性に優れる。
前記平均粒子径は、例えば株式会社島津製作所製レーザ回折式粒度分布測定装置SALD−7000で測定することができる。
前記無機充填材の含有量は、特に限定されないが、前記エポキシ樹脂組成物全体の20重量%以上、90重量%以下であることが好ましく、特に50重量%以上、85重量%以下が好ましい。含有量が記範囲内であると、流動性に優れる。
前記エポキシ樹脂組成物は、特に限定されないが、硬化促進剤を含むことが好ましい。これにより、短時間で硬化することができる。
前記硬化促進剤としては、前記エポキシ樹脂と前記硬化剤との架橋反応の触媒となり得るものを指し、例えばトリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のアミン系化合物、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート塩等の有機リン系化合物、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。またこれらの硬化促進剤は1種類を単独で用いても2種類以上を併用しても良い。
前記硬化促進剤の含有量は、特に限定されないが、前記エポキシ樹脂組成物全体の0.05重量%以上、10重量%以下であることが好ましく、特に0.1重量%以上、5重量%以下が好ましい。含有量が記範囲内であると、流動性に優れる。
前記エポキシ樹脂組成物には、上述したエポキシ樹脂等以外に、必要に応じてカルナバワックス、ステアリン酸、モンタン酸ワックス等の離型剤や、オルガノポリシロキサン等の低応力化成分、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等のシランカップリング剤や、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、アルミニウム/ジルコニウムカップリング剤等のカップリング剤、リン系酸化防止剤、窒素原子含有酸化防止剤、イオウ原子含有酸化防止剤、ヒンダードフェノールを含むフェノール系酸化防止剤等の酸化防止剤、カーボンブラック等の着色剤等の種々の添加剤を適宜用いても良い。
前記エポキシ樹脂組成物は、ミキサー等を用いて原料を充分に均一に混合したもの、更にその後、熱ロール又はニーダー等で溶融混練し、冷却後粉砕したものなど、必要に応じて適宜分散度等を調製したものを用いることができる。
以下、本発明を実施例および比較例で詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、配合割合は重量部とする。
(実施例1)
エポキシ樹脂としてオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点65℃、エポキシ当量209)20.2重量部と、硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(軟化点90℃、水酸基当量104)10.0重量部と、硬化促進剤として1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下、DBUという)0.2重量部と、無機充填材として溶融球状シリカ(平均粒径21μm)67.0重量部と、ポリシロキサン化合物として下記式(3)で示されるポリシロキサン化合物(A)2.0重量部と、その他添加材としてカルナバワックス0.3重量部およびカーボンブラック0.3重量部とをミキサーを用いて各成分を混合した後、表面温度が95℃と25℃の2軸ロールを用いて20回混練して得られた混練物シートを冷却後粉砕した4メッシュ以下の粉砕物をタブレット化して、金型の離型性を回復するための離型回復用エポキシ樹脂成形材料を得た。
(実施例2)
エポキシ樹脂成形材料の配合において、ポリシロキサン化合物の含有量を減らして、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂の含有量およびフェノールノボラック樹脂の含有量を増やした配合を下記のようにした以外は、実施例1と同様にした。
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点65℃、エポキシ当量209)20.8重量部とし、フェノールノボラック樹脂(軟化点90℃、水酸基当量104)10.6重量部とし、式(3)で示されるポリシロキサン化合物(A)0.8重量部とした。
(実施例3)
エポキシ樹脂成形材料の配合において、ポリシロキサン化合物の含有量を増やして、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂の含有量、フェノールノボラック樹脂の含有量および溶融球状シリカの含有量を減らした配合を下記のようにした以外は、実施例1と同様にした。
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点65℃、エポキシ当量209)22.0重量部とし、フェノールノボラック樹脂(軟化点90℃、水酸基当量104)11.2重量部とし、溶融球状シリカ(平均粒径21μm)60.0重量部とし、式(3)で示されるポリシロキサン化合物(A)6.0重量部とした。
参考例4)
ポリシロキサン化合物として下記のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
ポリシロキサン化合物として下記式(4)で示されるポリシロキサン化合物(B)を用いた。

(実施例5)
ポリシロキサン化合物として下記のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
ポリシロキサン化合物として下記式(5)で示されるポリシロキサン化合物(C)を用いた。
(実施例6)
エポキシ樹脂としてビフェニル型エポキシ樹脂、硬化剤としてフェノールアラルキル樹脂を用い、溶融球状シリカ配合の含有量を増やした配合量を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
ビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、YX−4000、融点105℃、エポキシ当量195)10.2重量部とし、フェノールアラルキル樹脂(三井化学(株)製、XL−225、軟化点79℃、水酸基当量174)9.0重量部とし、溶融球状シリカ(平均粒径21μm)78.0重量部とした。

(比較例1)
エポキシ樹脂成形材料の配合において、ポリシロキサン化合物の含有量を減らして、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂の含有量及びフェノールノボラック樹脂の含有量を増やした配合を下記のようにした以外は、実施例1と同様にした。
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点65℃、エポキシ当量209)21.0重量部とし、フェノールノボラック樹脂(軟化点90℃、水酸基当量104)10.7重量部とし、前記式(3)で示されるポリシロキサン化合物(A)0.5重量部とした。
(比較例2)
エポキシ樹脂成形材料の配合において、ポリシロキサン化合物の含有量を増やして、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂の含有量、フェノールノボラック樹脂の含有量及び溶融球状シリカの含有量を減らした配合を下記のようにした以外は、実施例1と同様にした。
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点65℃、エポキシ当量209)22.6重量部とし、フェノールノボラック樹脂(軟化点90℃、水酸基当量104)11.6重量部とし、溶融球状シリカ(平均粒径21μm)53.0重量部とし、前記式(3)で示されるポリシロキサン化合物(A)12.0重量部とした。
(比較例3)
ポリシロキサン化合物として下記のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
下記式(6)で示されるポリシロキサン化合物(D)を用いた。
各実施例および各比較例で得られたエポキシ樹脂成形材料について、次の評価を行った。得られた結果を表1に示す。
1.離型回復性
金型表面をクリーニングするためのメラミン樹脂系クリーニング材(住友ベークライト(株)製、EMEC3)を用いて、離型時荷重評価用金型で成形品を3回成形し、前記金型の表面の離型剤成分を取り除いた後、各実施例および比較例で得られた離型回復用エポキシ樹脂成形材料で3回成形した後、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間2分の条件で評価用材料をトランスファー成形し、製品抜き出し時の離型荷重を測定した。単位はMPa。判定基準は30MPa以上を不合格、30MPa以下を合格とした。なお、離型時荷重評価用金型は、上型・中型・下型とからなり、成形後に中型に付着した直径14mmで1.5mm厚の円形の成形品に、中型の上部の穴からプッシュプルゲージを当て、成形品を突き出した際にかかる荷重を測定した。評価用材料としては、住友ベークライト(株)製・半導体封止用エポキシ樹脂成形材料EME−7351を用いた。
2.離型持続性
金型表面をクリーニングするためのメラミン樹脂系クリーニング材(住友ベークライト(株)製、EMEC3)を用いて、離型時荷重評価用金型で成形品を3回成形し、前記金型の表面の離型剤成分を取り除いた後、各実施例および比較例で得られた離型回復用エポキシ樹脂成形材料で3回成形した後、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間2分で評価用材料を連続的にトランスファー成形し、製品抜き出し時の離型荷重を測定した。離型荷重は、上型・中型・下型とからなる離型時荷重評価用金型を用いて成形し、成形後に中型に付着した直径14.5mmで1.5mm厚の円形の成形品に、中型の上部の穴からプッシュブルゲージを当て、成形品を突き出した際にかかる荷重とした。評価用材料を200ショット成形し、離型荷重のショットごとの変化を測定した。このとき荷重が80MPa以上となったときのショット数を結果に記載した。200<は、200ショット以上を意味し、200ショット後においても荷重が80MPa以下であることを表現したものである。判定基準は、150ショット未満を不合格、150ショット以上を合格とした。
3.成形品外観
離型回復用エポキシ樹脂成形材料の使用直後に、成形した評価用材料の成形品表面の油浮きと汚れを目視で確認した。製品表面に油浮きまたは汚れが発生したものは×、油浮き及び汚れがないものは○とした。
表1から明らかなように、実施例1〜3、5〜6は、離型回復用エポキシ樹脂成形材料使用後の離型荷重が低くなっており、離型回復性に優れていることが示された。
また、実施例1〜3、5〜6は、離型回復持続性にも優れていることが示された。
また、実施例1〜3、5〜6は、成形品の外観等においても不良の発生が無いことが確認された。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、少数回の成形で離型性を回復させることができ、かつ離型性回復直後の半導体封止成形において半導体装置の表面に油浮きや汚れを生じさせることがなく、更に良好な離型性を長く維持することができるので、半導体装置の製造における生産性向上に寄与するため、産業上有用である。

Claims (3)

  1. 半導体封止用金型の離型性を回復するために用いるエポキシ樹脂組成物であって、
    エポキシ樹脂と、硬化剤と、一般式(1)で示されるポリカプロラクトン基を有するポリシロキサン化合物とを含み、かつ前記ポリシロキサン化合物が前記エポキシ樹脂組成物全体の0.8重量%以上、10重量%以下であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. さらに、無機充填材を含むものである請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. さらに、硬化促進剤を含むものである請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
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