JP5215234B2 - 光学用ポリエステルフィルム - Google Patents

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本発明は、液晶表示装置の光学部材のベースフィルムとして用いられる、光学用ポリエステルフィルムに関する。
ポリエステルフィルムは、液晶表示装置の光学部材であるプリズムレンズシート等のベースフィルムとして用いられている。このベースフィルムとして、高透明なベースフィルムが用いられてきた。
光拡散効果を得るために、フィルム上に不活性粒子を含有するバインダー層を設けることが提案されているが、輝度向上の効果を十分に発現させるまでには至っていない。また、不活性粒子として、球状粒子を用いて集光効果を発現させるためには、バインダー層を球状粒子の半径程度の厚みでフィルム上に設ける必要であり、このために大量のバインダーを用いることになり、バインダー層の塗設の際に大量の有機溶媒を必要とし、環境への負荷が大きい。
特開平11−271503号公報 特開2007−156287号公報 特開2005−181648号公報
本発明は、環境への負荷が少ない比較的少量のバインダーを用いて製造することができ、かつ優れた集光性と光拡散性を備え、液晶表示装置にプリズムシートの基材として用いたときに、高い輝度を得ることができ、輝度の斑の少ない、光学用ポリエステルフィルムを提供することを課題とする。
すなわち、本発明は、基材フィルム、その上に塗設された厚み5〜100nmのバインダー層および該バインダー層により基材フィルム上に担持された平均粒径5〜100μmの凸レンズ状粒子からなることを特徴とする、光学用ポリエステルフィルムである。
本発明によれば、環境への負荷が少ない比較的少量のバインダーを用いて製造することができ、かつ優れた集光性と光拡散性を備え、液晶表示装置にプリズムシートの基材として用いたときに、高い輝度を得ることができ、輝度の斑の少ない、光学用ポリエステルフィルムを提供することができる。
実施例で用いた凸レンズ状粒子(お椀型レンズ状粒子)の電子顕微鏡写真(撮影倍率2000倍)である。 実施例におけるプリズムシートのプリズムの形状である。 ・断面の形状: 頂角90°、底角45°二等辺三角形 ・高さ: 25μm ・頂角と頂角との間隔:50μm
以下、本発明を詳細に説明する。
[基材フィルム]
基材フィルムは、ポリエステルからなる二軸配向フィルムである。二軸配向フィルムでないと熱収縮率が高くなり、液晶表示装置のバックライトユニットの光源からの熱によって、フィルムが変形したり、バックライトユニットの輝度斑が発生することがある。
基材フィルムは、実質的にボイドを含有しないことが好ましい。本発明において実質的にボイドを含有しないとは、ボイドを含有しないか、または基材フィルムの全光線透過率を低下させない程度のボイドを含有することをいい、例えば、基材フィルムをフィルム面に垂直に切断したときのボイドの断面積が、ボイド発生の原因となる非相溶物質の粒子の断面積の50%以下であることをいい、好ましくは30%以下であることをいう。基材フィルムがボイドを含有すると、ボイド界面での光の反射が多くなり、フィルムの全光線透過率が低下して、輝度が劣ることになる。基材フィルムがボイドを含有しないことは、フィルムの断面を走査型顕微鏡(SEM)または透過型顕微鏡(TEM)で500倍〜20000倍の倍率で観察することによって確認することができる。
基材フィルムに用いるポリエステルは、芳香族飽和ポリエステルである。これは、芳香族ジカルボン酸成分と脂肪族ジオール成分とからなるポリエステルである。このポリエステルとして、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートを例示することができる。これらは共重合ポリマーであってもよいが、ホモポリマーであることが好ましい。最も好ましいポリエステルは、ポリエチレンテレフタレートのホモポリマーである。
基材フィルムには、必要に応じてフィラーを添加してもよい。フィラーを添加する場合、その含有量は、基材フィルムの重量を基準として、例えば0.005〜0.1重量%である。この範囲にあると高いハンドリング性を得ることができる。
本発明では、基材フィルムのポリエステルとフィラーとの界面にボイドを形成させないことが好ましく、フィラーを添加する場合は、塊状粒子を用いることが好ましい。塊状粒子を用いると、フィルムの延伸時に延伸応力によって塊状粒子が崩壊し、界面での剥離が抑制されてボイドを含まない支持層を得ることができ、高い透明性を備えたフィルムを得ることができる。塊状粒子としては、例えば、塊状シリカ粒子、硫酸バリウム粒子、アルミナ粒子、炭酸カルシウム粒子を挙げることができ、塊状シリカ粒子が特に好ましい。
塊状粒子の平均粒径は好ましくは1〜10μm、さらに好ましくは1〜8μmである。平均粒径がこの範囲であることによって十分な表面粗さを備えたフィルムを得ることができ、良好なハンドリング性を得ることができ、また、延伸時にフィラーの周囲に発生するボイドを少なく、小さくすることができて好ましい。
フィラーとして塊状粒子を用いる場合、塊状粒子のBET比表面積は、好ましくは200〜800m/gである。この範囲であることによって、延伸時に塊状フィラーがポリエステルの延伸に追随して移動し、塊状粒子が適度に崩れることでボイドの発生を抑制すると同時に高い光拡散効果を得ることができる。
基材フィルムの厚みは、好ましくは10〜500μm、さらに好ましくは10〜400μmである。この範囲の厚みであることによって、十分な機械的特性と耐熱性を備え、生産性のよい光学用ポリエステルフィルムを得ることができる。
[バインダー層]
基材フィルムのうえに塗設されたバインダー層の厚みは5〜100nmである。この厚みは、凸レンズ状粒子を除いたバインダー層の塗膜の厚みである。厚みが5nm未満であると凸状レンズ粒子がはがれやすくなり、100nmを超えると十分な光学特性が得られない。
バインダー層は、ポリエステルおよびアクリルの樹脂成分ならびに架橋剤、界面活性剤、凸レンズ状粒子からなり、好ましくは、ポリエステル20〜80重量%およびアクリル20〜80重量%の樹脂成分の合計100重量部、ならびに架橋剤1〜40重量部、界面活性剤1〜40重量部からなる。
樹脂成分のポリエステルおよびアクリルと、架橋剤とをこの範囲で用いることで、基材のポリエステルフィルムとの良好な密着性を備える強固なバインダー層であって、バインダー層のうえに光学機能層を設けたときにバインダー層との強固な密着性を示すバインダー層を得ることができる。界面活性剤が1重量部未満であると表面張力が低下し塗布斑が発生して好ましくなく、40重量部を超えると発泡しすぎて塗布斑になり好ましくない。
[凸レンズ状粒子]
凸レンズ状粒子は凸レンズの形状をした粒子であり、球状粒子は凸レンズ状粒子に該当しない。典型的な凸レンズ状粒子として、例えば、外側に凸の曲率の異なる2つの部分球面に囲まれた形状の粒子、外側に凸の中心の異なる2つの部分球面に囲まれた形状の粒子、外側に凸の部分球面と平面に囲まれた形状の粒子、これらの粒子において部分球面が球面以外の曲面に置き換わった形状の粒子、外側に凸の部分球面と外側に凹の部分球面に囲まれた形状の粒子、これらの粒子において部分球面が球面以外の曲面に置き換わった形状の粒子を挙げることができる。
このうち、外側に凸の部分球面と平面に囲まれた形状の粒子として、例えば半球レンズ状粒子を用いることができる。また、外側に凸の部分球面と外側に凹の部分球面に囲まれた形状の粒子として、お椀型レンズ状粒子を用いることができる。
凸レンズ状粒子は、無色透明な粒子であることが好ましい。凸レンズ状粒子の素材としては、例えば、シリカ、アクリル、ポリスチレン、シリコーンを用いることができる。
凸レンズ状粒子の平均粒径は5〜100μm、好ましくは5〜80μm、さらに好ましくは5〜70μmである。この範囲の平均粒径であることで、集光効果と光拡散性を両立させることができる。
凸レンズ状粒子の平均粒径は、原料の凸レンズ状粒子について島津製作所製「CP−50型Centrifugal Particle Size Analyzer」によって得られる遠心沈降曲線をもとに算出した各粒径の粒子とその存在量とのcumulative曲線から、50mass percentに相当する粒径を読み取った値である。
フィルム表面は、凸状レンズ状粒子によって10%以上の被覆率で被覆されていることが好ましい。10%以上の被覆率で凸レンズ状粒子によって被覆されていることで、高い光拡散性と輝度向上の効果を得ることができる。
なお、被覆率は、凸レンズ状粒子の凸面の中心軸(凸面の回転対称軸)がフィルムの法線方向から0〜10°の方向を向いているものを、フィルムを被覆しているものとみなして、下記式で算出する。
被覆率(%)=凸レンズ状粒子による被覆面積/観察面積×100
フィルム表面における10%以上の被覆率を得るために、凸レンズ状粒子は、バインダー層のポリエステルおよびアクリルの合計100重量部に対して0.1重量部以上を用いることが好ましい。凸レンズ状粒子をフィルム表面にきれいに一層に並ばせるために、凸レンズ状粒子は、バインダー層のポリエステルおよびアクリルの合計100重量部に対して20重量部以下であることが好ましい。
[製造方法]
本発明の光学用ポリエステルフィルムは、例えば以下のようにして製造することができる。なお、基材フィルムのポリエステル融点をTm、ガラス転移温度をTgと表記する。
すなわち、基材フィルムを構成するポリエステルを溶融した状態で、例えばTm〜(Tm+70)℃の温度でダイから押出して未延伸フィルムとする。この未延伸フィルムを、一軸方向(縦方向または横方向)に(Tg〜Tg+40)℃の温度で3倍以上の倍率で延伸する。次いで、凸レンズ状粒子を所定量含有するバインダーの塗液を、フィルムの片面または両面に塗布する。次いで、上記延伸方向と直角方向にTg〜(Tg+70)℃の温度で3倍以上の倍率で延伸する。延伸により得られた二軸配向フィルムを、(Tg+70)℃〜(Tm−10)℃の温度範囲で熱固定する。
逐次二軸延伸法に換えて同時二軸延伸法で延伸してもよい。この場合、凸レンズ状粒子を所定量含有する塗液は延伸前にフィルムに塗布する。同時二軸延伸法で延伸すると、延伸が二軸方向に同時に行われるため、基材フィルムにフィラーが含有されている場合にもボイドが発生しにくく最も好ましい。
以下、本発明を、実施例を用いて詳細に説明する。なお、物性は以下の方法で測定、評価した。
(1)被覆率
被覆率は、電子顕微鏡(SEM)にて、加速電圧200kV、倍率1000倍で撮影したフィルムの表面写真から算出した。凸レンズ状粒子の凸面の中心軸(凸面の回転対称軸)がフィルムの法線方向から0〜80°の方向を向いている凸レンズ状粒子を、フィルム表面を被覆しているものとみなして、凸レンズ状粒子によるフィルム表面の被覆面積を算出した。そして観察した領域の面積を基準として、下記式で被覆率を算出した。
被覆率(%)=凸レンズ状粒子による被覆面積/観察面積×100
(2)平均粒径
原料の凸レンズ状粒子について、平均粒径を測定した。測定は、島津製作所製「CP−50型Centrifugal Particle Size Analyzer」を用いて行った。この測定器によって得られる遠心沈降曲線をもとに算出した各粒径の粒子とその存在量とのcumulative曲線から、50mass percentに相当する粒径を読み取り、この値を平均粒径とした(参照「粒度測定技術」、242〜247頁、日刊工業新聞社、1975年発行)。
(3)ボイド
フィルムを厚み方向にミクロトームで切断し、切断面を(株)日立製走査型電子顕微鏡S−4700にて観察し、粒子もしくはフィラーの断面積に対するボイド断面積の割合を計算した。少なくとも10点について粒子もしくはフィラーの断面積に対するボイド断面積の割合を算出してその平均により、下記の評価基準でボイドを評価した。
○: ボイド断面積が30%以下
△: ボイド断面積が30%超、50%以下
×: ボイド断面積が50%超
(4)融点・ガラス転移温度
各層をそれぞれ分離して得たサンプル10mgを測定用のアルミニウム製パンに封入して示差熱量計(デュポン社製・V4.OB2000型DSC)に装着し、25℃から20℃/分の速度で300℃まで昇温させ、融点を測定し、300℃で5分間保持した後取出し、直ちに氷の上に移して急冷した。このパンを再度、示差熱量計に装着し、25℃から20℃/分の速度で昇温させて、ガラス転移温度を測定した。
(5)全光線透過率
JIS K7361に準じ、日本電色工業社製のヘーズ測定器(NDH−2000)を用いてフィルムの全光線透過率を測定した。
(6)ヘーズ
JIS K7136に準じ、日本電色工業社製のヘーズ測定器(NDH−2000)を用いてフィルムのヘーズ値を測定した。
(7)輝度
比較例1のとおり、凸レンズ状粒子を坦持したバインダー層を設けずに基材フィルムを製膜して、この基材フィルムのうえに下記(10)のプリズムシートの作成方法に従ってプリズムを形成し、プリズムシートを作成した。このプリズムシートを輝度評価の基準として用いた。このプリズムシートを、「基準プリズムシート」という。
まず、基準プリズムシートの中心がバックライトの対角線中心と重なるように、バックライトユニット(反射シート/CCFL/拡散ボードまたは導光板/拡散シート)のうえに基準プリズムシートを配置し、基準プリズムシート表面と輝度計の間隔が50cmになるように大塚電子(株)製輝度計MC−940を設置し、正面輝度を測定した。このときの輝度を「基準輝度」とした。
つぎに、評価対象のフィルムのうえに基準プリズムシートの場合と同様にしてプリズムを形成し、プリズムシートを作成した。このプリズムシートの中心が、バックライトの対角線中心と重なるようにバックライトユニット(反射シート/CCFL/拡散ボードまたは導光板/拡散シート)のうえにプリズムシートを配置し、プリズムシート表面と輝度計の間隔が50cmになるように大塚電子(株)製輝度計MC−940を設置し、正面輝度を測定した。この輝度を「サンプル輝度」とする。
相対輝度を下記式で算出し、下記の基準にて評価した。
相対輝度(%)=サンプル輝度/基準輝度
○: 相対輝度100%超 ・・・良好
△: 相対輝度98〜100% ・・・やや良好
×: 相対輝度98%未満 ・・・不良
この測定では、バックライトユニットには、エッジライト型バックライトユニットとして下記のSharp製AQOUSを用い、直下型バックライトユニットとして下記の松下電器産業製液晶テレビVIERAを用いた。
(イ)エッジライト型バックライトユニット
Sharp製AQOUS LC−15S4(15インチ)のバックライトユニット
バックライトユニット構成: 反射板/CCFL/導光板/拡散シート
なお、反射板、CCFL、導光板、拡散シートについては、Sharp製 AQOUS LC−15S4に使用されているものを使用した。
(ロ)直下型バックライト
松下電器産業製液晶テレビ VIERA TH−LX80(32インチ)のバックライトユニット
バックライトユニット構成: 反射板/CCFL/拡散板/拡散シート
なお、反射板、CCFL、拡散板、拡散シートについては、松下電器産業製液晶テレビVIERA TH−LX80(32インチ)に使用されているものをそのまま使用した。
(8)輝線隠蔽
松下電器産業製液晶テレビVIERA TH−LX80(32インチ)からバックライトユニットを取出して、光拡散ボード上に評価対象のフィルムを載せ、大塚電子(株)製輝度計MC−940で、中心点左右にある蛍光管上(a)と、さらに隣接する蛍光管の間の上(b)をそれぞれ3箇所ずつについて輝度(cd/m)を測定した。輝度相対値を下記式で算出して、輝度斑の評価とした。なお、蛍光管同士の間隔が23mmであった。
輝度相対値=輝度(a)/輝度(b)
○: 相対輝度値が1.1以下
△: 相対輝度値が1.1を超え1.2以下
×: 相対輝度値が1.2を超え1.3以下
(9)フィルム厚み
フィルムサンプルをエレクトリックマイクロメーター(アンリツ製 K−402B)にて、10点厚みを測定し、平均値をフィルム厚みとした。
(10)プリズムシート作成方法
得られたフィルムに、UV硬化樹脂(Microsharp製 MCL555、屈折率=1.58)を塗布し、その塗布面にプリズムシートの形状を掘り込んだ版を重ね、メタルハライドランプにより300mJ/cmの照射条件でUV光を照射し、プリズムが密にフィルムの表面に配置されたプリズムシートを形成した。プリズムの形状は次のとおりであり、プリズムの概略図を図2に示す。
・断面の形状: 頂角90°、底角45°二等辺三角形
・高さ: 25μm
・頂角と頂角との間隔:50μm
なお、実施例3は、凸レンズ状粒子を坦持したバインダー層/基材フィルの2層構成であり、基材フィルム面にプリズムを形成した。
[実施例1]
凸レンズ状粒子を坦持したバインダー層/基材フィルム/凸レンズ状粒子を坦持したバインダー層の層構成の光学用フィルムを作成した。
平均粒径1.7μmの塊状シリカフィラーをポリエチレンテレフタレートに0.08重量%になるように配合したポリエステル組成物を溶融し、ダイから押し出してキャスティングドラム上で急冷して未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを、75℃で余熱し、下記の塗剤をバインダー層の乾燥後の厚みが100nmになるように塗布し、延伸温度110℃で縦方向に3.3倍に延伸し、さらに、110℃で余熱し、延伸温度130℃にて横方向に3.6倍に延伸した。その後、結晶化ゾーンにて235℃で熱処理して、光学フィルムを得た。なお、熱処理する際に、フィルムの熱収縮率を調節するために、縦方向1.5%および横方向2.0%に弛緩した。
<塗剤>
(A)共重合ポリエステル(Tg=68℃) 60重量%
ジカルボン酸成分:テレフタル酸(90モル%)
イソフタル酸(6モル%)
5−スルホイソフタル酸カリウム(4モル%)
ジオール成分: エチレングリコール(95モル%)
ネオぺンチレングリコール(5モル%)
(B)N,N’−エチレンビスカプリル酸アミド 5重量%
(C)アクリル共重合体(数平均分子量:248000) 20重量%
組成:メチルアクリレート(65モル%)
エチルアクリレート(28モル%)
2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2モル%)
N−メチロールメタクリルアミド(5モル%)
(D)凸レンズ状粒子(竹本油脂製SPT、平均粒径8μm) 10重量%
(E)ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 5重量%
評価結果を表1に示す。
なお、凸レンズ状粒子は、シリコーンからなり、外側に凸の部分曲面と外側に凹の部分曲面に囲まれた形状の粒子(お椀型レンズ状粒子、平均粒径2.5μm)である。
[実施例2]
凸レンズ状粒子を平均粒径20μmのもの(竹本油脂製SPT)に変更した他は実施例1と同様にして、光学用ポリエステルフィルムを得た。
[実施例3]
層構成を、凸レンズ状粒子を坦持したバインダー層/基材フィルムとし、凸レンズ状粒子を平均粒径70μmのもの(竹本油脂製SPT)に変更した他は実施例1と同様にして、光学用ポリエステルフィルムを得た。
[比較例1]
凸レンズ状粒子を坦持したバインダー層を設けない他は実施例1同様にして基材フィルムを製膜した。
[比較例2]
バインダー層に凸レンズ状粒子を坦持させない他は実施例1と同様にして光学用ポリエステルフィルムを得た。
[比較例3]
凸レンズ状粒子を平均粒径3μmのもの(竹本油脂製SPT)に変更した他は実施例1と同様にして、光学用ポリエステルフィルムを得た。
[比較例4]
凸レンズ状粒子を平均粒径120μmのもの(竹本油脂製SPT)に変更した他は実施例1と同様にして、光学用ポリエステルフィルムを得た。
本発明の光学用ポリエステルフィルムは、液晶表示装置の光学部材のベースフィルムとして好適に用いることができる。

Claims (3)

  1. 基材フィルム、その上に塗設された厚み5〜100nmのバインダー層および該バインダー層により基材フィルム上に担持された平均粒径5〜100μmの凸レンズ状粒子からなることを特徴とする、光学用ポリエステルフィルム。
  2. 凸レンズ状粒子が、半球レンズ状粒子またはお椀型レンズ状粒子である。請求項1記載の光学用ポリエステルフィルム。
  3. 凸レンズ状粒子によるフィルム表面の被覆率が10%以上である、請求項1記載の光学用ポリエステルフィルム。
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