JP5213964B2 - 動画像符号化装置及び動画像復号装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ディジタルの映像信号である動画像データを圧縮符号化して、動画像圧縮符号化データを出力する動画像符号化装置と、動画像符号化装置から出力された動画像圧縮符号化データを復号処理して、ディジタルの映像信号を復元する動画像復号装置とに関するものである。
MPEGやITU−T H.26x等の国際標準映像符号化方式では、映像信号の各フレームを符号化するに際して、輝度信号16×16画素と、その輝度信号に対応する色差信号8×8画素分をまとめたブロックデータ(以下、「マクロブロック」と記載する)を一単位として、動き探索/補償技術及び直交変換/変換係数量子化技術に基づいて圧縮することで、符号化する方法が採用されている(例えば、特許文献1を参照)。
ビットストリームを復号する場合も、マクロブロックを一単位にして処理を実施し、最終的に1画像全部のマクロブロックを復号した後、復号画像として出力する。
一般に、動画像符号化装置における動き探索は、符号化対象のマクロブロックの近傍に対して実施される。
そのため、画面の端に位置するマクロブロックについては、有効な探索領域が必然的に狭くなり、そのような位置でのマクロブロックについての符号化においては、他の位置のマクロブロックより動き補償予測の精度が低下することが避けられない。
したがって、符号化対象の画面端のマクロブロックにおいては、画質劣化の問題が発生することが知られている。
そこで、以下の特許文献1に開示されている動画像符号化装置では、画面端のマクロブロックにおける画質の劣化を抑制するために、画面端のマクロブロックの量子化パラメータを調整するようにしている。
特開2000−059779号公報(図1)
従来の動画像符号化装置は以上のように構成されているので、画面端のマクロブロックにおける画質の劣化を防止することができるが、画面端のマクロブロックの量子化パラメータを調整すると、画面端のマクロブロックの符号量が他の部分のマクロブロックの符号量より多くなってしまうため、圧縮率の低下を招いてしまうなどの課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、圧縮率の低下を招くことなく、画面端のマクロブロックにおける画質の劣化を防止することができる動画像符号化装置を得ることを目的とする。
また、この発明は、上記のような動画像符号化装置から出力された動画像圧縮符号化データを復号処理して、ディジタルの映像信号を復元することができる動画像復号装置を得ることを目的とする。
この発明に係る動画像符号化装置は、符号化対象のピクチャにおける符号化対象の単位領域の近傍に存在している符号化済みの単位領域の動きベクトルや上記ピクチャと時間的に前後している符号化済みのピクチャにおける上記単位領域と同一位置の単位領域の動きベクトルから、上記符号化対象の単位領域の動きベクトルを1つ以上予測する動きベクトル予測手段と、上記動きベクトル予測手段により予測された動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合、当該動きベクトルを加算平均対象のベクトルから除外する動きベクトル選別手段と、上記動きベクトル選別手段により加算平均対象のベクトルから除外されずに残っている1つ以上の動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域の画素値の加算平均を取ることで動き補償予測画像を生成する動き補償予測画像生成手段とを設け、符号化手段が上記動き補償予測画像生成手段により生成された動き補償予測画像と上記動画像の差分画像を求め、上記差分画像を符号化するようにしたものである。
この発明によれば、符号化対象のピクチャにおける符号化対象の単位領域の近傍に存在している符号化済みの単位領域の動きベクトルや上記ピクチャと時間的に前後している符号化済みのピクチャにおける上記単位領域と同一位置の単位領域の動きベクトルから、上記符号化対象の単位領域の動きベクトルを1つ以上予測する動きベクトル予測手段と、上記動きベクトル予測手段により予測された動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合、当該動きベクトルを加算平均対象のベクトルから除外する動きベクトル選別手段と、上記動きベクトル選別手段により加算平均対象のベクトルから除外されずに残っている1つ以上の動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域の画素値の加算平均を取ることで動き補償予測画像を生成する動き補償予測画像生成手段とを設け、符号化手段が上記動き補償予測画像生成手段により生成された動き補償予測画像と上記動画像の差分画像を求め、上記差分画像を符号化するように構成したので、圧縮率の低下を招くことなく、画面端のマクロブロックにおける画質の劣化を防止することができる効果がある。
この発明の実施の形態1による動画像符号化装置と動画像復号装置間の接続関係を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による動画像符号化装置1を示す構成図である。 図2の動画像符号化装置1における動き補償部26の内部を示す構成図である。 H.264/AVCに開示されているダイレクトベクトル算出部33の処理内容を示す説明図である。 H.264/AVCに開示されているダイレクトベクトル算出部33の処理内容を示す説明図である。 H.264/AVCに開示されているダイレクトベクトル算出部33の処理内容を示す説明図である。 H.264/AVCに開示されているダイレクトベクトル算出部33の処理内容を示す説明図である。 片方のダイレクトベクトルの先端が画面外の領域を指し示す場合を示す説明図である。 画面端画素を画面外に引き伸ばす「画面端拡張」と呼ばれる技術を示す説明図である。 画面外部の領域を含む単位領域を指し示すダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外することで、動き補償予測画像生成部35により生成される動き補償予測画像を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による動画像復号装置2を示す構成図である。 図11の動画像復号装置2における動き補償部50の内部を示す構成図である。 この発明の実施の形態2による動画像符号化装置1を示す構成図である。 図13の動画像符号化装置1における動き補償部71の内部を示す構成図である。 この発明の実施の形態2による動画像復号装置2を示す構成図である。 図15の動画像復号装置2における動き補償部80の内部を示す構成図である。 ダイレクトベクトル判定部34の処理内容を示す説明図である。 ダイレクトベクトル判定部34の処理内容を示す説明図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による動画像符号化装置と動画像復号装置間の接続関係を示す構成図である。
図1において、動画像符号化装置1は例えばH.264/AVCの符号化方式を用いる符号化装置であり、動画像の動画像データ(映像信号)を入力すると、その動画像データを構成する複数のピクチャを所定の単位領域に分割して、各単位領域の動きベクトルを決定し、各単位領域の動きベクトルを用いて、その動画像データの圧縮符号化を行うことで、その動画像データの圧縮符号化データであるビットストリームを動画像復号装置2に送信する。
動画像復号装置2は動画像符号化装置1から送信されたビットストリームを受信すると、各単位領域の動きベクトルを用いて、そのビットストリームに対する復号処理を実施することで、動画像の動画像データ(映像信号)を復元する。
<動画像符号化装置1の構成>
図2はこの発明の実施の形態1による動画像符号化装置1を示す構成図であり、図3は図2の動画像符号化装置1における動き補償部26の内部を示す構成図である。
図2の動画像符号化装置1における基本的な構成は、H.264/AVCで一般に用いられる動画像符号化装置の構成と同じである。
ただし、H.264/AVCには、図3のダイレクトベクトル判定部34が動き補償部26に実装されていないが、図2の動画像符号化装置1の動き補償部26には、ダイレクトベクトル判定部34が実装されており、この点においてのみ相違している。
図2において、減算器11は動画像データとイントラ予測補償部23により生成されたイントラ予測画像の画像データとの差分を求め、その差分のデータであるイントラ差分データを符号化モード判定部13に出力する処理を実施する。
減算器12は動画像データと動き補償部26により生成された動き補償予測画像の画像データとの差分を求め、その差分のデータであるインター差分データを符号化モード判定部13に出力する処理を実施する。
符号化モード判定部13は減算器11から出力されたイントラ差分データと減算器12から出力されたインター差分データとを比較して、イントラ予測に基いて圧縮を実施する符号化モードを採用するのか、動き予測に基いて圧縮を実施する符号化モードを採用するのかを決定し、その決定した符号化モードをスイッチ19,28、動き補償部26及び可変長符号化部16に通知する処理を実施する。また、符号化モード判定部13はイントラ予測に基いて圧縮を実施する符号化モードを採用する場合、減算器11から出力されたイントラ差分データを変換部14に出力し、動き予測に基いて圧縮を実施する符号化モードを採用する場合、減算器12から出力されたインター差分データを変換部14に出力する処理を実施する。
変換部14は符号化モード判定部13から出力されたイントラ差分データ又はインター差分データを整数変換して、その整数変換データを量子化部15に出力する処理を実施する。
量子化部15は変換部14から出力された整数変換データを量子化して、その量子化データを可変長符号化部16及び逆量子化部17に出力する処理を実施する。
可変長符号化部16は量子化部15から出力された量子化データと、符号化モード判定部13により決定された符号化モードと、スイッチ28から出力されたイントラ予測モード又はベクトル情報(動き予測部27により決定された最適な動きベクトルに関するベクトル情報)とを可変長符号化し、その可変長符号化データ(圧縮符号化データ)であるビットストリームを動画像復号装置2に送信する処理を実施する。
なお、減算器11,12、符号化モード判定部13、変換部14、量子化部15及び可変長符号化部16から符号化手段が構成されている。
逆量子化部17は量子化部15から出力された量子化データを逆量子化して、その逆量子化データを逆変換部18に出力する処理を実施する。
逆変換部18は逆量子化部17から出力された逆量子化データを逆整数変換して、その逆整数変換データである画素ドメインの差分データを加算器20に出力する処理を実施する。
スイッチ19は符号化モード判定部13により決定された符号化モードが、イントラ予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、イントラ予測補償部23により生成されたイントラ予測画像の画像データを加算器20に出力し、動き予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、動き補償部26により生成された動き補償予測画像の画像データを加算器20に出力する処理を実施する。
加算器20はスイッチ19から出力されたイントラ予測画像又は動き補償予測画像の画像データと逆変換部18から出力された画素ドメインの差分データを加算する処理を実施する。
イントラ予測用メモリ21は加算器20から出力された加算データをイントラ予測用画像の画像データとして格納するメモリである。
イントラ予測部22は動画像データとイントラ予測用メモリ21に格納されている周辺画素の画像データ(イントラ予測用画像の画像データ)を比較して、最適なイントラ予測モードを決定する処理を実施する。
イントラ予測補償部23はイントラ予測用メモリ21に格納されている周辺画素の画像データ(イントラ予測用画像の画像データ)から、イントラ予測部22により決定された最適なイントラ予測モードのイントラ予測画像を生成する処理を実施する。
ループフィルタ24は加算器20から出力された加算データに含まれている予測ループ内の雑音成分を除去するなどのフィルタリング処理を実施する。
フレームメモリ25はループフィルタ24によるフィルタリング処理後の加算データを参照画像の画像データとして格納するメモリである。
動き補償部26は動画像データを構成する複数のピクチャを所定の単位領域に分割して、各単位領域の予測ベクトルやダイレクトベクトルを1つ以上予測するとともに、動き予測部27により決定された1つ以上の最適な動きベクトルとフレームメモリ25に格納されている参照画像の画像データから動き補償予測画像を生成する処理を実施する。
動き予測部27は動画像データと、フレームメモリ25に格納されている参照画像の画像データと、動き補償部26の予測ベクトル算出部32により予測された予測ベクトルと、動き補償部26のダイレクトベクトル判定部34により加算平均対象のベクトルから除外されずに残っている1つ以上のダイレクトベクトルとから、1つ以上の最適な動きベクトルを決定する処理を実施する。例えば、Pピクチャの動きベクトルであれば、最適な動きベクトルとして、1つの動きベクトルを決定し、Bピクチャの動きベクトルであれば、最適な動きベクトルとして、2つの動きベクトルを決定する。
即ち、動き予測部27は一般にR−Dオプティマイゼイションと呼ばれる技術(単に、動画像データとフレームメモリ25に格納されている参照画像の画像データとの差分を最小にするだけでなく、動きベクトルの符号量も加味した形の動きベクトルの決定技術)によって、1つ以上の最適な動きベクトルを決定する処理を実施する。
スイッチ28は符号化モード判定部13により決定された符号化モードが、イントラ予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、イントラ予測部22により決定された最適なイントラ予測モードを可変長符号化部16に出力し、動き予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、動き予測部27により決定された最適な動きベクトルに関するベクトル情報(最適な動きベクトルが動き補償部26の予測ベクトル算出部32により予測された予測ベクトルから決定されている場合、その動きベクトルと予測ベクトルの差分を示す差分ベクトル、最適な動きベクトルが動き補償部26のダイレクトベクトル算出部33により予測されたダイレクトベクトルから決定されている場合、そのダイレクトベクトルから最適な動きベクトルが決定されている旨を示す情報)を可変長符号化部16に出力する処理を実施する。
図3において、動き補償部26のベクトルマップ保存用メモリ31は動き予測部27により決定された最適な動きベクトル、即ち、各ピクチャにおける符号化済みの単位領域の動きベクトルを保存するメモリである。ただし、符号化モード判定部13により決定された符号化モードが、動き予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、その動きベクトルの保存を継続するが、符号化モード判定部13により決定された符号化モードが、イントラ予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、その動きベクトルを加算平均対象のベクトルから除外する。
予測ベクトル算出部32はベクトルマップ保存用メモリ31に保存されている動きベクトルを参照し、所定の規則に基づいて、1つ以上の予測ベクトルを予測する処理を実施する。
ダイレクトベクトル算出部33はベクトルマップ保存用メモリ31に保存されている動きベクトル、即ち、符号化対象のピクチャにおける符号化対象の単位領域の近傍に存在している符号化済みの単位領域の動きベクトルや上記ピクチャと時間的に前後している符号化済みのピクチャにおける上記単位領域と同一位置の単位領域の動きベクトルから、上記符号化対象の単位領域の動きベクトルをダイレクトベクトルとして1つ以上予測する処理を実施する。なお、ダイレクトベクトル算出部33は動きベクトル予測手段を構成している。
ダイレクトベクトル判定部34はダイレクトベクトル算出部33により予測されたダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含まなければ、そのダイレクトベクトルを動き予測部27に出力するが、画面外部の領域を含む場合には、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外する処理を実施する。なお、ダイレクトベクトル判定部34は動きベクトル選別手段を構成している。
動き補償予測画像生成部35は動き予測部27により決定された1つ以上の最適な動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域の画素値の加算平均を取ることで動き補償予測画像を生成する処理を実施する。なお、動き補償予測画像生成部35は動き補償予測画像生成手段を構成している。
次に動作について説明する。
ただし、図2の動画像符号化装置1において、動き補償部26のダイレクトベクトル判定部34以外の処理部については、H.264/AVCで一般に用いられる処理と同等であるため、ダイレクトベクトル判定部34以外の処理部の動作については簡単に説明する。
減算器11は、動画像の動画像データを入力すると、その動画像データと後述するイントラ予測補償部23により生成されたイントラ予測画像の画像データとの差分を求め、その差分のデータであるイントラ差分データを符号化モード判定部13に出力する。
また、減算器12は、動画像の動画像データを入力すると、その動画像データと後述する動き補償部26により生成された動き補償予測画像の画像データとの差分を求め、その差分のデータであるインター差分データを符号化モード判定部13に出力する。
符号化モード判定部13は、減算器11からイントラ差分データを受け、減算器12からインター差分データを受けると、そのイントラ差分データとインター差分データとを比較して、イントラ予測に基いて圧縮を実施する符号化モードを採用するのか、動き予測に基いて圧縮を実施する符号化モードを採用するのかを決定する。ただし、イントラ差分データとインター差分データを比較することによる符号化モードの決定方法は、一般にR−Dオプティマイゼイションと呼ばれる技術(単に差分が小さい方を選択する、というわけではなく、符号量も加味した形の符号化モードの決定技術)を用いる。
符号化モード判定部13は、符号化モードを決定すると、その符号化モードをスイッチ19,28、動き補償部26及び可変長符号化部16に通知する。
また、符号化モード判定部13は、イントラ予測に基いて圧縮を実施する符号化モードを採用する場合、減算器11から出力されたイントラ差分データを変換部14に出力し、動き予測に基いて圧縮を実施する符号化モードを採用する場合、減算器12から出力されたインター差分データを変換部14に出力する。
変換部14は、符号化モード判定部13からイントラ差分データ又はインター差分データを受けると、そのイントラ差分データ又はインター差分データを整数変換して、その整数変換データを量子化部15に出力する。
量子化部15は、変換部14から整数変換データを受けると、その整数変換データを量子化して、その量子化データを可変長符号化部16及び逆量子化部17に出力する。
可変長符号化部16は、量子化部15から出力された量子化データと、符号化モード判定部13により決定された符号化モードと、後述するスイッチ28から出力されたイントラ予測モード又はベクトル情報(動き予測部27により決定された最適な動きベクトルに関するベクトル情報)とを可変長符号化し、その可変長符号化データであるビットストリームを動画像復号装置2に送信する。
逆量子化部17は、量子化部15から量子化データを受けると、その量子化データを逆量子化して、その逆量子化データを逆変換部18に出力する。
逆変換部18は、逆量子化部17から逆量子化データを受けると、その逆量子化データを逆整数変換して、その逆整数変換データである画素ドメインの差分データを加算器20に出力する。
スイッチ19は、符号化モード判定部13により決定された符号化モードが、イントラ予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、後述するイントラ予測補償部23により生成されたイントラ予測画像の画像データを加算器20に出力し、動き予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、後述する動き補償部26により生成された動き補償予測画像の画像データを加算器20に出力する。
加算器20は、スイッチ19から出力されたイントラ予測画像又は動き補償予測画像の画像データと逆変換部18から出力された画素ドメインの差分データを加算し、その加算データをイントラ予測用メモリ21及びループフィルタ24に出力する。
イントラ予測部22は、入力された動画像の動画像データと、イントラ予測用メモリ21に格納されている周辺画素の画像データ(イントラ予測用画像の画像データ)を比較して、最適なイントラ予測モードを決定する。最適なイントラ予測モードの決定方法は、一般にR−Dオプティマイゼイションと呼ばれる技術を用いるので、詳細な説明を省略する。
イントラ予測補償部23は、イントラ予測部22が最適なイントラ予測モードを決定すると、イントラ予測用メモリ21に格納されている周辺画素の画像データ(イントラ予測用画像の画像データ)から、そのイントラ予測モードのイントラ予測画像を生成し、そのイントラ予測画像の画像データを減算器11及びスイッチ19に出力する。ただし、イントラ予測画像の生成方法は、H.264/AVCに開示されているので、詳細な説明を省略する。
ループフィルタ24は、加算器20から加算データ(動き補償予測画像の画像データ+画素ドメインの差分データ)を受けると、その加算データに含まれている予測ループ内の雑音成分を除去するなどのフィルタリング処理を実施し、フィルタリング処理後の加算データを参照画像の画像データとしてフレームメモリ25に格納する。
動き補償部26は、動画像データを構成する複数のピクチャを所定の単位領域に分割して、各単位領域の予測ベクトルやダイレクトベクトルを1つ以上予測するとともに、動き予測部27により決定された1つ以上の最適な動きベクトルとフレームメモリ25に格納されている参照画像から動き補償予測画像を生成する処理を実施する。
以下、動き補償部26の処理内容を具体的に説明する。
動き補償部26のベクトルマップ保存用メモリ31には、以前、動き予測部27により決定された最適な動きベクトル、即ち、各ピクチャにおける符号化済みの単位領域の動きベクトルが保存されている。ただし、符号化モード判定部13により決定された符号化モードが、動き予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、その動きベクトルの保存が継続されるが、符号化モード判定部13により決定された符号化モードが、イントラ予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、その動きベクトルは加算平均対象のベクトルから除外される。
動き補償部26の予測ベクトル算出部32は、ベクトルマップ保存用メモリ31に保存されている各ピクチャにおける符号化済みの単位領域の動きベクトルを参照して、所定の規則に基づいて、1つ以上の予測ベクトルを算出する。ただし、予測ベクトルの算出規則は、H.264/AVCに開示されているので、詳細な説明を省略する。
動き補償部26のダイレクトベクトル算出部33は、ベクトルマップ保存用メモリ31に保存されている動きベクトル、即ち、符号化対象のピクチャにおける符号化対象の単位領域の近傍に存在している符号化済みの単位領域の動きベクトルや、上記ピクチャと時間的に前後している符号化済みのピクチャにおける上記単位領域と同一位置の単位領域の動きベクトルから、上記符号化対象の単位領域の動きベクトルをダイレクトベクトルとして1つ以上予測する。
ここで、図4から図7はH.264/AVCに開示されているダイレクトベクトル算出部33の処理内容を示す説明図である。
H.264/AVCにおけるダイレクトベクトルは、Bピクチャで使われるベクトルであり、図4から図7では、時間ダイレクト方式の例を示している。
この例では、ダイレクトベクトル算出部33により、図7に示すような2つのダイレクトベクトル(Bピクチャのベクトルを参照)が算出されることになる。
このため、後述する動き補償予測画像生成部35が動き補償予測画像を生成する際、図8に示すような画像位置を参照することになり、片方のダイレクトベクトルが画面外の領域を含む参照を行うことになる(Pピクチャの点線部を参照)。
ただし、ダイレクトベクトルの先端が画面内を指し示していても、ダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合には、そのダイレクトベクトルは画面外を指し示していることとする。
H.264/AVCには、一般に「画面端拡張」と呼ばれる技術が規格で定められている。即ち、図9に示すように、画面端画素を画面外に引き伸ばすような形で画面外画素を決定することが規格化されている。
これにより、図9に示されている灰色の部分が、動き補償予測画像生成部35から動き補償予測画像の一部として、ダイレクトモード予測画像が出力されてしまうため、予測効率の低下につながる。
因みに、この例に示す画像をH.264/AVCの一般の方法を用いて符号化した場合には、該当ブロックの符号化に約30bit必要とする((CAVLC、B_16x16_L0、動きベクトル(8.0,8.0)、係数ナシ)で符号化する必要がある)。
この実施の形態1では、上記のようなダイレクトモード予測画像の出力を回避するために、ダイレクトベクトルの決定を図10に示すアルゴリズムで行うようにしている。
図10に示すアルゴリズムは、画面外を含む領域を指し示すダイレクトベクトルを不採用とするアルゴリズムであり、後述するダイレクトベクトル判定部34が当該アルゴリズムを実行する。
画面外を含む領域を指し示すダイレクトベクトルを不採用とすると、片方向の参照となり、ダイレクトモード予測画像が符号化対象画像と一致するため、予測効率が格段に向上する。
この実施の形態1の例では、B_Skipを符号化すれば十分ということになる(B_Skipは可変長符号であるが、一般には平均1bit以下程度であることが知られている)。
動き補償部26のダイレクトベクトル判定部34は、ダイレクトベクトル算出部33が1つ以上のダイレクトベクトルを予測すると、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含まなければ、そのダイレクトベクトルを動き予測部27に出力するが、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合には、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外する。
ただし、ダイレクトベクトル算出部33により予測された全てのダイレクトベクトルが、画面外部の領域を含む単位領域を指し示すダイレクトベクトルに該当する場合には、例外的に、ダイレクトベクトル判定部34において加算平均対象のベクトルから除外せずに、それらのダイレクトベクトルを動き予測部27に出力するものとする。
動き予測部27は、動画像の動画像データと、フレームメモリ25に格納されている参照画像の画像データと、動き補償部26の予測ベクトル算出部32により予測された予測ベクトルと、動き補償部26のダイレクトベクトル判定部34により加算平均対象のベクトルから除外されずに残っている1つ以上のダイレクトベクトルとから、1つ以上の最適な動きベクトルを決定する。
例えば、Pピクチャの動きベクトルであれば、最適な動きベクトルとして、1つの動きベクトルを決定し、Bピクチャの動きベクトルであれば、最適な動きベクトルとして、2つの動きベクトルを決定する。ただし、1つ以上の最適な動きベクトルの決定方法は、一般にR−Dオプティマイゼイションと呼ばれる技術(単に、動画像データとフレームメモリ25に格納されている参照画像の画像データとの差分を最小にするだけでなく、動きベクトルの符号量も加味した形の動きベクトルの決定技術)によって、1つ以上の最適な動きベクトルを決定する処理を実施する。
動き予測部27は、最適な動きベクトルを決定すると、その最適な動きベクトルに関するベクトル情報をスイッチ28に出力する。
即ち、動き予測部27は、最適な動きベクトルを決定するに際して、動き補償部26の予測ベクトル算出部32により予測された予測ベクトルを用いて決定していれば、その動きベクトルと予測ベクトルの差分を示す差分ベクトルをベクトル情報としてスイッチ28に出力する。
動き予測部27は、最適な動きベクトルを決定するに際して、動き補償部26のダイレクトベクトル算出部33により予測されたダイレクトベクトルを用いて決定していれば、ダイレクトベクトルから最適な動きベクトルが決定されている旨を示す情報をベクトル情報としてスイッチ28に出力する。
動き補償部26の動き補償予測画像生成部35は、動き予測部27が最適な動きベクトルを1つだけ決定すると、その動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域の画素値を動き補償予測画像として生成する。
また、動き補償予測画像生成部35は、動き予測部27が最適な動きベクトルを2つ以上決定すると、2つ以上の最適な動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域の画素値の加算平均を取ることで動き補償予測画像を生成する。
上記のようにして、動き補償部26のダイレクトベクトル判定部34が、画面外部の領域を含む単位領域を指し示すダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外することで、動き補償予測画像生成部35により生成される動き補償予測画像は図10のようになる。
このため、H.264/AVCでは、B_Skipにできず、約30bitの符号を要する部分において、この実施の形態1では、B_Skipにできるため、僅か1bit程度の符号で済み、予測効率が向上する利点が得られる。
スイッチ28は、符号化モード判定部13により決定された符号化モードが、イントラ予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、イントラ予測部22により決定された最適なイントラ予測モードを可変長符号化部16に出力し、動き予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、動き予測部27により決定された最適な動きベクトルに関するベクトル情報を可変長符号化部16に出力する。
<動画像復号装置2の構成>
図11はこの発明の実施の形態1による動画像復号装置2を示す構成図であり、図12は図11の動画像復号装置2における動き補償部50の内部を示す構成図である。
図11の動画像復号装置2における基本的な構成は、H.264/AVCで一般に用いられる動画像復号装置の構成と同じである。
ただし、H.264/AVCには、図12のダイレクトベクトル判定部66が動き補償部50に実装されていないが、図11の動画像復号装置2の動き補償部50には、ダイレクトベクトル判定部66が実装されており、この点においてのみ相違している。
図11において、可変長復号部41は動画像符号化装置1から送信されたビットストリームを受信すると、そのビットストリームのシンタックス解析を実施して、動画像符号化装置1の量子化部15から出力された量子化データに相当する予測残差信号符号化データを逆量子化部42に出力し、動画像符号化装置1の符号化モード判定部13により決定された符号化モードをスイッチ46,51に出力する。また、動画像符号化装置1のイントラ予測部22から出力されたイントラ予測モード又は動き予測部27から出力されたベクトル情報をスイッチ46に出力し、動き予測部27から出力されたベクトル情報を動き補償部50に出力する処理を実施する。
逆量子化部42は可変長復号部41から出力された予測残差信号符号化データを逆量子化して、その逆量子化データを逆変換部43に出力する処理を実施する。
逆変換部43は逆量子化部42から出力された逆量子化データを逆整数変換して、その逆整数変換データである予測残差信号復号値を加算器44に出力する処理を実施する。
加算器44はスイッチ51から出力されたイントラ予測画像又は動き補償予測画像の画像データと逆変換部43から出力された予測残差信号復号値を加算する処理を実施する。
ループフィルタ45は加算器44から出力された加算データに含まれている予測ループ内の雑音成分を除去するなどのフィルタリング処理を実施し、フィルタリング処理後の加算データを復号画像(動画像)の動画像データとして出力する処理を実施する。
なお、可変長復号部41、逆量子化部42、逆変換部43、加算器44及びループフィルタ45から復号手段が構成されている。
スイッチ46は可変長復号部41から出力された符号化モードが、イントラ予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、可変長復号部41から出力されたイントラ予測モードをイントラ予測補償部48に出力し、動き予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、可変長復号部41から出力されたベクトル情報を動き補償部50に出力する処理を実施する。
イントラ予測用メモリ47は加算器44から出力された加算データをイントラ予測用画像の画像データとして格納するメモリである。
イントラ予測補償部48はイントラ予測用メモリ47に格納されている周辺画素の画像データ(イントラ予測用画像の画像データ)から、スイッチ46より出力されたイントラ予測モードのイントラ予測画像を生成する処理を実施する。
フレームメモリ49はループフィルタ45から出力された動画像データを参照画像の画像データとして格納するメモリである。
動き補償部50は動画像データを構成する複数のピクチャを所定の単位領域に分割して、各単位領域の予測ベクトルやダイレクトベクトルを1つ以上予測するとともに、フレームメモリ49に格納されている参照画像の画像データから動き補償予測画像を生成する処理を実施する。
スイッチ51は可変長復号部41から出力された符号化モードが、イントラ予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、イントラ予測補償部48により生成されたイントラ予測画像の画像データを加算器44に出力し、動き予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、動き補償部50により生成された動き補償予測画像の画像データを加算器44に出力する処理を実施する。
図12において、動き補償部50のベクトルマップ保存用メモリ61はスイッチ67から出力された動きベクトル、即ち、各ピクチャにおける復号済みの単位領域の動きベクトルを保存するメモリである。
スイッチ62は可変長復号部41から出力されたベクトル情報が差分ベクトルに相当していれば、予測ベクトル算出部63を起動し、そのベクトル情報がダイレクトベクトルから最適な動きベクトルが決定されている旨を示していれば、ダイレクトベクトル算出部65を起動する処理を実施する。
予測ベクトル算出部63はベクトルマップ保存用メモリ61に保存されている動きベクトルを参照し、所定の規則に基づいて、1つ以上の予測ベクトルを予測する処理を実施する。
加算器64は予測ベクトル算出部63により予測された予測ベクトルと可変長復号部41から出力された差分ベクトル(予測ベクトル算出部63が起動している状況では、可変長復号部41から出力されるベクトル情報は差分ベクトルに相当する)を加算し、その加算結果である動きベクトルをスイッチ67に出力する処理を実施する。
ダイレクトベクトル算出部65はベクトルマップ保存用メモリ61に保存されている動きベクトル、即ち、復号対象のピクチャにおける復号対象の単位領域の近傍に存在している復号済みの単位領域の動きベクトルや上記ピクチャと時間的に前後している復号済みのピクチャにおける上記単位領域と同一位置の単位領域の動きベクトルから、上記復号対象の単位領域の動きベクトルを1つ以上予測する処理を実施する。なお、ダイレクトベクトル算出部65は動きベクトル予測手段を構成している。
ダイレクトベクトル判定部66はダイレクトベクトル算出部65により予測されたダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含まなければ、そのダイレクトベクトルをスイッチ67に出力するが、画面外部の領域を含む場合には、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外する処理を実施する。なお、ダイレクトベクトル判定部66は動きベクトル選別手段を構成している。
スイッチ67は可変長復号部41から出力されたベクトル情報が差分ベクトルに相当していれば、加算器64から出力された動きベクトルを動き補償予測画像生成部68及びベクトルマップ保存用メモリ61に出力し、そのベクトル情報がダイレクトベクトルから最適な動きベクトルが決定されている旨を示していれば、ダイレクトベクトル判定部66から出力された動きベクトルであるダイレクトベクトルを動き補償予測画像生成部68及びベクトルマップ保存用メモリ61に出力する処理を実施する。
動き補償予測画像生成部68はスイッチ67から出力された1つ以上の動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域の画素値の加算平均を取ることで動き補償予測画像を生成する処理を実施する。なお、動き補償予測画像生成部68は動き補償予測画像生成手段を構成している。
次に動作について説明する。
可変長復号部41は、動画像符号化装置1から送信されたビットストリームを受信すると、そのビットストリームのシンタックス解析を実施する。
これにより、動画像符号化装置1の量子化部15から出力された量子化データに相当する予測残差信号符号化データを逆量子化部42に出力し、動画像符号化装置1の符号化モード判定部13により決定された符号化モードをスイッチ46,51に出力する。
また、動画像符号化装置1のイントラ予測部22から出力されたイントラ予測モード又は動き予測部27から出力された差分ベクトル(ベクトル情報)をスイッチ46に出力し、動き予測部27から出力されたベクトル情報を動き補償部50に出力する。
逆量子化部42は、可変長復号部41から予測残差信号符号化データを受けると、その予測残差信号符号化データを逆量子化して、その逆量子化データを逆変換部43に出力する。
逆変換部43は、逆量子化部42から逆量子化データを受けると、その逆量子化データを逆整数変換して、その逆整数変換データである予測残差信号復号値を加算器44に出力する。
スイッチ46は、可変長復号部41から出力された符号化モードが、イントラ予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、可変長復号部41から出力されたイントラ予測モードをイントラ予測補償部48に出力し、動き予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、可変長復号部41から出力されたベクトル情報を動き補償部50に出力する。
イントラ予測補償部48は、スイッチ46からイントラ予測モードを受けると、イントラ予測用メモリ47に格納されている周辺画素の画像データ(イントラ予測用画像の画像データ)から、そのイントラ予測モードのイントラ予測画像を生成し、そのイントラ予測画像の画像データをスイッチ51に出力する。ただし、イントラ予測画像の生成方法は、H.264/AVCに開示されているので、詳細な説明を省略する。
動き補償部50は、スイッチ46からベクトル情報を受けると、動画像データを構成する複数のピクチャを所定の単位領域に分割して、各単位領域の予測ベクトルやダイレクトベクトルを1つ以上予測するとともに、フレームメモリ49に格納されている参照画像の画像データから動き補償予測画像を生成する。
以下、動き補償部50の処理内容を具体的に説明する。
動き補償部50のベクトルマップ保存用メモリ61には、以前算出された動きベクトル、即ち、各ピクチャにおける復号済みの単位領域の動きベクトルが保存されている。
動き補償部50のスイッチ62は、可変長復号部41からベクトル情報を受けると、そのベクトル情報が差分ベクトルに相当するものであるのか、そのベクトル情報がダイレクトベクトルから最適な動きベクトルが決定されている旨を示す情報であるのかを判別する。
スイッチ62は、そのベクトル情報が差分ベクトルに相当していれば、予測ベクトル算出部63を起動し、そのベクトル情報がダイレクトベクトルから最適な動きベクトルが決定されている旨を示す情報であれば、ダイレクトベクトル算出部65を起動する。
動き補償部50の予測ベクトル算出部63は、スイッチ62から起動指令を受けると、ベクトルマップ保存用メモリ61に保存されている各ピクチャにおける復号済みの単位領域の動きベクトルを参照して、所定の規則に基づいて、1つ以上の予測ベクトルを算出する。ただし、予測ベクトルの算出方法は、H.264/AVCに開示されているので、詳細な説明を省略する。
動き補償部50の加算器64は、予測ベクトル算出部63から1つ以上の予測ベクトルを受けると、各予測ベクトルと可変長復号部41から出力された差分ベクトル(予測ベクトル算出部63が起動している状況では、可変長復号部41から出力されるベクトル情報は差分ベクトルに相当する)を加算し、その加算結果である動きベクトルをスイッチ67に出力する。
動き補償部50のダイレクトベクトル算出部65は、スイッチ62から起動指令を受けると、ベクトルマップ保存用メモリ61に保存されている動きベクトル、即ち、復号対象のピクチャにおける復号対象の単位領域の近傍に存在している復号済みの単位領域の動きベクトルや、上記ピクチャと時間的に前後している復号済みのピクチャにおける上記単位領域と同一位置の単位領域の動きベクトルから、上記復号対象の単位領域の動きベクトルをダイレクトベクトルとして1つ以上予測する。
なお、ダイレクトベクトル算出部65の処理内容は、図3のダイレクトベクトル算出部33の処理内容と同様であるため、詳細な説明を省略する(図4から図7を参照)。
動き補償部50のダイレクトベクトル判定部66は、ダイレクトベクトル算出部65が1つ以上のダイレクトベクトルを予測すると、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含まなければ、そのダイレクトベクトルをスイッチ67に出力するが、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合には、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外する。
ただし、ダイレクトベクトル算出部65により予測された全てのダイレクトベクトルが、画面外部の領域を含む単位領域を指し示すダイレクトベクトルに該当する場合には、例外的に、ダイレクトベクトル判定部66において加算平均対象のベクトルから除外せずに、それらのダイレクトベクトルをスイッチ67に出力するものとする。
なお、ダイレクトベクトル判定部66の処理内容は、図3のダイレクトベクトル判定部34の処理内容と同様である。
動き補償部50のスイッチ67は、可変長復号部41から出力されたベクトル情報が差分ベクトルに相当するものであるのか、そのベクトル情報がダイレクトベクトルから最適な動きベクトルが決定されている旨を示す情報であるのかを判別する。
スイッチ67は、そのベクトル情報が差分ベクトルに相当していれば、加算器64から出力された動きベクトルを動き補償予測画像生成部68及びベクトルマップ保存用メモリ61に出力し、そのベクトル情報がダイレクトベクトルから最適な動きベクトルが決定されている旨を示す情報であれば、ダイレクトベクトル判定部66から出力された動きベクトルであるダイレクトベクトルを動き補償予測画像生成部68及びベクトルマップ保存用メモリ61に出力する。
動き補償部50の動き補償予測画像生成部68は、スイッチ67から1つだけ動きベクトルを受けると、その動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域の画素値を動き補償予測画像として生成する。
また、動き補償予測画像生成部68は、スイッチ67から2つ以上の動きベクトルを受けると、2つ以上の最適な動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域の画素値の加算平均を取ることで動き補償予測画像を生成する。
なお、動き補償予測画像生成部68の処理内容は、図3の動き補償予測画像生成部35の処理内容と同様である。
上記のようにして、動き補償部50のダイレクトベクトル判定部66が、画面外部の領域を含む単位領域を指し示すダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外することで、動き補償予測画像生成部68により生成される動き補償予測画像は図10のようになる。
このため、H.264/AVCでは、B_Skipにできず、約30bitの符号を要する部分において、この実施の形態1では、B_Skipにできるため、僅か1bit程度の符号で済み、予測効率が向上する利点が得られる。
スイッチ51は、可変長復号部41から出力された符号化モードが、イントラ予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、イントラ予測補償部48により生成されたイントラ予測画像の画像データを加算器44に出力し、動き予測に基いて圧縮を実施する符号化モードであれば、動き補償部50により生成された動き補償予測画像の画像データを加算器44に出力する。
加算器44は、逆変換部43から予測残差信号復号値を受け、スイッチ51からイントラ予測画像又は動き補償予測画像の画像データを受けると、その予測残差信号復号値とイントラ予測画像又は動き補償予測画像の画像データを加算し、その加算データをループフィルタ45に出力する。
また、加算器44は、その加算データをイントラ予測用画像の画像データとしてイントラ予測用メモリ47に格納する。
ループフィルタ45は、加算器44から加算データを受けると、その加算データに含まれている予測ループ内の雑音成分を除去するなどのフィルタリング処理を実施し、フィルタリング処理後の加算データを復号画像(動画像)の動画像データとして出力する。
また、ループフィルタ45は、復号画像の動画像データを参照画像の画像データとしてフレームメモリ49に格納する。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、動画像符号化装置1においては、符号化対象のピクチャにおける符号化対象の単位領域の近傍に存在している符号化済みの単位領域の動きベクトルや上記ピクチャと時間的に前後している符号化済みのピクチャにおける上記単位領域と同一位置の単位領域の動きベクトルから、上記符号化対象の単位領域の動きベクトルをダイレクトベクトルとして1つ以上予測するダイレクトベクトル算出部33と、ダイレクトベクトル算出部33により予測されたダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合、当該ダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外するダイレクトベクトル判定部34と、ダイレクトベクトル判定部34により加算平均対象のベクトルから除外されずに残っている1つ以上のダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域の画素値の加算平均を取ることで動き補償予測画像を生成する動き補償予測画像生成部35とを設け、動き補償予測画像生成部35により生成された動き補償予測画像と動画像の差分画像を求め、その差分画像を符号化するように構成したので、圧縮率の低下を招くことなく、画面端のマクロブロックにおける画質の劣化を防止することができる効果を奏する。
また、動画像復号装置2においては、復号対象のピクチャにおける復号対象の単位領域の近傍に存在している復号済みの単位領域の動きベクトルや上記ピクチャと時間的に前後している復号済みのピクチャにおける上記単位領域と同一位置の単位領域の動きベクトルから、上記復号対象の単位領域の動きベクトルをダイレクトベクトルとして1つ以上予測するダイレクトベクトル算出部65と、ダイレクトベクトル算出部65により予測されたダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合、当該ダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外するダイレクトベクトル判定部66と、ダイレクトベクトル判定部66により加算平均対象のベクトルから除外されずに残っている1つ以上のダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域の画素値の加算平均を取ることで動き補償予測画像を生成する動き補償予測画像生成部68とを設け、動画像の圧縮符号化データから予測残差信号を復号し、その予測残差信号復号値と動き補償予測画像生成部68により生成された動き補償予測画像を加算するように構成したので、図2の動画像符号化装置1から出力されたビットストリームを復号処理して、動画像の動画像データを復元することができる効果を奏する。
なお、この実施の形態1では、映像符号化方式として、H.264/AVCを用いる例を示したが、H.264/AVCと類似の符号化方式(例えば、MPEG−2、MPEG−4 Visual、SMPTE VC−1など)についても、同様に適用することができる。
実施の形態2.
<動画像符号化装置1の構成>
図13はこの発明の実施の形態2による動画像符号化装置1を示す構成図であり、図において、図2と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
また、図14は図13の動画像符号化装置1における動き補償部71の内部を示す構成図であり、図において、図3と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
図13及び図14において、動き補償部71は動画像データを構成する複数のピクチャを所定の単位領域に分割して、各単位領域の予測ベクトルやダイレクトベクトルを1つ以上予測するとともに、動き予測部72により決定された1つ以上の最適な動きベクトルとフレームメモリ25に格納されている参照画像の画像データから動き補償予測画像を生成する処理を実施する。
ただし、動き補償部71は図2の動き補償部26と異なり、内部のダイレクトベクトル判定部34により加算平均対象のベクトルから除外されずに残っている1つ以上のダイレクトベクトルだけでなく、内部のダイレクトベクトル算出部33により予測された全てのダイレクトベクトルを動き予測部72に出力するようにしている。
動き予測部72は図2の動き予測部27と同様に、ダイレクトベクトル又は予測ベクトルを用いて、最適な動きベクトルを決定するが、動き補償部71からダイレクトベクトル判定部34により加算平均対象のベクトルから除外されずに残っている1つ以上のダイレクトベクトルだけでなく、ダイレクトベクトル算出部33により予測された全てのダイレクトベクトルを受けているので、画面端付近での予測効率が高くなる方のダイレクトベクトルを選択するようにしている。
また、動き予測部72はどちらのダイレクトベクトルを選択したかを示す情報をベクトル情報に含めてスイッチ28に出力する。
次に動作について説明する。
動き補償部71は、内部の予測ベクトル算出部32により予測された1つ以上の予測ベクトルを動き予測部72に出力するとともに、内部のダイレクトベクトル判定部34により加算平均対象のベクトルから除外されずに残っている1つ以上のダイレクトベクトル(以下、「ダイレクトベクトルA」と称する)を動き予測部72に出力する。
また、動き補償部71は、内部のダイレクトベクトル算出部33により予測された全てのダイレクトベクトル(以下、「ダイレクトベクトルB」と称する)を動き予測部72に出力する。
動き予測部72は、動き補償部71からダイレクトベクトルと予測ベクトルを受けると、図2の動き予測部27と同様にして、最適な動きベクトルを決定するが、動き補償部71からダイレクトベクトルAだけでなく、ダイレクトベクトルBも受けているので、どちらのダイレクトベクトルを用いた方が、画面端付近での予測効率が高くなるかを判定して、ダイレクトベクトルA又はダイレクトベクトルBを選択する。
ダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合、上記実施の形態1でも説明したように予測効率が低下するため、ダイレクトベクトルBよりダイレクトベクトルAを用いた方が、画面端付近での予測効率が高くなるが、例えば、単位領域が含んでいる画面外部の領域の面積が僅かな場合には、ダイレクトベクトルBを用いた方が、画面端付近での予測効率が高くなることがある。
なお、予測効率が最も高いダイレクトベクトルの選択方法は、一般にR−Dオプティマイゼイションと呼ばれる技術を用い、最適なダイレクトベクトルを決定する処理を実施する。
動き予測部72は、最適な動きベクトルを決定すると、その最適な動きベクトルに関するベクトル情報をスイッチ28に出力する。
即ち、動き予測部72は、最適な動きベクトルを決定するに際して、動き補償部71の予測ベクトル算出部32により予測された予測ベクトルを用いて決定していれば、その動きベクトルと予測ベクトルの差分を示す差分ベクトルをベクトル情報としてスイッチ28に出力する。
動き予測部72は、最適な動きベクトルを決定するに際して、動き補償部71のダイレクトベクトル判定部34から出力されたダイレクトベクトルAを用いて決定していれば、ダイレクトベクトルから最適な動きベクトルが決定されている旨を示す情報と、ダイレクトベクトル判定部34から出力されたダイレクトベクトルAを選択している旨を示す情報とをベクトル情報としてスイッチ28に出力する。
動き予測部72は、最適な動きベクトルを決定するに際して、動き補償部71のダイレクトベクトル算出部33から出力されたダイレクトベクトルBを用いて決定していれば、ダイレクトベクトルから最適な動きベクトルが決定されている旨を示す情報と、ダイレクトベクトル算出部33から出力されたダイレクトベクトルBを選択している旨を示す情報とをベクトル情報としてスイッチ28に出力する。
<動画像復号装置2の構成>
図15はこの発明の実施の形態2による動画像復号装置2を示す構成図であり、図において、図11と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
また、図16は図15の動画像復号装置2における動き補償部80の内部を示す構成図であり、図において、図12と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
図15及び図16において、動き補償部80は動画像データを構成する複数のピクチャを所定の単位領域に分割して、各単位領域の予測ベクトルやダイレクトベクトルを1つ以上予測するとともに、フレームメモリ49に格納されている参照画像の画像データから動き補償予測画像を生成する処理を実施する。
ただし、動き補償部80は図11の動き補償部50と異なり、可変長復号部41から出力されたベクトル情報に含まれているダイレクトベクトルA又はダイレクトベクトルBの選択情報にしたがって、内部のダイレクトベクトル判定部66又はダイレクトベクトル算出部65から出力されるダイレクトベクトルを選択するようにしている。
動き補償部80のスイッチ81は可変長復号部41から出力されたベクトル情報に含まれているダイレクトベクトルの選択情報が、ダイレクトベクトルAを選択している旨を示していれば、ダイレクトベクトル判定部66から出力されたダイレクトベクトルを選択してスイッチ67に出力し、ダイレクトベクトルBを選択している旨を示していれば、ダイレクトベクトル算出部65から出力されたダイレクトベクトルを選択してスイッチ67に出力する処理を実施する。
次に動作について説明する。
動き補償部80は、図11の動き補償部50と同様に、動画像データを構成する複数のピクチャを所定の単位領域に分割して、各単位領域の予測ベクトルやダイレクトベクトルを1つ以上予測するとともに、フレームメモリ49に格納されている参照画像の画像データから動き補償予測画像を生成する。
ただし、動き補償部80は、図11の動き補償部50と異なり、可変長復号部41から出力されたベクトル情報に含まれているダイレクトベクトルA又はダイレクトベクトルBの選択情報にしたがって、内部のダイレクトベクトル判定部66又はダイレクトベクトル算出部65から出力されるダイレクトベクトルを選択する。
即ち、動き補償部80のスイッチ81は、可変長復号部41からベクトル情報を受けると、そのベクトル情報に含まれているダイレクトベクトルの選択情報が、ダイレクトベクトルAを選択している旨を示していれば、ダイレクトベクトル判定部66から出力されたダイレクトベクトルを選択してスイッチ67に出力し、ダイレクトベクトルBを選択している旨を示していれば、ダイレクトベクトル算出部65から出力されたダイレクトベクトルを選択してスイッチ67に出力する。
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、ダイレクトベクトルA又はダイレクトベクトルBを選択して、動き補償予測画像を生成するようにしているので、画面端付近での予測効率が向上する可能性を高めることができる効果を奏する。
なお、上記のベクトル情報を符号化する単位については、各種符号化単位(符号化対象ブロック毎、スライス(符号化対象ブロックの集合)単位、ピクチャ単位、シーケンス(ピクチャの集合)単位)が考えられるのは言うまでもない。ベクトル情報を上記の各種符号化単位の1パラメータとして符号化し、ビットストリーム上に符号化することで、動画像復号装置2に対して、動画像符号化装置1が意図するダイレクトベクトルの選択結果を伝えることができる。
実施の形態3.
上記実施の形態1,2の動画像符号化装置1におけるダイレクトベクトル判定部34では、ダイレクトベクトル算出部33により予測されたダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合には、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外するものについて示したが、ダイレクトベクトル算出部33により予測されたダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合、ダイレクトベクトル判定部34が、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が当該画面に隣接している許容範囲領域の外部領域を含むか否かを判定し、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が当該許容範囲領域の外部領域を含まなければ、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外せず、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が当該許容範囲領域の外部領域を含めば、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外するようにしてもよい。
図17はダイレクトベクトル判定部34の処理内容を示す説明図である。
以下、ダイレクトベクトル判定部34の処理内容を具体的に説明する。
ダイレクトベクトル判定部34には、予め、図17に示すような許容範囲領域(画面に隣接している領域)が設定されている。
ダイレクトベクトル判定部34は、ダイレクトベクトル算出部33により予測されたダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が許容範囲領域の外部領域を含むか否かを判定する。
ダイレクトベクトル判定部34は、図17(b)に示すように、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が許容範囲領域の外部領域を含まなければ(ダイレクトベクトルが指し示す画素位置が許容範囲領域内であれば)、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外せずに、そのダイレクトベクトルを動き予測部27(または72)に出力する。
ダイレクトベクトル判定部34は、図17(c)に示すように、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が許容範囲領域の外部領域を含めば(ダイレクトベクトルが指し示す画素位置が許容範囲領域外であれば)、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外する。
上記実施の形態1,2の動画像復号装置2におけるダイレクトベクトル判定部66では、ダイレクトベクトル算出部65により予測されたダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合には、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外するものについて示したが、ダイレクトベクトル算出部65により予測されたダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合、ダイレクトベクトル判定部66が、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が当該画面に隣接している許容範囲領域の外部領域を含むか否かを判定し、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が当該許容範囲領域の外部領域を含まなければ、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外せず、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が当該許容範囲領域の外部領域を含めば、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外するようにしてもよい。
以下、ダイレクトベクトル判定部66の処理内容を具体的に説明する。
ダイレクトベクトル判定部66には、予め、動画像符号化装置1のダイレクトベクトル判定部34と同一の許容範囲領域が設定されている。
ダイレクトベクトル判定部66は、ダイレクトベクトル算出部65により予測されたダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が許容範囲領域の外部領域を含むか否かを判定する。
ダイレクトベクトル判定部66は、図17(b)に示すように、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が許容範囲領域の外部領域を含まなければ(ダイレクトベクトルが指し示す画素位置が許容範囲領域内であれば)、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外せずに、そのダイレクトベクトルをスイッチ67(または81)に出力する。
ダイレクトベクトル判定部66は、図17(c)に示すように、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が許容範囲領域の外部領域を含めば(ダイレクトベクトルが指し示す画素位置が許容範囲領域外であれば)、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外する。
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、ダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が許容範囲領域の外部領域を含まなければ、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外せず、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が許容範囲領域の外部領域を含めば、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外するように構成したので、画面端付近での予測効率が向上する可能性を高めることができる効果を奏する。
この実施の形態3では、動画像符号化装置1のダイレクトベクトル判定部34と、動画像復号装置2のダイレクトベクトル判定部66とが、予め、同一の許容範囲領域を設定されているものについて示したが、動画像符号化装置1のダイレクトベクトル判定部34により設定された許容範囲領域を示す情報を符号化し、その符号化データをビットストリームに含めて動画像復号装置2に送信するようにしてもよい。
これにより、動画像復号装置2のダイレクトベクトル判定部66では、動画像符号化装置1のダイレクトベクトル判定部34に設定されている許容範囲領域と同一の許容範囲領域を使用することが可能になる。
なお、許容範囲領域を示す情報を符号化する単位については、各種符号化単位(符号化対象ブロック毎、スライス(符号化対象ブロックの集合)単位、ピクチャ単位、シーケンス(ピクチャの集合)単位)が考えられるのは言うまでもない。許容範囲領域を示す情報を上記の各種符号化単位のパラメータとして符号化し、ビットストリーム上に符号化することで、動画像復号装置2に対して、動画像符号化装置1が意図した許容範囲領域を伝えることができる。
実施の形態4.
上記実施の形態1,2の動画像符号化装置1におけるダイレクトベクトル判定部34では、ダイレクトベクトル算出部33により予測されたダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合には、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外するものについて示したが、ダイレクトベクトル判定部34が動きベクトル修正手段を構成し、ダイレクトベクトル算出部33により予測されたダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含まなければ、そのダイレクトベクトルを動き予測部27(または72)に出力し、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含めば、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域を画面内の領域に修正して、修正後のダイレクトベクトルを動き予測部27(または72)に出力するようにしてもよい。
図18はダイレクトベクトル判定部34の処理内容を示す説明図である。
以下、ダイレクトベクトル判定部34の処理内容を具体的に説明する。
ダイレクトベクトル判定部34は、ダイレクトベクトル算出部33により予測されたダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含むか否かを判定する。
ダイレクトベクトル判定部34は、ダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含まなければ、上記実施の形態1,2と同様に、そのダイレクトベクトルを動き予測部27(または72)に出力する。
ダイレクトベクトル判定部34は、図18(a)に示すように、ダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含めば(ダイレクトベクトルが画面外部を指している場合)、図18(b)(c)に示すように、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域を画面内の領域に修正して、修正後のダイレクトベクトルを動き予測部27(または72)に出力する。
なお、図18(b)は水平及び垂直の各成分を独立に画面内に修正している例を示し、図18(c)は水平及び垂直の各成分を、向きを保ちつつ画面内に修正している例を示している。
上記実施の形態1,2の動画像復号装置2におけるダイレクトベクトル判定部66では、ダイレクトベクトル算出部65により予測されたダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合には、そのダイレクトベクトルを加算平均対象のベクトルから除外するものについて示したが、ダイレクトベクトル判定部66が動きベクトル修正手段を構成し、ダイレクトベクトル算出部65により予測されたダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含まなければ、そのダイレクトベクトルをスイッチ67(または81)に出力し、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含めば、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域を画面内の領域に修正して、修正後のダイレクトベクトルをスイッチ67(または81)に出力するようにしてもよい。
以下、ダイレクトベクトル判定部66の処理内容を具体的に説明する。
ダイレクトベクトル判定部66は、ダイレクトベクトル算出部65により予測されたダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含むか否かを判定する。
ダイレクトベクトル判定部66は、ダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含まなければ、上記実施の形態1,2と同様に、そのダイレクトベクトルをスイッチ67(または81)に出力する。
ダイレクトベクトル判定部66は、図18(a)に示すように、ダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含めば(ダイレクトベクトルが画面外部を指している場合)、図18(b)(c)に示すように、動画像符号化装置1におけるダイレクトベクトル判定部34の修正方式と同一の修正方式で、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域を画面内の領域に修正して、修正後のダイレクトベクトルをスイッチ67(または81)に出力する。
以上で明らかなように、この実施の形態4によれば、ダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含めば、そのダイレクトベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域を画面内の領域に修正するように構成したので、画面端付近での予測効率が向上する可能性を高めることができる効果を奏する。
この実施の形態4では、動画像符号化装置1のダイレクトベクトル判定部34と、動画像復号装置2のダイレクトベクトル判定部66とが、同一の修正方式で、ダイレクトベクトルを修正するものについて示したが、動画像符号化装置1のダイレクトベクトル判定部34が使用する修正方式を示す情報を符号化し、その符号化データをビットストリームに含めて動画像復号装置2に送信するようにしてもよい。
これにより、動画像復号装置2のダイレクトベクトル判定部66では、動画像符号化装置1のダイレクトベクトル判定部34が使用する修正方式と同一の修正方式を使用することが可能になる。
なお、上記のベクトルの修正方式を示す情報を符号化する単位については、各種符号化単位(符号化対象ブロック毎、スライス(符号化対象ブロックの集合)単位、ピクチャ単位、シーケンス(ピクチャの集合)単位)が考えられるのは言うまでもない。ベクトルの修正方式を示す情報を上記の各種符号化単位の1パラメータとして符号化し、ビットストリーム上に符号化することで動画像復号装置2に対して、動画像符号化装置1が意図したベクトルの修正方式を伝えることができる。
1 動画像符号化装置、2 動画像復号装置、11,12 減算器(符号化手段)、13 符号化モード判定部(符号化手段)、14 変換部(符号化手段)、15 量子化部(符号化手段)、16 可変長符号化部(符号化手段)、17 逆量子化部、18 逆変換部、19 スイッチ、20 加算器、21 イントラ予測用メモリ、22 イントラ予測部、23 イントラ予測補償部、24 ループフィルタ、25 フレームメモリ、26 動き補償部、27 動き予測部、28 スイッチ、31 ベクトルマップ保存用メモリ、32 予測ベクトル算出部、33 ダイレクトベクトル算出部(動きベクトル予測手段)、34 ダイレクトベクトル判定部(動きベクトル選別手段、動きベクトル修正手段)、35 動き補償予測画像生成部(動き補償予測画像生成手段)、41 可変長復号部(復号手段)、42 逆量子化部(復号手段)、43 逆変換部(復号手段)、44 加算器(復号手段)、45 ループフィルタ(復号手段)、46 スイッチ、47 イントラ予測用メモリ、48 イントラ予測補償部、49 フレームメモリ、50 動き補償部、51 スイッチ、61 ベクトルマップ保存用メモリ、62 スイッチ、63 予測ベクトル算出部、64 加算器、65 ダイレクトベクトル算出部(動きベクトル予測手段)、66 ダイレクトベクトル判定部(動きベクトル選別手段、動きベクトル修正手段)、67 スイッチ、68 動き補償予測画像生成部(動き補償予測画像生成手段)、71 動き補償部、72 動き予測部、80 動き補償部、81 スイッチ。

Claims (8)

  1. 動画像の映像信号を構成する複数のピクチャを所定の単位領域に分割して、各単位領域の動きベクトルを決定し、上記動きベクトルを用いて、上記映像信号の圧縮符号化を行う動画像符号化装置において、符号化対象のピクチャにおける符号化対象の単位領域の近傍に存在している符号化済みの単位領域の動きベクトルや上記ピクチャと時間的に前後している符号化済みのピクチャにおける上記単位領域と同一位置の単位領域の動きベクトルから、上記符号化対象の単位領域の動きベクトルを1つ以上予測する動きベクトル予測手段と、上記動きベクトル予測手段により予測された動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合、当該動きベクトルを加算平均対象のベクトルから除外する動きベクトル選別手段と、上記動きベクトル選別手段により加算平均対象のベクトルから除外されずに残っている1つ以上の動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域の画素値の加算平均を取ることで動き補償予測画像を生成する動き補償予測画像生成手段と、上記動き補償予測画像生成手段により生成された動き補償予測画像と上記動画像の差分画像を求め、上記差分画像を符号化する符号化手段とを備えたことを特徴とする動画像符号化装置。
  2. 動画像の映像信号を構成する複数のピクチャを所定の単位領域に分割して、各単位領域の動きベクトルを決定し、上記動きベクトルを用いて、上記映像信号の圧縮符号化を行う動画像符号化装置において、符号化対象のピクチャにおける符号化対象の単位領域の近傍に存在している符号化済みの単位領域の動きベクトルや上記ピクチャと時間的に前後している符号化済みのピクチャにおける上記単位領域と同一位置の単位領域の動きベクトルから、上記符号化対象の単位領域の動きベクトルを1つ以上予測する動きベクトル予測手段と、上記動きベクトル予測手段により予測された動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合、当該動きベクトルを加算平均対象のベクトルから除外する動きベクトル選別手段と、上記動きベクトル選別手段により加算平均対象のベクトルから除外されずに残っている1つ以上の動きベクトル又は上記動きベクトル予測手段により予測された1つ以上の動きベクトルを選択し、その選択した1つ以上の動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域の画素値の加算平均を取ることで動き補償予測画像を生成する動き補償予測画像生成手段と、上記動き補償予測画像生成手段により生成された動き補償予測画像と上記動画像の差分画像を求め、上記差分画像を符号化するとともに、上記動き補償予測画像生成手段による動きベクトルの選択結果を示す情報を符号化し、上記情報の符号化データを上記差分画像の符号化データと多重化する符号化手段とを備えたことを特徴とする動画像符号化装置。
  3. 動画像の映像信号を構成する複数のピクチャを所定の単位領域に分割して、各単位領域の動きベクトルを決定し、上記動きベクトルを用いて、上記映像信号の圧縮符号化を行う動画像符号化装置において、符号化対象のピクチャにおける符号化対象の単位領域の近傍に存在している符号化済みの単位領域の動きベクトルや上記ピクチャと時間的に前後している符号化済みのピクチャにおける上記単位領域と同一位置の単位領域の動きベクトルから、上記符号化対象の単位領域の動きベクトルを1つ以上予測する動きベクトル予測手段と、上記動きベクトル予測手段により予測された動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合、上記動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が当該画面に隣接している許容範囲領域の外部領域を含むか否かを判定し、上記動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が当該許容範囲領域の外部領域を含まなければ、当該動きベクトルを加算平均対象のベクトルから除外せず、上記動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が当該許容範囲領域の外部領域を含めば、当該動きベクトルを加算平均対象のベクトルから除外する動きベクトル選別手段と、上記動きベクトル選別手段により加算平均対象のベクトルから除外されずに残っている1つ以上の動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域の画素値の加算平均を取ることで動き補償予測画像を生成する動き補償予測画像生成手段と、上記動き補償予測画像生成手段により生成された動き補償予測画像と上記動画像の差分画像を求め、上記差分画像を符号化する符号化手段とを備えたことを特徴とする動画像符号化装置。
  4. 符号化手段は、動きベクトル選別手段の判定に用いられる許容範囲領域を示す情報を符号化し、上記情報の符号化データを差分画像の符号化データと多重化することを特徴とする請求項3記載の動画像符号化装置。
  5. 動画像の映像信号を構成する複数のピクチャを所定の単位領域に分割し、各単位領域の動きベクトルを用いて、圧縮符号化されている映像信号を復元する動画像復号装置において、復号対象のピクチャにおける復号対象の単位領域の近傍に存在している復号済みの単位領域の動きベクトルや上記ピクチャと時間的に前後している復号済みのピクチャにおける上記単位領域と同一位置の単位領域の動きベクトルから、上記復号対象の単位領域の動きベクトルを1つ以上予測する動きベクトル予測手段と、上記動きベクトル予測手段により予測された動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合、当該動きベクトルを加算平均対象のベクトルから除外する動きベクトル選別手段と、上記動きベクトル選別手段により加算平均対象のベクトルから除外されずに残っている1つ以上の動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域の画素値の加算平均を取ることで動き補償予測画像を生成する動き補償予測画像生成手段と、上記映像信号の圧縮符号化データから予測残差信号を復号し、上記予測残差信号と上記動き補償予測画像生成手段により生成された動き補償予測画像を加算する復号手段とを備えたことを特徴とする動画像復号装置。
  6. 動画像の映像信号を構成する複数のピクチャを所定の単位領域に分割し、各単位領域の動きベクトルを用いて、圧縮符号化されている映像信号を復元する動画像復号装置において、復号対象のピクチャにおける復号対象の単位領域の近傍に存在している復号済みの単位領域の動きベクトルや上記ピクチャと時間的に前後している復号済みのピクチャにおける上記単位領域と同一位置の単位領域の動きベクトルから、上記復号対象の単位領域の動きベクトルを1つ以上予測する動きベクトル予測手段と、上記動きベクトル予測手段により予測された動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合、当該動きベクトルを加算平均対象のベクトルから除外する動きベクトル選別手段と、上記映像信号の圧縮符号化データと多重化されている動きベクトルの選択結果を示す情報の符号化データから動きベクトルの選択結果を認識し、その選択結果にしたがって上記動きベクトル選別手段により加算平均対象のベクトルから除外されずに残っている1つ以上の動きベクトル又は上記動きベクトル予測手段により予測された1つ以上の動きベクトルを選択し、その選択した1つ以上の動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域の画素値の加算平均を取ることで動き補償予測画像を生成する動き補償予測画像生成手段と、上記映像信号の圧縮符号化データから予測残差信号を復号し、上記予測残差信号と上記動き補償予測画像生成手段により生成された動き補償予測画像を加算する復号手段とを備えたことを特徴とする動画像復号装置。
  7. 動画像の映像信号を構成する複数のピクチャを所定の単位領域に分割し、各単位領域の動きベクトルを用いて、圧縮符号化されている映像信号を復元する動画像復号装置において、復号対象のピクチャにおける復号対象の単位領域の近傍に存在している復号済みの単位領域の動きベクトルや上記ピクチャと時間的に前後している復号済みのピクチャにおける上記単位領域と同一位置の単位領域の動きベクトルから、上記復号対象の単位領域の動きベクトルを1つ以上予測する動きベクトル予測手段と、上記動きベクトル予測手段により予測された動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が画面外部の領域を含む場合、上記動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が当該画面に隣接している許容範囲領域の外部領域を含むか否かを判定し、上記動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が当該許容範囲領域の外部領域を含まなければ、当該動きベクトルを加算平均対象のベクトルから除外せず、上記動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域が当該許容範囲領域の外部領域を含めば、当該動きベクトルを加算平均対象のベクトルから除外する動きベクトル選別手段と、上記動きベクトル選別手段により加算平均対象のベクトルから除外されずに残っている1つ以上の動きベクトルが指し示す画素位置を基点とする単位領域の画素値の加算平均を取ることで動き補償予測画像を生成する動き補償予測画像生成手段と、上記映像信号の圧縮符号化データから予測残差信号を復号し、上記予測残差信号と上記動き補償予測画像生成手段から出力された動き補償予測画像を加算する復号手段とを備えたことを特徴とする動画像復号装置。
  8. 動きベクトル選別手段は、映像信号の圧縮符号化データと多重化されている許容範囲領域を示す情報の符号化データから上記許容範囲領域を認識して、上記許容範囲領域を判定に用いることを特徴とする請求項記載の動画像復号装置。
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