JP5211611B2 - インバータの駆動回路およびインバータの制御回路 - Google Patents
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Description
図13において、駆動回路132には、入力回路52、ノイズ誤動作防止回路53およびドライバ回路55が設けられている。そして、入力回路52には、電源端子91と入力端子92との間に接続された抵抗R1が設けられている。また、ノイズ誤動作防止回路53には、ヒステリシスコンパレータ56が設けられ、ヒステリシスコンパレータ56の一方の入力は入力端子92に接続されるとともに、ヒステリシスコンパレータ56の他方の入力は基準電圧源57を介してグランド端子94に接続され、ヒステリシスコンパレータ56の出力はドライバ回路55に接続されている。
また、インバータには、互いに直列接続されたスイッチング素子S1、S4が設けられ、スイッチング素子S4のゲートには出力端子93が接続されている。なお、スイッチング素子S1、S4としては、例えば、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ:Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いることができる。
図14において、入力信号51が入力端子92とグランド端子94との間に入力されると、入力回路52を介してヒステリシスコンパレータ56に入力される。ここで、ノイズ誤動作防止回路53では、大小2つの電圧しきい値(例えば、1.36Vと2.00V)が基準電圧源57にて設定される。
この結果、駆動回路132とスイッチング素子S4とを含めた全体の回路において、立ち上がり時の遅れ時間TonはTd1+Td3となり、立ち下がり時の遅れ時間ToffはTd2+Td4となる。
また、例えば、特許文献1には、端子付加して外付抵抗でデッドタイムの設定が可能とし、狭パルス幅信号のときでもデッドタイムが変化しない半導体集積回路が開示されている。
そこで、本発明の目的は、インバータを駆動する駆動信号の立ち上がり時または立ち下がり時の遅れ時間を調整することが可能なインバータの駆動回路およびインバータの制御回路を提供することである。
また、請求項5記載のインバータの駆動回路によれば、前記定電流源、前記キャパシタおよび前記基準電圧源のいずれか少なくとも1つについては、前記駆動回路の外部端子を介して組み込まれることを特徴とする。
また、請求項10記載のインバータの制御回路によれば、前記定電流源、前記キャパシタおよび前記基準電圧源のいずれか少なくとも1つについては、前記制御回路の外部端子を介して組み込まれることを特徴とする。
また、請求項11記載のインバータの駆動回路によれば、前記位相調整回路は、前記ドライバ回路に入力される前記信号の前記パルス幅と、前記ドライバ回路にて駆動されるインバータのスイッチング素子から出力される前記信号の前記パルス幅とを一致させることを特徴とする。
また、請求項12記載のインバータの制御回路によれば、前記位相調整回路は、前記ドライバ回路に入力される前記信号の前記パルス幅と、前記ドライバ回路にて駆動されるインバータのスイッチング素子から出力される前記信号の前記パルス幅とを一致させることを特徴とする。
図1は、本発明の第1実施形態に係るモータ制御システムの概略構成を示すブロック図である。
図1において、交流電源11は、コンバータ12およびインバータ13を介して交流モータ15に接続されている。ここで、コンバータ12には、三相電流を整流するための整流ダイオードD1〜D6および平滑コンデンサC1が設けられ、インバータ13には、ゲートパルスに基づいてスイッチング動作するスイッチング素子S1〜S6およびスイッチング素子S1〜S6にそれぞれ逆並列接続された帰還ダイオードD11〜D16が設けられている。そして、インバータ13の出力側には、インバータ13から出力される三相交流Iu、Iv、Iwを検出する電流センサ14が設けられている。なお、スイッチング素子S1〜S6としては、例えば、IGBTを用いることができる。
ここで、交流モータ15を動作させる場合、d軸電流指令値id*が比較器21aに入力されるとともに、q軸(トルク成分)電流指令値iq*が比較器21bに入力される。また、インバータ13から出力されるu相電流Iu、v相電流Ivおよびw相電流Iwは電流センサ14にて検出され、UVW/dq変換部24に入力される。そして、u相電流Iu、v相電流Ivおよびw相電流Iwの実測値がUVW/dq変換部24にてd軸電流実測値idおよびq軸電流実測値iqに変換された後、比較部21a、21bにそれぞれ入力される。
そして、PWM制御部25にて生成されたゲートパルスはフォトカプラ31a〜31fをそれぞれ介して駆動回路32a〜32fに伝送され、駆動回路32a〜32fにてインバータ13が駆動されることにより、交流モータ15がPWM制御によって動作される。
図2において、例えば、駆動回路32bには、図13の構成に加え、位相調整回路54がドライバ回路55の前段に設けられている。そして、ヒステリシスコンパレータ56からの出力は位相調整回路54を介してドライバ回路55に入力される。ここで、位相調整回路54は、ドライバ回路55に入力される信号の立ち上がりまたは立ち下がりのいずれか少なくとも一方を遅延させることにより、ドライバ回路55に入力される入力信号のパルス幅と、ドライバ回路55にて駆動されるインバータ13のスイッチング素子S4から出力される信号のパルス幅とのずれを調整することができる。
また、図2の実施形態では、駆動回路32bを例にとって説明したが、図1の駆動回路32a、32c〜32fについても同様の構成をとることができる。
図3において、位相調整回路54には、反転回路61、64、65、位相遅延回路62、63およびRSフリップフロップ66が設けられている。そして、位相遅延回路62は、駆動回路32bとスイッチング素子S4とを含めた全体の回路における立ち上がり時の遅れ時間Tonを調整することができる。また、位相遅延回路63は駆動回路32bとスイッチング素子S4とを含めた全体の回路における立ち下がり時の遅れ時間Toffを調整することができる。
図4の時刻t1において、位相調整回路54に入力された入力電圧V1は位相遅延回路62に入力され、ハイレベルからロウレベルに推移する。また、位相調整回路54に入力された入力電圧V1は反転回路61に入力され、反転回路61にて入力電圧V1が反転された後、位相遅延回路63に入力される。
図5において、Pチャンネル電界効果型トランジスタ72、73のソースは電源端子T1に接続され、Pチャンネル電界効果型トランジスタ72のドレインおよびゲートは定電流源76を介してグランド端子T2に接続され、Pチャンネル電界効果型トランジスタ73のドレインはPチャンネル電界効果型トランジスタ74のソースに接続され、Pチャンネル電界効果型トランジスタ74のドレインはNチャンネル電界効果型トランジスタ75のドレインに接続され、Nチャンネル電界効果型トランジスタ75のソースはグランド端子T2に接続されている。
図6の時刻t11において、入力電圧V11が入力端子T3を介して図3の位相遅延回路62に入力され、入力電圧V11がロウレベルからハイレベルに推移すると、入力電圧V11が反転回路71にて反転され、Pチャンネル電界効果型トランジスタ74およびNチャンネル電界効果型トランジスタ75のゲートがロウレベルになる。
図7において、入力信号51が入力端子92とグランド端子94との間に入力されると、入力回路52を介してヒステリシスコンパレータ56に入力される。そして、入力信号51がヒステリシスコンパレータ56に入力されると、ヒステリシスコンパレータ56では、入力電圧(a点電圧)が電源電圧からグランド電圧に推移する場合には、a点電圧と小さい方の電圧しきい値とが比較される。そして、a点電圧が電圧しきい値以下の場合には、ヒステリシスコンパレータ56からの出力(b点電圧)がロウレベルとなる。
そして、ヒステリシスコンパレータ56からの出力(b点電圧)は位相調整回路54に入力され、b点電圧の立ち上がりが位相調整回路54にて遅延時間Tdyだけ遅延された後、ドライバ回路55に入力される。そして、位相調整回路54からの出力(d点電圧)がドライバ回路55に入力されると、d点電圧がドライバ回路55にて電流増幅される。そして、ドライバ回路55にて電流増幅された信号は出力端子93を介してスイッチング素子S4のゲートに入力され、スイッチング素子S4のゲート容量を放電させることで、スイッチング素子S4がオフし、スイッチング素子S4に流れるコレクタ電流Icが遮断される。
そして、Tdead=Toff−Ton=0となるように遅延時間Tdx、Tdyを位相調整回路54にて調整することにより、ドライバ回路55に入力される信号のパルス幅とスイッチング素子S4から出力される信号のパルス幅とを一致させることが可能となり、PWM制御におけるパルス幅の制御性を向上させることが可能となることから、PWM制御系の制御性能を向上させることができる。
図8において、図5の定電流源76として、電流値が異なる複数の定電流源I1〜Inが設けられている。そして、各定電流源I1〜Inにはスイッチング素子M1〜Mnが接続され、スイッチング素子M1〜MnのゲートにはEEPROM80がバッファB1〜Bnを介して接続されている。
そして、Tdead=Toff−Ton=0となるような定電流源I1〜Inを選択するためのデータをEPROM80に記憶し、そのEPROM80にて特定される定電流源I1〜Inに接続されたスイッチング素子M1〜Mnをオンすることにより、b点電圧の遅延時間Tdx、Tdyを調整することができる。
あるいは、スイッチング素子S4それ自体を駆動回路32bに付加し、Tdead=Toff−Ton=0となるように定電流源76の電流値、基準電圧源78の基準電圧またはキャパシタ77の容量を設定するようにしてもよい。
図9において、図5の位相遅延回路のPチャンネル電界効果型トランジスタ72はドレインおよびゲートは定電流源76aを介してグランド端子T2に接続されるとともに、図5のNチャンネル電界効果型トランジスタ75のソースは定電流源76bを介してグランド端子T2に接続されている。
図10の時刻t21において、入力電圧V11が入力端子T3を介して図3の位相遅延回路62に入力され、入力電圧V11がロウレベルからハイレベルに推移すると、入力電圧V11が反転回路71にて反転され、Pチャンネル電界効果型トランジスタ74およびNチャンネル電界効果型トランジスタ75のゲートがロウレベルになる。そして、Pチャンネル電界効果型トランジスタ74およびNチャンネル電界効果型トランジスタ75のゲートがロウレベルになると、Pチャンネル電界効果型トランジスタ74がオンするとともに、Nチャンネル電界効果型トランジスタ75がオフする。そして、Pチャンネル電界効果型トランジスタ74がオンすると、定電流源76aを介してPチャンネル電界効果型トランジスタ72に流れる電流と同じ値の電流がカレントミラー動作によってPチャンネル電界効果型トランジスタ73に流れ、Pチャンネル電界効果型トランジスタ73に流れる電流がキャパシタ77に充電される。
これにより、図3の位相調整回路62、63を1つだけ設けることで、ドライバ回路55に入力される信号の立ち上がりおよび立ち下がりの双方の遅延時間を調整することができ、ドライバ回路55に入力される信号のパルス幅とスイッチング素子S4から出力される信号のパルス幅とを一致させることが可能となる。
図11において、モータ制御システムには、交流モータ15のフィードバック制御を行う制御回路116、スイッチング素子S1〜S6にゲートパルスをそれぞれ出力することにより、インバータ13を駆動する駆動回路132a〜132f、制御回路116から出力された制御信号を駆動回路132a〜132fにそれぞれ絶縁伝送するフォトカプラ31a〜31fが設けられている。
ここで、各駆動回路132a〜132fは、図13の駆動回路132と同様の構成をとることができる。
なお、位相調整回路33a〜33fは図3と同様の構成をとることができる。
図12において、例えば、位相調整回路33a〜33fのうち位相調整回路33bを例にとって説明すると、図11のPWM制御部25にて生成されたゲートパルスの立ち下りは位相調整回路33bにて遅延時間Tdxだけ遅延された後、フォトカプラ31bを介して駆動回路132bに伝送される。
そして、入力電圧(a´点電圧)がグランド電圧から電源電圧に推移する場合には、a´点電圧と大きい方の電圧しきい値とがヒステリシスコンパレータ56にて比較される。そして、a´点電圧が電圧しきい値を越える場合には、ヒステリシスコンパレータ56からの出力(b´点電圧)がハイレベルとなる。
12 コンバータ
13 インバータ
14 電流検出器
15 モータ
16、116 制御回路
21a、21b、79 比較器
22a、22b 調節器
23、24 dq/uvw変換部
25 PWM制御部
D1〜D6 整流ダイオード
C1 平滑コンデンサ
S1〜S6、M11〜Mn スイッチング素子
D11〜D16 帰還ダイオード
31a〜31f フォトカプラ
32a〜32f、132a〜132f 駆動回路
51 入力信号
52 入力回路
53 ノイズ誤動作防止回路
54、33a〜33f 位相調整回路
55 ドライバ回路
56 ヒステリシスコンパレータ
57、78 基準電圧源
M1、72〜74 Pチャンネル電界効果型トランジスタ
M2、75 Nチャンネル電界効果型トランジスタ
61、64、65、71 反転回路
62、63 位相遅延回路
66 RSフリップフロップ
76、I1〜In、76a、76b 定電流源
77 キャパシタ
80 EPROM
Claims (12)
- 矩形状の入力信号を入力する入力回路と、
前記入力回路を介して入力された入力信号に基づいてインバータを駆動するドライバ回路と、
前記ドライバ回路の前段に設けられ、前記入力信号の立ち上がりまたは立ち下がりのいずれか少なくとも一方を遅延させることにより、前記ドライバ回路に入力される信号のパルス幅と、前記ドライバ回路にて駆動されるインバータのスイッチング素子から出力される信号のパルス幅とのずれを調整する位相調整回路とを備えることを特徴とするインバータの駆動回路。 - 前記位相調整回路は、前記位相調整回路への前記入力信号の入力が開始されてから前記スイッチング素子がオンされるまでの遅延時間と、前記位相調整回路への前記入力信号の入力が停止されてから前記スイッチング素子がオフされるまでの遅延時間とが等しくなるように、前記入力信号の立ち上がりまたは立ち下がりのいずれか少なくとも一方の遅延時間を調整することを特徴とする請求項1記載のインバータの駆動回路。
- 前記位相調整回路は、
定電流を発生する定電流源と、
前記定電流源にて発生された電流を充電するキャパシタと、
基準電圧を発生する基準電圧源と、
前記入力信号に基づいて前記定電流源にて発生された電流を前記キャパシタに供給するスイッチング素子と、
前記基準電圧源にて発生された基準電圧と前記キャパシタにて発生された電圧とを比較する比較器とを備え、
前記比較器による比較結果に基づいて、前記入力信号の立ち上がりまたは立ち下がりのいずれか少なくとも一方の遅延時間を設定することを特徴とする請求項1または2記載のインバータの駆動回路。 - 前記定電流源、前記キャパシタおよび前記基準電圧源のいずれか少なくとも1つについては、電流値、容量または基準電圧がそれぞれ異なるものが複数個設けられ、それらの複数個の定電流源、キャパシタまたは基準電圧源の中からいずれかの定電流源、キャパシタまたは基準電圧源を選択することで、前記入力信号の立ち上がりまたは立ち下がりのいずれか少なくとも一方の遅延時間を調整することを特徴とする請求項3記載のインバータの駆動回路。
- 前記定電流源、前記キャパシタおよび前記基準電圧源のいずれか少なくとも1つについては、前記駆動回路の外部端子を介して組み込まれることを特徴とする請求項3記載のインバータの駆動回路。
- インバータのPWM制御を行うPWM制御部と、
前記インバータを駆動する駆動回路の前段に設けられ、前記PWM制御部から出力された制御信号の立ち上がりまたは立ち下がりのいずれか少なくとも一方を遅延させることにより、ドライバ回路に入力される入力信号のパルス幅と、前記ドライバ回路にて駆動されるインバータのスイッチング素子から出力される信号のパルス幅とのずれを調整する位相調整回路とを備えることを特徴とするインバータの制御回路。 - 前記位相調整回路は、前記位相調整回路への前記入力信号の入力が開始されてから前記スイッチング素子がオンされるまでの遅延時間と、前記位相調整回路への前記入力信号の入力が停止されてから前記スイッチング素子がオフされるまでの遅延時間とが等しくなるように、前記制御信号の立ち上がりまたは立ち下がりのいずれか少なくとも一方の遅延時間を調整することを特徴とする請求項6記載のインバータの制御回路。
- 前記位相調整回路は、
定電流を発生する定電流源と、
前記定電流源にて発生された電流を充電するキャパシタと、
基準電圧を発生する基準電圧源と、
前記制御信号に基づいて前記定電流源にて発生された電流を前記キャパシタに供給するスイッチング素子と、
前記基準電圧源にて発生された基準電圧と前記キャパシタにて発生された電圧とを比較する比較器とを備え、
前記比較器による比較結果に基づいて、前記制御信号の立ち上がりまたは立ち下がりのいずれか少なくとも一方の遅延時間を設定することを特徴とする請求項6または7記載のインバータの制御回路。 - 前記定電流源、前記キャパシタおよび前記基準電圧源のいずれか少なくとも1つについては、電流値、容量または基準電圧がそれぞれ異なるものが複数個設けられ、それらの複数個の定電流源、キャパシタまたは基準電圧源の中からいずれかの定電流源、キャパシタまたは基準電圧源を選択することで、前記制御信号の立ち上がりまたは立ち下がりのいずれか少なくとも一方の遅延時間を調整することを特徴とする請求項8記載のインバータの制御回路。
- 前記定電流源、前記キャパシタおよび前記基準電圧源のいずれか少なくとも1つについては、前記制御回路の外部端子を介して組み込まれることを特徴とする請求項8記載のインバータの制御回路。
- 前記位相調整回路は、前記ドライバ回路に入力される前記信号の前記パルス幅と、前記ドライバ回路にて駆動されるインバータのスイッチング素子から出力される前記信号の前記パルス幅とを一致させることを特徴とする請求項1記載のインバータの駆動回路。
- 前記位相調整回路は、前記ドライバ回路に入力される前記信号の前記パルス幅と、前記ドライバ回路にて駆動されるインバータのスイッチング素子から出力される前記信号の前記パルス幅とを一致させることを特徴とする請求項6記載のインバータの制御回路。
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